JP3724239B2 - 冷却装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍サイクル内の封入冷媒を上手に活用して冷却する冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は例えば特開平6−137691号公報に示された従来の冷却装置としての空気調和機の冷媒回路の系統図である。
この図10において、1は回転数が可変し、冷媒を圧縮する圧縮機、2は室外熱交換器、3は減圧装置としての膨張弁であり、この膨張弁は電気式膨張弁のみを指す、4は室内熱交換器、5は圧縮機1と室外熱交換器2を連結する吐出冷媒配管、6は室外熱交換器2と電気式膨張弁3とを連結する液冷媒配管、8は室内熱交換器4と圧縮機1とを連結する吸入冷媒配管、10aは圧縮機1の吐出配管5に配設された圧力検出器、10bは圧縮機1の吸入配管8に配設された圧力検出器、11aは室外熱交換器2の出口側冷媒配管6に配設された温度検出器、11bは圧縮機1の吸入冷媒配管8に配設された温度検出器である。
また、9は制御器で、この制御器9は各圧力検出器10a,10bから出力された冷媒圧力信号及び温度検出器11a,11bから出力された冷媒温度信号、及び、又は圧縮機の回転数に応じて電気式膨張弁の開度を制御する。
【0003】
なお、ここで、前述の各圧力検出器及び温度検出器によって検出された圧力、温度値を以下のように定義する。
即ち、圧力検出器10aで検出される圧力をPa、圧力検出器10bで検出される圧力をPb、温度検出器11aで検出される温度をTa、温度検出器11bで検出される温度をTbとする。
【0004】
次に図10の構成動作について説明する。
まず、圧縮機1より吐出された高温、高圧のガス冷媒は冷媒配管5を経て凝縮器となる室外熱交換器2を通る過程で室外空気と熱交換することにより凝縮され、高圧の過冷却液冷媒となる。
次に、この高圧の液冷媒は冷媒配管6を介して電気式膨張弁3へ流れ、ここで減圧され、冷媒配管7を経て蒸発器となる室内熱交換器4に送出され、この送出された液冷媒は室内空気と熱交換されて、蒸発し、低圧のガス冷媒となり、アキュームレータ12を経て圧縮機1に戻り、再び圧縮機1で圧縮されて吐出される。
【0005】
次に、このような冷凍サイクルの繰り返しにおける圧縮機の回転速度と必要冷媒量との関係について説明する。
なお、図11は吸入過熱度SH(SH=Tb−Pbの飽和温度)及び室外熱交換器出口過冷却度SC(SC=Paの飽和温度−Ta)を一定値、例えば、5degになるように電気式膨張弁の開度(冷媒流量)を制御した時に、各圧縮機回転速度に対して必要となる冷媒量を示したものである。
【0006】
この図からもわかるように、圧縮機回転速度が低下するほど必要な冷媒量は増大し、圧縮機最少回転速度において必要な冷媒量は最大となる。この要因は、例えば、圧縮機回転速度が低下するほど圧縮機出口より吐出されるガス冷媒の流量は少なくなるが、室外熱交換器の能力は変わらないので室外熱交換器内部で、スピーデイに凝縮されるため、速い段階から、即ち熱交換器の入口側で冷媒はガスから液相へ変化し、室外熱交換器内に冷媒が溜まるからである。
即ち、室外熱交換器内部には液冷媒が大量に存在(滞留)するため、必然的に必要冷媒量は多くなる。
【0007】
以上のようなことを考慮し、もしここで、最大圧縮機回転速度fmaxに対応した冷媒量を封入すれば、最小圧縮機回転速度fminになった時には、冷媒不足が生じるし、また逆に、最小圧縮機回転速度fminに対応した冷媒量を封入すれば、最大圧縮機回転速度fmaxになった時には、著しく多くの余剰冷媒が生じることになる。
【0008】
従って、圧縮機回転速度fを考慮せずに、単に、吸入過熱度SHと室外熱交換器出口過冷却度SCとを一定になるように制御する限り、前述したように、必要冷媒量は大きく変動するために、一般的に、下記冷媒封入量式に基づいて平均圧縮機回転速度に対応した冷媒量を封入して制御する例もあるが、やはり、最小圧縮機回転速度fmin側では冷媒が不足し、不安定な過熱運転気味の状態で運転されることなる。
なお、前述の冷媒封入量式を下記に示す。
fmean=(fmin+fmax)/2 に対する平均封入冷媒量wmean=(Wmin+Wmax)/2
【0009】
また更に、前述の問題点を改善するために、圧縮機回転速度fを考慮して冷媒を封入し、このものを吸入過熱度SHまたは室外熱交換器出口過冷却度SCのいずれかで制御する具体例を図12で説明する。
即ち、圧縮機回転数(回転速度)fが平均圧縮機回転数fmeanより低速域で運転される時は、吸入過熱度SHに基づいて電気式膨張弁の開度を制御し、平均圧縮機回転数fmeanより高速域で運転される時は、室外熱交換器過冷却度に基づいて電気式膨張弁の開度を制御する例のものである。
【0010】
まず、この従来の制御例においては、平均冷媒量wmeanが封入された後、圧縮機回転数(回転速度)fが平均圧縮機回転数fmeanより低速域で運転されている時は、前述したように、室外熱交換器の能力は変わらないで冷媒循環が少なくなるため、室外熱交換器内部で、冷媒がスピーデイに冷却され、熱交換器の入口側の速い段階から凝縮されるため、室外熱交換器過冷却度が一定値になるように電気式膨張弁の開度を制御すると、室外熱交換器2内に冷媒が溜り、室内熱交換器4内の冷媒量が不足する(図12の斜線部に相当)ので、吸入過熱度のみで、その値が一定値になるように制御する。
【0011】
即ち、吸入過熱度のみを一定の値になるように制御することにより、過冷却度コントロールによる室外熱交換器内部に溜まる冷媒を防止すると共に、仮に室内熱交換器内の冷媒が不足気味なったとしても、このことを吸入過熱度から検知し、室外熱交換器内に溜まらないように、電気式膨張弁の開度を開き気味に制御するようになるので、この溜らなくなった分だけ、冷媒量の不足を緩和するようになる。
【0012】
また逆に、圧縮機回転速度fが平均圧縮機回転速度fmeanより高速域では、過冷却度のみを一定の値になるように制御するので、吸入過熱度を一定に制御した場合に発生する室内熱交側の冷媒余剰量(図12の斜線部)を、室外熱交換器内に抑えこむように運転する。即ち、絞りぎみの運転をするようになる。
【0013】
しかし、このような制御をしたとしても、図11に示すように、やはり、高速域では、冷媒が余り、低速域では、冷媒が不足することには変りがないし、特に、平均冷媒量wmeanが規定どうり封入されずに、冷媒封入量が規定以上封入された場合は低速域で絞り過ぎて凍結したり、あるいは、封入量が規定以下封入された場合は高速域で開き過ぎて高圧圧力が上昇したり、不安定な運転となる。
【0014】
次に、この動作をフローチャート図13で説明する。
まず、この図に示すように、ステップS1で制御器9に接続された冷媒圧力検出器及び温度検出器からの情報を読み取った上でステップS2において圧縮機の回転速度fの大きさを判定し、fが所定の値fmeanよりも大きければステップS3へ進み、制御器9内で演算される室外熱交換器出口過冷却度を一定になるように電気式膨張弁の開度を制御し、ステップS3においてfが所定の値fmeanより小さければステップS4へ進み、制御器9内で演算される吸入過熱度を一定となるように電気式膨張弁の開度を制御する。
【0015】
【 発明が解決しようとする課題 】
以上説明したように、従来の冷却装置においては、圧縮機の回転数のみの判断基準で吸入過熱度または過冷却度のみのいずれかで制御しているので、冷媒封入量を充分に活用できないため、冷却能力を充分に引張りだせないと言う問題があった。
特に、冷媒封入量が規定以上封入された場合は低速域で絞り過ぎて凍結したり、あるいは、規定以下封入された場合は高速域で開き過ぎて高圧圧力が上昇したり、不安定な運転をすると言う問題があった。
【0016】
この発明は係る問題点を解決するためになされたもので、冷媒封入量を充分に活用し、冷却能力を充分に引き出しながら安定した冷却運転をする冷却装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る冷却装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及びアキュムレータを順次配管で連結して成る冷媒回路と、この冷媒回路の膨張弁及び蒸発器と蓄熱運転時に並列に接続され、蓄熱利用冷却運転に直列に接続される蓄熱用膨張弁及び蓄熱用熱交換器から成る蓄熱冷媒回路と、上記凝縮器の出口側冷媒過冷却度を検出する過冷却度検出手段と、上記圧縮機の吸入側冷媒過熱度を検出する過熱度検出手段と、この過熱度検出手段又は上記過冷却度検出手段の検出結果に基づいて上記膨張弁の開度を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段が、上記蓄熱運転時に、上記凝縮器の出口側過冷却度が上記目標過冷却度になるように上記膨張弁の開度を制御し、上記蓄熱利用冷却運転時に、上記圧縮機の吸入側過熱度が上記目標過熱度になるように上記膨張弁の開度を制御するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの実施の形態1の概略構成図であり、この図において、1は冷媒を圧縮する圧縮機で、この圧縮機は回転数が可変するものでも良いし、あるいは可変しないものでも良い。13は冷媒配管6と吸入冷媒配管8aとを接続し、減圧装置14を有するバイパス配管、15aは室外熱交換器ほぼ中央部に設けられ、当該温度を検出する室外熱交中央温度検出器、15bは室外熱交換器の出口部に設けられ、当該温度を検出する室外熱交出口温度検出器、16aは圧縮機の吸入部に設けられ、当該吸入温度を検出する圧縮吸入温度検出器、16bは減圧装置14の出口部に設けられ、当該出口温度を検出するバイパス出口温度検出器である。なお、このバイパス温度検出器16bは室内熱交換器の冷媒蒸発飽和温度を検出できれば良いものであるから、わざわざバイパス配管13を設けてその出口部に取り付ける必要がなく、単に、室内熱交換器の冷媒蒸発飽和温度を検出する位置に取り付けても良い。
また、29はこれらの温度検出器15a,15b並びに16a,16bから出力される冷媒温度信号に応じて電気式膨張弁開度を制御する制御器である。
なお、その他の符号については従来例で説明しているので、説明を省略する。
【0026】
次に図1の構成の動作について説明する。
この図1において、圧縮機1より吐出された高温、高圧のガス冷媒は冷媒配管5を経て凝縮器となる室外熱交換器2を通る過程で室外空気と熱交換することにより凝縮され、高圧の過冷却された液冷媒となる。この高圧の液冷媒の一部は電気式膨張弁3により減圧され、冷媒配管7を経て蒸発器となる室内熱交換器4に送出され、ここで室内空気と熱交換して蒸発し、低圧のガス冷媒となる。
次に、この低圧のガス冷媒は、冷媒配管8a、アキュームレータ12、冷媒配管8bを経て、再び圧縮機1に吸入され、圧縮され、吐出される。
【0027】
また、前述の過冷却液冷媒の一部はバイパス配管13を経由し、減圧装置14で減圧され、低圧の二相冷媒となって冷媒配管8bへ流れ、室内熱交換器4からの低圧ガス冷媒と合流する。
【0028】
次に、このような冷凍サイクルにおいて、電気式膨張弁3の開度によって吸入過熱度を制御した場合と、凝縮器出口過冷却度を制御した場合の各冷媒封入量における一般的な運転特性の関係を図2及び図3により説明する。
なお、図2は、圧縮機回転速度をある一定値とし、凝縮器出口過冷却度SCが一定になるように膨張弁開度を制御した場合の各冷媒封入量における冷却装置の一般的な運転特性を示したものである。
【0029】
この図に示すように、封入冷媒量を比較的多く封入した場合、一般的に、凝縮器出口過冷却度SCをある一定の値にするために、膨張弁の開度を大きく開いても、冷媒量が充分確保できるので、冷却能力を充分に引き出せる。
しかし、封入冷媒量が比較的少なく、不足ぎみの場合は、膨張弁開度を小さくしなければ、冷媒不足が生じ、冷媒流量(冷却能力)が減少し、吸入過熱度SHが大きくなったり、あるいは、蒸発温度が低下し、熱交換に着霜するようになるため、過熱運転、または、着霜運転をするようになる。
【0030】
以上のように、所定の冷媒量で凝縮器出口過冷却度SCが一定になるように膨張弁開度を制御した場合、封入冷媒量が充分にある場合は安定した冷却装置能力を得ることができる。しかし、封入冷媒量が減少した場合、充分な冷却能力を得ることができなくなり、冷却能力が減少するようになる。
【0031】
次に、所定の冷媒量で吸入過熱度SHが一定となるように膨張弁開度を制御した場合の各冷媒封入量における冷却装置の運転特性を図3により説明する。
【0032】
この図3に示すように、吸入過熱度SHが一定になるように制御すると、封入冷媒量が少なかったり、あるいは負荷と冷却能力とのアンバランス等の原因で段々少なくなって行き、過熱度SHが増大して行く場合でも、この過熱度SHの増大を抑えるように制御するので、即ち、膨張弁開度を開くように制御するので、冷媒流量が確保でき、冷却能力も充分確保することができる。しかし、逆に封入冷媒量が多くなり、過熱度SHが減少して行く場合には、この過熱度SHの減少を抑えるように膨張弁の開度を絞るので、室内熱交換器へ流る冷媒流量が少なくなり、蒸発温度が低下し、熱交換に着霜すると共に、冷却装置の能力が減少する。
【0033】
以上のように吸入過熱度を一定になるように膨張弁開度を制御すると、封入冷媒量が必要規定量より比較的少ない場合は安定した冷却装置の能力を得ることができるが、封入冷媒量が必要規定量より比較的多い場合は充分な冷却装置の能力が得られなくなる。
【0034】
従って、膨張弁開度の制御対象として、凝縮器出口過冷却度または吸入過熱度の少なくともいずれか一方を冷媒封入量に応じて選択し、その選択結果に基づいて制御することにより、安定した冷却運転が得られる。
即ち、具体的には封入冷媒量が比較的多い状態では凝縮器出口過冷却度を選択し、封入冷媒量が比較的少ない状態では吸入過熱度で膨張弁の開度を制御するようにする。
【0035】
次に、この制御動作の1つの例を図4を用いて説明する。
なお、図4は凝縮器出口の過冷却度並びに吸入過熱度を膨張弁の制御対象にした時の特性図であり、この図は、一方の制御対象を一定(例えば8deg)とし、他方の制御対象を変化させた時に必要となる封入冷媒量の特性図である。
【0036】
この図に示すように、凝縮器出口過冷却度を大きくしていくと必要封入冷媒量は増大し、逆に吸入過熱度を大きくしていくと必要冷媒量は減少する傾向になる。しかも、凝縮器出口過冷却度制御の方が総じて吸入過熱度制御より同じ温度差の変化に対して多くの冷媒量が必要となることがわかるが、これは冷媒の比容積がガスと液とでは相違するためである。
【0037】
従って、各封入冷媒量に応じて過冷却度または吸入過熱度のいずれで膨張弁の開度を制御するかを選択することにより決まる。
言い換えれば、膨張弁開度の制御対象である凝縮器出口過冷却度または吸入過熱度の少なくともいずれか一方を所定値にし、その他方の値を検出し、その検出結果から封入冷媒量の多い、少ないを判断し、その判断結果に基づいて過冷却度または吸入過熱度のいずれか一方で膨張弁の開度を制御すると、封入冷媒量が規定以上または以下で封入されたとしても、あるいは、その封入量で圧縮機の回転数が変化した時でも、下記に記述するように、安定した冷却能力を得ることが可能となる。
【0038】
以下に、図5を用いて、具体的な制御フロー例について説明する。
まず、冷却装置の起動時においては、制御器29が膨張弁初期制御目標として、圧縮機回転数や、外気温度による室外熱交換器の容量等(言い換えれば、冷媒循環量)により決定した凝縮器出口過冷却度(=15a−15b)の目標基準値(例えば8deg )になるように膨張弁の開度を選択し、その選択結果に基づいて膨張弁を制御する。
【0039】
次に、当該冷却装置の冷凍サイクルがバランスするための所定時間(例えば10分)が経過したか否かを判断し、経過していなければ安定運転状態に達してないと判断して、その運転制御状態を維持し、経過していれば、安定運転状態になったと判断し、吸入過熱度が基準値以上(超えている)か、以下かを判定する。
【0040】
次に、この判定結果で、吸入過熱度が基準値(例えば8deg)以下であれば、封入冷媒量は充分あり、室内熱交換器が充分活用されていると判断し、即ち、このままの状態で効率の良い冷却運転ができると判断し、その状態で運転を継続する。
しかし、この運転状態で、圧縮機回転数の低下や室内温度が上昇して、吸入過熱度が基準値を超えた時や、前述の判定結果で吸入過熱度が基準値を超えていると判断した時は、冷媒量が少ない、即ち、吸入過熱度が大きくなり冷却装置の能力が低下し、蒸発温度が低下して、室内熱交換器4に着霜の恐れがあると判断し、膨張弁を開き、吸入過熱度を目標基準値になるように制御する。
【0041】
次に、この目標基準値以下の吸入過熱度による膨張弁の制御に入ると、制御器29は当該冷却装置の冷凍サイクルがバランスするための所定時間(例えば10分)を経過したか否かを判断し、経過していなければ安定運転状態に達してないと判断して、その運転状態を維持し、経過していれば、安定運転状態になったと判断し、過冷却度が目標基準値以上(超えている)か、以下かを判定する。
【0042】
次に、この判定結果で、過冷却度が目標基準値以下(8deg)の時は、膨張弁を開き、吸入過熱度を低下させ、変更した値が正しかった、即ち、蒸発器が充分活用されるようになったと判断し、その吸入過熱度の運転状態を継続する。
但し、この吸入過熱度を低下させ、蒸発器を充分活用しようとする時に、膨張弁を開き過ぎて、凝縮器内の冷媒が不足し、過冷却度が例えば1degの以下にならないようにするために、例えば、前述の検出した過熱度が基準過熱度より15℃以上高くない時は基準過熱度にするが、15℃以上高い時は、基準過熱度をやや高めの所定値(例えば12deg )になるように設定しても良い。
また、仮に、膨張弁を開き過ぎて、凝縮器内の冷媒が不足し、過冷却度がなくなったとしても、その封入冷媒量においては、蒸発器の冷却効果が最適になっていることは、言うまでもない。
【0043】
また、上記判定結果で、過冷却度が目標基準値(例えば8deg)以上であれば、冷媒量が少ないと判断して膨張弁を開き、過冷却度を目標基準値より小さくなるようにしたにも関わらず、目標基準値以上になったのは、何が変化したからだと判断し、即ち、圧縮機回転数又は外気温度による室外熱交換器の容量が変化して目標基準値以上になり、凝縮器内の冷媒量が増え、凝縮器及び蒸発器内の冷媒量が目標基準値になったと判断し、スタート(起動時)に戻り、その後同じ動作を繰り返す。
【0044】
また、運転停止後の再起動時には、常に図5の制御フローの起動時から再び同じ制御を開始する。これは、圧縮機回転数又は外気温度による室外熱交換器の容量が変化しているか、いなかをチェックするためである。
【0045】
また、過冷却度や過熱度の目標基準値は、前述したように、圧縮機の回転数や、外気温度による室外熱交換器の容量等により決定されるものであるから、当然圧縮機の回転数や外気温度等により変更される。
【0046】
以上説明したように、封入冷媒量に対する冷却装置の過冷却度を基準値にして吸入過熱度をチェックし、即ち、凝縮器内の適正冷媒量における蒸発器内の冷媒量をチェックしながら、そのチェック結果で目標基準値以下の時は、冷媒量が充分あると判断して目標基準過冷却度になるように制御するようにし、以上の時は、冷媒量が少ないと判断して目標基準吸入過熱度になるように制御するようにしたので、封入冷媒量を充分に活用しながら、運転範囲の拡大及び冷却能力を充分引き出して安定した冷却運転をする信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0047】
また、これらの各制御状態において他方の特性が変化すると、この変化に対応して制御対象を、目標基準過冷却度から目標基準吸入過熱度へ、あるいは、逆に、目標基準吸入過熱度から目標基準過冷却度へ変えるので、運転条件の変化に対応して制御する信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0048】
実施の形態2.
この実施の形態2においては、実施の形態1の凝縮器過冷却度を吸入過熱度に、吸入過熱度を凝縮器過冷却度に置き換えて制御したものである。
なお、その制御フローを図6に示す。
【0049】
以下に、この制御フローの具体的な動作について説明する。
まず、冷却装置の起動時においては、制御器29が膨張弁初期制御目標として、圧縮機回転数や、外気温度による室外熱交換器の容量等により決定した基準吸入過熱度(例えば8deg )になるように膨張弁の開度を選択し、その選択結果に基づいて制御する。
次に、当該冷却装置の冷凍サイクルがバランスするための所定時間(例えば10分)が経過したか否かを判断し、経過していなければ安定運転状態に達してないと判断して、その運転制御状態を維持し、経過していれば、安定運転状態になったと判断し、過冷却度が所定値以上(超えている)か、以下かを判定する。
【0050】
次に、この判定結果で、過冷却度が目標基準値(8deg)以下であれば、冷媒量は少ないと判断し、その吸入過熱度による運転制御を継続し、効率の良い冷却運転を維持する。即ち、封入冷媒量がやや不足していても、室内熱交換器(蒸発器)へ冷媒を確実に供給しながら、室内熱交換器の冷却能力を充分に引き出して運転するようになる。
なお、この図6には記載していないが、過冷却度が例えば2degの以下の時は凝縮器内のガス不足と判断し、前述の目標過熱度を例えば10degに変更し、この変更した目標過熱度で前述の動作を繰り返し、過冷却度が8degから2deg以内になるように制御してもよい。
【0051】
一方、過冷却度が所定値を超えている時は、封入冷媒量の多くが室外熱交換器へ集まり過ぎているため、高圧が高くなり、冷却装置の能力が低下していると判断して、膨張弁を開き、過冷却度を判定値以下の所定値(例えば5deg)になるように制御する。
【0052】
次に、この判定値以下の過冷却度による膨張弁制御に入ると、制御器29は当該冷却装置の冷凍サイクルがバランスするための所定時間(例えば10分)を経過したか否かを判断し、経過していなければ安定運転状態に達してないと判断して、その運転状態を維持し、経過していれば、安定運転状態になったと判断し、吸入過熱度が目標基準値以上(超えている)か、以下かを判定する。
【0053】
次に、この判定結果で、吸入過熱度が目標基準値以下の時は、吸入過熱度を変更した値が正しかったと判断し、その状態で運転制御を継続する。
しかし、過冷却度が目標基準値(例えば8deg)以上であれば、室外熱交換器内の冷媒量が多いと判断し、膨張弁を開き、過冷却度を小さくしたにも関わらず、目標基準値以上になったのは、何が変化したからだと判断し、即ち、圧縮機回転数又は外気温度による室外熱交換器の容量等が変化して、目標基準値以上なったと判断し、スタート(起動時)に戻り、その後同じ動作を繰り返す。
【0054】
また、運転停止後の再起動時にも、図6の制御フローの起動時から同じ動作を開始する。
【0055】
以上説明したように、封入冷媒量に対する冷却装置の吸入過熱度を所定値にして過冷却度をチェックし、即ち、蒸発器内の適正冷媒量における凝縮器内の冷媒量をチェックしながら、そのチェック結果で目標基準値以下の時は、冷媒量が少ないと判断して吸入過熱度で制御するようにし、以上の時は、冷媒量が多いと判断して過冷却度で制御するようにしたので、封入冷媒量を充分に活用しながら、運転範囲の拡大及び冷却能力を充分引き出して安定した冷却運転をする信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0056】
また、これらの各制御状態において他方の特性が変化すると、この変化に対応して制御対象を、目標基準過冷却度から目標基準吸入過熱度へ、あるいは、逆に、目標基準吸入過熱度から目標基準過冷却度へ変えるので、運転条件の変化に対応して制御する信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0057】
実施の形態3.
この実施の形態3においては、図7に示すように、実施の形態1または2の冷却装置の室内熱交換及び膨張弁と並列に氷蓄熱槽及び蓄熱用膨張弁を設け、この氷蓄熱槽に貯えた熱を活用して冷却する氷蓄熱槽付冷却装置に関するものである。
【0058】
以下に、その詳細について説明する。
まず、図7は氷蓄熱槽付冷却装置の冷凍サイクルの構成図であり、この図において、100は室内ユニット、200は蓄熱ユニット、300は室外ユニットを示す。
なお、この蓄熱ユニット200内には各種機器が内臓されており、3a,3bは減圧装置としての電気式膨張弁であり、この電気式膨張弁の3aは実施の形態1または2で説明した電気式膨張弁3に相当するもである。また、40a,40b,40cは冷媒の流れを切換える冷媒回路切換弁であり、30は蓄熱材としての水を貯留する蓄熱槽で、この蓄熱槽30は室内熱交換器4及び電気式膨張弁3aと並列に設けられ、蓄熱用熱交換器を具備している。
また、冷媒配管10,11は室内ユニット100と蓄熱ユニット200を接続する延長配管である。
その他の構成については実施の形態1及び2の図1と同様なため省略する。
【0059】
次に、この氷蓄熱槽付冷却装置の蓄熱利用冷房運転時と蓄熱運転時の冷媒の流れを図7を用いて説明する。
まず、蓄熱利用冷房運転時の冷媒は、図7の実線の矢印のごとく流れる。
即ち、圧縮機1より吐出された高温、高圧のガス冷媒は室外熱交換器2で室外空気と熱交換することにより冷却、凝縮され、高圧のまま過冷却液冷媒状態となって、冷媒配管6から蓄熱ユニット200に至る。蓄熱ユニット200に流入した高圧過冷却液冷媒は冷媒配管17、膨張弁3bを経由して、蓄熱用熱交換器30bで蓄熱槽内の氷と熱交換され、さらに過冷却される。
なお、この時の膨張弁3bの開度は全開相当にするため、冷媒の減圧はほとんどない。
【0060】
次に、この蓄熱用熱交換器30bで過冷却された高圧過冷却液冷媒は冷媒配管18、20を経て、膨張弁3aにより減圧され、低圧の二相冷媒となって室内ユニット100に至り、室内熱交換器4に達し、室内空気と熱交換することにより低圧のまま加熱されて蒸発し、乾き度の大きな気液混合2相冷媒または過熱ガス冷媒となって、蓄熱ユニット200の冷媒配管8a,アキュームレータ12を経て圧縮機1に戻るというサイクルを繰り返す。
なお、この蓄熱利用冷房運転により、蓄熱槽30の蓄熱材の熱は消費される。
【0061】
次に蓄熱運転時の冷媒の流れについて説明する。
まず、蓄熱運転時の冷媒の流れは図7による点線の矢印のごとく流れ、圧縮機1より吐出された高圧、高圧のガス冷媒は室外熱交換器2で室外空気と熱交換することにより、冷却、凝縮され、高圧の過冷却液冷媒状態となって冷媒配管6を経て蓄熱ユニット200に達する。
【0062】
次に、この蓄熱ユニット200に達した冷媒は冷媒配管17を経て膨張弁3bにて減圧され低圧の気液混合二相冷媒となり、蓄熱槽30に貯留された水もしくは氷と蓄熱用熱交換器30bを介して熱交換し、乾き度の大きい低圧の気液混合二相冷媒または過熱ガス冷媒となって冷媒配管19、8a及びアキュームレータ12を経て圧縮機1に戻る。
なお、この時、蓄熱運転時には膨張弁3aは閉じているため、冷媒は室内ユニット100に流れることはない。また、この蓄熱動作により、蓄熱槽30の蓄熱材は冷却され、水から氷へ変移し、蓄熱が行なわれる。
【0063】
次に、これらの蓄熱運転と蓄熱利用冷房運転における延長配管に対する必要冷媒量について図8により説明する。
この図に示すように、蓄熱運転に対し、蓄熱利用冷房運転時の必要冷媒量は常に多くなる。これは冷房運転時における蓄熱用熱交換器30bが高圧液を更に過冷却して液相で貯流する凝縮器の液ラインの役割をするのに対し、蓄熱運転におては、単に冷媒を蒸発させ、気液混合2相冷媒を有する蒸発器としての役割をするからである。
従って、その結果、蓄熱利用冷房運転時の必要冷媒量は蓄熱運転時の必要冷媒量より多く、その分だけ余剰冷媒量となり、アキュームレータ11に貯留される。
なお、アキュームレータはこの余剰冷媒量を充分に貯留できる容積が必要となる。
【0064】
次に、この冷媒量差が発生する要因について説明する。
一般的に、冷媒の比重は液相状態とガス相状態では大きく異なり、液相状態に比べガス状態では比重は約1/15、気液二相状態では約1/3となる。
従って、前述したように、蓄熱運転時における蓄熱用熱交換器30bの冷媒状態は気液二相状態であり、蓄熱利用冷房運転時においては液相状態であるから、当然蓄熱利用冷房運転時の蓄熱用熱交換器30bに貯留する冷媒量は蓄熱運転に比べ約5倍ほど大きくなる。
しかも更に、蓄熱運転時においては、室内ユニット100と蓄熱ユニット200を接続する延長冷媒配管10の膨張弁3aを遮断し、冷媒が室内ユニット100へ流れないようにするので、その分も蓄熱利用冷房運転時よりも更に少なくなる要因となる。
【0065】
次に、この氷蓄熱槽付冷却装置の膨張弁制御動作を図9の制御フローで説明する。
まず、この図に示すように、制御器29は起動時の運転モード信号から蓄熱運転か否かを判断し、この判断結果で蓄熱運転ではない、即ち、蓄熱利用冷房運転であると判断すると、制御器29は膨張弁の開度を目標基準吸入過熱度に基づいて制御し、また、蓄熱運転であると判断すると、凝縮器目標基準過冷却度に基づいて制御する。
即ち、蓄熱運転時には凝縮器出口過冷却度により膨張弁を制御し、蓄熱利用冷房運転時には吸入過熱度により膨張弁を制御する。
なお、運転モードの決定は制御器29が運転の操作結果や、運転の履歴等により決定する。
また、上記の吸入過熱度や過冷却度の目標基準値は、圧縮機の回転数や外気温度変化によって変る室外熱交換器の容量等により決定される。
【0066】
次に、この制御動作について詳細に説明する。
まず、蓄熱利用冷房運転においては、バイパス配管13の減圧用毛細管14により減圧され、高圧液から低圧の二相冷媒になった温度を検出する温度検出器16bで検出された低圧の飽和温度T16bと、吸入冷媒配管8aに配設された温度検出器16aにより検出された低圧ガス温度T16aとから、吸入過熱度SH=T16a−T16bを制御器29が演算し、この演算した吸入過熱度SHが目標吸入過熱度なるように膨張弁3aの開度を制御する。
即ち、演算吸入過熱度と目標吸入過熱度との差に基づいて膨張弁3aの開度を制御する。
【0067】
また、蓄熱運転においては、室外熱交換器2の冷媒凝縮部に取り付けられた温度検出器15aで検出された飽和凝縮温度T15aと、室外熱交換器2の出口部に取り付けられた検出温度検出器15bで検出された冷媒温度T15bから、凝縮器出口過冷却度SC= T15a− T15bを制御器29が演算し、この演算した凝縮器出口過冷却度SCが目標過冷却度となるように膨張弁3bの開度を制御する。
即ち、演算過冷却度と目標過冷却度との差に基づいて膨張弁3bの開度を制御する。
【0068】
以上説明したように、冷媒を多く必要とする運転モード信号である蓄熱利用冷房運転時には吸入過熱度で膨張弁の開度を制御し、冷媒を多く必要としない運転モード信号である蓄熱運転時には凝縮器出口の過冷却度で膨張弁の開度を制御するので、蓄熱利用冷房運転時によって決定される封入冷媒量を削減できると共に、蓄熱運転時の余剰冷媒量を縮小することができるようになるため、封入冷媒量が少なく、アキュームレータを小型化することができる経済的な冷却装置が得られる。
【0069】
実施の形態4.
この実施の形態4においては、実施の形態3の氷蓄熱式冷却装置の蓄熱利用冷房運転時において、実施の形態1で説明した図5の制御フローによる膨張弁制御を適用するものである。即ち、封入冷媒量を多く必要とする蓄熱利用冷房運転時において、実施の形態1で説明した図5の制御フローによる膨張弁制御を適用するものである
【0070】
次に、この実施の形態4の動作について説明する。
まず、制御器29は凝縮器出口過冷却度が所定の過冷却温度になるように膨張弁の制御を行う。
但し、この時、実施の形態3で説明したように、制御器29により制御される膨張弁は蓄熱運転時においては3bであり、蓄熱利用冷房運転時においては3aである。
【0071】
次に、図5に示すように、この過冷却度制御運転が所定時間(例えば、10分)経過した後、検出した吸入過熱度SH=T16a−T16bを演算し、この演算結果が吸入過熱度SH≦8degであれば、吸入過熱度SH>8degにならない限り凝縮器過冷却度制御を継続する。
しかし、吸入過熱度SH>8degであれば、冷媒が少ないと判断して、吸入過熱度SHを目標(所定)吸入過熱度になるよう膨張弁3aまたは3bを制御する。
【0072】
次に、この制御後、所定時間(10分)以上経過した後、検出した凝縮器出口過冷却度SC=T15a−T15bを演算し、この演算した凝縮器出口過冷却度≦8degであれば、適正であると判断し、その吸入過熱度制御運転を継続する。
しかし、凝縮器出口過冷却度SC>8degであれば、何かが変化したと判断し、スタートに戻る。
【0073】
以上説明したように、特に封入冷媒量を多く必要とする蓄熱利用冷房運転時において、冷却装置の過冷却度を所定値にして吸入過熱度から冷媒量をチェックし、そのチェック結果で目標基準値以下の時は、冷媒量が充分あると判断して過冷却度で制御するようにし、以上の時は、冷媒量が少ないと判断して吸入過熱度で制御するようにたので、封入冷媒量を充分に活用して蒸発器の冷却能力を引き出しながら、運転範囲の拡大及び安定した冷却運転をする信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0074】
実施の形態5.
この実施の形態5においては、実施の形態3の氷蓄熱式冷却装置の蓄熱利用冷房運転時において、実施の形態2で説明した図6の制御フローによる膨張弁制御を適用するものである。
【0075】
次に、この実施の形態5の動作について説明する。
まず、制御器29は吸入過熱度が所定のになるように膨張弁の制御を行う。
但し、この時、実施の形態3で説明したように、制御器29により制御される膨張弁は蓄熱運転時においては3bであり、蓄熱利用冷房運転時においては3aである。
【0076】
次に、図6に示すように、この吸入過熱度制御運転が所定時間(例えば、10分)経過した後、検出した凝縮器出口部の過冷却度SC=T15a−T15bを演算し、この演算結果で、凝縮器出口過冷却度≦8degであれば、室外熱交換器の冷媒量が適正であると判断し、凝縮器出口の過冷却度>8degにならない限り吸入過熱度制御を継続する。
しかし、凝縮器過冷却度SC>8degであれば、冷媒量が多いと判断し、凝縮器出口部の過冷却度が目標過冷却度になるように膨張弁3aの開度を制御する。
【0077】
次に、この過冷却度制御運転で、所定時間(10分)以上経過した後、検出した吸入過熱度SH=T16a−T16bを演算し、この演算した吸入過熱度≦8degであれば、制御した結果が適正であると判断し、その過冷却度制御の運転を継続する。
しかし、吸入過熱度SH>8degであれば、何かが変化したと判断し、スタートに戻る。
【0078】
以上説明したように、封入冷媒量に対する冷却装置の吸入過熱度を所定値にして過冷却度から冷媒量をチェックし、そのチェック結果で目標基準値以下の時は、冷媒量を充分活用していると判断して吸入過熱度で制御するようにし、以上の時は、冷媒量が多いと判断して過冷却度で制御するようにたので、封入冷媒量を充分に活用して冷却能力を充分に引き出しながら、運転範囲の拡大及び安定した冷却運転をする信頼性の高い冷却装置が得られる。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、上記制御手段が、上記蓄熱運転時に、上記凝縮器の出口側過冷却度が上記目標過冷却度になるように上記膨張弁の開度を制御し、上記蓄熱利用冷却運転時に、上記圧縮機の吸入側過熱度が上記目標過熱度になるように上記膨張弁の開度を制御するので、封入冷媒量が少なくてもすむ蓄熱冷却運転には、冷媒量を多く必要とする過冷却で制御し、封入冷媒量を多く必要とする蓄熱利用冷却運転時には、冷媒量が少なくてすむ過熱度で制御するようになるため、蓄熱運転時と蓄熱利用冷却運転時との必要冷媒量をバランスさせながら安定した蓄熱及び蓄熱利用冷却運転をする信頼性の高い冷却装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1及び2の冷凍サイクルの構成を示す系統図である。
【図2】 この発明の圧縮機回転数及び凝縮器出口過冷却度一定とした時の封入冷媒量と冷却装置の運転状態との関係を示す関連図である。
【図3】 この発明の圧縮機回転数及び吸入過熱度一定とした時の封入冷媒量と冷却装置の運転状態との関係を示す関連図である。
【図4】 この発明の圧縮機回転数一定のもとで凝縮器出口過冷却度もしくは吸入過熱度を変化させた時の必要冷媒量の変化を示す関連図である。
【図5】 この発明の実施の形態1及び4における電気式膨張弁の制御動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2及び5における電気式膨張弁の制御動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態3、4、5の冷凍サイクルの構成を示す系統図である。
【図8】 この発明の蓄熱運転時及び蓄熱利用冷房運転時の延長配管長と必要冷媒量の関係を示す関連図である。
【図9】 この発明の実施の形態3における電気式膨張弁の制御動作を示すフローチャートである。
【図10】 従来の冷媒回路の構成を示す系統図である。
【図11】 従来の冷媒循環回路における吸入過熱度及び凝縮器出口過冷却度を一定とした時の、圧縮機回転速度と必要冷媒量との関連を示す関連図である。
【図12】 図11において封入冷媒量を最大必要冷媒量と最小必要冷媒量との平均値とした時の圧縮機回転速度と余剰冷媒量の過不足との関係を示す関連図である。
【図13】 従来例における制御動作を示すフローチャートである。
【 符号の説明 】
1 圧縮機、2 室外ユニット熱交換器、3 電気式膨張弁、3a 電気式膨張弁、3b 蓄熱用膨張弁、4 室内ユニット熱交換器、5 圧縮機1と熱交換器2とを連結する冷媒配管、6 熱交換器2と電気式膨張弁3とを連結する冷媒配管、7 電気式膨張弁3と熱交換器4とを連結する冷媒配管、8a 熱交換器4とアキュームレータ12とを連結する冷媒配管、8b アキュームレータ12と圧縮機1とを連結する冷媒配管、29 制御器、10 室内ユニット100と蓄熱ユニット200を接続する延長冷媒配管、11 室内ユニット100と蓄熱ユニット200を接続する延長冷媒配管、12 アキュームレータ、13 冷媒配管6と冷媒配管8aを連結する冷媒配管、14 バイパス配管13に接続された減圧用冷媒配管、15a 室外ユニット熱交換器2に配設された温度検出器、15b 冷媒配管6に配設された温度検出器、16a 冷媒配管8bに配設された温度検出器、16b バイパス配管13に配設された温度検出器、17 冷媒配管6と電気式膨張弁3bを連結する冷媒配管、18 蓄熱熱交換器30と冷媒配管20とを連結する冷媒配管、19 冷媒配管8aと冷媒配管18とを連結する冷媒配管、20 冷媒配管7と冷媒配管18とを連結する冷媒配管、30 蓄熱槽、30a 蓄熱熱交換器、40a 冷媒回路開閉用弁、40b 冷媒回路開閉用弁、40b 冷媒回路開閉用弁、100 室内ユニット、200 蓄熱ユニット、300 室外ユニット。
Claims (1)
- 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、及びアキュムレータを順次配管で連結して成る冷媒回路と、この冷媒回路の膨張弁及び蒸発器と蓄熱運転時に並列に接続され、蓄熱利用冷却運転に直列に接続される蓄熱用膨張弁及び蓄熱用熱交換器から成る蓄熱冷媒回路と、上記凝縮器の出口側冷媒過冷却度を検出する過冷却度検出手段と、上記圧縮機の吸入側冷媒過熱度を検出する過熱度検出手段と、この過熱度検出手段又は上記過冷却度検出手段の検出結果に基づいて上記膨張弁の開度を制御する制御手段と、を備え、上記制御手段が、上記蓄熱運転時に、上記凝縮器の出口側過冷却度が上記目標過冷却度になるように上記膨張弁の開度を制御し、上記蓄熱利用冷却運転時に、上記圧縮機の吸入側過熱度が上記目標過熱度になるように上記膨張弁の開度を制御することを特徴とする冷却装置。
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