JP3724049B2 - 薄膜コンデンサの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSI内蔵コンデンサとして有用な薄膜コンデンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化、高密度化にともない、コンデンサなどの電子部品の一層の小型化、高性能化が望まれている。
【0003】
そのなかで、LSI内蔵に適した薄膜コンデンサとして、Ptなどの電極とAl2 3 、SiO2 、TiO2 、BaTiO3 などの誘電体セラミック膜をスパッタ法で交互に形成するコンデンサの製造方法が提案されている(特開昭56−144523号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、誘電体膜として用いるAl2 3 、SiO2 、TiO2 などは材料そのものの誘電率が低いため、コンデンサの容量を上げようとすると膜厚を非常に薄くする必要があり、絶縁耐圧などのコンデンサとしての信頼性が低下するという問題点があった。
【0005】
又、BaTiO3 などは、材料自体の誘電率は高いものの、サブミクロンから数ミクロンオーダーに薄膜化した場合、膜厚が薄くなるにつれて誘電率が低下し、薄膜化の割りにはコンデンサの容量がそれほど大きくならないという欠点があった。
【0006】
このため、誘電体薄膜の材料として、ペロブスカイト型化合物のなかでも誘電率がさらに高い(Ba,Sr)TiO3 、PbTiO3 、Pb(Zr,Ti)O3 、Pb(Mg,Nb)O3 系などを使用することが提案されている。
【0007】
しかしながら、これらのうちでも特に誘電率が高いPbを含む組成系は、通常、電極として使用するPtなどの金属材料と反応しやすい。特に上記組成系のうち、室温での誘電率が最も高いPb(Mg,Nb)O3 系においては、ペロブスカイト構造の膜を得るためには成膜温度を高くする必要があるが、Ptなどの電極との反応を抑えるためには、成膜温度を高くすることができなかった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決して、例えばPb(Mg,Nb)O3 系などの、Pb元素を含有しペロブスカイト構造を有する、高誘電率のセラミック膜を誘電体とした薄膜コンデンサの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の薄膜コンデンサの製造方法は、基板上にPtあるいはPtを含む合金からなる第1の電極を形成する工程と、該第1の電極の直上に、該第1の電極の表面温度が700〜850℃であって酸素分圧が267〜667Paの条件下で、Pb元素を含有する誘電体セラミック膜をCVD法で形成する工程と、該誘電体セラミック膜の上に第2の電極を形成する工程とを備える。
【0010】
そして、前記誘電体セラミック膜はPb(Mg,Nb)O3 系であることを特徴とする。
【0012】
上述のように、Pb元素を含有する誘電体セラミック膜をCVD法で形成する場合、温度を700〜850℃とし、酸素分圧を267〜667Paとすることにより、Ptなどの電極と誘電体セラミック中のPb元素の反応を抑制し、誘電体セラミック膜の特性の悪化を防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例をもとに説明する。
【0014】
(実施例)
まず、本発明の薄膜コンデンサの製造に用いるCVD装置の概略を図1に基づいて説明する。本CVD装置は縦型のコールドウォール型の反応容器1を有し、気化器2でバブリングにより気化したTi原料がキャリアガスのArガスとともに、又、気化器3でバブリングにより気化したNb原料がキャリアガスのArガスとともに、それぞれ原料導入管6、7を通じて混合器11に送られ、原料ガス供給ノズル12を介して基板13上に供給される。又、気化器4で気化したPb原料及び気化器5で気化したMg原料が、キャリアガスのArガスとともに、それぞれ原料導入管8、9を通じて混合器11に送られ、原料ガス供給ノズル12を介して基板13上に供給される。
【0015】
なお、原料温度及びガス流量は、それぞれ温度調節装置(図示せず)とマスフローコントローラー14、15、16、17、18により、任意の値に設定することが可能である。又、基板13の温度は、その下部に設置されたヒータ19により、室温〜1000℃間の任意の温度に設定することが可能である。さらに、反応容器1は、その下部に設置された真空ポンプ20により、減圧状態にすることが可能となっている。
【0016】
次に、本発明の薄膜コンデンサの製造方法を、図2を参照して説明する。図2は基板上に形成した薄膜コンデンサの断面図である。
【0017】
まず、薄膜コンデンサを形成する基板31として、(100)MgO単結晶基板、及び結晶化ガラス基板を用意した。そして、これら基板31の上に、第1の電極32としてPtをスパッタした。なお、MgO基板上にPtをスパッタする際には基板31の温度を500℃とした。
【0018】
得られた基板を確認した結果、MgO基板上のPtは(100)面が主面となるようににエピタキシャル成長しており、ガラス基板上のPtは(111)面が主面となるように配向していた。
【0019】
次に、図1に示すCVD装置を用い、表1に示すCVD条件及び表2に示す条件(基板の種類、第1の電極の表面温度、酸素分圧、反応容器内圧力)で、上記第1の電極32の上に誘電体セラミック膜33としてPb(Mg,Nb)O3 −PbTiO3 (以下、PMN−PTと称す)の薄膜を形成した。なお、第1の電極の表面温度は放射温度計を用いて測定した。
【0020】
【表1】
Figure 0003724049
【0021】
【表2】
Figure 0003724049
【0022】
その後、得られた誘電体セラミック膜の結晶性をX線ディフラクトメータで分析したところ、MgO基板では(100)配向したPMN−PTの回折ピークが、ガラス基板では(111)配向したPMN−PTの回折ピークが得られた。これら分析データより、ペロブスカイト相及びパイロクロア相のメイン回折ピーク強度から、次式によって、PMN−PT膜のペロブスカイト化率を算出した。結果を表3に示す。
【0023】
ペロブスカイト化率=ペロブスカイト相のピーク強度/(ペロブスカイト相のピーク強度+パイロクロア相のピーク強度)
次に、このPMN−PT膜からなる誘電体セラミック膜33の上に直径2mmのAgを蒸着して第2の電極34を形成して薄膜コンデンサを完成させた。そして、第1の電極32と第2の電極34とを対向電極として、薄膜コンデンサの静電容量を測定した。この結果をショート率と共に表3に示す。なお、測定したコンデンサの数は、各CVD条件毎に20個である。
【0024】
【表3】
Figure 0003724049
【0025】
表3から明らかなように、第1の電極の表面温度が700〜850℃であって酸素分圧が267〜667Paである、本発明の範囲内のCVD条件でPMN−PTの誘電体セラミック膜を成膜した場合は、ペロブスカイト化率が90%以上と高く、静電容量が100nF以上と大きくショート率が20%以下と低い、特性に優れた薄膜コンデンサが得られる。又、第1の電極の表面温度を750℃とし反応容器圧力を667〜1333paとすることにより、静電容量が120nF以上であってショート率が5%以下と、さらに優れた特性の薄膜コンデンサが得られる。
【0026】
これに対して、試料番号1、2に示すように、第1の電極の表面温度が700℃未満の場合は、ペロブスカイト化率が80%以下であって、コンデンサとしたときの静電容量が40nF以下と小さくショート率が40%以上と高くなり、好ましくない。一方、試料番号17、18に示すように、第1の電極の表面温度が850℃を超える場合は、コンデンサとしたときのショート率が90%以上と高くなり好ましくない。
【0027】
又、試料番号3、4に示すように、酸素分圧が267Pa未満の場合は、コンデンサとしたときに全てショートしてしまう。そして、Pt/MgO基板上のPMN−PT膜については、Pt電極と反応している様子が基板の裏側から確認できた。一方、試料番号15、16に示すように、酸素分圧が667Paを超える場合は、ペロブスカイト化率が66%以下と低く、コンデンサとしたときの静電容量が10nFと小さくなり好ましくない。
【0028】
なお、上記実施例においては、誘電体セラミック膜がPb、Mg、Nb、Ti、Oの5成分元素からなる場合について示したが、本発明はこれのみに限定されるものではない。即ち、例えばZnなどCVD原料が容易に得られ、その成膜が一般的に行われている元素については、その元素でペロブスカイト構成元素の一部を置換し、静電容量の温度特性などを変化させることができることは、従来の粉末焼成法によってセラミック焼結体を得る場合と同様である。
【0029】
又、上記実施例においては、第1の電極材料としてPtを用いたが、その他Ptを含む合金一般を用いた場合においても同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の薄膜コンデンサの製造方法に用いる誘電体セラミック膜は、Pb(Mg,Nb)O3 のような、少なくともPb元素を含むペロブスカイト構造を有し、誘電率が非常に高い。この誘電体セラミック膜を、基板温度700〜850℃、酸素分圧267〜667Paの条件下でCVD法によりPtなどの電極上に形成することにより、Ptなどの電極と誘電体セラミック膜中のPbとの反応を防止しながら、誘電体セラミック膜のペロブスカイト化率を向上させることができる。
【0031】
したがって、ペロブスカイト構造を有する高誘電率のセラミック膜を誘電体とした小型大容量の薄膜コンデンサを得ることができる。
【0032】
又、この誘電体セラミック膜の形成方法はCVD法であって、電極と誘電体セラミック膜を連続的に形成することができるため、その製造工程をLSIの製造工程に組み込むことが容易である。このため、本発明の薄膜コンデンサは、LSIの内蔵コンデンサとして最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜コンデンサの製造に用いるCVD装置の概略図である。
【図2】本発明によって、基板上に形成した薄膜コンデンサの断面図である。
【符号の説明】
31 基板
32 第1の電極
33 誘電体セラミック膜
34 第2の電極

Claims (2)

  1. 基板上にPtあるいはPtを含む合金からなる第1の電極を形成する工程と、該第1の電極の直上に、該第1の電極の表面温度が700〜850℃であって酸素分圧が267〜667Paの条件下で、Pb元素を含有する誘電体セラミック膜をCVD法で形成する工程と、該誘電体セラミック膜の上に第2の電極を形成する工程とを備える、薄膜コンデンサの製造方法。
  2. 前記誘電体セラミック膜はPb(Mg,Nb)O3系であることを特徴とする、請求項1記載の薄膜コンデンサの製造方法。
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