JP3723535B2 - ポンプゲート - Google Patents

ポンプゲート Download PDF

Info

Publication number
JP3723535B2
JP3723535B2 JP2002263068A JP2002263068A JP3723535B2 JP 3723535 B2 JP3723535 B2 JP 3723535B2 JP 2002263068 A JP2002263068 A JP 2002263068A JP 2002263068 A JP2002263068 A JP 2002263068A JP 3723535 B2 JP3723535 B2 JP 3723535B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate
pump
suction
discharge port
door body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002263068A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004100259A (ja
Inventor
良政 久慈
惠雄 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Torishima Pump Manufacturing Co Ltd filed Critical Torishima Pump Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2002263068A priority Critical patent/JP3723535B2/ja
Publication of JP2004100259A publication Critical patent/JP2004100259A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3723535B2 publication Critical patent/JP3723535B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Barrages (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、河川(本川)と支流(支川)との合流地点近傍等において水路を開閉する昇降可能なゲート扉体に、ゲートポンプを内蔵したポンプゲートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のゲートポンプとしては、例えば、特許文献1に、回転軸が水平方向に延びるゲートポンプと、このゲートポンプの上方に配置されその出力軸が垂直方向に延びるゲートポンプ駆動用の水中モータとをゲート扉体に内蔵したものが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−129539号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ポンプゲートでは、通常、支流(支川)側から河川(本川)側へ水が排出される。しかし、近年、ポンプゲートを介して河川側の水を支流側の農耕地等に供給することに対する要求がある。かかる用水を実現するには、通常運転時とは逆に河川側から支流側へ水を吐出する必要がある。これに対して、ゲートポンプとして正逆回転のいずれでも吸排水が可能な特殊な形状のプロペラを備えるものを使用することが考えられる。しかし、この種の特殊な形状のプロペラは、一定方向に回転時にのみ吸排水が可能なプロペラと比較すると、吸排水の効率が比較的低く、排水及び用水のいずれについても所望の効率を得ることが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、吸排水の向きを切換可能であって、かつ吸排水の向きを切り換えても十分な効率が得られるポンプゲートを提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、水路を開閉する昇降可能なゲート扉体に、回転軸が水平方向に延びるゲートポンプと、このゲートポンプの上方に配置されその出力軸が垂直方向に延びるゲートポンプ駆動用の水中モータとを備えるゲートポンプが内蔵されたポンプゲートであって、前記ゲートポンプは、一端が吸込口を構成して他端が吐出口を構成するポンプケーシングと、このポンプケーシングの上面に固定され、かつ前記ポンプケーシングの長さ方向の中点と対応する位置に切欠が形成された位置決め板とを備え、前記ゲート扉体は、両面側に吸込/吐出口をそれぞれ備えると共に、前記ポンプケーシングの長さ方向の中点と対応する位置に下端が固定された垂直方向に延びる位置決めシャフトを備え、前記位置決めシャフトが前記位置決め板の切欠に嵌り込むことによって、前記ゲート扉体内で前記ゲートポンプの姿勢が保持され、前記位置決め板が前記位置決めシャフトの上端に達するように、前記ゲートポンプを前記ゲート扉体に対して上昇させ、前記切欠から前記位置決めシャフトを抜き出すことにより、前記吸込口が前記ゲート扉体の一方の吸込/吐出口に位置決めされると共に前記吐出口が前記ゲート扉体の他方の吸込/吐出口に位置決めされる第1の位置と、前記吸込口が前記ゲート扉体の他方の吸込/吐出口に位置決めされると共に前記吐出口が前記ゲート扉体の一方の吸込/吐出口に位置決めされる第2の位置とに、前記ゲート扉体に対する前記ゲートポンプの取付方向を反転可能であることを特徴とする、ポンプゲートを提供する。
【0007】
本発明のポンプゲートでは、ゲートポンプのゲート扉体に対する取付方向を反転することにより、ゲート扉体の両面に設けられた吸込/吐出口のうち任意の一方から水を吸い込み、他方から吐出することができ、吸排水の方向を切り換えることができる。また、ゲートポンプの回転方向は反転させる必要がないので、正逆回転のいずれでも吸排水が可能な比較的低効率の特殊な形状のプロペラではなく、一定方向に回転時にのみ吸排水が可能な比較的高効率のプロペラを使用することができる。従って、吐出方向を切り換えた場合でも吸排水の効率が低下しない。
【0008】
具体的には、本発明のポンプゲートは、ゲート扉体の各吸込/吐出口にそれぞれ設けられた逆止弁と、ゲートポンプの吐出口と対応する前記吸込/吐出口に取り付けられた逆止弁を強制的に開放する開弁手段とを備える。ゲートポンプの吸込口と対応するゲート扉体の吸込/吐出口に設けられた逆止弁を開弁手段により強制的に開放することにより、ゲートポンプによる吸排水を行うことができる。
【0009】
あるいは、前記ゲートポンプの吐出口に逆止弁を取り付けてもよい。1個の逆止弁のみが必要であり、かつ強制手的に逆止弁を開放する手段を設ける必要がないので、ポンプゲートの構造が簡易になる。
【0010】
前記ゲートポンプの吐出口に取り付ける逆止弁は、デュアルプレート型逆止弁であってもよく、フラップ型逆止弁であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1から図6は、本発明の第1実施形態のポンプゲート1を示している。図5及び図6に示すように、ポンプゲート1は本川と支川との合流地点近傍の水路2に設けられた吐出水槽3に設置されている。図5及び図6において、符号2aは水路2の本川側、符号2bは水路2の支川側を示している。吐出水槽3には開口部が設けてあり、その内部は大気に開放されている。吐出水槽3の上壁に設けられたガイドレール5にゲートポンプ昇降用のチェーンブロック6が吊り下げられている。
【0013】
図2及び図3に示すように、ポンプゲート1のゲート扉体7の両側面には戸車8A〜8Dが配設されており、これらの戸車8A〜8Dは吐出水槽3の側壁に固定された垂直方向に延びる戸当りレール9A,9Bにより案内される。ゲート扉体7の上面には昇降用のチェーン10A,10Bが連結されており、図示しない駆動機構でチェーン10A,10Bを巻き上げ又は巻き出すことにより、ゲート扉体7を昇降駆動し、水路2を開閉することができる。
【0014】
図2及び図3に示すように、ゲート扉体7には、排水及び揚水用の2組のゲートポンプ12,12が水平方向に並んで配置されている。図1に示すように、ゲートポンプ12は回転軸13が水平方向に延びる横軸軸流ポンプであるポンプ本体14と、このポンプ本体14の上方に配置されており出力軸15が垂直方向に延びるポンプ本体駆動用の水中モータ16とを備えている。
【0015】
ポンプ本体14は、全体として円筒状であるポンプケーシング17を備えている。ポンプケーシング17内には前記水平方向に延びる回転軸13を収容したインナーケーシング18が配設されている。図1において、19,20は回転軸13を支持する軸受であり、21は軸封装置である。回転軸13の先端にはプロペラ24が固定されている。
【0016】
前記垂直方向に延びる水中モータ16の出力軸15はポンプケーシング17を貫通してインナーケーシング18内に延びている。ポンプ本体14の回転軸13に固定された第1の傘歯歯車25と、水中モータ16の出力軸15の下端に固定された第2の傘歯歯車26が係合しており、これらの傘歯歯車25,26によって出力軸15の回転が回転軸13に伝達される。
【0017】
ポンプケーシング17内に吸排水のための流路が形成されており、図1においてポンプケーシング17の左側端部の開口が吸込口17aを構成し、右側端部の開口が吐出口17bを構成している。ゲート扉体7の両面側には、それぞれ吸込/吐出口27A,27Bが設けられている。後に詳述するように、ゲートポンプ12の配置向きに応じて、これらの吸込/吐出口27A,27Bに対して吸込口17aと吐出口17bのいずれか一方が位置決めされる。各吸込/吐出口27A,27Bには、フラップ型逆止弁30a,30bが取り付けられている。これらのフラップ型逆止弁30A,30Bは、テーパフランジ31A,31Bに固定された水平方向に延びるシャフト30a、基端側がシャフト30に回転自在に取り付けられた弁体30b、テーパフランジ31A,31Bに取り付けられた弁座30cを備えている。また、図5及び図6に示すように、各フラップ型逆止弁30A,30Bを強制的に開放する開弁手段が設けられている。この開弁手段は、フラップ型逆止弁30A,30Bの上方のゲート開閉装置据付床面に設置された手動ウィンチ32A,32Bによりフラップ型逆止弁30A,30Bに接続されたワイヤー32を引き上げることにより、フラップ型逆止弁30A,30Bを強制的に開放する。一方、ワイヤー32を引きげれば、フラップ型逆止弁30A,30Bはそれ自体の自重により自動的に閉弁する。
【0018】
水中モータ16の上部には、ゲートポンプ12の吊り下げ及び吊り上げのためのリング33A,33Bが設けられている。
【0019】
図1及び図4を参照してゲート扉体7に対するゲートポンプ12の取付構造について説明すると、ポンプケーシング17の左右両端面は上方から下方に向けて間隔が減少するテーパ面17c,17dである。ポンプケーシング17のテーパ面17c,17dと対応して、ゲート扉体7には一対のテーパフランジ31A,31Bが設けられている。これらのテーパフランジ31A,31Bは上方から下方に向けて間隔が減少するテーパ面31a,31bを備えている。ポンプケーシング17のテーパ面17c,17dがテーパフランジ31A,31Bのテーパ面31a,31bに当接することにより、ゲート扉体7内にゲートポンプ12が保持されている。
【0020】
ポンプケーシング17の上面には長手方向中央部に位置決め板34が固定されている。図4に示すように、この位置決め板34は、平面視でポンプケーシング17の両側部から突出しており、この突出部分に位置決め用の切欠34a,34bが設けられている。ゲート扉体7は下端が固定された垂直方向に延びる一対の位置決めシャフト36A,36Bを備えている。これらの位置決めシャフト36A,36Bがポンプケーシング17側の切欠34a,34bに嵌まり込むことによって、ゲート扉体7内でのゲートポンプ12の姿勢が保持される。
【0021】
図4に示すように、ゲートポンプ12側の切欠34a,34b及びゲート扉体7側の位置決めシャフト36A,36Bは、ポンプケーシング17の長さ方向の中点に設けられている。そのため、ゲートポンプ12はゲート扉体7に対する取付方向を反転させることができる。詳細には、図5に示すように、ゲートポンプ12の吸込口17aがゲート扉体7の一方の吸込/吐出口27Bに対して位置決めされ、吐出口17bがゲート扉体7の他方の吸込/吐出口27Aに対して位置決めされる位置(第1の位置)と、図1及び図6に示すように、ゲートポンプ12の吸込口17aがゲート扉体7の他方の吸込/吐出口27Aに対して位置決めされ、吐出口17bがゲート扉体7の一方の吸込/吐出口27Bに対して位置決めされる位置(第2の位置)とのいずれにも、ゲート扉体7に対するゲートポンプ12の取付方向を設定することができる。
【0022】
ゲートポンプ12の取付方向を反転させる場合には、チェーンブロック6の先端のフックをゲートポンプ12のリング33A,33Bに掛け、図示しないスルーゲートを閉じて水路2を遮断した後、チェーンブロック6によりゲートポンプ12を吊り上げる。スルーゲートはゲート扉体7に設けてもよく、ゲート扉体7と別体としてもよい。切欠34a,34b内に位置決めシャフト36A,36Bが位置しているので、ゲートポンプ12は位置決めシャフト36A,36Bに案内されつつ上昇するが、位置決め板34が位置決めシャフト36A,36Bの上端まで達すると、切欠34a,34bから位置決めシャフト36A,36Bが抜け出る。上端開口を介してゲート扉体7の外部までゲートポンプ12を吊り上げた後、向きを反転させる。その後、向きを反転させたゲートポンプ12をチェーンブロック6により上端開口からゲート扉体7内に降下させ、位置決め板34の切欠34a,34bに位置決めシャフト36A,36Bを挿通させる。ポンプケーシング17のテーパ面17c,17dと、テーパフランジ31A,31Bのテーパ面31a,31bが当接するまで、ゲートポンプ12を降下させる。
【0023】
排水時には、図5に示すように、吸込口17aがゲート扉体7の支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされ、吐出口17bがゲート扉体7の本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされるように、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を設定する。また、支川側2bの吸込/吐出口27Bのフラップ型逆止弁30Bを開弁手段36により強制開放する。ゲートポンプ12が作動すると、支川側2bの吸込/吐出口27Bから吸い込まれた水は、矢印A1で示すようにフラップ型逆止弁30Aを押し上げて本川側2aの吸込/吐出口27Bから吐出される。本川側2aから支川側2bに向かう逆流は、本川側2aのフラップ型逆止弁30Aにより阻止される。
【0024】
用水時には、図6に示すように、吸込口17aがゲート扉体7の本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされ、吐出口17bがゲート扉体7の支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされるように、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を設定する。また、本川側2aの吸込/吐出口27Aのフラップ型逆止弁30Aを開弁手段36により強制開放する。ゲートポンプ12を作動すると、本川側2aの吸込/吐出口27Aから吸い込まれた水は、矢印A2で示すようにフラップ型逆止弁30Bを押し上げて支川側2bの吸込/吐出口27Bから吐出される。支川側2bから本川側2aに向かう逆流は、支川側2bのフラップ型逆止弁30Bにより阻止される。
【0025】
このように、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を反転することにより、ゲート扉体7の吸込/吐出口27A,27Bのうち任意の一方から水を吸い込み、他方から吐出することができ、吸排水の方向を切り換えることができる。そのため、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を反転することにより、支川側2bから本川側2aへの排水と、本川側2aから支川側2bへの用水を必要に応じて行うことができる。また、ゲートポンプ12の回転方向は反転させる必要がないので、プロペラ24は正逆回転のいずれでも吸排水が可能な比較的低効率の特殊な形状のものではなく、一定方向に回転時にのみ吸排水が可能な比較的高効率のものを使用することができる。従って、吐出方向を切り換えた場合でも吸排水の効率が低下しない。
【0026】
(第2実施形態)
図7から図10は、本発明の第2実施形態のポンプゲートを示している。この第2実施形態では、ゲートポンプ12のポンプケーシング17の吐出口17b側にデュアルプレート型逆止弁38を一体に組込んでいる。一方、ゲート扉体7には第1実施形態のようなフラップ型逆止弁30A,30B(例えば、図1参照)を設けておらず、二つの吸込/吐出口27A,27Bは常に開放状態にある。第2実施形態のその他の構造は、第1実施形態と同様であり、図面中、同一の要素には同一の符号を付している。
【0027】
図7及び図8に示すように、デュアルプレート型逆止弁38は、ポンプケーシング17の吐出口17b側に上下両端が固定された垂直方向に延びるシャフト38aを備えている。また、デュアルプレート型逆止弁38は、基端側がシャフト38aに回動自在に取り付けられた二枚の弁体38b,38c、シャフト38aに取り付けられた弁体38b,38cを閉弁方向に付勢するためのスプリング38d、ポンプケーシング17の内面に形成された弁座38e、及び弁座38e上に設けられたシール部材38fを備えている。図7に示すように、吐出口17bから吐出される水によってスプリング38dの弾性的付勢力に抗して弁体38b,38cがシャフト38a周りに回動し、弁座38eから離脱して開弁する。一方、図8に示すように、ゲートポンプ12の停止時には、スプリング38dの弾性的付勢力により弁体38b,38cが弁座38e上のシール部材38fに押圧されて閉弁する。矢印A3で示す吐出口17b内に向かう水の流れにより弁体38b,38cは弁座38eに押圧されて閉弁し、逆流が防止される。
【0028】
排水時には、図9に示すように、吸込口17aが支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされ、デュアルプレート型逆止弁38を備える吐出口17bが本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされるように、ゲートポンプ12の取付方向を設定する。ゲートポンプ12が作動すると、支川側2bの吸込/吐出口27Bから吸い込まれた水は、デュアルプレート型逆止弁38を開弁させて本川側2aの吸込/吐出口27Aから吐出される。本川側2aから支川側2bに向かう逆流は、デュアルプレート型逆止弁38が閉弁することにより阻止される。
【0029】
用水時には、図10に示すように、吸込口17aがゲート扉体7の本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされ、デュアルプレート型逆止弁38を備える吐出口17bが支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされるように、ゲートポンプ12の取付方向を設定する。ゲートポンプ12が作動すると、本川側2aの吸込/吐出口27Aから吸い込まれた水は、デュアルプレート型逆止弁38を開弁させて支川側2bの吸込/吐出口27Bから吐出される。支川側2bから本川側2aに向かう逆流は、デュアルプレート型逆止弁38が閉弁することにより阻止される。
【0030】
このように、第2実施形態のポンプゲート1は、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を反転することにより、吸排水の方向を切り換え、支川側2bから本川側2aへの排水と、本川側2aから支川側2bへの用水を必要に応じて行うことができる。また、ゲートポンプ12の回転方向は一定であるのでプロペラ24として低効率の特殊な形状のものを使用する必要がなく、吐出方向を切り換えた場合でも吸排水の効率が低下しない。さらに、ゲートポンプ12の吐出口17bにデュアルプレート型逆止弁38を設けたので、第1実施形態では2個必要であった逆止弁(フラップ型逆止弁30A,30B)が1個で済み、開弁手段36を設ける必要もない。この点で第2実施形態のポンプゲート1は構造が簡易である。
【0031】
(第3実施形態)
図11から図13は、本発明の第3実施形態のポンプゲートを示している。この第3実施形態では、ゲートポンプ12のポンプケーシング17の吐出口17b側にフラップ型逆止弁40を一体に組込んでいる。一方、ゲート扉体7には第1実施形態のようなフラップ型逆止弁30A,30B(例えば、図1参照)を設けておらず、二つの吐出/吐出口27A,27Bは常に開放状態にある。第3実施形態のその他の構造は、第1実施形態と同様であり、図面中、同一の要素には同一の符号を付している。
【0032】
図11に示すように、フラップ型逆止弁40はポンプケーシング17の吐出口17b側左右両端に固定された水平方向に延びるシャフト40a、このシャフト40aに上端側が回動自在に取り付けられた1枚の弁体40b、及びポンプケーシング17の内面に形成された弁座40cを備えている。弁体40bは矢印A4で示すようにシャフト40aを中心として上下方向に回動可能である。
【0033】
排水時には、図12に示すように、吸込口17aが支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされ、フラップ型逆止弁40を備える吐出口17bが本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされるように、ゲートポンプ12の取付方向を設定する。ゲートポンプ12が作動すると、支川側2bの吸込/吐出口27Bから吸い込まれた水は、フラップ型逆止弁40の弁体40bを押し上げて開弁させ、本川側2aの吸込/吐出口27Aから吐出される。本川側2aから支川側2bに向かう逆流は、フラップ型逆止弁40が閉弁することにより阻止される。
【0034】
用水時には、図13に示すように、吸込口17aが本川側2aの吸込/吐出口27Aに位置決めされ、吐出口17bが支川側2bの吸込/吐出口27Bに位置決めされるように、ゲートポンプ12の取付方向を設定する。ゲートポンプ12が作動すると、本川側2aの吸込/吐出口27Aから吸い込まれた水は、フラップ型逆止弁40の弁体40bを押し上げて開弁させ、支川側2bの吸込/吐出口27Bから吐出される。支川側2bから本川側2aに向かう逆流は、フラップ型逆止弁40が閉弁することにより阻止される。
【0035】
このように、第3実施形態のポンプゲート1は、ゲートポンプ12のゲート扉体7に対する取付方向を反転することにより、吸排水の方向を切り換え、支川側2bから本川側2aへの排水と、本川側2aから支川側2bへの用水を必要に応じて行うことができる。また、ゲートポンプ12の回転方向は一定であるのでプロペラ24として低効率の特殊な形状のものを使用する必要がなく、吐出方向を切り換えた場合でも吸排水の効率が低下しない。さらに、ゲートポンプ12の吐出口17bにフラップ型逆止弁40を設けたので、第1実施形態では2個必要であった逆止弁が1個で済み、開弁手段を設ける必要もないので構造が簡易である。
【0036】
本発明は、前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ゲート扉体の吸入/吐出口や、ゲートポンプの吐出口に設ける逆止弁は、前述のフラップ型やデュアルプレート型に限定されず、一方向にのみ水を流す機能を有するものであればよい。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のゲートポンプでは、ゲートポンプのゲート扉体に対する取付方向を反転することにより、ゲート扉体の両面に設けられた吸込/吐出口のうち任意の一方から水を吸い込み、他方から吐出することができ、吸排水の方向を切り換えることができる。従って、例えば、支川と本川の合流地点近傍の水路に本発明のゲートポンプを設置すれば、ゲートポンプのゲート扉体に対する取付方向を反転することにより、必要に応じて支川側から本川側への排水と、本川側から支川側への揚水とのいずれをも必要に応じて行うことができる。また、ゲートポンプの回転方向は反転させる必要がないので、正逆回転のいずれでも吸排水が可能な比較的低効率の特殊な形状のプロペラではなく、一定方向に回転時にのみ吸排水が可能な比較的高効率のプロペラを使用することができる。従って、吐出方向を切り換えた場合でも吸排水の効率が低下しない。
【0038】
特に、ゲートポンプの吐出口に逆止弁を取り付けた場合には、1個の逆止弁のみが必要であり、かつ強制手的に逆止弁を開放する手段を設ける必要がないので、ポンプゲートの構造が簡易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るポンプゲートを示す部分拡大横断面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るポンプゲートを示す本川側から見た正面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るポンプゲートを示す部分断面平面図である。
【図4】 ゲートポンプのゲート扉体に対する取付構造を示す平面図である。
【図5】 排水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【図6】 用水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るポンプゲートを示す部分拡大横断面図である。
【図8】 デュアルプレート型逆止弁を示す部分断面図である。
【図9】 排水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【図10】 用水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【図11】 本発明の第3実施形態に係るポンプゲートを示す部分拡大横断面図である。
【図12】 排水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【図13】 用水時のポンプゲートを示す横断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプゲート
2 水路
2a 本川側
2b 支川側
3 吐出水槽
5 ガイドレール
6 チェーンブロック
7 ゲート扉体
8A,8B,8C,8D 戸車
9A,9B 戸当りレール
10A,10B チェーン
12 ゲートポンプ
13 回転軸
14 ポンプ本体
15 出力軸
16 水中モータ
17 ポンプケーシング
17a 吸込口
17b 吐出口
17c,17d テーパ面
18 インナーケーシング
19,20 軸受
21 軸封装置
24 プロペラ
25 第1の傘歯歯車(回転軸)
26 第2の傘歯歯車(出力軸)
27A,27B 吸込/吐出口
30A,30B フラップ型逆止弁
30a シャフト
30b 弁体
30c 弁座
31A,31B テーパフランジ
31a,31b テーパ面
32 開弁手段
33A,33B リング
34 位置決め板
34a,34b 切欠
36A,36B 位置決めシャフト
38 デュアルプレート型逆止弁
38a シャフト
38b,38c 弁体
38d スプリング
38e 弁座
38f シール部材
40 フラップ型逆止弁
40a シャフト
40b 弁体
40c 弁座

Claims (4)

  1. 水路を開閉する昇降可能なゲート扉体に、回転軸が水平方向に延びるゲートポンプと、このゲートポンプの上方に配置されその出力軸が垂直方向に延びるゲートポンプ駆動用の水中モータとを備えるゲートポンプが内蔵されたポンプゲートであって、
    前記ゲートポンプは、一端が吸込口を構成して他端が吐出口を構成するポンプケーシングと、このポンプケーシングの上面に固定され、かつ前記ポンプケーシングの長さ方向の中点と対応する位置に切欠が形成された位置決め板とを備え、
    前記ゲート扉体は、両面側に吸込/吐出口をそれぞれ備えると共に、前記ポンプケーシングの長さ方向の中点と対応する位置に下端が固定された垂直方向に延びる位置決めシャフトを備え、
    前記位置決めシャフトが前記位置決め板の切欠に嵌り込むことによって、前記ゲート扉体内で前記ゲートポンプの姿勢が保持され、
    前記位置決め板が前記位置決めシャフトの上端に達するように、前記ゲートポンプを前記ゲート扉体に対して上昇させ、前記切欠から前記位置決めシャフトを抜き出すことにより、前記吸込口が前記ゲート扉体の一方の吸込/吐出口に位置決めされると共に前記吐出口が前記ゲート扉体の他方の吸込/吐出口に位置決めされる第1の位置と、前記吸込口が前記ゲート扉体の他方の吸込/吐出口に位置決めされると共に前記吐出口が前記ゲート扉体の一方の吸込/吐出口に位置決めされる第2の位置とに、前記ゲート扉体に対する前記ゲートポンプの取付方向を反転可能であることを特徴とする、ポンプゲート。
  2. 前記ゲート扉体の各吸込/吐出口にそれぞれ設けられた逆止弁と、
    前記ゲートポンプの吐出口と対応する前記吸込/吐出口に取り付けられた逆止弁を強制的に開放する開弁手段と
    を備えることを特徴とする、請求項1に記載のポンプゲート。
  3. 前記ゲートポンプの吐出口に取り付けられた逆止弁を備えることを特徴とする、請求項1に記載のポンプゲート。
  4. 前記逆止弁は、フラップ型逆止弁又はデュアルプレート型逆止弁であることを特徴とする請求項3に記載のポンプゲート。
JP2002263068A 2002-09-09 2002-09-09 ポンプゲート Expired - Fee Related JP3723535B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263068A JP3723535B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 ポンプゲート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002263068A JP3723535B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 ポンプゲート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004100259A JP2004100259A (ja) 2004-04-02
JP3723535B2 true JP3723535B2 (ja) 2005-12-07

Family

ID=32262928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002263068A Expired - Fee Related JP3723535B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 ポンプゲート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3723535B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101470846B1 (ko) * 2014-03-12 2014-12-12 (주) 대한이엔지 수문시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101470846B1 (ko) * 2014-03-12 2014-12-12 (주) 대한이엔지 수문시스템

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004100259A (ja) 2004-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101421226B1 (ko) 수밀부재 보호기능을 구비한 수문
JP3723535B2 (ja) ポンプゲート
CN215802182U (zh) 一种带耙齿格栅的一体化提升泵站
KR100572341B1 (ko) 체크밸브 일체형 버터플라이 밸브
JP2007211451A (ja) 既設ゲート改造方法およびポンプゲート
JP3887559B2 (ja) ポンプゲート
JP3605370B2 (ja) ポンプゲート
JP3088525U (ja) 昇降反転ゲートポンプ設備
JP2002275869A (ja) ポンプゲート
JP3052129B2 (ja) ポンプ一体化ゲート設備
JPH0716740Y2 (ja) ゲートポンプ設備
JP2002180443A (ja) 水門、水門の排水配管封鎖用弁体、および排水配管封鎖用弁体の取付方法
JP3749405B2 (ja) ユニット型ポンプゲート
CN217536840U (zh) 水利引流设备防冻结构
JP4607278B2 (ja) ゲート内蔵式ポンプ設備
JP2006249863A (ja) 排水システム
CN219547972U (zh) 一种具有防堵塞机构的一体化提升泵站
JP3219232U (ja) 地下施設の換気口用止水装置
JPH10317358A (ja) ポンプ一体化ゲート設備用のポンプ
CN217267305U (zh) 一种一体化泵闸
CN211115027U (zh) 一种可调节水流冲浪方向的泳池
JP3086085U (ja) 複合ゲートポンプ設備
JP2002129539A (ja) ポンプゲート
JP4112938B2 (ja) ポンプ付きゲート
CN212248126U (zh) 一种水利工程用升降式水利闸门

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20041207

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees