JP3726868B2 - 酒米の精米装置 - Google Patents

酒米の精米装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3726868B2
JP3726868B2 JP36860098A JP36860098A JP3726868B2 JP 3726868 B2 JP3726868 B2 JP 3726868B2 JP 36860098 A JP36860098 A JP 36860098A JP 36860098 A JP36860098 A JP 36860098A JP 3726868 B2 JP3726868 B2 JP 3726868B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rice
milling
chamber
whitening
grinding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP36860098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000189816A5 (ja
JP2000189816A (ja
Inventor
覺 佐竹
恒彦 柴田
茂基 新畑
幸治 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Satake Corp
Original Assignee
Satake Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Satake Corp filed Critical Satake Corp
Priority to JP36860098A priority Critical patent/JP3726868B2/ja
Publication of JP2000189816A publication Critical patent/JP2000189816A/ja
Publication of JP2000189816A5 publication Critical patent/JP2000189816A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3726868B2 publication Critical patent/JP3726868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Adjustment And Processing Of Grains (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は酒米精米装置に係り、特に複数の精白転子を用いた酒米の精米装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
酒米の精米装置として、例えば、縦軸に研削ロールを軸装してなる特開平4−260451号公報特開平7−328458号公報があるが、これらは精米の進行に伴って発生する「きしみ」の解消を目的とするものではな。従来、この「きしみ」現象を解消するため、精米途中で発生する米粉を粒とに供給する技術が知であ、こを実現するために、精米装置の篩(ふるい)装置で粒と精米粉とを分離する際、適度の精米粉が残るようにして、この精米粉と米粒とを再び精米装置に投入して循環することが行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、従来、「きしみ」現象を解消するためには篩での選別時に適量の精米粉を混入するのであるが、篩装置における目詰まりの懸念や精米粉の混入装置を別途必要とするという問題もあったまた、かかる手段により「きしみ」現象が解消できる反面、精米を進行させる研削作用は低下し、精米能率低下することが知られている。精米能率に代わって研磨作用が向上して米粒表面が整えられて「きしみ」低減するのである。このように、「きしみ」の解消により、米粒が砕けて歩留まりが低下することを防止する反面、精米能率の低下を招くものであり、酒米の精米において、精米時間を短縮するうえで大きな障害となっていた。したがって、酒米の精米は40〜80時間という長時間を要するのが一般的であ、ある程度自動化された精米装置であっても精米中の監視を怠ることはできず、長時間の労働が要求され
本発明は以上の問題点にかんがみ、「きしみ」現象を解消するとともに精米時間を可及的に短縮することのできる酒米の精米装置を提供することを技術的課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するため本発明は、立設した主軸に研削精白転子を軸装するとともにその周囲に無孔の円筒を立設し、該研削精白転子と無孔の円筒との間に精白室を形成し、該精白室の上部を供給部に、かつ、下部を排出部とし、該供給部の上方にロードセルに支持された貯留タンクを、該排出部の下方に精米粉を分離する篩い装置を各々設置した酒米の精米装置において、
前記主軸に別の研削精白転子を軸装するとともにその周囲に無孔の円筒を立設し、該研削精白転子と無孔の円筒との間を精白室となして上下2段の精白室を形成し、これら各精白室の排出部には抵抗装置を設け、下段の精白室の排出部を前記篩い装置へ、上段の精白室の供給部を前記貯留タンクの排出部へそれぞれ接続し、各研削精白転子を前記主軸に連動連結する単一の動力源によって駆動されるようにし、
さらに、上段の精白室で精米された米粒と、この精米により生じる精米粉とを下段の精白室に同時に投入し、下段の精白室にて該米粒と該精米粉とによる精米を行うために上段の精白室の排出部を下段の精白室の供給部に接続することを特徴とする酒米の精米装置とした。
【0006】
そして、上記動力源の負荷量検出手段と、上記下段の精白室の米粒滞留量を検出するレベル検出手段とを設け、前負荷量検出手段による検出負荷量と基準となる負荷量とを比較して上段の抵抗装置を作動させるとともに、前記レベル検出手段による検出値と基準レベルとを比較して下段の抵抗装置を作動させる制御手段を備えるとよい。
【0007】
これにより、上段の精米工程においては、精米を進めるように精白室に一定の圧力をかけた状態に制御され、下段の精米工程においては米粒の充填率が一定となるよう制御されるので、精白転子と米粒・精米粉とが互いに摩擦し合いながら、精米作用と研磨作用とが施される。
【0008】
また、上記上段の研削精白転子を載設する台座を上記主軸に軸着し、上段の精白室で発生した精米粉を、該台座の周縁部と機枠との間に形成した回転用の間隙を介して下段の精白室に落下・供給してもよい。
【0009】
これにより、上段の精白室で発生した精米粉が台座の周縁部から自然落下により均等に下段の精白室に供給される。
【0010】
さらに、上記上段の精白室の排出部と上記篩装置とを直接連絡するバイパス路を設け、該排出部には上記下段の精白室の供給部と該バイパス路とに切り換えるための切換手段を設けることもできる。
【0011】
加えて、上記上段の精白室の供給部付近と上記下段の精白室の供給部とを直接連絡するバイパス路を設け、該上段の精白室の供給部付近には該供給部の供給口と前記バイパス路とに切り換えるための切換手段を設けることもできる。
【0012】
以上により、上段の精米工程と下段の精米工程とを循環させる第1の順路と、下段の精米工程を通さずに上段の精米工程のみを循環させる第2順路と、上段の精米工程を通さずに下段の精米工程のみを循環させる第3順路との3種類の順路ができて、精米の進行に合わせて精米作用を変えることができる。例えば、精米初期には前記第2の順路を選択し、いわゆる赤糠が発生する初期段階では第2の順路のみによる精米を行い、歩留まり90%程度から第1順路を選択して上下段の精米工程による精米を進め、最後に第3順路に切り換えて米粒の研磨による仕上精米を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明を実施した酒造用精米装置1について、図1及び図2によりその概要を説明する。符号2、3は精米機であり、この精米機2と精米機3が上下方向に配設してある。精米機2の上部貯留タンク4に接続し、精米機3の下には篩(ふるい)装置5を設けている。この装置5と貯留タンク4とはバケット式搬送機(以下「昇降機」という)によって接続してある。そして、前記貯留タンク4はに固定した枠体7に載置したロードセル8によって支持してあり、該タンク4内容物の重量を測定可能にしてある。また、該貯留タンク4底部の排出部には開閉バルブ9を備えている。
【0014】
次に精米機2と精米機3について説明する。これら精米機2、3は一体的な竪軸型精米機60にしてある。つまり、上下方向に設けた10と軸11によって回転自在に立設した主軸12研削精白転子13と研削精白転子14とを上下方向に軸装して、上方側を精米機2に、下方側を精米機3に各々形成してある。そして、精米機2の研削精白転子13の上方を供給部15と供給部15に前記貯留タンク4を接続してあり、前記研削精白転子13の下方を排出部16とし、ここに抵抗装置17を設けてある。一方、精米機3は、その研削精白転子14の上方を供給部18にして精米機2の排出部16接続するとともにその下方を排出部19とすべく抵抗装置20が設けられる。この排出部19は篩装置5に接続してある。また、各研削精白転子13、14の周囲には無孔の円筒63、64を設けてそれぞれ精白室61、62を形成する
【0015】
上記抵抗装置17、20は同じ構成となっているので一方の抵抗装置17についてのみ説明する。回転軸21を中心にして一方には、米粒の排出部16を開閉して抵抗を与える抵抗蓋(ふた)22を備え、他方はモータ23によって上下動する軸24が遊嵌(かん)してあり、この軸24の動きに従って上下方向に制御されるアーム25を備えており、モータ23の駆動によって軸24が上下動してアーム25を動作させることにより、抵抗蓋22を排出部16に対して遠近動作させるものである。また、アーム25に遊嵌してある軸24のアーム25の上下にはスプリング26を設、負荷の急激な変化を吸収する緩衝材としてある。
【0016】
竪軸型精米機60は、その主軸12に設けたプーリ27が外部駆動源のモータ28により駆動され回転することにより各研削精白転子13、14が回転する。つまり、一つのモータ28と一つの主軸12とにより二つの研削精白転子13、14を回転させるものである。
【0017】
竪軸型精米機60の下方に設けた装置5は、複数枚の篩網30を備えた箱体31を、板バネ材32で傾斜させて吊設してある。その下部には、モータ33によって駆動されるカム軸34によって生じる偏心運動を伝達部材35によ箱体31に連絡することによって、箱体31を振動篩として形成してある。
【0018】
次に抵抗装置17、20の作用について説明する(図3参照)。精米機3の円筒64にはレベルセンサー40、41が設けてあり、精白室62内の粒レベルが検出できるようにしてある。モータ28には負荷電流検出器42が設けてある。これらレベルセンサー40、41と負荷電流検出器42は制御装置43を介して抵抗装置17、20に接続してある。また、ロードセル8がA/D変換器45を介して制御装置43に接続してあり、開閉バルブ9も制御装置43によって開閉制御される。
なお、制御装置43は、負荷電流検出器42の値を規定の電流値を記憶した比較器44により比較して出力される信号によって抵抗装置17の加減を制御し、レベルセンサー40、41の信号により抵抗装置20の加減を制御するものとしてある。
【0019】
次に、以上のように構成された酒造用精米装置1の作用について説明する。開閉バルブ9を閉じた状態で、昇降機6を回転駆動して昇降機6のホッパー46から規定量の原料酒米を貯留タンク4に投入する。投入が終了すると、ロードセル8の重信号はA/D変換さ、制御装置43に投入量として記憶される。次いで、モータ28により竪軸型精米機60を駆動させるとともに、モータ33により篩装置5を駆動させると、制御装置43は負荷電流検出器42により負荷電流を検出して開閉バルブ9を開口動させ、貯留タンク4の精米粒精米機2に投入され精米が開始される。
【0020】
粒は、貯留タンク4から精米機2の精白室61に投入され、精白室61では研削精白転子13の回転による研削作用と抵抗装置17の抵抗による圧力とにより精米が進められる。抵抗装置17の抵抗蓋の抵抗に抗して排出部16から外に押し出された粒は、抵抗装置17を介して言い換えれば、抵抗装置17を精米機2と精米機3との連絡手段として使用し粒が精米機3の精白室62に投入される。ここ特徴的なことは、精米機2の精白室61は無孔の円筒63としてあるので、精米により米粒の表面から剥(はく)離された精米粉は、粒とに精米機3にそのまま投入されることである。
【0021】
精米機3においても精米機2と同様の精米作用を受けるが、後述する異なる制御によっ精米機2の作用と異なっている。すなわち精米機3の精白室62においては、精米機2からの精米粉を共に投入してあるので、研削精白転子14の回転による精米作用とともに、精米粒表面を滑面となすような精米作用が進められる。つまり、精米機3の精白室62内の粒は研削精白転子14の回転と精米粉の流動性とにより精白室62でより多くの回転作用を受けて粒表面の滑面化が進められることになる。
【0022】
精米機3で精米が進行し粒と、精米作用によって発生した精米粉装置5に投入され振動作用網とにより、粒と精米粉と砕粒とに分けられるである。装置5には、粒の排出口48と粉の排出口49と砕粒の排出口50とが備えられており、粒の排出口48のみが昇降機6のホッパー46に接続してある。したがって、米粒は昇降機6によって再び貯留タンク4に投入され、繰り返し精米機2に供給される。
【0023】
精米機2に投入されるのは粒のみであり、精米粉は装置5によって取り除かれている。一般に、酒造精米においては、精米が進むと精白室で「きしみ」が生粒が精米圧力によって砕米となることが知られており、そこで、精米粒と精米粉とを同時に精白室に投入していのであるが、本発明においては、精米機2には粒だけが投入される。 の米粒は、前段の精米機3によって表面の滑面化がなされており、前記「きしみ」は生じにくい状態となっている。つまり、精米機3に対して精米機2では積極的な精米を行うことができるようになっているので、全体として精米時間短縮できるようになった。
【0024】
一方抵抗装置17は、負荷電流検出器42の信号に基づいて制御装置43により制御され、負荷電流検出器42による電流値が、あらかじめ定めた規定電流の上下限の範囲内となるように抵抗装置17のモータ23を駆動して、例えば負荷電流が規定値を超えるようであれば、抵抗蓋22を排出部16から遠ざけるようにその逆に負荷電流値が規定値を下回るようであれば、抵抗蓋22を排出部16に近づけるように制御する。他方の抵抗装置20については、レベルセンサー40、41の信号により制御され、精白室62内の粒の量がレベルセンサー40、41の範囲内となるように抵抗装置20のモータを駆動して、例えば、レベルセンサー40が粒を検知したときには、抵抗蓋を排出部19から遠ざけるようにその逆にレベルセンサー41が粒を検知しなくなったときには、抵抗蓋を排出部19に近づけるように制御する。
【0025】
以上のように精米機2においては、抵抗装置17を精白室61の精米圧力を一定にするため使用し、精米機3においては、抵抗装置20を精白室62の粒の留量を一定にするために使用している。これにより、精米機2では、精白室61内の粒に積極的な精米作用を与えることができ、精米機3では、粒の精米と共に粒の表面の滑面化の作用与えることができる。したがって、米粒に積極的に圧力をかけない精米機3による負荷の変動は極めて小さいものであり、負荷電流検出器42による抵抗装置17の制御は、精米機が2つあるにもかかわらず、精米機3の負荷を無視した状態で可能となる。
【0026】
精米途中において制御装置43により開閉バルブ9を閉じ貯留タンク4に粒を全量貯留してロードセル8により重量を測定することにより、重量換算の粒の歩留まりを演算し、この歩留まりから精米の進行具合を確認するものである。この開閉バルブ9の開閉制御は、30分とか1時間といった一定時間ごとに自動で行ったり、オペレータが手動操作で確認したりできる
【0027】
また、精米歩留まりが目標の歩留まりに近づいたときには、精米機2の抵抗装置17の負荷を軽減して、精米機2をほぼ無負荷で通過させる状態にすることにより、精米機3による研磨作用のみが働いて、精米粒の表面を滑面化させるだけでなく、精米粒の形状を整える作用を与えるようにすることもできる。
【0028】
研削精白転子が1つである従来の酒造用精米機と本発明による酒造用精米機との、使用電力と搗(とう)精時間を比較してみる表1のようになる
【表】
Figure 0003726868
このように、同じ歩留まり(30%)まで搗精した場合でも、本実施例では2つの研削精白転子を駆動するために使用電力は大きいが、精米機3で精米と粒表面の研磨を行い、積極的に精米しやすい状態で精米機2に投入できるので、搗精時間が大幅に短縮でき、結果的に、積算電力量も従来のものと変わらないか、又は削減できるものとなっている。これを竪軸型精米機60として実現することにより、従来の竪軸型精米機とほぼ同じ設置面積で実施できることとなる
【0029】
図4と共に更に説明すると、精米機2と精米機3とは研削精白転子13の台座36によって仕切られている。この台座部36は主軸12に軸装するとともに研削精白転子13を載置してあるので、主軸12の回転で研削精白転子13回転させることになる。したがって台座部36の円周と周囲の機枠37との間には適度の間隙を有しており、この間隙を利用して、精白室61で発生する精米粉を下方の精米機3側に落下させる構造にしてある。台座部36の下方の軸10部分には開口部38を備えているので、間隙から落下した精米粉は精米機3の研削精白転子14に供給されるものとなる。以上の構成により、精米機2の精白室61から精米粉は除去されるとともに、台座部36の円周から精米機3の研削精白転子14の円周へ精米粉が落下するので、供給部18からまとめて供給された場合と比較して、精米粉は均等に精白室62に供給されるので、精米機3における精米は均等に行われることになる。
【0030】
また、精米機3において、前記精米機2と同様の構造とすることができる(図5参照)すなわち、主軸12に軸装するとともに研削精白転子14が載置された台座部65を備え、主軸12の回転で研削精白転子14を回転させることになる。よって、台座部65の円周とその周囲の機枠66との間には適度の間隙を有している。この間隙を利用して、研削精白転子14と円筒64との間の精白室62に発生する精米粉を、台座部65の円周部下方の溝67に落下させる構造にしてある。台座部65円周部の裏面にはこの溝から精米粉を掻(か)き出す羽根68を供えており、掻き出された精米粉は排出口39から外に排出されこれを装置5に投入できるようにするとよい。
【0031】
一般的に、研削精白転子砥(と)石ロールで形成されるが、その目の荒さは60メッシュ程度が使用されており、本実施例においても精米機2の研削精白転子13を60メッシュの研削ロールとするとともに、精米機3の研削精白転子14を40メッシュ程度のロールとすることで精米機3における精米作用を向上させることができる。
【0032】
次に、図6により別の実施例における米粒のフローチャートについて説明する。図6では、貯留タンク7と精米機2との間に流路切換手段90が設けてあり、精米機2と精米機3とに切換可能にしてある。また、精米機2の抵抗装置17の排出側に流路切換手段91が設けてあり、精米機3と篩い装置5とに切換可能にしてある。さらに、精米機3の抵抗装置20の排出側に流路切換手段92が設けてあり、篩い装置5と昇降機6とに切換可能にしてある。この場合における制御ブロック図を図7に示している。上記各切換手段は、制御装置43によってその切換が制御される。
【0033】
以上の構成により、制御装置43では次のような制御が可能となる。すなわち、昇降機6によって投入された原料を貯留タンク7に貯留しロードセル8の荷重から重量を測定する精米初期においては、切換手段90を精米機2側に切換え、切換手段91を装置5側に切り換え、切換手段92を篩装置5側に切り換えて精米を開始すると、原料は精米機2から直接篩装置5に投入され昇降機6により循環されるものとなる。つまり、精米初期においては、研削精米作用によって取り除かれるものが原料表皮の糠粉だけであり、この時点における精米粒では「きしみ」が生じることはなく、精米初期の数回の循環においては精米機3を通さないこともできる。このときの抵抗装置17を制御するための制御装置43に記憶した負荷電流の基準値は、精米機2と精米機3との両方を使用する場合とは異なる低めの基準を設定しておく必要がある。
【0034】
そして、精米粒全体の重量変化である歩留まりや切換手段を次のように切り換える。糠分がなくなる頃を目安として、切換手段91を精米機3側切り換えると、第1の実施例と同様の精米が可能となる。同時に、負荷電流の基準値も第1の実施例のような通常の基準値に切り換える。このときの各抵抗装置17、20の制御も第1の実施例で説明したとおりである。
【0035】
更に精米が進行し、規定の歩留まり、例えば30%程度に近づいたころから、切換手段90を精米機3側へ切り換えて精米機2を通さずに精米粒を循環させる。精米最後の段階では、粒の粒形を整えることや米粒の研磨を主目的としているので精米機2を通過させないのである。このようにすると、精米機2による積極的な精米は終了するが、滑面を作り出す精米のみが継続されて、粒形の整ったきれいな精米粒を作り出すことができる。なお、このときも、負荷電流の基準値は精米機3のみを対象とした最低基準に切り換える。
【0036】
以上の説明は、精米粒を球形とすることを目的として記載したが、粒を球形以外の偏平形とする場合には、切換手段によって精米機3を通さない機会を多くするか、精米機3の抵抗装置20の抵抗を低く設定して、精米機3の精白室62における粒の通過時間を少なくすることで可能となるが、これらの制御は精米初期から精米機3を通さないように設定しておくのではなく、精米の進行に応じて切り換えることが好ましい。別の手段として、精米機2の負荷電流をより高く設定、高い圧力で精米を行うことによっても可能である。
【0037】
以上のような切換は、貯留タンク7へ一時的に全量貯留してロードセル8により重量を測定した際の重量の変化から歩留まりを演算し、こうして得られた歩留まりと、あらかじめ設定した切換の基準歩留まりとを比較し、例えば歩留まり90%を検出したときと歩留まり35%を検出したときに、上述したそれぞれの切換が行えるよう制御すればよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、上下2段に精白室を設け、上段の精白室で精米された米粒とこの精米により生じる精米粉とを下段の精白室に同時に投入するという技術的手段を講じているので、「きしみ」を防止する精米粉を、特別な手段を介さず下段の精白室へ供給できる。この下段の精白室においては、米粒と精米粉とによって精米を行うので、米粒表面は精米作用とともに研磨され整えられる。そして、篩い装置により、これら米粒と精米粉とが分離された後、米粒だけが前記上段の精白室へ供給され、このとき、米粒の表面は、下段の精米作用により研磨されて整えられているため、上段の精白室においても「きしみ」現象が生じることなく、精米を能率よく行える。つまり、上段の精白室では「きしみ」を心配することなく積極的な精米を行うことができるで、精米時間を短縮することができる。したがって、本発明は、酒造精米の問題点であった「きしみ」を解消し、かつ、従来の精米における消費電力量を維持するか又は低下させながら、精米時間を削減することを可能とした。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施した酒米の製造装置を示す全体図である。
【図2】 同、精米装置の断面図である。
【図3】 同、制御ブロック図である。
【図4】 上段の研削精白転子を載設する台座部を示す拡大断面図である。
【図5】 下段の研削精白転子を載設する台座部を示す拡大断面図である。
【図6】 本発明の別の実施例を示す説明図である。
【図7】 同上の制御ブロック図である。
【符号の説明】
1 酒造用精米装置
2 精米機
3 精米機
4 貯留タンク
装置
6 バケット式搬送機(昇降機)
7 枠体
8 ロードセル
9 開閉バルブ
10 軸
11 軸受
12 主軸
13 研削精白転子
14 研削精白転子
15 供給部
16 排出部
17 抵抗装置
18 供給部
19 排出部
20 抵抗装置
21 回転軸
22 抵抗蓋
23 モータ
24 軸
25 アーム
26 スプリング
27 プーリ
28 モータ
30
31箱体
32 板バネ材
33 モータ
34 カム軸
35 伝達部材
36 台座部
37 機枠
38 開口部
39 排出口
40 レベルセンサー
41 レベルセンサー
42 負荷電流検出器
43 制御装置
44 比較器
45 A/D変換器
46 ホッパー
48 粒の排出口
49 精米粉の排出口
50 砕粒の排出口
60 竪軸型精米機
61 精白室
62 精白室
63 無孔の円筒
64 無孔の円筒
65 台座部
66 機枠
67 溝
68 羽根
90 切換手段
91 切換手段
92 切換手段

Claims (5)

  1. 立設した主軸に研削精白転子を軸装するとともにその周囲に無孔の円筒を立設し、該研削精白転子と無孔の円筒との間に精白室を形成し、該精白室の上部を供給部に、かつ、下部を排出部とし、該供給部の上方にロードセルに支持された貯留タンクを、該排出部の下方に精米粉を分離する篩い装置を各々設置した酒米の精米装置において、
    前記主軸に別の研削精白転子を軸装するとともにその周囲に無孔の円筒を立設し、該研削精白転子と無孔の円筒との間を精白室となして上下2段の精白室を形成し、これら各精白室の排出部には抵抗装置を設け、下段の精白室の排出部を前記篩い装置へ、上段の精白室の供給部を前記貯留タンクの排出部へそれぞれ接続し、各研削精白転子を前記主軸に連動連結する単一の動力源によって駆動されるようにし、
    さらに、上段の精白室で精米された米粒と、この精米により生じる精米粉とを下段の精白室に同時に投入し、下段の精白室にて該米粒と該精米粉とによる精米を行うように上段の精白室の排出部を下段の精白室の供給部に接続することを特徴とする酒米の精米装置。
  2. 上記動力源の負荷量検出手段と、
    上記下段の精白室の米粒滞留量を検出するレベル検出手段とを設け、
    負荷量検出手段による検出負荷量と基準となる負荷量とを比較して上段の抵抗装置を作動させるとともに、
    前記レベル検出手段による検出値と基準レベルとを比較して下段の抵抗装置を作動させる制御手段を備えてなる請求項1の酒米の精米装置。
  3. 上記上段の研削精白転子を載設する台座を上記主軸に軸着し、
    上段の精白室で発生した精米粉を、該台座の周縁部と機枠との間に形成した回転用の間隙を介して下段の精白室に落下・供給してなる請求項1又は2の酒米の精米装置。
  4. 上記上段の精白室の排出部と上記篩い装置とを直接連絡するバイパス路を設け、
    該排出部には上記下段の精白室の供給部と該バイパス路とに切り換えるための切換手段を設けてなる請求項1、2又は3の酒米の精米装置。
  5. 上記上段の精白室の供給部付近と上記下段の精白室の供給部とを直接連絡するバイパス路を設け、
    該上段の精白室の供給部付近には該供給部の供給口と前記バイパス路とに切り換えるための切換手段を設けてなる請求項1、2、3又は4の酒米の精米装置。
JP36860098A 1998-12-25 1998-12-25 酒米の精米装置 Expired - Fee Related JP3726868B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36860098A JP3726868B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 酒米の精米装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36860098A JP3726868B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 酒米の精米装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000189816A JP2000189816A (ja) 2000-07-11
JP2000189816A5 JP2000189816A5 (ja) 2004-08-19
JP3726868B2 true JP3726868B2 (ja) 2005-12-14

Family

ID=18492252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36860098A Expired - Fee Related JP3726868B2 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 酒米の精米装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3726868B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112169864A (zh) * 2019-07-03 2021-01-05 上海谷励智能设备有限公司 全谷物制米制面机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000189816A (ja) 2000-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6593012B2 (ja) 縦型研削式精米機
CN102688713B (zh) 卧式多功能搅拌机
CN207324912U (zh) 一种农业机械用碾米机
JP5243475B2 (ja) 精米装置
JP3726868B2 (ja) 酒米の精米装置
CN219024906U (zh) 一种不易堵塞的白米分级设备
JP2016155048A (ja) 玄米調製設備
JP6248383B2 (ja) 籾摺選別機
JP2000189816A5 (ja)
JP6146045B2 (ja) 穀粒調製設備
JP2670710B2 (ja) 豆類処理方法および豆類処理装置
JP2011011170A (ja) 籾摺装置
JPH02293055A (ja) 循環式全自動精米装置に於ける米重量の検出方法
JP2674543B2 (ja) 籾摺精米装置
JP6536261B2 (ja) 縦型研削式精穀機
JP5509696B2 (ja) 揺動選別装置
KR20230041012A (ko) 주조용 정미 장치
JP3661225B2 (ja) 籾摺選別機のロール間隙調節装置
JP4062467B2 (ja) 小型研削式精穀機
JPH0615186A (ja) 籾摺ロ−ルの間隙調節装置
JP2569815B2 (ja) 籾摺選別機
KR100630874B1 (ko) 수평식 정미기
JP2897422B2 (ja) 脱ぷロール間隙調節装置
JP2000254528A (ja) 家庭用精米機
JPH07328458A (ja) 酒造用精米機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050907

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091007

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101007

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111007

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121007

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131007

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees