JP3727309B2 - パケット通信システム - Google Patents
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Description
本発明は、移動するノードへパケットを転送することのできるパケット通信システムに関する。
関連する背景技術
従来のパケット通信システムの構成を説明する。パケット通信システムの構成を図1に示す。図1に示すように、従来のパケット通信システムは、ルータ(R:Router)、ホームエージェント(HA:Home agent)、アクセスルータ(AR:Access Router)、移動ホスト(MH:Mobile Host)、相手ホスト(CH:Correspondent Host)で構成され、互いに接続されている。
一般にパケット通信システムは、ノード、リンクから構成される。ノードは、IP(Intemet Protocol)に対応したパケットを送受信する装置である。リンクは、ノードが送信したパケットを有線伝送方式や無線伝送方式によって他のノードに伝送する通信路である。リンクとノードの数やそれらの接続構成は自由であり、各ノードは、1つ以上のリンクによって他の全てのノードと直接あるいは間接的に接続されていれば良い。この接続構成をネットワークと呼び、図1では雲状の図形で示している。リンクやノードはアドレス(IPが規定するアドレス)によって識別される。アドレスはサブネットプレフィックスとノード識別子から構成され、サブネットプレフィックスはノードが接続しているリンクを識別し、ノード識別子はリンクに接続されたノードを識別する。
ノードは、ルータ、アクセスルータ、ホームエージェント、移動ホスト、相手ホストに分類される。ルータは、宛先アドレスが自分のアドレスでないパケットを他の適切なノードに転送するノードである。アクセスルータは、移動ホストが接続可能なリンクを提供するルータである。ホームエージェントは、移動ホスト宛てのパケットを移動ホストが所在するリンクに転送することのできるルータである。ルータ、アクセスルータ、ホームエージェントは、OSPF(Open Shortest Path First)やBGP(Border Gateway Protocol)などのルーチングプロトコルによって、ルーチング処理に必要なルータ、アクセスルータ、ホームエージェントとリンクの接続関係を示す情報を定期的にやりとりする。移動ホストは、リンクからリンクへと移動しながら相手ホストと通信するノードである。相手ホストは、移動ホストMHと通信するノードである。
リンクは、ホームリンクと外部リンクに分類される。ホームリンクは移動ホストが所属しているリンクであり、外部リンクはホームリンク以外のリンクである。複数の移動ホストが存在する場合、ホームリンクや外部リンクは移動ホスト毎に定義される。移動ホストは、ホームリンクからホームアドレスが割り当てられ、外部リンクから気付アドレスが割り当てられる。ホームアドレスは、移動ホストがホームリンク及び外部リンクにいる場合に使用するアドレスである。気付アドレスは、移動ホストが外部リンクにいる場合に使用するアドレスである。この気付アドレスは、ホームアドレス宛のパケットの転送先アドレスとなる。
次に、従来のパケット通信システムの動作を、図1を参照しつつ説明する。移動ホストは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、外部リンクで使用する気付アドレスを得てから、バインディング・アップデート・オプションを含むパケットをホームエージェントに送信する。以降では、このパケットを単にバインディング・アップデート・パケット(Binding Update Packet)と呼ぶ。バインディング・アップデート・パケットは移動ホストのホームアドレスと気付アドレスを含んでおり、このホームアドレスと気付アドレスの対応をバインディング(Binding)と呼ぶ。ホームエージェントは、移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信するとバインディングを記憶し、確認応答としてバインディング 確認オプションを含むパケットを移動ホストMHに送信する。以降では、このパケットを単にバインディング・確認・パケット(Bindeing AcknowledgementPacket)と呼ぶ。移動ホストは、ホームエージェントからバインディング・確認・パケットを受信すると、ホームエージェントがバインディングを記憶したことを確認する。
相手ホストが移動ホストのホームアドレスを宛先とするパケットを送信すると、ネットワーク内のルータにより、相手ホストからホームリンクにルーチングされる。ホームエージェントは、パケットの宛先がバインディングのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの気付アドレスを宛先とするパケットを生成し、そのパケットのペイロードに受信したパケットを入れて転送する。あるパケットを別のパケットのペイロードに入れて転送する方法をトネリングと呼び、このようなパケットをトネリングパケットと呼ぶ。このトネリングパケットは、ネットワーク内のルータにより、ホームエージェントから移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、トネリングパケットを受信し、トネリングパケットのペイロードからパケットを取り出し、最終的に宛先がホームアドレスのパケットを受信する。
トネリングパケットを受信した移動ホストは、バインディング・アップ・デート・パケットを相手ホストに送信しても良い。相手ホストは、バインディング・アップデート・パケットを受信するとバインディングを記憶する。相手ホストは、記憶されたバインディングに示されたホームアドレス宛のパケットを送信する時、パケットの宛先を気付アドレスとし、バインディングのホームアドレスを設定したルーチングヘッダオプションをパケットに含めて送信する。移動ホストは、ルーチングヘッダオプションを含むパケットを受信した時、宛先の気付アドレスをホームアドレスに書き換えることで、最終的に宛先がホームアドレスのパケットを受信する。
以降、移動ホストは、別の外部リンクに移動して新しい気付アドレスを得るたびに、バインディング・アップデート・パケットによって新しいバインディングをホームエージェントと相手ホストに通知する。移動ホストのこの動作によって、相手ホストが送信したパケットは、ホームエージェントを経由または相手ホストから直接に、外部リンクに所在する移動ホストに転送される。
しかしながら、前述した従来技術のパケット通信システムは、移動ホストがホームリンクまたは相手ホストから遠く離れた外部リンクを高速に移動するとパケットロスが発生する問題を有する。移動ホストがホームリンクまたは相手ホストから遠く離れた外部リンクに移動すると、パケットが転送される時に経由するノードおよびリンクの数、つまりホップ数が増加する。ホームリンクまたは相手ホストと外部リンクの間のホップ数が増加するとパケット伝送遅延が大きくなるため、移動ホストからホームエージェントまたは相手ホストにバインディング・アップデート・パケットが到達するためにかかる時間が長くなる。
また、移動ホストが外部リンクを高速に移動すると、移動ホストが1つの外部リンクに滞在する時間が短くなるために滞在時間が短くなる。滞在時間が到達時間よりも短いと、ホームエージェントまたは相手ホストにバインディング・アップデート・パケットが到達した時には、既に移動ホストが他の外部リンクに移動してしまう現象が発生する。このような場合、移動ホスト宛てのパケットは前に所在した外部リンクに転送されるため、そのパケットは移動ホストに受信されずに失われる。このような移動ホストが外部リンクを高速に移動する例として、セルラ方式移動通信システムの各セルが外部リンクである場合が考えられる。
さらに前述の問題に関連して、従来技術のパケット通信システムは、移動ホストがホームリングまたは相手ホストから遠く離れた外部リンクを移動すると、1つのバインディング・アップデート・パケットが経由するホップ数が多くなり、多くのリンクの資源を消費する問題を有する。
また、従来技術のパケット通信システムは、使用するアプリケーションの特性から移動ホストと相手ホストがパケットを送受信しない時間が長い場合においても、移動ホストがリンクを移動する度にバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信しなければならないという問題を有する。これはホームエージェントでのバインディング・アップデート・パケットおよびバインディング・確認・パケットの処理のための負荷が増加するだけでなく、バインディング・アップデート・パケットおよびバインディング・確認・パケットの伝送によってリンクの資源を消費する問題を有する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、移動ホスト宛パケットの消失を防止し、バインディング・アップデート・パケットのトラフィックを低減し、移動ホストがパケットを送受信していない時間が長い場合、バインディング・アップデート・パケットの送信頻度を低減し、移動ネットワークに所在するノードを宛先とするパケットを伝送することができる移動エージェント、移動ホスト、移動ルータ及びパケット通信システム、さらにこれらを制御する方法及びその制御を実施するコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
発明の開示
本発明に係るパケット通信システムで使用される移動エージェントは、受信したパケットをパケット内の宛先アドレスに基づいて移動ホストに転送する移動エージェントであって、移動ホストから送信される信号が含む、そのホームアドレスと転送先アドレスの対応、その動作モード及びバッファリングの要否を示すデータを、その移動ホスト毎に記憶する手段と、記憶手段での記憶が完了した時は、送信元の移動ホストに、受信確認信号を送信する送信手段とを備えている。この構成により、移動ホスト状態、そのためのバッファリング要否の状態に応じて、受信したパケットの送受信を制御することにより効率的なパケット通信システム資源の利用が可能となる。
また、本発明に係るパケット通信システムで使用される移動ホストは、相手ホストとの間でパケット通信を行なう移動ホストであって、自己のホームアドレスと転送先アドレスの対応、自己のアクティブモード及びアイドルモードのいずれかの動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信し、送信したデータの受信確認データを受信することを特徴とする。このように動作モード及び移動エージェントへのバッファリングの要否要求の送信により、これらを受信した移動エージェントは、パケット通信システムでの効率的なパケット送受信を実現できる。また、動作モードを切り替えることにより、動作不要時には、消費電力を低減し、移動ホスト低省電力化が実現できる。
また、本発明に係るパケット通信システムで使用される移動ルータは、移動ネットワークと静止ネットワーク、または移動ネットワーク間で、宛先アドレスが自分のアドレスでないパケットを他の適当なノードに転送する移動ルータであって、アクティブモード及びアイドルモードのいずれかの自分の動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信し、この送信されたデータの受信確認データを受信することを特徴としている。
また、本発明は、これらの移動エージェント、移動ホスト、移動ルータを制御する方法及びこれを実行するコンピュータプログラムを提供することにより、パケット通信システムの効率的な資源利用を実現している。
また、本発明に係るパケット通信システムは、移動ホストにホームリンクを提供するホームエージェントと、移動ホストに外部リンクを提供する複数のアクセスルータと、複数のアクセスルータをエリアに含む移動エージェントとを有し、移動ホストがホームリンクに所在する場合はホームアドレスを使用し、移動ホストが外部リンクに所在する場合はホームアドレス及び気付アドレスを使用するパケット通信システムにおいて、移動ホストは、ホームアドレス及び気付アドレスの対応と、アクティブモード又はアイドルモードを示す動作モードと、パケットのバッファリングの要否とを移動エージェントに通知する第1通知手段と、ホームアドレス及び移動エージェントアドレスの対応をホームエージェントに通知する第2通知手段とを備え、ホームエージェントは、移動ホストから通知された移動エージェントアドレスに、相手ホストから受信したホームアドレス宛のパケットを転送する第1転送手段を備え、相手ホストは、移動ホストから通知された移動エージェントアドレスに、ホームアドレス宛のパケットを送信する送信手段を備え、移動エージェントは、ホームエージェント又は相手ホストから受信したパケットを移動ホストに転送する第2転送手段と、パケットをバッファリングするバッファリング手段と、移動ホストにパケットの到着を通知する第3通知手段とを備え、移動エージェントは、アクティブモードかつパケットのバッファリング不要の場合は、ホームエージェント又は相手ホストから受信したパケットを移動ホストに転送し、アクティブモードかつパケットのバッファリング要の場合は、パケットをバッファリングし、アイドルモードの場合は、パケットをバッファリングした上で移動ホストにパケットの到着を通知することを特徴とする。
また、複数の移動エージェントを備える構成を採っても良い。
また、アクティブモードにおいて、移動ホストが移動エージェントのエリア内の外部リンク間を移動する場合、移動ホストが外部リンクを移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスの対応と、アクティブモードを示す動作モードと、パケットのバッファリングとが必要であることを移動エージェントに通知し、移動ホストが外部リンクを移動した後に、ホームアドレスと移動先の外部リンクで使用する気付アドレスの対応と、アクティブモードを示す動作モードと、パケットのバッファリングとが不要であることを移動エージェントに通知する構成を採っても良い。
また、アイドルモードにおいて、移動ホストが移動エージェントのエリア内の外部リンク間を移動する場合、移動ホストが、移動エージェント、ホームエージェント、及び相手ホストの何れにも何も通知しない構成を採っても良い。
また、アクティブモードにおいて、移動ホストがある移動エージェントのエリアの外部リンクから第2の移動エージェントのエリアの外部リンクに移動する場合、移動ホストが外部リンクを移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスの対応、アクティブモードを示す動作モード、パケットのバッファリングが必要であることを移動エージェントに通知し、移動ホストが外部リンクを移動した後に、ホームアドレスと移動先の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、アクティブモードを示す動作モード、パケットのバッファリングが不要であることを移動エージェントに通知し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスの対応をホームエージェントと相手ホストに通知する構成を採っても良い。
また、アイドルモードにおいて、移動ホストが、第1の移動エージェントのエリアの第1の外部リンクから、第2の移動エージェントのエリアの第2の外部リンクに移動する場合、移動ホストが第1の外部リンクから移動する前に、自分自身のホームアドレスと気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること及びパケットのバッファリングを要求する信号を第1の移動エージェントに通知し、移動ホストが第2の外部リンクへ移動した後に、自分自身のホームアドレスと移動先の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること、パケットのバッファリングが不要であることを示す信号を、第1の移動エージェントに通知し、ホームアドレスと第2の移動エージェントのアドレスの対応を含む信号ホームエージェントと相手ホストに通知する構成を採ってもよい。
また、ホームエージェント及びアクセスルータが基地局であり、ホームリンク及び外部リンクが無線通信回路であり、移動ホストが移動局である構成を採っても良い。
また、静止ネットワーク及び移動ネットワークとを備えたパケット通信システム上において、静止ネットワークは、移動ネットワークに対応したホームエージェント、移動エージェント、相手ホスト、及びアクセスルータを備え、移動ネットワークは、少なくとも一つの移動ルータと複数のアクセスルータとを備え、移動ネットワークは、静止ネットワーク又は他の移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動する構成を採っても良い。
また、静止ネットワーク及び移動ネットワークとを備えたパケット通信システムにおいて、静止ネットワークは、移動ネットワークに対応したホームエージェント、移動エージェント、相手ホスト、及びアクセスルータを備え、移動ネットワークは、少なくとも一つの移動ルータと複数の静止ホストとを備え、移動ネットワークは、静止ネットワーク又は他の移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動する構成を採っても良い。
また、移動ルータは、ホームアドレス及び気付アドレスの対応と、アクティブモード又はアイドルモードを示す動作モードと、パケットのバッファリングの要否とを移動エージェントに通知する第1通知手段と、ホームアドレス及び制御エージェントアドレスの対応をホームエージェントに通知する第2通知手段と、移動ネットワークに含まれるリンクを識別するサブネットプレフィックスを移動エージェント及びホームエージェントに通知するサブネットプレフィックス通知手段とを備える構成を採っても良い。
また、移動ネットワークは、少なくとも一つの移動エージェントを備える構成を採っても良い。
また、アクセルルータは、複数の移動エージェントのサービスエリアが重複するエリア内に存在する場合は、複数の移動エージェントを選択自在である構成を採っても良い。
以上のような構成を採ることにより、移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動しても、移動エージェントによるパケットのバッファリングにより、相手ホストから移動ホストに送信されたパケットの消失を防止することができる。移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動するケースとして、パケット通信システムのアクセスルータが移動通信システムにおける基地局、移動ホストが移動局、外部リンクが基地局と移動局の間の無線回線である場合が考えられる。この時、移動局が基地局間つまり無線回線を移動することをハンドオーバと呼ぶ。本発明を移動通信システムに適用することにより、相手ホストから移動局に送信されたパケットの消失を防止することができる。
また、移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動しても、移動エージェントのみにバインディング・アップデート・パケットを送信すれば良いため、移動エージェントがホームエージェントや相手ホストに比較して移動ホストの近くに配置されている場合は、パケット通信システム内で発生するバインディング・アップデート・パケットのトラフィックを低減することができる。本効果は、上述した移動通信システムにおいても得られる。
また、移動ホストがパケットを送受信していない時間が長い場合、アイドルモードを使用することでパケット通信システム内で発生するバインディング・アップデート・パケットのトラフィックを低減することができる。さらに、移動ホストのバインディング・アップデート・パケットの送信頻度を低減することができるため、移動ホストのバッテリー消費を低減するという効果もある。本効果は、上述した移動通信システムにおいても得られる。
さらに、移動ネットワークに所在する静止ホストや移動ホストを宛先とするパケットを相手ホストから伝送できるという効果がある。この効果は、静止ネットワークに接続された移動ネットワークに所在するノードのみならず、他の移動ネットワークに接続された移動ネットワークに所在する静止ホストや移動ホストを宛先とするパケットにおいても同様に得られる。
また、移動ネットワークは、少なくとも一つの移動エージェントを備えることによって、その移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動する移動ホストや他の移動ネットワークに対して、パケットのバッファリングやアクティブモードやアイドルモードなどの動作モードを提供することが出来る。
また、アクセルルータは、複数の移動エージェントのサービスエリアが重複するエリア内に存在する場合は、複数の移動エージェントを選択自在であることによって、一方の移動エージェントが障害等によって異常停止しても、移動ホストはもう一方の移動エージェントに切り替えて通信を継続することが可能となる。また、1つのアクセスルータの外部リンクに所在する複数の移動ホストへのトラヒックを複数の移動エージェントに分散することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、従来のパケット通信システムの構成を示す図である。
図2は、本発明のパケット通信システムの構成例を示す図である。
図3は、バインディング・アップデート・パケットの構成を示す図である。
図4は、バインディング・確認・パケットの構成を示す図である。
図5は、Paging Rcquestパケットの構成を示す図である。
図6は、ページング・通知・パケットの構成を示す図である。
図7は、アクティブモードにおいて、移動ホストがホームリンクから外部リンクに移動するときのパケット通信システムの動作例である。
図8は、アクティブモードにおいて、移動ホストから相手ホストへパケットを伝送する時のパケット通信システムの動作例である。
図9は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。
図10は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。
図11は、アクティブモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。
図12は、アクティブモードにおいて、移動ホストが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンク移動する時の動作例である。
図13は、アクティブモードにおいて、移動ホストが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。
図14は、動作モードがアクティブモードからアイドルモードに遷移する時のパケット通信システムの動作例である。
図15は、アイドルモードにおいて、移動ホストがホームリンクから外部リンクに移動するときのパケット通信システムの動作例である。
図16は、動作モードがアイドルモードからアクティブモードに遷移する時のパケット通信システムの動作例である。
図17は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。
図18は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。
図19は、アイドルモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。
図20は、アイドルモードにおいて、移動ホストが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンクに移動する時の動作例である。
図21は、アイドルモードにおいて、移動ホストが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。
図22は、本発明の実施例であるパケット通信システムで使用される移動エージェントの概略構成を示す図である。
図23A及び23Bは、移動エージェントの動作を説明する図である。
図24は、本発明の実施例であるパケット通信システムで使用される移動ホストの概略構成を示す図である。
図25A及び25Bは、移動ホストの動作を説明する図である。
図26は、本発明の実施例であるパケット通信システムで使用されるホームエージェントの概略構成を示す図である。
図27は、移動ネットワークを含むパケット通信システムの仮想構成を示す図である。
図28は、移動ネットワークを含むパケット通信システムに本発明を適用した第2実施例を示す図である。
図29は、図28図に示す第2実施例におけるサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケット(Subnet−prefix Binding Update Packet)の構成図である。
図30は、図28図に示す第2実施例におけるサブネットプレフィックス・バインディング 確認・パケット(Subnet−prefix Binding Acknowledgement Packet)の構成図である。
図31は、図28図に示す第2実施例におけるサブネットプレフィックス・バインディング・要求・パケット(Subnet−prefix Binding Request Packet)の構成図である。
図32は、図28図に示す第2実施例におけるサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケット(Subbnet−Prefix Paging Notification Packet)の構成図である。
図33は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、移動ネットワーク2がホームリンクから外部リンクに移動したときの動作説明図である。
図34は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、静止ホストから移動ホストへパケットを伝送する時の動作説明図である。
図35は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図36は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図37は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブにおいて、移動ネットワーク2が同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作説明図である。
図38は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、移動ネットワーク2が異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンクに移動する時の動作説明図である。
図39は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、移動ネットワーク2が外部リンクからホームリンクに移動する時の動作説明図である。
図40は、図28図に示す第2実施例における動作モードがアクティブモードからアイドルモードに遷移する時の動作説明図である。
図41は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、移動ネットワーク2がホームリンクから外部リンクに移動した時の動作説明図である。
図42は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図43は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図44は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、移動ネットワーク2が同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作説明図である。
図45は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、移動ネットワーク2が異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンクに移動する時の動作説明図である。
図46は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、移動ネットワーク2が外部リンクからホームリンクに移動する時の動作説明図である。
図47は、図28図に示す第2実施例において、動作モードがアイドルモードからアクティブモードに遷移する時の動作説明図である。
図48は、図28図に示す第2実施例において、移動ネットワーク1がホームリンクから外部リンクに移動し、移動ホストがホームリンクから移動ネットワーク1の外部リンクに移動する時の動作例である。
図49は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、相手ホストから移動ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図50は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、相手ホストから移動ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図51は、図28図に示す第2実施例において、移動ネットワーク1がホームリンクから外部リンクに移動し、移動ネットワーク1がホームリンクから外部リンクに移動する時の動作説明図である。
図52は、図28図に示す第2実施例におけるアクティブモードにおいて、相手ホストから静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図53は、図28図に示す第2実施例におけるアイドルモードにおいて、相手ホストから静止ホストにパケットを送信する時の動作説明図である。
図54は、複数の移動ネットワーク1を含むパケット通信システムの構成図である。
図55は、図54に示す通信システムおいて、移動ホストが鎖状に接続した時の動作説明図である。
図56は、図54に示す通信システムおいて、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。
図57は、N個の移動ネットワーク1と移動エージェントが存在する場合のパケット通信システムの構成図である。
図58は、図57に示す通信システムおいて、移動ネットワークが外部リンクへ移動した後、移動ホストが移動ネットワークに移動したときの移動ホストの動作説明図である。
図59は、図57に示す通信システムおいて、相手ホストが送信した移動ホスト宛パケットの転送動作説明図である。
図60は、図57に示す通信システムおいて、アクティブモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作説明図である。
図61は、図57に示す通信システムおいて、複数の移動エージェントのサービスエリアに所属するアクセスルータの動作説明図である。
図62は、図57に示す通信システムおいて、移動ホストが複数の移動エージェントを使用する動作説明である。
図63は、図57に示す通信システムおいて、相手ホストが、移動ホスト宛のパケットを送信した場合の動作説明図である。
図64は,図57に示す通信システム置いて,移動ホストが移動エージェントエリアを移動する場合の動作説明図である。
図65は、本発明の実施例であるパケット通信システムで使用される移動ルータの概略構成を示す図である。
図66A、66B及び66Cは、移動ルータの動作を説明する図である。
好適な実施例の詳細な説明
以下、本発明に従う実施例を添付図面に基づいて説明する。
実施例1
図2は、本発明のパケット通信システムの構成例である。本実施例のパケット通信システムは、ホームエージェント(HA:Home Agent)、移動エージェント(MA:Mobility Agent)、アクセスルータ(AR:Access Router)、移動ホスト(MH:Mobile Host)、相手ホスト(CH:Correspondent Host)で構成され、互いに図2に示すように接続されている。図2の中にルータが記載されていないが、このネットワークは、従来技術のパケット通信システムと同様に任意の数のルータを含んでいる。本発明のパケット通信システムは、従来技術のパケット通信システムに移動エージェントを加えた構成となっている。
この移動エージェントは、以下で説明する機能を備えたルータであり、ネットワークに任意の数存在する。各移動エージェントは1つ以上のアクセスルータを含むエリアに所在する移動ホストに対して、ホームエージェントから移動ホスト、および相手ホストから移動ホストへのパケットを中継するサービスを提供する。さらに移動エージェントは、移動ホストに対して、ホームエージェントや相手ホストが受信した移動ホスト宛のパケットをバッファリングするサービスを提供する。アクセスルータは、1つ以上の移動エージェントのエリアに含まれ、外部リンクを使用する移動エージェントのアドレスを移動ホストに通知する。
また、本発明のパケット通信システムは、従来技術のパケット通信システムと異なり、2つの動作モードを有する。1つは移動ホストと相手ホストがパケットを送受信していない状態であるアイドルモード、他方は移動ホストと相手ホストがパケットを送受信している状態であるアクティブモードである。
図3は、本発明のバインディング・アップデート・パケットの構成例である。バインディング・アップデート・パケットは、IPパケットのオプションヘッダにバインディング・アップデート・オプションを含む。バインディング・アップデート・オプションは、移動ホストから移動エージェントに送信される形式と、移動ホストからホームエージェントおよび相手ホストに送信される形式がある。
移動エージェント用は、オプション識別子、オプション長、ホームアドレス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否から構成される。オプション識別子は、オプションがバインディング・アップデートであることを示す。オプション長はオプションの長さを示す。ホームアドレスは、バインディング・アップデート・パケットを送信する移動ホストMHのホームアドレスを示す。転送先アドレスは、移動ホストのホームアドレス宛のパケットの転送先のアドレスを示し、移動ホストが外部リンクで使用する気付アドレスやホームアドレスが設定される。動作モードは、アイドルモードであるかアクティブモードであるかを示す。バッファリング要否は、移動エージェントでパケットのバッファリングが必要か否かを示す。
ホームエージェント及び相手ホスト用は、オプション識別子、オプション長、ホームアドレス、転送先アドレスから構成される。これらは移動エージェント用と同じであるが、転送先アドレスは移動エージェントアドレスや移動ホストのホームアドレスが設定される。
バインディング・アップデート・パケットは、移動ホストMHが移動エージェントMAに、ホームアドレスと気付アドレスの対応であるバインディング、動作モード、バッファリング要否を通知するために使用され、また移動ホストMHがホームエージェントHAや相手ホストCHにホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを通知するために使われる。
なお、図3中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、転送先アドレスには、移動ホストMHが外部リンクで使用する気付アドレス、移動エージェントアドレス、ホームアドレスの何れかが設定される。
図4は本発明のバインディング・確認・パケットの構成例である。バインディング・確認・パケットは、IPパケットのオプションヘッダにバインディング 確認を含む。バインディング 確認オプションは、移動エージェントMAから移動ホストMHに送信される形式と、ホームエージェントHAおよび相手ホストCHから移動ホストMHに送信される形式がある。
移動エージェント用は、オプション識別子、オプション長、ホームアドレス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否から構成される。オプション識別子は、オプションがバインディング 確認オプションであることを示す。オプション長は、オプションの長さを示す。ホームアドレス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否は、移動エージェントMAが移動ホストMHから受信したバインディング・アップデート・パケットと同じ内容に設定される。
ホームエージェント及び相手ホスト用は、オプション識別子、オプション長、ホームアドレス、転送先アドレスから構成される。これらは移動エージェント用と同様である。
バインディング・確認・パケットは、移動エージェント、ホームエージェント、相手ホストが移動ホストにバインディング・アップデート・パケットの処理を完了したことを通知するために使われる。
なお、図4中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、転送先アドレスには、移動ホストが外部リンクで使用する気付アドレス、移動エージェントアドレス、ホームアドレスの何れかが設定される。
図5は、本発明のページング・要求・パケットの構成例である。ページング・要求・パケットは、IPパケットのペイロードに含まれるホームアドレス数(N)、ホームアドレス1〜ホームアドレスNから構成される。ホームアドレス数(N)は、ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスの数を示す。ホームアドレス1〜ホームアドレスNは、ページング・要求・パケットを受信し、アイドルモードからアクティブモードに遷移して欲しい1つ以上の移動ホストのホームアドレスを示す。
ページング・要求・パケットは、移動エージェントHAが上記情報をエリア内のアクセスルータに通知するために使われる。ページング・要求・パケットの宛先アドレスは、同一エリア内のアクセスルータのアドレスが設定される。同一エリア内のアクセスルータのアドレスは、アクセスルータ毎に異なるユニキャストアドレスの場合と同一のマルチキャストアドレスの場合がある。前者の場合、移動エージェントは、アクセスルータ毎に個別のページング・要求・パケットを送信する。後者の場合、移動エージェントは、1つのページング・要求・パケットを送信する。
なお、図5中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、ページング・要求・パケットの宛先アドレスは、アクセスルータのアドレスが設定される。
図6は、本発明のページング・通知・パケットの構成例である。ページング・通知・パケットは、IPパケットのペイロードに含まれるホームアドレス数(N)、ホームアドレス1〜ホームアドレスNから構成される。ホームアドレス数(N)は、ページング・通知・パケットに含まれるホームアドレスの数を示す。ホームアドレス1〜ホームアドレスNは、ページング・要求・パケットを受信し、アイドルモードからアクティブモードに遷移して欲しい1つ以上の移動ホストのホームアドレスを示す。
ページング・通知・パケットは、アクセスルータが上記情報を外部リンクに接続中の移動ホストに通知するために使われる。ページング・通知・パケットの宛先アドレスは、外部リンク内のノード全てを宛先とするアドレス(ブロードキャストアドレス)が設定される。
なお、図6中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、ページング・通知・パケットの宛先アドレスは、リンク内のノード全てを宛先とするアドレス(ブロードキャストアドレス)が設定される。
図7はアクティブモードにおいて、移動ホストがホームリンクから外部リンクに移動するときのパケット通信システムの動作例である。図7に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットが移動エージエントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲3▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
図8は、アクティブモードにおいて、移動ホストから相手ホストへパケットを伝送する時のパケット通信システムの動作例である。図8に基づいて動作例を説明する。
移動ホストは相手ホストにパケットを送信する。ネットワーク内のルータはパケットを移動ホストから相手ホストにルーチングする。
図9は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図9に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先を移動ホストのホームアドレスとするパケットを送信する。前記パケットはネットワーク内のルータによってホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ ホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先がバインディングのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲3▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
▲4▼ 移動ホストは、ホームアドレスを設定したルーチングヘッダを含まないトネリングパケットを受信した場合、相手ホストがホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを持っていないと判断し、相手ホストにホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・パケットを受信してホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図10は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図10に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、記憶されたバインディングに示されたホームアドレス宛のパケットを送信する時、パケットの宛先を気付アドレスとし、バインディングのホームアドレスを設定したルーチングヘッダオプションをパケットに含めて送信する。なお、この時に相手ホストが記憶するバインディングの気付アドレスは移動エージェントアドレスである。パケットは、ネットワーク内のルータにより移動エージェントにルーチングされる。
▲2▼ 移動エージェントは、相手ホストからパケットを受信し、ルーチングヘッダオプションに含まれるホームアドレスがバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットの宛先とルーチングヘッダオプションに含まれるホームアドレスを交換し、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
図11は、アクティブモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセルルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。図11に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、移動ホストからパケットのバッファリングが必要であると通知された後に、ホームエージェントまたは相手ホストから該当するパケットを受信した場合、その移動ホスト宛のパケットをバッファリングする。
▲2▼ 移動ホストは、外部リンクを移動する。
▲3▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲4▼ 移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わらない場合、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、バッファリングしたパケットを有する場合、図9または図10と同様の動作によって、順次バッファリングされたパケットを移動ホストに送信する。
図12は、アクティブモードにおいて、移動ホストが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンクに移動する時の動作例である。図12に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信してホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングを要求していることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、移動ホストからパケットのバッファリングが必要であると通知された後に、ホームエージェントまたは相手ホストから該当するパケットを受信した場合、その移動ホスト宛のパケットをバッファリングする。
▲2▼ 移動ホストは、外部リンクに到達する。
▲3▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲4▼ 移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わった場合、移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントに送信する。前の移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットをバッファリングしないことを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、バッファリングしたパケットを有する場合、図9または図10と同様の動作によって、順次バッファリングされたパケットを移動ホストに送信する。
▲5▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要なことを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントのアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲7▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図13は、アクティブモードにおいて、移動ホストが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。図13に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、移動ホストからパケットのバッファリングが必要であると通知された後に、ホームエージェントまたは相手ホストから該当するパケットを受信した場合、その移動ホスト宛のパケットをバッファリングする。
▲2▼ 移動ホストは、外部リンクからホームリンクに移動する。
▲3▼ 移動ホストは、ホームリンクに移動したことを確認する。例えば、移動ホストは、ホームエージェントが送信するRouter Advertisementを受信することで外部リンクからホームリンクに移動したと判定できる。
▲4▼ 移動ホストは、記憶されているホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。以降ホームエージェントは、移動ホストの代わりにパケットを受信し移動エージェントにパケットを転送することを行わない。
▲5▼ 移動ホストは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動する前に使っていた移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
移動エージェントは、バッファリングしたパケットを有する場合、図9または図10と同様の動作によって、順次バッファリングされたパケットを移動ホストに送信する。
▲6▼ 移動ホストは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、記憶していたホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。以降、相手ホストは移動ホスト宛のパケットをルーチングオプションヘッダを含まない通常のパケットとして送信する。
図14は、動作モードがアクティブモードからアイドルモードに遷移する時のパケット通信システムの動作例である。動作モードがアクティブモードの時に、移動ホストと相手ホストが、バインディング・アップデート・パケットやバインディング・確認・パケット以外のパケットを所定時間送受信しなかった場合に本動作例が実行される。図14に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、相手ホストと所定時間パケットの送受信をしなかった場合、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信してバインディングと動作モードがアイドルモードであることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
以上の図7〜14に基づいて、本発明の通信システムのアクティブモードにおける動作例を説明した。移動ホストは、外部リンク間を移動する前に、移動エージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信することで自分に転送されるべきパケットをバッファリングさせ、バインディング・確認・パケットを受信することで現在使用中の外部リンクに向けてルーチングされている自分宛のパケットを全て受信してから外部リンクを移動することができる。さらに移動ホストは、外部リンクを移動後に、移動エージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信することでバッファリングされているパケットを移動先の外部リンクに向けてルーチングさせることができる。また、外部リンクの移動前後で使用する移動エージェントが同一の場合、移動ホストは、バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントだけに送信すれば良く、ホームエージェントや相手ホストに送信する必要がない。
図15は、アイドルモードにおいて、移動ホストがホームリンクから外部リンクに移動するときのパケット通信システムの動作例である。図15に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアアイドルモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング 確認パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲3▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
図16は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図16に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先を移動ホストのホームアドレスとするパケットを送信する。パケットは、ネットワーク内のルータによってホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ ホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先がバインディングのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲3▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、ペイロードからパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットをバッファリングし、移動ホストのホームアドレスを含むページング・要求・パケットをエリア内のアクセスルータに送信する。
▲4▼ アクセスルータは、移動エージェントからページング・要求・パケットを受信し、ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したページング・通知・パケットを外部リンクに送信する。移動ホストは、アクセスルータからページング・通知・パケットを受信する。
▲5▼ 移動ホストは、受信したページング・通知・パケットの自分のホームアドレスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合、移動ホストは受信したページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・記憶・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
図17は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ホストからバインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図17に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、記憶されたバインディングに示されたホームアドレス宛のパケットを送信する時、パケットの宛先を気付アドレスとし、バインディングのホームアドレスを設定したルーチングヘッダオプションをパケットに含めて送信する。パケットは、ネットワーク内のルータにより移動エージェントにルーチングされる。
▲2▼ 移動エージェントは、相手ホストからパケットを受信し、ルーチングヘッダオプションに含まれるホームアドレスがバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットの宛先とルーチングヘッダオプションに含まれるホームアドレスを交換し、パケットをバッファリングし、移動ホストのホームアドレスを含むページング・要求・パケットをエリア内のアクセスルータに送信する。
▲3▼ アクセスルータは、移動エージェントからページング・要求・パケットを受信し、ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したページング・通知・パケットを外部リンクに送信する。移動ホストは、アクセスルータからページング・通知・パケットを受信する。
▲4▼ 移動ホストは、受信したページング・通知・パケットが自分のホームアドレスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合、移動ホストは受信したページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
図18は、アイドルモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。図18に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、外部リンクを移動する。
▲2▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定し、変わらない場合は何もしない。
図19は、アイドルモードにおいて、移動ホストが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンクに移動する時の動作例である。図19に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、外部リンクを移動する。
▲2▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲3▼ 移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わった場合、移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・を移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・を受信してホームアドレスと気付アドレスのバインディングと動作モードがアイドルモードであることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲4▼ さらに移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・をホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・を受信してホームアドレスと移動エージェントのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図20は、アイドルモードにおいて、移動ホストが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。図20に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、外部リンクからホームリンクに移動する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームリングに移動したことを確認する。例えば、移動ホストは、ホームエージェントが送信するRouter Advertisementを受信することで外部リンクからホームリンクに移動したと判定できる。
▲3▼ 移動ホストは、記憶されているホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。以降ホームエージェントは、移動エージェントへのパケット転送を中止する。
▲4▼ 移動ホストは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要なことを示すバインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントに送信する。前の移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動ホストは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、記憶していたホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。以降、相手ホストは移動ホスト宛のパケットをルーチングオプションヘッダを含まない通常のパケットとして送信する。
図21は、動作モードがアイドルモードからアクティブモードに遷移する時のパケット通信システムの動作例である。動作例がアイドルモードの時に、移動ホストが相手ホストにパケットを送信する場合に本動作例が実行される。図21に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントアドレスに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
以上の図15〜21に基づいて、本発明のパケット通信システムのアイドルモードにおける動作例を説明した。移動ホストは、1つの移動エージェントのエリア内に存在する外部リンクを移動する場合、移動エージェント、ホームエージェント、相手ホストの何れにもバインディング・アップデート・パケットを送信する必要がない。
以下、上記実施例で説明したパケット通信システムを実現するための移動エージェント、移動ホスト及びホストエージェントの構成及び個々の動作を説明する。
図22は、移動エージェントの概略構成を示す図である。
図22に示すように、本発明のパケット通信システムで使用される移動エージェントMAは、バインディングの記憶及び受信したパケットのバッファリングを行う記憶部10と、接続されたリンクからのパケットの受信及びリンクへのパケットの送信を行うインターフェース部20と、このインターフェース部20を制御し、バインディング・アップデート・パケット処理及びパケットのルーティングを制御する信号処理部30とより構成され、この信号処理30は、インターフェース部30で受信したバインディング・アップデート・パケットを記憶部10へ転送し、記憶させ、またインターフェース部30で受信したパケットを記憶部10へ転送し、また、記憶部10に記憶されたバインディング・アップデート・パケットに基づいて、記憶部10でのバッファリング及びバッファリングされているパケットをインターフェース部30を介してリンクへ送信する送受信制御を行う。
次に、図22に示す移動エージェントの上述のパケット通信システム内での動作を、図23A及び23Bを参照して説明する。図23A及び23Bは、移動エージェントの動作説明図である。図23A及び23Bに示すように、大きく分けて、バインディング・アップデート・パケット受信時と、トネリングパケット受信時との動作に分けることができ、まず、バインディング・アップデート・パケットを移動ホストより受信すると、受信したバインディング・アップデート・パケットが含むホームアドレス、転送アドレス、動作モード、バッファリングの要否に関する情報を、記憶部10に記憶する。そして信号処理部30は完了した旨のバインディング・確認・パケットをバインディング・アップデート・パケットの送信元である移動ホストにインターフェース部20を介して送信する。次に、ホームアドレス宛てのパケットがバッファリングされているかどうかを確認し、バッファリングされている場合には、宛先アドレスを転送アドレス、送信元アドレスを移動エージェント自身のアドレスに設定したトネリングパケットのペイロードにこのパケットを入れて送信、ホームアドレスの移動ホストに送信する。
また、相手ホスト(移動先エージェントを含む)又はホームエージェントからトネリングパケットを受信した時は、受信したトネリングパケットのペイロードに含まれるパケットを取り出し、パケットの宛先アドレスを記憶しているホームアドレスから探し、対応する転送先アドレス、動作モード、バッファリングの要否を解釈し、以下の3つの場合に応じて動作する。
1)動作モードがアクティブでバッファリング否の時
宛先アドレスを転送アドレス、送信元アドレスを移動エージェント自身のアドレスに設定したトネリングパケットのペイロードにこのパケットに入れて送信する。
2)動作モードがアクティブで、バッファリング要の時
受信したパケットをバッファリングする。
3)動作モードアイドルで、バッファリング要の時
受信したこのパケットをバッファリングし、ページング要求パケットにホームアドレスを入れてサービスエリア内のすべてのアクセルルータに送信する。このように動作することにより、先に説明したパケット通信システム全体が機能するのである。
図24は、移動ホストの概略構成を示す図である。図24に示すように、本発明のパケット通信システムで使用される移動ホストは、自己の動作モード、使用している移動エージェントへのバッファリングの要否、ホームアドレス、気付けアドレスとの対応を含むバインディング・アップデート・パケット内の情報を記憶している記憶部100と、接続されたリンクからのパケットの受信及びリンクへのパケットの送信を行うインターフェース部120と、このインターフェース部120及び記憶部100を制御し、バインディング・アップデートパケットの処理及びパケットの生成・受信を行う信号処理部130とより構成され、更にこの信号処理部130は、移動ホストの記憶部100内に記憶してあるアップリケーション・プログラムを実行するアップリケーションの処理も行うことができる。
図25A及び25Bは、移動ホストの動作説明図である。
図25A及び25Bに示すように、移動ホストは、大きく分けて、リンク間を移動する際の動作と、ページング・通知・パケット受信時の動作とに分けることができる。
まず、リンク間を移動する動作では、移動前に、ホームアドレスに自身のホームアドレス、転送先アドレスに現在使用している気付アドレス、アクティブ動作モード、バッファリング要を設定したバインディング・アップデート・パケットを作成し、この作成したバインディング・アップデート・パケットを現在いる移動エージェントに送信し、この移動エージェントから、バインディング・アップデート・確認・パケットを受信する。
次に移動ホストがリンクを移動した後では、移動先の新しい気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得し、移動エージェントのアドレスが変更されたかどうかを判定する。ここで、この判定に基づいて、以下の2つの異なる処理を行う。
1)移動エージェントのアドレスが変更されていない場合
この場合には、まず、ホームアドレスに自身のホームアドレス、転送先アドレスに新しい気付アドレス、アクティブ動作モード、バッファリング否を設定したバインディング・アップデート・パケットを作成する。
次に、バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信し、新しい移動エージェントからバインディング・アップデート・確認・パケットを受信する。
2)移動エージェントのアドレスが変更されている場合
この場合には、まず、ホームアドレスに自身のホームアドレス、転送先アドレスに新しい気付アドレス、アクティブ動作モード、バッファリング要に設定したバインディング・アップデート・パケットを作成する。次に。この作成したバインディング・アップデート・パケットを新しい移動エージェントに送信する。そして、この送信に対応して、新しい移動エージェントからバインディング・アップデート・確認・パケットを受信する。これと並行して、ホームアドレスに自身のホームアドレス、転送先アドレスに新しい移動エージェントのアドレス、アクティブ動作モード、バッファリング否を設定したバインディング・アップデート・パケットを作成し、バインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントの送信し、前の移動エージェントより送信したバインディング・アップデート・パケットの受信を確認した旨のバインディング・アップデート・確認・パケットを受信する。そして、ホームエージェントに対しては、ホームアドレスに自身のホームアドレス、転送先アドレスに新しい気付アドレスを設定したバインディング・アップデート・パケットの作成し、バインディング・アップデート・パケットを送信し、送信先のホームエージェントからの受信確認を示すバインディング・アップデート・確認・パケットの受信する。ここで、上記転送先アドレスに新しい移動エージェントのアドレスを設定することも可能である。また、上述した動作では、リンク間移動前に使用していた前の移動エージェントとのバインディング・アップデート・パケット及びバインディング・確認・パケットの送受信の後に、ホームエージェントとのバインディング・アップデート・パケット及びバインディング・確認・パケットの送受信を順番に行っているが、処理の時間を短縮するために動じに並行して行っても良い。
次に、ページング・通知・パケット受信時の動作を説明する。図25A及び25Bに示すように。移動ホストが、ページング通知パケットを受信した時は、信号処理部130は、受信したページング・通知・パケットの宛先がホームアドレスに一致するかどうかを判定し、ホームアドレスに一致しない時は、受信したパケットを破棄する。一方、ホームアドレスに一致してる時は、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブあること、バッファリング否のバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。
図26は、ホームエージェントの概略構成を示す図である。本発明のパケット通信システムで使用されるホームエージェントHAは、バインディングの記憶を行う記憶部210と、接続されたリンクからのパケットの受信及びリンクへのパケットの送信を行うインターフェース部220と、このインターフェース部220を制御し、バインディング・アップデートパケット処理及びパケットのルーティングを制御する信号処理部230とより構成され、この信号処理部230は、インターフェース部220で受信したバインディング・アップデート・パケットを記憶部210へ転送し、記憶させ、またインターフェース部220で受信したパケットを記憶部210へ転送し、また、記憶部210に記憶されたバインディングに基づいて受信したパケットをインターフェース部220を介してリンクへ送信する送受信制御を行う。
そして、このホームエージェントHAは、パケットを受信すると、まず、その宛先がバインディングのホームアドレスかどうかを判断し、バインディングのホームページのアドレスである場合には、パケットを、移動ホストの代わりにインターフェース部220で受信する。そして、受信したパケットから、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先としたトネリングパケットを、信号処理部230で生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを組み込み、そして、インターフェース部220を介してリンク上へ送り出す。また、移動ホストから記憶されているホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するバインディング・アップデート・パケットをインターフェース部220で受信すると、信号処理部230は、記憶部210に記憶している移動ホストのホームアドレスとこの移動エージェントのバインディングを削除し、削除後、インターフェース部220を介してバインディング・確認・パケットを、この移動ホストに送信する。これにより、これ以降、このホームエージェントは、移動ホストの代わりにパケットを受信し、移動エージェントにパケットを送信する処理を行わなくなる。また、ホームエージェントHAは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスとの対応を含むバインディング・アップデート・パケットをインターフェース部220で受信すると、このホームアドレスと移動エージェントアドレスとの対応を、記憶部210で記憶し、バインディング・確認・パケットを送信元の移動ホストに送信する。
さらに、本発明を、移動ネットワークに対応させることもできる。移動ネットワークを採用したパケット通信システムの例を図27に示す。図27に示すように、移動ネットワーク適用型のパケット通信システムは、ルータ(R:Router)、ホームエージェント(HA:Home agent)、アクセスルータ(AR:Access Router)、静止ホスト(SH:Stationary Host)、相手ホスト(CH:Correspondent host)で構成される。
“移動ネットワーク”は、”移動ルータ(MR:Mobile Router)とそれに接続された1つ以上のノードから構成されたネットワーク”である。移動ルータは、移動ネットワークを伴ってリンクからリンクへと移動する。また移動ルータは、ルータ、アクセスルータ、ホームエージェントと同様に、OSPF(Open Shortest Path First)やBGP(Border Gateway Protocol)などのルーチングプロトコルによって、ルーチング処理に必要なルータ、アクセスルータ、ホームエージェントとの接続関係を示す情報を定期的にやりとりする。移動ルータは、外部リンクに所在する時も、ホームリンクに所在しているかのように接続情報をやりとりする。例えば、接続情報を含むパケットをホームエージェントのアドレスを宛先とするトネリングパケットに入れて送信することが出来る。これにより、移動ネットワーク内のノード宛のパケットは移動ルータのホームリンクにルーチングされる。図27に示した移動ネットワークは、1つの移動ルータと2つの静止ホストを含んでいる。静止ホストは、移動ルータとの接続関係が変わらないノードである。なお移動ネットワークは、静止ホストのみならず、ルータや移動ホストも含んで良い。移動ネットワークがホームリンクから外部リンクに移動すると、移動ルータは、アクセスルータから外部リンクで使用する気付アドレスを得てから、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、移動ルータからバインディング・アップデート・パケットを受信するとバインディングを記憶し、確認応答としてバインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、ホームエージェントからバインディング・確認・パケットを受信すると、ホームエージェントがバインディングを記憶したことを確認する。相手ホストが移動ネットワークの静止ホスト宛のパケットを送信すると、ネットワーク内のルータにより、相手ホストからホームリンクにルーチングされる。ホームエージェントは、ルーチングプロトコルによって交換された情報を元にパケットの次の転送先は移動ルータであると判断し、移動ルータの代わりにパケットを受信する。ホームエージェントは、パケットの宛先が記憶しているバインディングのホームアドレスに一致するか判定するが、一致しないためトネリング先不明としてパケットを破棄してしまう場合が考えられるが、このようなパケットの破棄は、上述の本発明に従うパケット通信システムを適用することにより、防止できる。そこで、本発明のパケット通信システムを、この移動ネットワークに適用した第2実施例を以下に説明する。
実施例2
図28は、本発明に従う、移動ネットワークを含むパケット通信システムの構成例である。本発明のパケット通信システムは、静止ネットワークと移動ネットワークから構成される。本パケット通信システムは、図28に示すように、静止ホスト(SH:Stationary Host)、移動ホスト(MH:Mobile Host)、相手ホスト(CH:Correspondent Host)、移動ルータ(MR:Mobile Router)、ホームエージェント(HA:Home Agent)、移動エージェント(MA:Mobility Agent)、ルータ(R:Router)で構成され、図28には示されていないが、静止ネットワークおよび移動ネットワークは、従来技術のパケット通信システムと同様に任意の数のルータを含んでいる。静止ネットワークは、移動ネットワークに対応したホームエージェント、移動エージェント、相手ホスト、アクセスルータから構成される。
ホームエージェントは、移動ネットワーク内のノード宛のパケットを移動ルータあるいは移動エージェントに中継するサービスを提供する。移動エージェントは、以降で説明する機能を備えたルータであり、ネットワーク内に任意の数存在する。移動エージェントは1つ以上のアクセスルータを含むエリアに所在する移動ネットワークに対して、ホームエージェントから移動ネットワーク内のノード、および相手ホストから移動ネットワーク内のノードへのパケットを中継するサービスを提供する。さらに移動エージェントは、移動ネットワーク内のノードに対して、ホームエージェントや相手ホストから受信したそのノード宛のパケットをバッファリングするサービスを提供する。静止ネットワークのアクセスルータは、移動ホストや移動ネットワークに外部リンクを提供し、1つ以上の移動エージェントのエリアに含まれ、移動エージェントのアドレスを移動ルータに通知する。相手ホストは、パケットの宛先ノードが移動ネットワーク内のノードであると判断できる場合、パケットをホームリンクに送信するのではなく、移動エージェントに送信する。移動ネットワークは、その内部構成を変えずに静止ネットワークや他の移動ネットワークの提供する外部リンク間を移動するネットワークであり、移動ホストや移動ネットワークが接続できる外部リンクを備えないものと、備えるものに大別される。移動ネットワーク1は、外部リンクを備える移動ネットワークであり、1つの移動ルータと複数のアクセスルータを含む。移動ルータは、移動ネットワークの移動に伴って接続するリンクを次々と変える。移動ネットワーク1のアクセスルータは、移動ホストまたは他の移動ネットワークの移動ルータに対して外部リンクを提供するが、静止ネットワークの移動エージェントのアドレスを移動ルータに通知することはない。
一方、移動ネットワーク2は、外部リンクを備えない移動ネットワークであり、1つの移動ルータと複数の静止ホストを含む。静止ホストは、移動ネットワーク2が移動しても自分が移動していることを知らない。なお、静止ホストは、移動ネットワーク2だけでなく移動ネットワーク1に含まれても良い。
また、実施例1と同様に、本発明のパケット通信システムは、2つの動作モードを有する。1つは移動ルータと相手ホストがパケットを送受信していない状態であるアイドルモード、他方は移動ルータと相手ホストがパケットを送受信している状態であるアクティブモードである。
図29は、本発明の移動ルータが使用するサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットの構成例である。サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットは、IPパケットのオプションヘッダにサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・オプションを含む。サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・オプションは、移動ルータから移動エージェントに送信される形式と移動ルータからホームエージェントおよび相手ホストに送信される形式がある。
移動エージェント用は、オプション識別子、オプション長、サブネットプレフィックス数(N)、N個のサブネットプレフィックス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否から構成される。オプション識別子は、オプションがサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・であることを示す。オプション長はオプションの長さを示す。サブネットプレフィックス数は、オプションに含まれるサブネットプレフィックスの数を示す。サブネットプレフィックスは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する移動ルータの移動ネットワークが含むリンクのサブネットプレフィックスを示す。転送先アドレスは、移動ネットワークの含むサブネットプレフィックスが一致するアドレスを宛先とするパケットの転送先のアドレスを示し、移動ルータが外部リンクで使用する気付アドレスやホームアドレスが設定される。動作モードは、アイドルモードであるかアクティブモードであるかを示す。バッファリング要否は、移動エージェントでパケットのバッファリングが必要か否かを示す。
ホームエージェント及び相手ホスト用は、オプション識別子、オプション長、サブネットプレフィックス数(N)、N個のサブネットプレフィックス、転送先アドレスから構成される。これらは移動エージェント用と同じであるが、転送先アドレスは移動エージェントアドレスや移動ルータのホームアドレスが設定される。
サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットは、移動ルータが移動エージェントに、サブネットプレフィックスと気付アドレスの対応せあるバインディング、動作モード、バッファリング要否を通知するために使用され、また移動ルータがホームエージェントや相手ホストにサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを通知するために使われる。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットの他に、実施例1で説明したバインディング・アップデート・パケットも送信する。
なお、図29中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、転送先アドレスには、移動ルータが外部リンクで使用する気付アドレス、移動エージェントアドレス、ホームアドレスの何れかが設定される。
図30は、本発明のサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットの構成例である。サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットは、IPパケットのオプションヘッダにサブネットプレフィックス・バインディング 確認オプションを含む。サブネットプレフィックス・バインディング確認オプションは、移動エージェントから移動ルータに送信される形式と、ホームエージェントおよび相手ホストから移動ルータに送信される形式がある。
移動エージェント用は、オプション識別子、オプション長、サブネットプレフィックス数(N)、N個のサブネットプレフィックス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否から構成される。オプション識別子は、オプションがサブネットプレフィックス・バインディング 確認オプションであることを示す。オプション長は、オプションの長さを示す。サブネットプレフィックス数、サブネットプレフィックス、転送先アドレス、動作モード、バッファリング要否は、移動エージェントが移動ルータから受信したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットと同じ内容に設定される。
ホームエージェント及び相手ホスト用は、オプション識別子、オプション長、サブネットプレフィックス数、サブネットプレフィックス、転送先アドレスから構成される。これらは移動エージェント用と同様である。
サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットは、移動エージェント、ホームエージェント、相手ホストが移動ルータにサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットの処理を完了したことを通知するために使われる。移動エージェント、ホームエージェント、相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング 確認の他に、実施例1で説明したバインディング・確認・パケットも送信する。
なお、図30中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、転送先アドレスには、移動ルータが外部リンクで使用する気付アドレス、移動エージェントアドレス、ホームアドレスの何れかが設定される。
図31は、本発明のサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットの構成例である。サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットは、IPパケットのペイロードに含まれるサブネットプレフィックス数(N)、サブネットプレフィックス1〜サブネットプレフィックスNから構成される。サブネットプレフィックス数(N)は、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットに含まれるサブネットプレフィックスの数を示す。サブネットプレフィックス1〜サブネットプレフィックスNは、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットを受信し、アイドルモードからアクティブモードに遷移して欲しい1つ以上の移動ルータを示し、具体的には移動ルータが所属する移動ネットワークの中に含まれるリングのサブネットプレフィックスを示す。
サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットは、移動エージェントが上記情報をエリア内のアクセスルータに通知するために使われる。サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットの宛先アドレスは、同一エリア内のアクセスルータのアドレスが設定される。同一エリア内のアクセスルータのアドレスは、アクセスルータ毎に異なるユニキャストアドレスの場合と同一のマルチキャストアドレスの場合がある。前者の場合、移動エージェントは、アクセスルータ毎に個別のサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットを送信する。後者の場合、移動エージェントは、1つのサブネットプレフィックスページング・要求・パケットを送信する。
なお、図31中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットの宛先アドレスは、アクセスルータのアドレスが設定される。
図32は、本発明のサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットの構成例である。サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットは、IPパケットのペイロードに含まれるサブネットプレフィックス数(N)、サブネットプレフィックス1〜サブネットプレフィックスNから構成される。サブネットプレフィックス数(N)は、サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットに含まれるサブネットプレフィックスの数を示す。サブネットプレフィックス1〜サブネットプレフィックスNは、サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを受信し、アイドルモードからアクティブモードに遷移して欲しい1つ以上の移動ルータを示し、具体的には移動ルータが所属する移動ネットワークの中に含まれるリンクのサブネットプレフィックスを示す。移動ルータは、所属する移動ネットワークの中に含まれるリンクのサブネットプレフィックスを、移動ネットワーク内のルーチングのために使用するOSPFなどのルーチングプロトコルによって把握する。
サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットは、アクセスルータが上記情報を外部リンクに接続中の移動ルータに通知するために使われる。サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットの宛先アドレスは、外部リンク内のノード全てを宛先とするアドレス(ブロードキャストアドレス)が設定される。
なお、図32中、ヘッダは宛先アドレスや送信元アドレス等を含む。また、サブネットプレフィックス ページング・通知・パケットの宛先アドレスはリンク内のノード全てを宛先とするアドレス(ブロードキャストアドレス)が設定される。
図33は、アクティブモードにおいて、移動ネットワーク2がホームリンクから外部リンクに移動する時のパケット通信システムの動作例である。図33に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲2▼ 移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスをOSPFなどのルーチングプロトコルによって知る。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信して、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲3▼ 移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
図34は、アクティブモードにおいて、移動ネットワーク2の静止ホストから相手ホストへパケットを伝送する時のパケット通信システムの動作例である。図34に基づいて動作例を説明する。
静止ホストは相手ホストにパケットを送信する。移動ネットワーク2および静止ネットワーク内のルータは、パケットを静止ホストから相手ホストにルーチングする。
図35は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図35に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先を移動ネットワーク2の静止ホストのアドレスとするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク2のホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ ホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサプネットプレフィックスである場合、移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲3▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲4▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
▲5▼ 移動ルータは、トネリングパケットを受信した場合、相手ホストにサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・nパケットを受信してサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図36は、アクティブモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図36に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先アドレスのサブネットプレフィックスが記憶されたバインディングに示されたサブネットプレフィックスと同じであるパケットを送信する時、パケットの宛先を気付アドレスとし、バインディングのホームアドレスを設定したルーチングヘッダオプションをパケットに含めて送信する。パケットは、静止ネットワーク内のルータにより移動エージェントにルーチングされる。
▲2▼ 移動エージェントは、相手ホストからパケットを受信し、ルーチングヘッダオプションに含まれる宛先アドレスのサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットの宛先とルーチングヘッタオプションに含まれる宛先アドレスを交換し、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲3▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
図37は、アクティブモードにおいて、移動ネットワーク2の移動ルータが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。図37に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、他の外部リンクに移動する前に、移動ネットワーク2が含むリンクのリブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲2▼ 移動ルータは、外部リンクを移動する。
▲3▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲4▼ 移動ルータは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わらない場合、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータはサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
図38は、アクティブモードにおいて、移動ルータが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンク移動する時の動作例である。図38に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信してホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングを要求していることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、他の外部リンクに移動する前に、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信してサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングを要求していることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲2▼ 移動ルータは、外部リンクを移動する。
▲3▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲4▼ 移動ルータは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わった場合、移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントに送信する。前の移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットをバッファリングしないことを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2のサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントに送信する。前の移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信して、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットをバッファリングしないことを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・tパケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要なことを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要なことを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信して、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・を受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。さらに、移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図39は、アクティブモードにおいて、移動ルータが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。図39に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲2▼ 移動ルータは、外部リンクからホームリンクに移動する。
▲3▼ 移動ルータは、ホームリンクに移動したことを認識する。例えば、移動ルータは、ホームエージェントが送信するルータ・アドバータイズメント(Router Advertisement)を受信することで外部リンクからホームリンクに移動したと判定する。
▲4▼ 移動ルータは、記憶されているホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。以降ホームエージェントは、移動ルータの代わりにパケットを受信し移動エージェントにパケットを転送することを行わない。さらに移動ルータは、記憶されているサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。以降ホームエージェントは、移動ルータの代わりにパケットを受信し移動エージェントにパケットを転送することを行わない。
▲5▼ 移動ルータは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動する前に使っていた移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前のホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動する前に使っていた移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前のホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動ルータは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、記憶していたホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。さらに、移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。
図40は、動作モードがアクティブモードからアイドルモードに遷移する時の第2実施例のパケット通信システムの動作例である。動作モードがアクティブモードの時に、移動ルータと静止ネットワークが、バインディング・アップデート・パケット、バインディング・確認・パケット、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケット、およびサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケット以外のパケットを所定時間送受信しなかった場合に本動作例が実行される。図40に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、静止ネットワークと所定時間パケットの送受信をしなかった場合、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。
▲2▼ 移動エージェントは、バインディング・アップデート・を受信してバインディングと動作モードがアイドルモードであることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータはバインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信してバインディングと動作モードがアイドルモードであることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
図41は、アイドルモードにおいて、移動ネットワーク2がホームリンクから外部リンクに移動する時のパケット通信システムの動作例である。図41に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲2▼ 移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアイドルモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスをOSPFなどのルーチングプロトコルによって知る。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアイドルモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信して、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲3▼ 移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信して、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
以上の図33〜39に基づいて、本発明のパケット通信システムの第2実施例でのアクティブモードにおける動作例を説明した。移動ルータは、外部リンク間を移動する前に、移動エージェントにバインディング・アップデート・パケットとサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信することで移動ネットワーク2内のノードに転送されるべきパケットをバッファリングさせ、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信することで現在使用中の外部リンクに向けてルーチングされている移動ネットワーク2内のノード宛のパケットを全て受信してから外部リンクを移動することができる。さらに移動ルータは、外部リンクを移動後に、移動エージェントにバインディング・アップデート・パケットおよびサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信することでバッファリングされているパケットを移動先の外部リンクに向けてルーチングさせることができる。また、外部リンクの移動前後で使用する移動エージェントが同一の場合、移動ルータは、バインディング・アップデート・パケットおよびサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントだけに送信すれば良く、ホームエージェントや相手ホストに送信する必要がない。
図42は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信する前に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図42に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先を移動ネットワーク2の静止ホストのアドレスとするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク2のホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ ホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲3▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、ペイロードからパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットをバッファリングし、サブネットプレフィックスを含むサブネットプレフィックス ページング・要求・をエリア内のアクセスルータに送信する。
▲4▼ アクセスルータは、移動エージェントからサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットを受信し、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを外部リンクに送信する。移動ルータは、アクセスルータからサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを受信する。
▲5▼ 移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットが所属する移動ネットワーク2内のリンクのサブネットプレフィックスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合、移動ルータは受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ルータは、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲7▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
図43は、アイドルモードにおいて、相手ホストが移動ルータからサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信した後に、相手ホストが静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図43に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、宛先アドレスのサブネットプレフィックスが記憶されたバインディングに示されたサブネットプレフィックスと同じであるパケットを送信する時、パケットの宛先を気付アドレスとし、バインディングのホームアドレスを設定したルーチングヘッダオプションをパケットに含めて送信する。パケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲2▼ 移動エージェントは、相手ホストからトネリングパケットを受信し、ペイロードからパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットをバッファリングし、サブネットプレフィックスを含むサブネットプレフィックス・ページング・要求・パケットをエリア内のアクセスルータに送信する。
▲3▼ アクセスルータは、移動エージェントからサブネットプレフィックス・ページング・要求・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したサブネットプレフィックス・ページング・通知(Subnet prefix Paging Notitication)を外部リンクに送信する。移動ルータは、アクセスルータからサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットを受信する。
▲4▼ 移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットが所属する移動ネットワーク2内のリンクのサブネットプレフィックスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合は、移動ルータは受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ルータは、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作がアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲6▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
図44は、アイドルモードにおいて、移動ルータが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。図44に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、外部リンクを移動する。
▲2▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。移動ルータは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定し、変わらない場合は何もしない。
図45は、アイドルモードにおいて、移動ルータが異なる移動エージェントのエリアのアクセスルータが提供する外部リンク移動する時の動作例である。図45に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、外部リンクを移動する。
▲2▼ 移動ルータは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲3▼ 移動ルータは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わった場合、移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要なことを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアイドルモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータはバインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアイドルモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要なことを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信して、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアイドルモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲4▼ 移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・を受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動ルータは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。さらに、移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを記憶する。
図46は、アイドルモードにおいて、移動ルータが外部リンクからホームリンクに移動する時の動作例である。図46に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、外部リンクからホームリンクに移動する。
▲2▼ 移動ルータは、ホームリンクに移動したことを認識する。例えば、移動ルータは、ホームエージェントが送信するRouter Advertisementを受信することで外部リンクからホームリンクに移動したと判定できる。
▲3▼ 移動ルータは、記憶されているホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するバインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。以降ホームエージェントは、移動ルータの代わりにパケットを受信し移動エージェントにパケットを転送することを行わない。さらに移動ルータは、記憶されているサブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングの消去を要求するサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを消去し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。以降ホームエージェントは、移動ルータの代わりにパケットを受信し移動エージェントにパケットを転送することを行わない。
▲4▼ 移動ルータは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動する前に使っていた移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
さらに移動ルータは、移動ネットワーク2が含むリンクのサブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動する前に使っていた移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲5▼ 移動ルータは、ホームアドレスとホームアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、バインディング・アップデート・を受信し、記憶していたホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。さらに、移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスとホームアドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを相手ホストに送信する。相手ホストは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと移動エージェントアドレスのバインディングを削除する。
図47は、動作モードがアイドルモードからアクティブモードに遷移する時のパケット通信システムの動作例である。動作モードがアイドルモードの時に、移動ネットワーク内のノートが相手ホストにパケットを送信する場合に本動作例が実施される。図47に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
以上の図41〜47に基づいて、本発明の第2実施例のパケット通信システムのアイドルモードにおける動作例を説明した。移動ルータは、1つの移動エージェントのエリア内に存在する外部リンクを移動する場合、移動エージェント、ホームエージェント、相手ホストの何れにも、バインディング・アップデート・パケットとサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する必要がない。
図48は、上記第2実施例のパケット通信システムで、移動ネットワーク1がホームリンクから外部リンクに移動し、さらに移動ホストがホームリンクから移動ネットワーク1の外部リンクに移動した時の動作例である。移動ネットワーク1の動作は、図33〜47に示された移動ネットワーク2の動作例と同じであるため説明を省略する。
▲1▼ 移動ホストは、ホームリンクから外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスを取得する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを移動ホストのホームリンクのホームエージェントに送信する。移動ホストのホームリンクのホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットが移動ホストのホームリンクのホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
移動ネットワーク1が静止ネットワークの外部リンク間を移動する場合、移動ネットワーク1の動作は図38〜41に示された移動ネットワーク2の動作例と同様に動作する。また移動ホストが移動ネットワーク1の外部リンク間を移動する場合、移動ホストは上記▲1▼および▲2▼のように動作する。
図49は、アクティブモードにおいて、相手ホストが、移動ネットワーク1の外部リンクに所在する移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図49に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、移動ホストのホームアドレスを宛先とするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって移動ホストのホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ホストのホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先が移動ホストのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動ホストの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1のホームリングにルーチングされる。
▲3▼ 移動ネットワーク1のホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したトネリングパケットを入れて送信する。このトネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲5▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからトネリングパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットを移動ネットワーク1内に送信する。パケットは、移動ネットワーク1内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、気付アドレス宛のトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
図50は、アイドルモードにおいて、相手ホストが、移動ネットワーク1の外部リンクに所在する移動ホストにパケットを送信する時の動作例である。図49に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、移動ホストのホームアドレスを宛先とするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって移動ホストのホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ホストのホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先が移動ホストのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動ホストの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされる。
▲3▼ 移動ネットワーク1のホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したトネリングパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって駆動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、ペイロードからトネリングパケットを取り出す。取り出したトネリングパケットの宛先がバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットをバッファリングし、サブネットプレフィックスを含むサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットをエリア内のアクセスルータに送信する。
▲5▼ アクセスルータは、移動エージェントからサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットを受信し、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを外部リンクに送信する。移動ルータは、アクセスルータからサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを受信する。
▲6▼ 移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットが所属する移動ネットワーク1内のリンクのサブネットプレフィックスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合、移動ルータは受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ルータは、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲7▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各トネリングパケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲8▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからトネリングパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットを移動ネットワーク1内に送信する。トネリングパケットは、移動ネットワーク1内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、気付アドレス宛のトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
以上の図48〜50に基づいて、本発明のパケット通信システムの移動ネットワーク1の外部リンクに移動ホストが移動した時の動作例を説明した。移動ネットワーク1の移動に関連する動作と移動ホストの移動に関連する動作は独立しているため、移動ネットワーク1が移動ホストを伴って静止ネットワークの外部リンク間を移動した時、移動ホストは、移動ホストのホームエージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信する必要が無い。
図51は、移動ネットワーク1がホームリンクから外部リンクに移動し、さらに移動ネットワーク2がホームリンクから移動ネットワーク1の外部リンクに移動した時の動作例である。移動ネットワーク1の動作は、図33〜47に示された移動ネットワーク1の動作例と同じであるため説明を省略する。
▲1▼ 移動ネットワーク2の移動ルータは、ホームリンクから移動ネットワーク1の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスを取得する。
▲2▼ 移動ネットワーク2の移動ルータは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを移動ネットワーク2のホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットがホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。さらに、移動ネットワーク2の移動ルータは、移動ネットワーク2に含まれるリンクのサブネットプレフィックス気付アドレスのバインディングを含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを移動ネットワーク2の移動ルータのホームリンクのホームエージェントに送信する。移動ネットワーク2の移動ルータのホームリンクのホームエージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ネットワーク2の移動ルータに送信する。移動ネットワーク2の移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動ネットワーク2の移動ルータのホームリンクのホームエージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
移動ネットワーク1が静止ネットワークの外部リンク間を移動する場合、移動ネットワーク1の動作は図43〜46に示された移動ネットワーク2の動作例と同様に動作する。また移動ネットワーク2が移動ネットワーク1の外部リンク間を移動する場合、移動ネットワーク2の移動ルータは上記▲1▼および▲2▼のように動作する。
図52は、アクティブモードにおいて、相手ホストが、移動ネットワーク1の外部リンクに所在する移動ネットワーク2の静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図52に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、静止ホストのアドレスを宛先とするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって静止ホストが所在する移動ネットワーク2のホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ネットワーク2のホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ネットワーク2の移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動ルータの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされる。
▲3▼ 移動ネットワーク1のホームリンクのホームエージェントは、トネリングパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ネットワーク1の移動ルータの代わりにトネリングパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したトネリングパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 移動エージェントは、移動ネットワーク1のホームエージェントからトネリングパケットを受信し、ペイロードに含まれているトネリングパケットを取り出す。取り出したトネリングパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1の移動ルータにルーチングされる。
▲5▼ 移動ネットワーク1の移動ルータは、移動エージェントアドレスからトネリングパケットを受信するとペイロードからトネリングパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットを移動ネットワーク1内に送信する。パケットは、移動ネツトワーク1内のルータによって移動ネットワーク2の移動ルータにルーチングされる。
▲6▼ 移動ネットワーク2の移動ルータは、トネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスから移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
図53は、アイドルモードにおいて、相手ホストが、移動ネットワーク1の外部リンクに所在する移動ネットワーク2の静止ホストにパケットを送信する時の動作例である。図53に基づいて動作例を説明する。
▲1▼ 相手ホストは、静止ホストのアドレスを宛先とするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって静止ホストが所在する移動ネットワーク2のホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ネットワーク2のホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ネットワーク2の移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動ルータの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされる。
▲3▼ 移動ネットワーク1のホームリンクのホームエージェントは、トネリングパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ネットワーク1の移動ルータの代わりにトネリングパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したトネリングパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、ペイロードからトネリングパケットを取り出す。取り出したトネリングパケットの宛先がバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットをバッファリングし、サブネットプレフィックスを含むサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットをエリア内のアクセスルータに送信する。
▲5▼ アクセスルータは、移動エージェントからサブネットプレフィックス ページング・要求・パケットを受信し、サブネットプレフィックス ページング・要求・パケットに含まれるホームアドレスを設定したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを外部リンクに送信する。移動ルータは、アクセスルータからサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを受信する。
▲6▼ 移動ネットワーク1の移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットが所属する移動ネットワーク1内のリンクのサブネットプレフィックスを含んでいるかどうか判定する。含んでいない場合、移動ルータは受信したサブネットプレフィックス ページング・通知・パケットを破棄する。含んでいる場合、移動ルータは、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。移動エージェントは、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを受信し、サブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを移動ルータに送信する。移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲7▼ 移動エージェントは、バッファリングされている各トネリングパケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク1の移動ルータにルーチングされる。
▲8▼ 移動ネットワーク1の移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからトネリングパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク1内に送信する。トネリングパケットは、移動ネットワーク1内のルータによって移動ネットワーク2の移動ルータにルーチングされる。
▲9▼ 移動ネットワーク2の移動ルータは、移動ネットワーク1のアクセスルータからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク2の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットを移動ネットワーク2内に送信する。パケットは、移動ネットワーク2内のルータによって静止ホストにルーチングされる。静止ホストは、最終的に自分のアドレス宛のパケットを受信する。
以上の図51〜53に基づいて、本発明のパケット通信システムの移動ネットワーク1の外部リンクに移動ネットワーク2が移動した時の動作例を説明した。移動ネットワーク1の移動に関連する動作と移動ネットワーク2の移動に関連する動作は独立しているため、移動ネットワーク1が移動ネットワーク2を伴って移動した時、移動ネットワーク2の移動ルータは、移動ネットワーク2のホームエージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信する必要が無い。
図54は、N個の移動ネットワーク1が存在する場合のパケット通信システムの構成例である。図54において、MHは移動ホスト(Mobile Host)、CHは相手ホスト(CorrespondentHost)、MRは移動ルータ(Mobile Router)、HAはホームエージェント(Home Agent)、Rはルータ(Router)を示している。各移動ネットワーク1の構成は、図27と同じであり、静止ネットワークにホームリンクとホームエージェントを持つ。N個の移動ネットワーク1は、静止ネットワークの外部リンクに移動したり、他の移動ネットワーク1の外部リンクに移動することができる。
図55は、N個の移動ネットワーク1と移動ホストが鎖状に接続した場合の動作例である。1個目の移動ネットワーク1は静止ネットワークの外部リンクに移動しているため、1個目の移動ネットワーク1の移動ルータの動作は図33〜47と同じである。したがって説明を省略する。
▲1▼ 2個目〜N個目の移動ネットワーク1の移動ルータは、他の移動ネットワーク1の外部リンクに移動すると気付アドレスを得る。
▲2▼ 2個目〜N個目の移動ネットワーク1の移動ルータは、それぞれの移動ネットワーク1のホームエージェントに、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング等を含むバインディング・アップデート・パケットを送信する。各ホームエージェントは、バインディング等を記憶し、バインディング・確認・パケットをそれぞれの移動ルータに送信する。それぞれの移動ルータは、バインディング・確認・パケットを受信し、処理が正常に行われたと判断する。さらに2個目〜N個目の移動ネットワーク1の移動ルータは、それぞれの移動ネットワーク1のホームエージェントに、それぞれの移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスと気付アドレスのバインディング等を含むサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを送信する。各ホームエージェントは、バインディング等を記憶し、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットをそれぞれの移動ルータに送信する。それぞれの移動ルータは、サブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、処理が正常に行われたと判断する。
▲3▼ 移動ホストは、N個目の移動ネットワークの外部リンクに移動すると気付アドレスを得る。
▲4▼ 移動ホストは、自身のホームエージェントにホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを送信する。ホームエージェントは、バインディングを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、処理が正常に行われたと判断する。
上記の動作例は、N個の移動ネットワーク1と移動ホストが接続する時間が同時であっても順次であっても同じである。
図56は、N個の移動ネットワーク1と移動ホストが鎖状に接続している時に、相手ホストから移動ホストにパケットが送信された時の動作例である。
▲1▼ 相手ホストは、移動ホストのホームアドレスを宛先とするパケットを送信する。パケットは、静止ネットワークのルータによって移動ホストのホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ホストのホームリンクにあるホームエージェントは、パケットを受信し、バインディングが示す移動ホストの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、受信したパケットをペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワークのルータによって、移動ホストに気付アドレスを与えたN番目の移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされる。
▲3▼ N番目の移動ネットワーク1のホームリンクにあるホームエージェントは、トネリングパケットを受信し、バインディングが示すN番目の移動ネットワーク1の移動ルータの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、受信したトネリングパケットをベイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワークのルータによって、N−1番目の移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされる。
▲4▼ ▲2▼に示す動作は、2番目の移動ネットワークにあるホームエージェントが送信したトネリングパケットが1番目の移動ネットワーク1のホームリンクにルーチングされるまで繰り返される。トネリングパケットは、1番目の移動ネットワーク1のホームエージェントに受信された時、最初に相手ホストが送信したパケットを最も内側のパケットとし、2番目の移動ネットワーク1のホームエージェントが生成したパケットを最も外側のパケットとするN重のトネリングパケットとなっている。
▲5▼ 1番目の移動ネットワーク1のホームエージェントは、トネリングパケットを受信し、バインディングが示す移動エージェントを宛先とするトネリングパケットを生成し、受信したトネリングパケットをペイロードに入れて送信する。この時のトネリングパケットの多重数は、N+1重となる。トネリングパケットは、静止ネットワークのルータによって、移動エージェントにルーチングされる。
▲6▼ 移動エージェントは、トネリングパケットを受信すると、ペイロードからトネリングパケットを取り出し、バインディングが示す1番目の移動ネットワーク1の移動ルータの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、取り出したトネリングパケットをペイロードに入れて送信する。このときのトネリングパケットの多重数は、N+1重となる。トネリングパケットは、静止ネットワークのルータによって、1番目の移動ネットワーク1の移動ルータにルーチングされる。
▲7▼ 1番目の移動ネットワーク1の移動ルータは、トネリングパケットを受信すると、ペイロードからトネリングパケットを取り出し、取り出したトネリングパケットの宛先が1番目の移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスである時、取り出したトネリングパケットを送信する。この時のトネリングパケットの多重数は、最も外型のトネリングパケットを取り除いているため、受信した時のトネリングパケットの多重数よりも1だけ減る。トネリングパケットは、1番目の移動ネットワーク1のルータによって、2番目の移動ネットワークの移動ルータにルーチングされる。
▲8▼ ▲7▼に示す動作は、N番目の移動ネットワーク1の移動ルータに到達するまで繰り返される。
▲9▼N番目の移動ネットワークの移動ルータは、トネリングパケットを受信すると、ペイロードからトネリングパケットを取り出して、取り出したトネリングパケットの宛先がN番目の移動ネットワーク1の中のリンクのサブネットプレフィックスである時、取り出したトネリングパケットを送信する。この時のトネリングパケットは、最初に相手ホストが送信したパケットをペイロードに含み、移動ホストの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットとなる。トネリングパケットは、N番目の移動ネットワーク1のルータによって、移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、トネリングパケットを受信し、ペイロードからパケットを取り出し、最終的にホームアドレス宛のパケットを受信する。
図57は、移動エージェントを内部に含む移動ネットワーク3が存在する場合のパケット通信システムの構成例である。図33〜56では、静止ネットワークのみが移動エージェントを含み、移動ネットワークは移動エージェントを含んでいないが、移動ネットワークは移動エージェントを含んでも良い。ある移動ネットワークに含まれた移動エージェントが、図33〜56で示した移動エージェントの動作をすることによって、その移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動する移動ホストや他の移動ネットワークに対して、パケットのバッファリングやアクティブモードやアイドルモードなどの動作モードを提供することが出来る。
図58は、移動ネットワーク3が外部リンクへ移動した後、移動ホストが移動ネットワークに移動したときの移動ホストの動作を示す図である。
▲1▼ 移動ホストは、ホームリンクから移動ネットワーク3の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディングを記憶してバインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。
▲3▼ 移動ホストは、ホームアドレスと移動エージェントアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを自分のホームエージェントに送信する。ホームエージェントは、バインディングを記憶してバインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。
図59は、相手ホストが送信した移動ホスト宛パケットの転送動作を示す図である。
▲1▼ 相手ホストは、移動ホストのホームアドレスを宛先とするパケットを送信する。前記パケットは静止ネットワーク内のルータによって移動ホストのホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ 移動ホストのホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先が移動ホストのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動ホストの移動ネットワーク3の移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ネットワーク3のホームリングにルーチングされる。
▲3▼ 移動ネットワーク3のホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスである場合、移動ルータの代わりにパケットを受信し、バインディングの移動エージェントアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したトネリングパケットを入れて送信する。このトネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先のサブネットプレフィックスがバインディングのサブネットプレフィックスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、静止ネットワーク内のルータによって移動ルータにルーチングされる。
▲5▼ 移動ルータは、移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからトネリングパケットを取り出し、宛先のサブネットプレフィックスが移動ネットワーク3の中のリンクのサブネットプレフィックスに一致する場合、トネリングパケットを移動ネットワーク3内に送信する。パケットは、移動ネットワーク3内のルータによって移動エージェントにルーチングされる。移動エージェントは、気付アドレス宛のトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
▲6▼ 移動エージェントは、移動ルータからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先アドレスがバインディングの気付アドレスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、移動ネットワーク3内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、移動エージェントからトネリングパケットを受信すると、ペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
図60は、アクティブモードにおいて、移動ホストが同一移動エージェントのエリア内のアクセスルータが提供する外部リンク間を移動する時の動作例である。
▲1▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが必要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、移動ホストからパケットのバッファリングが必要であると通知された後に、ホームエージェントまたは相手ホストから該当するパケットを受信した場合、その移動ホスト宛のパケットをバッファリングする。
▲2▼ 移動ホストは、外部リンクを移動する。
▲3▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動すると、アクセスルータから気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得する。
▲4▼ 移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わらない場合、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、バッファリングしたパケットを有する場合、図10または図11と同様の動作によって、順次バッファリングされたパケットを移動ホストに送信する。
なお、以上の説明では、移動エージェントに関しては基本的な例のみを取り上げたが、他の態様も考えることが可能である。すなわち、移動エージェントのサービスエリアがオーバーラップし、オーバーラップした場所に位置するアクセスルータにおいては複数の移動エージェントが利用可能な場合である。
図61は、複数の移動エージェントのサービスエリアに所属するアクセスルータの動作例を示す図である。アクセスルータは、複数の移動エージェントが使用できることを移動ホストに通知する。さらに、移動エージェントへのホップ数や選択優先度も通知して良い。例えば、選択優先度については、印加されているトラヒックが少ない移動エージェントの選択優先度は高く、印加されているトラヒックが高い移動エージェントの選択優先度は低く通知される。
移動ホストは、▲1▼ランダムに移動エージェントを選択する方法、▲2▼移動エージェントへのホップ数が少ない移動エージェントを優先して選択する方法、▲3▼選択優先度によって選択する方法などによって1つの移動エージェントを選択してバインディング・アップデート・パケットを送信する。
これにより、一方の移動エージェントが障害等によって異常停止しても、移動ホストはもう一方の移動エージェントに切り替えて通信を継続することが可能となる。また、1つのアクセスルータの外部リンクに所在する複数の移動ホストへのトラヒックを複数の移動エージェントに分散することが可能となる。
図62は、移動ホストが複数の移動エージェントを使用する動作例を示す図である。
▲1▼ 複数の移動エージェントのサービスエリアに所在するアクセスルータは、移動ホストに気付アドレスを割当てると共に、複数の移動エージェントの情報を通知する。その情報は、移動エージェントのアドレスの他に、アクセスルータへのホップ数などを含んでいる。移動ホストは、ホームエージェントからアクセスルータへの経路上に所在する2つの移動エージェントを選択する。
▲2▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信し、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信して、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲3▼ 移動ホストは、ホームアドレスと▲2▼でバインディング・アップデート・パケットを送信した移動エージェントのアドレスのバインディングを、もう一つの移動エージェントに送信する。
▲4▼ 移動ホストは、ホームアドレスと▲3▼でバインディング・アップデート・パケットを送信した移動エージェントのアドレスのバインディングをホームエージェントに送信する。
図63は、相手ホストが、移動ホスト宛のパケットを送信した場合の動作例を示す図である。
▲1▼ 相手ホストは、宛先を移動ホストのホームアドレスとするパケットを送信する。前記パケットはネットワーク内のルータによってホームリンクにルーチングされる。
▲2▼ ホームリンクのホームエージェントは、パケットの宛先がバインディングのホームアドレスである場合、移動ホストの代わりにパケットを受信し、バインディングの1つ目の移動エージェントのアドレスを宛先とするトネリングパケットを生成し、トネリングパケットのペイロードに受信したパケットを入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって1つ目の移動エージェントにルーチングされる。
▲3▼ 1つ目の移動エージェントは、ホームエージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットをバインディングの2つ目の移動エージェントのアドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって2つ目の移動エージェントにルーチングされる。
▲4▼ 2つ目の移動エージェントは、1つ目の移動エージェントからトネリングパケットを受信し、含まれているパケットを取り出す。取り出したパケットの宛先がバインディングのホームアドレスに一致する場合、パケットをバインディングの気付アドレスを宛先とするトネリングパケットのペイロードに入れて送信する。トネリングパケットは、ネットワーク内のルータによって移動ホストにルーチングされる。移動ホストは、2つ目の移動エージェントからトネリングパケットを受信するとペイロードからパケットを取り出し、最終的に自分のホームアドレス宛のパケットを受信する。
なお、本発明は、使用する移動エージェントの数が2つに限定されるわけではない。すなわち、使用する移動エージェントの数が3つ以上であっても良い。例えば、移動ホストが移動する外部リンクからホームリンクへの距離(ホップ数)が遠く、かつ移動ホストが広範囲の外部リンク間を移動する場合に、より多くの移動エージェントを連結して使用することで、ホームエージェントへのバインディング・アップデート・送信数を低減することが可能となる。
図64は、移動ホストが移動エージェントエリアを移動する場合の動作例を示す図である。
▲1▼ 移動ホストは、他の外部リンクに移動する前に、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが必要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信してホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングを要求していることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、移動ホストからパケットのバッファリングが必要であると通知された後に、ホームエージェントまたは相手ホストから該当するパケットを受信した場合、その移動ホスト宛のパケットをバッファリングする。
▲2▼ 移動ホストは、外部リンクに到達する。
▲3▼ 複数の移動エージェントのサービスエリアに所在するアクセスルータは、移動ホストに気付アドレスを割当てると共に、複数の移動エージェントの情報を通知する。
▲4▼ 移動ホストは、移動エージェントアドレスが変わったかどうか判定する。変わった場合、移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要であることを示すバインディング・アップデート・パケットを前の移動エージェントに送信する。前の移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング、動作モードがアクティブモードであること、パケットをバッファリングしないことを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが前の移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。移動エージェントは、バッファリングしたパケットを有する場合、図10または図11と同様の動作によって、順次バッファリングされたパケットを移動ホストに送信する。
▲5▼ 移動ホストは、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを含み、動作モードがアクティブモードであることを示し、パケットのバッファリングが不要なことを示すバインディング・アップデート・パケットを移動エージェントに送信する。移動エージェントは、バインディング・アップデート・パケットを受信して、ホームアドレスと気付アドレスのバインディング・動作モードがアクティブモードであること、パケットのバッファリングが不要であることを記憶し、バインディング・確認・パケットを移動ホストに送信する。移動ホストは、バインディング・確認・パケットを受信し、バインディング・アップデート・パケットが移動エージェントに到達し、処理が正常に行われたことを確認する。
▲6▼ 移動ホストは、使用中の移動エージェントが継続して使用できることを検出し、その移動エージェントにホームアドレスと、変更した移動エージェントのアドレスのバインディングを含むバインディング・アップデート・パケットを送信する。
これにより、ホームエージェントが移動ホストの所在する外部リンクから非常に遠い場合、すなわち、ホップ数が多い場合であっても、ホームエージェントへのバインディング・アップデート・パケットの送信頻度を下げることができ、バインディング・アップデート・パケットが消費するネットワーク内の回線容量を少なくすることができる。移動エージェントを1つ使用する場合、移動ホストが移動エージェントのサービスエリアをまたがるときにホームエージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信する必要があるが、移動エージェントを複数使用する場合、移動ホストはホームエージェントよりも近くの移動エージェントにバインディング・アップデート・パケットを送信すれば良いため、ホームエージェントへのバインディング・アップデート・パケットの送信頻度を下げることが可能となる。
なお、移動ネットワーク1の例として、電車等の移動体内のネットワークが考えられる。移動体内のネットワークは、乗車しているユーザが所持する移動ホストを外部リンクにて接続し、外部の静止ネットワークの提供する外部リンクの間を移動して行くことができる。一方移動ネットワーク2の例として、局所的な無線あるいは有線のリンクによって接続された複数のノードを携帯するユーザの体に纏わりついたネットワーク(ボディーネットワーク)が考えられる。ボディーネットワークは、外部の静止ネットワークの提供する外部リンクの間の移動や、移動ネットワーク1の提供する外部リンクへ移動できる。
なお、上記第2の実施例では、移動エージェント、移動ホストの本質的機能は、第1の実施例のものと同等であり、また、構成も実質的に同等であるため、詳細な説明は省略する。そして、第1実施例のホームアドレス及び転送先アドレスをサブネットプレックス1−Nと読みかえれば、その機能も同等であることがわかる。そして、この第2の実施例では、移動ルータを使用している点が、上記第1実施例とは、異なっており、以下、この移動ルータに概略構成、その動作を説明する。
図65は、移動ルータの概略構成を示す図である。図65に示すように、本発明のパケット通信システムで使用される移動ルータMRは、自分のホームアドレスと気付アドレスの対応、自分が所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックスと自分の気付アドレスの対応、自分の動作モード、使用している移動エージェントのバッファリングの要否を記憶している記憶部300と、接続されたリンクからのパケットの受信およびリンクへのパケットの送信を行うインタフェース部320と、このインタフェース部320及び記憶部300を制御し、バインディング・アップデート・パケット、バインディング・確認・パケット、サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケット及びサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットの処理及びパケットの生成・受信を行う信号処理部330とより構成される。
図66A、66B及び66Cは、移動ルータの動作説明図である。図66A、66B及び66Cに示すように、移動ルータの動作は、リンク間を移動する際の動作と、サブネットプレフィックス・ページング・通知・パケット受信時の動作とに分けることができる。
リンク間を移動する際のリンクの移動前、移動ルータは、ホームアドレスに自分のホームアドレス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング要を設定したバインディング・アップデート・パケットを生成し、前記バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからバインディング・確認・パケットを受信する。さらに移動ルータは、サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング要を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
リンク間を移動する際のリンクの移動後、移動ルータは、移動先のリンクから新しい気付アドレスと移動エージェントのアドレスを取得し、移動エージェントのアドレスが移動もとのリンクで使用していた移動エージェントのアドレスと変わったどうかを判定する。
1)移動エージェントのアドレスが変わった場合
移動ルータは、ホームアドレスに自分のホームアドレス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したバインディング・アップデート・パケットを生成し、前記バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからバインディング・確認・パケットを受信する。さらに移動ルータは、サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
次に移動ルータは、ホームアドレスに自分のホームアドレス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したバインディング・アップデート・パケットを生成し、前記バインディング・アップデート・パケットをリンクの移動前に所在していたエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからバインディング・確認・パケットを受信する。さらに移動ルータは、サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをリンクの移動前に所在していたエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
さらに移動ルータは、ホームアドレスに自分のホームアドレス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレスを設定したバインディング・アップデート・パケットを生成し、前記バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信し、前記ホームエージェントからバインディング・確認・パケットを受信する。さらに移動ルータは、サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックスを設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットをホームエージェントに送信し、前記ホームエージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
2)移動エージェントのアドレスが変わっていない場合
移動ルータは、ホームアドレスに自分のホームアドレス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したバインディング・アップデート・パケットを生成し、前記バインディング・アップデート・パケットを現在所在してるエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからバインディング・確認・パケットを受信する。さらに移動ルータは、サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
次に、サブネットプレフィックス・ページング・通知・パケット受信時の動作を説明する。
サブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットを受信した時、移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットが自分が所属する移動ネットワークが使用するサブネットプレフィックスを含んでいるか判定する。
1)含んでいる場合
サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信する。
2)含んでいない場合
移動ルータは、受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットを破棄する。
また、上記実施例では、移動エージェント間を、移動ホスト又は移動エージェントが移動する場合には、移動ホスト又は移動エージェントが、ホームアドレスと気付アドレスのバインディングを前の移動エージェントに送信しているが、この気付アドレスの代わりに、新しい移動エージェントのアドレスのバインディングを送信するようにしてもよい。
産業上の利用可能性
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下のような効果を奏する。
(1)移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動しても、移動エージェントによるパケットのバッファリングにより、相手ホストから移動ホストに送信されたパケットの消失を防止することができる。移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動するケースとして、パケット通信システムのアクセスルータが移動通信システムにおける基地局、移動ホストが移動局、外部リンクが基地局と移動局の間の無線回線である場合が考えられる。この時、移動局が基地局間つまり無線回線を移動することをハンドオーバと呼ぶ。本発明を移動通信システムに適用することにより、相手ホストから移動局に送信されたパケットの消失を防止することができる。
(2)移動ホストが外部リンク間を頻繁に移動しても、移動エージェントのみにバインディング・アップデート・パケットを送信すれば良いため、移動エージェントがホームエージェントや相手ホストに比較して移動ホストの近くに配置されている場合は、パケット通信システム内で発生するバインディング Updateパケットのトラフィックを低減することができる。本効果は、上述した移動通信システムにおいても得られる。
(3)移動ホストがパケットを送受信していない時間が長い場合、アイドルモードを使用することでパケット通信システム内で発生するバインディング Updateパケットのトラフィックを低減することができる。さらに、移動ホストのバインディング・アップデート・パケットの送信頻度を低減することができるため、移動ホストのバッテリー消費を低減するという効果もある。本効果は、上述した移動通信システムにおいても得られる。
(4)移動ネットワークに所在する静止ホストや移動ホストを宛先とするパケットを相手ホストから伝送できるという効果がある。この効果は、静止ネットワークに接続されたネットワークに所在するノードのみならず、他の移動ネットワークに接続された移動ネットワークに所在する静止ホストや移動ホストを宛先とするパケットにおいても同様に得られる。
Claims (24)
- 受信したパケットをパケット内の宛先アドレスに基づいて移動ホストに転送する移動エージェントであって、
移動ホストから送信される信号が含む、そのホームアドレスと転送先アドレスの対応、その動作モード及びバッファリングの要否を示すデータを、その移動ホスト毎に記憶する手段と、
前記記憶手段での記憶が完了した時は、送信元の移動ホストに、受信確認信号を送信する送信手段とを備えた移動エージェント。 - 請求項1に記載の移動エージェントにおいて、前記記憶手段に記憶されたデータから、受信したパケットの宛先アドレスに対応する移動ホストのホームアドレスと転送先アドレスの対応、動作モード及びバッファリングの要否に関する情報を判断し、この情報に基づいて受信したパケットの送受信を制御する送受信制御手段を更に備えた移動エージェント。
- 請求項2に記載の移動エージェントにおいて、前記送受信制御手段が、受信したパケットの宛先アドレスに対応する移動ホストの動作状態及びバッファリングの要否状況を判断し、対応する移動ホストの動作モードがアクティブ状態で、バッファリングが否であるときは、受信したパケットを移動ホストの転送先アドレス宛てに送信する移動エージェント。
- 請求項2又は3に記載の移動エージェントにおいて、前記送受信制御手段手段が、受信したパケットの宛先アドレスに対応する移動ホストの動作状態及びバッファリングの要否状況を判断し、対応する移動ホストの動作モードがアクティブ状態で、バッファリングが要であるときは、受信したパケットを前記記憶手段に記憶させる移動エージェント。
- 請求項2、3又は4に記載の移動エージェントにおいて、前記送受信制御手段が、受信したパケットの宛先アドレスに対応する移動ホストの動作状態及びバッファリングの要否状況を判断し、対応する移動ホストの動作モードがアイドル状態である場合には、受信したパケットを記憶手段に記憶させるとともに、前記移動ホストにパケット到着を通知する移動エージェント。
- 受信したパケットをパケット内の宛先アドレスに基づいて移動ホストに転送する移動エージェントの制御方法において、
移動ホストから送信される信号を含む、そのホームアドレスと転送先アドレス対応、その動作モード及びその移動ホスト宛てのパケットのバッファリングの要否を示すデータを受信する工程と、
前記受信工程で受信したデータを記憶する工程と、
前記記憶工程での記憶が完了した際には、送信元の移動ホストに受信確認信号を送信する工程とを含む移動エージェントの制御方法 - コンピュータに適用されて実行されるコンピュータプログラムであって、請求項6に記載のいずれかの制御方法の各工程を実施するコンピュータプログラム。
- 相手ホストとの間でパケット通信を行なう移動ホストであって、
自己のホームアドレスと転送先アドレスの対応、自己のアクティブモード及びアイドルモードのいずれかの動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信する第1の送信手段と、
前記送信手段より送信されたデータの受信確認データを受信する手段とを備えた移動ホスト。 - 請求項8に記載の移動ホストであって、更に、自己のホームアドレス及び使用している移動エージェントのアドレス対応を、使用しているホームエージェントに送信する第2の送信手段を備えている移動ホスト。
- 請求項8に記載の移動ホストであって、更に、アイドル動作時に、自分のホームアドレスを含むページング信号を受信した時は、その動作モードをアクティブモードに変更する動作モード変更手段と、アクティブモードに変更されたことを示す信号を、ページング通知信号の移動エージェントに送信する第3の送信手段とを備えた移動ホスト。
- 請求項8に記載の移動ホストであって、 ある所定の移動エージェントのエリア内の外部リンク間を移動する場合、外部リンクを移動する前に、自分自身のホームアドレスと気付けアドレスとの対応、自分自身がアクティブモードであること及びバッファリングを要求する信号を、前記所定の移動エージェントに通知し、外部リンクを移動した後に、ホームアドレスと移動先の外部リンクで利用する気付けアドレスとの対応、自分自身がアクティブモードであること、及びバッファリングが不要であることを通知する信号を、前記所定の移動エージェントに通知する送受信制御手段を備えた移動ホスト。
- 請求項8に記載の移動ホストであって、前記移動ホストが、第1の移動エージェントのエリアの第1の外部リンクから、第2の移動エージェントのエリアの第2の外部リンクに移動する場合、
前記移動ホストが第1の外部リンクから移動する前に、自分自身のホームアドレスと気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること及びパケットのバッファリングを要求する信号を前記第1の移動エージェントに通知し、
前記移動ホストが第2の外部リンクに移動した後に、自分自身のホームアドレスと移動先である第2の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること、パケットのバッファリングが不要であることを示す信号を、前記第1の移動エージェントに通知するとともに、この通知に応じて、前記第1の移動エージェントより送信されるバッファリングされていたパケットを受信し、 更にホームアドレスと第2の移動エージェントのアドレスの対応を含む信号をホームエージェント宛てに送信する送受信制御手段を備えた移動ホスト。 - 相手ホストとの間でパケット通信を行なう移動ホストの制御方法であって、
自己のホームアドレスと転送先アドレスの対応、自己のアクティブモード及びアイドルモードのいずれかの動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信する工程と、
前記送信手段より送信されたデータの受信確認データを受信する工程とを備えた移動ホストの制御方法。 - コンピュータに適用されて実行されるコンピュータプログラムであって、請求項13に記載のいずれかの移動ホストの制御方法の各工程を実施するコンピュータプログラム。
- 移動ネットワークと静止ネットワーク、または移動ネットワーク間で、宛先アドレスが自分のアドレスでないパケットを他の適切なノードに転送する移動ルータであって、
アクティブモード及びアイドルモードのいずれかの自分の動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信する第1の送信手段と、
前記送信手段より送信されたデータの受信確認データを受信する手段とを備えた移動ルータ。 - 請求項15に記載の移動ルータであって、更に、自分のホームアドレス及び使用している移動エージェントアドレスの対応、自分が所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックスと自分の気付アドレスの対応を、使用しているホームエージェントに送信する第2の送信手段を備えている移動ルータ。
- 移動ネットワークと静止ネットワーク、または移動ネットワーク間で、宛先アドレスが自分のアドレスでないパケットを他の適切なノードに転送する移動ルータの制御方法であって、
アクティブモード及びアイドルモードのいずれかの自分の動作モードを示すデータ及び受信すべきパケットのバッファリングの要否を指示するデータを移動エージェントへ送信する送信工程と、
前記送信工程で送信されたデータの受信確認データを受信する受信工程とを備えた移動ルータの制御方法。 - 請求項17に記載の移動ルータの制御方法であって、更に、アイドル動作時に、自分のホームアドレス又は自分が所属する移動ネットワークが使用しているサブネットプレフィックスを含むページング通知信号を受け取ったときは、
受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットが自分が所属する移動ネットワークが使用するサブネットプレフィックスを含んでいるか判定し、
含んでいると判定した時は、
サブネットプレフィックスに自分の所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックス、転送先アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、動作モードにアクティブモード、バッファリング要否にバッファリング否を設定したサブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを生成し、前記サブネットプレフィックス・バインディング・アップデート・パケットを現在所在しているエリアの移動エージェントに送信し、前記移動エージェントからサブネットプレフィックス・バインディング・確認・パケットを受信し、
含んでいないと判定した時は、
受信したサブネットプレフィックス・ページング・通知・パケットを破棄する送受信制御工程を備えた移動ルータの制御方法。 - 請求項17に記載の移動ルータの制御方法であって、ある所定の移動エージェントのエリア内のリンク間を移動する場合、外部リンクを移動する前に、自己のホームアドレスと気付アドレスの対応、自己が所属する移動ネットワークが使用する全てのサブネットプレフィックスと自己の気付アドレスの対応、自分自身がアクティブモードであること及びバッファリングを要求する信号を、前記所定の移動エージェントに通知し、外部リンクを移動した後に、ホームアドレスに自己のホームアドレス、気付アドレスに現在の外部リンクで使用している気付アドレス、自分自身がアクティブモードであること、及びバッファリングが不要であることを通知する信号を、前記所定の移動エージェントに通知する送受信制御工程を備えた移動ルータの制御方法。
- 請求項17に記載の移動ルータの制御方法であって、前記移動ルータが、移動ルータが第1の移動エージェントのエリアの第1の外部リンクから、第2の移動エージェントのエリアの第2の外部リンクに移動する場合、
前記移動ルータが第1の外部リンクから移動する前に、自分のホームアドレスと自分が第1の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分が所属する移動ネットワークの全てのサブネットプレフィックスと自分が第1の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること及びパケットのバッファリングを要求することを示す信号を前記第1の移動エージェントに通知し、
前記移動ルータが第2の外部リンクに移動した後に、自分のホームアドレスと自分が第2の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分が所属する移動ネットワークの全てのサブネットプレフィックスと自分が第2の外部リンクで使用する気付アドレスの対応、自分自身がアクティブであること及びパケットのバッファリングが不要であることを示す信号を第1の移動エージェントに通知するとともに、この通知に応じて、前記第1の移動エージェントより送信されるバッファリングされていたパケットを受信し、更に自分のホームアドレスと第2の移動エージェントのアドレスの対応及び自分の所属するサブネットプレフィックスと第2の移動エージェントのアドレスの対応をホームエージェントに送信する送受信制御工程を備えた移動ルータの制御方法。 - コンピュータに適用されて実行されるコンピュータプログラムであって、請求項17,18,19又は20に記載のいずれかの移動ルータの制御方法の各工程を実施するコンピュータプログラム。
- 移動ホストにホームリンクを提供するホームエージェントと,移動ホストに外部リンクを提供する複数のアクセスルータと、複数のアクセスルータをエリアに含む移動エージェントとを有し、移動ホストがホームリンクに所在する場合はホームアドレスを使用し、移動ホストが外部リンクに所在する場合はホームアドレス及び気付アドレスを使用するパケット通信システムにおいて
移動ホストは、
ホームアドレス及び気付アドレスの対応と、アクティブモード又はアイドルモードを示す動作モードと、パケットのバッファリングの要否とを移動エージェントに通知する第1通知手段と、
ホームアドレス及び移動エージェントアドレスの対応をホームエージェントに通知する第2通知手段とを備え、
ホームエージェントは、
移動ホストから通知された移動エージェントアドレスに、相手ホストから受信したホームアドレス宛のパケットを転送する第1転送手段を備え、
相手ホストは、移動ホストから通知された移動エージェントアドレスに、ホームアドレス宛のパケットを送信する送信手段を備え、
移動エージェントは、
ホームエージェント又は相手ホストから受信したパケットを移動ホストに転送する第2転送手段と、
パケットをバッファリングするバッファリング手段と、移動ホストにパケットの到着を通知する第3通知手段とを備え、
移動エージェントは、アクティブモードかつパケットのバッファリング不要の場合は、ホームエージェント又は相手ホストから受信したパケットを移動ホストに転送し、アクティブモードかつパケットのバッファリング要の場合は、パケットをバッファリングし、アイドルモードの場合は、パケットをバッファリングした上で移動ホストにパケットの到着を通知することを特徴とするパケット通信システム。 - 静止ネットワーク及び移動ネットワークとを備えたパケット通信システムにおいて、
前記静止ネットワークは、前記移動ネットワークに対応したホームエージェント、移動エージェント、相手ホスト、及びアクセスルータを備え、
前記移動ネットワークは、少なくとも一つの移動ルータと複数のアクセスルータとを備え、
前記移動ネットワークは、前記静止ネットワーク又は他の移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動することを特徴とするパケット通信システム。 - 静止ネットワーク及び移動ネットワークとを備えたパケット通信システムにおいて、
前記静止ネットワークは、前記移動ネットワークに対応したホームエージェント、移動エージェント、相手ホスト、及びアクセスルータを備え、
前記移動ネットワークは、少なくとも一つの移動ルータと複数の静止ホストとを備え、
前記移動ネットワークは、前記静止ネットワーク又は他の移動ネットワークが提供する外部リンク間を移動することを特徴とするパケット通信システム。
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