JP3726653B2 - 画像処理方法、画像処理装置および画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル画像データを用いて、感光材料に画像形成を行った場合に、画像のざらつき感をもたらす粒子状ノイズを、画像中の輪郭部をぼかすことなく低減させることによって、画像品位を向上させることができる画像処理方法と、その画像処理方法を実施する画像処理装置と、その画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、写真の焼き付けとしては、原画像が記録されている写真フィルムに光を照射し、この写真フィルムを透過した光を印画紙上に照射することによって焼き付けを行うアナログ露光が長年行われてきた。また、近年では、アナログ露光の他に、写真フィルム上の画像をスキャナなどで読み取ることによって得られるデジタル画像データや、デジタルカメラによる撮影によって得られるデジタル画像データなどに基づいて、赤、緑、青の単色光を各画素毎に印画紙上に照射することによって焼き付けを行うデジタル露光が行われるようになっている。
【0003】
ところで、デジタル露光を行う写真焼付装置では、上記スキャナの解像度と、露光ヘッドの解像度とによって、印画紙上に焼き付けた画像の画素密度が決まる。一般に、ポジフィルムの画像を構成する粒子密度は、2500dpi程度であり、現在、上記粒子密度と同程度の解像度を有するデジタル露光写真焼付装置が市場に登場している。したがって、このようなデジタル露光写真焼付装置は、ほぼフィルム粒子レベルの画像を取り込んで、印画紙に焼き付けることができるので、アナログ露光と比較しても、遜色のないプリント画像を得ることができるようになっている。
【0004】
因みに、2500dpiの粒子密度は、135Fサイズ(3.6cm×2.4cm)の写真フィルムでは、3445×2362の画素数に相当する。
【0005】
また、デジタル露光を行う写真焼付装置は、画像データの加工が可能であるため、アナログ露光の写真焼付装置では行うことができない様々な特殊効果を画像に与えることができるという特徴を持っている。その1つは、画像中の輪郭(例えば、背景中の人物の輪郭や、人物の顔の目鼻立ち)部分にメリハリを与える鮮鋭化(シャープネス)と呼ばれる処理である。以下、鮮鋭化処理について説明する。
【0006】
鮮鋭化処理は、画像中の物体と他の物体との境界、すなわち輪郭をはっきり見せるための処理であり、具体的には、輪郭を構成するある注目画素について、それに隣接する画素との濃度差を大きくするように画像データを変換する空間フィルタと呼ばれるデータを用いている。その最も単純な具体例を以下に説明する。
【0007】
例えば、上記空間フィルタとしての3×3フィルタは、3×3の画素列における各画素の濃度データに掛け合わせる係数の行列要素で構成されており、例えば
である。中央の数値「5」は、注目画素に掛け合わせる要素である。他の数値は、注目画素に隣接する画素にそれぞれ掛け合わせる要素であり、各要素の和が、基本的に1となるように設定される。
【0008】
仮に、100×100画素の画像データが有るとすれば、計10000個の画素に対して、その1つ1つを順番に注目画素とみなしながら、上記3×3フィルタを10000回適用すると、鮮鋭化された画像を得ることができる。
【0009】
上記3×3フィルタを用いた効果を示す具体例をさらに説明する。例えば、道路や空などを背景とする自動車や飛行機のような物体の画像を例に取る。道路や空などの背景には、画像の色および濃淡に変化が殆ど無い画像の平坦部と呼べる領域を多く含んでいる。画像の平坦部における3×3の画素列は、例えば、
51 49 53
52 50 49
48 51 47
のようになっている。
【0010】
この3×3画素の画像データに、上記3×3フィルタをあてはめると、各画像データの数値に対して、対応する行列要素が掛け合わされることとなり、
となる。各数値の和は49なので、注目画素の画像データ「50」は、「49」に変換される。このように、画像の平坦部では、変換前後の値にあまり変化が現れない。
【0011】
一方、物体の輪郭部では、3×3の画素列は、例えば、
10 30 70
15 50 90
20 80 85
となっている。すなわち、この輪郭部では、左上側が薄く、右下側が濃い傾向にある。これに、上記3×3フィルタをあてはめると、
となる。各数値の和は35なので、注目画素の画像データ「50」は、「35」に変換される。
【0012】
さらに、注目画素の画像データ「50」の右隣に隣接する画像データ「90」に注目した場合、その3×3の画素列は、例えば、
30 70 85
50 90 95
80 85 90
となっている。これに、上記3×3フィルタをあてはめると、
となる。各数値の和は150なので、注目画素の画像データ「90」は、「150」に変換される。このように、画像の輪郭部では、変換前後の値に大きな変化が現れる。
【0013】
上記の輪郭部における画像データの変化を模式的に図示すると、図11(a)(b)のようになる。すなわち、鮮鋭化とは、図11(a)に示される輪郭部のコントラストに、図11(b)に示すようなスパイク状の強調部分を含めることによって、輪郭部のコントラストを強める処理であることがわかる。
【0014】
このように、空間フィルタを用いて画像データを加工すると、画像の平坦部はあまり変化しないのに対し、輪郭部は大きく変化するので、この作業を繰り返すだけで、画像を鮮鋭化させることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の鮮鋭化の手法では、印画紙に焼き付けた画像のざらつき感を増大させるという問題が発生する。
【0016】
前述した高解像度のデジタル露光写真焼付装置は、ほぼフィルム粒子レベルの画像を取り込むことができるため、写真フィルムと等倍で焼き付けた画像は、フィルム粒子レベルの大きさの画素が集合したものとなる。そして、フィルム粒子の発色特性は完全には均一でないため、画像を形成する色彩や濃度の中に、細かい色変化によるざらつきや細かい濃度変化によるざらつき、言い換えればフィルム粒子レベルのノイズ(以下、フィルム粒子ノイズと呼ぶ)が含まれることになる。
【0017】
また、フィルム粒子ノイズは、写真フィルムから取り込んだ画像を印画紙に焼き付けた場合、拡大して焼き付けた画像程、フィルム粒子ノイズがよく目立つようになる。
【0018】
つまり、上記従来の鮮鋭化の手法は、画像の輪郭を強調するばかりではなく、写真フィルムの粒状性まで強調してしまうため、印画紙に焼き付けた画像のざらつき感を増大させることになる。このため、非常に見苦しい画像になることもしばしば発生する。特に、人肌にざらつきが現れると、画像品位が大きく低下して見える。
【0019】
以下に、フィルム粒子ノイズが、鮮鋭化処理によって強調されてしまう具体例を説明する。フィルム粒子ノイズとは、例えば、
45 45 45
45 90 45
45 45 45
のような状態の画像データにおける中央の数値「90」を指す。
【0020】
これに、上記3×3フィルタをあてはめると、
となる。各数値の和は270なので、ノイズデータ「90」は「270」に変換され、ノイズがかなり増強されてしまうことがわかる。
【0021】
そこで、鮮鋭化処理を行っても、フィルム粒子に起因するざらつき感を強調しない処理が必要になる。その単純な手法として、ぼかし処理、すなわちある注目画素について、その周囲の画素から求めた平均値に置換する作業を画像全体に行う処理が考えられる。しかしながら、このようなぼかし処理では、輪郭までぼやけてしまうので、鮮鋭化した意味が無くなる。
【0022】
あるいは、取り込んだ画像データに先にぼかし処理を施し、後で鮮鋭化処理を行う手法も考えられるが、この場合には、画像中の細かい構造(ディテール)が消失してしまう。
【0023】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、デジタル画像データを用いて、感光材料に画像を形成するにあたって、画像中の輪郭部をぼかすことなく、フィルム粒子に起因するざらつき感を低減させることができる画像処理方法と、その画像処理方法を実施する画像処理装置と、その画像処理方法を実行するプログラムを記録した記録媒体とを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、画像データを濃度データと色データとに分離し、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を変化させることを特徴としている。
【0025】
上記の構成において、フィルム粒子ノイズには、細かい色変化、すなわち色ノイズと、細かい濃度変化、すなわち濃度ノイズとが含まれているから、色ノイズが目立つ箇所では色ノイズ除去を割合として大きくし、濃度ノイズが目立つ箇所では濃度ノイズ除去を割合として大きくすることにより、色ノイズ除去と濃度ノイズ除去とを別々に異なる割合で処理する方が、ノイズ除去の最適化を図ることができる。
【0026】
また、画像中の平坦部では色彩変化および濃度変化が小さいか殆ど無いに等しいのに対し、画像中の輪郭部ではその逆となり、特に濃度変化が大きい。したがって、画像データを濃度データと色データとに分けた場合、画像の輪郭情報は濃度データの方に多く含まれていることになる。このことも、色ノイズ除去と濃度ノイズ除去とを別々に異なる割合で処理する方が好ましい理由である。
【0027】
さらに、人間の目は、色彩変化より濃度変化を敏感に知覚しやすい。このことも、色ノイズ除去と濃度ノイズ除去とを別々に異なる割合で処理する方が好ましい他の理由である。
【0028】
また、画像中の輪郭部をぼかさないように保存するためには、画像の輪郭部において濃度ノイズ除去も色ノイズ除去も行わないようにすればよく、より好ましくは、画像の輪郭情報は濃度データの方に多く含まれているのだから、画像の平坦部から輪郭部に近づく程、濃度ノイズ除去の割合を徐々に0に近づけると共に、色ノイズ除去より早めに濃度ノイズ除去を止めるようにするとよい。色ノイズ除去は、輪郭情報をぼかす効果が、濃度ノイズ除去に比べて小さいので、画像の輪郭部近くまで行うことによって、画像のざらつき感を低減させる効果を高めることができる。
【0029】
すなわち、上記の構成のように、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を変化させることで、色データの平滑化処理による色ノイズ除去効果と、濃度データの平滑化処理による濃度ノイズ除去効果とのバランスを最適化することができるので、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に好ましい結果が得られることになる。
【0030】
本発明の請求項2に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理を行った後で、必要に応じて濃度データの平滑化処理を行うことを特徴としている。
【0031】
上記の構成によれば、濃度データの変化が第1の基準値より大きい領域は、画像の平坦部より輪郭部に近い領域であり、逆に、濃度データの変化が第1の基準値より小さい領域は、画像の輪郭部より平坦部に近い領域であるから、第1の基準値によって、輪郭部に近い領域を区別することができる。
【0032】
したがって、平坦部に近い領域では、輪郭情報をぼかす効果が、濃度データの平滑化処理に比べて小さい色データの平滑化処理を優先的に行う。このように、色ノイズ除去を先に行っておくと、濃度ノイズ除去を単独で行う場合より、濃度ノイズ除去の割合を小さくすることができる。すなわち、濃度データの平滑化処理は、行った方が好ましい結果になる場合に行うようにすることができる。この結果、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に一層好ましい結果を得ることができる。
【0033】
本発明の請求項3に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、請求項1または2に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくすることを特徴としている。
【0034】
上記の構成によれば、請求項2の方法と同様の理由により、第1の基準値によって、輪郭部に近い領域を区別することができるから、平坦部に近い領域では、輪郭情報をぼかす効果が、濃度ノイズ除去に比べて小さい色データの平滑化処理の割合を相対的に大きくすることによって、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に一層好ましい結果を得ることができる。
【0035】
本発明の請求項4に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、請求項2または3に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つ第2の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないことを特徴としている。
【0036】
上記の構成によれば、濃度データの変化が第2の基準値より小さい領域は、画像の平坦部に一層近い領域になるので、第1および第2の基準値を設けることにより、画像を、平坦部に近い領域、平坦部と輪郭部との中間の領域、輪郭部に近い領域の3段階に分類することができる。
【0037】
そして、画像の輪郭部をぼかす効果が大きい濃度ノイズ除去について、濃度データの変化が第2の基準値より大きい領域では行わないようにするので、画像の輪郭部を保存する効果を一層高めることができる。
【0038】
一方、色ノイズ除去については、請求項2または3に記載のとおり、少なくとも、濃度データの変化が第1の基準値より小さい領域で行うので、画像のざらつき低減の効果は、変わりなく得られるものである。
【0039】
本発明の請求項5に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の処理に加えて、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないことを特徴としている。
【0040】
上記の構成によれば、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域、すなわち画像の輪郭部に近い領域では、濃度ノイズ除去も色ノイズ除去も行わないようにするので、本請求項の画像処理方法により、画像の輪郭部を最も適切に保存することができる。
【0041】
本発明の請求項6に係る画像処理方法は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の処理に加えて、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を、濃度データの分散値に基づいて変化させることを特徴としている。
【0042】
上記の構成によれば、濃度データの分散値は、濃度データの変化が的確に反映され、かつ計算のしやすいパラメータである。すなわち、濃度データの変化が全く無い領域では、分散値は0になり、濃度データの変化が0から大きくなるにしたがって、分散値も0から大きな値へと変化する。
【0043】
したがって、濃度データの分散値を求めることにより、その値によって、画像の平坦部か、輪郭部に近いのか、平坦部と輪郭部との中間領域か等を容易に識別することができる。
【0044】
よって、濃度データの分散値に基づくことによって、色ノイズ除去効果と濃度ノイズ除去効果とのバランスを最適化することが容易になる。特に、分散値は濃度データと濃度データの平均値の差分を2乗した値の平均として求められるので、2乗計算の効果によって、分散値に基づいたノイズ除去は、画像を一層自然な仕上がりにすると考えられる。また、複雑な計算処理を行う必要が無いため、計算速度が遅くならずに済み、またハード化への適用も比較的容易な画像処理方法を提供することができる。
【0045】
本発明の請求項7に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、
(1) 画像データを濃度データと色データとに分離するデータ分離部と、
(2) 色データの平滑化処理を行う色ノイズ除去部と、
(3) 濃度データの平滑化処理を行う濃度ノイズ除去部と、
(4) 2次元座標空間における濃度データの変化を算出し、該変化に基づいて、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を、画像の単位領域毎に算出し、色ノイズ除去部および濃度ノイズ除去部に出力する平滑化割合算出部と
を備えていることを特徴としている。
【0046】
上記の構成によれば、画像中の輪郭部をぼかすことなく、画像のざらつきを低減させる効果が得られるように、平滑化割合算出部が、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合をバランスよく算出する。また、平滑化割合算出部は、その算出を画像の単位領域毎に行う。
【0047】
色ノイズ除去部は、データ分離部から色データを受け取り、平滑化割合算出部から色ノイズ除去の割合を受け取ることにより、色データの平滑化処理を画像の単位領域毎に行う。
【0048】
また、濃度ノイズ除去部も、データ分離部から濃度データを受け取り、平滑化割合算出部から濃度ノイズ除去の割合を受け取ることにより、濃度データの平滑化処理を画像の単位領域毎に行う。
【0049】
これにより、画像中の輪郭部が保存され、画像のざらつきが低減された、メリハリの有る高品位画像を得ることができる。
【0050】
本発明の請求項8に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項7に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、濃度データの変化の程度に関して設定された第1の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴としている。
【0051】
上記の構成によれば、請求項3の発明と同様の理由により、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に一層好ましい結果を得ることができる。
【0052】
本発明の請求項9に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項8に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つように設定された第2の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴としている。
【0053】
上記の構成によれば、請求項4の発明と同様の理由により、画像の輪郭部を保存する効果を一層高めることができると共に、画像のざらつき低減の効果についても、変わりなく得ることができる。
【0054】
本発明の請求項10に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項8または9に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴としている。
【0055】
上記の構成によれば、請求項5の発明と同様の理由により、本請求項の画像処理装置は、画像の輪郭部を最も適切に保存することができる。
【0056】
本発明の請求項11に係る画像処理装置は、上記の課題を解決するために、請求項8ないし10のいずれか1項に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、上記基準値を、外部からの入力によって可変的に設定する基準設定部を備えていることを特徴としている。
【0057】
上記の構成によれば、第1の基準値も、第2の基準値も、固定的なものではなく、基準設定部を介して可変させることができるので、得られた画像の画質を確認しながら、画像の輪郭部の保存効果と、画像のざらつき低減効果とを最適なバランスにする基準値を選択することが可能になる。
【0058】
本発明の請求項12に係る記録媒体は、上記の課題を解決するために、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行するプログラムを記録したことを特徴としている。
【0059】
上記の構成によれば、該プログラムを画像処理装置にインストールすることによって、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理方法をユーザーが実行することができる。
【0060】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1ないし図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0061】
一般に、人の目は、色変化より濃度変化の方に敏感であるため、色ノイズの除去には強いぼかし処理(平滑化処理)を行う一方、濃度ノイズには弱いぼかし処理(平滑化処理)を行うようにすると、ノイズの除去効果は高く、輪郭はあまりぼけていないように見える。この人間の視覚特性が、本発明を生み出す第1の着眼点となっている。
【0062】
次に、輪郭部では色の変化より濃度の変化が顕著に現れるので、輪郭情報は、色データより濃度データに多く含まれていることがわかる。したがって、濃度データのぼかし処理を色データのぼかし処理より弱めることは、輪郭情報の保存にとっても効果的である。
【0063】
とはいえ、画像全体に対して、色データの強いぼかし処理と濃度データの弱いぼかし処理とを一様に行ったのでは、輪郭情報を全く無視しているため、画像の鮮鋭度はあまり高いものにならない。そこで、画像中の輪郭部とみなせる領域を抽出し、輪郭部でのぼかし処理は弱めたり、あるいは全く行わないようにし、非輪郭部で、色データの強いぼかし処理と濃度データの弱いぼかし処理とを行うようにすると、ノイズの除去効果を保ちながら、より一層効果的に輪郭情報を保存できることがわかった。この輪郭情報の保存性とぼかし処理の仕方との相関性が、本発明を生み出す第2の着眼点となっている。
【0064】
このような着眼点から、本発明の画像処理方法として、現像済みの写真フィルムから、スキャナを用いて読み取った画像データに含まれているフィルム粒子ノイズを低減させるために、画像データを濃度データと色データとに分離し、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データのぼかし処理と濃度データのぼかし処理との割合を変化させる手法を創案するに至った。
【0065】
さらに、本発明の画像処理方法として、2次元座標空間における濃度データの変化に基づいて、画像中の輪郭部を抽出し、輪郭部ではノイズ除去をできるだけ行わないようにし、非輪郭部では濃度ノイズよりも色ノイズの除去を優先的に行う、あるいは濃度ノイズよりも色ノイズの除去率を大きくする手法を創案するに至った。
【0066】
具体的な説明の初めとして、本発明の画像処理方法を実施する画像処理装置の構成を説明する。
【0067】
本発明に係る画像処理装置は、例えばBGRの各色の画像データに基づいて感光材料である印画紙を露光することにより、印画紙上に画像を焼き付けるものであり、図2に示すように、画像取込部1、ぼかし処理部2および鮮鋭化処理部3を有する画像処理部4、並びに露光部5を備えている。
【0068】
画像取込部1は、ネガフィルムを透過する光を測光することによってネガフィルムに記録された画像(以下、元画像とも記載する)を取り込むスキャナであり、例えば、ネガフィルムに光を照射する光源と、BGRの各色フィルタおよびCCD(Charge Coupled Device) で構成された単板式または3板式のCCDカメラとで構成されている。そして、ネガフィルムおよび各色フィルタを透過した光をBGR毎にCCDにて受光することにより、画像取込部1は、受光量に応じた電気信号をBGR毎に画像処理部4へ送る。これにより、元画像の各画素の色彩および濃度に対応する画像データがBGR毎に得られることになる。
【0069】
画像処理部4は、画像取込部1から送られてきたBGR毎の画像データに、ノイズ除去処理、鮮鋭化処理、CCDの読み取りムラや露光ヘッドの露光ムラに対する補正処理、印画紙の発色特性を考慮したガンマ補正処理等、各種の画像処理を施すものである。また、画像処理部4は、画像処理装置に組み込まれたマイクロプロセッサおよび/またはDSP(Digital Signal Processor)などによって構成されてもよいし、装置の外部に設けられたPC(Personal Computer) によって構成されてもよい。なお、画像処理部4には、画像取込部1からの画像データを一時的に格納するメモリと、露光部5での露光動作を制御する制御部(ともに図示せず)も備えられている。
【0070】
画像処理部4を構成するぼかし処理部2は、画像データを濃度データと色データとに分離し、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データのぼかし処理と濃度データのぼかし処理との割合を変化させる構成を備えているが、その詳細は後述する。
【0071】
画像処理部4を構成する鮮鋭化処理部3は、ぼかし処理部2で色ノイズおよび濃度ノイズが除去された画像データに対して、画像中の輪郭部をはっきり見せる鮮鋭化処理を、操作者の指示に応じて適宜行うものである。なお、画像取込部1が出力した画像データを鮮鋭化処理部3に入力し、鮮鋭化処理を行った後に、ぼかし処理部2でノイズ除去を行ってもよく、この場合にも、従来より高品位の画像を得ることができる。
【0072】
しかしながら、鮮鋭化処理の後でぼかし処理を行う場合、鮮鋭化の度合いに応じて最適なぼかしの度合いを変更しなければならなくなる。これに対し、ぼかし処理を先に行う場合には、鮮鋭化の度合いを考慮する必要が無いので、前者より処理が簡単になるというメリットがある。
【0073】
露光部5は、画像処理部4から送られるBGRの各画像データに基づいて印画紙への光の照射/非照射を各画素毎に制御し、画像を印画紙に焼き付けるものである。光の照射を制御する手段としては、例えば、PLZT露光ヘッド、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)、LCD(液晶表示装置)、LED(発光ダイオード)パネル、レーザー、FOCRT(Fiber Optic Cathode Ray Tube)、CRT(Cathode Ray Tube)等が考えられる。なお、PLZT露光ヘッド、DMD、LCD等の自発光型でない制御手段を用いる場合には、光源が別途必要であることは言うまでもない。また、必要に応じて、BGRの回転フィルタや焼付レンズなどの集光レンズも配置される。
【0074】
なお、上記PLZTは、ジルコン酸鉛(PbZrO3 )とチタン酸鉛(PbTiO3 )とを適当な比率で固溶体としたもの(PZT)に、ランタンを添加してホットプレスして得られる(Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y )1-x/4 O3 系固溶体である。PLZTは、液晶と同様に偏光板と組み合わせ、電圧を印加することによって、光の透過光量を制御することができる。
【0075】
また、本実施の形態の画像処理装置は、解像度が2167dpiであり、ほぼフィルム粒子レベルの画像を取り込んで印画紙に焼き付ける能力を持っている。
【0076】
次に、ぼかし処理部2の構成を詳細に説明する。図1に示すように、ぼかし処理部2は、大きく分けて、Y/C分離部6(データ分離部)、ノイズ除去割合演算部7(平滑化割合算出部)およびノイズ除去部8とを備えている。
【0077】
Y/C分離部6は、画像取込部1から入力されるBGRの各画像データをYCCデータに変換、すなわち輝度データ(濃度データ)YYxyと色差データBYxy・RYxy(色データ)とに分離する働きをする。なお、輝度データYYxyと色差データBYxy・RYxyとに付された記号x,yは、画像取込部1のCCDにおける各素子の位置を、2次元座標で表したものである。
【0078】
ノイズ除去割合演算部7は、2次元座標空間における輝度データYYxyの変化を算出し、該変化に基づいて、色差データBYxy・RYxyのぼかし処理と輝度データYYxyのぼかし処理との割合を、画像の単位領域毎に算出し、ノイズ除去部8に出力する働きをする。より具体的には、ノイズ除去割合演算部7は、輝度データYYxyの変化から画像中の輪郭部と非輪郭部とを識別し、輪郭部ではぼかし処理を行わないようにする一方、非輪郭部では色差データBYxy・RYxyのぼかし処理の割合を輝度データYYxyのぼかし処理の割合より大きく設定する。
【0079】
なお、図3に示すように、一例として、ある注目画素を中心とする1辺7画素(7×7)の正方形領域を上記画像の単位領域とし、単位領域毎にぼかし処理を行うことを、画像の全領域に対して繰り返すことにする。上記単位領域は、1つ1つの画素が集合することによって、画像本来の色濃度を再現できる程度の大きさに設定されている。この理由は次のとおりである。
【0080】
ぼかし処理とは、ある注目画素の色差データBYxy・RYxyおよび輝度データYYxyのそれぞれの一部または全部を、単位領域における各データ毎の平均値で置換して平滑化する処理である。これによって、注目画素が周囲の画素から突出したノイズである場合に、ノイズデータの一部または全部が周囲の画素の平均値データに置換されるため、ノイズが低減されることになる。
【0081】
すると、ノイズは規則正しく配列されているものではないが、単位領域の大きさ(画素数)を小さくし過ぎると、その単位領域内にノイズが存在していれば、ノイズの影響が強く残った平均値データが求まってしまうし、単位領域の大きさ(画素数)を大きくし過ぎると、複数の異なるノイズの影響を受けた平均値データが求まってしまい、どちらもノイズの適切な低減にとって都合が悪いことは、明らかである。
【0082】
したがって、注目画素の周囲の画素数を少しずつ増やして領域を広げていったときに、画像の色濃度の傾向や、一連のムラ状態が現れ始める領域の大きさが、ほぼ7画素×7画素ということである。これは、CRTを近くで見るとBGRの細かい点(ドット)が独立して発光しているだけにしか見えないが、CRTから少し離れると、見える範囲が広がって色濃度が見えてくるのに似ている。CRTで絵を構成するドットがフィルム粒子に相当していると考えると、本発明を理解しやすくなる。
【0083】
なお、ノイズとは、ある画素に突発的に出現する異質の色濃度、あるいは何らかの周期性(縞模様等)を持った色濃度を指すが、本発明が低減させようとしているノイズは、フィルム粒子の発色特性が均一に分布していないことに起因するフィルム粒子ノイズである。
【0084】
フィルム粒子ノイズの一例を図8に示す。図8は、画像取込部1から取り込んだ画像データを、ぼかし処理を一切行うことなく出力した結果(図5)の一部であり、画像取込部1から取り込んだ画像データを拡大処理し、左目頭付近の領域をトリミングして出力した結果である。図8の顔の地肌部分には、フィルム粒子ノイズとして、粒子状の細かな濃淡の変化が現れていることがわかる。このようなフィルム粒子ノイズが、図5の全体画像において、ざらつき感となって発現するのである。
【0085】
さて、ノイズ除去割合演算部7は、ノイズ除去の割合を色ノイズおよび濃度ノイズについて定めるために、分散値演算部9、色ノイズ除去割合演算部10、濃度ノイズ除去割合演算部11および基準設定部12を備えている。
【0086】
分散値演算部9は、Y/C分離部6から入力される輝度データYYxyの変化を求めるために、輝度データYYxyの分散値DPを後述のように上記単位領域毎に算出する。
【0087】
色ノイズ除去割合演算部10は、分散値演算部9から入力される分散値DPを用いて、ある注目画素の色差データBYxy・RYxyのそれぞれを、単位領域における各データBYxy・RYxy毎の平均値によって、どのくらいの割合で置換するかを決める色ノイズ除去率パラメータRCを算出する。
【0088】
また、濃度ノイズ除去割合演算部11は、色ノイズ除去割合演算部10から入力される色ノイズ除去率パラメータRCを用いて、ある注目画素の輝度データYYxyを、単位領域における輝度データYYxyの平均値によって、どのくらいの割合で置換するかを決める濃度ノイズ除去率パラメータRDを算出する。
【0089】
基準設定部12は、後述の第1の基準値T1 を分散値DPについて設定し、第1の基準値T1 を色ノイズ除去割合演算部10に対して出力すると共に、後述の第2の基準値T2 を分散値DPについて設定し、第2の基準値T2 を濃度ノイズ除去割合演算部11に対して出力する。
【0090】
なお、上記第1の基準値T1 は、後で詳述するが、色ノイズおよび濃度ノイズに対して、ぼかし処理を一切行わない領域を決める基準となる。一方、第2の基準値T2 は、色ノイズ除去は行うが、濃度ノイズ除去は行わない領域を決める基準となる。また、第1の基準値T1 および第2の基準値T2 は、基準設定部12に対する外部からの入力によって適宜変更することが可能である。
【0091】
次に、ノイズ除去部8は、平均値演算部13、色ノイズ除去部14および濃度ノイズ除去部15を備えている。
【0092】
平均値演算部13は、色差データBYxy・RYxyおよび輝度データYYxyそれぞれの、上記単位領域あたりの平均値を求め、それぞれ平均色差データBYav・RYavおよび平均輝度データYYavとして出力する。
【0093】
色ノイズ除去部14は、Y/C分離部6から入力される色差データBYxy・RYxyと、平均値演算部13から入力される平均色差データBYav・RYavと、色ノイズ除去割合演算部10から入力される色ノイズ除去率パラメータRCとを用いて、色ノイズ除去率パラメータRCから定まる割合で、色差データBYxy・RYxyを平均色差データBYav・RYavに置換し、置換色差データBYxy’・RYxy’を出力する。なお、色ノイズ除去率パラメータRCの値によっては、色ノイズ除去部14は、上記置換によるぼかし処理を行わず、色差データBYxy・RYxyをそのまま出力する。
【0094】
濃度ノイズ除去部15は、Y/C分離部6から入力される輝度データYYxy、平均値演算部13から入力される平均輝度データYYavと、濃度ノイズ除去割合演算部11から入力される濃度ノイズ除去率パラメータRDとを用いて、濃度ノイズ除去率パラメータRDから定まる割合で、輝度データYYxyを平均輝度データYYavに置換し、置換輝度データYYxy’を出力する。なお、濃度ノイズ除去率パラメータRDの値によっては、濃度ノイズ除去部15は、上記置換によるぼかし処理を行わず、輝度データYYxyをそのまま出力する。
【0095】
上記の構成によるフィルム粒子ノイズの除去処理について、以下に具体的に説明する。本発明によれば、画像取込部1によってネガフィルムから読み取られたBGR毎の画像データは、Y/C分離部6によって、色差データBYxy・RYxyおよび輝度データYYxyに分離され、ノイズ除去部8において、各データBYxy・RYxy、YYxyからフィルム粒子ノイズが除去される。すなわち、BGR毎の画像データに含まれたフィルム粒子ノイズは、色ノイズと濃度ノイズとに分けて除去される。
【0096】
また、画像中の輪郭部を保存するように、輝度データYYxyの変化から輪郭部を区別し、輪郭部ではぼかし処理を行わず、輪郭部から遠ざかる程、つまり色や濃度の変化が小さい画像の平坦部に近づく程、ぼかし処理を強め、かつ、ぼかし処理を行う領域では、色ノイズ除去処理の除去強度を強くする一方、濃度ノイズ除去処理の除去強度を弱くするようなアルゴリズムで、ノイズ除去割合演算部7が、上記色ノイズ除去率パラメータRCと濃度ノイズ除去率パラメータRDとを算出するようになっている。
【0097】
上記輝度データYYxyの変化は、分散値演算部9によって、上記分散値DPとして求められる。分散値演算部9は、分散値DPを、図3に示す7画素×7画素の単位領域毎に、以下の算出式
【0098】
【数1】
【0099】
によって計算する。
【0100】
なお、分散値DPを求めるための上式は、計算を高速化させることをねらった近似式であり、本来の分散の定義に従った算出式は、単位領域内の画素数をNとして、
Xav= ΣXi /N 〔式1〕
DP= Σ(Xi −Xav)2 /N 〔式2〕
となる。
【0101】
ところで、分散値DPは、単位領域内の49画素の濃度に変化が有る程、式2における2乗計算の効果により、大きな値を持つ。画像中の平坦部では色彩変化および濃度変化が小さいか殆ど無いに等しいのに対し、画像中の輪郭部ではその逆となり、特に濃度変化が大きい。したがって、輝度データYYxyの変化として算出した分散値DPが大きい単位領域は、画像中の輪郭部かそれに近い領域に属しているとみなすことができる。
【0102】
そこで、本発明の目的の1つとして、画像中の輪郭部ではぼかし処理を行わないようにするためには、分散値DPに閾値を設定し、閾値以上の分散値DPを持つ単位領域に対しては、ぼかし処理を一切行わないようにすればよい。そのような閾値を、基準設定部12で上記第1の基準値T1 として設定する。
【0103】
また、本発明の他の目的として、輪郭部から遠ざかる程、ぼかし処理を強めるためには、単位領域の中央に位置する注目画素の色差データBYxy・RYxyおよび輝度データYYxyのそれぞれを、単位領域内の49画素の平均値で置換する割合を、輪郭部から遠ざかるに従って、大きくすればよい。
【0104】
さらに、本発明のさらに他の目的として、ぼかし処理を行う領域では、色ノイズ除去処理の除去強度を強くする一方、濃度ノイズ除去処理の除去強度を弱くするためには、色差データBYxy・RYxyに関して平均値に置換する割合を、輝度データYYxyに関して平均値に置換する割合より常に大きく設定すればよい。なお、本発明では、基準設定部12で上記第1の基準値T1 より小さい値の第2の基準値T2 を設定し、分散値DPが第2の基準値T2 より小さい単位領域では、色ノイズ除去(割合大)と濃度ノイズ除去(割合小)とを行い、分散値DPが第2の基準値T2 を超える単位領域では、濃度ノイズ除去を行わず、色ノイズ除去のみを行うようにしている。
【0105】
以上のアルゴリズムをグラフ化した一例を図4に示す。図4における各設定値は、
となっている。
【0106】
なお、色ノイズ除去率パラメータRCは、0のとき、色差データBYxy・RYxyを平均値に置換する割合を1、つまり色差データBYxy・RYxyを完全に各平均値に置換し、1のとき、色差データBYxy・RYxyを平均値に置換する割合を0、つまり色差データBYxy・RYxyをそのまま保存するように、線形比率によって置換率を決める変数である。
【0107】
また、濃度ノイズ除去率パラメータRDについても同様であるが、分散値DPが0から第2の基準値T2 (120)の間で、色ノイズ除去の場合と同じ線形比率で濃度ノイズ除去を行うように、濃度ノイズ除去率パラメータRDを設定した。すなわち、分散値DPが0のとき、RDを0.6に設定したが、これは実験的に定めたもので、分散値DPが0から120の間となる単位領域について、置換率が0.4(=1−0.6)を超えないように輝度データYYxyを平均値に置き換えるようにすると、印画紙に焼き付けた画像の質感として望ましい状態が得られたことに基づいている。
【0108】
上記のアルゴリズムで、各パラメータRC・RDがそれぞれ色ノイズ除去割合演算部10および濃度ノイズ除去割合演算部11にて算出されるが、色ノイズ除去部14は、Y/C分離部6から入力される色差データBYxy・RYxyと、平均値演算部13から入力される平均色差データBYav・RYavと、色ノイズ除去割合演算部10から入力される色ノイズ除去率パラメータRCとを用いて、
BYxy’=BYav×(1−RC)+BYxy×RC
RYxy’=RYav×(1−RC)+RYxy×RC
に従って、色ノイズが除去された置換色差データBYxy’・RYxy’を求める。
【0109】
また、濃度ノイズ除去部15は、Y/C分離部6から入力される輝度データYYxy、平均値演算部13から入力される平均輝度データYYavと、濃度ノイズ除去割合演算部11から入力される濃度ノイズ除去率パラメータRDとを用いて、
YYxy’=YYav×(1−RD)+YYxy×RD 〔式5〕
に従って、濃度ノイズが除去された置換輝度データYYxy’を求める。
【0110】
なお、上記平均色差データBYav・RYavおよび平均輝度データYYavは、平均値演算部13にて、以下の算出式
【0111】
【数2】
【0112】
に従って計算される。
【0113】
以上の算出式1〜5を用いたぼかし処理部2の動作を具体的に説明する。ただし、説明の便宜上、本願の従来技術の説明に用いた3×3画素の輝度データを例に取る。
【0114】
例えば、Y/C分離部6が、画像取込部1から入力されたBGRの画像データから、輝度データYYxyとして、画像の平坦部における3×3画素の単位領域について、
51 49 53
52 50 49
48 51 47
を生成し、画像の輪郭部における3×3画素の単位領域について、
10 30 70
15 50 90
20 80 85
を生成し、フィルム粒子ノイズを含んだ画像の平坦部における3×3画素の単位領域について、
45 49 45
49 74 49
45 49 45
を生成したとする。
【0115】
すると、まず、平均値演算部13が、上記式1に従って、各単位領域の平均輝度データYYavを計算し、画像の平坦部A、輪郭部B、ノイズ付き平坦部Cについて、
YYav(A)=50、YYav(B)=50、YYav(C)=50
を算出する。
【0116】
次に、分散値演算部9が、上記式2に従って、平均値演算部13から入力された各平均輝度データYYavと、Y/C分離部6から入力される各輝度データYYxyとを用いて各単位領域の分散値DPを計算し、
DP(A)=3.3、DP(B)=916.7、DP(C)=75.6
を算出する。なお、前述のように、実際には、分散値演算部9は、計算の高速化の為に、前記〔数1〕式に従って、分散値DPを算出する。
【0117】
続いて、色ノイズ除去割合演算部10が、分散値演算部9から入力される分散値DPを用い、上記式3に従って各単位領域の色ノイズ除去率パラメータRCを計算し、
RC(A)=0.01、RC(B)=1、RC(C)=0.25
を算出する。
【0118】
次に、濃度ノイズ除去割合演算部11が、色ノイズ除去割合演算部10から入力される色ノイズ除去率パラメータRCを用い、上記式4に従って各単位領域の濃度ノイズ除去率パラメータRDを計算し、
RD(A)=0.61、RD(B)=1、RD(C)=0.85
を算出する。
【0119】
最後に、濃度ノイズ除去部15が、Y/C分離部6から入力される輝度データYYxy、平均値演算部13から入力される平均輝度データYYavおよび濃度ノイズ除去割合演算部11から入力される濃度ノイズ除去率パラメータRDを用い、上記式5に従って、各単位領域の注目画素について置換輝度データYYxy’を計算し、注目画素の輝度データYYxyを置換輝度データYYxy’に置換する。このような処理を全画素に施すことにより、全輝度データYYxyが置換輝度データYYxy’に置換される。
【0120】
例えば、上記の画像の平坦部における注目画素の輝度データYYxy=50について、置換輝度データYYxy’を計算すると、置換輝度データYYxy’=50となり、輝度データYYxy=50と偶々一致した結果になるため、元の輝度データと変わらない
51 49 53
52 50 49
48 51 47
を生成する。なお、平坦部では、元々ぼかし効果を得る必要性があまり無い領域である。
【0121】
また、画像の輪郭部については、濃度ノイズ除去率パラメータRDが1なので、平均輝度データYYavの置換率は0となり、元の輝度データYYxyがそのまま保存される。この結果、本発明のぼかし処理では、画像の非輪郭部でぼかしの効果が得られ、ノイズを除去することができる一方、画像の輪郭部はぼかしの効果を受けないため、画像のメリハリが失われないことになる。
【0122】
さらに、ノイズ付き平坦部における注目画素の輝度データYYxy=74について、同様に上記式5に従って置換輝度データYYxy’が計算され、置換輝度データYYxy’=70が得られる。したがって、
45 49 45
49 70 49
45 49 45
を生成する。この分散値DP(C)を計算すると55.8となるので、輝度データYYxyのばらつきが小さくなり、かつノイズのピークが小さくなるように変換され、ノイズ低減効果の得られたことがわかる。なお、実際の処理では、注目画素の輝度データYYxy=74だけではなく、その隣接画素についても、輝度データYYxyを置換輝度データYYxy’に順次置き換えるので、実際の分散値DP(C)はもっと小さな値となる。
【0123】
なお、上記の例で、第2の基準値T2 を変更し、現在の120より大きな値に設定し直せば、ノイズ除去率をさらに高めることができる。例えば、第2の基準値T2 を180に設定すると、式4は、RD=RC+0.4となるから、RD(C)=0.65になる。このRDを用いて、置換輝度データYYxy’を計算すると、
45 49 45
49 66 49
45 49 45
となり、この分散値DP(C)を計算すると39.2となるので、フィルム粒子ノイズはさらに目立たなくなることがわかる。
【0124】
以上説明した本発明の画像処理方法を、画像取込部1が読み込んだ画像データに適用した場合の結果を図5ないし図10に示す。
【0125】
図5は、前述したように、画像取込部1が読み込んだ画像データに対してノイズ除去を一切行わず、そのまま露光部5に出力した画像データの出力結果(元画像)を示している。
【0126】
図6は、画像取込部1が読み込んだ画像データに対して色ノイズ除去のみを施し、露光部5に出力した画像データの出力結果を示している。
【0127】
図7は、画像取込部1が読み込んだ画像データに対して色ノイズ除去および濃度ノイズ除去を施し、露光部5に出力した画像データの出力結果を示している。
【0128】
図5〜図7について、顔の地肌、あるいは服の素地のざらつき感を比較すると、図5の元画像のざらつき感が、図6では低減され、図7でより一層低減されて滑らかになっていることがわかる。また、目鼻立ちの輪郭や、身体の輪郭のような画像の輪郭部の鮮鋭度については、図5〜図7において目立つ差異が認められないこともわかる。
【0129】
この違いを、フィルム粒子レベルで確認しやすくするため、図5〜図7に用いた画像データに拡大処理を施し、左目頭付近の領域をトリミングした画像の出力結果を図8〜図10に示す。これらの出力結果から、画像にざらつき感をもたらすフィルム粒子ノイズは、図8〜図10にかけて徐々に改善されていることや、輪郭部の状態には、殆ど差異が認められず、図6および図7の画像において、輪郭部がほぼそのまま保存されていることを確認することができる。
【0130】
以上で説明した画像の輪郭部を保存したノイズ除去処理は、その処理を実行するプログラムで実現される。このプログラムはコンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納されている。本発明では、この記録媒体として、図2の画像処理部4で処理が行われるために必要な図示していないメモリ(例えばROMそのもの)であってもよいし、また図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0131】
上記いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサ(図示せず)のアクセスにより実行される構成であってもよいし、格納されているプログラムを読み出し、読み出したプログラムを画像処理部4の図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードすることにより、そのプログラムが実行される構成であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0132】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM、EEPROM、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0133】
また、本発明においては、インターネットを含む通信ネットワークと接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する伝送媒体を適用することもできる。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用プログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
【0134】
なお、記録媒体に格納されている内容としてはプログラムに限定されず、データであってもよい。
【0135】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る画像処理方法は、以上のように、画像データを濃度データと色データとに分離し、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を変化させる処理を有している。
【0136】
それゆえ、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を変化させることで、色データの平滑化処理による色ノイズ除去効果と、濃度データの平滑化処理による濃度ノイズ除去効果とのバランスを最適化することができるので、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に好ましい結果を得ることができるという効果を奏する。
【0137】
本発明の請求項2に係る画像処理方法は、以上のように、請求項1に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理を行った後で、必要に応じて濃度データの平滑化処理を行うようにしている。
【0138】
それゆえ、画像の平坦部に近い領域では、輪郭情報をぼかす効果が、濃度ノイズ除去に比べて小さい色データの平滑化処理を優先し、濃度データの平滑化処理は、行った方が好ましい結果になる場合に行うようにすることによって、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に、一層好ましい結果を得ることができるという効果を、請求項1に記載の方法による効果に加えて奏する。
【0139】
本発明の請求項3に係る画像処理方法は、以上のように、請求項1または2に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくする処理を有している。
【0140】
それゆえ、平坦部に近い領域では、輪郭情報をぼかす効果が、濃度ノイズ除去に比べて小さい色データの平滑化処理の割合を相対的に大きくすることによって、請求項2の方法と同様に、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に、一層好ましい結果を得ることができるという効果を奏する。
【0141】
本発明の請求項4に係る画像処理方法は、以上のように、請求項2または3に記載の処理に加えて、上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つ第2の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないようにしている。
【0142】
それゆえ、画像の輪郭部をぼかす効果が大きい濃度ノイズ除去について、濃度データの変化が第2の基準値より大きい領域では行わないようにするので、画像の輪郭部を保存する効果を一層高めることができる一方、色ノイズ除去については、請求項2または3に記載のとおり、少なくとも、濃度データの変化が第1の基準値より小さい領域で行うので、画像のざらつき低減の効果は、変わりなく得ることができるという効果を、請求項2または3に記載の方法による効果に加えて奏する。
【0143】
本発明の請求項5に係る画像処理方法は、以上のように、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の処理に加えて、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないようにしている。
【0144】
それゆえ、画像の輪郭部に近い領域では、濃度ノイズ除去も色ノイズ除去も行わないようにするので、画像の輪郭部を最も適切に保存することができる画像処理方法を提供できるという効果を、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法による効果に加えて奏する。
【0145】
本発明の請求項6に係る画像処理方法は、以上のように、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の処理に加えて、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を、濃度データの分散値に基づいて変化させる処理を有している。
【0146】
それゆえ、濃度データの変化が的確に反映され、かつ計算のしやすいパラメータである濃度データの分散値に基づくことによって、色ノイズ除去効果と濃度ノイズ除去効果とのバランスを最適化することが容易になり、かつ、複雑な計算処理を行う必要が無いため、計算速度が遅くならずに済み、またハード化への適用も比較的容易な画像処理方法を提供することができるという効果を、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法による効果に加えて奏する。
【0147】
本発明の請求項7に係る画像処理装置は、以上のように、
(1) 画像データを濃度データと色データとに分離するデータ分離部と、
(2) 色データの平滑化処理を行う色ノイズ除去部と、
(3) 濃度データの平滑化処理を行う濃度ノイズ除去部と、
(4) 2次元座標空間における濃度データの変化を算出し、該変化に基づいて、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を、画像の単位領域毎に算出し、色ノイズ除去部および濃度ノイズ除去部に出力する平滑化割合算出部とを備えている構成である。
【0148】
それゆえ、各部の動作によって、画像中の輪郭部が保存され、画像のざらつきが低減された、メリハリの有る高品位画像を得ることができるという効果を奏する。
【0149】
本発明の請求項8に係る画像処理装置は、以上のように、請求項7に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、濃度データの変化の程度に関して設定された第1の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくする算出式に基づいて、該割合を算出する構成である。
【0150】
それゆえ、請求項3の発明と同様に、画像中の輪郭部の保存と画像のざらつき低減との双方に一層好ましい結果を得ることができるという効果を、請求項7に記載の構成による効果に加えて奏する。
【0151】
本発明の請求項9に係る画像処理装置は、以上のように、請求項8に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つように設定された第2の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出する構成である。
【0152】
それゆえ、請求項4の発明と同様に、画像の輪郭部を保存する効果を一層高めることができると共に、画像のざらつき低減の効果についても、変わりなく得ることができるという効果を、請求項8に記載の構成による効果に加えて奏する。
【0153】
本発明の請求項10に係る画像処理装置は、以上のように、請求項8または9に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出する構成である。
【0154】
それゆえ、請求項5の発明と同様に、画像の輪郭部を最も適切に保存することができる画像処理装置を提供できるという効果を、請求項8または9に記載の構成による効果に加えて奏する。
【0155】
本発明の請求項11に係る画像処理装置は、以上のように、請求項8ないし10のいずれか1項に記載の構成に加えて、上記平滑化割合算出部が、上記基準値を、外部からの入力によって可変的に設定する基準設定部を備えていることを特徴としている。
【0156】
それゆえ、第1の基準値も、第2の基準値も、固定的なものではなく、基準設定部を介して可変させることができるので、得られた画像の画質を確認しながら、画像の輪郭部の保存効果と、画像のざらつき低減効果とを最適なバランスにする基準値を選択することが可能になるという効果を、請求項8ないし10のいずれか1項に記載の構成による効果に加えて奏する。
【0157】
本発明の請求項12に係る記録媒体は、以上のように、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行するプログラムを記録したことを特徴としている。
【0158】
それゆえ、該プログラムを画像処理装置にセットアップすることによって、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理方法をユーザーが実行することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像処理装置のぼかし処理部の構成を示すブロック図である。
【図2】上記画像処理装置の要部構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理とを施す、繰り返し単位としての画像の単位領域を示す説明図である。
【図4】色データの平滑化処理および濃度データの平滑化処理のアルゴリズムの一例をグラフ化して示す説明図である。
【図5】色ノイズ除去および濃度ノイズ除去をいずれも施していない画像データの出力結果を示す図面代用写真である。
【図6】図5に用いた画像データに色ノイズ除去を施した画像データの出力結果を示す図面代用写真である。
【図7】図5に用いた画像データに色ノイズ除去および濃度ノイズ除去を施した画像データの出力結果を示す図面代用写真である。
【図8】図5に用いた画像データに拡大処理を施し、左目頭付近の領域をトリミングした出力結果を示す図面代用写真である。
【図9】図6に用いた画像データに拡大処理を施し、左目頭付近の領域をトリミングした出力結果を示す図面代用写真である。
【図10】図7に用いた画像データに拡大処理を施し、左目頭付近の領域をトリミングした出力結果を示す図面代用写真である。
【図11】(a)は、鮮鋭化処理を施す前の画像中の輪郭部における濃度変化の様子を示す説明図であり、(b)は、鮮鋭化処理を施した後の画像中の輪郭部における濃度変化の様子を示す説明図である。
【符号の説明】
6 Y/C分離部(データ分離部)
7 ノイズ除去割合演算部(平滑化割合算出部)
12 基準設定部
14 色ノイズ除去部
15 濃度ノイズ除去部
BYxy 色差データ(色データ)
RYxy 色差データ(色データ)
YYxy 輝度データ(濃度データ)
DP 分散値
RC 色ノイズ除去率パラメータ(色データの平滑化処理の割合)
RD 濃度ノイズ除去率パラメータ(濃度データの平滑化処理の割合)
T1 第1の基準値
T2 第2の基準値
Claims (12)
- 画像データを濃度データと色データとに分離し、2次元座標空間における濃度データの変化に対応して、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との相互の割合を変化させることを特徴とする画像処理方法。
- 上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理を行った後で、必要に応じて濃度データの平滑化処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
- 上記濃度データの変化の程度に関して第1の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
- 上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つ第2の基準値を設定し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないことを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理方法。
- 濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との割合を、濃度データの分散値に基づいて変化させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 画像データを濃度データと色データとに分離するデータ分離部と、
色データの平滑化処理を行う色ノイズ除去部と、
濃度データの平滑化処理を行う濃度ノイズ除去部と、
2次元座標空間における濃度データの変化を算出し、該変化に基づいて、色データの平滑化処理と濃度データの平滑化処理との相互の割合を、画像の単位領域毎に算出し、色ノイズ除去部および濃度ノイズ除去部に出力する平滑化割合算出部とを備えていることを特徴とする画像処理装置。 - 上記平滑化割合算出部は、濃度データの変化の程度に関して設定された第1の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第1の基準値より小さい画像領域では、色データの平滑化処理の割合を濃度データの平滑化処理の割合より大きくする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
- 上記平滑化割合算出部は、上記濃度データの変化の程度に関して、上記第1の基準値より小さい値を持つように設定された第2の基準値と、濃度データの変化とを比較し、濃度データの変化が上記第2の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
- 上記平滑化割合算出部は、濃度データの変化が上記第1の基準値より大きい画像領域では、濃度データの平滑化処理および色データの平滑化処理の双方を行わないようにする算出式に基づいて、該割合を算出することを特徴とする請求項8または9に記載の画像処理装置。
- 上記平滑化割合算出部は、上記基準値を、外部からの入力によって可変的に設定する基準設定部を備えていることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理方法を実行するプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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