JP4698571B2 - Naptルータを介して接続された端末のハンドオフ方法及びシステム - Google Patents

Naptルータを介して接続された端末のハンドオフ方法及びシステム Download PDF

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Description

本発明は、NAPTルータ(Network Address Port Translation)(以下、NAT(Network Address Translation)ルータも含む)を介して接続された端末のハンドオフ方法、転送エージェント、端末及びプログラムに関する。
宅内LAN(Local Area Network)及び企業内ネットワークは、NAPTルータを介して、インターネットのようなグローバルネットワークに接続される場合が多い。NAPTルータは、ローカルで用いるプライベートIPアドレスと、インターネットで用いるグローバルIPアドレスとを相互に変換する。これにより、少ないグローバルIPアドレスに対して、多くのプライベートIPアドレスを付与することができる。即ち、グローバルIPアドレスの数以上の数の端末が、透過的にインターネットに同時にアクセスをすることができる。
NAPTルータの特徴として、ポートフォワーディングの設定が無い限り、NAPTルータ内側のネットワークから送信開始されたパケットにおけるコネクションしか、通過を許可しない。
具体的には、NAPTルータ内側の端末A(IPa、ポートa)が、NAPTルータ外側の端末B(IPb、ポートB)へ、以下のパケットを送信開始したとする。
宛先アドレス:IPb、ポート番号:ポートb
送信元アドレス:IPa、ポート番号:ポートa
このとき、以下の通過可能コネクションが、NAPTルータに設定される。
[IPa:ポートa]<−>[IPb:ポートb]
この通過可能コネクションが設定された場合、端末Bから端末Aへ送信されるパケットも、通過が許可される。
RFC2663
しかしながら、無線ネットワークの整備に伴って、端末が、一方のネットワークから他方のネットワークへ移動する場合も多い。新たに接続された他のネットワークが、NAPTルータ内側である場合もある。この場合、端末には、新たにプライベートIPアドレスが付与される。一方、相手方端末は、その端末へパケットを送信するには、移動後の新しいNAPTルータのグローバルIPアドレスを知る必要がある。もし、相手方端末が、移動後のNAPTルータにおけるグローバルIPアドレスを知ることができたとする。このとき、相手方端末が、そのグローバルIPアドレスを宛先アドレスとするパケットを送信したとしても、そのNAPTルータは、通過可能コネクションテーブルに登録されていないコネクションとして、それらパケットを破棄する。
従って、本発明は、端末が、移動によって、NAPTルータを介して接続されたネットワークに接続された場合であっても、NAPTルータが当該端末へのパケットを破棄しないような端末のハンドオフ方法及びシステムを提供することを目的とする。
本発明によれば、複数のローカルネットワークがNAPT機能付きルータを介して基幹ネットワークに接続されており、第1のローカルネットワークに接続された第1の端末が、第1のルータ及び基幹ネットワークを介して、第2の端末と通信している際に実行される端末のハンドオフ方法であって、
第1のローカルネットワークに、第1の転送エージェントが接続されており、
端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが端末に付与された際に、
端末が、送信元アドレス及びポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むポート登録メッセージを、第3のルータを介して、第1の転送エージェントへ送信する第1のステップと、
第1の転送エージェントが、端末の移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する第2のステップと、
移動更新メッセージを受信した第2の端末が、移動後の第3のルータのアドレスを宛先アドレスとする移動更新応答メッセージを送信する第3のステップと、
端末が、端末の移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する第4のステップ
を有することを特徴とする。
本発明のハンドオフ方法における他の実施形態によれば、第のステップは、第1のステップと同時に実行されることも好ましい。
本発明によれば、複数のローカルネットワークがNAPT機能付きルータを介して基幹ネットワークに接続されており、第1のローカルネットワークに接続された第1の端末が、第1のルータ及び基幹ネットワークを介して、第2の端末と通信すると共に、第1のローカルネットワークに転送エージェントが接続されたシステムについて、
転送エージェントは、
端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが端末に付与された際に、
端末から、送信元アドレス及びポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とデータ部に含むポート登録メッセージを受信するポート登録メッセージ受信手段と、
端末の移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する移動更新メッセージ送信手段と
を有し、
端末は、
当該端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが端末に付与された際に、
送信元ポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むポート登録メッセージを、転送エージェントへ送信するポート登録メッセージ送信手段と、
端末の移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する移動更新メッセージ送信手段と、
移動更新メッセージを受信した際に、移動後の第3のルータのアドレスを宛先アドレスとする移動更新応答メッセージを送信する移動更新応答メッセージ送信手段と
を有することを特徴とする。
本発明の端末のハンドオフ方法及びシステムによれば、端末が、移動によって、NAPTルータを介して接続されたネットワークに接続された場合であっても、NAPTルータが当該端末へのパケットを破棄しないようにすることができる。また、本発明によれば、対向して通信している2つの端末が同時に移動した場合であっても、その移動後のネットワークがNAPTルータ内側であっても、通信を回復することができる。
以下では、図面を用いて、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
図1は、端末の移動前に確立されている通信のシーケンス図である。
図1によれば、複数のローカルネットワークA〜Cが、NAPT機能付きルータA〜Cを介してバックボーン(基幹)ネットワークに接続されている。また、端末は、移動可能であって、一方のネットワークから他方のネットワークへ接続することができる。端末には、新たに接続したネットワークから、そのネットワーク内で利用できる新たなアドレスが自動的に付与される。尚、ポート番号は、自側又は相手側の端末によって任意に決定されたものであって、ネットワークから付与されるものではない。
端末Aは、ネットワークAに接続され、端末Bは、ネットワークBに接続されている。端末A及び端末Bは、以下のアドレス及びポート番号を有する。
端末A:アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000]
端末B:アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000]
ネットワークAは、ルータAを介してバックボーンネットワークに接続され、ネットワークBは、ルータBを介してバックボーンネットワークに接続されている。ルータA及びルータBは、バックボーンネットワークに対して、以下のアドレス及びポート番号を有する。
ルータA:アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111]
ルータB:アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222]
(S101)端末Aは、IPパケットを端末Bへ送信する。このIPパケットは、以下のアドレス及びポート番号を有し、ルータAによって受信される。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000](端末A)
(S102)ルータAは、端末Aから受信したIPパケットについて、送信元アドレスをルータAのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111](ルータA)
このとき、ルータAは、NAPTの内側から外側へ送信されるIPパケットについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを有する。
ルータAの通過可能コネクション
[1.1.1.1:1000<−>10.0.0.2:2222]
(端末A) <−> (ルータB)
そして、ルータAは、バックボーンネットワークを介してそのIPパケットをルータBへ送信する。
(S103)ルータBは、ルータAから受信したIPパケットについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000]
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111]
そして、ルータBは、ネットワークBを介してそのIPパケットを、端末Bへ送信する。
(S104)端末Bは、IPパケットを端末Aへ送信する。このIPパケットは、以下のアドレス及びポート番号を有し、ルータBによって受信される。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111](ルータA)
送信元アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000](端末B)
(S105)ルータBは、端末Bから受信したIPパケットについて、送信元アドレスをルータAのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111](ルータA)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
このとき、ルータBは、NAPTの内側から外側へ送信されるIPパケットについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを有する。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.1:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータA) <−> (端末B)
そして、ルータBは、バックボーンネットワークを介してそのIPパケットをルータAへ送信する。
(S106)ルータAは、ルータBから受信したIPパケットについて、宛先アドレスを端末Aのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000](端末A)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
そして、ルータAは、ネットワークAを介してそのIPパケットを、端末Aへ送信する。
図2は、本発明によって用いられるメッセージフォーマットである。
図2によれば、TA_REG_PORT(Transfer Agent_REGistration_PORT、ポート登録メッセージ)と、L4_PEER_UPD(Layer 4 PEER UPDate、移動更新メッセージ)とが表されている。
TA_REG_PORTは、移動後の端末が、移動前のネットワークに接続された転送エージェントへ、ポートを登録するためのメッセージである。TA_REG_PORTの役割は、移動後の端末に接続されるNAPTルータにおけるアドレス及びポート番号の変換状態を、移動前のネットワークに接続された転送エージェントへ通知することにある。
図2のTA_REG_PORTは、IPヘッダ、L4ヘッダ及び拡張ヘッダをから構成される。IPヘッダは、宛先アドレス及び送信元アドレスを含む。宛先アドレスは、移動前の転送エージェントのアドレスである。また、送信元アドレスは、移動後の端末のアドレスである。L4ヘッダは、宛先ポート番号と送信元ポート番号を含む。宛先ポート番号は、移動前の転送エージェントの「待ち受けポート番号」である。また、送信元ポート番号は、移動前の端末が「送信元ポートとして使用していたポート番号」である。ここで、移動前の端末のポート番号と、移動後の端末のポート番号とは同一のものである。
拡張ヘッダは、データ部に含まれ、送信元ポート番号と、相手方端末のアドレス及びポート番号とを含む。送信元ポート番号は、L4ヘッダに含まれる送信元ポート番号と同じである。L4ヘッダの送信元ポート番号は、NAPTルータによって書き換えられるからである。相手方端末のアドレス及びポート番号は、移動前に当該端末が通信していた相手方端末のアドレス及びポート番号である。
L4_PEER_UPDは、そのIPアドレスの変化を、明示的に相手方端末へ通知するパケットである。L4_PEER_UPDは、(1)TA_REG_PORTを受信した転送エージェントが、相手方端末へ送信する場合と、(2)移動後の端末自身が、相手方端末へ送信する場合とがある。
図2のL4_PEER_UPDは、IPヘッダ、L4ヘッダ及び拡張ヘッダから構成される。IPヘッダ及びL4ヘッダは、前述したTA_REG_PORTと同様である。拡張ヘッダは、端末のアドレスと、ルータのアドレス及びポート番号とを含む。端末のアドレスは、L4ヘッダに含まれる送信元アドレスと同じである。IPヘッダの送信元アドレスは、NAPTルータによって書き換えられるからである。相手方端末のアドレス及びポート番号は、移動前に当該端末が通信していた相手方端末のアドレス及びポート番号である。
L4_PEER_UPDは、ソケット情報の全てに対して送信しなければならない。例えば、移動した端末が、10個のソケットを保持している(10個のコネクションを維持している)場合、10個のL4_PEER_UPDが送信されなければならない。ソケット情報とは、端末内でコネクションを識別するための情報であって、「送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、送信元ポート番号、宛先ポート番号、プロトコル種別(UDP/TCP)」組である。勿論、本発明におけるL4_PEER_UPD及びTA_REG_PORTのメッセージも、ソケット情報によって規定されるプロトコル種別(UDP/TCP)」に依存する。
尚、L4_PEER_UPDは、図2に表された構成を有するが、単にデータを含んでいないIPパケットであってもよいし、データを含んでいてもよい。データを含まないL4_PEER_UPDを受信した相手方端末は、単にソケット情報の更新のみを行い、これをデータパケットとしてアプリケーションに渡すことはしない。
図1の基本シーケンスに基づいて、図3〜図6は、一方の端末のみが他のネットワークへ移動した場合を表し、図7〜図11は、両方の端末が同時に他のネットワークへ移動した場合を表す。
図3は、端末AがネットワークCへ移動した場合の第1のシーケンス図である。
図3によれば、ネットワークAに、本発明の特徴ある転送エージェント(Transfer Agent)Aが接続されている。転送エージェントは、移動後の端末に代わって、移動前の端末に対するコネクションを用いて、相手方端末に対する一時的なホームエージェントとして機能する。これにより、移動後の端末と相手方端末との間で、直接的な通信の回復を実現する。
転送エージェントAは、以下のアドレス及びポート番号を有し、ポート番号500で待ち受ける。
転送エージェントA:アドレス:ポート番号 [1.1.1.9:500]
(S301)端末Aは、ネットワークAに接続された転送エージェントAを発見し、そのIPアドレスを取得する。そして、端末Aは、転送エージェントAへ、移動前情報を登録する。これにより、転送エージェントAは、端末Aにおける一時的なホームエージェントとして機能する。つまり、移動前に登録をした端末Aに対して、後述のTA_REQ_PORTを受信した際を契機に、端末A宛のパケットの転送を開始する。
転送エージェントAは、自らの存在を知らせる広告メッセージを、ネットワーク内に定期的に同報送信する。広告メッセージは、ICMP(Internet Control and Management Protocol)によって実現される。広告メッセージは、例えば以下の情報を含む。
(1)転送エージェントのアドレス及びポート番号
(2)ネットワークのドメイン名(移動後に転送エージェントを区別するため)
(3)そのネットワークがNAPTルータの内側/外側を表すフラグ
広告メッセージを受信した端末は、転送エージェントの存在を知ると共に、そのネットワークがNAPTルータの内側か又は外側かを知ることができる。
(S302)端末Aは、ネットワークAからネットワークCへ移動したとする。端末Aは、ネットワークCに接続すると、自動的にネットワークC内で使用可能なIPアドレスが新たに付与される。このとき、ポート番号は変更されない。本発明によれば、ポート番号は、複数の通信の中で唯一のものである。
端末A:アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000]
図3に表されていないが、新しいネットワークCに接続した端末Aは、移動前のネットワークAに接続された転送エージェントAへ、ルータAを介して、移動登録メッセージ、例えばTA_REG(Transfer Agent - REGistration)メッセージを送信する。TA_REGには、例えば、移動前のIPアドレスと、移動後のIPアドレスと、ソケット情報(ポート番号対、各種フラグ、セッション鍵)とを含む。複数のコネクションを有する場合、全てのソケット情報を含む。TA_REG(移動登録メッセージ)によって、転送エージェントAは、先に接続していた端末Aが、新しいネットワークCに接続されたことを知る。
移動後の端末Aが、NAPTルータ内側のネットワークに移動した場合、その端末は、更に、TA_REG_PORTを送信する。NAPTルータの内側に移動したか否かは、移動後のネットワークCに接続された転送エージェントから受信する広告メッセージによって判断できる。TA_REG_PORTは、全てのソケットに対して送信される。
(S303)次に、端末Aは、TA_REG_PORTを、転送エージェントAへ送信する。以下の情報を含むTA_REG_PORTは、ルータCによって受信される。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:500](ルータA)
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
拡張ヘッダ>
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
相手方アドレス:ポート番号 [10.0.0.2.2222](端末B)
送信元アドレスは、ネットワークCに接続することによって新しく割り当てられたIPアドレスである。一方、送信元ポート番号は、端末Aの移動前と移動後で同じである。
(S304)ルータCは、端末Aから受信したTA_REG_PORTについて、送信元アドレスをルータCのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:500](ルータA)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
拡張ヘッダ>
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
相手方アドレス:ポート番号 [10.0.0.2.2222](端末B)
このとき、ルータCは、NAPTの内側から外側へ送信されるTA_REG_PORTについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを設定する。
ルータCの通過可能コネクション
[3.3.3.3:1000<−>10.0.0.1:1111]
(端末A) <−> (ルータA)
そして、ルータCは、バックボーンネットワークを介してそのTA_REG_PORTをルータAへ送信する。
(S305)ルータAは、ルータCからTA_REG_PORTを受信する。TA_REG_PORTのポート番号は[500]を表す。ルータAは、ポート番号[500]でIPパケットを待ち受け、強制的に転送エージェントAへ転送されるように設定されている(静的なアドレス−ポート変換、ポートフォワーディング機能)。従って、ルータAは、バックボーンネットワークから受信した、宛先アドレス:ポート番号[10.0.0.1:500]のIPパケットの全てを、転送エージェントAへ強制的に送信する。
ルータAは、ルータCから受信したTA_REG_PORTについて、宛先アドレスを転送エージェントAのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [1.1.1.9:500](エージェントA)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
拡張ヘッダ>
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
相手方アドレス:ポート番号 [10.0.0.2.2222](端末B)
そして、ルータAは、ネットワークAを介してそのTA_REG_PORTを、転送エージェントAへ送信する。
移動前の転送エージェントAは、受信したTA_REG_PORTのヘッダ(IP、L4、拡張)を見ることによって、NAPTルータよってなされたアドレス−ポート変換を知ることができる。転送エージェントAは、NAPTの変換規則(即ち、NAPTルータの外側IPアドレスと外側送信元ポート番号との対)を記録することができる。
図4は、端末AがネットワークCへ移動した場合の第2のシーケンス図である。
図1、図3及び図4に表されているように、相手方端末もNAPTルータ内側のネットワークに接続されている場合、移動後の端末Aが、端末Bの宛先アドレス及びポート番号を含むIPパケットを送信したとしても、そのIPパケットは、ルータBによって破棄される。端末Aから端末Bへ送信されるIPパケットについて、送信元アドレスが異なるために、その移動後の送信元アドレスが、ルータBの通過可能コネクションに設定されていないからである。
ここで、本発明によれば、ルータBに既に設定されている通過可能コネクションを用いて、端末Aの移動を端末Bへ通知する。そのために、転送エージェントAが、ルータA及びルータBを介して、端末BへL4_PEER_UPDを送信する。
(S401)TA_REG_PORTを受信した転送エージェントAは、直ぐに、L4_PEER_UPDをルータAへ送信する。このL4_PEER_UPDは、以下の情報を有し、ルータAによって受信される。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000](端末A)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
(S402)ルータAは、転送エージェントAから受信したL4_PEER_UPDについて、送信元アドレスをルータAのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111](ルータA)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータAは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_UPDをルータBへ送信する。
(S403)ルータBは、ルータAからL4_PEER_UPDを受信する。ルータBは、既に以下の通過可能コネクションを設定している。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.1:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータA) <−> (端末B)
従って、ルータBは、ルータAから受信したL4_PEER_UPDについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000](端末B)
送信元アドレス:ポート番号[10.0.0.1:1111](ルータA)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス [3.3.3.3](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータBは、ネットワークBを介してそのL4_PEER_UPDを、端末Bへ送信する。
S301〜S403のシーケンスによって、端末Bは、以下のようにソケット情報を更新する。
端末A:宛先アドレス:ポート番号 [1.1.1.1:1000]

端末A:宛先アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000]
移動先ルータ:宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111]
図5は、端末AがネットワークCへ移動した場合の第3のシーケンス図である。
(S501)端末Bは、L4_PEER_ACK(移動更新応答メッセージ)を、端末Aへ送信しようとする。これは、端末Bが、NAPTルータ内側のネットワークに接続している際に必要となる。これによって、ルータBの通過可能コネクションに、ルータCとの間のコネクションの許可を設定することができる。
端末Bは、L4_PEER_ACKをルータBへ送信する。端末Bは、端末Aが移動し、ルータC内側のネットワークに移動したことを知っている。このL4_PEER_ACKは、以下の情報を有し、ルータBによって受信される。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
送信元アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000](端末B)
(S502)ルータBは、端末Bから受信したL4_PEER_ACKについて、送信元アドレスをルータBのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
このとき、ルータBは、NAPTの内側から外側へ送信されるL4_PEER_ACKについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを更に設定する。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.1:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータA) <−> (端末B)
[10.0.0.3:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータC) <−> (端末B)
そして、ルータBは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_ACKをルータCへ送信する。
しかしながら、ルータCは、通過可能コネクションに、ルータBのアドレス[10.0.0.2:2222]を設定していない。従って、ルータCは、ルータBから受信したL4_PEER_ACKを破棄する。ここで、端末Bから端末Aへ向けて送信されたL4_PEER_ACKは、ルータBに通過可能コネクションを設定する役割のみを果たす。
図6は、端末AがネットワークCへ移動した場合の第4のシーケンス図である。
図6に表されたシーケンスは、図3と共に実行されるものであってもよい。即ち、端末Aが、転送エージェントAへTA_REG_PORTを送信すると共に、端末BへL4_PEER_UPDを送信する。このとき、図5のような状態が発生しないけれども、逆に、ルータBによってL4_PEER_UPDが破棄される場合もある。
(S601)ネットワークCに接続した端末Aは、L4_PEER_UPDを、端末Bへ送信する。このL4_PEER_UPDは、以下の情報を有し、ルータAによって受信される。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[0]
拡張ヘッダに含まれる移動後端末アドレスは、IPヘッダに含まれる送信元アドレスと同じである。このIPパケットが、NAPTルータを経由することによって、送信元アドレスが書き換わってしまうために、拡張ヘッダにも送信元アドレスを含めることによって、相手方端末に通知する役割をする。
尚、移動後ルータアドレス:ポート番号は、端末Aにとって不明であり、[0]が設定されている。端末Bは、図4のS403によって、移動後ルータのアドレス:ポート番号を知ることができる。
(S602)ルータCは、端末Aから受信したL4_PEER_UPDについて、送信元アドレスをルータCのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[0]
このとき、ルータAは、NAPTの内側から外側へ送信されるL4_PEER_UPDについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを更に設定する。
ルータCの通過可能コネクション
[3.3.3.3:1000<−>10.0.0.1:1111]
(端末A) <−> (ルータA)
[3.3.3.3:1000<−>10.0.0.2:2222]
(端末A) <−> (ルータB)
そして、ルータCは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_UPDをルータBへ送信する。
(S603)ルータBは、ルータAからL4_PEER_UPDを受信する。ルータBは、既に以下の通過可能コネクションを設定している。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.1:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータA) <−> (端末B)
[10.0.0.3:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータC) <−> (端末B)
従って、ルータBは、ルータAから受信したL4_PEER_UPDについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000](端末B)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータBは、ネットワークBを介してそのL4_PEER_UPDを、端末Bへ送信する。
図7は、端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第1のシーケンス図である。
(S701〜S705)端末Aの移動について、図3のS301〜S305と全く同様である。
(S711〜S715)端末Bの移動について、図3のS301〜S305と全く同様である。
図8は、端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第2のシーケンス図である。
(S801〜S802)端末Aの移動について、図4のS401〜S402と全く同様である。尚、図示しないが、端末Bの移動についても、端末Bは、ルータB及びルータAを介して転送エージェントAへ、L4_PEER_UPDを送信する。
(S803)ルータBは、ルータAからL4_PEER_UPDを受信する。ルータBは、既に以下の通過可能コネクションを設定している。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.1:1111<−>2.2.2.2:2000]
(ルータA) <−>(転送エージェントB)
従って、ルータBは、ルータAから受信したL4_PEER_UPDについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000](エージェントB)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.1:1111](ルータA)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
ここで、移動後の端末Bのアドレスを宛先アドレスとするIPパケットは、転送エージェントBへ送信される。このとき、転送エージェントBは、直ぐに、次のシーケンスS901の動作をする。
図9は、端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第3のシーケンス図である。
(S901)L4_PEER_UPDを受信した転送エージェントBは、直ぐに、L4_PEER_UPDをルータDへ送信する。このL4_PEER_UPDは、以下の情報を有し、ルータBによって受信される。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.4:4444](ルータD)
送信元アドレス:ポート番号 [2.2.2.2:2000](端末B)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
(S902)ルータBは、転送エージェントBから受信したL4_PEER_UPDについて、送信元アドレスをルータAのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.4:4444](ルータD)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータBは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_UPDをルータDへ送信する。
(S903)ルータDは、ルータBからL4_PEER_UPDを受信する。ルータDは、既に以下の通過可能コネクションを設定している。
ルータBの通過可能コネクション
[10.0.0.2:2222<−>4.4.4.4:2000]
(ルータB) <−> (端末B)
従って、ルータDは、ルータBから受信したL4_PEER_UPDについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
IP/L4ヘッダ>
宛先アドレス:ポート番号 [4.4.4.4:2000](端末B)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.2:2222](ルータB)
拡張ヘッダ>
移動後端末アドレス:ポート番号[3.3.3.3:1000](端末A)
移動後ルータアドレス:ポート番号[10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータDは、ネットワークBを介してそのL4_PEER_UPDを、端末Bへ送信する。
図10は、端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第4のシーケンス図である。
(S1001)端末Bは、L4_PEER_ACKを、端末Aへ送信しようとする。これは、端末Bが、NAPTルータ内側のネットワークに接続している際に必要となる。これによって、ルータDの通過可能コネクションに、ルータCとの間のコネクションの許可を設定することができる。
端末Bは、L4_PEER_ACKをルータDへ送信する。端末Bは、端末AがルータC内側のネットワークに移動したことを知っている。このL4_PEER_ACKは、以下の情報を有し、ルータDによって受信される。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
送信元アドレス:ポート番号 [4.4.4.4:2000](端末B)
(S1002)ルータDは、端末Bから受信したL4_PEER_ACKについて、送信元アドレスをルータDのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.4:2000](ルータD)
このとき、ルータDは、NAPTの内側から外側へ送信されるL4_PEER_ACKについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを更に設定する。
ルータDの通過可能コネクション
[10.0.0.2:2222<−>4.4.4.4:2000]
(ルータB) <−> (端末B)
[10.0.0.3:1111<−>4.4.4.4:2000]
(ルータC) <−> (端末B)
そして、ルータDは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_ACKをルータCへ送信する。
しかしながら、ルータCは、通過可能コネクションに、ルータDのアドレス[10.0.0.4:4444]を設定していない。従って、ルータCは、ルータDから受信したL4_PEER_ACKを破棄する。ここで、端末Bから端末Aへ向けて送信されたL4_PEER_ACKは、ルータDに通過可能コネクションを設定する役割のみを果たす。
図11は、端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第5のシーケンス図である。
図8及び図9におけるS801〜S903までのシーケンスは、端末Bから見ても全く同様に動作する。従って、図10のS1001について、端末Bが端末AへL4_PEER_ACKを送信するのと同様に、端末Aも端末BへL4_PEER_ACKを送信する。以下では、端末BからL4_PEER_ACKが先に送信され、その後、端末AからL4_PEER_ACKが送信されたものとする。
(S1101)ネットワークCに接続した端末Aは、L4_PEER_ACKを、端末Bへ送信する。このL4_PEER_ACKは、以下の情報を有し、ルータAによって受信される。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.4:4444](ルータD)
送信元アドレス:ポート番号 [3.3.3.3:1000](端末A)
(S1102)ルータCは、端末Aから受信したL4_PEER_ACKについて、送信元アドレスをルータCのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [10.0.0.4:4444](ルータD)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
このとき、ルータAは、NAPTの内側から外側へ送信されるL4_PEER_UPDについて、逆方向に転送されるIPパケットを通過可能とするために、以下の通過可能コネクションを更に設定する。
ルータCの通過可能コネクション
[3.3.3.3:1000<−>10.0.0.1:1111]
(端末A) <−> (ルータA)
[3.3.3.3:1000<−>10.0.0.4:4444]
(端末A) <−> (ルータD)
そして、ルータCは、バックボーンネットワークを介してそのL4_PEER_UPDをルータDへ送信する。
(S1103)ルータDは、ルータAからL4_PEER_ACKを受信する。ルータDは、既に以下の通過可能コネクションを設定している。
ルータDの通過可能コネクション
[10.0.0.2:2222<−>4.4.4.4:2000]
(ルータB) <−> (端末B)
[10.0.0.3:1111<−>4.4.4.4:2000]
(ルータC) <−> (端末B)
従って、ルータDは、ルータCから受信したL4_PEER_ACKについて、宛先アドレスを端末Bのアドレスに変換する。
宛先アドレス:ポート番号 [4.4.4.4:2000](端末B)
送信元アドレス:ポート番号 [10.0.0.3:1111](ルータC)
そして、ルータDは、ネットワークDを介してそのL4_PEER_ACKを、端末Bへ送信する。
前述したように、図1及び図3〜図11については、移動後の端末が、NAPTルータ内側のネットワークに接続されるとして説明した。ここで、移動後の端末が、NAPTルータが無いネットワーク、例えばバックボーンネットワークに直接的に接続されたとしても、前述したシーケンス動作と全く同じである。
この場合、移動後の端末から送信されるL4_PEER_UPDのIPヘッダ及びL4ヘッダの送信元アドレス及びポート番号は書き換えられることなく、相手方NAPTルータ(又は相手方端末)へ届く。移動後の端末のポート番号は0のままである。同様に、TA_REG_PORTのIPヘッダ及びL4ヘッダも書き換えられない。結局、IPヘッダ及びL4ヘッダの内容と、拡張ヘッダの内容とに違いが無いというだけである。例えば、図10について、ルータCがNAPTルータでなかったとすれば、L4_PEER_ACKは、ルータCを単に通過して端末Aへ到達することとなる。
図12は、本発明における端末及び転送エージェントの機能構成図である。
転送エージェント1は、ポート登録メッセージ受信部11と、移動更新メッセージ送信部12と、移動登録メッセージ受信部13と、パケット転送部14と、広告メッセージ送信部15とを有する。これら機能部は、転送エージェントに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによっても実現できる。
ポート登録メッセージ受信部11は、端末から、送信元アドレス及びポート番号と、相手方端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むTA_REG_PORTを受信する。送信元アドレス及びポート番号によって、端末Aであることを特定する。また、相手方端末のアドレス及びポート番号によって、その端末Aが端末Bとのコネクションを更新したいとすることを認識する。
移動更新メッセージ送信部12は、端末の移動後アドレスと、移動後のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含むL4_PEER_UPDを、相手方端末へ送信する。L4_PEER_UPDは、移動前の端末のコネクションを通して、相手方ルータを通過することができる。これにより、相手方端末は、移動後の端末のアドレスを認識し、その端末へ送信すべきパケットはその移動後のルータのアドレス及びポート番号へ送信すればよいと認識する。
移動登録メッセージ受信部13は、端末から、移動後のアドレスを含む移動登録メッセージ(TA_REG)を受信する。更新された移動後のアドレスは、パケット転送部14の転送テーブルに登録される。
パケット転送部14は、転送テーブルを用いて、移動前の端末へ送信すべきパケットを、移動後の端末へ転送する。転送テーブルは、移動登録メッセージに対応する。
広告メッセージ送信部15は、自らの存在を知らせる広告メッセージを、ネットワーク内に定期的に同報送信する。
端末2は、ポート登録メッセージ送信部21と、移動更新メッセージ送信部22と、移動更新メッセージ受信部23と、移動更新応答メッセージ送信部24と、移動登録メッセージ送信部25と、パケット送受信部26と、広告メッセージ受信部27とを有する。これら機能部は、端末に搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによっても実現できる。
ポート登録メッセージ送信部21は、送信元アドレス及びポート番号と、相手方端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むTA_REG_PORTを、転送エージェント1へ送信する。これにより、転送エージェントは、送信元アドレス及びポート番号によって、移動後端末を特定し、相手方端末のアドレス及びポート番号によって、その端末Aが端末Bとのコネクションを更新したいとすることを認識する。
移動更新メッセージ送信部22は、端末の移動後アドレスと、移動後のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含むL4_PEER_UPDを、相手方端末へ送信する。これにより、移動後のルータに、相手方端末との間の通過可能コネクションを設定することができる。
移動更新メッセージ受信部23は、転送エージェント1又は相手方端末から、L4_PEER_UPDを受信する。また、移動更新メッセージ受信部23は、L4_PEER_UPDを受信した旨を、移動更新応答メッセージ送信部24へ通知する。
移動更新応答メッセージ送信部24は、移動更新メッセージ受信部23によってL4_PEER_UPDが受信された際に、L4_PEER_ACKを相手方端末へ送信する。これにより、ルータに、相手方端末との間の通過可能コネクションを設定することができる。
移動登録メッセージ送信部25は、1つ以上のソケット情報を含むTA_REGを、転送エージェント1へ送信する。
パケット送受信部26は、相手方端末、相手方ルータ又は転送エージェントとの間で、パケットを送受信する。
広告メッセージ受信部27は、広告メッセージを受信し、転送エージェント1の存在を知る。
最後に、本発明の適用状態について説明する。
同一出願人による先の出願発明(特願2005−358837)よれば、唯一のポート番号を付与することによって、移動後の端末のアドレスが変更された場合であっても、ポート番号の対応付けから、アドレスを自動的に更新する。これにより、端末が移動しても、ソケットを有効にすることができ、コネクションが切断されない。
しかしながら、端末やエージェント装置が、NAPTルータ内側のネットワークに接続されている場合、移動後の端末との間のシグナリング及びデータパケットの全てが、NAPTルータを通過することができない。従って、本発明によって、NAPTルータ内側のネットワークに端末が移動した場合であっても、対向する端末がコネクションを切断することなく、通信を回復させることができる。
先の発明について、具体的に説明する。端末A(IPa、ポートa)と端末B(IPa、ポートa)とが通信していたときに、端末Aが移動して新たにIPnaを取得したとする。また、ポート番号は、唯一の番号が付与されており、送信元ポート番号−宛先ポート番号の対のユニーク性が保証されている。このために、宛先アドレス:ポート番号[IPna:ポートa]のパケットを受信した際に、ポートaについて、宛先アドレスがIPaからIPnaへ変更されたと認識することができる。これに基づいて、ソケット情報の中の端末AのアドレスをIPnaへ変更する。
以上、詳細に説明したように、本発明の端末のハンドオフ方法及びシステムによれば、端末が、移動によって、NAPTルータを介して接続されたネットワークに接続された場合であっても、NAPTルータが当該端末へのパケットを破棄しないようにすることができる。また、本発明によれば、対向して通信している2つの端末が同時に移動した場合であっても、一時的に転送エージェントを用いるだけで、その移動後のネットワークがNAPTルータの内側/外側に関係なく、通信を回復することができる。
前述した本発明における種々の実施形態によれば、当業者は、本発明の技術思想及び見地の範囲における種々の変更、修正及び省略を容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
端末の移動前に確立されている通信のシーケンス図である。 本発明によって用いられるメッセージフォーマットである。 端末AがネットワークCへ移動した場合の第1のシーケンス図である。 端末AがネットワークCへ移動した場合の第2のシーケンス図である。 端末AがネットワークCへ移動した場合の第3のシーケンス図である。 端末AがネットワークCへ移動した場合の第4のシーケンス図である。 端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第1のシーケンス図である。 端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第2のシーケンス図である。 端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第3のシーケンス図である。 端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第4のシーケンス図である。 端末A及び端末Bが同時にネットワークを移動した場合の第5のシーケンス図である。 本発明における端末及び転送エージェントの機能構成図である。
符号の説明
1 転送エージェント
11 ポート登録メッセージ受信部
12 移動更新メッセージ送信部
13 移動登録メッセージ受信部
14 パケット転送部
15 広告メッセージ送信部
2 端末
21 ポート登録メッセージ送信部
22 移動更新メッセージ送信部
23 移動更新メッセージ受信部
24 移動更新応答メッセージ送信部
25 移動登録メッセージ送信部
26 パケット送受信部
27 広告メッセージ受信部

Claims (3)

  1. 複数のローカルネットワークがNAPT(Network Address Port Translation)機能付きルータを介して基幹ネットワークに接続されており、第1のローカルネットワークに接続された第1の端末が、第1のルータ及び前記基幹ネットワークを介して、第2の端末と通信している際に実行される端末のハンドオフ方法であって、
    第1のローカルネットワークに、第1の転送エージェントが接続されており、
    前記端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが前記端末に付与された際に、
    前記端末が、送信元アドレス及びポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むポート登録メッセージを、第3のルータを介して、第1の転送エージェントへ送信する第1のステップと、
    第1の転送エージェントが、前記端末の前記移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する第2のステップと、
    前記移動更新メッセージを受信した第2の端末が、移動後の第3のルータのアドレスを宛先アドレスとする移動更新応答メッセージを送信する第3のステップと、
    前記端末が、前記端末の前記移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する第4のステップ
    を有することを特徴とする端末のハンドオフ方法。
  2. のステップは、第1のステップと同時に実行されることを特徴とする請求項1に記載の端末のハンドオフ方法。
  3. 複数のローカルネットワークがNAPT機能付きルータを介して基幹ネットワークに接続されており、第1のローカルネットワークに接続された第1の端末が、第1のルータ及び前記基幹ネットワークを介して、第2の端末と通信すると共に、第1のローカルネットワークに転送エージェントが接続されたシステムについて、
    前記転送エージェントは、
    前記端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが前記端末に付与された際に、
    前記端末から、送信元アドレス及びポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とデータ部に含むポート登録メッセージを受信するポート登録メッセージ受信手段と、
    前記端末の前記移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する移動更新メッセージ送信手段と
    を有し、
    前記端末は、
    当該端末が、移動によって第3のローカルネットワークに接続し、新たな移動後アドレスが前記端末に付与された際に、
    送信元ポート番号と、第2の端末のアドレス及びポート番号とをデータ部に含むポート登録メッセージを、前記転送エージェントへ送信するポート登録メッセージ送信手段と、
    前記端末の前記移動後アドレスと、第3のルータのアドレス及びポート番号とをデータ部に含む移動更新メッセージを、第2の端末へ送信する移動更新メッセージ送信手段と、
    前記移動更新メッセージを受信した際に、移動後の第3のルータのアドレスを宛先アドレスとする移動更新応答メッセージを送信する移動更新応答メッセージ送信手段と
    を有することを特徴とするシステム。
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