JP3723306B2 - 浄水機能を有するシャワーヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シャワーヘッドに関し、特に水道水中の塩素を除去する浄水機能を備えたシャワーヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
水道水でシャワーを浴びている人体は水道水中の塩素を吸収する。たとえば15分間のシャワーで人体に吸収される塩素の量は塩素処理された水道水を1l飲むことによって吸収される量と同じになると言われる。また塩素は皮膚の基底層を有害物質から保護している角質層を傷けることにより皮膚の毛穴の呼吸および毒素の排せつに悪影響を与え、肌荒れや肌の乾き、皮膚の汚れ等の原因となる。また塩素は髪の主成分であるケラチン等を傷けることによりキューティクルの損傷を生じる。さらに、塩素の濃度が3〜5mg/lを超えると塩素臭が感じられ不快感を与える。
【0003】
従来より、飲料として供給される水道水用の浄水器として活性炭や中空糸膜により残留塩素を除去するものが知られている。また塩素イオンを除去する方法としてイオン交換樹脂等のイオン交換体を使用する方法も公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
活性炭や中空糸膜は塩素を吸着除去するもっとも簡単な方法であるが、シャワーで使用する水量は飲料用の浄水器において使用する水量に比べて格段に大きいので、活性炭や中空糸膜をカートリッジとしてシャワーヘッドに装填して使用した場合にはひんぱんにカートリッジを交換しなければならず、面倒であるとともに設置後の費用が嵩むという欠点がある。
【0005】
またイオン交換体は活性炭に比べて使用可能期間が長く、イオン交換体を充填したカートリッジをシャワーヘッド中に装填すれば活性炭カートリッジに比べて交換の頻度は減ることが期待できるが、水道水中の塩素イオンと交換されたイオン交換体からのイオンが水道水中に放出されるので、このイオンがシャワー水の硬度を高めその洗浄力を弱める上に、シャワー水が口に入った場合に不快な味がするという難点がある。
【0006】
本発明はこのような従来の公知の塩素除去方法をシャワーヘッドに適用した場合に生じる問題点を解決し、カートリッジ交換の頻度が減少し、充分な塩素除去能力を有し、シャワー水の硬度が高い場合にはその硬度を減少させ、かつその洗浄能力を向上させた塩素除去機能を有するシャワーヘッドを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項記載のシャワーヘッドは、一端に水の流入口を、他端に水の流出口を有する筒状部を備えるシャワーヘッドにおいて、該筒状部内に、タンニンを含有する物質を充填したタンニン層と、粒状の麦飯石を堆積した麦飯石層と、磁鉄鉱石の細片を堆積した磁鉄鉱石層と、該磁鉄鉱石層を挾んで水の流入口側および流出口側において磁石線の向きが互いに一致しかつ方向が水の流れに沿うように配置された1対の環状マグネットを収容したことを特徴とする。
【0009】
本発明のよれば、イオン交換樹脂その他各層を構成する材料はいずれも活性炭に比べて使用可能期間が長いので頻繁なカートリッジ交換を行う必要がなく、したがって設置後のカートリッジ交換の面倒さが比較的に少く、維持費も安い。
【0011】
本発明の他の重要な特徴は、磁鉄鉱石層を磁化しうる位置に配設される磁場発生装置として環状の永久磁石を採用したことである。この構成により、たとえばコイン状の複数のマグネットをスペーサ内に配置する場合に比べて残留磁束密度は小さい(磁場の強さは弱い)にもかかわらず被処理水中の残留塩素濃度は著るしく減少することが判った。したがって、この構成によりイオン交換樹脂層による塩素除去効果に加えて被処理水中の残留塩素をより効果的に除去することができる。
【0012】
本発明の他の重要な特徴は麦飯石層の作用である。本明細書において麦飯石とは、火成岩中の石英斑岩に属する岩石であり、アルカリ長石と高温石英(573℃以上870℃以下で晶出した石英)を主成分とし、著るしく多孔性であり、多種類の元素および化合物を含有し、ごく微量のα線が存在するがβ線、γ線はほとんど存在せず、長石の一部は方解石CaCO3 に変質しており、うすい黄褐色または淡灰色の石基の中に白い長石の斑晶と灰色をした石英の結晶が象がんされたように散りばめられた外観を呈するものを言う。
【0013】
麦飯石は現在日本および中国のごく限られた山岳地帯で採掘されており、他の国では発見されたという報告はない。ある分析によれば、岐阜県加茂郡産出の麦飯石見本の化学組成は無水ケイ酸(SiO2 )約70%および酸化アルミニウム(Al2 3 )約14%を主要成分とし、その他酸化マグネシウム(MgO)、酸化カリウム(K2 O)、酸化ナトリウム(Na2 O)、酸化カルシウム(CaO)、酸化第1鉄(FeO)、酸化第2鉄(Fe2 3 )、化合水付着水(H2 O)、酸化チタン(TiO2 )、無水リン酸(P2 5 )、酸化マンガン(MnO)を含有すると報告されている。
【0014】
麦飯石は水中の鉄、マグネシウム等のミネラルが不足している場合はこれを水中に溶出することが知られており、またその多孔性のために水中の残留塩素のほかカドミウム、水銀等の重金属、有機物質および雑菌を吸着、除去することが知られている。したがって、麦飯石をシャワーヘッド中で使用すれば、これらの性質によりシャワー水を浄化することに寄与するものである。
【0015】
しかしながら、麦飯石のこのような既知の効果を利用することは本発明の対象ではない。200lの水道水に200gの麦飯石を24時間浸した後この水道水を汚れた浴槽水200lに加えた時の浴槽中の懸濁物質SS(皮膚等の剥落等によって生じる浴槽中の固体成分)の経時変化を実験により調べたところ、図7に示すように、麦飯石を通過した水道水は、その理由は不明であるが、浴槽の懸濁物質SSを溶解し、これを減少させるという今まで知られていなかった効果があることが判明した。すなわち、この実験により、麦飯石を通過した水道水は皮膚の剥落等によって生じた汚れを落す効果すなわち洗浄力増強効果があることが判明したものであって、本発明の一つの特徴は麦飯石の有する従前まったく知られていなかった作用をシャワーヘッドに利用しようとするものである。
【0016】
本発明によれば、麦飯石層の存在により、被処理水中の残留塩素や重金属、雑菌等の汚染物質が吸着されるばかりでなく、被処理水の洗浄能力が増強され、皮膚や髪の汚れが顕著に落ち易くなるのである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1および図2は本発明にかかるシャワーヘッドの1実施形態を示すもので図1は斜視図、図2は図1のA−A断面図である。
【0018】
合成樹脂製のシャワーヘッド1は円筒状の頭部2および頭部2の軸心から垂直方向に延長する円筒状の把持部3からなる。頭部2にはキャップ4がねじ込まれており、キャップ4には円周方向に形成された多数の散水孔4aが形成されており、これらの散水孔4aはシャワー水の流出口を構成している。
【0019】
把持部3は基部3aと取付端部2bの2部分に分割されており、これら部分は相互に螺着されている。また頭部2と把持部3の基部3aは一体に成形されている。取付端部3bの先端にはホース金具との取付用のねじ部3cが形成されており、またシャワー水の流入口3dが形成されている。
【0020】
シャワーヘッド1の把持部3内には把持部カートリッジ5が収容されており、頭部2内には頭部カートリッジ6が収容されている。
【0021】
把持部カートリッジ5は両端が円板状の端壁5a,5bで閉じられた円筒形のもので両端壁5a,5bには多数の通水孔5cが形成されている。頭部カートリッジ6の流出口側は円板状の端壁6bによって閉じられる一方流入口側は半球面状の端壁6aによって閉じられ、両端壁6a,6bには多数の通水孔6cが形成されている。
【0022】
把持部カートリッジ5の内部は通水孔7aおよび8aを有する仕切板7、8によって区切られており、端壁5aと仕切板7との間にはイオン交換樹脂層9が設けられいる。イオン交換樹脂層9としては本実施形態においてはイオン交換基としてNa2 CO3 を含有する三菱化学株式会社製の繊維状の陰イオン交換樹脂を使用している。ただしイオン交換樹脂はこれに限定されるものではなく、水道水中の塩素イオンをイオン交換作用により補捉する能力があるイオン交換樹脂であればどのようなものでも使用することができる。
【0023】
仕切板7と仕切板8との間には交換イオン除去層10が設けられている。除去層10は前段のイオン交換樹脂層9の交換作用により塩素イオンと交換して被処理水中に放出されたイオンと結合する物質を含む材料からなるもので、本実施形態においては交換イオン除去層10として株式会社西尾製にかかるナトリウムを含有するさんご砂を堆積したものが使用されている。
【0024】
なお、交換イオン除去層の材料は、前段のイオン交換樹脂の種類によって異り、イオン交換樹脂のイオン交換作用により放出されるイオンの種類に応じてそのイオンと結合し補捉する物質を含有する材料から適宜選択すればよい。
【0025】
本実施形態においては、仕切板8と端壁5bとの間にはセラミック層11が設けられている。セラミック層11としては火成岩シラスを特殊処理した白砂をさらに約1200℃で火入れ処理した多孔質の粒状セラミックを堆積したものが使用されている。セラミック層11は被処理水中の塩素原子その他5ミクロン位までの大きさの微粒子を吸着することにより塩素等を除去し水の硬度を低める機能を有する。
【0026】
頭部カートリッジ6の内部は仕切板12,13,14によって区切られており、各仕切板12,13,14には通水孔12a,13a,14aが形成されている。
【0027】
端壁6aと仕切板12との間の半球状の空間には粒径約5mmの粒状の麦飯石を層状に堆積してなる麦飯石層15が設けられている。本実施形態においては株式会社西尾製にかかる麦飯石が使用されている。
【0028】
仕切板12と13の間および仕切板14と端壁6bの間には1対のフェライト製環状マグネット16,17が装填されている。また仕切板13と仕切板14の間には磁鉄鉱石の細片を層上に堆積してなる磁鉄鉱石層18が設けられている。
【0029】
各環状マグネット16,17はそれぞれのマグネットの位置が軸方向で一致するように位置決めされ、また、各環状マグネット16,17はその磁力線の向きが互いに一致、特に水の流れに対して逆向きになるように一致し且つ磁力線の方向が水の流れに沿うように配置される。
【0030】
このマグネット配置によれば、環状マグネット16,17の磁力線は互いに結合して増強し合い、特に水の流れに沿い且つそれとは逆向きの均一で強力な磁場19を形成し、また、該磁場19内の磁鉄鉱石層18を強力に磁化するため、水分子は磁鉄鉱石層18を通過する際、効果的に磁化処理されることになり、水分子が活性化される。
【0031】
環状マグネット16,17は図3に示すように、中央に開口部16a(17a)を有する円板の形状を呈し、その外径および内径ならびに厚さはシャワーヘッドの寸法、必要な磁場の強さおよび水の処理量等を考慮して適当な値に設定される。また本実施形態においては各環状マグネットは単一の環状マグネットで構成されているが、これに代えて、環状マグネット16,17のそれぞれを図4に示すような大小2つの環状マグネット16−1(17−1),16−2(17−2)を同軸に配置することによって構成してもよい。
【0032】
本発明の特徴の一つはマグネットとして環状マグネットを使用した点にある。環状マグネットを使用することにより、その理由は不明であるが、意外なことに他の形状のマグネットを使用する場合に比べて水道水中の塩素除去効果が有意に増強されることが判明した。
【0033】
この現象は、本発明者が上記実施形態のシャワーヘッドと同一ではないが類似の内部構成を有する図5に示す濾過槽を使用して行なった実験により確認された。
【0034】
図5はこの実験に使用した円筒形濾過槽の縦断面図であり、図中50はハウジング、21は第1の砂層、22は活性炭層、23は第2の砂層、24は麦飯石層、25は第1の磁鉄鉱石層、26はセラミック層、27は第2の磁鉄鉱石層、28は泰澄石層、31は穴明きフィルタ、32は不織布フィルタ、33は仕切り網、40−1,40−2,40−3は環状マグネットである。
【0035】
ハウジング50は、円筒状の本体51、水の流入口52aを有するキャップ52及び水の流出口53aを有するキャップ53からなり、本体51の一端及び他端にそれぞれキャップ52及びキャップ53が取り付けられてなっている。
【0036】
第1の砂層21及び第2の砂層23は火成岩シラスを特殊処理した白砂を層状に堆積してなっており、また、活性炭層22は粒状活性炭を層状に堆積してなっている。
【0037】
穴明きフィルタ31はほぼ全面に細かい穴が多数設けられてプラスチックプレートからなっており、周知の不織布フィルタ32及び仕切り網33とともに前述した各層を分離・保持する。
【0038】
而して、ハウジング50の本体51内にその上部より下部に向って、前述した各層、フィルタ及びプレートが、符号31,32,21,32,33,22,40−1,32,23,32,33,24,33,32,25,40−2,32,26,33,32,27,40ー3,32,28,32,31の順に積層配置され、濾過槽が構成される。この際、マグネットプレート40ー1〜40−3はマグネットプレート40ー1及び40ー2の間隔と環状マグネットプレート40−2及び40ー3の間隔とほぼ同一になり且つそれぞれのマグネットの位置が上下方向で一致するように位置決めされ、また、各環状マグネット40−1〜40−3の全てのマグネットはその磁力線の向きが互いに一致、特に水の流れに対して逆向きとなるように一致し且つ磁力線の方向が水の流れに沿うように配置される。
【0039】
ハウジング50の高さは261mm、内径106mmである。環状マグネット40−1,40−2,40−3としては外径D1=80.4mm、内径D2=39.8mm、厚さt=8mmのフェライト製環状マグネットを使用した。これら環状マグネット40−1,40−2,40−3により形成された残留磁束密度は4500ガウスであった。
【0040】
この浄水器に岡山市水道水を連続的に通水して処理水の酸化還元電位を測定した。一般に水中の残留塩素濃度が低下すると酸化還元電位は低下する。この測定においては、東亜電波工業株式会社製の酸化還元電位計HM11Pを使用して得た測定値に測定時の水温(25℃)における比較電極電位206mVを加えた値を酸化還元電位とした。本実験によれば、水道水原水の酸化還元電位は866mVであったが、本浄水器による処理後の処理水の酸化還元電位は586mVに低下した。
【0041】
比較のため、環状マグネット40−1,40−2,40−3を図6に示す従来の浄水器において使用されていたマグネットにより置換した以外は上記濾過槽と同一構造の濾過槽に上記水道水を通水して処理水の酸化還元電位を上記と同一の測定条件下で測定した。図6のマグネットとしては、各層において直径23.5mm、厚さ3.4mmのネオジム製コイン状マグネットaを多数の通水孔が設けられたプラスチック製スペーサbの3つの収納孔c上に3コ120°の間隔で配置したものを使用した。これらマグネットの残留磁束密度は12,000ガウスであった。実験の結果、この浄水器による処理後の処理水の酸化還元電位を656mVに低下した。
【0042】
上記2つの実験から、環状マグネットを使用した濾過槽においては、磁場の強さは従来のコイン磁石を使う濾過槽に比べてはるかに弱いにもかかわらず、従来の磁石を使う濾過槽に比べて著るしく優れた酸化還元電位低下効果すなわち残留塩素除去効果を奏することが判った。したがって、環状マグネット16,17を使用する本発明のシャワーヘッドは同一理由により他の形状のマグネットを使用した場合に比べて優れた残留塩素除去効果を奏することが理解されよう。
【0043】
以下、上記実施形態にかかるシャワーヘッドの動作について説明する。
シャワーヘッド1を取付端部3bのネジ部3cにおいてホース金具(図示せず)に取付ける。使用時において、水道水はシャワー水流入口3dから流入し、把持部カートリッジ5内のイオン交換樹脂層9を通過する。Na2 CO3 を含有するイオン交換樹脂は、次式に示すイオン交換作用により、水道水中の塩素イオンの大部分をNa2 CO3 中の等量の電荷の炭酸化物イオンによって置換し、炭酸化物イオンを水中に放出する。
【0044】
Na2 + CO3 - +2Cl1-→2Na1+Cl1-+CO3 -
【0045】
塩素イオンの大部分をイオン交換作用により除去された被処理水は次段の交換イオン除去層10に入り、ここで被処理水に放出された炭酸化物イオンはさんご砂に含有されるナトリウムと次式のとおり反応して炭酸ナトリウムを生成しさんご砂上に化学的に吸着される。
【0046】
CO3 - +2Na2 + CO3 -
【0047】
かくして塩素イオンの大部分および交換炭酸化物イオンを除去された被処理水は次段のセラミック層11で残留塩素その他の汚染物質微粒子を吸着除去され、また水の硬度が低められる。
【0048】
次に被処理水は次段の麦飯石層15において残留塩素や重金属等の汚染物質を吸着除去される上に洗浄能力が増強され、皮膚や髪の汚れを落ち易くする。
【0049】
次に被処理水は次段の環状マグネット16,17および磁鉄鉱石層18からなる磁場発生部を通過する時に磁場19により水分子が活性化される結果、シャワー水の溶解力、洗浄力がさらに増強され、またシャワー不使用時にシャワーヘッド内に雑菌が繁殖することが防止される。
【0050】
図8は本発明にかかるシャワーヘッドの他の実施形態を示す図2と同様の断面図である。この実施形態において、図2に示す実施形態と同一構成要素は同一符号で示し、その説明を省略する
図8の実施形態において、把持部カートリッジ5の内部の端壁5aと仕切板8との間にはタンニンを含有する物質が充填されておりタンニン層60が形成されている。タンニンとしては縮合型タンニンが好ましく特に柿渋タンニンが塩素除去効果が大であり入手も容易かつ安価である点で好ましい。
【0051】
タンニンはゲル状の樹脂に混入した状態でカートリッジ5内に充填しても良く、またワックスに混入したり珪藻土に含浸させた状態で充填してもよい。
【0052】
タンニンは多数のOH基をその構造中に有する多価フェノールであり、これら多数のOH基は水中で次の化学式1に示すようにOとHに分離し、
【0053】
【化1】
Figure 0003723306
【0054】
したがって、水道水中の塩素イオンは次の化学式2に示す反応により一部はHと置換してタンニン層60にとどまり、他の一部はHと化合して無害化され流出する。
【0055】
【化2】
Figure 0003723306
【0056】
かくして塩素イオンの大部分はタンニン層60で除去された被処理水は次段のセラミック層11に流出し以下図2の実施形態と同様の処理を受ける。
【0057】
なお、タンニン層60内にジャスミン、レモングラス、バラ、ゼラニウム、ローズマリー、ラベンダー、カモミール、バジル等のハーブから抽出したエセンシャルオイルを添加しておけば被処理水に芳香性を持たせることができシャワー水に洗浄効果に加えてアロマテラピー効果を付与することができる
上記各実施形態にかかるシャワーヘッドによれば冷水から60℃までの温水を毎分8〜13l程度使用することが可能である。また1分間の使用量を10lとした場合カートリッジの寿命も連続使用で300時間以上とすることが可能であるので、1日1000l使用(100分間)するとすればカートリッジは6カ月に1度交換すればよいことになる。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のよれば、イオン交換樹脂その他各層を構成する材料はいずれも活性炭に比べて使用可能期間が長いので頻繁なカートリッジ交換を行う必要がなく、したがって設置後のカートリッジ交換の面倒さが比較的に少く、維持費も安い。
【0059】
またイオン交換樹脂層のイオン交換作用により被処理水中の塩素イオンはイオン交換樹脂層に吸着され、これと交換にイオン交換樹脂層からイオンが被処理水中に放出されるが、このイオンは交換イオン除去層に含まれる物質と結合して交換イオン除去層に吸着される。したがって、このイオンが被処理水の硬度を増したり味を悪くしたりするおそれがない。
【0060】
また、本発明によれば、磁鉄鉱石層を磁化しうる位置に配設される磁場発生装置として環状の永久磁石を採用することにより、たとえばコイン状の複数のマグネットをスペーサ内に配置する場合に比べて残留磁束密度は小さい(磁場の強さは弱い)にもかかわらず被処理水中の残留塩素濃度は著るしく減少することができ、イオン交換樹脂層による塩素除去効果に加えて被処理水中の残留塩素をより効果的に除去することができる。
【0061】
また、本発明によれば、麦飯石層の存在により、被処理水中の残留塩素や重金属、雑菌等の汚染物質が吸着されるばかりでなく、被処理水の洗浄能力が増強され、皮膚や髪の汚れが落ち易くなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシャワーヘッドの1実施形態を示す斜視図である。
【図2】同実施形態の図1A−A断面図である。
【図3】同実施形態で使用される環状マグネットを示す斜視図である。
【図4】環状マグネットの変更例を示す斜視図である。
【図5】環状マグネットの塩素除去効果を示す実験に使用した濾過槽の断面図である。
【図6】従来の浄水器において使用されていたコイン状の磁石を示す斜視図である。
【図7】麦飯石の洗浄効果を示すグラフである。
【図8】本発明のシャワーヘッドの他の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シャワーヘッド
3d 水の流入口
4a 水の流出口
9 イオン交換樹脂層
10 交換イオン除去層
15 麦飯石層
16,17 環状マグネット
18 磁鉄鉱石層

Claims (1)

  1. 一端に水の流入口を、他端に水の流出口を有する筒状部を備えるシャワーヘッドにおいて、該筒状部内に、タンニンを含有する物質を充填したタンニン層と、粒状の麦飯石を堆積した麦飯石層と、磁鉄鉱石の細片を堆積した磁鉄鉱石層と、該磁鉄鉱石層を挾んで水の流入口側および流出口側において磁石線の向きが互いに一致しかつ方向が水の流れに沿うように配置された1対の環状マグネットを収容したことを特徴とする浄水機能を有するシャワーヘッド。
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