JP3723208B2 - アミノデオキシ二糖類及びアミノデオキシオリゴ糖の合成方法 - Google Patents

アミノデオキシ二糖類及びアミノデオキシオリゴ糖の合成方法 Download PDF

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Description

発明の技術的背景
本発明はアミノデオキシ二糖類及びアミノデオキシオリゴ糖の新規合成方法に関する。
種々のグリコ共役(特に糖脂質及び糖タンパク質)のオリゴ糖部分は生体内で多くの重要な機能を有することが知られている(ギンスバーグ(Ginsburg)他、炭水化物の生物学、2巻、ウイレイ(Wiley)、ニューヨーク、1984;グリコ共役、第I−V巻、アカデミック プレス、ニューヨーク;エス ハコモリ(Hakomori)、生化学年刊レビュー.,50巻,733−64頁;フェイジ(Feizi)、ネイチャー、314頁、1985;エス ハコモリ、脂質の化学及び物理、42巻、209−33頁)。そのほか、
-炭水化物構造は糖タンパク質の安定、活性、局在化、免疫化及び分解にとって重要である。
-炭水化物は抗原決定基(例えば血液基抗原)である。
-炭水化物は細胞表面に束縛される場合、病原体、タンパク質、ホルモン、毒素及び細胞−細胞間相互作用の受要体としての機能を持つ。
-特定のオリゴ糖ががん会合抗原決定基として知られたいるので、炭水化物はがん遺伝子にとって重要である。
-グリコ共役の炭水化物の極く少数の種類(二又は三糖類)はしばしば十分な生物学的活性(すなわちう受要体活性)を要求される。
大学及び工業は現在多くの異なる分野に於いて生物学的活性オリゴ糖の有用性を開発するのに猛烈に活動している。すなわち、
-新規診断法及び血液型試薬
-親和性クロマトグラフィー用超特性物質
-細胞特性凝集試薬
-薬の目的定め
-例えばがん会合試薬に対して特異なモノクローナル抗体
-治療
-特定のオリゴ糖で細胞表面へのバクテリア及びウイルスの攻撃を禁止することを基とする、抗生物質に対する別法としての治療の新方式の開発
-病原体に対する保護及び植物成長の刺激
糖類の−OH基が−NH2基で置換されているアミノ糖類は、しばしば、これに対応するヒドロキシ又はN−アセチルアミノデオキシ糖類よりも生物学的活性、例えば炎症処理の開始に重要なセレクチンに対する結合(血管内の上皮性細胞に対する白血球との結合)が高い(改質されている)。このような糖類を治療的に用いる機会、例えば急性の又は慢性の炎症性症状(例えば腫瘍、怪我、及び負血症ショック)が研究されている。
この場合及び他の場合で重要な要素は十分な量で二糖類及びオリゴ糖の選択的合成である。本発明はアミノ糖の合成のための新奇な技術を開示するものである。
一つ又はそれ以上の−NH2基を包含するアミノ−アミノデオキシジ、トリ又は高度なオリゴ糖が、物質の代謝機能を改質するため及び/又は天然物質の生物学的効果を増大させるために、炭化水素の食用、医薬用又は診断用用途として強い関心が持たれている。
約10個の異なる単糖類がグリコ共役の炭水化物部分に含まれている。すなわち、D−グルコース(Glc)、D−ガラクトース(Gall)、N−アセチル−D−グルコースアミン(GlcNAc)、N−アセチル−D−ノイラミン酸(Neu5Ac)、D−マンノース(Man)、L−フコース(Fuc)、N−アセチル−D−ガラクトースアミン(GalNAc)、キシロース(Xyl)、及びアラビノース(Ara)である(括弧書きの略語はIUPAC−IUBの単糖類用略語による。またジャーナル オブ バイオロジカル ケミストリー(J.Biol.Chem.)(1982)、257巻、3347−3354頁に、オリゴ糖順列を記述するために該テキストに使用された学術用語を見出だすことができる。)。アノマー立体配置及びO−配糖体結合の位置の両方がを変えることができるので、可能な構造数はほとんど不定的に多い。
これらのオリゴ糖の合成に今日用いられた有機化学技術は多くの合成工程及び高価な触媒を使用するため費用の掛かる基保護化学を要求する(例えば、引用文献としてビンクレイ(Binkley)、現代炭水化物化学、マルセル デッカー(Marcel Dekker)、ニュー ヨーク、1988参照)。低い最終収量がこれら複雑な反応式から得られ、該技術は特に大量生産のためには適していない。
アミノ基含有炭水化物及びその誘導体の選択的化学合成は大子の合成工程を有する進歩した基保護化学を要求する(引用文献としてビンクレイ(Binkley)、現代炭水化物化学、マルセル デッカー(Marcel Dekker)、ニュー ヨーク、1988参照)。それ故このような炭水化物及びその誘導体の効率的製造技術が要求されている。
本発明は誘導された又は改質されない少なくとも一つの−NH2(アミノ)基を含有するジ、トリ又は高度オリゴ糖の劇的に簡素化された合成を可能にする方法を提供する。従来方法での合成では幾つかの反応工程を要求された炭水化物アミノ誘導体は、いまや、本発明による方法により、ただ一つの反応工程だけでかつ絶対的立体特異性をもって得ることができる。
酵素は、温和な条件下で高い触媒活性と同様により高い立体、変異及び物質選択性のような、多くの興味のある特性を有する天然独自の触媒である。それ故、今日、多くの要求が有機化学的方法論よりもより少ない工程でかつ結果としてより高い収量でオリゴ糖の大規模選択合成のため酵素が利用できるように必要とされている。
加水分解酵素(グリコシダーゼ、EC3.2)及びグリコシル転移酵素(EC2.4)の両者が合成に使用することができる(グリコシダーゼ:ニシザワ他、炭水化物、化学及び生化学、第2版、11A巻、242−190頁、アカデミック プレス、ニュー ヨーク、1970参照)。グリコシダーゼでの逆加水分解(平衡反応)又は転写グリコシル化(速度論的反応)はしばしば合成を行うのに使用される(ケイ ジー アイ ニッソン(K.G.I.Nisson)、炭水化物リサーチ、(1987)、167巻、95−103頁;生化学情勢(1988)、6巻、256−264頁参照)。
Figure 0003723208
(DOHは供与体糖類、DORはα−又はβ−配糖的アグリコン結合(-R)を有する供与体配糖体、HOAは受容体糖類及びETは酵素である。)
転移酵素で、ヌクレオチド蔗糖(UPD−GalCMP−SiaUPD−GalNAcGDP−Fuc等に限定されない。)が比較的費用の掛かる供与体として使用される。さらに、グリコシダーゼは諦められ、しばしば精製せずに直接使用されうる。
本発明による合成法は、配糖体(EC3.2)が、少なくとも一つのアミノデオキシ基
Figure 0003723208
を含有しかつ改質された又は改質されていないモノ、ジ、トリ又はより高いオリゴ糖からなる受容体物質と、単糖類、二糖類、オリゴ糖又は配糖体もしくはその誘導体であるグリコシル供与体との間の平衡又は転移グリコシル化反応を触発するのに用いられること、及び該製造物は連続した合成及び/又は該混合物から分離されて使用されることを特徴とする少なくとも一つの方法を包含する。
本発明によるこの方法において、例えば、薬学的/製薬的/診断的研究のため、化粧品又は食物への添加剤として治療又は診断への応用のため、材料分離、親和クロマトグラフィーの改善、アミノ酸、ペプチド、蛋白質、脂肪酸、脂質、酵素又は組み替え蛋白質の改質のため、多くの種々の応用に直接使用され得る、又はさらなる合成の後、ジ、トリ又はより高いアミノデオキシオリゴ糖又はその誘導体の立体特異合成が得られる。
本発明による合成において、グリコシル供与体(下式におけるDRにおいて、Dは転移された炭水化物部分を示す。)とグリコシル受容体(HOA)との間に立体特異性グリコシド結合を形成するためのグリコシダーゼの能力は下式に要約される。
Figure 0003723208
本発明による反応は、平衡制御された合成(R=H)かもしくは転移グリコシル化(R=F又は一個の有機基;速度的に制御された反応)かの二つの原理により達成され得る。これら反応の一般例は、グリコシル供与体及びグリコシダーゼと同じ様に、当業者に良く知られかつ実施されている所であり、本発明の範囲を限定するものではない。
発明の概要
触媒としてグリコシダーゼの存在下、単糖類、二糖類、オリゴ糖、配糖体又はこれらの誘導体をアミノデオキシ糖類又はその誘導体と反応させること、及びアミノ糖類を製造混合物から直接に又は化学的/酵素的改質の後に分離することを特徴とするアミノ二糖類、アミノオリゴ糖又はこれらの誘導体の合成。
発明を実施するための最良の形態
本発明による合成は、触媒としてグリコシダーゼ(EC3.2)の存在下、単糖類、二糖類、オリゴ糖、配糖体又はこれらの誘導体をアミノデオキシ糖類又はその誘導体と反応させることにより実施される。
受容体として使用されるアミノデオキシ単糖類は限定されないが、例示すれば、下式の2−アミノ−2−デオキシグルコピラノシド、2−アミノ−2−デオキシガラクトピラノシド、2−アミノ−2−マンノピラノシド(ここで、R3,R4及びR5は−OHであり、R1は例えばフェニル、−SEt、−Sph−OEtBr、−OEtSiMe3、−OAll、−OPh、−OCH2Ph又は−ORであり、Rは例えばCH3(DH2)nであり、nは整数で、好ましくは0−12の範囲の整数であるか、もしくはRは例えばアミノ酸残基、、ペプチド残基又はこれらの誘導体である。)が挙げられる。
Figure 0003723208
アミノデオキシ糖類の限定しない例は、2、3、4、5又は6−位の一つ又は二つが置換されている2、3、4、5又は6−アミノ単糖類である。このような誘導体の例としては、該誘導体の水酸基の一つ又は二つが、アリロキシ(CH2=CH−CH2O−)、ベンジロイル(PhCH2O−)、ベンゾイロキシ(Ph3COO−)、クロロアセチロキシ(ClCH2COO−)、p−メトキシベンジロキシ(p−MeO−PhCH2O−)、トリチル(Ph3CO−)、トリアルキルシリロキシ、トシラート、メシラート、ホスフェート、スルフェート、カルボキシレート、RCOO−のようなエステル類、ここでRはCH3(DH2)n(n=1−20)、又はピバロイロキシ基又は二つのビシナル水酸基が例えばベンジリデンアセタール、イソプロピリデンケタール又はオルソエステルで改質されている誘導体、ピバロイル基、テトラヒドロピラニル、(2−メトキシエトキシ)メチルイソプロピリデンケタール、シクロヘキシリデンケタール、ベンジリデンアセタール、オルソエステル、−ONO3、スルフェート、ホスフェート、カルボキシレートの誘導体、アセチル、ブタノイル、オコタノイル、ベンゾイル、ピバロイルのような−OC(O)R型のエステル類等で置換されているものを挙げることができる。同様の方法により改質された下記構造のものがまた本発明による方法において受容体として使用し得る。
改質されたアミノ単糖類が使用される場合、受容体の改質の型の選択は特定の事情で要求される事項により決定され、炭水化物の保護基/改質化及び炭化水素合成の情報の文献は一般に豊富にある(例えば引用文献として“現代炭水化物化学”ビンクレイ(Binkley)、マーセル デッカー(Marcel Dekker)、1988;ポールセン(Paulsen)、ケミカル ソサエティー レビュー(Chem.Soc.Rev.,)、13巻、15−45頁)。下記は本発明により使用することができる下記受容体物質類の例であるが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
同様に改質されたアミノジ、トリ又はより多くのオリゴ糖がまた受容体として用いることができる。
Figure 0003723208
上記構造式I−XIにおいて、R3は例えばアルキル、アリル、ベンジル、クロロベンジル、ベンゾイル基又は特定の合成のために適合した保護基の種類である。R6はPh−のような芳香族基又はアルキル基(例、プロピル又は(CH33基)であることができる。構造式XII−XVIIにおいて、R3は例えばアセチル、フェノキシアセチル、メトキシアセチル又はクロロメトキシアセチル基である。R6はPh−のような芳香族基又はアルキル基(例、プロピル又は(CH33基)であることができる。例えば、R2がHである場合、Rは上記R1として述べた基の一つであり、R1がこれでなければHである。同様に、4−位が上記例の3−又は6−位に代わりに改質され、まら2−位よりも他の位置がアミノデオキシ基で改質される。
本発明を説明するため例を示すが、本発明の範囲はこれらに限定することを意味するものではない。例えば、α−ガラクトシダーゼが酵素として用いられる場合、2−アミノ−2−デオキシα−D−ガラクトピラノシドが受容体物質として使用され、例えばラフィノース、メチルα−D−ガラクトピラノシド、GalαF(F=フルオロ)(又はp−ニトロフェニル)α−D−ガラクトピラノシドがグリコシル供与体(転移グリコシル化反応)として使用され、下記型のα−グ
Figure 0003723208
リコシド結合2−アモノ−2−デオキシジガラトシル誘導体すなわちGalα1−3GalαRの2−NH2−2−デオキシ誘導体が得られる。他の例として、Iが受容体及びα−ガラクトサミニダーゼとして用いられ、例えばGaINAcα−OPh、GaINAcαF又はGaINAcα−OPhNo2−pがグリコシル供与体として用いられる場合、GaINAcα1−3が得られる。
製造物は必要ならばさらに、例えば化学合成によりより高度の炭水化物の合成に用いることができ、このような部分的に保護された炭水化物の用い方について文献が広範に存在する(引用文献として上述のビンクレイ及びポールセンを参照されたい)。
α−ガラクトシダーゼの代わりにβ−ガラクトシダーゼが用いられ、グリコシル供与体としてラクトースまたは例えばp−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシドが用いられ、受容体として2−アミノ−2−デオキシグルコース又はその誘導体(例えば上記XII−XVII参照)が用いられる場合、GaI−GIcNH2又はGaI−GIcNH2−Rのβ−結合誘導体が得られる。例えばルイス−x又は−a三糖類構造として使用することができる(又はこれらの二糖類誘導体のさらなるごうせいに使用することができる)、部分的に保護されたGaI−GIcNH2又はGaI−GIcNH2−Rの例を下記に示す。
Figure 0003723208
さらに、例えば代わりにα−L−フコーシダーゼがグリコシル供与体としてニトロフェニルα−L−フコーピラノシド又はFucα−Fとともに用いられる場合、本発明の方法によりα−結合Fuc−GaI−NH2又はα−結合Fuc−Glc−NH2−Rの対応誘導体を合成することができ、同様にN−アセチル−β−グルコサミニダーゼ又はN−アセチル−β−ガラクトサミニダーゼで、グリコシル供与体としてそれぞれGlcNAc及びGalNAcのβ−グリコシドを用いて、β−結合GlcNAc−GaI−NH2及びGlcNac−Glc−NH2又はGalNAc−GaI−NH2及びGalNAc−Glc−NH2の誘導体をそれぞれ製造することができる。同様に、受容体としてそれぞれ例えばN−アセチルノイラミン酸のニトロフェニルグリコシド及び部分的に保護された2−アミノ−2−デオキシガラクトースを使用して、σ−シアリターゼが例えばシアリ化した2−アミノ−2−デオキシガラクトース(Neu5Acα−GalNH2)又は2−アミノ−2−デオキシガラクトサミン誘導体(Neu5Acα−GalNH2の誘導体)の合成触媒として使用される。
エンドグリコシダーゼが使用される場合、本発明による方法によりより長いオリゴ糖誘導体を製造することができる。その場合、供与体物質は二糖類、トリ又はより高いオリゴ糖型又はグリコシド、例えば任意のこれらのニトロフェニルグリコシドである。同様に、受容体物質の任意のR基が糖単位であってもよい。
上記反応はまたグリコシル供与体として単糖類との平衡反応として達成することができる。
上記製造物中のベンジル又はアリル基(又は上記図に関連して述べた他の基)を基の広い範囲に化学的に変換することは当業者が容易にできることである。このように異なるアミノデオキシ二糖類誘導体(例えばO−燐酸、O−硫酸等)又はより高度のアミノデオキシオリゴ糖の選択的合成は本発明により選択的に合成される。
物質類は合成されるべきオリゴ糖に関して選択され、しばしば市販的に入手可能かあるいは有機又は触媒方法により合成されるものであり、本発明の使用を限定付けるものではない。本発明により使用される供与体物質は上述の転移グリコシル化に用いられているのと同型のものである(炭水化物レビュー、167巻及び上記バイオテクノロジーの情勢、6巻中のケイ ジー アイ ニルソン(K.G.I.Nilsson)による記事の例参照)。
本発明による方法で使用できる受容体物質の別の例として、その炭水化物部分が下記単糖類の一種又はそれ以上を含有する、アミノデオキシジ又はオリゴ糖(又はそのグリコシド)を挙げることができる。すなわちD−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコースアミン及びL−フコース又はこれらの類似体である。受容体が物質がグリコシドである場合、アグリコンはグリコシド的に結合した(α−又はβ−立体配置)脂肪族又は芳香族化合物であることができる(例えば、メチル、エチル、2−ブロモエチル、(CH2nCOOMe、n>1、アリル又は重合し得るための物質、ベンジル、ペンテニル、トリメチルシリルエチル、アミノ酸類、それらの誘導体、ペプチド類、それらの誘導体、ニトリフェニルなど)。
特殊な重要なアグリコンの他の型はアミノ酸(セリン、セオニン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシシリン、アスパラギンなど)、ペピチド、脂質及び誘導体及びこれら三群内の類似物である。アミノ酸及びペプチドグリコシドはそのアミノ及び/又はカルボキシ基をペプチド合成(FMOC、CBZ、BOCなど)に使用された公知の保護基で保護することができる。このようなアグリコンを用いることによりフラグメント又はグリコ共役の類似体が本発明により合成され得る。用語アグリコン、フラグメント及び類似体は当業者によく知られた用語である。さらに、アグリコンはアミノ、ニトリル、又はアミノ基又は弗素含有物質あることができ、燐酸塩、硫酸塩又はカルボキシ基又はそれらの誘導体を含有してもよい。アミノデオキシ糖誘導体の別の重要な型は環状酸素(例えばヘキソースのC−5酸素)が硫黄、窒素などで置換されている物質を含有する。C−5酸素が窒素で置換されているグルコース類似モラノリンはこのような誘導体の一つの例である。酵素又は炭水化物結合蛋白質に対して禁止効果を有するオリゴ糖類似物はこの方法で本発明により合成されてもよい。
本発明による方法に使用し得る供与体物質は酵素転移グリコシル化(上記引用文献参照)を包含する上記方法に使用されたと同じものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明による方法に使用し得る供与体物質の例としては、その炭水化物部分が単糖類D−ガラクトース、D−グルコース、D−マンノース、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコースアミン及びL−フコースに一種又はそれ以上を包含する単糖類グリコシド及びジ又はオリゴ糖(又はそのグリコシド)を挙げることができる。好ましいグリコシル供与体の例としては、上記単糖類のニトロフェニルα−又はβ−グリコシド、ラクトーゼ、ジマンノース及びラフィノースを挙げることができる。エンドグリコシダーゼ用の好ましい供与体物質の例としては、生物学的活性炭水化物置換誘導体(例えばGalβ1−3GlcNacβ−OPhNO2−p)、生物学的活性オリゴ糖又はGlc(β1−3Glc)。β1−3Glc(n>1)型の構造を挙げることができる。
反応混合物中のグリコシル供与体の濃度は、合成されるべきオリゴ糖に関連して、また酵素の特性に関連して選択され、本発明の使用を制限するものではない。ある場合、より少量の供与体の添加は供与体がまた受容体として作用する危険を最小にするために有用であろう(このことは望ましいことではない。)。
酵素はまず第1に合成されるべきオリゴ糖に関連して選択される。酵素は現場でそのまま又はその特性から部分的又は完全に精製した後に使用してもよい。酵素は溶解された形態で又は例えば吸着、カプセル化、キレート化、沈殿又は共有結合により固体支持体に固定化されて使用されてもよい。
本発明に使用され得るα−及びβ−グリコシダーゼの例は、D−マンノーシダーゼ、D−ガラクトシダーゼ、L−フコーシダーゼ、N−アセチル−D−ガラクトサミニダーゼ、シアリダーゼ、ヘキソサミニダーゼ及びEC3.2の他のグリコシダーゼ(酵素ノンメネライチャー(Nonmenelature)、アカデミック プレス、1984)である。
使用される酵素の純度に臨界点はない。酵素は現場で又は自然の生物学的環境から完全に又は部分的に分離された後に使用されてもよい。また、生物の原抽出物又はその組織が使用されてもよい。酵素はまた例えば硫酸アンモニウムで沈殿された後得られている。酵素は結晶形内に又はミセル内に封入されて存在する。グリコシダーゼの精製及び分離に関する詳細な情報の生化学文献は豊富である。酵素は組み替え技術により製造されてもよい。必要ならば、酵素のアミノ酸順列中の一つ又はそれ以上のアミノ酸が、例えば熱安定性、触媒効率及び/又は位置選択性のような酵素の性質を最適化するために変えられてもよい。
酵素は溶解された形態で又は例えば吸着、カプセル化、キレート化、沈殿化又は共有結合により、例えば重合体物質又はプロトン性又は非プロトン性溶媒に不溶性であるその誘導体のような固体支持体に担持された形態で使用されてもよい(酵素学における方法、44巻、アカデミック プレス、1976)。選択された形態は本発明において臨界的ではない。酵素が溶解された形態で用いられる場合、酵素は有機共溶媒中の熱安定性又は安定性を増大させるために最初に最適の方法で化学的に改質されていてもよい。例えばアガロース、セルロス、ヒドロエチルアクリレート、ガラス、シリカ、ポリアクリルアミド、ポリアクリレート基プラスチック等のような不溶性重合体に担持された酵素は製造物混合物から容易に分離され、かつ再使用され得る。さらなる利点は多くの場合上昇した温度及び有機共溶媒に対して確かな安定性が得られる。
さらに製造物はグリコシダーゼ又はグリコシル転移酵素でさらなる酵素的合成のために使用され得る。例えば、α−シアル転移酵素はシアル化Gal−GlcNAc誘導体を形成する触媒に用いられ、β−ガラクトシル転移酵素はGal−GlcNAc−Gal−Rのオリゴ糖誘導体を製造するのに用いることができ、次いでこれは最終的にシアル化され及び/又はさらなる化学合成のために用いることができる。
改質された2−アミノガラクトシド又はグルコシドが受容体として用いられる場合、製造物の適用に関してアグリコンの選択がなされる。特別に興味をひくアグリコン類はアミノ酸(セリン、セオニン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン等)、ペプチド、脂質及びこれら3群内の物質の誘導体又は類似物である。アミノ酸又はペプチドグリコシドはペプチド合成に用いられた通常の基(FMOC、CBZ、BOC等)でこれらアミノ及び/又はカルボキシル官能基を保護することができる。受容体物質として改質されたアルキルグリコシド(例えば改質されたメチル、オクチル、デセシルゴリコシド)で得られた製造物は親和力クロマトグラフィー又は凝集試験における禁止剤、禁止基治療又は薬剤ターゲット用にさらなる酵素的合成のための構造単位として用いてもよい。
例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレートのような重合成アグリコンを有するグリコシドを用いることができる。N−グリコシド化に結合されたアグリコンの例として−NHCO(CH25NH2がある。使用できるアグリコンの他の型は、例えばジャーナル オブ オーガニック ケミストリーにマグヌソン(Magnusson)他により開示された型のアグリコンのようなセラミド/類似体に変換するためにグリコリピド/類似体の合成に例えば使用されたものである。チオグリコシド(例えばSEt又はSPh)は、さらなる化学合成にために適する製造物を製造するために本発明により方法で用いることができる。保護基/誘導体の選択、アグリコン、誘導された水酸基の位置は本発明による方法をもって反応の収量及び位置選択性に影響するため用いることができる。例えば、より多くの疎水性アグリコン(例えばp−メトキシベンジル、ベンジルで、例えばアリルと比較された)が同一の受容体濃度でより高い収率で得ることができる。
酵素は合成されるための最終オリゴ糖に関連して選択される。酵素は現場で(特にいくつかのグリコシダーゼ)又は自然の生物学的環境から完全に又は部分的に分離された後に使用されてもよい。酵素は溶解された形態で又は例えば吸着、カプセル化、キレート化、沈殿又は共有結合により固体支持体に固定化された形態で使用されてもよい。溶解された形又は固体相に担持(終局的には共固定化)されたグリコシダーゼ及びグリコシル転移酵素の同時使用は、本発明により最終オリゴ糖製造物のための中間オリゴ糖製造物の転換を容易にするために有用である。このように本発明による方法は従来方法に比べて重要な利点を与える。中間製造物の精製は必要としないが第2の加水分解は最小限にされ(例えばより高い収率)、三糖類又はより高いオリゴ糖は最小の容器(ある場合にはワンポット反応)で合成することができる。これはほとんどのグリコシル転移酵素の高受容体特性により容易化される。転移酵素は間違った異性体とは反応しない。
本発明による合成方法は,例えばpH,緩衝液の種類、温度及び反応体の濃度に関して高度に異なった条件下に実施することができる。種々の共溶媒(N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、ピリジン、メタノール、エタノール、エチレングリコール等)が使用でき、水とともに種々の濃度に変化させることができる(1−99%)。さらに該反応は水−有機溶媒の2相系であ実施される。有機基で改質された受容体アミノ糖の使用は有機相中で製造物の回収を容易にする。
反応条件は臨界的ではないが、第一に関連する合成に使用された反応体の性質を基に選択され、また実際的なことを基に選択される。例えば、酵素を室温で用いることが一般に好ましいということができ、水に富んだ媒体の場合、pHは通常4−11の範囲である。アミノ糖の水への溶解性はpHの増加/減少により増加/減少し、およその場合、pH8以下4以上が受容体アミノ糖の溶解性を増大させるために好ましく使用される。
有機共溶媒(organic cosolvent)は、加水分解副反応を最少にするために用いることができる。同じ理由で、2相システムを用いることができる。共溶媒の例には、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、DMFがある。溶媒の選択及び有機溶媒の濃度の選択は、熟練者により容易になされ得、本発明の範囲を制限しない。高濃度(全溶媒体積のほとんど100%まで)の有機溶媒の使用は、有機溶媒に良好な溶解度を有する疎水性基を有する受容体誘導体、例えば、エステル基(例えば、アセチル−、ベンゾイル−、ブタノイル−、ピバロイル−、オクタノイル−基等)及び/又は例えば、アリル−、ベンジル−、トリチル−又は他の基で修飾された受容体が用いられた場合、特に有利であり得る。このようにして、受容体の比較的高い濃度を有機溶媒中で達成することができ、水の含有量が低いため加水分解副反応を減少させることができる。本発明の方法によれば、有機溶媒中で、例えば、アミノデオキシ三糖誘導体及び重合度のより高いオリゴ糖誘導体の合成を、エキソグリコシダーゼと共に、1個又は2、3(a few)個のフリーのヒドロキシル基のみを有するアミノデオキシ二−、三−、又はオリゴ糖の疎水的に保護された誘導体を受容体として用いることにより行うことができる。
有機溶媒中の溶解度/利用性(availability)を高め、供与体物質との反応を促進させるために、例えば、ボロン酸フェニルを用いることができる。ボロン酸フェニルは、近隣する(vicinal)ジオールを有する糖と複合体を形成し、得られる供与体−ボロネート複合体は、フェニル基のために、有機溶媒中で高い溶解度を有する。
反応温度は、生成物の収量及び酵素の安定性に影響を及すために変化させることもできるが、本発明の範囲を制限するものではない。最もしばしば用いられる温度は、4°〜55℃の範囲であるが、有機共溶媒が用いられる場合容易化され得るところのより低い温度及び0℃より低い温度を用いることができる。温度安定性グリコシダーゼ及び基質を用いても、また例えば、高基質濃度(Johansson et al, Biotechnol. Lett.(1986), vol. 8, pages 421-424)を用いることにより熱分解に対して安定化された酵素を用いても、より高い温度を用いることができる。高い温度を用いることの利点は、例えば、高基質濃度を用いることができることである。このことは、水活性を低下させ、従って、生成物の収量を上昇させる。他の利点は、酵素の活性が上昇することであり、これは、高められた温度におけるより短い反応時間を意味する。1つの追加的利点は、室温ではゆっくり加水分解されるところのグリコシド、例えば、メチル又はエチルグリコシドが、高められた温度(50℃〜60℃)において適当なグリコシル供与体として用い得ることである。温度の上限は、反応媒質の酵素の熱安定性により決定される。いくつかのトランスグリコシド化では、より低い温度でより高い収量の生成物グリコシドが得られることが分った。
受容体の濃度は、本発明の反応の収量に影響を及すために用いることのできるパラメータである。平衡反応及びトランスグリコシル化反応の両者において、加水分解性副反応を最小限にするために高濃度であることが好ましく、通常、受容体の溶解度に依存して、約0.05〜7Mの受容体濃度が用いられることを意味する。高い供与体濃度が、特に平衡反応において度々用いられる。一般に、高い基質濃度は、反応混合物を2、3分間沸点近くまで加熱し、溶液を反応温度(最適収量を得るための温度及び酵素/基質の熱安定性に依存して、通常、4°〜75℃)まで冷却することにより得られ、次いで酵素を添加する。共溶媒を、疎水性基を有する基質の溶解度を増すために用いることができる。
反応は、TLC、HPLCの手段により、又は遊離されたアグリコンの分光光度測定(例えば、p−ニトロフェノール、400nm)によりモニターすることができる。ニンヒドリンによるTLCプレートの呈色(charring)をNH2−基の検知のために用いることができる。所望の生成物収量が得られたとき、pHを変化させ、温度を上昇させ及び/又は(エタノールのような)有機共溶媒を添加することにより反応を停止させることができる。60°〜85℃に3〜5分間加熱すること(結局は、続いてエタノールを約80%の濃度に添加する)で通常十分である。
生成物を分離するために、多様な技術を用いることができる。水相から又は有機溶媒(例えば、エタノール、メタノール、酢酸エチル)から析出させることが、特に、反応物の1つが過剰に用いられた場合、又は供与体、受容体又は生成物が異なる溶解度を有する場合有用である。平衡制御式合成(rquilibrium controlled synthesis)又はトランスグリコシル化反応の後、及び例えば、上記の熱処理及び反応混合物の希釈の後、合成において用いられたグリコシダーゼとは異なる位置選択性(regioselectivity)を有する第2のグリコシダーゼを添加することが有用であり得る。このようにして、(例えば、1−6結合を有する)いずれもの所望しない位置異性体(regioisomer)が多かれ少なかれ選択的に加水分解され得、所望の生成物の分離を容易にする。
析出、有機溶媒による水相の抽出、及び副生成物の加水分解は、クロマトグラフィー(イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、例えば、アミノ−シリカ、逆相シリカ又はニューディオネックス(new Dionex)カラムを用いるHPLC)を補うものである。
本発明を実際どのように使用するかいくつかの例を以下にあげるが、これにより本発明の範囲を制限することを意図するものでは決してない。
本発明の供与体糖(DR、ここで、Dは反応中に転換されるグリコシル基)として用いられ得る物質の例には、D−グルコース、D−マンノース、L−フコース、D−ガラクトース、キシロース、N−アセチル−D−グルコサミン、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチル−ノイラミン酸、これらのグリコシド、1つ又はそれ以上の上記単糖を包含する二糖又はオリゴ糖(例えば、ラクトース、ラフィノース、キトビオース)、及び上述のいずれもの物質の、例えば、環状ヒドロキシル基の1つ又はそれ以上が修飾された誘導体がある。
従って、本発明の反応は、以下のように要約することができる。
Figure 0003723208
式中、Dはアミノ−糖の糖ユニットにグルコシド結合している。エンド−又はエキソグリコシダーゼ(ECグループ3.2)が酵素として用いられ、反応は、グリコシド交換反応として行われる。平衡型反応も選択することができ、エキソグリコシダーゼの非制限的例には、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、β−N−アセチル−グルコサミニダーゼ、β−N−アセチル−ガラクトサミニダーゼ、α−L−フコシダーゼ、α−シアリダーゼ、α−又はβ−キシロシダーゼ、α−マンノシダーゼ又はβ−マンノシダーゼがある。
反応条件は、反応に応じて選択される。いくつかの非制限的例を以下にあげる。反応物の濃度は、反応物質の溶解度に依存し、通常0.05Mから1Mを越える範囲であり、温度は、通常0°ないし80℃の範囲であり、反応は通常、pH4〜9の緩衝液内で行われる。pH及び温度は、例えば、酵素特性に応じて選択され、やがては有機共溶媒(1〜99%の例えば、テトラヒドロフラン又はアセトニトリル)を用いることができる。反応は、通常、アミノ−糖生成物の最大収量が得られたとき停止され、生成物は、例えば、1つ又はそれ以上のカラムクロマトグラフィー(例えば、イオン交換材料、セファデックス、又はシリカ吸着剤)、抽出、析出、結晶化及び/又は濾過技術を用いて分離される。

非制限的具体例として、ニトロフェニルβ−D−ガラクトピラノシドとチオエチル(6−ベンジル−2−アミノ−2−デオキシ)−β−D−グルコピラノシドとを例えば、pH5の酢酸ナトリウム緩衝液中で、β−ガラクトシダーゼを触媒とする反応により製造されたチオエチルβ−D−ガラクトピラノシル−(6−ベンジル−2−アミノ−2−デオキシ)−β−D−グルコピラノシドをあげることができる。
生成物は、例えば、生物学的/医学的適用において直接用いることも、又は重合度のより高いオリゴ糖若しくは他の誘導体の更なる合成のための合成中間体として用いることもできる。
Galβ1−3GlcNH2及びGalβ1−4GlcNH2各々の誘導体の合成(ルーイス−a、ルーイス−x、及びシアリル化(sialylated)された構造のようなルーイス血液型物質の成分):例えば、構造XIII又はXIVのようなグルコサミンの誘導されたグリコシドを受容体として、例えば、(1/1 V/V)テトラヒドロフラン:酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.5,0.05M)に溶解し、Galβ−OPpNO2−Oを供与体として、及びβ−ガラクトシダーゼを触媒として用いることにより、以下のタイプの構造のものが得られる。
Figure 0003723208
そのような構造のものは、各種適用において直接用いることができ、又は更なる化学的又は酵素的合成のために用いることができる。ガラクトシル残基は、例えば、化学的又は酵素的方法(リパーゼ又はガラクトースオキシダーゼ、その後化学的修飾)により修飾することができ、グルコサミニル残基に1つのフリーのヒドロキシル基を残す。この基は、例えばフコシル基により修飾することができる。
同様にして、以下のタイプの受容体を用いることにより、対応するβ−結合3−Oの保護されたGal−GlcNH2誘導体が得られる。
Figure 0003723208
生成物のフリーのヒドロキシル基及びアミノ基を保護し、3−O位の保護を取った後、例えば、α結合のL−フコシル基を導入することができる。これにより修飾されたルーイス−x構造が得られ、例えばシアリル化され、例えばNeuAcα2−3Galβ1−4(Fucα1−3)GlcNR2−Rが得られる。類似の方法により、Galβ1−3(Fucα1−4)GlcNR2−Rのような位置異性体、ルーイス−x、ルーイス−aの類似体/誘導体、及びシアリル化されたルーイス物質の類似体/誘導体を得ることができる。
例1
本発明の方法を適用する非制限的な例の1つは、チオエチル(6−O−ベンジル−2−アミノ−2−デオキシ)−β−D−グルコピラノシド((6−O−Bn)GlcNH2βSEtと省略する)を受容体として、ガラクトース又はラクトース又はガラクトシド、例えばニトロフェニルα−D−ガラクトピラノシドをグリコシル供与体として、雄牛睾丸由来のβ−ガラクトシダーゼを触媒として用いるGalβ1−3(6−O−Bn)GlcNH2βSEtの合成である。
本発明によれば、上記結合を与えるところの他の由来のβ−ガラクトシダーゼを用いることができる。反応は、典型的には0.06Mないし0.3Mの範囲の開始基質濃度を用いて室温で行われた。供与体は、受容体に対して過剰に用いられた。酵素の粗硫酸アンモニウム沈殿を反応で用い、反応は、pH5で、0.05M酢酸ナトリウム緩衝液中で行われた。約5分間沸騰水浴中で熱処理することにより反応を停止させた。生成物を例えばpHを約10.5に調整(アミノ基の電荷を最少にする)し、酢酸エチルで水相の抽出をし、次いでブタノール抽出し、ブタノール相を蒸発に供し、残渣を水に溶解し、イオン交換器(この例では、ファルマシア社のスルホプロピル基含有高速流イオン交換器)に適用した。生成物を含有する分画を蒸発に供し、生成物を乾燥し、NMRにより分析した。
同様にして、ベンジル置換された生成物以外の6−O置換された生成物及び/又は1−チオエチル置換された生成物以外の別のタイプの1置換された誘導体は、(6−O−Bn)GlcNH2βSEtの代りに、本明細書に例示された別の6−O−及び/又は1−置換された受容体を用いて得られる。
別の非制限的例は、チオエチル(6−O−ベンジル−2−アミノ−2−デオキシ)−β−D−グルコピラノシド((6−O−Bn)GlcNH2βSEtと省略する)を受容体として、フコース又はフコピラノシド、例えば、ニトロフェニルα−L−フコピラノシドをグリコシル供与体として、及び雄ウシ腎臓由来のα−L−フコシダーゼを触媒として用いるFucα1−4(6−O−Bn)GlcNH2βSEtである。
上記反応は、例えば約0.1Mの基質濃度で行うことができ、分離は、イオン交換器(例えば、スルホプロピル含有材料)を使用し、及び適切な溶媒、例えばブタノール又は酢酸エチルを用いる水相の抽出により行うことができる。
上記2つの物質は、例えば、異なる炎症性反応、例えば、敗血症ショック、リューマチ及び喘息におけるようなイン・ビボにおけるセレクチン−炭水化物相互作用の阻害剤/モディファイアーとしばかりでなく、イン・ビボにおけるIgE合成のアップレギュレーションの阻害剤/モディファイアー(例えば、FceRll−CR相互作用の阻害、修飾(概要は、例えば、Nature(1993), Volume 366, page 41-48及びその中の参照文献を参照のこと))としても重要である。
本発明の方法の利点の1つは、アミノ−二糖−又はアミノ−オリゴ糖生成物及びその誘導体が直接合成できることであり、従って、グリコシダーゼ触媒反応後にアミノ基の修飾を必要としないことである。他の利点は、部分的に修飾されたアミノ−糖誘導体を、立体特異的に及び反応特異的条件下に生成させ得ることである。その誘導体は、各種適用において直接用いることができ、又は重合度のより高いオリゴ糖又は他の誘導体の更なる合成のための合成中間体として用いることができる。
例2
Galβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEtの合成
この化合物の合成は、上記と同様にして達成されるが、β1−4結合した生成物を与えるところの別の由来の酵素、例えばBullera singularis由来のようなイースト酵素が用いられる。この場合、反応は、例えば、ラクトースをグリコシル供与体として、完全な(intact)細胞とともに用いる発酵として行うことができる。
同様にして、ベンジル置換された生成物以外の他の6−O置換された生成物及び/又は1−チオエチル置換された生成物以外の他のタイプの1−置換された誘導体は、(6−OBn)GlcNH2βSEtの代りに、明細書に例示される別の6−O−及び/又は1−置換された受容体を用ることにより得られる。
例3−Galβ1−3GlcNH2βSEtおよびGalβ1−3GalNH2βSEtの合成。例1を参照し、同様の条件および酵素を用いることができるが、代わりにGlcNH2βSEtを、または後者の生成物を得るためにGalNH2βSEtをアクセプターとして使用する。ここで、抽出は単離のためにはそれほど有利ではなく、その代わりに上記イオン交換体を使用し、続いて例えば沈殿または第2のクロマトグラフィー工程を行うことができる。
例4−Galβ1−4GlcNH2βSEtの合成。アクセプター基質および単離については例3参照。ここで、1−4結合生成物を与える酵素源(例2参照)を使用する。上記例2におけるように微生物を使用する場合、例2におけるように発酵を使用することができる。
例5−Galβ1−3(6−OAll)GlcNH2βSEtの合成
この化合物並びに他の6−置換誘導体および他の1−置換誘導体は、上記例1の通りに得られるが、本文記載の通り、6−O−ベンジルアミノ糖の代わりに、6−O−アリル−もしくは他の6−置換誘導体および/または他のタイプの1−置換誘導体をアクセプターとして使用する。
例6−Galβ1−4(6−OAll)GlcNH2βSEtの合成
この化合物並びに他の6−置換誘導体および1−置換誘導体は、1−4結合生成物を与えるβ−ガラクトシダーゼを用いて上記例2におけるように得られるが、本文記載通り、6−O−ベンジルアミノ糖の代わりに、6−O−アリル−もしくは他の6−置換誘導体または他のタイプの1−置換誘導体をアクセプターとして使用する。
例7−Galβ1−3(4−OBn)GlcNH2βSEtの合成
この化合物並びに他の4−置換誘導体および他の1−置換誘導体は、1−3結合生成物を与える酵素を用いて上記例1におけるように得られるが、本文記載の通り、6−O−ベンジルアミノ糖の代わりに、4−O−ベンジル−もしくは他の4−置換誘導体および/または1−置換誘導体をアクセプターとして使用する。
例8−Galβ1−4(4−OBn)GlcNH2βSEtの合成
この化合物および他の3−置換誘導体は、1−4結合生成物を与えるβ−ガラクトシダーゼを用いて上記例2におけるように得られるが、6−O−ベンジルアミノ糖の代わりに、3−O−ベンジル−もしくは他の3−置換誘導体をアクセプターとして使用する。
例9−Fucα1−4(6−OBn)GlcNH2βSEtの合成
反応は、典型的に0.06Mないし0.1Mの範囲内にある基質の初期濃度を用いて室温で行った。酵素の粗硫酸アンモニウム析出物を反応に用い、これを0.05M酢酸ナトリウム緩衝液中pH5で行った。沸騰水浴中約5分間の熱処理によって反応を停止した。例えばpHを約10.5に調節(アミノ基上の電荷を最小にする)し、水相を酢酸エチルで抽出し、ついでブタノールによる抽出を行い、ブタノール相を蒸発に供し、残渣を水に溶解し、イオン交換体(この例においては、ファルマシア社からのスルホプロピル基含有速流イオン交換体)に適用することによって生成物を単離した。生成物を含有するフラクションを蒸発に供し、生成物を乾燥し、NMRにより分析した。
同様に、ベンジル置換生成物以外の6−O−置換生成物および/または1−チオエチル置換生成物以外の1−置換誘導体は、(3−OBn)GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他の6−O−および/または1−置換アクセプターを用いて得ることができる。
例10−Fucα1−3(6−OBn)GlcNH2βSEtの合成。この化合物の合成は、上と同様に達成されるが、α1−3結合生成物を与える他の酵素源を用いる。同様に、ベンジル置換体以外の6−O−置換生成物および/または1−チオエチル置換生成物以外の1−置換誘導体は、(6−OBn)GlcNH2βSEtの代わりに他の6−O−および/または1−置換アクセプターを用いることによって得ることができる。
例11−Fucα1−3(4−OBn)GlcNH2βSEtの合成。この化合物の合成は、上と同様に達成されるが、アクセプターとして(4−OBn)GlcNH2βSEtを用いる。同様に、ベンジル置換体以外の4−O−置換生成物および/または1−チオエチル置換生成物以外の1−置換誘導体は、(4−OBn)GlcNH2βSEtの代わりに他の4−O−および/または1−置換アクセプターを用いることによって得ることができる。
例12−Fucα1−4(3−OBn)GlcNH2βSEtの合成。
この化合物の合成は、上と同様に達成されるが、α1−4結合生成物を与える酵素およびアクセプターとして(3−OBn)GlcNH2βSEtを用いる。同様に、ベンジル置換体以外の3−O−置換生成物および/または1−チオエチル置換生成物以外の1−置換誘導体は、(3−OBn)GlcNH2βSEtの代わりに他の3−O−および/または1−置換アクセプターを用いることによって得ることができる。
例13−GlcNAcβ1−3(6−OBn)GlcNH2βSEt、GlcNAcβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEt、GlcNAcβ1−4(3−OBn)GlcNH2βSEt、GlcNAcβ1−3(4−OBn)GlcNH2βSEt、GlcNAcβ1−3(6−OBn)GlalNH2βSEt、GlcNAcβ1−4(6−OBn)GalNH2βSEt、GlcNAcβ1−4(3−OBn)GalNH2βSEtおよびGlcNAcβ1−3(4−OBn)GalNH2βSEtのタイプの化合物、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により、1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類の合成は、所望の結合を与えるN−アセチル−β−D−グルコサミニダーゼを用い、アクセプターとして(6−O−Bn)GlcNH2βSEt、(3−OBn)GlcNH2βSEt、(4−OBn)GlcNH2βSEt、(6−OBn)GalNH2βSEt、(3−OBn)GalNH2βSEtおよび(4−OBn)GalNH2βSEt、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類のうちの適切な1つを用いることによって行われる。グリコシルドナーとして、GlcNAc、またはF−β−配糖体もしくはニトロフェニル−β−配糖体のようなその配糖体を用いることができる。
例14−GalNAcβ1−3(6−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcβ1−4(3−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcβ1−3(4−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcβ1−3(6−OBn)GalNH2βSEt、GalNAcβ1−4(6−OBn)GalNH2βSEt、GalNAcβ1−4(3−OBn)GalNH2βSEtおよびGalNAcβ1−3(4−OBn)GalNH2βSEtのタイプの化合物、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類の合成は、所望の結合を与えるN−アセチル−β−D−ガラクトサミニダーゼまたは他の適切なβ−ヘキソサミニダーゼを用い、アクセプターとして(6−OBn)GlcNH2βSEt、(3−OBn)GlcNH2βSEt、(4−OBn)GlcNH2βSEt、(6−OBn)GalNH2βSEt、(3−OBn)GalNH2βSEtおよび(4−OBn)GlcNH2βSEt、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類のうちの適切な1つを用いることによって行われる。グリコシルドナーとして、GalNAc、またはF−β−配糖体もしくはニトロフェニル−β−配糖体のようなその配糖体を用いることができる。
例15−GalNAcα1−3(6−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcα1−4(6−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcα1−4(3−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcα1−3(4−OBn)GlcNH2βSEt、GalNAcα1−3(6−OBn)GalNH2βSEt、GalNAcα1−4(6−OBn)GalNH2βSEt、GalNAcα1−4(3−OBn)GalNH2βSEtおよびGalNAcα1−3(4−OBn)GalNH2βSEtのタイプの化合物、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類の合成は、所望の結合を与えるN−アセチル−α−D−ガラクトサミニダーゼまたは他の適切なα−ヘキソサミニダーゼを用い、アクセプターとして(6−OBn)GlcNH2βSEt、(3−OBn)GlcNH2βSEt、(4−OBn)GlcNH2βSEt、(6−OBn)GalNH2βSEt、(3−OBn)GalNH2βSEtおよび(4−OBn)GlcNH2βSEt、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類のうちの適切な1つを用いることによって行われる。グリコシルドナーとして、GalNAc、またはF−β−配糖体もしくはニトロフェニル−β−配糖体のようなその配糖体を用いることができる。
例16−Manα1−3(6−OBn)GlcNH2βSEt、Manα1−4(6−OBn)GlcNH2βSEt、Manα1−4(3−OBn)GlcNH2βSEt、Manα1−3(4−OBn)GlcNH2βSEt、Manα1−3(6−OBn)GalNH2βSEt、Manα1−4(6−OBn)GalNH2βSEt、Manα1−4(3−OBn)GalNH2βSEtおよびManα1−3(4−OBn)GalNH2βSEtのタイプの化合物、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類の合成は、所望の結合を与えるα−D−マンノシダーゼを用い、アクセプターとして(6−OBn)GlcNH2βSEt、(3−OBn)GlcNH2βSEt、(1−OBn)GlcNH2βSEt、(6−OBn)GalNH2βSEt、(3−OBn)GalNH2βSEtおよび(4−OBn)GlcNH2βSEt、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類のうちの適切な1つを用いることによって行われる。グリコシルドナーとして、マンノース、またはF−β−配糖体もしくはニトロフェニル−β−配糖体のようなその配糖体を用いることができる。
例17−Glcβ1−3(6−OBn)GlcNH2βSEt、Glcβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEt、Glcβ1−4(3−OBn)GlcNH2βSEt、Glcβ1−3(4−OBn)GlcNH2βSEt、Glcβ1−3(6−OBn)GalNH2βSEt、Glcβ1−4(6−OBn)GalNH2βSEt、Glcβ1−4(3−OBn)GalNH2βSEtおよびGlcβ1−3(4−OBn)GalNH2βSEtのタイプの化合物、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類の合成は、所望の結合を与えるβ−D−グルコシダーゼを用い、アクセプターとして(6−OBn)GlcNH2βSEt、(3−OBn)GlcNH2βSEt、(4−OBn)GlcNH2βSEt、(6−OBn)GalNH2βSEt、(3−OBn)GalNH2βSEtおよび(4−OBn)GlcNH2βSEt、並びに本文に記載した糖類を含む他のタイプの基により1、3、4または6位が置換された上記タイプの他のアミノ糖類のうちの適切な1つを用いることによって行われる。グリコシルドナーとして、マンノース、またはF−β−配糖体もしくはニトロフェニル−β−配糖体のようなその配糖体を用いることができる。
例13、14、15、16および17において、例1におけると同様の単離手法を用いることができる。
上記したもの以外の糖類は、α−もしくはβ−キシロシダーゼ、α−シアリダーゼおよびエンドグリコシダーゼを含む他のグリコシダーゼ、並びに本文記載の他のグリコシルドナーを用いることによって得られる。
アミノ−デオキシ含有三糖類およびより高次の糖類の製造にグリコシル転移酵素とともに本発明を使用したいくつかの非限定的例を以下に記載する。グリコシル転移酵素は、多かれ少なかれ単離された形態で使用することができ、天然由来のものであってもよいし、組み換え技術によって得ることもできる。グリコシル転移酵素のためのグリコシルドナーは、ヌクレオチド糖質であるか、修飾されたヌクレオチド糖質であるか、またはグリコシル転移酵素反応を促進するために使用できるいずれのタイプのグリコシルドナーであり得る。グリコシル転移酵素は、修飾および非天然グリコシル単位並びに二糖、三糖およびより高次の糖類をそれらのアクセプターに転移させ得ることがよく知られており、これもまた本発明に用いることができる。
さらに、グリコシル転移酵素反応のためのグリコシルドナーは、別に、または反応器中でインシトゥ(in situ)(例えば多酵素システムにより)で製造することができ、これは本発明の範囲を制限するものではない。また、グリコシダーゼ反応は、別に、またはグリコシル転移酵素反応と同じ反応器中で行うことができ、これは本発明の範囲を制限するものではない。さらに、グリコシダーゼおよびグリコシル転移酵素のいずれかまたは双方は、可溶形態で、または本文に記載したいずれかの材料に固定された形態で用いることができる。
例18−NeuAcα2−3Galβ1−3GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−3GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.4)反応のためのアクセプターとして用いる。同様に、上記1−チオエチル置換生成物以外の1−置換生成物は、GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの1−置換アクセプターを用いることにより得ることができる。
例19−NeuAcα2−3Galβ1−4GlcNH2βSEtの合成。Galβ1−1GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.5)反応のためのアクセプターとして用いる。同様に、上記1−チオエチル置換生成物以外の1−置換生成物は、GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの1−置換アクセプターを用いることにより得ることができる。
例20−NeuAcα2−3Galβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−4(6−OBn)GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.5)反応のためのアクセプターとして用いる。同様に、上記6−O−ベンジルおよび1−チオエチル置換生成物以外の6−および/または1−置換生成物は、6−O−ベンジル−GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの6−および/または1−置換アクセプターを用いることにより得ることができる。
例21−NeuAcα2−3Galβ1−4(4−OBn)GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−4(4−OBn)GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.4)反応のためのアクセプターとして用いる。同様に、上記4−O−ベンジルおよび1−チオエチル置換生成物以外の4−および/または1−置換生成物は、4−O−ベンジル−GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの4−および/または1−置換アクセプターを用いることにより得ることができる。
例22−NeuAcα2−3Galβ1−4(3−OBn)GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−4(3−OBn)GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.5)反応のためのアクセプターとして用いる。同様に、上記3−O−ベンジルおよび1−チオエチル置換生成物以外の3−および/または1−置換生成物は、3−O−ベンジル−GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの3−および/または1−置換アクセプターを用いることにより得ることができる。
例23−NeuAcα2−6Galβ1−4GlcNH2βSEtの合成。Galβ1−4GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのβ−D−ガラクトシドα2−6−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.1)反応のためのアクセプターとして用いる。
例24−Galα1−3Galβ1−4GlcNH2βSEtの合成。
Galβ1−4GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、UDP−Galのような好適なグリコシルドナーとのα1−3−D−ガラクトシル転移酵素(例えば、EC2.4 151)反応のためのアクセプターとして用いる。
例25−Galβ1−4(Fucα1−3)GlcNH2βSEtの合成。
Galβ1−4GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、GDP−Fucのような好適なグリコシルドナーとのα1−3−フコシル転移酵素(例えば、EC2.4.1.152または65)反応のためのアクセプターとして用いる。
例26−Fucα1−2Galβ1−4GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−4GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、GDP−Fucのような好適なグリコシルドナーとのα1−2−フコシル転移酵素(例えば、EC2.4.1.69)反応のためのアクセプターとして用いる。
例27−Fucα1−2Galβ1−3GlcNH2βSEtの合成
Galβ1−3GlcNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、GDP−Fucのような好適なグリコシルドナーとのα1−2−フコシル転移酵素(例えば、EC2.4.1.69)反応のためのアクセプターとして用いる。
例28−NeuAcα2−3Galβ1−3GalNH2βSEtの合成。
Galβ1−3GalNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのα2−3−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.4)反応のためのアクセプターとして用いる。
例29−NeuAcα2−3Galβ1−3(NeuAcα2−6)GalNH2βSEtの合成。
NeuAcα2−3Galβ1−3GalNH2βSEtは、上記の通り製造し、これを直接あるいは単離後、CMP−NeuAcのような好適なグリコシルドナーとのα2−6−シアリル転移酵素(例えば、EC2.4.99.7)反応のためのアクセプターとして用いる。
上記例23ないし29において、上記1−チオエチル置換生成物以外の1−置換生成物は、GlcNH2βSEtの代わりに本文に例示した他のタイプの1−置換アクセプターを用いることによって得ることができる。
上記化合物の単離において、アクセプターに疎水性基が存在している場合、水からの析出(沈殿)を用いることができる。また、好適な溶媒例えばMeOHによる固体粗混合物からの生成物の抽出を用いることができる。これらの技術すなわち析出および抽出は、クロマトグラフィーに対して相補的なものであり、これら技術の1、2または3つすべての組み合わせを単離に用いることができる。
上記事項のさらなる変更および修飾は、当業者に明らかであり、そのような変更および修飾は、ここに添付の請求の範囲に包含されるものである。
1993年5月17日提出のスウェーデン優先権出願9301677−2に依拠し、その内容は本明細書の内容の一部として含まれる。
米国特許第5,246,840号、米国特許第4,918,009号、米国特許第4,415,665号、1992年2月18日提出で、米国特許第___号となった米国特許出願シリアル番号07/834,575、および1992年10月29日提出で、米国特許第___号となった米国特許出願シリアル番号07/940,866のすべての内容は、本明細書の内容の一部として含まれる(特に、アクセプター物質、ドナー物質、および酵素に関するそれらの教示のため)。WO93/03168(PCT/SE92/00541)のすべての内容は、本明細書の内容の一部として含まれる(特に、アクセプター物質、ドナー物質、および酵素に関するそれらの教示のため)。

Claims (12)

  1. 複合糖質における炭水化物部からなるか、そのフラグメントもしくは類似体であるアミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物の製造方法であって、
    (1) (a)アグリコンがグリコシド結合したフッ素であるか、O−、N−、C−またはS−グリコシド結合脂肪族もしくは芳香族化合物である配糖体を包含する少なくとも1種のドナー物質、
    (b)アミノ−デオキシ単糖、二糖もしくはオリゴ糖またはその配糖体を包含する少なくとも1種のアクセプター物質、および
    (c)E.C.グループ3.2グリコシダーゼを反応させて該アミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物を生成させ、
    (d)場合に応じて該アミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物を単離する
    ことを包含する方法。
  2. 該ドナーおよびアクセプター物質が、D−グルコース、D−ガラクトース、D−マンノース、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、L−フコースおよびそれらの類似体からなる群の中から選ばれる1またはそれ以上の単糖を含有する請求項1記載の方法。
  3. (b)の該配糖体が、アグリコンがグリコシド結合したフルオロであるか、O−、N−、C−またはS−グリコシド結合脂肪族もしくは芳香族化合物である配糖体である請求項1記載の方法。
  4. 該グリコシダーゼが、エンドもしくはエキソグリコシダーゼである請求項1記載の方法。
  5. 該グリコシダーゼが、α−もしくはβ−特異性を有する、ガラクトシダーゼ、マンノシダーゼ、N−アセチル−ヘキソサミニダーゼ、N−アセチル−グルコサミニダーゼ、N−アセチル−ガラクトサミニダーゼ、フコシダーゼおよびシアリダーゼからなる群の中から選ばれる請求項1記載の方法。
  6. 該ドナー物質および該アクセプター物質の炭水化物部が、D−ガラクトース、D−マンノース、N−アセチルノイラミン酸、N−アセチル−D−ガラクトサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、L−フコースもしくはそれらの類似体の1またはそれ以上を包含する請求項1記載の方法。
  7. 該グリコシダーゼが、インシトゥで使用されるか、その天然の生物学的環境から完全にもしくは部分的に単離された後に使用される請求項1記載の方法。
  8. 該グリコシダーゼが、沈殿、吸着、包囲、キレート化、または共有結合により、プロトン性溶媒もしくは非プロトン性溶媒に不溶性のポリマー物質もしくはその誘導体に固定化されている請求項1記載の方法。
  9. 該ポリマー物質が、多糖、プラスチック、もしくはガラスであって、活性化されており、シアネート、有機スルホネート、アルデヒド、ジアゾニウム、エポキシ、ジビニルスルホンおよびトリアジン基を含有するものである請求項8記載の方法。
  10. 該多糖が、セルロースまたはアガロースであり、該プラスチックが、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコールまたはポリスチレンである請求項9記載の方法。
  11. 複合糖質における炭水化物部からなるか、そのフラグメントもしくは類似体であるアミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物の製造方法であって、
    (1) (a)ドナー物質として、単糖、二糖もしくはオリゴ糖、その配糖体または誘導体の少なくとも1種、
    (b)アミノ−デオキシ単糖、二糖もしくはオリゴ糖または配糖体を包含する少なくとも1種のアクセプター物質、および
    (c)E.C.グループ3.2グリコシダーゼを反応させて該アミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物を生成させ、
    (2)該アミノ−デオキシ二糖もしくはオリゴ糖化合物を単離する
    ことを包含する方法。
  12. 触媒としてグリコシダーゼの存在下に、単糖、二糖、オリゴ糖、その配糖体または誘導体をアミノ−デオキシ糖またはその誘導体と反応させ、場合に応じて生成物混合物から直接またはさらなる化学的/酵素的修飾の後に該アミノ糖を単離することを包含するアミノ二糖、アミノオリゴ糖またはその誘導体の合成方法。
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