JP3723644B2 - 冷蔵庫用扉ガスケット及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷蔵庫用扉ガスケット、特に硬質PVCからなるサッシと、軟質PVCからなるガスケット本体とを押出し成形で一体に成形した冷蔵庫用扉ガスケットと、その冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷蔵庫用扉ガスケットは、通常、硬質PVCからなるサッシと、軟質PVCからなるガスケット本体とで構成されており、組み立ての省人化を図るために両者を押出し成形で一体に成形したものが既に提供されているが、ガスケット本体は長年の使用の間には、老化や損傷により機能の低下を来すことがあり、場合によっては取換えの必要が生じる。
そこで、サッシからガスケット本体を除去し、新しい交換用のガスケット本体と取替えることになるが、そのためにはサッシとガスケット本体が一体成形されているといえども、ガスケット本体の除去ができ、しかもサッシ側には交換用のガスケット本体を比較的簡単に取付けることができる構造が備わっている必要がある。
【0003】
一方、交換用のガスケット本体としては、別体に形成されたサッシとガスケット本体を組み付けて構成するタイプの冷蔵庫用の扉ガスケット(冷蔵庫用の扉ガスケットの多くはこのタイプである)において使用されているガスケット本体をそのまま使うのが最も簡単で、便利である。
このタイプの冷蔵庫用の扉ガスケットはサッシに形成された溝にガスケット本体に設けた脚状の結合突部を差し込み嵌合させて両者を一体的に組み付けている。
従って、サッシとガスケット本体を一体に成形するものにあっても交換用のガスケット本体の結合突部を嵌合させるための溝を設けておく必要があるが、冷蔵庫の扉を開けたときに溝が見えたり、溝内にゴミや水等が入り込んで溜まるようでは具合が悪い。
そこで、必要に応じて取り除くことが可能な溝被覆部をサッシに設けておくことが考えられ、例えば特公平7-73872 号公報には、上記溝を跨いで溝の開口を塞ぐ被覆部を軟質PVCでガスケット本体と共にサッシと一体に成形することが開示されている。
しかしながら、上記公報に開示されたような冷蔵庫用の扉ガスケットは、ガスケット本体の交換時にはガスケット本体の除去とは別に、被覆部の除去も行わなければならず、しかもガスケット本体と溝の被覆部は両方共ナイフ等でサッシから切り離して除去しなければならないため、その作業は面倒である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は従来技術が有する上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、硬質PVC製のサッシと軟質PVC製のガスケット本体が一体成形されており、しかもサッシには交換用のガスケット本体を取付けることができる、通常は塞がれている溝を備えているにも拘らず、ガスケット本体の交換などに際してはガスケット本体の除去及び溝の開放が一工程で簡単にでき、その作業にナイフ等の工具を必要とすることもなく、ガスケット本体を手で摘んでサッシから引き剥がすだけで、ガスケット本体の除去及び溝の開放が簡単にできる冷蔵庫用の扉ガスケットを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】
上記目的を達成するために本発明の冷蔵庫用扉ガスケットでは、硬質PVC製のサッシと、軟質PVC製のガスケット本体とが押出し成形で一体成形された冷蔵庫用扉ガスケットにおいて、サッシはガスケット本体結合用の溝を、またガスケット本体は上記溝内面に密接した状態に成形された脚状の結合突部を夫々有し、この溝内面と結合突部外面が剥離性を備えた接着状態で前記サッシとガスケット本体とが一体成形され、前記剥離性を備えた接着状態は、ガスケット本体の成形においてガスケット本体の結合突部がサッシの溝内に成形される際、当該結合突部とサッシの溝との密接部の温度を両者の完全な接着一体化に必要な温度より低くして得られているものである。
【0006】
以上のように構成した冷蔵庫用扉ガスケットにあっては、サッシのガスケット本体結合用の溝は通常ガスケット本体の結合突部により塞がれているが、ガスケット本体取換え時等、必要な時にはサッシからガスケット本体を除去することにより、このガスケット本体の除去と同時に自動的に開放される。従って、ガスケット本体の除去と溝の開放が一工程でできる。
しかも、溝の内面と当該溝内にこれと一体に成形されている結合突部とは両者の接着部分には、結合突部とサッシの溝との密接部の温度を両者の完全な接着一体化に必要な温度より低くして得られた剥離性があるため、一体成形品であるにも拘らず、ガスケット本体を手で摘んで結合突部を溝から引き抜けばサッシからガスケット本体を簡単かつ確実に除去することができ、ナイフ等の道具を使用する必要もないし、脚が途中で引き千切れたりして、交換用のガスケット本体を取付けることができなくなるようなことも生じない。
【0007】
一方、本発明は、このような冷蔵庫用扉ガスケットを製造するために、下記の如き製造方法を提供する。
即ち、この冷蔵庫用扉ガスケットの製造法は、硬質PVC製サッシと、軟質PVC製のガスケット本体とを押出成形で一体に成形する冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法において、先ず、ガスケット本体結合用の溝を軸方向に有する硬質PVC製のサッシを第1の押出し成形機で押出し成形するサッシ成形工程と、成形されたサッシを冷却して第2の押出し成形機に導き、このサッシの上面部に、前記溝内面に密接した状態に成形されて当該溝内面に一体に接着する結合突部を有する軟質PVC製のガスケット本体を押出し成形するガスケット本体成形工程を含み、上記ガスケット本体成形工程においてガスケット本体の結合突部がサッシの溝内に成形される際に、当該結合突部とサッシの溝との密接の温度を両者の完全な接着一体化に必要な温度より低くすることを特徴とする。
このような製造方法によれば、サッシにガスケット本体を一体に成形する際において、サッシとガスケット本体が密接して接着する部分の温度が低くなるため、接着部の接着強度は小さくなり、接着部に剥離性が生じる。
従って、斯る製造方法によって製造した冷蔵庫用扉ガスケットは、サッシとガスケット本体が押出し成形により一体に成形されるにも拘らず、ガスケット本体をナイフ等で切断しなくてもサッシからガスケット本体を引剥がして除去することが可能になる。
【0008】
上記製造方法において、ガスケット本体成形工程でガスケット本体の結合突部がサッシの溝内に成形される際に、当該結合突部とサッシの溝とが密接して接着する部分の温度を両者の完全な接着に必要な温度より低くすることは、第2の押出し成形機に導かれたサッシの溝内面が第2の押出し成形機の金型に接触する時間を短くして、金型から上記溝内面に伝熱される熱量を少なくすることにより達成される。
通常、押出し成形においては樹脂を金型から押出すまで成形温度に保持しておくため、押出し成形機は加熱装置を装備して金型を必要温度に加熱しているが、上記のように第2の押出し成形機に導かれたサッシの溝内面が金型に接触する時間を短くすれば、それだけ金型による溝内面の加熱が少なくなり、溝内面の温度が上がらないため、溝内に軟質PVCが送り込まれて溝内面に一体に接着する結合突部が成形される際、軟質PVCの溝内面と接触する部分の温度も下がり、溝内面と結合突部との接着強度が低下して、剥離性を有するようになる。
【0009】
また、上記のようにサッシの溝の内面と金型が接触する時間を短くする代わりに、第2の押出し成形機の金型の一部、具体的には当該押出し成形機に導かれたサッシの溝内面に接触する部分を当該金型の他の部分より熱伝導率の小さい材料製として、金型から上記溝内面への熱の伝達を遮断若しくは阻止するようにしてもよい。
このような方法でも金型によるサッシの溝内面の加熱は抑えられ、ガスケット本体成形時、上記溝内面とこの溝内に成形される結合突部とが密接して接着する部分の温度を下げることができ、それにより溝内面と結合突部との接着強度が低下して、剥離性を有するようになる。
【0010】
更に、第2の押出し成形機でのガスケット本体成形時において、当該押出し成形機に導かれたサッシの溝内に樹脂を導入してガスケット本体の結合突部を成形する際に、その成形部分に上記溝を利用して成形機外部からエアーを吹き込むようになすことも可能である。
斯る方法によれば、サッシの溝内面及び金型の当該溝内面に接触する部分は、サッシの溝を利用して成形機外部から吹き込まれるエアーにより冷却されるので、ガスケット本体の結合突部は溝内面への完全な接着に必要な温度よりも低い温度条件で成形されることになり、溝内面と結合突部との接着強度は小さくなって、剥離性を有するようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の冷蔵庫の扉ガスケットの一実施形態を示す断面図であり、図中Aはガスケット本体、Bはサッシである。
ガスケット本体Aは軟質PVC製で、中空チューブ状のシール部aと、このシール部から突出してサッシBに結合される結合突部bとからなり、上記シール部aには不図示の帯板状若しくは棒状のゴムマグネットを挿入配備するためのマグネット収納空間1と、鰭状のリップ2が設けられている。
マグネット収納空間1は、シール部aのシール面部分3に沿ってその裏側に区画形成されている。
また、リップ2は、図示実施形態の場合、2枚設けられており、その1枚2aはシール面部分3を延長して当該シール面部分3と実質的に同一平面に形成され、他の1枚2bはシール部a側面に形成されており、夫々シール部aの側方に突出している。
【0013】
サッシへBの結合突部bは、基本的には交換用ガスケット本体に設けられている脚状の結合突部と同寸、同形に形成すれば良いが、図示例の場合には、先細り状の頭部4と、この頭部4後端に連続して形成された狭頸部5とを備える所謂矢印型の形状に形成されて、シール部aの外縁側に偏位して該部a裏面、即ちシール面部分3とは反対側の面に連設されている。
【0014】
一方、サッシBは硬質PVC製で、ガスケット本体結合用の溝6と、冷蔵庫扉の表板及び裏板への取付部7,8と、上記表板と裏板との間に充填される断熱材(例えば発泡材)内に埋設されるアンカー部分9を有しており、図示のようにガスケット本体結合用の溝6の開口部両側に冷蔵庫扉の表板への取付部7と、裏板への取付部8が上記溝6を挟んで翼状に形成されると共に、アンカー部分9が上記溝6の裏側に突出して形成されている。
上記サッシBの全体的な形状は任意であるが、ガスケット本体結合用の溝6はガスケット本体Aの結合突部bの形状に対応する形状に形成される。
即ち、ガスケット本体結合用の溝6はガスケット本体Aの結合突部bの頭部4の先細り状の形状に対応して断面大略V字型に形成され、その開口部は上記結合突部bの狭頸部5に対応して狭くなっている。
【0015】
上記構造を有する扉ガスケットCは、硬質PVCと軟質PVCの押出し一体成形により、サッシBのガスケット結合用の溝6にガスケット本体Aの結合突部bが嵌合してガスケット本体AとサッシBとが結合した状態に成形され、サッシBのガスケット本体結合用の溝6内面とガスケット本体Aの結合突部b外面が接着している。
そして、本発明では以上のように構成した冷蔵庫扉ガスケットが、ガスケット本体AとサッシBとを上記の如く一体成形しているにも拘らず、両者の接着部が剥離性を有していることを特徴としている。
従って、ガスケット本体Aを掴んで、サッシBからこれを引き剥がす方向に強めの力を加えることにより、両者A,Bの接着を剥離してガスケット本体Aの結合突部bをサッシBのガスケット結合用の溝6から引き抜くことができ、サッシBからガスケット本体Aを除去することが可能となる。そして、ガスケット本体Aを除去したサッシBにはガスケット結合用の溝6が交換用のガスケット本体を取付けるために開口される(図2参照)。
【0016】
斯る構造の本発明冷蔵庫用扉ガスケットCは、図3乃至図9を参照して以下に説明する方法により製造する。
図3は本発明の冷蔵庫用扉ガスケットを製造する押出し成形装置の全体構成の概略を示すもので、一つのライン上に第1の押出し成形機10と、第2の押出し成形機11が適当な間隔をおいて配置されており、これら第1、第2の押出し成形機10,11の間には冷却器12と引取り機13が配置され、第2の押出し成形機11の後には冷却器14と引取り機15及び切断機16が配置されている。
【0017】
この成形装置自体は、硬質樹脂と軟質樹脂の同時押出し成形に使用されている従来周知の押出し成形装置と変わるところはなく、本発明では先ず第1の押出し成形機10により冷蔵庫用扉ガスケットのサッシBを硬質PVC B’で押出し成形し、このサッシBに重ねて第2の押出し成形機11で軟質PVC B’からなるガスケット本体Aを押出し成形する。
即ち、第1の押出し成形機10の金型17から押出されるサッシBの成形品を冷却器12で冷却して形状を保持しつつ、引取り機13で引き取って第2の押出し成形機11に送り込み、第2の押出し成形機11の金型18に設けられたスリット状のガイド19を通して第2の押出し成形機11内を通過させ、その過程において第2の押出し成形機11でガスケット本体Bを当該成形機11を通過するサッシBの上面部上、換言すれば冷蔵庫の扉に取付けたときに冷蔵庫の本体側の開口部端面に対向状に臨む面上に位置するように押出し成形し、両者A,Bを相互の接触部分において一体化する。
【0018】
ガスケット本体Aの成形は第2の押出し成形機11の金型18に設けたスリット20で軟質PVC A’をスリット20の形状に押出すことにより成形するが、この発明では上記スリットの一部がガイド19に案内されて第2の押出し成形機11を通過するサッシBの溝4に連通連絡するようになっており、軟質PVCが上記スリットからサッシBの溝6内面と、当該溝6内に挿入状に配置された金型18の結合突部内面形成部21との間に押出され、当該溝6内面を結合突部b外面成形部として溝6内にガスケット本体Aの結合突部bが形成される。
【0019】
而して、サッシBとガスケット本体Aは、上記結合突部b外面と上記溝6内面とにおいて接触し、この接触面部において両者は一体的に結合される。
第2の押出し成形機11の金型17から押出される成形品を冷却器14で冷却して、引取り機15で引き取り、切断機16で所用長さに切断すれば、製品冷蔵庫用扉ガスケットCが得られる。
然る処、この冷蔵庫用扉ガスケットCは、上記接触面部、即ちサッシBのガスケット本体結合用の溝6内面とガスケット本体Aの結合突部bとが、剥離性を有することを特徴とする。
このような特徴は通常の硬質樹脂と軟質樹脂の押出し一体成形品の常識に反するものである。
即ち、通常、硬質樹脂と軟質樹脂の押出し一体成形品は、硬質樹脂による成形部分と軟質樹脂による成形部分の接着強度をいかに向上させるかが問題となるが、本発明の冷蔵庫用扉ガスケットCにおいては硬質樹脂による成形部分であるサッシBと、軟質樹脂による成形部分であるガスケット本体Aとの接着強度をわざわざ小さくしてある。
【0020】
そこで、本発明の製造方法では、複数の樹脂の押出し一体成形において、異なる樹脂間の接着強度は、通常、成形温度の影響を受けることに注目し、上述のガスケット本体Aの成形工程において、サッシBのガスケット本体結合用の溝6内にガスケット本体Aの結合突部bを一体成形する部分の温度を、硬質PVCと軟質PVCの完全な接着一体化に必要とされる温度より低温にすることにより、サッシBのガスケット本体結合用の溝6とガスケット本体Aの結合突部bとの接着強度を弱くしている。
【0021】
即ち、上記サッシBの第2の押出し成形機11通過に際しては、サッシBは前記ガイド19内面によって周囲を規制されて位置決めされており、ガスケット本体結合用の溝6部分はスリット20が溝6に連通連絡する手前において、金型18に設けた内側規制部22が溝6内面に接触して正確な位置決めを図ると共に溝6の手前側を塞いで手前側への樹脂の流出を防止するようになっているが、この内側規制部22のサッシ移動方向における長さをできるだけ短くして、金型18の温度がこの内側規制部22を介して溝6内面に伝えられる時間を短くしている。
これにより、金型18全体としては軟質PVC A’を最終的にガスケット本体Aの形状に押出すまで成形温度に保持しておくのに十分な温度に加熱されているにも拘らず、金型18からサッシBの溝6内面に伝えられる熱量は小さく押さえられ、溝6内面が、その内面に密接して成形されるガスケット本体Aの結合突部bを当該溝6内面に強固に一体接着せしめるのには不十分な温度にまでしか加熱されない。
従って、サッシBのガスケット本体結合用の溝6内面と、当該溝6内に密接した状態に成形されるガスケット本体Aの結合突部bとの接着強度は弱くなり、両者の接着部は剥離性を有することになる。
【0022】
尚、図6に示す別の実施形態では、ガスケット本体Aの結合突部bが成形される部分の温度を、ここで成形される結合突部bがガスケット本体結合用の溝6内面に強固に一体接着するには不十分な温度に押さえるために、前記内側規制部22を、金型18のそれ以外の部分とは別材料で形成し、しかもその材料を、例えばセラミック等の熱伝導率の小さな材料とすることにより、金型18から前記溝6内面に伝えられる熱量を小さく押さえるような方法を採用している。
このようにすれば、内側規制部22のサッシ移動方向における長さを長くすることが可能になり、それによりサッシBが第2の押出し成形機11を通過する際に、その移動方向の長い距離に亘りサッシBを溝6の内外両面において確実に保持して、振れや、ガタ付きを生じさせることなくガイドすることができるようになり、品質の安定化を図ることが可能になる。
【0023】
更に図7に示す別の実施形態では、ガスケット本体Aの結合突部bが成形される部分の温度を、結合突部bがガスケット本体結合用の溝6内面に強固に一体接着するには不十分な温度に押さえるために、溝6を利用して金型18内に冷却用のエアーを吹き込んでいる。
即ち、この実施形態は、第2の押出し成形機11の手前にエアーノズル23を配設して、当該エアーノズル23を第1の押出し成形機10から第2の押出し成形機11に送り込まれるサッシBのガスケット本体結合用の溝6内に前向きに臨ませ、当該溝6内にエアーを噴出させることによりガスケット本体Aの結合突部bが成形される部分をエアーで冷却するようにするものである。
従って、この実施形態では金型18の温度が内側規制部22を介してサッシBの溝6内面に伝えられても、溝6内面の温度が、当該溝6内面に密接して成形されるガスケット本体Aの結合突部bを強固に接着させるに十分な程度にまでは上昇しない。
これにより、サッシBの溝6内面とガスケット本体Aの結合突部b外面との接着強度は小さくなり、両者は剥離性を有するようになる。
【0024】
以上説明した各実施の形態はいずれも、ガスケット本体成形工程において、サッシBのガスケット本体結合用の溝6内面に密接してガスケット本体Aの結合突部bが成形される部分の温度を、結合突部bがサッシbの溝6内面に強固に一体接着するには不十分な温度に押さえることにより、サッシBの溝6内面とガスケット本体Aの結合突部bとの間の接着強度を小さくして、両者間に剥離性を付与するものである
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷蔵庫用扉ガスケットの一実施形態を示す断面図。
【図2】サッシからガスケット本体を除去した状態を示す断面図。
【図3】本発明の冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法を実施する押出し成形装置の全体構造の概略を示す説明図。
【図4】要部の拡大断面図で、(a)は図3の(a)−(a)線拡大断面図、(b)は同(b)−(b)線拡大断面図、(c)は同(c)−(c)線拡大断面図。
【図5】図4の(a)の(5)−(5)線拡大断面図。
【図6】製造方法の他の実施の形態を示す要部の断面図。
【図7】更に他の実施の形態を示す説明図。
【図8】図7の(8)−(8)線拡大断面図
【符号の説明】
A:ガスケット本体 B:サッシ
C:冷蔵庫用扉ガスケット 4:結合突部
6:ガスケット本体結合用の溝 10:第1の押出し成形機
11:第2の押出し成形機 18:第2の押出し成形機の金型
22:金型がガスケット本体結合用の溝の内面に接触する部分
23:エアーノズ

Claims (5)

  1. 硬質PVC製のサッシと、軟質PVC製のガスケット本体とが押出し成形で一体成形された冷蔵庫用扉ガスケットにおいて、サッシはガスケット本体結合用の溝を、またガスケット本体は上記溝内面に密接した状態に成形された脚状の結合突部を夫々有し、この溝内面と結合突部外面が剥離性を備えた接着状態で前記サッシとガスケット本体とが一体成形され、前記剥離性を備えた接着状態は、ガスケット本体の成形においてガスケット本体の結合突部がサッシの溝内に成形される際、当該結合突部とサッシの溝との密接部の温度を両者の完全な接着一体化に必要な温度より低くして得られていることを特徴とする冷蔵庫用扉ガスケット。
  2. 硬質PVC製のサッシと、軟質PVC製のガスケット本体とを押出成形で一体に成形する冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法において、
    先ず、ガスケット本体結合用の溝を軸方向に有する硬質PVC製のサッシを第1の押出し成形機で押出し成形するサッシ成形工程と、
    成形されたサッシを冷却して第2の押出し成形機に導き、このサッシの上面部に、前記溝内面に密接した状態に成形されて当該溝内面に一体に接着する結合突部を有する軟質PVC製のガスケット本体を押出し成形するガスケット本体成形工程を含み、
    上記ガスケット本体成形工程においてガスケット本体の結合突部がサッシの溝内に成形される際に、当該結合突部とサッシの溝との密接部の温度を両者の完全な接着一体化に必要な温度より低くすることを特徴とする冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法。
  3. ガスケット本体成形工程において、第2の押出し成形機に導かれたサッシの、ガスケット本体結合用の溝内面と第2の押出し成形機の金型の接触時間を短くすることにより、金型から上記溝内面に伝熱される熱量を少なくして、ガスケット本体の結合突部とサッシの溝との密接部が両者の完全な接着に必要な温度より低くなるようにしたことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法。
  4. ガスケット本体成形工程において、第2の押出し成形機の金型に設けられて当該成形機に導かれたサッシのガスケット本体結合用の溝内面に接触する部分を、熱伝導率の小さな材料で構成することにより、金型から上記溝内面に伝熱される熱量を少なくして、ガスケット本体の結合突部とサッシの溝の密接部が両者の完全な接着に必要な温度より低くなるようにしたことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法。
  5. ガスケット本体成形工程において、サッシに形成されたガスケット本体結合用の溝を利用して第2の押出し成形機の金型内にエアーを吹き込み、当該金型が上記溝の内面に接触する部分を冷却して、サッシの溝とこの溝内に成形されるガスケット本体の結合突部との密接部が、両者の完全な接着に必要な温度より低くなるようにしたことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫用扉ガスケットの製造方法。
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