JP3724603B2 - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents
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Description
本発明は木粉を配合した塩化ビニル系樹脂組成物に関し、詳しくは均一微細な発泡セル構造と平滑な表皮とを有し、しかも木質感に富み、建材や家具材に適する成形品を与えることのできる塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
木材は光合成により繰返し生産ができるので、石油系樹脂とは異なる豊かな将来性のある資源として見直されている。成長の早い樹種で森林育成を行い、大気中に増大した炭酸ガス濃度を低減して健全な地球環境を再生しつつ、一方で計画的に伐採して木材を資源として人類の生活に役立てる試みが行われつつある。このような状況の下で、機械的強度が大きく成形加工の容易な汎用樹脂である塩化ビニル系樹脂に、木粉を配合して、建築用資材に多用される塩化ビニル系樹脂組成物を開発できれば、調和のとれた地球資源利用の道が大きく開拓されることになる。
従来、木材に似た外観や触感を現出する目的で、塩化ビニル樹脂に木粉を配合して成形することがしばしば行われている。しかし、木粉を相当量配合しなければならないので引張り強さなどの機械的強度が大幅に低下することや、いまだ天然の木質感が実現できていない問題を有している。
木目の明瞭化や加工のし易さを改善するため、木粉の他に尿素樹脂を添加した塩化ビニル系樹脂組成物が提案されている(特開昭60−42007号公報、特開昭60−73807号公報、特開昭60−73808号公報)。また、木粉の他にマイカなどの無機充填剤と、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体又はABS樹脂を添加した塩化ビニル系樹脂組成物が、線膨張率が小さく、耐衝撃性及び成形性に優れることが開示された(特開昭60−192746号公報、特開昭60−192747号公報)。しかし、これらによっても木粉の均一混合性に欠け、かつ、成形品の木質感の現出が不十分である。
無機粉末やプラスチック粉末を付着させた木粉をプラスチック加工時に配合することによって分散均一化は大幅に改善されたが(特開平5−177610号、特開5−261708号)、木質感に富んだ樹脂成形品はいまだ得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の状況に鑑み、均一微細な発泡セル構造と平滑な表皮とを有し、しかも機械的強度が落ちないで、かつ木質感に富み、窓枠等の建材や家具材に適する成形品を与えることのできる塩化ビニル系樹脂組成物を提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題に対し、塩化ビニル系樹脂に、加工助剤であるメタクリル酸エステル系樹脂の存在下に、特定の処理を施した木粉を配合して発泡成形することにより上記目的が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)(A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂、(C)熱分解型発泡剤及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物、及び、
(2)(A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂100重量部、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂5〜30重量部、(C)熱分解型発泡剤0.1〜3.0重量部及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉5〜100重量部を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物、
を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明の組成物において(A)成分として使用される塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニルの単独重合体の他、塩化ビニルを50重量%以上の主成分とする共重合体を含むものである。塩化ビニル共重合体の場合の共単量体としては、例えば、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類;塩化アリル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化塩化エチレンなどのハロゲン化オレフィン類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;イソブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;アリル−3−クロロ−2−オキシプロピルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのアリルエーテル類;アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸、そのエステル又はその酸無水物類;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル類;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアクリルアミド類;アリルアミン安息香酸塩、ジアリルジメチルアンモニウムクロライドなどのアリルアミン及びその誘導体類などを挙げることができる。以上に例示した単量体は、共重合可能な単量体の一部に過ぎず、近畿化学協会ビニル部会編「ポリ塩化ビニル」日刊工業新聞社(1988年)75〜104ページに例示されている各種単量体が使用可能である。またエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、塩素化ポリエチレンなどの樹脂に、塩化ビニル又は塩化ビニルと前記した共重合可能な単量体とをグラフト重合したような樹脂も含まれる。これらの塩化ビニル系樹脂は、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、塊状重合など、従来から知られているいずれの製造法によって作られてもよい。平均重合度はJIS K 6721規定の測定法で400〜1500、好ましくは600〜1100の範囲にあるものを好適に使用することができる。塩化ビニル系樹脂の平均重合度が400より小さいと、発泡倍率が上がりにくい傾向があり、逆に1,500より大きいと発泡セルに粗大なものが多く混在するおそれがある。
【0006】
本発明において(B)成分として用いられるメタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂としては、メタクリル酸メチル単独重合体のほか、これと共重合可能な単量体、即ち、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリロニトリル、酢酸ビニル等の1種又は2種以上の単量体との共重合体であってメタクリル酸メチルを88重量%より多く、好ましくは90重量%以上含有するものが用いられる。メタクリル酸メチル含有量が88重量%以下であると発泡倍率が上がり難い。(B)成分のメタクリル酸エステル系樹脂の粒子構造は、粒子内がほぼ均一なポリマー組成であってもよいし、特公平5−38014号公報に開示されているメタクリル酸エステル系重合体、即ち、粒子の内部がメタクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体で、その外側をメタクリル酸メチル単独の重合体またはメタクリル酸メチル主体の共重合体で被覆した樹脂のような二段構造の樹脂粒子であってもよい。(B)成分として用いられるメタクリル酸エステル系樹脂は、その0.2grを溶解したクロロホルム溶液100mlの25℃における比粘度が0.10〜3.50であることが好ましく、0.30〜3.00の範囲であるとより好ましい。上記比粘度の値が0.10未満の場合は成形品の表面が粗れる傾向があり、また、1.00を越えると均一溶融化に時間を要する虞れがある。
【0007】
(B)成分のメタクリル酸エステル系樹脂は、塩化ビニル系樹脂の溶融粘度特性を改良し、発泡セルの膜強度を保持して破壊され難くする作用を有する。
本発明における(B)成分の配合量は、前記(A)成分の塩化ビニル系樹脂100重量部当り0.5〜30重量部が好ましく、より好ましくは1〜20重量部である。配合量が0.5重量部未満であると、発泡時の膜強度の保持力が弱くなって発泡セルが破壊され易い。また、配合量が30重量部を越えると溶融粘度が高くなり、発熱が大きくなって樹脂の熱劣化を起こし易くなったり、発泡セルの大きさが不均一になり易い。
【0008】
本発明組成物の(C)成分である熱分解型発泡剤としては、熱分解型有機発泡剤又は/及び熱分解型無機発泡剤が用いられる。前者の例としては、N,N′−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N′−ジメチル−N,N′−ジニトロソテレフタルアミド等のニトロソ化合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソプチロニトリル等のアゾ化合物、ベンゼンスルホニルヒドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド類等が挙げられる。また、後者の例としては、重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等が挙げられる。本発明には、上記の有機の又は/及び無機の熱分解型発泡剤の群から選択される1種または2種以上を用いることができる。
本発明においては、トリフルオロメタン、石油エーテル等の低沸点の有機化合物を加熱、揮発させて発泡剤に用いることは不適当である。発泡セルが粗くなって成形品が釘止めやビス止めが利き難くなり、建材に向かないおそれがあるからである。
本発明における(C)成分の熱分解型発泡剤の配合量は、(A)成分の塩化ビニル系樹脂100重量部当たり0.1〜3.0重量部が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5重量部である。(C)成分の配合量が0.1重量部未満であると発泡倍率が小さくて得られる成形品の内部が木質感に欠ける傾向があり、逆に3.0重量部より多いと成形品表面が荒れたり、表面硬度が低下する傾向がある。
【0009】
本発明においては、(D)成分として、表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉が用いられる。
硬い小粒子とは、硬度が木粉より大きく、平均粒径が木粉の平均粒径より小さい粒子であって、具体的には金属、金属酸化物及び金属塩、無機化合物並びにプラスチック粒子等が挙げられる。好ましい(D)成分は酸化チタン、ニッケル、炭酸カルシウム、シリカ、マイカ等の無機系又は金属系粒子である。
本発明に用いられる表面に硬い小粒子を付着させた木粉は、特開平5−177610号公報及び特開平5−261708号公報に開示されている。硬い小粒子が木粉表面に付着する態様は、木粉への硬い小粒子の喰い込みを含む抱き込み結合、喰い込み結合された複数の硬い小粒子の相互による狭み込み結合等の、硬い小粒子の木粉表面部に対する押しつけ外力による付着であってもよいし、あるいは木粉に接着剤により硬い小粒子を付着させてもよい。木粉の樹種は特に限定されず、杉、ツガ、ラワン等の針葉樹や広葉樹の材木片、鉋屑、鋸屑等の木材を用い得る。これら木材から本発明の(D)成分を得るには、例えば、該木材を粉砕機により平均粒径が500μm以下の比較的丸味を帯びた木粉としてから、硬い小粒子と共にボールミル等に仕込み、窒素雰囲気下等粉塵爆発防止の処置を施して処理する。
硬い小粒子の付着量は、付着処理後の木粉に対し1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。硬い小粒子の量が1重量%より少いと木粉どうしが繊維状になって凝集する傾向があり、逆に50重量%より多いと木質の風合いを低下させる可能性がある。
本発明に用いられる(D)成分の平均粒径は50〜500μm、好ましくは30〜100μmである。ここに平均粒径とは、粉末を篩分析して目開きに対する累積重量%曲線を得、その50重量%に該当する目開きの値の読みをいう。(D)成分の平均粒径が50μmより小さいと嵩比重が小さくなって組成物調製のための混合操作性が悪くなり、また500μmより大きいと成形品表面が荒れ、かつ発泡倍率が低下する。
(D)成分中の水分は10重量%以下であることが好ましく、より好ましくは5重量%以下である。
本発明組成物には、上記の各成分に加えて、通常の塩化ビニル系樹脂の加工時に用いられる熱安定剤や滑剤のほか、紫外線吸収剤、耐衝撃強化剤、顔料、可塑剤、帯電防止剤等が適宜添加される。
【0010】
本発明組成物を調製するには、先ず(C)成分の熱分解型発泡剤を除く(A)、(B)及び(D)成分等を一括してヘンシェルミキサー等の混合機に投入して激しく撹拌混合しつつ120〜160℃に昇温する。この混合の過程で木粉に吸収されている水分を揮散させる。上記温度に到達したら混合物をクーリングミキサーに移して(C)成分の熱分解型発泡剤を添加してから50〜60℃に温度を下げる。取出された粉末状の混合物をそのまま成形用のコンパウンドとすることができるが、通常、次いで、ペレット化する。ペレット作成の好ましい方法としては、二軸押出機を用い、150〜170℃にて、かつベント孔から木粉中の残留水分を排出しつつペレットを製造する方法が挙げられる。
上記の本発明組成物の調製方法において、ヘンシェルミキサー等での当初の混合時に発泡剤を除く全成分を一括投入して混合することにより、嵩比重が大きく、又顔料等添加剤が均一分散した混合物を得ることができる。
本発明組成物を用いて、天然木材に似た塩化ビニル系樹脂成形品を得るための成形方法としては、特に制限はないが通常押出成形法が採られる。
【0011】
以下に本発明の態様を記す。
(1)(A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂、(C)熱分解型発泡剤及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
(2)塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜1100である上記(1)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(3)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂が、その0.2grを溶解したクロロホルム溶液100mlの25℃における比粘度が0.10〜3.50である上記(1)又は(2)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(4)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂が、その0.2grを溶解したクロロホルム溶液100mlの25℃における比粘度が0.30〜3.00である上記(1)又は(2)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(5)硬い小粒子が金属、金属酸化物及び金属塩、無機化合物並びにプラスチック粒子からなる群から選択される少なくとも1種である上記(1)〜(4)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
(6)硬い小粒子の木粉への付着量が1〜50重量%である上記(1)〜(5)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
(7)表面に硬い小粒子を付着させた木粉の平均粒径が30〜100μmである上記(1)〜(6)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
【0012】
(8)(A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂100重量部、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂5〜30重量部、(C)熱分解型発泡剤0.1〜3.0重量部及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉5〜100重量部を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
(9)塩化ビニル系樹脂の平均重合度が600〜1100である上記(8)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(10)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂が、その0.2grを溶解したクロロホルム溶液100mlの25℃における比粘度が0.10〜3.50である上記(8)又は(9)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(11)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂が、その0.2grを溶解したクロロホルム溶液100mlの25℃における比粘度が0.30〜3.00である上記(8)又は(9)の塩化ビニル系樹脂組成物。
(12)硬い小粒子が金属、金属酸化物及び金属塩、無機化合物並びにプラスチック粒子からなる群から選択される少なくとも1種である上記(8)〜(11)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
(13)硬い小粒子の木粉への付着量が1〜50重量%である上記(8)〜(12)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
(14)表面に硬い小粒子を付着させた木粉の平均粒径が30〜100μmである上記(8)〜(13)のいずれかの塩化ビニル系樹脂組成物。
【0013】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて、本発明の樹脂組成物について具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、部数は重量基準である。
発泡成形品の特性を下記の方法により調べた。
1)発泡セル状態
成形品の切断面を光学顕微鏡にて観察し、下記のランクで評価する。
A:セルの径が100μm以下の微細でかつ均一な状態である。
B:破壊されて粗くなったセルが散見される。
C:破壊されて粗くなったセルが多い。
D:破壊されて粗くなったセルが大部分である。
2)成形品表面性状
成形品の表面を目視及び指触し、下記のランクで評価する。
A:滑らか
B:若干鮫肌
C:鮫肌
D:粒状突起が多い。
3)真比重及び成形品比重
JIS K 7112による水中置換法で測定。
4)成形品発泡倍率
上記測定による比重の値を用い、下式により求める。
発泡倍率=真比重/成形品比重
5)引張り強さ
JIS K 7113の1号試験片で引張速度10mm/minで測定する。
【0014】
表面に硬い粒子を付着させた木粉試料を以下のようにして得た。
1)酸化チタン被覆木粉
市販品のミサワテクノ(株)製、E60−T5−3を用いた。酸化チタン含有量5重量%、平均粒径60μm、含水率5%(表面処理木粉1という)。
2)炭酸カルシウム被覆木粉
(株)シマダ商会販売の平均粒径80μmの木粉(商品名セルユント)100重量部と、白石工業(株)製の平均粒径3.6μmの炭酸カルシウム(商品名ホワイトンB)20重量部とをセラミックボール使用のボールミル(アトライタA200、三井三池化工機株式会社製)に仕込み、3時間運転した。得られた試料の炭酸カルシウム付着量を燃焼法で測定したところ6.2重量%であった。平均粒径は55μm、含水率5%であった(表面処理木粉2という)。また、合成木板メーカーから入手した平均粒径700μmの木粉を用い、上記と同様にして炭酸カルシウム被覆木粉を得た。炭酸カルシウム付着量8.0重量%、平均粒径600μm、含水率5%であった(表面処理木粉3という)。
【0015】
実施例1〜2、比較例1〜5
表1に示す種類と量の各成分をヘンシェルミキサーにて次の要領でブレンドした。塩化ビニル樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂(ただし比較例1を除く)、木粉、熱安定剤、滑剤、充填剤及び顔料を仕込んで混合しつつ水蒸気を揮散させた。温度が上昇して140℃になったら混合物をクーリングミキサーに移して混合し、60℃まで温度が下がってから発泡剤を添加した。
得られた粉末状の混合物は、シリンダー径65mmの一軸押出機を用いて下記条件にてペレットにした。尚、ベント孔から木粉に残る水分を揮散させた。
こうして得られたペレットを、シリンダー径40mmの一軸押出機により下記条件にて押出発泡成形した。成形品の特性を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
注
*1 ゼスト103EP7、新第一塩ビ(株)製、塩化ビニル樹脂、平均重合度680
*2 ハイブレンB403、日本ゼオン(株)製、メチルメタクリレート含有量約91重量%の共重合体、比粘度(0.2g溶解させたクロロホルム溶液100mlより試料を採り25℃で測定)2.00
*3 セルユント、(株)シマダ商会製、木粉、平均粒径80μm、水分5重量%
*4 三塩基性硫酸鉛/ステアリン酸鉛複合熱安定剤
*5 ポリエチレンワックス
*6 炭酸カルシウムCCR、白石カルシウム(株)製、平均粒径0.02μm
*7 カーボンブラック(TPH0012、東洋インキ製造株式会社製)/縮合アゾレッド(TXH4360、同社製)/ビスアゾイエロー(TXH2110、同社製)複合顔料
【0018】
本発明の要件を備えた組成物を用いて成形した実施例1及び2では、発泡セル状態及び表面性状が良好で十分な発泡倍率を有し、かつ引張強さも満足される成形品が得られた。
メタクリル酸エステル系樹脂を配合しなかった比較例1では、発泡セル状態、表面性状及び発泡倍率いずれも悪かった。発泡剤として熱分解型でないものを用いた比較例2は、発泡倍率は大きいがセル状態、表面性状とも不十分な成形品を与えた。また、当然ながら発泡剤が配合されないと、成形品にはセルがないので木質感がない(比較例3)。
木粉が硬い小粒子を持たないものであると、発泡セル状態、表面性状及び発泡倍率いずれも不十分な成形品を与え(比較例4)、また、硬い小粒子を有しても平均粒径が粗い木粉は、発泡セル状態及び表面性状が著しく荒れた成形品をもたらす(比較例5)。
【0019】
【発明の効果】
本発明組成物を用いることにより、均一微細な発泡セル構造と平滑な表皮とを有し、しかも木質感に富み、建材や家具材に適する成形品が得られる。
Claims (2)
- (A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂、(C)熱分解型発泡剤及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
- (A)平均重合度400〜1500の塩化ビニル系樹脂100重量部、(B)メタクリル酸メチル含有量が88重量%より多いメタクリル酸エステル系樹脂5〜30重量部、(C)熱分解型発泡剤0.1〜3.0重量部及び(D)表面に硬い小粒子を付着させた平均粒径50〜500μmの木粉5〜100重量部を配合してなる塩化ビニル系樹脂組成物。
【0001】
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