JP3723457B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信により地図情報又は周辺情報を送受信することができるナビゲーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ナビゲーション装置には、通信により最新の詳細な地図情報や周辺情報を受信できるものがある。その通信手段としてはVICS(Vehicle Information and Communication System)サービスで知られるFM多重放送や電波ビーコン、光ビーコン等がある。
【0003】
また、小型・軽量化のために、CD−ROMやDVD−ROM等のディスクドライブ装置を搭載せず、フラッシュメモリ等からなる着脱可能な小型の記憶媒体を搭載するナビゲーション装置が考えられている。このような小型の記憶媒体は記憶容量が小さいため、ナビゲーション装置は上記のような通信による地図情報や周辺情報の受信が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような通信による地図情報又は周辺情報の取得では、ナビゲーション装置に記憶される地図情報又は周辺情報は一時的に記憶されるのみで、記憶している地図情報又は周辺情報が更新されると、再度その地図情報又は周辺情報が必要な場合は、再び受信しなければならない。その結果、同一の地図情報又は周辺情報を何回も受信する事態が生じる可能性があり、通信費が高くなる。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑み、受信した地図情報又は周辺情報は、再利用するために外部記録メディアに転送することができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。また、一度受信した地図情報又は周辺情報を再利用することにより、受信する情報量を少なくして通信費を節約できるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るナビゲーション装置においては、地図情報又は周辺情報を送受信する通信手段と、該通信手段によって受信した地図情報又は周辺情報記憶する記憶手段とを備えたナビゲーション装置において、
前記通信手段は新たな地図情報又は周辺情報を受信するとき、前記記憶手段に記憶された地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ送信することを特徴とする。
【0007】
このように、通信手段が地図情報又は周辺情報を受信する状態と、通信手段が受信した地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ転送する状態とをとり得るので、受信した地図情報又は周辺情報は、再利用するために外部記録メディアに転送することができる。
【0008】
また本発明は、上記のナビゲーション装置に加え、前記通信手段が前記記憶手段に記憶された地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ送信した後、前記通信手段が送信した地図情報又は周辺情報を前記記憶手段より消去する制御手段を備えることを特徴とする。
【0009】
このように、地図情報をネットワーク上の端末に送信した後、記憶手段に記憶された地図情報を消去することで、不要なデータを記憶する必要がなくなる。
【0010】
また、本発明は上記のナビゲーション装置に加え、前記通信手段がネットワーク上の通信端末へ送信した地図情報又は周辺情報を記憶する外部記憶媒体を再生する再生手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
このように、ネットワーク上の通信端末へ送信した地図情報又は周辺情報を記憶した外部記憶媒体を再生する再生手段を設けたので、一度受信した地図情報又は周辺情報は再度受信する必要がなくなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のナビゲーション装置を用いた通信システムの構成を示す図である。ナビゲーション装置1が地図情報又は周辺情報を受信するときは、サーバー装置2に地図情報又は周辺情報を要求すると、サーバー装置2は、情報データベース3の中からナビゲーション装置1が要求した条件に基づいて適切な情報を読み出し、ナビゲーション装置1へ配信する。
【0013】
また、ナビゲーション装置1から家庭にあるパソコン等のコンピュータ端末4へ受信した地図情報又は周辺情報を転送するときは、まず、サーバー装置2に地図情報又は周辺情報を送信すると、サーバー装置2は、その地図情報又は周辺情報を情報データベース3の中へ格納する。次に、コンピュータ端末4は、インターネット5とサーバー装置2を介して情報データベース3から、ナビゲーション装置1が送信した地図情報又は周辺情報を受信する。
【0014】
なお、ナビゲーション装置1とサーバー装置2間の通信手段としては、通信できれば特に限定はなく、例えば、インターネットを介して地図情報又は周辺情報を配信する場合は、自動車電話や携帯電話等の電話網を利用することができ、VICSサービスを介して配信するときは、FM多重放送等を利用することができる。また、ナビゲーション装置1からコンピュータ端末4への地図情報又は周辺情報の転送は、例えば、e−mailを用いると容易に行うことができる。なお、情報データベース3は、サーバー装置2の内部又は外部のどちらに設置してもよい。
【0015】
図2に、ナビゲーション装置1の要部の構成のブロック図を示す。6はマイクロコンピュータ等で構成された制御回路であり、ROM7に書き込まれたプログラムに基づいてナビゲーション装置1を制御し、液晶の表示部8に地図情報や周辺情報を表示する。9はRAMであり、制御回路6の動作に必要な情報を記憶する。10は電話部であり、図1のサーバー装置2と通信できる。11はGPS(Global Positioning System)測位手段であり、GPS衛星からの電波を受信して現在位置を測定し、測定データを制御回路6に与える。
【0016】
12は入力部であり、ユーザーが受信した地図情報又は周辺情報を転送するか否かを切り替える情報転送キー12aを有する。13は記憶媒体再生手段であり、CD−ROMやDVD−ROM等のディスクドライブ装置、又はフラッシュメモリ等からなる着脱可能な小型の記憶媒体再生装置等を用いることができる。
【0017】
なおRAM9は、記憶容量を大きくすると、一度に受信できる情報量は多くなり、情報を受信する頻度は減少するが、それとともにRAM9が高価になることを考慮して選定する必要がある。またRAM9は、他に、フラッシュメモリ等からなる着脱可能な外部記憶媒体を用いてもよい。
【0018】
なお入力部12は、図2ではキー操作による入力方法としているが、タッチパネル方式とすることも可能である。
【0019】
ナビゲーション装置1で表示する地図情報又は周辺情報の取得方法としては、次の2通りの方法がある。第1に、ナビゲーション装置1は、電話部10から情報データベース3の地図情報や周辺情報を受信してRAM9に記憶し、RAM9から現在位置を含む1画面分の情報を読み出すとともに、その情報にGPS測位手段11により測定した現在位置を重ねて表示部8に表示する方法がある。第2に、ナビゲーション装置1は、記憶媒体再生手段13にセットされた地図情報や周辺情報を予め記憶している記憶媒体から現在位置を含む1画面分の情報を読み出すとともに、その情報にGPS測位手段11により測定した現在位置を重ねて表示部8に表示する方法がある。
【0020】
ここで、表示する地図情報又は周辺情報を受信するか記憶媒体から読み出すかの選択は、制御回路6が、表示する地図情報又は周辺情報が記憶媒体中にあるか否かを判定することで決定される。そして走行中は、情報が途切れることがないように所定領域毎に、情報を受信するか記憶媒体から読み出すかして表示部8に表示する。なお所定領域とは、例えば、記憶媒体又はRAM9に記憶されている次に表示する予定の地図情報又は周辺情報が、一定量(例えば2画面分)まで減少することである。また所定領域は、所定走行距離としてもよい。
【0021】
このとき、RAM9に記憶されている受信した地図情報又は周辺情報は、未走行部分の情報がなくなる前に、未走行部分の情報を残しつつ走行済みの情報は消去して新しく受信する情報に書き換えられるが、情報を消去する前に、その情報をコンピュータ端末4に転送することができる。なお、受信した情報を転送するか否かは、ユーザーが予め情報転送キーのON、OFF操作により設定しておく。
【0022】
コンピュータ端末4に転送された地図情報又は周辺情報は、ナビゲーション装置1の記憶媒体再生手段13で再生可能な記憶媒体に記憶することによって、後日、ナビゲーション装置1を使用するときにその記憶媒体をセットすることで、情報を再利用することができる。このように、以前に受信した地図情報又は周辺情報を再度ナビゲーション装置1で表示するときは、記憶媒体から読み出すことによって、受信する情報量が少なくなり通信費を節約することができる。
【0023】
また、必要に応じて表示部8上で、入力部12を操作することにより目的地を設定することができる。ここで目的地の設定は、住所、電話番号、又は郵便番号等の入力による設定、或いは都道府県名、地域名、市外局番、又は目的地付近の主要な建造物名や交差点名等の入力により、その付近の地図情報を受信又は記憶媒体から読み出し、更に地図上で目的地を選択することによる設定等により行うことができる。
【0024】
なお、目的地設定後すぐに、現在位置から目的地までが表示部8に収まる尺度の大きな地図を受信又は記憶媒体から読み出し、走行予定経路を表示するとともに、走行予定距離、走行予定時間を算出して表示してもよい。
【0025】
次に、上記のナビゲーション装置1を使用した場合の一例について説明する。以下では便宜上、情報を地図情報として説明する。図3に走行中におけるナビゲーション装置1の動作の概念図を、図4にそのフローチャートを示す。ここでは、A地点からB地点を経由してC地点まで走行するとし、A地点からB地点までの地図情報は、記憶媒体再生手段13にセットされた記憶媒体に記憶されており、B地点からC地点までの地図情報は、記憶媒体に記憶されておらず、受信により取得するものとする。
【0026】
A地点で電源が投入されると、ステップS1において制御回路6が記憶媒体再生手段13に記憶媒体がセットされているか否かを判定する。今、記憶媒体はセットされているので、ステップS2へ進んで、その記憶媒体にA地点付近の少なくとも1画面分以上の地図情報が記憶されているか否かを調べる。今、A地点付近の地図情報は記憶媒体に記憶されているので、ステップS2からステップS3へ進んで、記憶媒体から地図情報を読み出すとともに、その地図情報に現在位置を重ねて表示部8に図5の画像14を表示する。なお、図5において矢印画像が現在位置を表している。
【0027】
その後、ステップS2に戻り、表示部8に次に表示する地図情報が記憶媒体に記憶されているか否かを調べる。ステップS2において次に表示する地図情報が記憶媒体に記憶されているとき、即ち、B地点までまだ十分な距離があるときは、ステップS3へ進んで記憶媒体から地図情報を読み出し、表示している画像が途切れないように次の画像を繋げる。一方、ステップS2において次に表示する地図情報が記憶媒体に記憶されていないとき、即ち、B地点の直前に到達しているときは、地図情報を受信するためにステップS4へ進む。
【0028】
ステップS4においては、RAM9に記憶されている地図情報を消去する。しかる後、ステップS5へ進んでB地点以降の所定範囲の地図情報を受信してRAM9に記憶する。そして、ステップS6へ進んでRAM9からB地点以降の地図情報を読み出すとともに、現在表示している画像が途切れないように次の画像を繋げる。
【0029】
その後、ステップS7へ進んで、次に表示部8に表示する地図情報がRAM9に記憶されているか否かを調べる。ステップS7において次に表示する地図情報がRAM9に記憶されているときは、ステップS6に戻り、RAM9から地図情報を読み出し、表示している画像が途切れないように次の画像を繋げる。一方、ステップS7において次に表示する地図情報がRAM9に記憶されていないとき、即ち、先程受信した地図情報の範囲にC地点が含まれていないときは、ステップS8へ進んで情報転送キー12aのON、OFF状態を判定する。
【0030】
ステップS8において情報転送キー12aがON状態のとき、即ちユーザーが受信した地図情報を後日再利用する選択をしているときは、ステップS9へ進んで、先程受信してRAM9に記憶されている地図情報を予め指定しているe−mailアドレスへ転送した後、ステップS1に戻る。一方、ステップS8において情報転送キー12aがOFF状態のとき、即ち、ユーザーが受信した地図情報を後日再利用しない選択をしているときは、ステップS8からステップS1に戻る。そして、C地点に到達するまでステップS1、ステップS2、ステップS4〜ステップS9の動作を繰り返す。
【0031】
e−mailアドレスへ転送する地図や周辺情報はJPG(Joint Photograph Experts Group)やGIF(Graphic Interchange Format)などの圧縮した画像形式にする。ファイル名は、他の地図情報と区別できるような名前が付与される。付与されるファイル名は、地図情報をナビゲーション装置1に配信する局を示す文字や、配信される地図情報の種別を示す文字や、情報の領域を示す文字などが含まれる。また、このファイル名は使用者の操作により変更可能である。
【0032】
転送先のe−mailアドレスのコンピュータ端末4では、転送された地図情報がコンピュータ端末4の内部のハードディスクに記憶される。後日、同じ経路を含む経路を走行するときに、ファイル名を参考に、この保存された地図情報が検索され、コンピュータ端末4から外部記憶媒体に転送される。
【0033】
この外部記憶媒体がナビゲーション装置1に装着され、その地図情報がステップS3で読み出される。これにより、同じ地図情報を受信しなくてもよい。
【0034】
なお、上記のナビゲーション装置1を使用した一例においては、情報を地図情報としたが、周辺情報としてもよい。その場合は地図情報を上記した受信や記憶媒体の再生等により表示するとともに周辺情報と現在位置とを重ねて、表示部8に図6の画像15を表示する。なお、図6において矢印画像が現在位置を表している。
【0035】
なお、本発明のナビゲーション装置は、車載用、ポータブル用だけでなく、携帯電話に組み込むと、より手軽に利用することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明のナビゲーション装置によれば、通信手段が地図情報又は周辺情報を受信する状態と、通信手段が受信した地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ転送する状態とをとり得るので、受信した地図情報又は周辺情報は、再利用するために外部記録メディアに転送することができる。
【0037】
本発明のナビゲーション装置によれば、通信手段が地図情報又は周辺情報を受信する状態と、記憶媒体再生手段が記憶媒体に記憶されている地図情報又は周辺情報を再生する状態とをとり得るので、以前に受信した地図情報又は周辺情報を再度ナビゲーション装置で表示するときは、記憶媒体から読み出すことによって、受信する情報量が少なくなり通信費を節約することができる。
【0038】
本発明のナビゲーション装置によれば、通信手段が地図情報又は周辺情報を受信する状態と、通信手段が受信した地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ転送する状態と、記憶媒体再生手段が記憶媒体に記憶されている地図情報又は周辺情報を再生する状態とをとり得るので、受信した地図情報又は周辺情報は、再利用するために外部記録メディアに転送することができ、更に、以前に受信した地図情報又は周辺情報を再度ナビゲーション装置で表示するときは、記憶媒体から読み出すことによって、受信する情報量が少なくなり通信費を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のナビゲーション装置を用いた通信システムの構成を示す図である。
【図2】 本発明のナビゲーション装置の要部の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明のナビゲーション装置の走行中における動作の概念図である。
【図4】 本発明のナビゲーション装置の走行中における動作のフローチャートである。
【図5】 本発明のナビゲーション装置の地図情報を表示した画像を示す図である。
【図6】 本発明のナビゲーション装置の地図情報と周辺情報とを表示した画像を示す図である。
【符号の説明】
1 ナビゲーション装置
13 記憶媒体再生手段
Claims (3)
- 地図情報又は周辺情報を送受信する通信手段と、該通信手段によって受信した地図情報又は周辺情報記憶する記憶手段とを備えたナビゲーション装置において、
前記通信手段は新たな地図情報又は周辺情報を受信するとき、前記記憶手段に記憶された地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ送信することを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記通信手段が前記記憶手段に記憶された地図情報又は周辺情報をネットワーク上の通信端末へ送信した後、前記通信手段が送信した地図情報又は周辺情報を前記記憶手段より消去する制御手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
- 前記通信手段がネットワーク上の通信端末へ送信した地図情報又は周辺情報を記憶する外部記憶媒体を再生する再生手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のナビゲーション装置。
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