JP3727893B2 - 植物ステロール含有加工食品の製造方法 - Google Patents

植物ステロール含有加工食品の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、小麦粉及び植物ステロールを必須成分として含有し、食感におけるザラザラ感のない植物ステロール含有加工食品の製造方法に関する。さらに詳しくは、コレステロール等の血中脂質を低減し、前立腺肥大の症状を改善するための食感におけるザラザラ感のないパン、スポンジケーキ及び揚げ麺である植物ステロール含有加工食品の製造方法に関する。
【0002】
【関連技術】
β−シトステロール等の植物ステロールが、腸管のコレステロール吸収阻害作用を有することや(West J Med 2000 Jul;173(1)、Eur J Clin Nutr 2000 Sep;54(9)等)、前立腺肥大の症状改善に効果があることが知られており(Lancet 1995 Jun 17;345(8964)、Urology 1996 Jul;48(1)等)、以前より、医薬品として用いられている。しかしながら、医薬品の場合、連続的に摂取することが煩わしく、日常的且つ手軽に植物ステロールを摂取できる方法が望まれてきた。
【0003】
現在、日常的に植物ステロールを摂取できるように、食品に植物ステロールを添加した、マーガリンや食用油等の加工食品が種々検討されているが、植物ステロールは高融点の固体物質であり、多量に食品に添加すると、結晶が析出するため、食感を著しく損なうといった問題が生じていた。この問題を解決する為に、油脂への溶解性の向上した植物ステロールを添加した食用油等の油脂含有食品が開発されているが(再公表WO99/48378号公報、特開2000−159792号公報等)、これらも多量に添加すると結晶析出が生じてしまうといった難点があった。更に、効果的に血中コレステロールを低下させるには、毎日、一定量以上の植物ステロールを摂取する必要がある。しかしながら、これらの加工食品は、日常的に大量に摂取する食品ではなく、毎日、一定量以上の植物ステロールを摂取する事は困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、食感及び味等の食品としての価値を損なうことなく、血中脂質改善及び前立腺肥大の症状改善に効果がみられる有効量の植物ステロールを日常的に摂取することが可能な食感におけるザラザラ感のないパン、スポンジケーキまたは揚げ麺である植物ステロール含有加工食品の製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意研究した結果、植物ステロールを小麦粉と共に加熱することにより、添加された植物ステロールが結晶として析出されず、食感を損なわない加工食品を製造することができることを見出し、本発明を完成させたものである。
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の植物ステロール含有加工食品の製造方法は、パン、スポンジケーキまたは揚げ麺である加工食品の製造方法であって、植物ステロール(ただし、粉砕された植物ステロール、ジアシルグリセロールを15重量%以上含有する油脂に溶解又は分散された植物ステロール、及び植物ステロールを40〜99重量%及び有機酸を1〜60重量%含む植物ステロール含有乳化製剤における植物ステロールを除く)の含有割合を小麦粉100重量部当り0.1〜6重量部とし、前記植物ステロールに対して小麦粉の存在下で100℃以上の加熱処理を施し、遊離型植物ステロールを減少させるようにしたことを特徴とする。この製造方法により、食感におけるザラザラ感のない植物ステロール含有加工食品を製造することができる。
【0007】
上記植物ステロールとしては、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール及びそれらの誘導体からなる群から選択される1種又は2種以上が用いられる。
【0008】
上記加熱処理として、100℃以上の加熱が行われるが、120℃以上がさらに好適である。
【000
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、これらの実施の形態は例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0010
本発明で使用する植物ステロールは、天然の植物に存在するステロール類及び/又はそれらの誘導体をさし、具体的には、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール及びそれらの誘導体からなる群から選択される1種又は2種以上が挙げられるが、特にβ−シトステロールが好ましい。上記誘導体としては、ステロールエステル、ステロールの飽和等価物であるスタノール、スタノールエステル等を用いることができる。本願明細書では、植物ステロール、ステロールエステル、スタノール及びスタノールエステルをあわせて植物ステロールと称する。
【0011
本発明で使用する小麦粉については、原料小麦の種類は特に限定されず、硬質小麦、中間質小麦、軟質小麦いずれでもよい。更に、小麦粉の種類も特に限定されず、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉等を単独又は混合して用いることができる。
【0012
本発明の植物ステロール含有加工食品の製造方法によって製造される加工食品は、植物ステロールに対して小麦粉の存在下にて加熱処理を施し、遊離型植物ステロールを減少させた加工食品である。上記方法により、植物ステロールの結晶析出が著しく減少し、食感や品質を損なわない加工食品を作ることが可能となるが、これは、植物ステロールを小麦粉の存在下にて加熱処理を施すことにより、融点が高く、融解し難い遊離体の植物ステロールが小麦粉中のレシチン等の脂質と混合されることにより融点降下が生じて融解されたため、融解した植物ステロールと小麦粉中のデンプンやグルテンとが結合し、それにより、植物ステロールが遊離型ではなく結合型となったため、結晶として析出されなくなったと考えられる。
【0013
上記加熱処理の温度は、100℃以上の加熱が好ましく、120℃以上が更に好ましい。なお、植物ステロールは、熱安定性なため、上記加熱処理を行った後も植物ステロールの血中脂質改善及び前立腺肥大の症状改善の効果は減じないものである。
【0014
上記加工食品としては、加熱処理を施された小麦粉製品が挙げられるが、パン、スポンジケーキまたは揚げ麺が特に好ましい。パンの種類は特に限定されず、例えば、食パン、ロールパン、菓子パン、乾パン等が挙げられる。パン、スポンジケーキ及び揚げ麺は、いずれも100℃以上の加熱処理を施された加工食品であり、日常的に大量に摂取する食品であるため、手軽に、有効量の植物ステロールを日常的に摂取することが可能である。特に、スポンジケーキはコレステロールを多量に含有する卵を用いた製品であるため、スポンジケーキへの植物ステロールの添加は、十分な腸管のコレステロール吸収阻害作用が期待される。
【0015
上記植物ステロールの添加量は、小麦粉100重量部当り0.1重量部〜6重量部であり、0.5重量部〜4重量部がより好適である。血中脂質改善及び前立腺肥大の症状改善には、1日当り1〜2gのβ−シトシトステロールの摂取が有効であり、0.1重量部未満の場合は、食感等に問題は生じないが、上記効果を期待するには、より大量の製品を摂取しなくてはならず、好ましくない。また、6重量部を超えると、結晶析出が増加し、食感等の品質を損なうため、好ましくない。たとえば、β−シトステロールを40重量部含有する植物ステロールを小麦粉100重量部当り4重量部添加した食パンを製造した場合を想定する。1食1/4斤(小麦粉約80g)を一日3食、食べた場合、β−シトステロールを約3.8g摂取することができ、十分な効果が期待される。
【0016
植物ステロールの添加方法は、特に限定されないが、製造された加工食品中に植物ステロールが均一に分布するように、材料と植物ステロールを十分に混和する必要があり、例えば、予め植物ステロールを小麦粉及び/又はその他の材料と混和した後、残りの材料と混和する方法により、容易に、均一に存在させることができる。特に、植物ステロールは粉末状である為、予め小麦粉と十分に混和しておくことにより、簡単に植物ステロールが均一に存在する加工食品を作ることができる。
【0017
【実施例】
以下に本発明の実施例を記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018
大豆抽出物(総ステロール含量92.5%; β−シトステロール44.3%、カンペステロール24.6%、スチグマステロール15.4%、ブラシカステロール6.7%)を植物ステロール含有物として用いた。
(実施例1〜3及び比較例1、2)
実施例1
植物ステロールを含有する食パン(2斤)を作るために、次の材料を準備した。
(i)小麦粉(強力粉):600g(100重量部)
(ii)植物ステロール含有物:13g(2.2重量部)[植物ステロール含有量:12g(2重量部)]
(iii)砂糖:30g(5.0重量部)
(iv)食塩:12g(2.0重量部)
(v)脱脂粉乳:18g(3.0重量部)
(vi)活性酵母:15g(2.5重量部)
(vii)ショートニング:24g(4.0重量部)
(viii)水:350g(58.3重量部)
【0019
予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添加し、充分に混合した後、上記材料を混合してパン生地を作り、内部の温度が28℃、湿度が72%に保たれた発酵室の中で90分間発酵させた後、ガス抜きを行い表面を丸め再び30〜32℃で30分間ねかせる。次に、パン生地の整形・型詰を行い、32℃の発酵器で50分間発酵させる。その後、内部の温度が220℃に保たれたオーブンの中で50分間焼いた。
【0020
実施例2
植物ステロール含有物の添加量を26g(植物ステロール含有量24g、小麦粉100重量部当り4.0重量部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて食パンを製造した。
【0021
実施例3
植物ステロール含有物の添加量を39g(植物ステロール含有量36g、小麦粉100重量部当り6.0重量部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて食パンを製造した。
【0022
比較例1
植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて食パンを製造した。
【0023
比較例2
植物ステロール含有物の添加量を52g(植物ステロール含有量48g、小麦粉100重量部当り8.0重量部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて食パンを製造した。
【0024
実施例1〜3及び比較例1、2で製造した食パンから10gを分離し、石油エーテル100mL中で10分間還流後、濾過する。濾液を濃縮後、得られた残渣をクロロホルム10mLに溶解し、GLCで遊離型植物ステロールの定量分析を行った。GLCの分析条件は、下記の通りである。下記式(1)を用いて、GLC測定値、即ち食パン10g中の遊離型植物ステロール重量Aより、全食パン中の結合型植物ステロールの重量Sを計算した。全植物ステロールEに対する結合型植物ステロールSの含有割合(重量%)と共に、その結果を表1に示す。
【0025
【数1】
Figure 0003727893
【0026
(式(1)において、Sは結合型植物ステロール重量(g)、Aは食パン10g中の遊離型植物ステロール重量(g)、Bは全食パン重量(g)、Eは全植物ステロール重量(g)をそれぞれ示す。)
【0027
GLC分析条件
GLC:島津GC−14B
カラム:J&W社DB・5 (0.25mm×15m、0.25μm)
カラム温度:250℃→260℃(0.5℃/分)
注入温度:250℃
検出温度:260℃
キャリアガス:He(99.9999%)
キャリア流量:7.3mL/分(235KPa)
SP比:1/26
定量法:内標1点検量線
前処理:無し
標準物質:スチグマステロール(99.1%、タマ生化学(株)製)
内部標準:C2450(テトラコサン)(99.7%、東京化成製)
【0028
実施例1〜3及び比較例1、2で製造した食パンに対して12名のパネルを用いて官能評価を行った。その結果を表1に示す。
【0029
【表1】
Figure 0003727893
【0030
表1における注釈は以下の通りである。
*1)数字は、全食パン中の植物ステロール添加量であり、()内の表示は小麦粉100重量部当りの植物ステロールの重量部を示す。
*2)数字は、全食パン中の結合型植物ステロールの存在量であり、()内の表示は全植物ステロールに対する結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を示す。
【0031
表1に示した如く、実施例1〜3は、比較例1と同様、食感、味等極めて良好な食パンが得られ、植物ステロールの大部分が結合型となっており、結晶析出も非常に少なかった。一方、比較例2は、大部分の植物ステロールが結合型ではなく、遊離型の植物ステロールのままであり、結晶析出により食感もやや劣るものであった。
【0032
(実施例4〜6及び比較例3、4)
実施例4
植物ステロールを含有するスポンジケーキ(直径15cmの丸型1個)を作るために、次の材料を準備した。
(i)小麦粉(薄力粉):50g(100重量部)
(ii)植物ステロール含有物:1.1g(2.2重量部)[植物ステロール含有量1.0g(2.0重量部)]
(iii)砂糖:40g(80.0重量部)
(iv)牛乳:15.5g(31.0重量部)
(v)全卵:100g(200重量部)
【0033
予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添加し、充分に混合しておく。全卵及び砂糖を攪拌した後、植物ステロール含有小麦粉及び牛乳を投入し、更に攪拌し、できあがった生地を型に入れる。その後、内部の温度が160℃に保たれたオーブンの中で20分間焼いた。
【0034
実施例5
植物ステロール含有物の添加量を2.2g(植物ステロール含有量2.0g、小麦粉100重量部当り4.0重量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順にてスポンジケーキを製造した。
【0035
実施例6
植物ステロール含有物の添加量を3.3g(植物ステロール含有量3.0g、小麦粉100重量部当り6.0重量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順にてスポンジケーキを製造した。
【0036
比較例3
植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例4と同様の条件及び手順にてスポンジケーキを製造した。
【0037
比較例4
植物ステロール含有物の添加量を4.4g(植物ステロール含有量4.0g、小麦粉100重量部当り8.0重量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順にてスポンジケーキを製造した。
【0038
実施例4〜6及び比較例3、4で製造したスポンジケーキから10gを分離し、実施例1〜3と同様の条件及び手順にてGLCによる遊離型植物ステロールの定量分析を行った。全スポンジケーキ中の結合型植物ステロール重量S、及び全植物ステロールEに対する結合型植物ステロールSの含有割合(重量%)も、食パンをスポンジケーキに置き換えた以外は上記と同様に計算した。結果を表2に示す。
【0039
実施例4〜6及び比較例3、4で製造したスポンジケーキに対して12名のパネルを用いて官能評価を行った。その結果を表2に示す。
【0040
【表2】
Figure 0003727893
【0041
表2における注釈は以下の通りである。
*3)数字は、全スポンジケーキ中の植物ステロールの添加量であり、()内の表示は小麦粉100重量部当りの植物ステロールの重量部を示す。
*4)数字は、全スポンジケーキ中の結合型植物ステロールの存在量であり、()内の表示は全植物ステロールに対する結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を示す。
【0042
表2に示した如く、実施例4〜6は、比較例3と同様、食感、味等極めて良好なスポンジケーキが得られ、植物ステロールの大部分が結合型となっており、結晶析出も非常に少なかった。一方、比較例4は、実施例4〜6に比べ結合型植物ステロール含有割合が減少しており、結晶析出により食感もやや劣るものであった。
【0043
(実施例7〜9及び比較例5、6)
実施例7
植物ステロールを含有する揚げ麺を作るために、次の材料を準備した。
(i)小麦粉(準強力粉):5000g(100重量部)
(ii)植物ステロール含有物:108g(2.2重量部)[植物ステロール含有量:100g(2.0重量部)]
(iii)食塩:49.5g(0.99重量部)
(iv)かんすい:25g(0.5重量部)
(v)水:1650g(33重量部)
【0044
予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添加し、充分に混合しておく。上記材料を混合し充分に捏ねた後、製めんする。このめんを蒸した後、140℃の油の中で1.5分間油揚げを行い、その後、1〜2時間放冷して、揚げ麺を製造した。該揚げ麺を沸騰水中で2.5分間茹でたものを検体とした。
【0045
実施例8
植物ステロール含有物の添加量を216g(植物ステロール含有量200g、小麦粉100重量部当り4.0重量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順にて揚げ麺を製造した。
【0046
実施例9
植物ステロール含有物の添加量を324g(植物ステロール含有量300g、小麦粉100重量部当り6.0重量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順にて揚げ麺を製造した。
【0047
比較例5
植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例7と同様の条件及び手順にて揚げ麺を製造した。
【0048
比較例6
植物ステロール含有物の添加量を432g(植物ステロール含有量400g、小麦粉100重量部当り8.0重量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順にて揚げ麺を製造した。
【0049
実施例7〜9及び比較例5、6で製造した揚げ麺から10gを分離し、実施例1〜3と同様の条件及び手順にてGLCによる遊離型植物ステロールの定量分析を行った。全揚げ麺中の結合型植物ステロール重量S、及び全植物ステロールEに対する結合型植物ステロールSの含有割合(重量%)も、食パンを揚げ麺に置き換えた以外は上記と同様に計算した。結果を表3に示す。
【0050
実施例7〜9及び比較例5、6で製造した揚げ麺に対して12名のパネルを用いて官能評価を行った。その結果を表3に示す。
【0051
【表3】
Figure 0003727893
【0052
表3における注釈は以下の通りである。
*5)数字は、全揚げ麺中の植物ステロールの添加量であり、()内の表示は小麦粉100重量部当りの植物ステロールの重量部を示す。
*6)数字は、全揚げ麺中の結合型植物ステロールの存在量であり、()内の表示は全植物ステロールに対する結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を示す。
【0053
表3に示した如く、実施例7〜9は、比較例5と同様、食感、味等極めて良好な揚げ麺が得られ、植物ステロールの大部分が結合型となっており、結晶析出も非常に少なかった。一方、比較例6は、実施例7〜9に比べ結合型植物ステロール含有割合が減少しており、結晶析出により食感もやや劣るものであった。
【0054
【発明の効果】
以上述べた如く、本発明方法によれば、食感及び味等の食品としての価値を損なうことなく、血中脂質改善及び前立腺肥大の症状改善に効果が期待できる量の植物ステロールを日常的に摂取することが可能な植物ステロール含有加工食品が提供できる。

Claims (2)

  1. パン、スポンジケーキまたは揚げ麺である加工食品の製造方法であって、植物ステロール(ただし、粉砕された植物ステロール、ジアシルグリセロールを15重量%以上含有する油脂に溶解又は分散された植物ステロール、及び植物ステロールを40〜99重量%及び有機酸を1〜60重量%含む植物ステロール含有乳化製剤における植物ステロールを除く)の含有割合を小麦粉100重量部当り0.1〜6重量部とし、前記植物ステロールに対して小麦粉の存在下で100℃以上の加熱処理を施し、遊離型植物ステロールを減少させるようにしたことを特徴とする食感におけるザラザラ感のない植物ステロール含有加工食品の製造方法。
  2. 前記植物ステロールが、β−シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール及びそれらの誘導体からなる群から選択される1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1記載の植物ステロール含有加工食品の製造方法。
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