JP3727673B2 - 放電加工装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、比較的単純な形状をした電極を使用し、その電極をNC制御することにより、被加工物を3次元加工するための軌跡走査方式の放電加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、円柱、円筒、角柱などの比較的単純な形状をした電極を定められた軌道に沿って走査しつつ放電加工し、被加工物を所望の3次元形状に加工する放電加工方法及び装置(以下では単純電極放電加工と呼ぶ)が知られている。この単純電極放電加工においては、複雑な3次元形状電極の設計や製作が不要であるため、加工費用を低減できること、また、加工間隙からの加工屑の排除が容易で安定加工を実現しやすいので、放電加工に熟練を必要としないこと、電極形状の標準化が可能なのでCAMシステムとの親和性がよいことから、自動加工が容易に実現できること等が利点としてあげられる。しかし、放電加工においては電極が徐々に消耗し、特に、工作物の対向深さ方向の電極消耗は、加工の進行と共に加工間隙の拡大をもたらし、この状態で加工を続行することは加工精度や加工速度を著しく低下させる要因となる。さらに、加工体積に比べて電極体積が小さい単純電極放電加工においては、この問題は重大な影響がある。従って、加工中に電極が消耗した量を計数して、工作物の対向深さ方向に対してこの電極消耗量に応じた送りを与えることが必要となる。これには、単純電極によりある程度の放電加工を行った後、加工を中断して電極長さを測定して電極消耗量を算出することによって、工作物の対向深さ方向への電極消耗補正送り量を与えるか、あらかじめ、加工条件に対応する電極消耗量をデータベース化して、加工プログラムの中に与えておくことが必要である。
【0003】
上述の例として、例えば、加工を中断して電極消耗量を測定する従来例を示したものが図18であり、これは、a)工作物2上面に電極1を位置決めする、b)放電加工途中の状態を示すものであり、破線部は電極消耗がない場合であるが、実際は電極消耗分だけ加工深さが浅くなる、c)電極消耗分の補正を行うため、電極を基準球101に交換し、加工物の深さを測定する、d)再度加工電極に交換し、加工が足りない分(電極消耗による誤差分)だけ加工を行う、の手順によって電極消耗量が測定される。また、その他の方法として、工作物2側に基準球101を立てておき、電極底面を位置決めすることによって電極消耗量を測定する方法等もあるが、いずれの場合も加工を一旦中断し、位置決め動作をたびたび行う必要があるため、加工時間のロスとなり、また、プログラミングが煩雑になり、さらに、加工状態の変化に応じて常に最適な電極消耗補償動作を行うことができないという問題点があった。
【0004】
これらの問題点に対して、山形大学工学部の土屋、金子らは加工を続けるうちに電極消耗が定常状態となることを見い出し、この定常状態における電極消耗量を予測して補正することにより、電極長さの計測及び電極長手方向の消耗補正加工を排除して加工精度を向上させる方法(以下、予測補正式単純電極放電加工方法と呼ぶ)を報告している。(例えば、「円筒電極による三次元制御放電加工(第3報)」電気加工学会誌,Vol.17,No.34,p30〜42(1984)参照)。図19はこのような予測補正式単純電極放電加工装置の構成図である。図において、1は電極、2は電極1と対向する位置に置かれた工作物、16は電極1と工作物2の間の加工間隙に放電パルスを供給する加工電源、5は電極1に回転運動を与えるスピンドル、19は電極軌道データ18の電極長手方向の軌道を修正する軌道修正部、17は軌道修正部19により修正された修正電極軌道データ21によりスピンドル5を制御し、電極1を走査する制御装置である。
【0005】
次に、動作について説明する。まず、加工に先立って予備実験により消耗補償定数mを決定する。電極消耗が定常状態であれば、軌道送り長さLと電極消耗長さzとは比例関係にあるため、比例定数mを用いてz=mLの関係が成立する。したがって、適当な加工長さLにわたって加工を行い、電極消耗長さzを測定してmを計算すればよい。もちろん、以前行った実験、既知の経験や知識、理論などによりmが決定できる場合には、予備実験は不要である。
【0006】
さて、電極軌道データ18は、電極の消耗については考慮されていないので、軌道修正部19により、この電極軌道データ18に対して、単位長さΔL毎に電極長手方向にΔz=m・ΔLの軌道を付加した修正電極軌道データ21を生成する。予備実験によれば、加工長さΔLに対して電極長さはΔz消耗するのであるから、修正電極軌道データ21にそって工作物2を加工すれば、電極は徐々に消耗しつつ電極軌道データ18に沿って移動し、所望の形状が得られるはずである。そして、制御装置17はこの修正電極軌道データ21に沿って電極を走査し、工作物2の加工を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、予測補正式単純電極放電加工装置は、電極の消耗をあらかじめ補償した軌道に沿って加工が行われるため、従来の単純電極放電加工装置よりも高精度の加工が可能であった。しかしながら、工作物の加工に先立って修正電極軌道データの計算を行わなければならず、特に、加工形状が複雑な場合には、より煩雑な計算を経て大量の修正電極軌道データを生成しなければならないという問題点があった。
【0008】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、電極の消耗量を工作物加工中に認識し、電極の消耗補償動作を自動的に行うことにより、加工前の修正電極軌道データの計算を省略することのできる放電加工装置を得ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る放電加工装置は、内穴を有する電極と工作物間に電圧を印加しつつ、電極の内穴から加工液を噴出しながら加工を行う放電加工装置において、電極の内穴に設けられ、電極および電極保持部に対して電極軸方向であるZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、棒状部材の先端を工作物上面に接触させた状態における、棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置をリニアゲージにより計測する計測手段を設けたものである。
【0012】
この発明の請求項2に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向の前方および後方に設けられ、電極および電極保持部に対してZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物の加工直前面と加工直後面の上面に接触させた状態における、前記各棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置を計測する計測手段を設けたものである。
【0013】
この発明の請求項3に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極側面と電極先端の消耗部分とのZ軸に対する相対変位量を計測する計測手段を設けたものである。
【0015】
この発明の請求項4に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向に対してその後方に工作物の加工面までの距離を測定するように設けられた渦電流検出器と、前記渦電流検出器により渦電流が検出された状態における加工面深さを計測する計測手段を設けたものである。
【0016】
この発明の請求項5に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極先端面とこれに対向する工作物の加工面との加工間隙の大きさによって蓄えられる量が変化する静電容量を計測する手段を設けたものである。
【0019】
この発明の請求項6に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極および電極保持部に対して垂直方向からの撮影が可能となるように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたものである。
【0020】
この発明の請求項7に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面を撮影するように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたものである。
【0021】
この発明の請求項8に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面にレーザ光を照射するように設けられたレーザ変位計と、前記レーザ変位計から照射されるレーザ光によってレーザ変位計設置面から加工面までの距離を計測する計測手段を設けたものである。
【0022】
この発明の請求項9に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の長さ方向の情報を持つバーコードを取り付け、このバーコードから電極消耗量を読み取る計測手段を設けたものである。
【0023】
この発明の請求項10に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の電磁気学的な共振周波数を計測する計測手段を設けたものである。
【0025】
【作用】
この発明の請求項1に係る放電加工装置では、内穴を有する電極と工作物間に電圧を印加しつつ、電極の内穴から加工液を噴出しながら加工を行う放電加工装置において、前記電極の内穴に設けられ、電極および電極保持部に対して前記電極軸方向(以下Z軸方向とする)に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物上面に接触させた状態における、前記棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置をリニアゲージにより計測する計測手段を設けたので、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0028】
この発明の請求項2に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向の前方および後方に設けられ、電極および電極保持部に対してZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物の加工直前面と加工直後面の上面に接触させた状態における、前記各棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置を計測する計測手段を設けたので、工作物の加工深さを常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0029】
この発明の請求項3に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極側面と電極先端の消耗部分とのZ軸に対する相対変位量を計測する計測手段を設けたので、電極先端部分の形状を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0031】
この発明の請求項4に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向に対してその後方に工作物の加工面までの距離を測定するように設けられた渦電流検出器と、前記渦電流検出器により渦電流が検出された状態における加工面深さを計測する計測手段を設けたので、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0032】
この発明の請求項5に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極先端面とこれに対向する工作物の加工面との加工間隙の大きさによって蓄えられる量が変化する静電容量を計測する手段を設けたので、工作物上面までの加工深さを常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0035】
この発明の請求項6に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極および電極保持部に対して垂直方向からの撮影が可能となるように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたので、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0036】
この発明の請求項7に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面を撮影するように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたので、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0037】
この発明の請求項8に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面にレーザ光を照射するように設けられたレーザ変位計と、前記レーザ変位計から照射されるレーザ光によってレーザ変位計設置面から加工面までの距離を計測する計測手段を設けたので、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0038】
この発明の請求項9に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の長さ方向の情報を持つバーコードを取り付け、このバーコードから電極消耗量を読み取る計測手段を設けたので、電極長さを常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0039】
この発明の請求項10に係る放電加工装置では、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の電磁気学的な共振周波数を計測する計測手段を設けたので、電極長さを常時又は随時計測しながら加工を行える。
【0041】
【実施例】
実施例1.
図1は、この発明の一実施例を示す構造図であり、1は電極、2は電極1に対向する位置に置かれた工作物、3は電極1を保持するホルダー、4は電極1をホルダー3に固定するコレット部、5は電極1及びホルダー3を保持するとともに、これらに回転運動を与えるスピンドル、6はスピンドル5を回転させるためのスピンドル回転用モーター、7は電極1をホルダー3とともにスピンドル5にクランプするためのクランプ機構、8は電極1の軸方向に可動とされるリニアゲージ、9はリニアゲージ8の先端に接続され、電極1の加工液穴内部に格納された検出ピン、10は検出ピン9を案内するガイド機構、20はスピンドル回転用モーター6の動力をスピンドル5に伝える動力ベルトである。
【0042】
図2は、加工液穴内部の検出ピン9の電極軸方向の動作状態を示した図であり、a)は加工中の検出ピン9の先端が工作物2の上面に接触している状態、b)は検出ピン9がリニアゲージ8により電極軸方向上部に引き上げられている状態、を示している。
【0043】
図3は、図1の電極先端部分およびその制御部分を示した概略図であり、11はリニアゲージ8により検出された電極1と検出ピン9の相対位置を記憶する電極先端位置記憶手段、12はスピンドル5を電極軸方向(Z軸方向)に駆動する主軸駆動装置、13は主軸位置検出器(図示せず)により検出されたZ軸方向の主軸の位置を記憶する主軸位置記憶手段、14は電極先端位置記憶手段11と主軸位置記憶手段13の情報から、工作物2上面の電極1の位置、加工深さを計算する計算手段、15は電極1の内穴から噴出される加工液である。
【0044】
次に、動作について説明する。加工においては、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、回転用モーター6により、スピンドル5および電極1を回転させながら加工を行う。リニアゲージ8は内蔵された駆動機構により電極軸方向(Z軸方向)に可動とされ、加工中は工作物2の上面に検出ピン9の先端が接触するように駆動される(図3)。このとき、リニアゲージ8は電極1(ホルダー3)と検出ピン9のZ軸方向の相対位置を検出し、その検出値を電極先端位置記憶手段11に記憶し、この電極先端位置情報から、現在の電極長さおよび電極消耗量に相当する量が求められる。なお、電極1の内穴からは常時加工液が噴出されるため、検出ピン9の先端および工作物2の上面は常に洗浄され、検出精度の低下が抑えられる。
【0045】
加工中、主軸駆動装置12によりZ軸方向のサーボ送りが行われ、加工の進行に伴って電極1のZ軸方向送りが行われるが、この主軸位置はエンコーダーなどにより検出され、主軸位置記憶手段13に記憶される。計算手段14は主軸位置情報と電極先端位置情報の差を取ることにより、工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置(図示せず)により加工条件を切り換えるとともに、加工残量が0となった段階で加工を終了させる。加工終了後、または電極消耗量が所定量となった時には、一旦加工および電極回転を停止させるとともに、リニアゲージ8に内蔵した駆動機構により検出ピン9を上昇させて、電極交換装置(図示せず)により電極1をホルダー3ごと交換する。
【0046】
なお、本実施例では、検出ピン9を加工中常時工作物2上面に接触させ、常に加工上面の位置を認識するようにしていたが、検出ピン9を随時あるいは定期的に工作物2上面に接触させ、随時あるいは定期的に加工上面の位置を認識するようにしても良い。
【0047】
実施例2.
図4は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、1,2,5,8,9,11〜15は上述の図3と同一のものであり、60は層を加工するためのツールパスを記憶するツールパス記憶手段、17は計算手段14より計算された工作物2上面の電極1の位置情報から追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更するための制御装置である。
【0048】
次に、動作について説明する。加工においては、実施例1と同様、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、回転用モーター6により、スピンドル5および電極1を回転させながら加工を行う。しかし、本実施例では、電極の長さ方向消耗量を補正するZ軸方向成分の送りを、水平方向(XY方向)成分の送りと合成しながら、ツールパス記憶手段60に記憶された少なくとも1種類のツールパスを繰り返し移動しつつ輪郭形状の加工を行う。この加工方法では電極消耗の補正送りが行われるため、電極加工速度が速い電極有消耗条件を使用することができる。
【0049】
リニアゲージ8は内蔵された駆動機構により電極軸方向(Z軸方向)に可動とされ、加工中は工作物2の上面に検出ピン9の先端が接触するように駆動される。このとき、リニアゲージ8は電極1(ホルダー3)と検出ピン9のZ軸方向の相対位置を検出し、この検出値を電極先端位置記憶手段11に記憶し、この電極先端位置情報から、現在の電極長さおよび電極消耗量に相当する量が求められる。
【0050】
加工中は、また、主軸駆動装置12によりZ軸方向のサーボ送りが行われ、加工の進行に伴って電極1のZ軸方向送りが行われるが、この主軸位置はエンコーダーなどによって検出され、主軸位置記憶手段13に記憶される。計算手段14は電極先端位置記憶手段11と主軸位置記憶手段13の情報から、工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17が追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0051】
実施例3.
図5は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。また、接触式センサ23が、電極1の走査方向22に対して電極1の直前と直後に設置されており、これが電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。そして、計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0052】
次に、動作について説明する。図5のように設置された接触式センサ23によって、放電加工中の加工直前の面と加工直後の面の段差dを測定する。電極の消耗量が多くなると、加工量が減少するため、上述の段差dは減少する。したがって、放電加工中に随時または常時測定された段差dの情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に、主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14において、工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量が計算される。この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17は追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。使用する接触式センサ23としては、バネ式センサや通電式センサ等も考えられる。
【0053】
実施例4.
図6は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図5の接触式センサ23を図6のように設置することによって、電極1の走査方向22に対して、電極先端後部25の未消耗の電極側面24からの電極消耗量を2箇所以上測定し、これを電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報と主軸位置記憶手段13の情報から、計算手段14において電極先端後部25の形状を計算する。この計算結果(電極消耗量情報)に応じて、制御装置17は追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。ここで使用する接触式センサ23としては、例えば、バネ式センサや通電式センサ等がある。
【0054】
図7は、この発明に関連する装置の第1の例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。また、内穴を有する電極1の内側には、図8の電極断面図に示すように、電極1と絶縁されたニクロム抵抗線で組まれたブリッジ回路28が設けられている。このブリッジ回路28には直流電源29が接続され、電極先端側から一番離れたブリッジに電流計30が設置されている。この電流計30は、電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0055】
次に、動作について説明する。図8において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。また、図8の内穴を有する電極1は、その内部に組まれたブリッジ回路28を流れる電流が、加工中も電流計30により計測され、電極が消耗するとニクロム抵抗線のブリッジ部分も電極先端側から順番に消耗していき回路全体の抵抗値を増加させるため、直流電源29の内部インピーダンスを考慮すれば電流計30で測定される電流値が減少する。したがって、放電加工中に随時または常時測定される電流変化の情報を、電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14において工作物2上面の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17が追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0056】
実施例5.
図9は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。また、渦電流センサ31が、電極1の走査方向22に対して電極1の後方に設置され、これが電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0057】
次に、動作について説明する。図9において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。電極1の先端面と工作物2との間隙が、最適の加工精度あるいは加工速度を実現する距離にある時、渦電流センサ31と工作物2との間の渦電流を検出できる位置に渦電流センサ31を設置して加工間隙を測定する。放電加工によって電極消耗量が大きくなると加工量が減少していくため、渦電流センサ31と工作物2との間の間隙が小さくなって渦電流が検出されなくなる。したがって、放電加工中に随時または常時計測される渦電流変化の情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17により追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0058】
実施例6.
図10は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。電極1と工作物2には交流電源32が接続され、交流電源32には並列に電圧計33が設置されており、電圧計33は電極先端位置記憶手段11に、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。そして、計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0059】
次に、動作について説明する。図10において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。放電加工では、電極1の先端面とそれに対向する工作物2との間で一種のコンデンサが形成されるため、交流電源32によって電極1と工作物2の間に静電気を蓄えることができる。したがって、電極1と工作物2の極間の電圧を電圧計33で測定することにより、静電容量を測定することができる。この電極1と工作物2の間の静電容量の変化は、電極1と工作物2の間の間隙の大きさと反比例の関係にあることから、加工が進行して加工間隙が変化した場合の静電容量の変化量、すなわち、この電極1と工作物2の間の電圧変化を電圧計33によって放電加工中に随時または常時計測し、この情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて計算手段14により、工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17により追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0060】
図11は、この発明に関連する装置の第2の例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。加工液供給装置34は加工液供給管50によって電極1の内穴に接続され、加工液供給管50には圧力計36が設置されている。圧力計36は、電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0061】
次に、動作について説明する。図11において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。加工液供給装置34から供給される加工液は、加工液供給管50を通って電極1の内穴に導かれ、電極先端の加工液噴出口35から工作物2の加工面に向けて噴出されるので、加工液供給管50の中に設置された圧力計36によって、加工液の噴出圧力を測定することができる。この噴出圧力は加工液噴出口35とそれに対向する工作物2の間の間隙が小さい時には大きい値を示すが、その間隙が大きい時には減少する。したがって、圧力計36で放電加工中に随時または常時計測される噴出圧力の変化量を、電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。また、圧力計36の代わりに流量計を用い、加工液の圧力を計測する代わりに加工液流量を計測するようにしても、上述と同様の各種制御動作を実現することができる。
【0062】
実施例7.
図12はこの発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。電極1の走査方向22に対して電極後方の加工液に防水処理されたCCDカメラ37が設置されており、これが電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0063】
次に、動作について説明する。図12において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。放電加工中に電極先端位置と工作物2の間の間隙を随時または常時撮影し、この映像情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。また、CCDカメラ37の代わりに光ファイバスコープを用いても同様の計測ができ、上述と同様の各種制御動作が実現できる。
【0064】
さらに、本実施例の変形例として、CCDカメラ37のような計測用カメラを図13に示すように、ホルダー3とともにスピンドル5にクランプし、電極1の長さ方向と同じ軸上に設置して、その内穴から加工面を放電加工中に随時または常時撮影し、カメラから加工面までの距離の変化を測定画像の焦点のずれ量として計測し、この測定情報を電極先端位置記憶手段11へ送るようにしても、上述と同様の動作が実現できる。
【0065】
実施例8.
図14は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。レーザ変位計48が電極1の内穴を通って工作物2の上面にレーザ光49が照射されるようにホルダー3とともにスピンドルに5にクランプされており、レーザ変位計48は電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0066】
次に、動作について説明する。図14において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。放電加工中にレーザ変位計48の設置面から加工面までの距離を随時または常時計測し、その距離変化量の情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0067】
実施例9.
図15は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。電極1にはその長手方向に電極長さ情報を持ったバーコード38が取り付けられており、そのバーコード38の情報を読み取るバーコード読み取り装置39が電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0068】
次に、動作について説明する。図15において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。電極1の長手方向に電極長さ情報を持ったバーコード38を取り付けておき、放電加工中に電極側面からバーコード読み取り装置39によって電極長さを随時または常時計測し、この電極長さ変化量の情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0069】
実施例10.
図16は、この発明の他の実施例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。電極1には電極共振周波数モニタ42が接続されており、この電極共振周波数モニタ42が電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。また、電波発信装置40が電極1に向けて電波を発信できるように設置されている。
【0070】
次に、動作について説明する。図16において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。電極1は高インピーダンスのアンテナと考えられるため、外部から電極1に向けて電波発信装置40から電波41を発信して加工開始前の電極1の電磁気学的な共振周波数を測定しておき、加工中も電波を電極1に対して発信しておくと、測定される電極1の共振周波数は加工の進行に伴い電極長さが短くなると変化する。したがって、放電加工中にこの共振周波数を随時または常時計測し、計測された共振周波数変化量の情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0071】
図17は、この発明に関連する装置の第3の例を示す構成図である。図において、電極1はホルダー3とともにスピンドル5にクランプされ、その先端は工作物2に対向するように設置されており、電極1および工作物2には加工電源16が接続されている。工作物2はXおよびY方向テーブル26に固定され、XおよびY方向テーブル26はNC制御装置27に接続され、電極軌道データ18もNC制御装置27に接続されている。超音波発振器43は電極先端に向けて超音波を発信できるように電極1の長さ方向と同じ軸上にホルダー3とともにスピンドルに5にクランプされており、超音波受信器44も電極先端で反射した超音波を受信できるように電極1の長さ方向と同じ軸上にホルダー3とともにスピンドルに5にクランプされている。超音波受信器44は電極先端位置記憶手段11に接続され、電極先端位置記憶手段11はその先の計算手段14に接続されている。計算手段14は主軸位置記憶手段13と制御装置17に接続され、制御装置17はNC制御装置27と主軸駆動装置12と加工電源16に接続されている。
【0072】
次に、動作について説明する。図17において、電極1と工作物2には加工電源16より加工パルスが供給されて放電加工が行われる。このとき、NC制御装置27によって制御されてXおよびY方向テーブル26に固定された工作物2の放電位置が移動し、これに対して主軸駆動装置12が制御されて、所要の3次元形状加工が行われる。スピンドル5にクランプされた超音波発振器43からは電極先端に向けて電極1の内部に発振超音波45を発信させ、電極先端面47で反射して再び戻ってくる反射超音波46を超音波受信器44で受信する。受信までに要する時間は電極の長さに比例するため、放電加工中に随時または常時、この受信時間の変化を計測する。計測された超音波受信時間変化量の情報を電極先端位置記憶手段11に送り、この電極先端位置記憶手段11の情報に主軸位置記憶手段13の情報を加えて、計算手段14により工作物2上面の電極1の位置、加工深さ、加工残量を計算し、この計算結果(加工深さ情報)に応じて、制御装置17において追加すべき繰り返し数、加工電気条件、水平方向(XY方向)送り成分とZ方向送り成分の比率を変更したり制御したりして、加工を行う。
【0073】
【発明の効果】
この発明の請求項1に係る放電加工装置は、内穴を有する電極と工作物間に電圧を印加しつつ、電極の内穴から加工液を噴出しながら加工を行う放電加工装置において、電極の内穴に設けられ、電極および電極保持部に対して電極軸方向であるZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、棒状部材の先端を工作物上面に接触させた状態における、棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置をリニアゲージにより計測する計測手段を設けたため、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0076】
この発明の請求項2に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向の前方および後方に設けられ、電極および電極保持部に対してZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物の加工直前面と加工直後面の上面に接触させた状態における、前記各棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置を計測する計測手段を設けたため、工作物の加工深さを常時又は随時計測しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0077】
この発明の請求項3に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極側面と電極先端の消耗部分とのZ軸に対する相対変位量を計測する計測手段を設けたため、電極先端部分の形状を常時又は随時計測しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0079】
この発明の請求項4に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極の走査方向に対してその後方に工作物の加工面までの距離を測定するように設けられた渦電流検出器と、前記渦電流検出器により渦電流が検出された状態における加工面深さを計測する計測手段を設けたため、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0080】
この発明の請求項5に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極先端面とこれに対向する工作物の加工面との加工間隙の大きさによって蓄えられる量が変化する静電容量を計測する手段を設けたため、工作物上面までの加工深さを常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0083】
この発明の請求項6に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、前記電極および電極保持部に対して垂直方向からの撮影が可能となるように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたため、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0084】
この発明の請求項7に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面を撮影するように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたため、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0085】
この発明の請求項8に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面にレーザ光を照射するように設けられたレーザ変位計と、前記レーザ変位計から照射されるレーザ光によってレーザ変位計設置面から加工面までの距離を計測する計測手段を設けたため、工作物上面に相当する位置を常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0086】
この発明の請求項9に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の長さ方向の情報を持つバーコードを取り付け、このバーコードから電極消耗量を読み取る計測手段を設けたため、電極長さを常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【0087】
この発明の請求項10に係る放電加工装置は、電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、電極に電極の電磁気学的な共振周波数を計測する計測手段を設けたため、電極長さを常時又は随時計測することで、電極のZ方向送り成分などを制御しながら加工を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1における工作面位置測定装置の構造図である。
【図2】 この発明の実施例1における検出ピンの動作説明図である。
【図3】 この発明の実施例1における放電加工装置の構成図である。
【図4】 この発明の実施例2における放電加工装置の構成図である。
【図5】 この発明の実施例3における加工段差測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図6】 この発明の実施例4における電極先端部消耗形状測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図7】 この発明に関連した電極内抵抗変化により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図8】 この発明に関連した電極消耗量測定装置の電極断面図である。
【図9】 この発明の実施例5における渦電流測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図10】 この発明の実施例6における静電容量測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図11】 この発明に関連した装置おける加工液の噴出圧力測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図12】 この発明の実施例7におけるCCDカメラを用いた加工深さ測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図13】 この発明の実施例7における変形例を示した図である。
【図14】 この発明の実施例8におけるレーザ変位計を用いた電極消耗量測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図15】 この発明の実施例9におけるバーコード付きの電極を用いた電極長さの測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図16】 この発明の実施例10における電極の電磁気学的な共振周波数を用いた電極長さの測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図17】 この発明に関連した装置における電極先端面で反射する反射超音波の測定を用いた電極長さの測定により電極消耗補償動作を行う放電加工装置の構成図である。
【図18】 従来の電極途中交換による単純電極放電加工方法の説明図である。
【図19】 従来の予測補正式単純電極放電加工装置の構成図である。
【符号の説明】
1 電極、2 工作物、3 ホルダー、4 コレット部、5 スピンドル、6 スピンドル回転用モータ、7 クランプ機構、8 リニアゲージ、9 検出ピン、10 ガイド機構、11 電極先端位置記憶手段、12 主軸駆動装置、13 主軸位置記憶手段、14 計算手段、15 加工液、16 加工電源、17 制御装置、18 電極軌道データ、19 軌道修正部、20 動力ベルト、21 修正軌道電極データ、22 走査方向、23 接触式センサ、24 電極側面、25 電極先端後部、26 XおよびY方向テーブル、27 NC制御装置、28 ブリッジ回路、29 直流電源、30 電流計、31 渦電流センサ、32 交流電源、33 電圧計、34 加工液供給装置、35 加工液噴出口、36 圧力計、37 CCDカメラ、38 バーコード、39 バーコード読み取り装置、40 電波発信装置、41 電波、42 電極共振周波数モニタ、43 超音波発振器、44 超音波受信器、45 発振超音波、46 反射超音波、47 電極先端面、48 レーザ変位計、49 レーザ光、50 加工液供給管、60 ツールパス記憶手段、101 基準球。
Claims (10)
- 内穴を有する電極と工作物間に電圧を印加しつつ、前記電極の内穴から加工液を噴出しながら加工を行う放電加工装置において、
前記電極の内穴に設けられ、電極および電極保持部に対して前記電極軸方向であるZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物上面に接触させた状態における、前記棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置をリニアゲージにより計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
前記電極の走査方向の前方および後方に設けられ、電極および電極保持部に対してZ軸方向に相対的に可動とされる棒状部材と、前記棒状部材の先端を工作物の加工直前面と加工直後面の上面に接触させた状態における、前記各棒状部材と電極保持部とのZ軸方向相対位置を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
電極側面と電極先端の消耗部分とのZ軸に対する相対変位量を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
前記電極の走査方向に対してその後方に工作物の加工面までの距離を測定するように設けられた渦電流検出器と、前記渦電流検出器により渦電流が検出された状態における加工面深さを計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
前記電極先端面とこれに対向する工作物の加工面との加工間隙の大きさによって蓄えられる量が変化する静電容量を計測する手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
前記電極および電極保持部に対して垂直方向からの撮影が可能となるように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と工作物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面を撮影するように設置された計測用カメラにより、放電加工状態における前記電極先端面と加工面との加工間隙を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
内穴を有する電極および電極保持部に対して、前記電極軸方向へ前記電極内穴をとおして加工面にレーザ光を照射するように設けられたレーザ変位計と、前記レーザ変位計から照射されるレーザ光によってレーザ変位計設置面から加工面までの距離を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
電極に電極の長さ方向の情報を持つバーコードを取り付け、このバーコードから電極消耗量を読み取る計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。 - 電極軌道を定義するデータとこの電極軌道データにしたがって電極を移動させる制御装置と電極消耗長さを記憶する手段を有し、加工電極と被加工物を対向してなる加工間隙に加工電源より供給されるパルス放電を繰り返して加工する放電加工装置において、
電極に電極の電磁気学的な共振周波数を計測する計測手段を設けたことを特徴とする放電加工装置。
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