JP3726257B2 - X線照射装置とこれを用いた蛍光x線分析装置 - Google Patents

X線照射装置とこれを用いた蛍光x線分析装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定ターゲット型のX線照射装置と、これを用いた蛍光X線分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、蛍光X線分析装置に用いるX線照射装置は、図8,図9のように構成されている。このX線照射装置6は、円筒形状のケース61と、その内方中心部に設けた円柱状のターゲット62と、この周囲に同心上に配置した円環状のフィラメント63およびウェーネルト64とを備え、前記フィラメント63から飛び出した電子をウェーネルト64によって軌道修正してターゲット62の先端面62aに衝突させ、ターゲット62から1次X線aを発生させる。また、ケース61の先端側には、円形状の出射窓65が開口しており、この出射窓65に、1次X線aを透過させるベリリウムからなる窓材66が嵌め込まれている。
【0003】
一方、蛍光X線分析装置7は、図10のように、X線照射対象である試料10を真空室70に収納し、この真空室70を形成するケーシング71に、試料表面の法線に対し所定角度傾斜させて上記のX線照射装置6を装着している。また、ケーシング71のX線照射装置6の近くには、一端を真空室70内に臨ませてX線整流用のソーラスリット8を設け、その外方位置に分光器90やX線検出器91を備えたX線検出装置9を配置しており、前記X線照射装置6からの1次X線aを試料10に照射し、この試料10から発生する蛍光X線である2次X線bを、ソーラスリット8で平行に揃えたのち、分光器90およびX線検出器91に入射させて、X線分析を行う。
【0004】
以上のようなX線分析時、試料10から発生する2次X線bの強度は、ターゲット62の先端面から試料10の表面までの距離の二乗に反比例する。従って、より正確な分析のため、強度の強い2次X線bを得ようとする場合、X線照射装置6の全体を試料10に近付けることになる。なお、このとき、ケース61の位置はそのままにして、ケース61内でターゲット62を出射窓65側に所定以上近付けることも考えられるが、こうすると、フィラメント63からターゲット62に向かう電子の行路が短くなって、ターゲット62に焦点を結ばなくなる結果となり、ターゲット62からの1次X線aの発生量を減少させるので、採用できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、X線照射装置6の全体を傾斜姿勢として試料10側に近付け過ぎると、ケース61が、試料10、そのホルダー3、または試料10と出射窓65の間に介装するシャッタ等に当たったりする。そこで、X線照射装置6の全体を試料10の法線方向に向けた上で、試料10に近付けることが考えられる。しかし、この場合、ケース61が試料10からの2次X線bの光路を遮ったり、また、ケース61がソーラスリット8に当たったりするので、実際にはあまり近付けることができない。
【0006】
本発明は、試料に近付けて強度の強い2次X線を試料に発生させて、より正確な分析を行うことができるX線照射装置と、これを用いた蛍光X線分析装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1のX線照射装置は、ターゲット、フィラメント、ウェーネルト、およびケース先端部に設けられた出射窓をX線照射装置の軸方向から見て半円形に形成され、前記ターゲット、フィラメントおよびウェーネルトを円筒形状のケースに収納して、このケースに、出射窓における半円の弦を形成する周縁部から、ケース外周部に向かって軸心と交差する方向に延びる傾斜部を形成している。
【0008】
上記構成によれば、ケースに内装するターゲットなどの内装部品を何れも半円形として、従来のものに対し約1/2の大きさとしているので、ケースも小型となる。従って、X線照射装置の全体がコンパクトとなり、製作コストが低廉となる。しかも、ケースに傾斜部を設けたことにより、蛍光X線分析装置に用いるとき、試料に近付けたX線照射装置の配置が可能となる。
【0009】
請求項2の蛍光X線分析装置は、以上のX線照射装置を、試料表面の法線に対し、前記ケースの前記傾斜部を試料に近接するように傾けて配置し、傾斜部の反対側の部分と試料との間の導出空間を通して、試料からの2次X線を導出させている。
【0010】
上記構成によれば、ケースに設けた傾斜部を試料に近接するように傾けて配置することにより、ケースが試料やそのホルダおよびシャッタやスリットなどに当たったりすることなく、ターゲットと試料までの距離を従来よりも短くすることができる。従って、ターゲットと試料までの距離を、例えば1/2とすれば、試料表面での1次X線の照射強度が4倍になるので、X線照射装置の出力、つまり消費電力を1/4に下げても、試料表面上で従来と同一の照射強度を確保して、試料の正確なX線分析を行うことができる。
【0011】
本発明の好ましい実施形態では、X線整流用のスリットをケースに設けた傾斜部の反対側部分と試料との間の導出空間に近接させて配置している。この実施形態によれば、半円形のターゲットを用いることにより、試料表面でのX線照射面積が小となり、これに伴ってスリットの開口径(前面径)も小さくできるので、導出空間内にスリットを配置でき、蛍光X線分析装置全体が一層小型化される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3はX線照射装置の一例を示している。図1のX線照射装置1では、円筒形状のケース11に内装するターゲット12、フィラメント13、ウェーネルト14を、図3に示すように、それぞれケース11の軸方向から見て半円形に形成し、これらをケース11の軸心dに対して同軸上に内装している。また、窓材16が嵌め込まれた出射窓15も、図2に示すように半円形とし、この出射窓15をケース11の下端部(先端部)に、やはりケース11と同心上に配置する。
【0015】
さらに、ケース11には、その出射窓15における半円の弦15aを形成する周縁部近くから、ケース11の上方外周方向に向かってケース軸心dと交差する方向に延びる傾斜部17を形成する。つまり、この傾斜部17は、ケース11における内装部品を収納する側と反対側の外周壁部に、下端側から上方外周方向に向かって形成する。このため、傾斜部17を形成しても、内装部品が半円形の小型とされていることから、内装部品のケース11内への収納には支障をきたさない。こうして、X線照射装置1は従来よりも小型化される。
【0016】
図4は、以上のX線照射装置1を用いた蛍光X線分析装置2を示している。同装置2においては、真空室20を形成するケーシング21内に、上部にシリコンウエハのような試料10を保持した試料ホルダ3を収納している。また、X線照射装置1は、ケース11に設けた傾斜部17が試料10に近接するように、ケース11の軸心dを試料表面の法線eに対し所定の角度θだけ傾けて配置する。そして、傾斜部17の反対側部分と試料10の間の導出空間22から、試料10で発生する2次X線bを外部に導出させる。
【0017】
また、上記ケーシング21のX線照射装置1の近くには、導出空間20に近接してスリット4を配置する。図4の実施形態では、スリット4として、垂直な板を複数枚平行に並べて平行な光路を形成するソーラスリットを用いている。さらに、ケーシング21におけるソーラスリット4の外方部には、X線検出装置5を設ける。このX線分析装置5は、内部に分光器50を収容する収納ケース51と、分光器50で反射した2次X線bを検出するX線検出器52を備えている。
【0018】
次に、以上のX線分析装置2による作用について説明する。
試料10のX線分析時には、ターゲット12からの1次X線aを受けた試料10から2次X線bが発生し、この2次X線bが、導出空間22からソーラスリット4を経て平行光に揃えられたのち、X線検出装置5に入り、その検出器52で分析される。
【0019】
このとき、X線照射装置1のターゲット12などの内装部品は何れも半円形とされ、しかも、ケース11に設けた傾斜部17が、試料10に近接するように所定の角度θ(例えば15°)だけ傾けて配置されていることにより、ターゲット12から試料10までの距離L1を、従来のL2に較べて1/2程度にまで小さくすることができる。このため、X線照射装置1の出力を従来と同一とした場合、試料10上での1次X線の照射強度が4倍になることから、試料10より発生する2次X線bの強度を4倍にできるので、従来と同程度の試料表面での照射強度を得るのに、X線照射装置1の出力、つまり発生する1次X線aの強度は、1/4で済む。従って、消費電力が少なくなる。
【0020】
図5は、別のX線照射装置1を用いた蛍光X線分析装置2を示している。このX線照射装置1は、ケース11の内方中心部に配置するターゲット12を円柱状とし、その周囲に円環状のフィラメント13と円筒状のウェーネルト14を同心上に配置するとともに、X線照射装置1の前面部18に設ける出射窓15も円形に形成し、この出射窓15に円形の窓材16を取付けている。また、X線照射装置1は、その照射中心線gが試料表面の法線eに対し所定角度θだけ傾斜するように配置する。
【0021】
そして、上記X線照射装置1の試料10に近付けた配置を可能とするため、前記前面部18の出射窓15を除いた部分の側面断面形状を円弧面18aとする。つまり、前記照射中心線gと、この照射中心線gが試料表面と交わる点Pから試料表面に立てた法線eとを含む平面に対して平行な断面の形状が、円弧面18aとなるように形成する。また、この円弧面18aの一部に設ける出射窓15には、フラットな平板形状の窓材16を取付ける。
【0022】
前記前面部18は、例えば図6のように、窓材16を除いた全体を球形状として、その外表面に円弧面18aを形成するか、または、図7のように、窓材16を除いた全体をカマボコ形状として、その外表面に円弧面18aを形成する。なお、窓材16は、円弧面18aと同一曲率をもつ円弧形状に形成してもよい。
【0023】
【発明の効果】
以上のように、本発明のX線照射装置によれば、試料に干渉したり、試料から発生する2次X線を遮ったりすることなく、X線照射装置を試料に近付けて、強度の大きい2次X線を試料に発生させることができる。また、このX線照射装置を蛍光X線分析装置に用いる場合、試料に近付けたX線照射装置の配置ができるので、X線照射装置の消費エネルギー(出力)を少なくしながら、試料から発生する2次X線の強度を従来と同程度に維持して、試料の正確なX線分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるX線照射装置の一部省略した縦断面図である。
【図2】同装置の下面図である。
【図3】同装置の横断図である。
【図4】同装置を用いた蛍光X線分析装置の一部省略した縦断面図である。
【図5】別の螢光X線分析装置の一部省略した側面図である。
【図6】同螢光X線分析装置の前面部の一例を示す斜視図である。
【図7】前面部の別の例を示す斜視図である。
【図8】従来のX線照射装置を示す縦断面図である。
【図9】同装置の横断面図である。
【図10】同装置を用いた従来の蛍光X線分析装置を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…X線照射装置、11…ケース、12…ターゲット、13…フィラメント、14…ウェーネルト、15…出射窓、15a…弦、16…窓材、17…傾斜部、18…前面部、2…蛍光X線分析装置、22…導出空間、4…スリット、10…試料、d…軸心、e…法線、g…照射中心線。

Claims (3)

  1. フィラメントで発生した電子をターゲットに衝突させて、X線を発生させるX線照射装置あって、
    前記ターゲット、フィラメント、電子軌道を修正するウェーネルト、およびケース先端部に設けられた出射窓がX線照射装置の軸方向から見て半円形に形成され、前記ターゲット、フィラメントおよびウェーネルトが円筒形状のケースに収納され、このケースに、出射窓における半円の弦を形成する周縁部からケースの外周部に向かって軸心と交差する方向に延びる傾斜部が形成されているX線照射装置。
  2. 請求項1のX線照射装置が、X線照射対象である試料の表面の法線に対し、前記ケースの前記傾斜部が試料に近接するように傾いて配置され、傾斜部の反対側の部分と試料との間の導出空間を通して、試料から発生した2次X線が導出されている蛍光X線分析装置。
  3. 請求項2において、前記導出空間に近接してスリットが配置されている蛍光X線分析装置。
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