JP3728222B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段よりも搬送方向下流側においてシートを搬送する搬送手段を複数有する記録装置に関し、例えば、ファクシミリ、複写機、プリンタ等の記録シート上に画像を記録する記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェットプリンタ等の記録装置において、記録紙等のシートを搬送する一般的な搬送装置について図13を用いて簡単に説明する。
【0003】
図13に示すように、シートは、主搬送ローラ113とピンチローラ118によって挟持搬送され、その下流に配置された記録ヘッド111により記録が行われる。そして、記録がなされたシートは、記録ヘッド111の下流に配置された第1排出ローラ116と第1拍車119、及び第2排出ローラ117と第2拍車120により排出される。ここでは、排出ローラを2本用いることにより、主搬送ローラ113とピンチローラ118のニップ部をシート後端が抜けた後のシートの姿勢安定を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、主搬送ローラでシートを搬送している領域と排出ローラのみでのシートを搬送している領域でシート搬送精度に差があったが、主にテキストの記録やグラフィックの記録が出力画像の中心であり、その搬送精度の差は大きな問題ではなかった。
【0005】
しかしながら、近年の記録装置の画質向上に伴い写真画像の記録をシートの記録可能領域いっぱいに記録したいという要求が強まり、排出ローラのみでのシート搬送精度を向上させ、主搬送ローラのシート搬送精度との差を少なくすることが望まれてきた。
【0006】
そのため、排出ローラのみでのシート搬送精度を主搬送ローラと同等程度に向上させるという手段が考えられるが、上述したような複数本の排出ローラが必要な従来構成においては、全ての排出ローラのシート搬送精度を向上させるためには多大なコストが必要となっていた。
【0007】
本発明の目的は、多大なコストアップをすることなく、複数の排出ローラでの搬送精度向上を図り、シートの後端部における搬送精度が良好な記録装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な記録装置の構成は、記録手段により記録シートに記録を行う記録装置において、前記記録手段よりも搬送方向上流側において記録シートを搬送する搬送ローラと、前記記録手段よりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する第1排出ローラと、前記第1排出ローラよりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する第2排出ローラと、を有し、前記第2排出ローラは、記録シートが自重により円周方向に巻き付くように接することにより前記第1排出ローラよりも記録シートに対する搬送力が大きく、前記第1排出ローラよりも高精度であることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、前記第1及び第2排出ローラのみでの搬送精度向上を図ることができ、シートの後端部における良好な記録画像を提供することが可能となる。この際に、前記第1、第2排出ローラのうち、第1排出ローラには安価な材料及び製造方法を採用することができ、多大なコストアップを必要とせずに前述の効果が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明を適用したシート搬送装置の一態様について詳しく説明する。尚、以下の実施形態では、記録装置に用いられる、記録手段の搬送方向下流側において記録媒体を搬送する搬送装置を例示している。
【0011】
〔第1の実施の形態〕
図1〜図5を参照して、第1の実施の形態に係る記録装置について説明する。尚、図1は可動カバー部材が開いた状態の記録装置の斜視図、図2は可動カバー部材が閉じた状態の記録装置の斜視図、図3は装置内部の斜視図、図4は搬送ユニット及び排出ユニットの断面図、図5は搬送ユニット及び排出ユニットの上面図である。
【0012】
ここでは、まず装置全体の構成について説明し、次に本発明を適用したシート搬送装置である排出ユニットの構成について説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、記録装置本体はメインケース1及びボトムケース2に覆われている。これらケース1,2は記録装置のフレームの一部に固定されて固定カバー部材を構成しており、このケースによって後述する記録媒体搬送ユニットや回復ユニットを覆っている。
【0014】
また、前記メインケース1の一部には開口部が形成されており、この開口部を覆うようにアクセスカバー3が取り付けられている。このアクセスカバー3はメインケース1に対して回動可能に取り付けられて可動カバー部材として構成されており、図1に示すように、アクセスカバー3を開くことによって後述するキャリッジユニットへのアクセスが可能となり、ヘッド交換やインクタンク交換を行うことが可能となる。
【0015】
前記カバーの内部には、図3に示すように、記録装置本体が内蔵されている。図3において、4は装置のフレームをなすシャーシであり、これにメインケース1やボトムケース2が固定されている。
【0016】
また、5は給送ユニットであり、記録前のシート(記録媒体)Pがここに載置され、記録開始信号によって図示しない給送ローラが回転してシートPを1枚ずつ分離給送する。そして、給送されたシートは搬送ローラとピンチローラからなる搬送ユニット6、及び複数の排出ローラと拍車等の記録媒体接触面積が小さい回転体からなる排出ユニット7により記録領域を搬送されて排出される。
【0017】
また、前記記録領域には記録手段としてのキャリッジユニット8が設けられており、搬送されるシートPに対して所定の記録を行うようになっている。本実施の形態にあってはシリアル型のインクジェット記録方式を用いており、キャリッジ8aがガイド軸8bに沿って往復移動可能に取り付けられ、このキャリッジ8aに記録ヘッド及びインクタンク8cが搭載されている。そして、キャリッジ8aの移動に同期して記録ヘッドからインクを吐出することにより、記録領域へ搬送されたシートPへインク像を記録する。尚、キャリッジ8aの移動領域端部には記録ヘッドと対向するように回復ユニット9が設けられており、記録開始前に記録ヘッドからインクを吸引することによりインク吐出不良を生ずることなく記録を行う。
【0018】
そして、記録後のシートは前記排出ユニット7で排出され、図2に示すように、排出ユニット7の下方にボトムケース2に対して着脱自在に装着された排出トレイ10に順次排出積載される。
【0019】
次に本発明を適用したシート搬送装置である排出ユニットの構成について図4及び図5を参照して説明する。尚、前述したように、図4は搬送ユニット及び排出ユニットの断面図、図5は搬送ユニット及び排出ユニットの上面図である。
【0020】
図4、図5に示すように、搬送ユニット6は、シートPを搬送する主搬送ローラ13と、シートPと記録ヘッド11の離間距離を設定するプラテン12を有する。そして、主搬送ローラ13にはモータ14からの駆動出力が伝達される。また、主搬送ローラ13には、該主搬送ローラ13及びシートPの摩擦駆動力によって従動するピンチローラ18が当接している。このピンチローラ18は不図示のバネ部材により主搬送ローラ13に向けて付勢されており、シートPの搬送力を生み出すようになっている。尚、各ピンチローラ18はそれぞれ500[gf](4.9[N])の押圧力が主搬送ローラ13に対してかかるように設定されている。
【0021】
また、排出ユニット7は、記録ヘッド11の下流に設けられ、画像記録が終了したシートPを排出すると共に画像記録中のシートPの挙動安定を図るものである。この排出ユニット7は、主搬送ローラ13と平行に配設された2本の搬送回転体である排出ローラ16,17、該排出ローラ16,17に対してそれぞれシートPを押圧しつつ従動回転する複数の従動回転体である拍車19,20、及び排出されたシートPをスタックする排出トレイ10等を備えた搬送装置として構成されている。
【0022】
排出ローラ16,17は、プラテン12に取り付けられ、主搬送ローラ13の一端に設けられた出力ギア13aから伝達ギア21,22を介して各排出ローラ16,17の一端に設けられた排出ローラギア16b,17bまで駆動が伝達されるようになっている。
【0023】
一方、排出トレイ10は、排出するシートPを複数枚スタックできるように第2排出ローラ17に対して下方に配置されている。
【0024】
尚、前記主搬送ローラ13、第1排出ローラ16、第2排出ローラ17は略同一高さである。
【0025】
次に、上述のように構成された記録装置の画像記録動作について説明する。
【0026】
給送ユニット5により分離・給送されたシートPは、主搬送ローラ13とピンチローラ18により挟持搬送される。そして、シートPがプラテン12の画像を記録する所定の位置に到達すると、キャリッジユニット8が不図示のキャリッジモータによりシート搬送方向と交差する方向に往復移動し、不図示の電気基板からの信号により記録ヘッド11がシートPに向けてインクを吐出して画像を記録する。
【0027】
ここで、シートPは、記録ヘッド11よりも下流側を第1排出ローラ16と第1拍車19、及び第2排出ローラ17と第2拍車20により挟持され、上流側を主搬送ローラ13とピンチローラ18により挟持されて搬送・記録が行われる。そして、シートPの先端から所定範囲の記録後は、シートPの後端が主搬送ローラ13とピンチローラ18のニップ部から抜ける。この後の搬送は、前記複数の排出ローラ対によってのみ行うことにより、シートPの後端いっぱいまで記録ヘッド11による記録が可能となる。
【0028】
ここで、本実施の形態においては、前記複数の排出ローラのうち、搬送方向最下流側の第2排出ローラ17を、これよりも上流側の第1排出ローラ16に比べて高精度に形成している。具体的には、図5に示すように、搬送方向最下流側の第2排出ローラ17の構成として、シャフト17cに金属(SUM22D+KNメッキ)を用い、シート搬送部であるローラ部17dにゴム(EPDM:硬度70°)を用いた。この第2排出ローラ17は、シャフト17cにローラ部17dを圧入後に該ローラ部17dを研磨することにより、ローラ部17dの外径精度としてφ15±0.02[mm]、振れ精度として0.05[mm]を実現している。この精度は剛性の高い金属シャフトを採用し、且つ、ローラ部を研磨することにより実現できるものである。
【0029】
一方、上記第2排出ローラ17よりも上流側の第1排出ローラ16の構成としては、シャフト16cに樹脂(ABS)を用い、シート搬送部であるローラ部16dには熱可塑性エラストマ(TPE:硬度70°)を用いた。この第1排出ローラ16は、シャフト16cとローラ部16dを一体成形することにより作成される。こちらの場合はローラ部16dの外径精度はφ15±0.2[mm]、振れ精度としては0.3[mm]となる。
【0030】
このように第1排出ローラ16は安価な材料と製造方法により作成し、第2排出ローラ17は精度を優先したものを採用することにより、シートPの搬送精度とコストパフォーマンスのバランスの取れた紙送り構成を提供するとことができる。
【0031】
ここで、搬送方向最下流側の第2排出ローラ17を、これよりも上流側の第1排出ローラ16に比べて高精度に形成した構成とすることにより、シートPの搬送精度が良好になる原理について説明する。
【0032】
シートPは後端が主搬送ローラ13を抜けた後は、前述したように2本の排出ローラ16,17により搬送され、記録を行う。この時のシートPの状態は、図4に示すように第2排出ローラ17よりも先の部分は該第2排出ローラ17の下方に垂れ下がり、その後、排出トレイ10に沿って移動する。この状態ではシートP後端には第2排出ローラ17と第2拍車20の接線Lを中心として浮き上がる方向に力が働いている。これはシートPの自重とコシにより発生する力である。この力に対向してシートPと記録ヘッド11の離間距離を確保し、シートPの搬送状態を良好に保つのは第1拍車19の役割であるが、シートPの浮き上がる力に対向する分、第1拍車19の第1排出ローラ16への押圧力は減少する。
【0033】
一方、第2排出ローラ17に対してはシートPが自重により円周方向に巻き付くように接しているために、シートPに対する第2排出ローラ17の搬送力は非常に大きくなる。その結果、シートPの搬送精度への影響は第2排出ローラ17から受ける割合が非常に大きくなる。
【0034】
このような現象により、シートPに対する搬送力の大きい搬送方向最下流側の排出ローラを、これよりも上流側の排出ローラに比べて高精度に構成するようにしている。尚、拍車19,20は各排出ローラ16,17のローラ部16d,17dに対向して配置されており、不図示のバネ部材によりそれぞれ10[gf](98[mN])という比較的小さな力でゴム部材(ローラ部)に対して押圧力がかかるように設定されている。これは記録済みのシートP表面を傷付けることを防止し、良好な画像状態を保つためである。
【0035】
図6に本構成を決定するにあたり得た実験データを示す。
【0036】
図6の結果から分かるように、当然のことながら第1排出ローラ16、第2排出ローラ17とも精度を向上させた構成が3σで±12[μm]と最も良い結果となっているが、本実施の形態に記載した第2排出ローラ17のみの精度を向上させた構成は±15[μm]とほぼ同レベルの精度を確保できている。
【0037】
これは、第1排出ローラ16のみの精度向上を向上させた結果±35[μm]と比較すると大きな差が有り、第2排出ローラ17のみを高精度化することが最も効率的であることが一目瞭然に分かる。
【0038】
尚、3σは、標準偏差σに3を掛けた値であり、製品量産時に99.73%の良品率(3σの数値以内)となることが予想できる。そのため、製品検討時に目安とする値である。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態によれば、シートを排出するための排出ローラを複数有する装置において、複数の排出ローラのうち、シート搬送方向最下流側の排出ローラを、これよりも上流側の排出ローラに比べて高精度に形成することにより、排出ローラのみでの搬送精度向上を図ることができ、シートの後端部における良好な記録画像を提供することが可能となる。この際に、上流側の排出ローラには安価な材料及び製造方法を採用することができ、多大なコストアップを必要とせずに前述の効果が得られる。
【0040】
尚、本実施の形態において記載した数値や材料等は一例としてあげたものであり、この数値や材料等に限定する必要はない。
【0041】
また、排出ローラは2本に限定する必要はなく、それ以上の複数本の排出ローラを用いた場合でも同様の効果が得られる。
【0042】
〔第2の実施の形態〕
前述した第1の実施の形態では、第1排出ローラ16及び第2排出ローラ17の各ローラ部16d,17dに対する各拍車19,20の押圧力は10[gf](98[mN])に設定していたが、本実施の形態では第2排出ローラ17の各ローラ部17dに対する各第2拍車20の押圧力のみを各20[gf](196[mN])に上げることによって、より一層の排出ローラのみでの搬送時におけるシートPの搬送精度向上を図ることができる。
【0043】
これは、第2排出ローラ17の各ローラ部17dに対する各第2拍車20の押圧力を第1排出ローラ16の各ローラ部16dに対する各第1拍車19の押圧力より大きくすることにより、ローラ精度の良い第2排出ローラ17の搬送時における寄与率を高めることになるからである。
【0044】
この際には、図7に示すように、第2排出ローラ17の各ローラ部17dにそれぞれ2個ずつの拍車20を設けることが望ましい。このように2個の拍車に対して20[gf](196[mN])の力をかけるという構成をとることにより、第2排出ローラ17の各ローラ部17dに対する拍車20からの押圧力は、前述した第1の実施の形態に比べ2倍の20[gf](196[mN])と大きくなるが、拍車20の1個あたりの押圧力は10[gf](98[mN])で変わらず、シートPに対する押圧力も10[gf](98[mN])しかかからないため、記録済みのシートPに多大な力をかけることが無く、シートPの表面を傷つけることを防止し、良好な記録結果を得ることができる。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態によれば、シート搬送方向最下流側の第2排出ローラ17に対する第2拍車20の押圧力を、これよりも上流側の第1排出ローラ16に対する第1拍車19の押圧力に比べて大きくしたことにより、排出ローラのみでの搬送精度の向上をより一層図ることができ、シートの後端部における良好な記録画像を提供することが可能となる。
【0046】
尚、本実施形態において記載した数値や材料等は一例としてあげたものであり、この数値や材料等に限定する必要はない。
【0047】
〔第3の実施の形態〕
図8、図9を用いて、第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態では、負荷トルク付与手段を構成する板バネと摩擦パッドにより第2排出ローラに対して負荷トルクを付与するように構成している。図8は第3の実施の形態の搬送ユニット及び排出ユニットの上面図、図9は第2排出ローラの断面図である。
【0048】
図9において、第2排出ローラ17のシャフト17c部に対して摩擦パッド24を板バネ23により押し当てる構成とする。本実施の形態では、摩擦パッド24に人工皮革、板バネ23に板圧0.3[mm]のSUS304を使用している。そして、シャフト17cに与える負荷トルクは、0.294[N・cm]〜1.47[N・cm](30[gf・cm]〜150[gf・cm])の範囲に設定している。
【0049】
以上のように、シャフト17cに負荷トルクを付与することにより、ローラギア17bのバックラッシュ取りを行っている。このため、ローラギア17bがバックラッシュ分先回りすることなく、精度良くギア駆動が行われシートPの搬送精度が更に向上する。
【0050】
〔第4の実施の形態〕
図10、図11を用いて、第4の実施の形態を説明する。第4の実施の形態では、負荷トルク付与手段であるクラッチバネにより第2排出ローラに対して負荷トルクを付与するように構成している。図10は第4の実施の形態の第2排出ローラの上面図、図11は第2排出ローラの断面図である。
【0051】
図11において、クラッチバネ25の両端末近傍にリブ26a,26bを設けている。このため、第2排出ローラのシャフト17cが正転しても逆転しても、クラッチバネ25がゆるむ方向に力が働くため、クラッチバネ25のゆるみトルクがシャフト17cに付与される。本実施の形態では、クラッチバネ25に線径φ0.45[mm]のSUS303を使用している。シャフト17cに与える負荷トルクは第3の実施の形態とほぼ同じ値である。
【0052】
本実施の形態においても、前述した第3の実施の形態と同様に、シャフト17cに負荷トルクを付与することにより、ローラギア17bのバックラッシュ取りを行っている。このため、ローラギア17bがバックラッシュ分先回りすることなく、精度良くギア駆動が行われシートPの搬送精度が更に向上する。
【0053】
〔第5の実施の形態〕
図12を用いて、第5の実施の形態を説明する。第5の実施の形態では、負荷トルク付与手段である圧縮コイルバネにより第2排出ローラに対して負荷トルクを付与するように構成している。図12は第5の実施の形態の第2排出ローラの上面図である。
【0054】
図12において、第2排出ローラのシャフト17cを支持するプラテン12とローラギア17bとの間に圧縮コイルバネ27を入れることにより、ローラギア17bに摩擦負荷を与えて負荷トルクを発生させている。本実施の形態では、圧縮コイルバネ27に線径φ0.7[mm]のSUS303を使用している。シャフト17cに与える負荷トルクは第3の実施の形態とほぼ同じ値である。
【0055】
本実施の形態においても、前述した第3の実施の形態と同様に、シャフト17cに負荷トルクを付与することにより、ローラギア17bのバックラッシュ取りを行っている。このため、ローラギア17bがバックラッシュ分先回りすることなく、精度良くギア駆動が行われシートPの搬送精度が更に向上する。
【0056】
〔第6の実施の形態〕
前述した実施の形態においては、第1排出ローラ16及び第2排出ローラ17のローラ部16d,17dに硬度70°のエラストマ及びEPDMのゴム部材を用いたが、本実施の形態ではシート搬送方向最下流側の第2排出ローラ17のローラ部17dのシートPに対する摩擦係数μを、これよりも上流側の第1排出ローラ16のローラ部16dのシートPに対する摩擦係数μより高くすることにより、更なる搬送精度の向上を図ることができる。
【0057】
本実施の形態においては、第2排出ローラ17のローラ部17dにEPDMの硬度50°、第1排出ローラ16のローラ部16dにエラストマの硬度90°を用いた。両者のシートPに対する摩擦係数μは前者が1.2、後者が0.8であり、同じ押圧力をかけた場合は硬度50°の方が高い搬送力をシートPに対して付与することができる。従って、ローラ精度の良い第2排出ローラ17のシートPの搬送に対する寄与率がより高くなり、更なる搬送精度の向上となる。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態によれば、シート搬送方向最下流側の第2排出ローラ17のシートPに対する摩擦係数を、これよりも上流側の第1排出ローラ16のシートPに対する摩擦係数に比べて高くしたことにより、排出ローラのみでの搬送精度向上をより一層図ることができ、シートの後端部における良好な記録画像を提供することが可能となる。
【0059】
尚、本実施形態において記載した数値や材料等は一例としてあげたものであり、この数値や材料等に限定する必要はない。
【0060】
〔第7の実施形態〕
前述した実施形態では、記録ヘッドの種類や数を具体的に例示して説明しなかったが、本発明は、1個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置、異なる色のインクで記録する複数個の記録ヘッドを用いるカラー記録用のインクジェット記録装置、或いは同一色彩で濃度の異なるインクで記録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用のインクジェット記録装置など、記録ヘッドの種類や数に関係なく適用ができ、前述した作用効果を達成し得る。
【0061】
更に記録手段(記録ヘッド)としては、記録ヘッドとインクタンクを一体化したカートリッジタイプのもの、或いは記録ヘッドとインクタンクを別体としこれらをインク供給チューブで接続する構成のものなど、記録手段及びインクタンクの構成がどのようなものであっても、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得る。
【0062】
尚、本発明をインクジェット記録装置に適用する場合には、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものに適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0063】
更に、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによって、その長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。加えて、前述したシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、或いは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0064】
また、前述したインクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末装置として用いられるものの他、キャリッジに記録ヘッド以外のスキャナ等を装着することが可能なインクジェット入出力装置、リーダ等と組み合わせた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0065】
また前述した実施形態では、記録方式としてインクジェット記録方式を例示したが、これに限定する必要はなく、他にも熱転写記録方式や感熱記録方式、更にはワイヤードット記録方式等のインパクト記録方式、或いはそれ以外の電子写真方式等の記録方式であっても適用し得る。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、前記第1及び第2排出ローラのみでの搬送精度向上を図ることができ、シートの後端部における良好な記録画像を提供することが可能となる。この際に、前記第1、第2排出ローラのうち、第1排出ローラには安価な材料及び製造方法を採用することができ、多大なコストアップを必要とせずに前述の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可動カバー部材が開いた状態の記録装置の斜視図である。
【図2】可動カバー部材が閉じた状態の記録装置の斜視図である。
【図3】装置内部の斜視図である。
【図4】第1の実施の形態の搬送ユニット及び排出ユニットの断面図である。
【図5】第1の実施の形態の搬送ユニット及び排出ユニットの上面図である。
【図6】排出ローラの精度を振ったときのシートPの搬送精度の実験データである。
【図7】第2の実施の形態の搬送ユニット及び排出ユニットの上面図である。
【図8】第3の実施の形態の搬送ユニット及び排出ユニットの上面図である。
【図9】第3の実施の形態の第2排出ローラの断面図である。
【図10】第4の実施の形態の第2排出ローラの上面図である。
【図11】第4の実施の形態の第2排出ローラの断面図である。
【図12】第5の実施の形態の第2排出ローラの上面図である。
【図13】従来の搬送ユニット及び排出ユニットの断面図である。
【符号の説明】
L …接線
P …シート
1 …メインケース
2 …ボトムケース
3 …アクセスカバー
4 …シャーシ
5 …給送ユニット
6 …搬送ユニット
7 …排出ユニット
8 …キャリッジユニット
8a …キャリッジ
8b …ガイド軸
8c …インクタンク
9 …回復ユニット
10 …排出トレイ
11 …記録ヘッド
12 …プラテン
13 …主搬送ローラ
13a …出力ギア
14 …モータ
16 …第1排出ローラ
16b …排出ローラギア
16c …シャフト
16d …ローラ部
17 …第2排出ローラ
17b …排出ローラギア
17c …シャフト
17d …ローラ部
18 …ピンチローラ
19 …第1拍車
20 …第2拍車
21,22 …伝達ギア
23 …板バネ
24 …摩擦パッド
25 …クラッチバネ
26a,26b …リブ
27 …圧縮コイルバネ

Claims (13)

  1. 記録手段により記録シートに記録を行う記録装置において、
    前記記録手段よりも搬送方向上流側において記録シートを搬送する搬送ローラと、
    前記記録手段よりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する第1排出ローラと、
    前記第1排出ローラよりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する第2排出ローラと、を有し、
    前記第2排出ローラは、記録シートが自重により円周方向に巻き付くように接することにより前記第1排出ローラよりも記録シートに対する搬送力が大きく、前記第1排出ローラよりも高精度であることを特徴とする記録装置。
  2. 前記第1排出ローラは樹脂のシャフトを有し、前記第2排出ローラは金属のシャフトを有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記第1排出ローラは樹脂のシャフトと熱可塑性のローラ部を有し、前記第2排出ローラは金属のシャフトとゴムのローラ部を有することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記第2排出ローラのローラ部は、研磨して形成されることを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記第2排出ローラに負荷トルクを付与する負荷トルク付与手段を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記負荷トルク付与手段は、前記第2排出ローラのシャフトに押圧する板バネと摩擦パッドであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記負荷トルク付与手段は、前記第2排出ローラのシャフトに巻きつけたクラッチバネであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  8. 前記負荷トルク付与手段は、前記第2排出ローラのシャフト上のギアを押圧する圧縮コイルバネであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  9. 前記第2排出ローラの記録シートに対する摩擦係数を、前記第1排出ローラの記録シートに対する摩擦係数よりも高くすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録装置。
  10. 記録手段により記録シートに記録を行う記録装置において、
    前記記録手段よりも搬送方向上流側において記録シートを搬送する搬送ローラと、
    前記記録手段よりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する樹脂のシャフトを有する第1排出ローラと、
    前記第1排出ローラよりも搬送方向下流側において記録シートを搬送する金属のシャフトを有する第2排出ローラと、を有し、
    前記第2排出ローラは、記録シートが自重により円周方向に巻き付くように接することにより前記第1排出ローラよりも記録シートに対する搬送力が大きいことを特徴とする記録装置。
  11. 前記第1排出ローラは熱可塑性のローラ部を有し、前記第2排出ローラはゴムのローラ部を有することを特徴とする請求項10に記載の記録装置。
  12. 前記第2排出ローラのローラ部は研磨して形成されることを特徴とする請求項11に記載の記録装置。
  13. 前記記録手段はインクを吐出して記録シートに記録を行う記録ヘッドであることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の記録装置。
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