JP3729241B2 - 共焦点顕微鏡装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、共焦点顕微鏡を用いて被試験対象物の3次元表示を行なう共焦点顕微鏡装置に関し、特にリアルタイム3次元駆動の性能向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の共焦点顕微鏡装置としては本願出願人が出願した「共焦点顕微鏡装置」(特開平11−174334号)がある。図5はその構成図である。この共焦点顕微鏡は、集光ディスク22、ピンホールディスク23、ビームスプリッタ25およびレンズ26より構成された共焦点スキャナ20部分と、顕微鏡10部分と、カメラ30を組み合わせたものであり、移動機構15を駆動して対物レンズ14をZ軸方向に自在に移動させることができるように形成されている。
【0003】
このような構成において、レーザ光21は集光ディスク22のマイクロレンズによってピンホールディスク23のピンホール24に集光され、ピンホール24を通過した後対物レンズ14によりピンホールディスク23と共役な位置にある試料11内の走査面16上の集光点17に集束する。
【0004】
集光ディスク22およびピンホールディスク23が回転することにより試料11面の走査面16上が光走査され、試料面からの反射光は再度対物レンズ14とピンホールディスク23を通過した後、ビームスプリッタ25で反射し、レンズ26によりカメラ30の受像面に結像する。
【0005】
このとき、対物レンズ14が移動機構15によって駆動されると、図6に示すように、対物レンズ14の深さ方向の位置Z1,Z2,Z3,...Znでのスライス像がカメラ30で撮影される。同図(a)はZ軸方向の各スライス画像、同図(b)は試料とスライス面との関係を示す図である。
なお、対物レンズ14は図7に示すような三角波で駆動される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、対物レンズを高速で動かせようとしても、移動機構が追従できず、図7の三角波駆動の折り返し点Aでは図8の拡大図に示すように、オーバーシュートやハンチングが生じ、次のような課題があった。
(1)ハンチングが長いと、図7に示すように正味の測定時間幅(換言すれば、リニア駆動範囲)Bが減少する。
(2)オーバーシュートにより対物レンズ14が試料11に衝突する恐れがあり、更にその衝突がもとで移動機構が破損する恐れもある。
(3)任意の補正では移動機構の特性を十分に活かせない。
【0007】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、オーバーシュートやハンチングが抑制され、測定時間範囲が拡大され、駆動回路の破損や対物レンズの試料への衝突が防止される共焦点顕微鏡装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、請求項1の発明では、
共焦点スキャナにより光ビームで試料面を走査すると共に移動機構により光ビームを光軸方向に走査して試料の3次元画像が得られるように構成してなる共焦点顕微鏡装置において、
前記移動機構を駆動する駆動手段を備え、この駆動手段からは前記移動機構の変位の周波数特性の逆特性に基づいて補正された駆動波形が出力されるようにしたことを特徴とする。
【0009】
このように、移動機構の変位の周波数特性の逆特性に基づいて補正された波形で移動機構を駆動すると、特に三角波駆動時の折り返し点近傍でのオーバーシュートやハンチングが抑制される。
これにより、対物レンズの試料への衝突が未然に防止でき、また測定時間幅が広くなるという効果が生じる。
【0010】
なお、この場合、請求項2のように、逆特性について、前記移動機構が追従できる周波数以上の領域はローパスフィルタ特性で補うようにしても実用上差し支えない。
【0011】
また、請求項3のように、駆動手段における補正を、フーリエ変換またはフィルタ処理による補正としてもよい。
更に、フィルタ処理の場合は、請求項4のように、CRパッシブ回路またはアクティブフィルタまたはデジタルフィルタを使用して補正するようにしてもよい。
【0012】
なお、この場合、移動機構は、請求項5のように対物レンズを移動するか、または請求項6のように対物レンズと共焦点スキャナの間に設けたリレーレンズを移動する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面を用いて本発明を詳しく説明する。図1は本発明に係る共焦点顕微鏡装置の要部構成図である。図は対物レンズ駆動部分の構成を示すもので、ピエゾ素子等を用いた移動機構15、移動機構15を駆動するドライバ41、ドライバ41に与える信号を発生する補正波形発生器42から構成されている。
【0014】
補正波形発生器42は、波形データを記憶するメモリ、補正波形を求める波形データ処理手段(例えば、マイクロプロセッサ)、補正波形データをアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器を備えている。なお、これらの構成要素はここではいずれも図示しない。
【0015】
このような構成において、移動機構15はドライバ41の出力信号により駆動され、対物レンズ14を上下方向に移動させる。ドライバ41は、補正波形発生器42の出力波形を適宜増幅して出力する。ドライバ41に与える信号の波形は従来のような単純な三角波ではなく補正波形である。
なお、ここでは、ドライバ41と補正波形発生器42からなる部分を駆動手段と呼ぶ。
【0016】
その補正波形は、事前に測定した移動機構15の変位の周波数特性の逆特性により作成されたものである。以下更に詳しく説明する。あらかじめ測定した図2の(a)に示すような移動機構15の変位周波数特性Gの逆特性Hを補正波形発生器42において求める。逆特性Hは図2の(b)に示すような特性となる。
【0017】
この補正波形E’は次の式に基づいて作成する。
E’=F-1(H) , H=1/G
ただし、Fはフーリエ変換、F-1は逆フーリエ変換、Gは移動機構15の変位周波数特性、Hは変位周波数特性Gの逆特性である。
なお、上式によればゲインのみならず位相も補正される。
【0018】
なお、完全な補正は移動機構が無限帯域である必要があるが、それは不可能なため、ここでは移動機構が追従できる周波数fxで打ち切り、それ以上の周波数帯域は強制的にローパスフィルタの特性に置き換えたもので代用する。
【0019】
このようにして求めた補正波形E’のアナログ信号をドライバ41に与え、移動機構15を駆動すると、対物レンズ14の動きはオーバーシュートやハンチングが抑制され、結果として図Bに示す測定時間範囲Bがより広くなる。
【0020】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではない。例えば、変換はフーリエ変換だけでなくフィルタによるものでもよい。
また、補正波形発生器42は、補正波形を求める波形データ処理手段(例えば、マイクロプロセッサ)、補正波形データをアナログ信号に変換するデジタル・アナログ変換器等で構成したものに限らず、図3に示すように、三角波を発生する基準波形発生器51と、この基準波計の高周波成分を除去するCR積分回路等の補正回路52とで構成したものであってもよい。
【0021】
また、上記CRの積分回路に代えて、アクティブフィルタやデジタルフィルタを用いてもよい。
また、対物レンズ14の駆動だけではなく、試料11を載置したステージ(図示せず)の駆動、あるいは図4に示すように対物レンズ14とピンホールディスク23との間にリレーレンズ61を設置し、これを上下に移動させるようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば次のような効果がある。
移動機構を補正波形で駆動することにより、対物レンズの上限移動においてオーバーシュートやハンチング等が抑制され、それにより、測定時間範囲が従来のものより拡大され、また駆動回路の破損や対物レンズの試料への衝突が未然に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る共焦点顕微鏡装置の一実施例を示す要部構成図である。
【図2】移動機構の変位の周波数特性およびその逆特性を示す図である。
【図3】補正波形発生器の他の実施例図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す要部構成図である。
【図5】従来の共焦点顕微鏡装置の一例を示す構成図である。
【図6】スライス画像とスライス面との関係を示す図である。
【図7】対物レンズの駆動波形に係る説明図である。
【図8】駆動波形と移動機構の変位との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 顕微鏡
11 試料
14 対物レンズ
15 移動機構
16 走査面
17 集光点
20 共焦点スキャナ
21 レーザ光
22 集光ディスク
23 ピンホールディスク
24 ピンホール
25 ビームスプリッタ
30 カメラ
Claims (6)
- 共焦点スキャナにより光ビームで試料面を走査すると共に移動機構により光ビームを光軸方向に走査して試料の3次元画像が得られるように構成してなる共焦点顕微鏡装置において、
前記移動機構を駆動する駆動手段を備え、この駆動手段からは前記移動機構の変位の周波数特性の逆特性に基づいて補正された駆動波形が出力されるようにしたことを特徴とする共焦点顕微鏡。 - 前記逆特性は前記移動機構が追従できる周波数以上の領域がローパスフィルタ特性で補われたことを特徴とする請求項1記載の共焦点顕微鏡。
- 前記駆動手段における補正は、フーリエ変換またはフィルタ処理による補正であることを特徴とする請求項1記載の共焦点顕微鏡。
- 前記駆動手段は、補正がフィルタ処理によるときはCRパッシブ回路またはアクティブフィルタまたはデジタルフィルタを使用して補正するようにしたことを特徴とする請求項3記載の共焦点顕微鏡。
- 前記移動機構は、対物レンズを移動させて光ビームを光軸方向に走査するようにしたことを特徴とする請求項1記載の共焦点顕微鏡。
- 前記対物レンズと前記共焦点スキャナの間にリレーレンズを備え、前記移動機構はこのリレーレンズを移動させて光ビームを光軸方向に走査するようにしたことを特徴とする請求項5記載の共焦点顕微鏡。
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