JP2003259794A - 植物ステロール含有加工食品 - Google Patents

植物ステロール含有加工食品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】食感及び味等の食品としての価値を損なうこと
なく、血中脂質改善及び前立腺肥大の症状改善に効果が
みられる有効量の植物ステロールを日常的に摂取するこ
とが可能な加工食品を提供する。 【解決手段】小麦粉と植物ステロールを必須成分とする
加工食品であって、植物ステロールの含有割合が小麦粉
100重量部当り0.1〜6重量部であり、該植物ステ
ロールに対して小麦粉の存在下で加熱処理を施し、遊離
型植物ステロールを減少させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、小麦粉及び植物ス
テロールを含有する加工食品に関する。さらに詳しく
は、コレステロール等の血中脂質を低減し、前立腺肥大
の症状を改善するためのパン、スポンジケーキ及び揚げ
麺等の加工食品に関する。
【0002】
【関連技術】β−シトステロール等の植物ステロール
が、腸管のコレステロール吸収阻害作用を有することや
(West J Med 2000 Jul;173(1)、Eur J Clin Nutr 2000
Sep;54(9)等)、前立腺肥大の症状改善に効果があるこ
とが知られており(Lancet 1995 Jun 17;345(8964)、Ur
ology 1996 Jul;48(1)等)、以前より、医薬品として用
いられている。しかしながら、医薬品の場合、連続的に
摂取することが煩わしく、日常的且つ手軽に植物ステロ
ールを摂取できる方法が望まれてきた。
【0003】現在、日常的に植物ステロールを摂取でき
るように、食品に植物ステロールを添加した、マーガリ
ンや食用油等の加工食品が種々検討されているが、植物
ステロールは高融点の固体物質であり、多量に食品に添
加すると、結晶が析出するため、食感を著しく損なうと
いった問題が生じていた。この問題を解決する為に、油
脂への溶解性の向上した植物ステロールを添加した食用
油等の油脂含有食品が開発されているが(再公表WO9
9/48378号公報、特開2000−159792号
公報等)、これらも多量に添加すると結晶析出が生じて
しまうといった難点があった。更に、効果的に血中コレ
ステロールを低下させるには、毎日、一定量以上の植物
ステロールを摂取する必要がある。しかしながら、これ
らの加工食品は、日常的に大量に摂取する食品ではな
く、毎日、一定量以上の植物ステロールを摂取する事は
困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたもので、食感及び味等の食品としての
価値を損なうことなく、血中脂質改善及び前立腺肥大の
症状改善に効果がみられる有効量の植物ステロールを日
常的に摂取することが可能な加工食品を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決する為に鋭意研究した結果、植物ステロールを小麦
粉と共に加熱することにより、添加された植物ステロー
ルが結晶として析出されず、食感を損なわない加工食品
を製造することができることを見出し、本発明を完成さ
せたものである。
【0006】上記課題を解決するために、本発明の植物
ステロール含有加工食品は、小麦粉と植物ステロールを
必須成分とする加工食品であって、植物ステロールの含
有割合が小麦粉100重量部当り0.1〜6重量部であ
り、該植物ステロールに対して小麦粉の存在下で加熱処
理を施し、遊離型植物ステロールを減少させるようにし
たことを特徴とする。
【0007】上記植物ステロールが、β−シトステロー
ル、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカ
ステロール及びそれらの誘導体からなる群から選択され
る1種又は2種以上が用いられる。
【0008】上記加熱処理として、100℃以上の加熱
が好適である。
【0009】上記加工食品として、特に、パン、スポン
ジケーキまたは揚げ麺が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明
するが、これらの実施の形態は例示的に示されるもの
で、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が
可能なことはいうまでもない。
【0011】本発明で使用する植物ステロールは、天然
の植物に存在するステロール類及び/又はそれらの誘導
体をさし、具体的には、β−シトステロール、スチグマ
ステロール、カンペステロール、ブラシカステロール及
びそれらの誘導体からなる群から選択される1種又は2
種以上が挙げられるが、特にβ−シトステロールが好ま
しい。上記誘導体としては、ステロールエステル、ステ
ロールの飽和等価物であるスタノール、スタノールエス
テル等を用いることができる。本願明細書では、植物ス
テロール、ステロールエステル、スタノール及びスタノ
ールエステルをあわせて植物ステロールと称する。
【0012】本発明で使用する小麦粉については、原料
小麦の種類は特に限定されず、硬質小麦、中間質小麦、
軟質小麦いずれでもよい。更に、小麦粉の種類も特に限
定されず、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉等を単独
又は混合して用いることができる。
【0013】本発明の植物ステロール含有加工食品は、
植物ステロールに対して小麦粉の存在下にて加熱処理を
施し、遊離型植物ステロールを減少させた加工食品であ
る。上記方法により、植物ステロールの結晶析出が著し
く減少し、食感や品質を損なわない加工食品を作ること
が可能となるが、これは、植物ステロールを小麦粉の存
在下にて加熱処理を施すことにより、融点が高く、融解
し難い遊離体の植物ステロールが小麦粉中のレシチン等
の脂質と混合されることにより融点降下が生じて融解さ
れたため、融解した植物ステロールと小麦粉中のデンプ
ンやグルテンとが結合し、それにより、植物ステロール
が遊離型ではなく結合型となったため、結晶として析出
されなくなったと考えられる。
【0014】上記加熱処理の温度は、100℃以上の加
熱が好ましく、120℃以上が更に好ましい。なお、植
物ステロールは、熱安定性なため、上記加熱処理を行っ
た後も植物ステロールの血中脂質改善及び前立腺肥大の
症状改善の効果は減じないものである。
【0015】上記加工食品としては、加熱処理を施され
た小麦粉製品が挙げられるが、パン、スポンジケーキま
たは揚げ麺が特に好ましい。パンの種類は特に限定され
ず、例えば、食パン、ロールパン、菓子パン、乾パン等
が挙げられる。パン、スポンジケーキ及び揚げ麺は、い
ずれも100℃以上の加熱処理を施された加工食品であ
り、日常的に大量に摂取する食品であるため、手軽に、
有効量の植物ステロールを日常的に摂取することが可能
である。特に、スポンジケーキはコレステロールを多量
に含有する卵を用いた製品であるため、スポンジケーキ
への植物ステロールの添加は、十分な腸管のコレステロ
ール吸収阻害作用が期待される。
【0016】上記植物ステロールの添加量は、小麦粉1
00重量部当り0.1重量部〜6重量部であり、0.5
重量部〜4重量部がより好適である。血中脂質改善及び
前立腺肥大の症状改善には、1日当り1〜2gのβ−シ
トシトステロールの摂取が有効であり、0.1重量部未
満の場合は、食感等に問題は生じないが、上記効果を期
待するには、より大量の製品を摂取しなくてはならず、
好ましくない。また、6重量部を超えると、結晶析出が
増加し、食感等の品質を損なうため、好ましくない。た
とえば、β−シトステロールを40重量部含有する植物
ステロールを小麦粉100重量部当り4重量部添加した
食パンを製造した場合を想定する。1食1/4斤(小麦
粉約80g)を一日3食、食べた場合、β−シトステロ
ールを約3.8g摂取することができ、十分な効果が期
待される。
【0017】植物ステロールの添加方法は、特に限定さ
れないが、製造された加工食品中に植物ステロールが均
一に分布するように、材料と植物ステロールを十分に混
和する必要があり、例えば、予め植物ステロールを小麦
粉及び/又はその他の材料と混和した後、残りの材料と
混和する方法により、容易に、均一に存在させることが
できる。特に、植物ステロールは粉末状である為、予め
小麦粉と十分に混和しておくことにより、簡単に植物ス
テロールが均一に存在する加工食品を作ることができ
る。
【0018】
【実施例】以下に本発明の実施例を記述するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0019】大豆抽出物(総ステロール含量92.5
%; β−シトステロール44.3%、カンペステロー
ル24.6%、スチグマステロール15.4%、ブラシ
カステロール6.7%)を植物ステロール含有物として
用いた。 (実施例1〜3及び比較例1、2)実施例1 植物ステロールを含有する食パン(2斤)を作るため
に、次の材料を準備した。 (i)小麦粉(強力粉):600g(100重量部) (ii)植物ステロール含有物:13g(2.2重量部)
[植物ステロール含有量:12g(2重量部)] (iii)砂糖:30g(5.0重量部) (iv)食塩:12g(2.0重量部) (v)脱脂粉乳:18g(3.0重量部) (vi)活性酵母:15g(2.5重量部) (vii)ショートニング:24g(4.0重量部) (viii)水:350g(58.3重量部)
【0020】予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添
加し、充分に混合した後、上記材料を混合してパン生地
を作り、内部の温度が28℃、湿度が72%に保たれた
発酵室の中で90分間発酵させた後、ガス抜きを行い表
面を丸め再び30〜32℃で30分間ねかせる。次に、
パン生地の整形・型詰を行い、32℃の発酵器で50分
間発酵させる。その後、内部の温度が220℃に保たれ
たオーブンの中で50分間焼いた。
【0021】実施例2 植物ステロール含有物の添加量を26g(植物ステロー
ル含有量24g、小麦粉100重量部当り4.0重量
部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて
食パンを製造した。
【0022】実施例3 植物ステロール含有物の添加量を39g(植物ステロー
ル含有量36g、小麦粉100重量部当り6.0重量
部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて
食パンを製造した。
【0023】比較例1 植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例1と
同様の条件及び手順にて食パンを製造した。
【0024】比較例2 植物ステロール含有物の添加量を52g(植物ステロー
ル含有量48g、小麦粉100重量部当り8.0重量
部)とした以外は、実施例1と同様の条件及び手順にて
食パンを製造した。
【0025】実施例1〜3及び比較例1、2で製造した
食パンから10gを分離し、石油エーテル100mL中
で10分間還流後、濾過する。濾液を濃縮後、得られた
残渣をクロロホルム10mLに溶解し、GLCで遊離型
植物ステロールの定量分析を行った。GLCの分析条件
は、下記の通りである。下記式(1)を用いて、GLC
測定値、即ち食パン10g中の遊離型植物ステロール重
量Aより、全食パン中の結合型植物ステロールの重量S
を計算した。全植物ステロールEに対する結合型植物ス
テロールSの含有割合(重量%)と共に、その結果を表
1に示す。
【0026】
【数1】
【0027】(式(1)において、Sは結合型植物ステ
ロール重量(g)、Aは食パン10g中の遊離型植物ス
テロール重量(g)、Bは全食パン重量(g)、Eは全
植物ステロール重量(g)をそれぞれ示す。)
【0028】GLC分析条件 GLC:島津GC−14B カラム:J&W社DB・5 (0.25mm×15m、
0.25μm) カラム温度:250℃→260℃(0.5℃/分) 注入温度:250℃ 検出温度:260℃ キャリアガス:He(99.9999%) キャリア流量:7.3mL/分(235KPa) SP比:1/26 定量法:内標1点検量線 前処理:無し 標準物質:スチグマステロール(99.1%、タマ生化
学(株)製) 内部標準:C2450(テトラコサン)(99.7%、東
京化成製)
【0029】実施例1〜3及び比較例1、2で製造した
食パンに対して12名のパネルを用いて官能評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1における注釈は以下の通りである。 *1)数字は、全食パン中の植物ステロール添加量であ
り、()内の表示は小麦粉100重量部当りの植物ステ
ロールの重量部を示す。 *2)数字は、全食パン中の結合型植物ステロールの存
在量であり、()内の表示は全植物ステロールに対する
結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を示す。
【0032】表1に示した如く、実施例1〜3は、比較
例1と同様、食感、味等極めて良好な食パンが得られ、
植物ステロールの大部分が結合型となっており、結晶析
出も非常に少なかった。一方、比較例2は、大部分の植
物ステロールが結合型ではなく、遊離型の植物ステロー
ルのままであり、結晶析出により食感もやや劣るもので
あった。
【0033】(実施例4〜6及び比較例3、4)実施例4 植物ステロールを含有するスポンジケーキ(直径15c
mの丸型1個)を作るために、次の材料を準備した。 (i)小麦粉(薄力粉):50g(100重量部) (ii)植物ステロール含有物:1.1g(2.2重量
部)[植物ステロール含有量1.0g(2.0重量
部)] (iii)砂糖:40g(80.0重量部) (iv)牛乳:15.5g(31.0重量部) (v)全卵:100g(200重量部)
【0034】予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添
加し、充分に混合しておく。全卵及び砂糖を攪拌した
後、植物ステロール含有小麦粉及び牛乳を投入し、更に
攪拌し、できあがった生地を型に入れる。その後、内部
の温度が160℃に保たれたオーブンの中で20分間焼
いた。
【0035】実施例5 植物ステロール含有物の添加量を2.2g(植物ステロ
ール含有量2.0g、小麦粉100重量部当り4.0重
量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順に
てスポンジケーキを製造した。
【0036】実施例6 植物ステロール含有物の添加量を3.3g(植物ステロ
ール含有量3.0g、小麦粉100重量部当り6.0重
量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順に
てスポンジケーキを製造した。
【0037】比較例3 植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例4と
同様の条件及び手順にてスポンジケーキを製造した。
【0038】比較例4 植物ステロール含有物の添加量を4.4g(植物ステロ
ール含有量4.0g、小麦粉100重量部当り8.0重
量部)とした以外は、実施例4と同様の条件及び手順に
てスポンジケーキを製造した。
【0039】実施例4〜6及び比較例3、4で製造した
スポンジケーキから10gを分離し、実施例1〜3と同
様の条件及び手順にてGLCによる遊離型植物ステロー
ルの定量分析を行った。全スポンジケーキ中の結合型植
物ステロール重量S、及び全植物ステロールEに対する
結合型植物ステロールSの含有割合(重量%)も、食パ
ンをスポンジケーキに置き換えた以外は上記と同様に計
算した。結果を表2に示す。
【0040】実施例4〜6及び比較例3、4で製造した
スポンジケーキに対して12名のパネルを用いて官能評
価を行った。その結果を表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2における注釈は以下の通りである。 *3)数字は、全スポンジケーキ中の植物ステロールの
添加量であり、()内の表示は小麦粉100重量部当り
の植物ステロールの重量部を示す。 *4)数字は、全スポンジケーキ中の結合型植物ステロ
ールの存在量であり、()内の表示は全植物ステロール
に対する結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を
示す。
【0043】表2に示した如く、実施例4〜6は、比較
例3と同様、食感、味等極めて良好なスポンジケーキが
得られ、植物ステロールの大部分が結合型となってお
り、結晶析出も非常に少なかった。一方、比較例4は、
実施例4〜6に比べ結合型植物ステロール含有割合が減
少しており、結晶析出により食感もやや劣るものであっ
た。
【0044】(実施例7〜9及び比較例5、6)実施例7 植物ステロールを含有する揚げ麺を作るために、次の材
料を準備した。 (i)小麦粉(準強力粉):5000g(100重量
部) (ii)植物ステロール含有物:108g(2.2重量
部)[植物ステロール含有量:100g(2.0重量
部)] (iii)食塩:49.5g(0.99重量部) (iv)かんすい:25g(0.5重量部) (v)水:1650g(33重量部)
【0045】予め、小麦粉に植物ステロール含有物を添
加し、充分に混合しておく。上記材料を混合し充分に捏
ねた後、製めんする。このめんを蒸した後、140℃の
油の中で1.5分間油揚げを行い、その後、1〜2時間
放冷して、揚げ麺を製造した。該揚げ麺を沸騰水中で
2.5分間茹でたものを検体とした。
【0046】実施例8 植物ステロール含有物の添加量を216g(植物ステロ
ール含有量200g、小麦粉100重量部当り4.0重
量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順に
て揚げ麺を製造した。
【0047】実施例9 植物ステロール含有物の添加量を324g(植物ステロ
ール含有量300g、小麦粉100重量部当り6.0重
量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順に
て揚げ麺を製造した。
【0048】比較例5 植物ステロール含有物を添加しない以外は、実施例7と
同様の条件及び手順にて揚げ麺を製造した。
【0049】比較例6 植物ステロール含有物の添加量を432g(植物ステロ
ール含有量400g、小麦粉100重量部当り8.0重
量部)とした以外は、実施例7と同様の条件及び手順に
て揚げ麺を製造した。
【0050】実施例7〜9及び比較例5、6で製造した
揚げ麺から10gを分離し、実施例1〜3と同様の条件
及び手順にてGLCによる遊離型植物ステロールの定量
分析を行った。全揚げ麺中の結合型植物ステロール重量
S、及び全植物ステロールEに対する結合型植物ステロ
ールSの含有割合(重量%)も、食パンを揚げ麺に置き
換えた以外は上記と同様に計算した。結果を表3に示
す。
【0051】実施例7〜9及び比較例5、6で製造した
揚げ麺に対して12名のパネルを用いて官能評価を行っ
た。その結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】表3における注釈は以下の通りである。 *5)数字は、全揚げ麺中の植物ステロールの添加量で
あり、()内の表示は小麦粉100重量部当りの植物ス
テロールの重量部を示す。 *6)数字は、全揚げ麺中の結合型植物ステロールの存
在量であり、()内の表示は全植物ステロールに対する
結合型植物ステロールの含有割合(重量%)を示す。
【0054】表3に示した如く、実施例7〜9は、比較
例5と同様、食感、味等極めて良好な揚げ麺が得られ、
植物ステロールの大部分が結合型となっており、結晶析
出も非常に少なかった。一方、比較例6は、実施例7〜
9に比べ結合型植物ステロール含有割合が減少してお
り、結晶析出により食感もやや劣るものであった。
【0055】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、食感
及び味等の食品としての価値を損なうことなく、血中脂
質改善及び前立腺肥大の症状改善に効果が期待できる量
の植物ステロールを日常的に摂取することが可能な植物
ステロール含有加工食品が提供できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉と植物ステロールを必須成分とす
    る加工食品であって、植物ステロールの含有割合が小麦
    粉100重量部当り0.1〜6重量部であり、該植物ス
    テロールに対して小麦粉の存在下で加熱処理を施し、遊
    離型植物ステロールを減少させるようにしたことを特徴
    とする植物ステロール含有加工食品。
  2. 【請求項2】 前記植物ステロールが、β−シトステロ
    ール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシ
    カステロール及びそれらの誘導体からなる群から選択さ
    れる1種又は2種以上であることを特徴とする植物ステ
    ロール含有加工食品。
  3. 【請求項3】 前記加熱処理が100℃以上の加熱であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の植物ステロー
    ル含有加工食品。
  4. 【請求項4】 前記加工食品が、パン、スポンジケーキ
    または揚げ麺であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項記載の植物ステロール含有加工食品。
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