JP3727043B2 - フォトクロミック硬化体の製造方法 - Google Patents

フォトクロミック硬化体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光重合法と熱重合法を組み合わせて短時間で重合硬化し、その硬化体が良好なフォトクロミック特性を示すフォトクロミック硬化体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォトクロミズムとは、ここ数年来注目されてきた現象であって、ある化合物に太陽光あるいは水銀灯の光のような紫外線を含む光を照射すると速やかに色が変わり、光の照射をやめて暗所に置くと元の色に戻る可逆作用のことである。この性質を有する化合物はフォトクロミック化合物と呼ばれ、従来から色々な化合物が合成されてきたが、その構造には特別な共通性は認められない。
【0003】
フォトクロミック性を示す硬化体は、フォトクロミック化合物をあらかじめ成形した重合体の表面に被覆させる方法、あるいはラジカル重合性単量体にフォトクロミック化合物を溶解させた後重合硬化させる方法(以下、練り込み法と略す)等によって得られる。
【0004】
ところで、ラジカル重合性単量体を重合させる方法としては、一般に熱により重合を進行させる方法と、光により重合を進行させる方法が知られている。ところが、練り込み法において、光重合でラジカル重合性単量体を重合させようとすると、含有されるフォトクロミック化合物が紫外線重合開始剤の開裂に必要な紫外線を吸収すること、及び光の照射によるフォトクロミック化合物自身の発色によって光の透過が阻害されることなどから、ラジカル重合性単量体の好適な重合が望めない。これらの問題を解決する手法として、特開平7−292011号公報には、フォトクロミック化合物の濃度を低くすることにより、重合を進行させる方法がある。しかし、この方法では得られるフォトクロミック硬化体の発色濃度を高くすることができない。また、PCT出願公開公報WO96/37573には、特定の紫外線重合開始剤と特定発光スペクトルを有する活性エネルギー線を組み合わせる方法がある。しかし、この方法で得られたフォトクロミック硬化体のフォトクロミズム耐久性はまだ充分とは言えない。本発明者らの知見によれば、光重合法の採用により重合不十分な重合体中では、フォトクロミック特性の耐久性が著しく低下する。完全な重合体を得るためには、光の照射時間を長くする必要があるが、光の照射時間が長いと、光の照射によりフォトクロミック化合物の劣化が進行する。
【0005】
こうしたことからフォトクロミック硬化体を得る場合において、ラジカル重合性単量体の重合方法としては、熱重合による方法が採用されるのが一般的である。しかしながら、この熱重合による方法は光重合に比べ重合に必要な時間が長く、例えば重合時間が数十時間に及び、硬化体の生産性の面で満足できるものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上の背景から本発明は、光重合法と熱重合法を組み合わせ、短時間で、重合時のフォトクロミック化合物の劣化がなく、発色濃度が高くしかも十分な硬度を持つフォトクロミック硬化体を得ることができ、得られた硬化体は太陽光もしくは水銀灯の光のような紫外線を含む光で無色から着色状態に変化し、その変化が可逆的で優れた調光性、及び繰り返し耐久性を有するフォトクロミック硬化体の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の問題に鑑み、本発明者らは鋭意研究を続けてきた。その結果、特定の紫外線重合開始剤と特定発光スペクトルを有する活性エネルギー線による光重合法、及び熱重合法を組み合わせることによって、短時間で容易に成形でき、且つ得られる硬化体が優れたフォトクロミック特性を有することを見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明は、(A)ラジカル重合性単量体、(B)紫外領域に吸収があり且つ波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)以上である紫外線重合開始剤、(C)熱重合開始剤、及び(D)フォトクロミック化合物を含有してなる重合性組成物であって、前記紫外線重合開始剤の含有量が前記ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.01〜1重量部である重合性組成物に、波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとして有する活性エネルギー線を照射した後、さらに加熱することを特徴とするフォトクロミック硬化体の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のフォトクロミック硬化体の製造方法に用いるラジカル重合性単量体としては、ラジカル重合基を有する単量体が何ら制限なく使用できる。ラジカル重合基としてはアクリレート基、メタクリレート基及びビニル基などが挙げられる。
【0010】
本発明において好適に使用できる代表的なラジカル重合性単量体としては、下記一般式(1)
【0011】
【化1】
Figure 0003727043
【0012】
[但し、R1は、それぞれ同種又は異種の水素原子又はメチル基であり、Aは同種または異種の置換されていても良いアルキレン基、オキシアルキレン基または、
【0013】
【化2】
Figure 0003727043
【0014】
(但し、R2は、水素原子又はメチル基であり、Xはハロゲン原子であり、mは0〜5の整数であり、aはハロゲン原子の置換数を示す0〜4の整数である。)であり、nは1〜20の整数である。]
で示されるジアクリレート化合物またはジメタクリレート化合物、下記一般式(2)
【0015】
【化3】
Figure 0003727043
【0016】
(但し、R3およびR6は、それぞれ同種または異種の水素原子またはメチル基であり、R4およびR5は、それぞれ同種または異種の置換されていても良いアルキレン基または下記
【0017】
【化4】
Figure 0003727043
【0018】
で示される基であり、gおよびhはそれぞれ0または1である。)
で示されるエポキシ基含有アクリレート化合物またはメタクリレート化合物、下記一般式(3)
【0019】
【化5】
Figure 0003727043
【0020】
(但し、X1、X2、X3及びX4は、それぞれ同種又は異種のハロゲン原子であり、Y1、Y2およびY3は、それぞれ同種又は異種の酸素原子または硫黄原子であり、j、kおよびlは、それぞれ0または1であり、k=0の時はj=0であり、またl=0の時はk=j=0であり、j=k=l=1の時にY1,Y2、およびY3が同時に硫黄原子となることはない。)
で示されるビニルベンジル化合物、不飽和カルボン酸化合物、アクリル酸及びメタクリル酸化合物、フマル酸エステル化合物、芳香族ビニル化合物等を挙げることができる。
【0021】
本発明において好適に使用できるラジカル重合性単量体を具体的に示すと、次の通りである。
【0022】
一般式(1)で示されるジアクリレート化合物またはジメタクリレート化合物としては、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、ヘキサメチレンジメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシトリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0023】
一般式(2)で示されるエポキシ基含有アクリレート化合物またはメタクリレート化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレート、β−メチルグリシジルメタクリレートおよびビスフェノールA−モノグリシジルエーテルメタクリレート等が挙げられる。
【0024】
一般式(3)で示されるビニルベンジル化合物としては、ビス−4−ビニルベンジルエーテル、ビス−4−ビニルベンジルスルフィド、1,2−(p−ビニルベンジルオキシ)エタン、1,2−(p−ビニルベンジルチオ)エタン、ビス−(p−ビニルベンジルオキシエチル)スルフィド等が挙げられる。
【0025】
不飽和カルボン酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸;アクリル酸およびメタクリル酸エステル化合物としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル、トリブロモフェニルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリフロロメチルメタクリレート、ウレタンアクリレート;フマル酸エステル化合物としては、フマル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェニル;芳香族ビニル化合物としては、スチレン、クロロスチレン、α―メチルスチレン、ビニルナフタレン、イソプロペニルナフタレン、ブロモスチレン、ジビニルベンゼン等を挙げることができる。
【0026】
これらのラジカル重合性単量体は一種または二種以上を混合して用いてもよい。
【0027】
上記ラジカル重合性単量体の中でも、後述のフォトクロミック化合物とラジカル重合性単量体との混合物を重合して得られる硬化体のフォトクロミック性の耐久性及び発色−消色等の物性を勘案すれば、前記一般式(1)で示されるジアクリレート化合物またはジメタクリレート化合物と、一般式(2)で示されるエポキシ基含有アクリレート化合物またはメタクリレート化合物とを混合したラジカル重合性単量体混合物を用いることが好ましい。
【0028】
本発明においては、紫外領域に主吸収があり且つ波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)以上である紫外線重合開始剤を用いる事が必須である。波長400nm以上の可視光領域に主吸収がある紫外線重合開始剤を用いると、それ自体が着色しているため、フォトクロミック化合物がフォトクロミック性を示して発色する前から硬化体が着色していることになり好ましくない。更に、紫外領域に主吸収があっても、波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)未満の場合、後述する波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとする活性エネルギー線の照射では、開裂が生じにくく短時間に硬化体を得ることは困難になる。即ち、一般にフォトクロミック化合物は波長380nmから400nmの紫外線を吸収して発色するため、紫外線重合開始剤が開裂するための活性エネルギー線をフォトクロミック化合物が吸収してしまい紫外線重合開始剤の開裂が生じにくくなり、短時間で重合を完結することが出来ない。重合を完結するために長時間活性エネルギー線を照射すると、フォトクロミック化合物の劣化が生じる。
【0029】
紫外線重合開始剤は大別して、自己開裂型と水素引き抜き型とに分けることが出来る。後者の紫外線重合開始剤は一般に光増感剤と併用される。この光増感剤はアミン化合物が一般に使用され、これらアミン化合物を用いた場合、重合体の初期着色が大きくなるため、紫外線重合開始剤としては自己開裂型のものを用いる事が好ましい。自己開裂型の紫外線重合開始剤の中でも、得られる硬化体の無色透明性の点から、α−アミノアルキルフェノン系紫外線重合開始剤、アシルフォスフィンオキシド系紫外線重合開始剤及びジアシルフォスフィンオキシド系紫外線重合開始剤が好ましく採用される。
【0030】
上記好適な紫外線重合開始剤としては特に制限はないが、代表的なものとして、下記式(4)
【0031】
【化6】
Figure 0003727043
【0032】
(但し、R7はそれぞれ同種又は異種のメチル基またはエチル基である。)で示される化合物、下記式(5)
【0033】
【化7】
Figure 0003727043
【0034】
(但し、R8はそれぞれ同種又は異種のメチル基、メトキシ基または塩素原子であり、eは2または3であり、R9はフェニル基またはメトキシ基である。)で示される化合物、下記式(6)
【0035】
【化8】
Figure 0003727043
【0036】
(但し、R10はそれぞれ同種又は異種のメチル基、メトキシ基または塩素原子であり、fは2または3であり、R11は2,4,4−トリメチルペンチル基である。)で示される化合物が挙げられる。
【0037】
本発明における紫外領域に主吸収があり且つ波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)以上である紫外線重合開始剤として好適に使用し得る紫外線重合開始剤を具体的に例示すると、次の通りである。
【0038】
α―アミノアルキルフェノン系紫外線重合開始剤;
▲1▼ 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1
アシルフォスフィンオキシド系紫外線重合開始剤;
▲1▼2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
▲2▼2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
▲3▼2,6−ジクロルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
▲4▼2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド
ビスアシルフォスフィンオキシド系紫外線重合開始剤;
▲1▼ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド
▲2▼ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド
▲3▼ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド
▲4▼ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド
なお、これらの紫外線重合開始剤は単独で、または2種以上を一緒に使用することが出来る。
【0039】
紫外線重合開始剤の添加量は、ラジカル重合性単量体100重量部に対して、0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜1重量部の範囲である。この添加量範囲においては、十分な硬度の硬化体が得られ、得られる硬化体の内部均一性に優れ、色相も良好である。
【0040】
本発明で用いられる熱重合開始剤としては特に限定されず、公知のものが使用できるが、好ましくは、開始剤の半減期(ある一定温度で、開始剤が分解してその活性酸素量が1/2になるまでに要する時間)が10時間の時の温度が、60℃以上のものである。半減期が10時間の時の温度が、60℃以上であれば、光重合中に、熱重合開始剤が分解しないため、後に熱重合を行っても効果的に重合が進行し、得られた硬化体のフォトクロミック特性の耐久性が良好である。好適な熱重合開始剤を具体的に例示すると、次の通りである。
【0041】
ジアシルパーオキサイド;
▲1▼ベンゾイルパーオキサイド
▲2▼オクタノイルパーオキサイド
▲3▼ラウロイルパーオキサイド
▲4▼アセチルパーオキサイド
パーオキシエステル;
▲1▼t−ブチルパーオキシイソブチレート
▲2▼t−ブチルパーオキシベンゾエート
▲3▼1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートその他;
▲1▼アゾビスイソブチロニトリル
なお、これらの熱重合開始剤は単独でまたは2種以上を一緒に使用することが出来る。
【0042】
熱重合開始剤の添加量は、重合条件や開始剤の種類、ラジカル重合性単量体の種類、組成によって異なり、一概には限定できないが、一般的には、ラジカル重合性単量体100重量部に対して、0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部の範囲が好適である。
【0043】
本発明に用いるフォトクロミック化合物としては、その発色時の吸収が可視光域にあるものであれば何ら制限なく使用できる。可視域の吸収を具体的に示すと、波長400〜480nm付近に吸収スペクトルを有するフォトクロミック化合物は黄色からオレンジ色の発色色調を示し、480〜550nm付近に吸収スペクトルを有するフォトクロミック化合物は赤色から紫色の発色色調を示し、550〜600nm付近に吸収スペクトルを有するフォトクロミック化合物は紫から青色の発色色調を示す。これらフォトクロミック化合物は単独で用いてもよいが2種以上組み合わせることによって、グレー、ブラウン及びアンバーといった中間色の発色色調を得ることもできる。
【0044】
本発明において好適に使用されるフォトクロミック化合物としては、クロメン化合物、フルギドまたはフルギミド化合物、およびスピロオキサジン化合物を挙げることが出来る。
【0045】
クロメン化合物としては、クロメン骨格を有し、フォトクロミック性を有する公知の化合物を何ら制限なく使用することができ、具体的に例示すると下記の通りである。
【0046】
▲1▼5−イソプロピル−2,2−ジフェニル−2H−ベンゾ(h)クロメン
▲2▼5−t−ブチルー2,2−ジフェニル−2H−ベンゾ(h)クロメン
▲3▼スピロ(ノルボルナン−2,2’−(2H)ベンゾ(h)クロメン)
▲4▼スピロ(ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,2’−(2H)ベンゾ(h)クロメン)
▲5▼7’−メトキシスピロ(ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,2’−(2H)ベンゾ(h)クロメン)
▲6▼3,3−ビス(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−モルホリノ−3H−ベンゾ(f)クロメン
▲7▼2,2−ジメチル−7−オクトキシ(2H)ベンゾ(f)クロメン
フルギド化合物としては、フルギド骨格を有し、フォトクロミック性を有する公知の化合物が何ら制限なく採用でき、具体的に例示すると下記の通りである。
【0047】
▲1▼N−メチル−6,7−ジヒドロ−4−メチルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
▲2▼N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−4−メチル−2−フェニルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
▲3▼N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)−4−メチル−スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
▲4▼N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−4−メチルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
▲5▼N−シアノメチル−4−シクロプロピル−6,7−ジヒドロスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
▲6▼N−シアノ−4−シクロプロピル−6,7−ジヒドロスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13, 7〕デカン
▲7▼N−シアノメチル−4−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
スピロオキサジン化合物は、スピロオキサジン骨格を有し、フォトクロミック性を有する公知の化合物が何ら制限なく採用でき、具体的に例示すると下記の通りである。
【0048】
▲1▼1’,5’−ジメチル−4’−フルオロ−6”−モルホリノジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2H),3”−(3H)ナフト(3,2a)(1,4)オキサジン)
▲2▼6’−フルオロ−1’−メチル−5”−ニトリルジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
▲3▼6’−フルオロ−1’−イソブチル−5”−ニトリルジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
▲4▼4’,5’−ジメチル −1’−イソブチルジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
▲5▼1’−イソブチル−5”−アセトニトリルジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
▲6▼6’−フルオロ−1’−メトキシカルボニルエチル−8”−メトキシ−6”−ピペリジノジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
▲7▼4’−フルオロ−1’−イソブチル−5’−メチル−6”−モルホリノジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2H),3”−(3H)ナフト(3,2a)(1,4)オキサジン)
フォトクロミック化合物の添加量としては、発色時の濃度に応じて適宜選択すればよいが、通常はラジカル重合性単量体100重量部に対して、0.001〜1重量部、好ましくは0.01〜0.5重量部の範囲であることが好適である。この範囲においては、短時間で重合が完結しやすく、得られる硬化体においてフォトクロミック化合物の充分な発色濃度が得られ、またフォトクロミック特性の耐久性も良好である。
【0049】
本発明に用いる重合性組成物には、公知の離型剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光染料、染料、顔料、香料等の各種安定剤、添加剤等を必要に応じて選択して配合することができる。
【0050】
本発明において照射する活性エネルギー線は、波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとして有することが必要である。
【0051】
活性エネルギー線の主発光スペクトルが400nm以下である場合、一般にフォトクロミック化合物は380nmから400nmの紫外線を吸収して発色するため、発色後のフォトクロミック化合物が紫外線重合開始剤が開裂するための活性エネルギー線を吸収して紫外線重合開始剤の開裂が生じにくくなり、短時間で重合を完結することができない。重合を完結させるために長時間活性エネルギー線を照射すると、フォトクロミック化合物の劣化を生じる。
【0052】
本発明の活性エネルギー線の照射において使用される光源としては、400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとして有する活性エネルギー線、言い換えれば可視光域スペクトルを主スペクトルとして発するものであればよい。主発光スペクトルが波長400nm以下である活性エネルギー線を発する光源を用いる場合、紫外線カットフィルター等を使用して、波長400nm以下の活性エネルギー線を遮断或いは減少させることにより、フォトクロミック化合物の発色を抑制することができ、波長400nm以下の活性エネルギー線を含む光源であっても使用可能とすることができる。しかし実際の硬化操作では光源の波長400nm未満のスペクトルを完全にカットする必要はなく、波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとする限り、活性エネルギー線は一部波長400nm未満の紫外域の活性エネルギー線を含んでいてもよい。この場合、紫外域の活性エネルギー線によってフォトクロミック化合物が弱く発色し活性エネルギー線を一部吸収するものの、400nm以上の活性エネルギー線が実質的に透過することができ、紫外線重合開始剤を開裂できるので、重合硬化が進行する。
【0053】
好適な光源を具体的に例示すると、メタルハライドランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、殺菌ランプ、キセノンランプ、タングステンランプ等が使用される。また、光源が可視光線を発するのと同時に紫外線を発するメタルハライドランプ、高圧水銀ランプ等のランプを使用する場合、紫外線カットフィルター等を使用して、紫外域の活性エネルギー線を遮断或いは減少させる必要がある。
【0054】
照射時間は、光源の波長や強度、硬化体の形状や構成成分によって異なるため、予備的な実験等によってあらかじめ決定しておくのが望ましい。
【0055】
活性エネルギー線の照射を行う場合は、鋳型の少なくとも光照射する面は透明であることが必要であり、一般的にこの部分にはガラス等が使用される。特に石英ガラス等の紫外線を透過しやすい材質が好ましいが、透明であれば材質には限定されない。また、成型時に外部から圧力をかけながら重合しても何ら差し支えない。
【0056】
活性エネルギー線の照射に続いては、加熱を行って重合を完了させる。本発明の製造方法は活性エネルギー線の照射による光重合でまず予備重合を行い、加熱による熱重合で完全に重合させる。短時間で重合可能な光重合で予備重合を行うことにより、全重合時間が短縮される。順序を逆にし、熱重合で予備重合を行うと短時間では満足な硬化体が得られず、多くの時間を要する。
【0057】
活性エネルギー線の照射に続いて直ちに行われる加熱の条件のうち、特に温度は得られるフォトクロミック樹脂の性状に影響を与える。この温度条件は、開始剤の種類と量や単量体の種類によって影響を受けるので一概に限定できないが、一般的に活性エネルギー線の照射終了時の発熱温度よりも高温で開始し、徐々に温度を上げていき、重合終了時に高温下に硬化させる重合法を行うのが好適である。重合時間も温度と同様に各種の要因によって異なるので、予めこれらの条件に応じた最適の時間を決定するのが好適である。
【0058】
本発明の製造方法には、公知の注型重合方法を採用することができる。代表的な方法を例示すると、エラストマーガスケットまたはスペーサーで保持されているモールド間に重合性組成物を注入し、前記活性エネルギー線を照射して硬化させ、さらに引き続き加熱し熱重合によって硬化させた後取り出す。
【0059】
本発明の方法で得られるフォトクロミック硬化体は、その用途に応じて更に以下のような処理を施すこともできる。即ち、分散染料などを用いる染色、シランカップリング剤やケイ素、ジルコニウム、アンチモン、アルミニウム、スズ、タングステン等のゾル成分を主成分とするハードコート剤や、SiO2、TiO2、ZrO2等の金属酸化物の薄膜の蒸着や有機高分子の薄膜の塗布による反射防止処理、帯電防止処理等の加工および2次処理を施すことも可能である。
【0060】
【発明の効果】
光重合法及び熱重合法を組み合わせた本発明の製造方法の採用により、短時間で、重合時のフォトクロミック化合物の劣化がなく、発色濃度が高くしかも十分な硬度を持つフォトクロミック硬化体を得ることができ、得られた硬化体は太陽光もしくは水銀灯の光のような紫外線を含む光で無色から着色状態に変化し、その変化が可逆的で優れた調光性、及び繰り返し耐久性を有している。従って、得られる硬化体は、フォトクロミック性を有する有機硝子として有用であり、例えばフォトクロミックレンズの用途に好適に使用することができる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を説明するために、実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお実施例中の「部」は「重量部」である。
【0062】
1.ラジカル重合性単量体
以下の実施例で使用したラジカル重合性単量体は、以下の通りである。
【0063】
M1:2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン
M2:2,2−ビス(4−メタクリロイルオキシペンタエトキシフェニル)プロパン
M3:トリエチレングリコールジメタクリレート
M4:テトラエチレングリコールジメタクリレート
M5:グリシジルメタクリレート
M6:イソボルニルアクリレート
M7:α−メチルスチレン
M8:α−メチルスチレンダイマー
2.フォトクロミック化合物
フォトクロミック化合物は下記の化合物である。
【0064】
2−1.クロメン化合物
C1:スピロ(ビシクロ〔3.3.1〕ノナン−9,2’−(2H)ベンゾ(h)クロメン)
C2:3,3−ビス(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−6−モルホリノ−3H−ベンゾ(f)クロメン
C3:5−イソプロピル−2,2−ジフェニル−2H−ベンゾ(h)クロメン
2−2.フルギド化合物
F1:N−シアノメチル−6,7−ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)−4−メチルスピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
F2:N−シアノメチル−4−シクロプロピル−6,7−ジヒドロ−2−(p−メトキシフェニル)スピロ(5,6−ベンゾ〔b〕チオフェンジカルボキシイミド−7,2−トリシクロ〔3.3.1.13,7〕デカン
2−3.スピロオキサジン化合物
S1:1’,5’−ジメチル−4’−フルオロ−6”−モルホリノジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2H),3”−(3H)ナフト(3,2a)(1,4)オキサジン)
S2:6’−フルオロ−1’−メチル−5”−ニトリルジスピロ(シクロヘキサン−1,3’−(3H)インドール−2’−(2’H)3”−(3H)ナフト(3,2−a)(1,4)オキサジン)
3.紫外線重合開始剤
紫外線重合開始剤は下記の通りである。〔〕内は、400nmにおけるモル吸光係数〔リットル/(mol・cm)〕を示す。
【0065】
P1:CGI−1700(商品名:日本チバガイギー社製)
ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド〔550〕と2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン〔10以下〕の1:3の混合物
P2:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド〔250〕
P3:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1〔200〕
P4:メチルベンゾイルホルメート〔10以下〕
4.熱重合開始剤
熱重合開始剤は下記の通りである。〔〕内は、半減期が10時間のときの温度〔℃〕を示す。
【0066】
T1:t−ブチルパーオキシネオデカネート〔46〕
T2:t−ブチルパーオキシイソブチレート〔77〕
T3:1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート〔65〕
T4:ジイソプロピルパーオキシジカーボネート〔41〕
T5:ベンゾイルパーオキサイド〔74〕
T6:オクタノイルパーオキサイド〔62〕
実施例1
前述のラジカル重合性単量体、M1;38部、M2;38部、M5;5部、M6;15部、M7;3部、M8;1部、及びフォトクロミック化合物F1;0.05部、熱重合開始剤T2;0.5部、及び紫外線重合開始剤P1;0.5部を添加し十分に混合した。この混合液をガラス板とエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで構成された鋳型の中に注入し、メタルハライドランプと鋳型の間に、実質的に波長400nm以上の活性エネルギー線を照射するため、紫外線カットフィルターとして、380nm:99%、390nm:98%、400nm:50%、410nm:15%の活性エネルギー線を遮断することが可能なフィルターを装着し、出力120W/cmのメタルハライドランプを用いて波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとする活性エネルギー線を2分間照射した。その後、空気炉にて60℃から110℃まで30分かけて徐々に温度を上げていき、110℃で保持し、全重合時間が2時間になるように重合した。重合終了後、硬化体を鋳型のガラス型から取り外した。以上の重合条件を表1に示した。
[硬度]
得られた硬化体(厚み2mm)の硬度は、株式会社アカシ製のロックウェル硬さ試験機にてロックウェル硬度(HL)を測定し、評価した。
【0067】
[発色濃度、重合時の劣化]
得られた硬化体の発色濃度は、硬化体に浜松ホトニクス製のキセノンランプL−2480(300W)SHL−100をエアロマスフィルター(コーニング社製)を介して25℃±1℃、硬化体表面でのビーム強度365nm=17mW/cm2、で15秒間照射して発色させ、その時のフォトクロミック化合物の発色に基づく最大吸収波長〔λmax(nm)〕における吸光度〔ABS.〕で評価した。重合時のフォトクロミック化合物の劣化は、硬化体の初期着色〔発色させる前の最大吸収波長〔λmax(nm)〕における吸光度〔ABS.〕〕の有無で評価した。
【0068】
[繰り返し耐久性]
スガ試験器(株)製キセノンウェザーメーターX25により、硬化体を20時間促進劣化させた後の上記測定法による吸光度の残存率
残存率=(劣化させた後の最大吸収波長における発色時の吸光度)÷(劣化させる前の最大吸収波長における発色時の吸光度)×100
で評価した。
【0069】
以上の結果を表2に示した。
【0070】
実施例2〜7
表1に示したフォトクロミック化合物、紫外線重合開始剤、熱重合開始剤を用いて、表1に示した条件で重合を行った以外は、実施例1と同様に実施し、結果を表2に示した。
【0071】
比較例1
光重合のみで重合を行った。表1に示した紫外線重合開始剤を用いて、表1に示した光重合条件で、光重合のみの重合を行った以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0072】
比較例2
紫外線重合開始剤として波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)未満のものを用いて重合を行った。表1に示した紫外線重合開始剤を用いて、光重合条件を表1に示した光重合条件とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0073】
比較例3
熱重合のみで重合を行った。表1に示した熱重合条件で、熱重合のみで重合を行った以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0074】
実施例8、9
フォトクロミック化合物としてフォトクロミック化合物の混合物を用いた。表1に示したフォトクロミック化合物、紫外線重合開始剤を用いて、表1に示した重合条件で重合した以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示した。
【0075】
比較例4、5
光重合のみで重合を行った。表1に示した光重合条件で、光重合のみで重合した以外は、実施例8、9と同様に行った。結果を表2に示した。
【0076】
実施例10〜16
ラジカル重合性単量体の組成が、M3;70部、M4;20部、M5;10部で、表1に示したフォトクロミック化合物、紫外線重合開始剤、熱重合開始剤を用いて、表1に示した条件で重合を行った以外は、実施例1と同様に実施し、結果を表2に示した。
【0077】
比較例6〜9
光重合のみで重合した。紫外線重合開始剤を表1に示したもので行い、光を20分照射するだけで重合した以外は、実施例10と同様に実施し、結果を表2に示した。
【0078】
表1において、同じラジカル重合性単量体、及びフォトクロミック化合物を使用した実施例1〜3と比較例3(熱重合のみ)を比べると、実施例1〜3では硬化体の製造にかかる全重合時間が大幅に短縮された。また、同様に表2において、実施例1〜3と比較例1(光重合のみ)、比較例2(紫外線重合開始剤のモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)未満)を比べると、実施例1〜3では得られた硬化体の硬度が高く、初期の着色がなく、且つ発色濃度が高い。さらに、得られた硬化体の繰り返し耐久性にも優れていた。
【0079】
【表1】
Figure 0003727043
【0080】
【表2】
Figure 0003727043
【0081】
【表3】
Figure 0003727043

Claims (1)

  1. (A)ラジカル重合性単量体、(B)紫外領域に吸収があり且つ波長400nmの光に対するモル吸光係数が150リットル/(mol・cm)以上である紫外線重合開始剤、(C)熱重合開始剤、及び(D)フォトクロミック化合物を含有してなる重合性組成物であって、前記紫外線重合開始剤の含有量が前記ラジカル重合性単量体100重量部に対して0.01〜1重量部である重合性組成物に、波長400nm以上の発光スペクトルを主スペクトルとして有する活性エネルギー線を照射した後、さらに加熱することを特徴とするフォトクロミック硬化体の製造方法。
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