JP3724341B2 - 自動ドア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動ドアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ドア体を開閉させる駆動源としてリニアモータを用いた自動ドアが提供されている。図6及び図7に示すように、自動ドアのドア体(引き戸)6の上部に永久磁石を具備する可動子2を取り付け、縦枠52,52並びに敷居53とともにドア枠50の一部を構成してドア体6の上部を保持する鴨居51に、可動子2と対向するようにして固定子1を設けている。また、鴨居51の内部には後述する制御回路ブロック4が収納されている。
【0003】
可動子2は、図7に示すように、固定子1と対向するドア体6の上面に略全長に亘って形成された磁性材料よりなる可動子ヨーク23と、ドア体6の走行方向において複数の磁極22が一定の間隔Lで交互に異極となるように可動子ヨーク23の上面に配設された永久磁石21とで構成され、可動子ヨーク23によって永久磁石21の磁極22同士が磁気的に結合される。
【0004】
一方、固定子1は、ドア体6の上面と対向する鴨居51の下面に鴨居51の略全長に亘って形成された磁性材料よりなる固定子ヨーク14と、鉄心11及び略円筒状であって筒内に鉄心11が挿入されコイル12が巻回されたコイルボビン13を備え固定子ヨーク14の下面にドア体6の走行方向に沿って複数個配設された電磁石10とで構成され、各電磁石10は固定子ヨーク14によって磁気的に結合される。ここで、各電磁石10のコイル12の相数を3相(U、V、W)としてあり、これらのコイル12をY結線し、2相づつ通電する方式を採用している。
【0005】
固定子1では、隣接する電磁石10の間の距離を一定として配列してあり、可動子2の永久磁石21を構成する各磁極22の間隔をLとすると、電磁石10は(5×L/3)の間隔で配列されている。そして、ドア体6の走行方向における鴨居51の略中央には、電磁石10の間隔を上記一定間隔よりも永久磁石21の磁極22の2極分(2L)だけ広くした空間が設けてあって、この空間に固定子1に対する可動子2の相対的な位置を検出するための複数のホール素子31を具備した磁気センサブロック3が配置されている。
【0006】
磁気センサブロック3に取り付けられている3個のホール素子31はそれぞれコイル12のU相、V相、W相に対応しており、対向する永久磁石21の極性を検出し、その極性に応じて“1”又は“0”の信号を出力する。例えば各ホール素子31が永久磁石21のS極に対向している場合には信号“1”を出力し、永久磁石21のN極に対向するか又は永久磁石21に対向していない場合には信号“0”を出力する。
【0007】
ここで、磁気センサブロック3の各ホール素子31はドア体6の走行方向において(2×L/3)の間隔をおいて配列されており、永久磁石21の磁極22はドア体6の走行方向において間隔Lをおいて配列されているので、3個のホール素子31の内の2個が同じ極性の磁極22と対向することになる。例えば図7に示すようにV相のホール素子31がS極の磁極22と対向し、U相、W相のホール素子31がN極の磁極22と対向している場合は、V相のホール素子31の出力が“1”になり、U相、W相のホール素子31の出力が“0”になる((U,V,W)=(0,1,0))。この状態からドア体6が図中右側に(L/3)の距離だけ移動すると、V相、W相のホール素子31がS極の磁極22と対向し、U相のホール素子31のみがN極の磁極22と対向することになり、V相、W相のホール素子31の出力が“1”になって、U相のホール素子31の出力が“0”になる((U,V,W)=(0,1,1))。一方、図7に示す状態からドア体6が図中左側に(L/3)の距離だけ移動すると、U相、V相のホール素子31がS極の磁極22と対向し、W相のホール素子31のみがN極の磁極22と対向することになり、U相、V相のホール素子31の出力が“1”になって、W相のホール素子31の出力が“0”になる((U,V,W)=(1,1,0))。
【0008】
而して、ドア体6が(L/3)の距離だけ走行する毎に、各ホール素子31の検出信号の組み合わせ(以下、信号パターンと言う。)が周期的に変化し(図8参照)、しかも信号パターンが変化する順番はドア体6の走行方向によって異なるから、信号パターンの切り替わりの回数やその順番からドア体6の走行距離や走行方向を求めることができる。尚、電源投入時にドア体6の位置を初期化すれば、上記の方法で求めたドア体6の走行距離及び走行方向からドア体6の現在位置を求めることができる。
【0009】
ところで、図9は制御回路ブロック5の回路図を示しており、直流電源から成る電源部41と、例えば逆起電力防止用ダイオードDが逆並列に接続された6つのスイッチ素子Qのブリッジ回路により構成され、固定子1のコイル12の各相(U相、V相、W相の3相)を切り換える出力部42と、出力部42の各スイッチ素子Qをスイッチング制御する制御部43を備えている。そして、制御部43は、磁気センサブロック3の各ホール素子31からの検出信号に応じて出力部42のスイッチ素子Qを順次オン/オフしており、固定子1に対する可動子2の相対的な位置に応じたタイミングで3相のコイル12の内の2相に常時電流を流すことによって、永久磁石21との相互作用で可動子2を移動させる推力を生じさせるように磁界を発生させ、ドア体6が走行するのである。尚、図7において各電磁石10に付したU、V、Wの記号はコイル12の相(励磁相)を示しており、アポストロフィが付加されている相のコイル12は、アポストロフィが付加されていない同相のコイル12と巻線方向が逆向きになっていることを意味している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の自動ドアでは、ドア体6の走行方向における鴨居51の略中央のみに磁気センサブロック3が設けられているが、磁気センサブロック3は可動子2の永久磁石21と対向していなければ位置検出を行うことができないから、磁気センサブロック3を可動子2の永久磁石21と常に対向させるためには、ドア体6の走行距離をドア体6の走行方向における幅寸法よりも短くしなければならず、ドア体6を開けた時の開口部の幅寸法が狭くなるという問題があった。
【0011】
そこで、ドア体6を開けたときの開口部の幅寸法をできるだけ広くするために、ドア体6側にコイルが取り付けられた可動コイル形のリニアモータを用いたものも提案されているが、この方式の場合にはドア体6側に設けたコイルに電力を供給するため、ドア体6に電線を配線する必要があり、自動ドアの施工に手間がかかっていた。
【0012】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、ドア体の走行距離がドア体の幅寸法より短くなるのを防止した自動ドアを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、ドア体を支持するドア枠の一部を構成し、ドア体の走行方向と交差する方向において対向する枠辺に、ドア体の走行範囲の略全体に亘って配置された複数個のコイルからなる固定子と、当該固定子と対向するドア体の部位の略全体に、前記走行方向において複数の磁極が交互に異極となるように設けられた永久磁石を具備する可動子と、当該可動子と対向するドア枠の部位に複数設けられ永久磁石の磁極を検出することによって固定子に対する可動子の位置を検出する磁気センサブロックと、磁気センサブロックの検出結果に応じて永久磁石との相互作用によりドア体を移動させる推力を発生させるように各コイルへの通電を制御する制御手段とを備え、複数の磁気センサブロックを、ドア体が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置との間に走行方向における可動子の幅寸法よりも短い間隔で配置し、ドア体の走行位置に応じて制御手段が検出信号を取り込む磁気センサブロックを可動子に対向している磁気センサブロックに切り替える切替手段を設け、各磁気センサブロックは、永久磁石の磁極を検出する複数の磁気検出素子を、各磁気検出素子の検出信号の組み合わせからなる信号パターンがドア体の移動に伴って周期的に変化するように、ドア体の走行方向に沿って並べて構成され、前記切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択して、選択した磁気センサブロックの検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが、所定の信号パターンから別の信号パターンに変化すると、変化した信号パターンに応じて選択する磁気センサブロックを切り替えることを特徴とし、複数の磁気センサブロックは、ドア体が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置との間に走行方向における可動子の幅寸法よりも短い間隔で配置されているので、ドア体が可動子の幅寸法以上移動したとしても、何れかの磁気センサブロックが可動子の永久磁石と対向しているから、切替手段がドア体の走行位置に応じて可動子と対向している磁気センサブロックに切り替えることにより、固定子に対する可動子の位置を常に検出することができる。したがって、従来の自動ドアのように、ドア体の走行距離が可動子の幅寸法よりも短い寸法に制限されることはなく、可動子の幅寸法以上移動させることができる。
【0014】
さらに請求項1の発明では、切替手段が何れかの磁気センサブロックを選択して、選択した磁気センサブロックの検出信号を制御手段に出力させており、検出信号の信号パターンが所定の信号パターンから別の信号パターンに変化すると、変化した信号パターンに応じて選択する磁気センサブロックを切り替えているので、切替手段では常時全ての磁気センサブロックの検出信号を読み込む必要がなく、切替手段や制御手段をマイクロコンピュータで構成する場合はマイクロコンピュータの演算量を減らすことができるから、演算処理能力の高い高価なマイクロコンピュータを用いる必要がなく、製造コストを低減できる。
【0015】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、各磁気センサブロックでは、永久磁石の同じ極性の磁極に対する磁気検出素子の位置関係が等しくなるように磁気検出素子が配置されており、切替手段の選択した磁気センサブロックの磁気検出素子が磁極を検出しておらず、他の磁気センサブロックの対応する磁気検出素子が磁極を検出すると、切替手段は制御手段が検出信号を読み込む磁気センサブロックを他の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とし、各磁気センサブロックでは、永久磁石の同じ極性の磁極に対する磁気検出素子の位置関係が等しくなっているから、全ての磁気検出素子が永久磁石と対向していれば、各磁気センサブロックの信号パターンは等しくなるが、ドア体の移動に伴って何れかの磁気センサブロックの磁気検出素子が永久磁石と対向しなくなると、永久磁石と対向していない磁気検出素子では磁極を検出できなくなるので、このような場合は切替手段が永久磁石の磁極を検出している磁気センサブロックに切り替えることによって、正しい検出信号を制御手段に出力させることができる。
【0016】
請求項3の発明では、請求項2の発明において、電源投入時における各磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択してその検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが磁極を検出不能になる直前の信号パターンになると、制御手段に検出信号を出力する磁気センサブロックを別の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とし、請求項3の発明では電源投入時における磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、何れの磁気センサブロックを選択すれば良いか判断できないが、切替手段では、電源投入時における磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、何れかの磁気センサブロックを選択しているので、全ての磁気センサブロックの検出信号を読み込む必要が無く、切替手段や制御手段をマイクロコンピュータで構成する場合はマイクロコンピュータの演算量を減らすことができ、さらに選択した磁気センサブロックの信号パターンが、磁極を検出不能になる直前の信号パターンになると、別の磁気センサブロックに切り替えているので、永久磁石を検出できなくなって磁気センサブロックの信号パターンが異常となる前に磁気センサブロックを切り替えて、正しい検出信号を制御手段に出力させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。尚、自動ドアの基本的な構成は上述した従来の自動ドアと同様であるので、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0018】
自動ドアのドア体(引き戸)6を支持するドア枠50は、ドア体6の走行方向において対向する縦枠52,52と、ドア体6の走行方向と交差する方向において対向する鴨居(枠辺)51及び敷居53とで構成される。そして、本実施形態の自動ドアは、鴨居51にドア体6の走行範囲の略全体に亘って配置された複数個のコイルからなる固定子1と、鴨居51に設けた固定子1と対向するドア体6の上部の略全体に、ドア体6の走行方向において複数の磁極22が交互に異極となるように設けられた永久磁石21を具備する可動子2と、可動子2と対向する鴨居51に複数設けられ、永久磁石21の磁極22を検出することによって固定子1に対する可動子2の相対的な位置を検出する2個の磁気センサブロック3a,3bと、磁気センサブロック3a,3bの検出結果に応じて永久磁石21との相互作用によりドア体6を移動させる推力を発生させるように各コイルへの通電を制御する制御回路ブロック4とを備えている。
【0019】
可動子2は、固定子1と対向するドア体6の上面にねじなどを用いて固定され、ドア体6の上面の略全長に亘って形成された磁性材料よりなる可動子ヨーク23と、ドア体6の走行方向において複数の磁極22が一定の間隔Lで交互に異極となるように可動子ヨーク23の上面に配設された永久磁石21とで構成され、可動子ヨーク23によって永久磁石21の磁極22同士が磁気的に結合されている。尚、可動子2を構成する永久磁石21は1つの磁性体に複数の磁極22ができるように着磁して形成するか、複数個の永久磁石を可動子ヨーク23に取り付けることによって形成されており、複数個の永久磁石を可動子ヨーク23に取り付けた構造においては、各永久磁石がそれぞれ1つの磁極を構成する。
【0020】
一方、固定子1は上述した従来の自動ドアと略同様の構成を有しており、ドア体6の上面と対向する鴨居51の下面に鴨居51の略全長に亘って形成された磁性材料よりなる固定子ヨーク14と、固定子ヨーク14の下面にドア体6の移動方向に沿って複数個配列された電磁石10とで構成され、各電磁石10は固定子ヨーク14によって磁気的に結合される。ここで、各電磁石10のコイルの相数を3相(U、V、W)としてあり、これらのコイルをY結線し、2相づつ通電する方式を採用している。
【0021】
ここで、固定子1では隣接する一対の電磁石10の間の距離を一定として配列してあり、永久磁石21の磁極22間の距離をLとすると、電磁石10は(5×L/3)の間隔をおいて配置されている。また、ドア体6の走行方向における鴨居51の中央位置から左右両側に磁極22の間隔Lを整数倍した距離(n×L)(ただし、nは正の整数である。)だけ離れた位置には、電磁石10の間隔を上記一定距離よりも広くした空間がそれぞれ設けてあり、この空間に磁気センサブロック3a,3bがそれぞれ配置されている。ここで、ドア体6の走行方向における可動子2の幅寸法は、両磁気センサブロック3a,3b間の間隔(=2×n×L)に磁気センサブロック3a,3bの1個分の幅寸法(4×L/3)を加えた寸法よりも長い寸法に設定しているので、磁気センサブロック3a,3bの間隔はドア体6の走行方向における可動子2の幅寸法よりも短くなっている。
【0022】
ところで、各磁気センサブロック3a,3bは、プリント基板31上に磁気検出素子としてのホール素子31を3個配置してなり、絶縁材料製のスペーサ33を介して固定子ヨーク14にねじ止めなどにより固着されており、スペーサ33によって電磁石10の鉄心と略同じ高さに配置されている。ここで、3個のホール素子31はドア体6の走行方向に沿って配列されており、3個のホール素子31はコイルのU相、V相、W相にそれぞれ対応し、図1中左側からV相、W相、U相の順番に配列されている。各ホール素子31は対向する永久磁石21の極性を検出し、極性に応じて“1”又は“0”の信号を出力する。例えば各ホール素子31が永久磁石21のS極に対向している場合には信号“1”を出力し、永久磁石21のN極に対向するか又は永久磁石21に対向していない場合には信号“0”を出力するものとする。尚、説明を簡単にするために、図1及び図2における左右の方向を左右として以下では説明を行う。
【0023】
ここで、磁気センサブロック3a,3bの各ホール素子31はドア体6の走行方向において(2×L/3)の間隔をおいて配列され、永久磁石21の磁極22はドア体6の走行方向において間隔Lをおいて配列されているので、3個のホール素子31の内、2個のホール素子31は同じ極性の磁極22と対向することになる。例えば図1に示すようにU相のホール素子31がS極の磁極22と対向し、V相、W相のホール素子31がN極の磁極22と対向している場合は、U相のホール素子31の出力が“1”になり、V相、W相のホール素子31の出力が“0”になる((U,V,W)=(1,0,0))。
【0024】
そして、図1に示す状態からドア体6が右側に(L/3)の距離だけ移動すると、U相、V相のホール素子31がS極の磁極22と対向し、W相のホール素子31のみがN極の磁極22と対向することになり、U相、V相のホール素子31の出力が“1”になって、W相のホール素子31の出力が“0”になる((U,V,W)=(1,1,0))。而して、ドア体6が(L/3)の距離だけ移動する毎に各ホール素子31の検出信号の組み合わせ(信号パターン)が変化し、しかも信号パターンの変化する順番はドア体6の走行方向によって異なるから、信号パターンの切り替わりの回数やその順番を検出することによってドア体6の走行距離や走行方向を求めることができる。尚、電源投入時にドア体6の位置を初期化すれば、上記の方法で求めたドア体6の走行距離及び走行方向からドア体6の現在位置を求めることができる。
【0025】
図3は各磁気センサブロック3a,3bの信号パターンを示しており、ドア体6が(L/3)の距離だけ移動する毎に各センサブロックの信号パターンが切り替わる。尚、図3はドア体6が走行範囲の左端から右端まで走行する間の信号パターンの推移を示している。ところで、各磁気センサブロック3a,3bは互いに(2n×L)の間隔をおいて配置されているので、各磁気センサブロック3a,3bが両方共に可動子2と対向している場合は、各磁気センサブロック3a,3bに設けられた各相のホール素子31が同じ極性の磁極22と対向することになり、各ホール素子31の信号パターンは同じになる(図3の区間T2)。一方、ドア体6が左端にある場合、右側の磁気センサブロック3bが可動子2と対向していないため、磁気センサブロック3bの各ホール素子31の出力は全て“0”になる(図3の区間T1)。また、ドア体6が右端にある場合、左側の磁気センサブロック3aが可動子2と対向していないため、磁気センサブロック3aのホール素子31の出力は全て“0”になる(図3の区間T3)。
【0026】
ここで、ドア体6が走行範囲の左端から右端に移動する際の信号パターンの推移について説明する。先ずドア体6が左端の位置にある状態では、右側の磁気センサブロック3bは可動子2と対向していないため、各ホール素子31の出力は全て“0”になっている。次にドア体6が左端の位置から右側に移動すると、右側の磁気センサブロック3bではV相、W相、U相の順番でホール素子31がS極の磁極22と対向することになり、各ホール素子31の信号はV相から順番に“1”になる(図3の区間T1)。図3の区間T2では各磁気センサブロック3a,3bのホール素子31が可動子2と対向しているため、両センサブロックの信号パターンは同じになり、ドア体6の位置に応じた信号パターンの信号が出力される。そして、ドア体6が右端付近まで移動すると、左側の磁気センサブロック3aでは、V相、W相、U相の順番でホール素子31がS極の磁極22と対向しなくなるから、各ホール素子31の信号はV相から順番に“0”となる(図3の区間T3)。
【0027】
一方、ドア体6が走行範囲の右端から左端に移動する際は、図3に示す順番と反対の順番で信号パターンが変化する。すなわち、ドア体6が右端の位置にある場合、左側の磁気センサブロック3aは可動子2と対向していないため、各ホール素子31の出力は全て“0”になる。上述とは逆にドア体6が右端の位置から左側に移動すると、左側の磁気センサブロック3aでは、U相、W相、V相の順番でホール素子31がS極の磁極22と対向することになり、各ホール素子31の信号はU相から順番に“1”となる(図3の区間T1)。図3の区間T2では各磁気センサブロック3a,3bのホール素子31が可動子2と対向しているため、両センサブロックの信号パターンは同じになり、ドア体6の位置に応じた信号パターンの信号が出力される。そして、ドア体6が左端付近まで移動すると、右側の磁気センサブロック3bでは、U相、W相、V相の順番でホール素子31がS極の磁極22と対向しなくなるから、各ホール素子31の信号はU相から順番に“0”となる(図3の区間T1)。
【0028】
ここで、2つの磁気センサブロック3a,3bは、ドア体6が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子2に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子2に対向する位置との間に、ドア体6の走行方向における可動子2の幅寸法よりも短い間隔で配置されているので、ドア体6が可動子2の幅寸法よりも長い距離を移動する場合でも、2個の磁気センサブロック3a,3bの内の何れか一方を可動子2と対向させることができる。したがって、ドア体6がどの位置に移動したとしても、何れかの磁気センサブロック3a,3bによって固定子1に対する可動子2の相対位置を検出することができるから、従来の自動ドアのように、ドア体6の走行距離が可動子2の幅寸法よりも短い寸法に制限されることはなく、可動子2の幅寸法以上移動させることができる。尚、本実施形態ではドア体6が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子2に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子2に対向する位置との間に、ドア体6の走行方向における可動子2の幅寸法よりも短い間隔で2つの磁気センサブロック3a,3bを配置しているが、磁気センサブロックの数を2個に限定する趣旨のものではなく、磁気センサブロックを3個以上配置した場合は、ドア体6の走行範囲をさらに長くできる。
【0029】
ところで制御回路ブロック4は上述した従来の自動ドアと同様の構成を有しており、制御回路ブロック4の制御部43は、磁気センサブロック3a,3bから入力された検出信号の内、何れか一方の検出信号から固定子1に対する可動子2の相対的な位置を検出し、その相対位置に応じたタイミングで固定子1の3相のコイルの内の2相に電流を流すことによって、永久磁石との相互作用で可動子2を移動させる推力を生じさせるように磁界を発生させ、ドア体6を走行させている。ここに、制御回路ブロック4の制御部43から、各コイルへの通電を制御する制御手段と、ドア体6の走行位置に応じて検出信号を取り込む磁気センサブロック3a,3bを可動子2に対向している磁気センサブロックに切り替える切替手段とを構成している。
【0030】
ここで、切替手段としての制御回路ブロック4が2つの磁気センサブロック3a,3bの検出信号から何れか一方の検出信号を選択する際の動作について、図4及び図5のフローチャートを参照して説明する。
【0031】
先ず、通常時の動作について図4のフローチャートを参照して説明する。なお、初期状態では制御回路ブロック4が左側の磁気センサブロック3aの検出信号を選択しているものとし、前回読み込んだ磁気センサブロック3aの信号パターンが(U,V,W)=(1,1,0)であったとする。ここで、制御回路ブロック4では、前回読み込んだ信号パターンが(U,V,W)=(1,1,0)になると、次に読み込んだ信号パターンからドア体6が左右何れの方向に移動したかを判断し、その移動方向に応じて磁気センサブロック3a又は3bの選択を切り換えている。すなわち、制御回路ブロック4では磁気センサブロック3a又は3bの検出信号を一定の周期で取り込んでおり、磁気センサブロック3aの信号パターンを読み込むと(S1)、読み込んだ信号パターンが(U,V,W)=(0,1,0)であるか否かを判断し(S2)、(U,V,W)=(0,1,0)となっていれば、ドア体6が右方向に走行していると判断して、検出信号を取り込むセンサを左側の磁気センサブロック3aから右側の磁気センサブロック3bに切り替える(S3)。
【0032】
一方、S1で取り込んだ信号パターンが(U,V,W)=(0,1,0)となっていなければ、制御回路ブロック4はその信号パターンが(U,V,W)=(1,0,0)となっているか否かを判断し(S4)、検出信号が(U,V,W)=(1,0,0)となっていれば、ドア体6が左方向に走行しているものと判断し、検出信号を読み込むセンサブロックを左側の磁気センサブロック3aのままとする(S5)。また、S1で取り込んだ信号パターンが(U,V,W)=(1,0,0)となっていなければ、制御回路ブロック4は信号パターンが変化していないと判断し、S1に戻って上述の処理を繰り返す。
【0033】
上述のように制御回路ブロック4では、磁気センサブロック3a又は3bの信号パターンが所定の信号パターン(例えば(U,V,W)=(1,1,0))から別の信号パターン(すなわち(U,V,W)=(0,1,0)又は(1,0,0))に変化すると、変化した信号パターンに応じて検出信号を読み込む磁気センサブロックを何れかのセンサブロック3a,3bに切り替えている。
【0034】
ここで、ドア体6が移動範囲の左端に位置する状態(すなわち、ドア体6が閉じている状態)では、制御回路ブロック4は左側の磁気センサブロック3bの検出信号を読み込んでおり、この状態からドア体6が右側に移動して磁気センサブロック3bの検出信号が(U,V,W)=(1,1,0)になった場合、次に取り込んだ磁気センサブロック3aの信号パターンが(U,V,W)=(0,1,0)であれば、ドア体6が右側に走行しているものと判断し、検出信号を読み込むセンサを右側の磁気センサブロック3bに切り替える。ところで、ドア体6が右端まで移動すると、左側の磁気センサブロック3aは可動子2と対向しなくなり、その検出信号は異常になるが、ドア体6が右側に向かって走行している場合、制御回路ブロック4では右側の磁気センサブロック3bの検出信号に切り替えているので、ドア体6が右端まで移動したとしても正しい検出信号を読み取ることができる。
【0035】
その後、ドア体6が移動範囲の右端まで移動した状態(すなわちドア体6が開いている状態)から左側に移動して、磁気センサブロック3bの信号パターンが(U,V,W)=(1,1,0)になった場合、次に取り込んだ磁気センサブロック3bの信号パターンが(U,V,W)=(1,0,0)であれば、制御回路ブロック4はドア体6が左側に走行しているものと判断して、信号パターンを取り込むセンサを磁気センサブロック3aに切り替える。ここで、ドア体6が左端まで移動すると、右側の磁気センサブロック3bは可動子2と対向しなくなり、その検出信号は異常になるが、ドア体6が左側に向かって走行している場合、制御回路ブロック4は左側の磁気センサブロック3bの検出信号に切り替えているので、ドア体6が左端まで移動したとしても正しい検出信号を読み取ることができる。
【0036】
而して、制御回路ブロック4では2つの磁気センサブロック3a,3bの内、何れか一方のセンサブロックの検出信号のみを取り込んでおり、その信号パターンが所定の信号パターンになると次に取り込んだ検出信号の信号パターンからドア体6の走行方向を判断して、検出信号を取り込む磁気センサブロックを切り替えているので、制御回路ブロック4において常に両方の磁気センサブロック3a,3bから検出信号を取り込む必要はなく、制御回路ブロック4の制御部43をマイクロコンピュータで構成する場合はマイクロコンピュータの演算量を減らすことができるから、演算処理能力の高い高価なマイクロコンピュータを用いる必要がなく、制御回路ブロック4の製造コストを低減できる。
【0037】
次に電源投入時の制御回路ブロック4の動作について図5のフローチャートをを参照して説明する。電源投入時において制御回路ブロック4は以下のようにして磁気センサブロック3a,3bの選択を行う。電源が投入されると(S11)、制御回路ブロック4では先ず左側の磁気センサブロック3aを仮に選択して(S12)、両方の磁気センサブロック3a,3bの検出信号を読み込む(S13)。この時、制御回路ブロック4は磁気センサブロック3a,3bの信号パターンが等しいか否かを判断し(S14)、両者が等しくなければ、何れかの磁気センサブロック3a,3bのホール素子31が可動子2に対向していないものと判断し、信号“1”を出力するホール素子31の数が多い方の磁気センサブロック3a又は3bを選択して(S15)、上述した通常時の選択動作に移行する(S22)。
【0038】
一方、S13で取り込んだ磁気センサブロック3a,3bの信号パターンが等しければ、制御回路ブロック4はその信号パターンが(U,V,W)=(1,1,0)であるか否かを判断し(S16)、(U,V,W)=(1,1,0)であれば上述した通常時の選択動作で正しい磁気センサブロック3a又は3bを選択することができるので、磁気センサブロック3aを選択した後(S17)、上述した通常時の選択動作に移行する(S22)。
【0039】
また、両磁気センサブロック3a,3bの検出信号が(U,V,W)=(1,1,0)でなければ、制御回路ブロック4は両磁気センサブロック3a,3bの検出信号が(U,V,W)=(0,1,0)であるか否かを判断し(S18)、(U,V,W)=(0,1,0)であれば制御回路ブロック4は磁気センサブロック3aを選択し(S19)、S13に戻って上述の処理を繰り返す。一方、両磁気センサブロック3a,3bの検出信号が(U,V,W)=(0,1,0)でなければ、制御回路ブロック4は両磁気センサブロック3a,3bの検出信号が(U,V,W)=(1,0,0)であるか否かを判断し(S20)、(U,V,W)=(1,0,0)であれば制御回路ブロック4は磁気センサブロック3bを選択し(S21)、S13に戻って上述の処理を繰り返す。
【0040】
ところで、電源投入時に取り込んだ磁気センサブロック3a,3bの信号パターンが、両方共に(U,V,W)=(0,1,0)となる場合、ドア体6が左端付近の位置(すなわち図3のP1に対応する位置)にあると、ドア体6がL/3だけ左側に移動して信号パターンが切り替わった時点で、磁気センサブロック3bのU相のホール素子31が可動子2と対向しなくなって、U相のホール素子31が信号を出力しなくなり、その信号パターンが異常となる可能性があるため、制御回路ブロック4では左側の磁気センサブロック3aを選択する。ここで、ドア体6が右側に走行すると、左側の磁気センサブロック3aは可動子2と対向しなくなって、その信号パターンが異常となる虞があるため、制御回路ブロック4ではS13に戻って上述の処理を継続して行い、両センサブロック3a,3bの信号パターンが共に(U,V,W)=(1,1,0)になると、図4で説明した通常時の選択処理を行うので、正しい磁気センサブロック3a,3bを選択することができる。
【0041】
また、両磁気センサブロック3a,3bの信号パターンが共に(U,V,W)=(1,0,0)となった場合、ドア体6が右端付近の位置(すなわち図3のP2に対応する位置)にあるとドア体6がL/3だけ右側に移動して信号パターンが切り替わった時点で、磁気センサブロック3aのV相のホール素子31が可動子2と対向しなくなって、V相のホール素子31が信号を出力しなくなり、その信号パターンが異常となる可能性があるため、制御回路ブロック4では右側の磁気センサブロック3bを選択する。ここで、ドア体6が左側に走行した場合、右側の磁気センサブロック3bのホール素子31が可動子2と対向しなくなって、その信号パターンが異常となる虞があるため、制御回路ブロック4ではS13に戻って上述の処理を継続して行い、両センサブロック3a,3bの信号パターンが共に(U,V,W)=(1,1,0)になると、図4で説明した通常時の選択処理を行うので、正しい磁気センサブロック3a,3bを選択することができる。
【0042】
上述のように各磁気センサブロック3a,3bでは、永久磁石21の同じ極性の磁極22に対するホール素子31の位置関係が等しくなっているから、全てのホール素子31が永久磁石21と対向していれば、各磁気センサブロック3a,3bの信号パターンは等しくなるが、ドア体6の移動に伴って磁気センサブロック3a又は3bのホール素子31が永久磁石21と対向しなくなると、永久磁石21と対向していないホール素子31では磁極22を検出できなくなる。このような場合、制御回路ブロック4では、磁極22を検出しているホール素子31の数が多い方の磁気センサブロック3a,3bを選択しているので、正しい検出信号を読み込むことができる。したがって、何れかの磁気センサブロック3a,3bのみが可動子2と対向するような位置にドア体6を移動させた状態で電源を投入すれば、制御回路ブロック4は、正しい検出信号を出力する磁気センサブロック3a,3bを選択して、動作を開始することができる。また制御回路ブロック4は、ノイズなどの異常によって磁気センサブロック3a,3bの選択を誤った場合でも、正しい検出信号を出力する磁気センサブロック3a,3bを選択し直すことができる。
【0043】
また、制御回路ブロック4では、電源投入時における磁気センサブロック3a,3bの信号パターンが同じ場合は、何れかの磁気センサブロック3a,3bを仮に選択し、その検出信号を読み込んでいるので、磁気センサブロック3a,3bの検出信号を両方共に監視する場合に比べて、制御回路ブロック4の負荷を減らすことができる。さらに、制御回路ブロック4の選択した磁気センサブロック3a又は3bの信号パターンが、磁極22を検出不能になる直前の信号パターンになると、検出信号を読み込む磁気センサブロック3a,3bを切り替えているので、正しい検出信号を出力する磁気センサブロック3a,3bを選択することができる。
【0044】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、ドア体を支持するドア枠の一部を構成し、ドア体の走行方向と交差する方向において対向する枠辺に、ドア体の走行範囲の略全体に亘って配置された複数個のコイルからなる固定子と、当該固定子と対向するドア体の部位の略全体に、前記走行方向において複数の磁極が交互に異極となるように設けられた永久磁石を具備する可動子と、当該可動子と対向するドア枠の部位に複数設けられ永久磁石の磁極を検出することによって固定子に対する可動子の位置を検出する磁気センサブロックと、磁気センサブロックの検出結果に応じて永久磁石との相互作用によりドア体を移動させる推力を発生させるように各コイルへの通電を制御する制御手段とを備え、複数の磁気センサブロックを、ドア体が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置との間に走行方向における可動子の幅寸法よりも短い間隔で配置し、ドア体の走行位置に応じて制御手段が検出信号を取り込む磁気センサブロックを可動子に対向している磁気センサブロックに切り替える切替手段を設け、各磁気センサブロックは、永久磁石の磁極を検出する複数の磁気検出素子を、各磁気検出素子の検出信号の組み合わせからなる信号パターンがドア体の移動に伴って周期的に変化するように、ドア体の走行方向に沿って並べて構成され、前記切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択して、選択した磁気センサブロックの検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが、所定の信号パターンから別の信号パターンに変化すると、変化した信号パターンに応じて選択する磁気センサブロックを切り替えることを特徴とし、複数の磁気センサブロックは、ドア体が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置との間に走行方向における可動子の幅寸法よりも短い間隔で配置されているので、ドア体が可動子の幅寸法以上移動したとしても、何れかの磁気センサブロックが可動子の永久磁石と対向しているから、切替手段がドア体の走行位置に応じて可動子と対向している磁気センサブロックに切り替えることにより、固定子に対する可動子の位置を常に検出できるという効果がある。したがって、従来の自動ドアのように、ドア体の走行距離が可動子の幅寸法よりも短い寸法に制限されることはなく、可動子の幅寸法以上移動させることができるという効果がある。
【0045】
さらに請求項1の発明では、切替手段が何れかの磁気センサブロックを選択して、選択した磁気センサブロックの検出信号を制御手段に出力させており、検出信号の信号パターンが所定の信号パターンから別の信号パターンに変化すると、変化した信号パターンに応じて選択する磁気センサブロックを切り替えているので、切替手段では常時全ての磁気センサブロックの検出信号を読み込む必要がなく、切替手段や制御手段をマイクロコンピュータで構成する場合はマイクロコンピュータの演算量を減らすことができるから、演算処理能力の高い高価なマイクロコンピュータを用いる必要がなく、製造コストを低減できるという効果がある。
【0046】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、各磁気センサブロックでは、永久磁石の同じ極性の磁極に対する磁気検出素子の位置関係が等しくなるように磁気検出素子が配置されており、切替手段の選択した磁気センサブロックの磁気検出素子が磁極を検出しておらず、他の磁気センサブロックの対応する磁気検出素子が磁極を検出すると、切替手段は制御手段が検出信号を読み込む磁気センサブロックを他の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とし、各磁気センサブロックでは、永久磁石の同じ極性の磁極に対する磁気検出素子の位置関係が等しくなっているから、全ての磁気検出素子が永久磁石と対向していれば、各磁気センサブロックの信号パターンは等しくなるが、ドア体の移動に伴って何れかの磁気センサブロックの磁気検出素子が永久磁石と対向しなくなると、永久磁石と対向していない磁気検出素子では磁極を検出できなくなるので、このような場合は切替手段が永久磁石の磁極を検出している磁気センサブロックに切り替えることによって、正しい検出信号を制御手段に出力させることができるという効果がある。
【0047】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、電源投入時における各磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択してその検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが磁極を検出不能になる直前の信号パターンになると、制御手段に検出信号を出力する磁気センサブロックを別の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とし、請求項3の発明では電源投入時における磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、何れの磁気センサブロックを選択すれば良いか判断できないが、切替手段では、電源投入時における磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、何れかの磁気センサブロックを選択しているので、全ての磁気センサブロックの検出信号を読み込む必要が無く、切替手段や制御手段をマイクロコンピュータで構成する場合はマイクロコンピュータの演算量を減らすことができ、さらに選択した磁気センサブロックの信号パターンが、磁極を検出不能になる直前の信号パターンになると、別の磁気センサブロックに切り替えているので、永久磁石を検出できなくなって磁気センサブロックの信号パターンが異常となる前に磁気センサブロックを切り替えて、正しい検出信号を制御手段に出力させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の自動ドアに用いるリニアモータの要部拡大図である。
【図2】同上の外観図である。
【図3】同上に用いる磁気センサブロックの出力を示す図である。
【図4】同上の動作を説明するフローチャートである。
【図5】同上の別の動作を説明するフローチャートである。
【図6】従来の自動ドアの外観図である。
【図7】同上に用いるリニアモータの一部破断せる要部拡大図である。
【図8】同上に用いる磁気センサブロックの出力を示す図である。
【図9】同上の制御回路ブロックの回路図である。
【符号の説明】
2 可動子
3a,3b 磁気センサブロック
6 ドア体
21 永久磁石
22 磁極
Claims (3)
- ドア体を支持するドア枠の一部を構成し、ドア体の走行方向と交差する方向において対向する枠辺に、ドア体の走行範囲の略全体に亘って配置された複数個のコイルからなる固定子と、当該固定子と対向するドア体の部位の略全体に、前記走行方向において複数の磁極が交互に異極となるように設けられた永久磁石を具備する可動子と、当該可動子と対向するドア枠の部位に複数設けられ永久磁石の磁極を検出することによって固定子に対する可動子の位置を検出する磁気センサブロックと、磁気センサブロックの検出結果に応じて永久磁石との相互作用によりドア体を移動させる推力を発生させるように各コイルへの通電を制御する制御手段とを備え、複数の磁気センサブロックを、ドア体が走行範囲の一方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置と、他方の端まで移動した状態で可動子に対向する位置との間に走行方向における可動子の幅寸法よりも短い間隔で配置し、ドア体の走行位置に応じて制御手段が検出信号を取り込む磁気センサブロックを可動子に対向している磁気センサブロックに切り替える切替手段を設け、各磁気センサブロックは、永久磁石の磁極を検出する複数の磁気検出素子を、各磁気検出素子の検出信号の組み合わせからなる信号パターンがドア体の移動に伴って周期的に変化するように、ドア体の走行方向に沿って並べて構成され、前記切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択して、選択した磁気センサブロックの検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが、所定の信号パターンから別の信号パターンに変化すると、変化した信号パターンに応じて選択する磁気センサブロックを切り替えることを特徴とする自動ドア。
- 各磁気センサブロックでは、永久磁石の同じ極性の磁極に対する磁気検出素子の位置関係が等しくなるように磁気検出素子が配置されており、切替手段によって選択された磁気センサブロックの磁気検出素子が磁極を検出しておらず、他の磁気センサブロックの磁気検出素子が磁極を検出すると、切替手段は制御手段が検出信号を読み込む磁気センサブロックを他の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とする請求項1記載の自動ドア。
- 電源投入時における各磁気センサブロックの信号パターンが同じ場合、切替手段は何れかの磁気センサブロックを選択してその検出信号を制御手段に出力させると共に、選択した磁気センサブロックの信号パターンが磁極を検出不能になる直前の信号パターンになると、制御手段に検出信号を出力する磁気センサブロックを別の磁気センサブロックに切り替えることを特徴とする請求項2記載の自動ドア。
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