JP3724367B2 - Dpfシステムの再生制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの排気ガス中のパティキュレートを捕集して排気ガスを浄化するDPFシステムの再生制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディーゼルエンジンから排出されるPM(パティキュレート:微粒子状物質)の排出量は、NOx,COそしてHC等と共に年々規制が強化されてきており、この厳しくなる規制値に対して、エンジンの改良だけでは対応が困難になってきている。
【0003】
そのため、エンジンから排出される排ガス中のPMをDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ:Diesel Particulate Filter )と呼ばれるフィルタで捕集して、外部へ排出されるPMの量を低減する技術が開発されており、このPMを直接捕集するフィルタにはセラミック製のモノリスハニカム型ウオールフロータイプのフィルタや、セラミックや金属を繊維状にした繊維型フィルタタイプのフィルタ等がある。
【0004】
これらのフィルタを備えたDPF装置は、他の排気ガス浄化装置と同様に、エンジンと消音器の間の排気管の途中に設置され、エンジンで発生する排気ガスを浄化してから消音器を経由して排出している。このDPF装置は、通常、フィルタの再生のための電気エネルギーの供給を考慮して、エンジンに近い位置に配置される。
【0005】
しかし、このPM捕集用のフィルタは、PMの捕集に伴って目詰まりが進行し、捕集したPMの量に比例して排ガス圧力が上昇するので、ある程度目詰まりしたと排ガス圧力の数値等から判断した時に、PM捕集するフィルタを切り換えて、目詰まりフィルタの再生を行っている。このフィルタの切替えや再生のための加熱ヒータへの通電等は、エンジン全体を制御している電子制御ボックス内のコントローラでエンジンの運転条件と経過時間等を判断条件に入れながら電子制御で行っている。
【0006】
この再生操作では、予備加熱で電気ヒータに通電して加熱し、フィルタ温度をPMが直接燃焼できる温度以上に昇温させてから、エア供給又は、排気ガスの一部を供給することにより、PM燃焼用の酸素を再生のフィルタに供給して、捕集したPMを燃焼して除去し,また、PMの燃焼が終了してから、加熱と酸素供給を停止し、その後所定の時間フィルタを冷却している。
【0007】
なお、予備加熱時に酸素(エアや排気ガスの一部)を供給しないのは、予備加熱時に酸素を供給すると、この酸素を含むエアや排気ガスによってフィルタの熱が奪われてしまい、フィルタの加熱効率が悪くなるので、これを回避するためである。
【0008】
そして、従来技術においては、フィルタ温度を直接測定することは、形状的に設置が困難な上に、温度計の設置場所の環境が厳しく、計測精度の信頼性を確保するのが難しく、正確に高温の制御温度を計測しようとするとセンサが高価なものとなるため、この加熱ヒータへの通電やPM燃焼用の酸素の供給を行うエアポンプの作動を、再生開始時からの経過時間によって制御している。
【0009】
つまり、再生時の予備加熱を行う時間を所定の予備加熱時間(例えば約7分)とし、この所定の予備加熱時間を経過した後に、エアポンプの作動又は、排気ガスの一部を流入により酸素供給を開始している。
【0010】
また、酸素供給を行う時間も所定の酸素供給時間(例えば8分)とし、この所定の酸素供給時間の間は、加熱ヒータへの通電と酸素の供給を行ってフィルタを所定の温度以上に維持しながらPMを燃焼し、この酸素供給時間を経過するとPM燃焼完了として加熱ヒータへの通電及び酸素の供給を停止し、その後所定の時間フィルタ冷却を行い、再生の完了としている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来技術のDPFシステムにおける再生制御方法においては、酸素供給開始の前に行う予備加熱を、所定の予備加熱時間とし、経過時間で制御しているため、酸素供給開始時のフィルタ温度を精度良く、所定の温度範囲内に昇温できないという問題がある。
【0012】
つまり、加熱ヒータの通電に使用する電気は、エンジンのオルタネータやバッテリから供給されるが、エンジンの回転数や負荷の状態によってオルタネータの出力が変化し、また、オルタネータの出力が低いときはバッテリーからも供給されるが、この場合も供給電圧が低下し易く出力が変化する。
【0013】
そのため、加熱ヒータに供給する時の電圧が一定にならず、加熱ヒータに供給される電力量が変化し、加熱ヒータの発熱量が変化するので、所定の予備加熱時間の間、加熱ヒータへ通電を行っても、再生フィルタへ供給される熱量が、エンジンの運転状態によって変化するため、必ずしも、予備加熱後のフィルタ温度が適切な温度範囲に入らないのである。
【0014】
そして、PM燃焼用の酸素供給開始時に、フィルタ温度が所定の温度範囲より低い場合には、PMが燃焼開始できず、フィルタ再生ができなくなるという問題がある。
【0015】
一方、PM燃焼用の酸素供給開始時に、フィルタ温度が所定の温度範囲より高い場合には、PM燃焼用の酸素供給によりPMが燃焼し、この燃焼により発生する熱でフィルタ温度が上昇すると、フィルタの溶損温度以上になって、再生中のフィルタが溶損するおそれが生じる。
【0016】
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、DPFシステムのフィルタ再生時において、予備加熱している時間を最適なものにして、フィルタ温度が適温になった時にタイミング良く、酸素の供給を開始して、フィルタの溶損を防止しながら、効率よくフィルタの再生を行うことができるDPFシステムの再生制御方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
以上のような目的を達成するためのDPFシステムの再生制御方法は、次のように構成される。
【0018】
【課題を解決するための手段】
1)複数のフィルタを備え、ディーゼルエンジンの排気ガス中のパティキュレート を捕集するフィルタと再生するフィルタとを切り換えながら、捕集中のフィルタでは パティキュレートを捕集すると共に、再生中のフィルタでは該フィルタを加熱して捕 集したパティキュレートを燃焼するDPFシステムの再生制御方法であって、再生時 において、該フィルタへのパティキュレート燃焼用の酸素供給を開始する前に、再生 対象のフィルタの加熱ヒータに電気を供給して予備加熱し、該予備加熱中の該加熱ヒ ータへの供給電力量に対応する電力対応量が所定の判定値を超えた時に、酸素の供給 を開始すると共に、前記所定の判定値を、再生開始時からの経過時間に対応して連続 的又は段階的に変化させるように構成される。
【0019】
この電力対応量とは、加熱ヒータへの供給電力量と略比例し、供給電力量を推定できる量であり、供給電力量と1対1対応をする量である。なお、供給電力量そのものも、この電力対応量に含むものとする。
【0020】
また、酸素の供給は、エアポンプの作動によってエアを再生中のフィルタに供給して行ったり、排気ガスの一部を再生中のフィルタに導入したりすることで行うが、それ以外の方法でも良く、要するに再生中のフィルタにPM燃焼用の酸素が供給できればよい。
【0021】
この構成により、車両電圧がエンジン及び車の運転状態で変化して加熱ヒータへの供給電力が変化しても、この電力変化を考慮して、再生開始時のフィルタ温度がPMの燃焼開始に適した所定の温度範囲内にある時点を精度良く推定及び判定して、予備加熱の時間を最適なものにして、フィルタ温度が適温になった時にタイミング良く酸素の供給を開始して、最適な温度でフィルタの溶損を防止しながら、効率よくフィルタの再生を行うことができるようになる。
【0022】
2)そして、上記のDPFシステムの再生制御方法において、前記電力対応量を、前記再生対象のフィルタの加熱ヒータに印加する電圧の積算値とする。
【0023】
これは、フィルタへの電力供給量のトータルが略、電圧の積算値となることを利用したものである。つまり、加熱ヒータの電気抵抗が温度によらず、略一定であるとして、加熱ヒータへの電圧を適当な一定のサンプリング時間間隔でサンプリングし、このサンプリング値を積算した値が、電力供給量に略比例することから、この再生対象のフィルタの加熱ヒータに印加する電圧の積算値を、電力対応量として再生制御に利用するものである。これにより、制御システムや制御プログラム等が単純となる。
【0024】
そして、上記のDPFシステムの再生制御方法において、前記所定の判定値を、再 生開始時からの経過時間に対応して連続的又は段階的に変化させること意味は次のよ うなものである。
【0025】
これは、再生時のフィルタからの放熱を考慮した場合の再生制御方法であり、フィルタ予備加熱における供給電力量が同じであっても、予備加熱開始後の経過時間が短いとその分だけ放熱量が少なく、また、経過時間が長いとその分だけ放熱量が多くなるので、この放熱量の経過時間による変化を、所定の判定値に反映させて、経過時間が短い間は低めの判定値で酸素供給開始の判定を行い、経過時間が長くなると高めの判定値で酸素供給開始の判定を行うものである。
【0026】
この判定値は経過時間の関数としたり、マップデータからの読み取りにしたりして連続的に再生開始時からの経過時間に対応させて変化させても良く、また、所定の第1経過時間内は、第1判定値で判定し、次の第2経過時間までの間は、第2判定値として2段階で判定するような段階的に変化させても良い。また、2段階だけでなく、更に多段階の判定値で判定するようにしてもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態のDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)システムの再生制御方法について、図面を参照しながら説明する。
【0028】
〔DPF装置の再生システムの構成〕
最初に、本発明のDPFシステムの再生制御方法を適用するDPFシステムの一例について説明する。
【0029】
図1に示すように、このDPFシステム1においては、エンジン10の排気通路12が、第1フィルタ20Aと第2フィルタ20Bに通じる切換通路13に接続され、この切換通路13に設けた切換弁14により、排気ガスGを第1フィルタ20A、第1出口通路22A経由で下流側排気通路23へ、あるいは、第2フィルタ20B、第2出口通路22B経由で下流側排気通路23へ流すように構成される。
【0030】
この切換弁14の切換操作はコントロールユニット30の制御指令により、パワーシリンダ15を駆動することにより行われる。
【0031】
そして、エアポンプ24を設けてエンジン10の吸気用のエアクリーナー11の下流側からエア配管25経由で、再生用の酸素を含むエアAを、それぞれ第1電磁弁26Aを介して第1及び第2フィルタ20Aへ、又、第2電磁弁26Bを介して第2フィルタ20Bに供給するように構成される。
【0032】
また、第1フィルタ20Aに再生用の第1加熱ヒータ21Aを配設し、第1加熱ヒータ用リレー33Aを介して、エンジン10で駆動されるオルタネータ(発電機)41とバッテリ43に接続する。同様に、第2フィルタ20Bに再生用の第2加熱ヒータ21Bを配設し、第2加熱ヒータ用リレー33Bを介して、オルタネータ41とバッテリ43に接続する。
【0033】
このオルタネータ41はレギュレター42を介して、バッテリ43や第1加熱ヒータ21A,第2加熱ヒータ21Bと接続するが、このバッテリ43と第1加熱ヒータ21Aと第2加熱ヒータ21Bは並列配線され、一方はオルタネータ41と接続し、他方は接地される。
【0034】
そして、コントロールユニット30を、エンジン全体を制御している電子制御ボックス内のコントローラの一部として設け、切換通路13に配置した上流側圧力センサ31や温度センサ34と、第1フィルタ20Aの下流側に配置した第1下流側圧力センサ32Aと、第2フィルタ20Bの下流側に配置した第2下流側圧力センサ32Bの出力値を入力とし、エンジンの運転条件や経過時間等を判断条件に入れながら電子制御で行い、パワーシリンダ15、エアポンプ24、第1加熱ヒータ用リレー33A、第2加熱ヒータ用リレー33B等を制御して、PMの捕集及び再生ための切換弁14の切換操作や再生のための加熱ヒータ21A,21Bへの通電操作等を行うように構成する。
【0035】
〔再生制御方法〕
次に、再生制御方法について図2に示すフローを参照しながら説明する。
【0036】
この再生制御フローは、再生開始が指示された時に呼び出されて実行されるフローであり、エンジンの運転制御と並行して行われ、実行が終了すると、リターンして、次に呼ばれるまで待機状態となるものであり、第1フィルタ20Aの再生で呼び出され実行された後は、次の第2フィルタ20Bの再生で呼び出され実行され、また、第1フィルタ20Aの再生で呼び出され実行される。これを繰り返すことになる。
【0037】
この再生開始は、例えば、上流側圧力センサ31の上流側排圧値P1とPM捕集中のフィルタの後流側の第1下流側圧力センサ32A(又は第2下流側圧力センサ32B)の下流側排圧値P2の圧力比(P1/P2)が所定の判定値を超えた時に、再生が必要であると判断して、再生が開始される。
【0038】
なお、以下の説明では、第1フィルタ20Aに対する再生制御と、第2フィルタ20Bに対する再生制御は同じであるので、フィルタやその付属品等を区別している「第1」及び「第2」と参照番号の「A」及び「B」を省略する。
〔第1の実施の形態〕
最初に、第1の実施の形態を示す図2のフローに従った再生制御方法について説明する。この再生制御方法は、PM燃焼の開始を判定する判定値を固定した方法であり、次のように実行される。
【0039】
再生開始指示により、このフローがスタートすると、最初にステップS10で予備加熱(プリヒート)を行い、この予備加熱の後ステップS20でエア供給(酸素供給)してPM燃焼(バーン)を行い、更にステップS30でフィルタ冷却(クールダウン)を行う。
【0040】
このステップ10の予備加熱は、ステップS11で加熱ヒータ用リレー33をONにして再生用の加熱ヒータ21に通電を開始し、ステップS12で電圧値の積算値(電力対応値)Eの算出と、加熱ヒータ21への通電開始後の経過時間t1 のカウントを行う。
【0041】
次のステップS13で積算値Eが,積算判定値E0より大きくなったか否かを判定し、大きくなったならば、ステップS20に行き、PM燃焼を行う。
【0042】
また、積算値Eが,積算判定値E0より大きくなっていなければ、ステップS14で、経過時間t1 が所定の第1設定時間t10を経過したか否かを判定し、経過する前であれば、ステップS12に戻り、積算値Eの算出と、加熱ヒータ21への通電開始後の経過時間t1 のカウントを続行し、ステップS13以降を繰り返す。また、経過したならばステップS20に行き、PM燃焼を行う。
【0043】
次に、ステップS20では、PM燃焼を行うために、ステップS21で電磁弁26を開弁してフィルタ20にエア供給を開始し、ステップS22でエア供給開始後の経過時間t2 のカウントを行う。
【0044】
次のステップS23で経過時間t2 が所定の第2設定時間t20を経過したか否かを判定し、経過する前であればステップS22に戻り、エア供給開始後の経過時間t2 のカウントを続行し、ステップS23以降を繰り返す。また、経過したならばステップS30に行き、フィルタ冷却を行う。
【0045】
そして、ステップS30では、ステップS31で電磁弁26を閉弁するエアAの供給停止と加熱ヒータ21への通電の停止と経過時間t1 と経過時間t2 のリセットを行ってフィルタ冷却を開始し、ステップS32でフィルタ冷却開始後の経過時間t3 のカウントを行う。
【0046】
この次のステップS33でフィルタ冷却開始後の経過時間t3 が所定の第3設定時間t30を経過したか否かを判定し、経過前であれば、ステップS32に戻り、経過したならばステップS34に行き、経過時間t3 のリセットを行ってリターンし、再生制御を終了する。
【0047】
この構成によれば、再生指示を受けてから、電圧値の積算値(電力対応値)Eが所定の判定値E0を超えた時と、予熱開始後の経過時間t1 が所定の第1設定時間t10を経過した場合に、ステップS20からステップS30に行き、所定の第2設定時間t20の間エア供給してPM燃焼を行ってから、所定の第3設定時間t30の間フィルタ冷却を行うことができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態を示す図3のフローに従った再生制御方法について説明する。この再生制御方法は、PM燃焼の開始を判定する判定値E0を変化させる方法であり、次のように実行される。
【0048】
再生開始指示により、このフローがスタートすると、最初にステップS10Aで予備加熱(プリヒート)を行い、このステップS10Aにおける予備加熱の後、ステップS20でエア供給してPM燃焼(バーン)を行い、更に、ステップS30でフィルタ冷却(クールダウン)を行う。
【0049】
このステップ10Aの予備加熱においては、ステップS11Aで加熱ヒータ用リレー33をONにして再生用の加熱ヒータ21に通電を開始し、ステップS12Aで電圧値の積算値(電力対応値)Eの算出と、加熱ヒータ21への通電開始後の経過時間t1 のカウントを行う。
【0050】
次のステップS13Aで、経過時間t1 が所定の第1判定時間t11を経過したか否かを判定し、経過する前であれば、ステップS14Aに行き、ステップS14Aで積算値Eが,第1積算判定値EA より大きくなったか否かを判定し、大きくなっていなければ、ステップS12Aに戻り、大きくなったならば、ステップS20に行き、PM燃焼を行う。
【0051】
そして、ステップS13Aにおける判定で経過時間t1 が所定の第1判定時間t11を経過していれば、ステップS15Aで経過時間t1 が所定の第2判定時間t12を経過したか否かを判定する。
【0052】
このステップS15Aの判定で、経過後であれば、ステップS17Aに行き、経過前であれば、ステップS16Aで積算値Eが,積算判定値EB より大きくなったか否かを判定し、大きくなっていなければ、ステップS17Aに行き、大きくなったならば、ステップS20に行き、PM燃焼を行う。
【0053】
また、ステップS17Aでは、経過時間t1 が所定の第3判定時間t13を経過したか否かを判定し、経過前では、ステップS12Aに戻り、経過後では、ステップS20に行き、PM燃焼を行う。
【0054】
そして、これ以降のステップS20とステップS30は、第1の実施の形態の図2のフローの場合と同じである。
【0055】
この再生制御方法によれば、再生指示を受けてから、所定の第1判定時間t11内においては、電圧値の積算値(電力対応値)Eに関する判定値を所定の第1判定値EA とし、所定の第1判定時間t11経過後で所定の第2判定時間t12経過前においては、積算値Eに関する判定値を所定の第2判定値EB とすることができる。
【0056】
つまり、所定の第1判定時間t11内で積算値Eが所定の第1判定値EA を超えた時と、所定の第1判定時間t11経過後で所定の第2判定時間t12経過前で、積算値Eが所定の第2判定値EB を超えた時と、所定の第3判定時間t13経過した時に、ステップS20で所定の第2設定時間t20の間エア供給してPM燃焼を行ってから、ステップS30でに、所定の第3設定時間t30の間フィルタ冷却することができる。
【0057】
【発明の効果】
以上の説明したように、本発明のDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)システムの再生制御方法によれば、エンジンの運転状態により、加熱ヒータへの電圧が変化しても、この電圧変化を考慮して、再生開始時のフィルタ温度がPMの燃焼開始に適した所定の温度範囲内にある時点を精度良く推定して、タイミング良く酸素の供給を開始できる。
【0058】
そのため、予備加熱の時間が最適なものとなり、加熱ヒータへの通電電圧が低い時は、所定の時間の間十分に予備加熱できるので、酸素供給開始時までフィルタ温度を昇温でき、フィルタに堆積されたPMを効率よく除去してフィルタを再生することができる。
【0059】
また、電圧が高い時は、予備加熱後の経過時間が所定の時間を経過する前に酸素供給を開始することができるので、電力の無駄な消費を回避して電気消費量を少なくすることができると共に、再生中のフィルタの過熱によるフィルタの溶損を防止することができる。
【0060】
そして、フィルタへの電力供給量のトータルが略電圧の積算値となることを利用して、電力対応量を、再生対象のフィルタの加熱ヒータに印加する電圧の積算値とすることにより、再生制御を単純化できる。
【0061】
また、所定の判定値を、再生開始時からの経過時間に対応して連続的又は段階的に変化させることにより、再生時の予備加熱の経過時間の長短による放熱量の変化を、所定の判定値に反映させることができるので、より精度よい再生制御ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るDPFシステムの構成図である。
【図2】本発明に係る第1の実施の形態のDPFシステムの再生方法のフローを示す図である。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態のDPFシステムの再生方法のフローを示す図である。
【符号の説明】
1 DPFシステム
10 ディーゼルエンジン
20,20A,20B フィルタ,第1フィルタ,第2フィルタ
21,21A,21B 加熱ヒータ,第1加熱ヒータ,第2加熱ヒータ
G 排気ガス
E 電圧値の積算値(電力対応量)
E0 ,EA ,EB 所定の判定値
Claims (2)
- 複数のフィルタを備え、ディーゼルエンジンの排気ガス中のパティキ ュレートを捕集するフィルタと再生するフィルタとを切り換えながら、捕集中のフィ ルタではパティキュレートを捕集すると共に、再生中のフィルタでは該フィルタを加 熱して捕集したパティキュレートを燃焼するDPFシステムの再生制御方法であって 、再生時において、該フィルタへのパティキュレート燃焼用の酸素供給を開始する前 に、再生対象のフィルタの加熱ヒータに電気を供給して予備加熱し、該予備加熱中の 該加熱ヒータへの供給電力量に対応する電力対応量が所定の判定値を超えた時に、酸 素の供給を開始すると共に、前記所定の判定値を、再生開始時からの経過時間に対応 して連続的又は段階的に変化させることを特徴とするDPFシステムの再生制御方法 。
- 前記電力対応量を、前記再生対象のフィルタの加熱ヒータに印加する 電圧の積算値とすることを特徴とする請求項1記載のDPFシステムの再生制御方法 。
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