JP3722602B2 - 装飾部材 - Google Patents

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    • G04BMECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
    • G04B37/00Cases
    • G04B37/22Materials or processes of manufacturing pocket watch or wrist watch cases

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は多結晶ダイヤモンド膜を被覆した装飾部材、とくに時計ケース、バンドの外装部品、ネックレス、ピアス、眼鏡フレーム、釣り具等の装飾部材の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックスや焼結合金などの基体上にダイヤモンド膜を熱CVD法、マイクロ波CVD法、アークプラズマジェット法などの薄膜形成法によって被覆する技術が提案されている。この膜は炭素原子間をSP3 混成で結合した高純度のダイヤモンド構造からなり、そして、ダイヤモンド結晶粒が大きいことで(数μm以上のサイズ)、優れた耐磨耗性が達成できた。
【0003】
他方、ダイヤモンドコーティングして装飾性をだすことが提案されている。たとえばプラズマジェットを用いたCVD法によって着色したダイヤモンド膜を被覆し、時計ケース、バンド、ブレスデッド等の装飾品とする技術である(特開平1−124402号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ダイヤモンド膜においては、優れた耐磨耗性を達成できたが、その反面、表面が凹凸性状であり(Rmax >1μm)、しかも、ボイドが多量に存在することから、表面で光散乱され、いまだ装飾性に劣っていた。
【0005】
また、上記ダイヤモンド膜は装飾用に鏡面加工する必要があるが、膜自体非常に高硬度、高強度であるために、表面加工がむずかしいという問題点もある。
【0006】
そこで、本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究に努めたところ、膜中のダイヤモンド結晶粒を小さくして緻密化した硬質炭素膜を形成し、この膜の一部をエッチング除去することで、もしくはマスクでもって非成膜領域を設けて所望どおりに装飾性が得られることを見出した。
【0007】
したがって本発明は上記知見により完成されたものであり、その目的は多様な装飾性が得られ、さらにグレードアップした装飾部材を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は耐磨耗性に優れ、キズがつきにくい高硬度性を有した装飾部材を提供することにある。
【0009】
さらにまた、本発明のさらに他の目的は表面加工を不要もしくは少なくして、製造コストを下げた装飾部材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の装飾部材の製造方法は、セラミックスもしくはサーメットからなる基体上に、ラマン分光スペクトルにおいて波長1500±60cm-1と1160±40cm-1と波長1340±40cm-1に各ピークを有する多結晶ダイヤモンド膜をCVD法により成膜する際に、遮蔽冶具を用いて前記基体の一部を覆った状態で前記ダイヤモンド膜を成膜して凹凸形状からなる模様を形成した後、さらに、遮蔽冶具を用いて前記ダイヤモンド膜の一部を覆った状態でCVD法によりエッチングを施して凹凸形状からなる模様を形成することを特徴とする
【0011】
【発明の実施形態】
装飾部材の構成
本発明の装飾部材を図1〜図8により詳述する。図1は本発明装飾部材の断面図、図2および図3はそれぞれECRダイヤモンドコーティング膜のラマンスペクトル、比較例としてのDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティング膜のラマンスペクトルである。図4〜図8により各種装飾部材の例示する。
【0012】
図1に示す装飾部材Aにおいて、1は基体、2は中間層、3はECRプラズマCVD法による多結晶ダイヤモンドからなるコーティング膜であり、さらに4はコーティング膜3の一部をエッチング除去してなるエッチング領域である。
【0013】
基体1はセラミックスもしくはサーメット(焼結合金)からなり、このセラミックスにはSiC、Al2 3 、ZrO2 、SiC、Si3 4 、TiN、TiCなどがあり、サーメットはWC、TiCN、TiN、TiCを主体とする硬質相からなる超硬合金、TiC基サーメット、TiCN基サーメット、TiN基サーメットなどであり、就中、炭化物のセラミックスやサーメットがよい。また、基体1の材質を選択するに当たっては、コーティング膜3の熱膨張係数にできるだけ近いのが望ましく、さらにECRプラズマCVD法を採用する関係で非磁性体を使用するのがよい。
【0014】
中間層2はコーティング膜3の密着強度をさらに高めて、優れた耐久性を達成するために介在させる。この中間層2を炭化物で構成すると、コーティング膜3の密着性を高める点で好適である。ただし、この中間層2を設けない場合であっても、コーティング膜3を直に基体1に被覆して高い密着強度が達成できる。
【0015】
上記中間層2にはC(多結晶ダイヤモンド)と基材成分(基体1)の炭化物とを組合せたもので構成する。具体的にはSi3 4 やSiCの各セラミックスからなる基体1の上にECRプラズマCVD法により中間層2としての〔C(多結晶ダイヤモンド)+SiC〕の混合層をなすことによって、さらに高い密着強度が得られる。また、TiやTi合金で基体1を構成した場合には、ECRプラズマCVD法により〔C(多結晶ダイヤモンド)+SiC+TiC〕の混合層を中間層2としてなすことによって、高い密着強度が得られる。
【0016】
上記コーティング膜3はECRプラズマCVD法によって成膜した多結晶ダイヤモンド膜であって、ラマン分光分析において、図2にて矢印でもって示すように波長1500±60cm-1と1160±40cm-1と波長1340±40cm-1の各ピークがある。これに対して、図3のラマン分光分析に示すDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)コーティングとは明らかに異なる。
【0017】
ちなみに、このDLCコーティング膜は主として炭化水素系ガスを用いて、平行平板型RFプラズマCVD法、イオン化蒸着、イオンビーム法等で成膜形成する。たとえば、気体分子や原子が電子衝撃によって陽イオンになることを利用したイオン化蒸着で形成するには、タングステンフィラメントの赤熱によって熱電子を放出させ、この熱電子がアノード格子に衝撃的に引きつけられ、加速されると、真空槽内に導入されたC6 6 ガスが熱電子衝撃により陽イオン化され、この陽イオン等が負電荷に印加された試料上に衝撃的に衝突し、そして、C−H間が切れ、Hがスパッタされ、これによってCとHからなるDLCコーティング膜が堆積される。
【0018】
上記コーティング膜3はダイヤモンドからなるが、ラマン分光スペクトル分析をおこなうと、1160±40cm-1、1340±40cm-1および1500±60cm-1の3種類のピークがあり、1160±40cm-1のピークはダイヤモンド前駆体もしくはポリエン構造を示し、きわめて微細な結晶である。また、1340±40cm-1のピークはダイヤモンド結晶を、1500±60cm-1のピークはアモルファスカーボン相を示す。
【0019】
このようなコーティング膜3はビッカース硬度8000Kg/mm 以上の高い硬度を有し、摺動特性も良好である(摩擦係数:0.05〜0.1)。また、熱伝導率が200W/m・K以上という従来のSiCセラミックスと比べ3倍程度大きな熱伝導性がある。しかも、ダイヤモンドの結晶粒が小さく、表面粗さRaを0.05μm以下にすることができ、優れた表面平滑性が得られた。
【0020】
また、コーティング膜3の成膜にECRプラズマCVD法を使用しているので、プラズマが均一に広がることから、リング状のように曲面性状があっても、形状変化が著しいものに対して、一様な厚みで、密着性にも優れた良好なコーティングができた。
【0021】
かかるコーティング膜3については、その膜厚を2μm以上にするとよく、2μm未満の場合には基体1が局部的に露出し易くなり、好適には2μm〜20μm、最適には2μm〜10μmにするとよい。
【0022】
つぎにコーティング膜3に所要どおりのエッチング領域4をプラズマCVD装置を用いて形成することで、多様な形態の装飾部材が得られる。このエッチング領域4はコーティング膜3の厚み方向にわたって全部除去しても、あるいは一部を除去してもよい。
【0023】
かくして本発明の装飾部材によれば、ECRプラズマCVD法によってラマン分光スペクトルで規定した多結晶ダイヤモンド膜を形成したことで、密着強度、表面平滑性、耐摩耗性、熱伝導性ともに優れた特性が得られ、さらにその膜に対しエッチングすることでさまざまな所望の模様、すなわち図柄の模様、イニシャル等を描くことで、多様な装飾性が得られ、さらに稀少価値を高めたり、グレードアップさせることができた。これら本発明の各種装飾部材を図4〜図8の各斜視図により例示する。図4は時計リング、図5は時計バンド、図6はピアス、図7はネックレス、図8はブレスレットを示す。
【0024】
また、本発明の他の装飾部材において、上記コーティング膜3を成膜形成するに際して、所定形状のマスクを用いて非成膜領域を設け、これによってエッチング領域4と同様な凹凸形状もしくは凸形状を設け、これによって所望の模様の非成膜領域を設けもよい。たとえばさまざまな図柄の模様、イニシャル等を描く場合に、そのような模様のマスク(イニシャル等が貫通されて表示しているなど)を用意し、ECRプラズマCVD法でもって多結晶ダイヤモンド膜を形成すると、そのイニシャル模様がコートされる。
【0025】
しかも、本発明のさらに他の装飾部材においては、上述したような多結晶ダイヤモンド膜に対するエッチングによる所望の模様と、所望の模様の非成膜領域とを組み合わせて、もっと多様な装飾性をだしてもよい。
【0026】
ECRプラズマCVD法
つぎにECRプラズマCVD法を説明する。
内部に所定形状の被膜用の基体が設置された反応炉内に反応ガスを導入すると同時に、2.45GHzのマイクロ波を導入し、さらに875ガウス以上の磁界を印加すると、電子サイクロン周波数f=eB/2πm(ただし、m:電子の質量、e=電子の電荷、B:磁束密度)にもとづきサイクロン運動が生じるが、この周波数とマイクロ波の周波数(2.45GHz)とが一致すると共鳴し、電子はマイクロ波のエネルギーを著しく吸収し、これによって加速され、中性分子に衝突することで、電離が生じ、その結果、高密度のプラズマが生成され、これによって被成膜用基体上にコーティング膜3が形成される。なお、基体温度は150〜1000℃に、炉内圧力は1×10-2〜1トール(torr)にする。
【0027】
このようなCVD法によれば、成膜時の基体温度、炉内圧力および反応ガス濃度を変化させることで、コーティング膜3の成分等が変化する。具体的には、炉内圧力が高くなるとプラズマ領域が小さくなり、膜の成長速度が低下するが、その反面、結晶性が向上する。他方、反応ガス濃度が高くなると、膜を構成する粒子径が小さくなり、結晶性が劣化する。
【0028】
原料ガスには水素ガスと炭素含有ガスを用いる。この炭素含有ガスには、たとえばメタン、エタン、プロパン等のアルカン類、エチレン、プロピレン、等のアルケン類、アセチレン類、ベンゼン等の芳香族炭化水素類、シクロプロバン等のシクロパラフィン類、シクロペンテン等のシクロオレフィン類等が挙げられる。また、一酸化炭素、二酸化炭素、メチルアルコール、アセトン等の含酸素炭素化合物、モノ(ジ、トリ)メチルアミン、モノ(ジ、トリ)エチルアミン等の含窒素炭素化合物等も炭素源ガスとして使用してもよい。そして、これら各種ガスを単独でもしくは組み合わせて用いる。
【0029】
また、密着性をさらに高めるための中間層2を形成するには、所望によりダイヤモンド核発生処理(被膜用基体上にいったんダイヤモンドの微結晶のみを点状に成長させる)をおこなった後、反応ガスとして、たとえば水素ガス、炭素含有ガスおよびケイ素含有ガスを導入する。このケイ素含有ガスには四フツ化ケイ素、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素等のハロゲン化物、二酸化ケイ素等の酸化物、そのほか、モノ(ジ、トリ、テトラ、ペンタ)シラン、モノ、(ジ、トリ、テトラ)メチルシラン等のシラン化合物、トリメチルシラノール等のシラノール等のシラノール化合物がある。これらも単独でもしくは組み合わせて用いる。
【0030】
そして、上記ECRプラズマCVD法にて使用した反応炉内でもって、つづけて被エッチング体であるコーティング膜3の成膜体の上に、所要どおりの形状をなす遮蔽治具(マスク)を配して、酸素ガスを導入し、そのガスをプラズマ化させ、これでもってコーティング膜3の非遮蔽領域をエッチング除去する。そして、このエッチング除去には表面を清浄にするとよく、上記清浄には、たとえば上記成膜体をアセトン液内に入れ、超音波を印加すればよい。
【0031】
上記遮蔽治具は厚さ0.5mmのステンレス、Mo等の金属板、またはAl2 3 、Si3 4 、SiC等のセラミック板等の非磁性体に対し、レーザーを使って文字、模様等を貫通させることで、所望どおりの形状に刻み込むことで得られる。この遮蔽治具に文字パターン化した場合には、その文字がコーティング膜3上でエッチングされる。
【0032】
なお、このエッチング除去には同様に酸素のプラズマ化ができるものであれば、他のプラズマCVD法を使用してもよく、また、上記遮蔽治具(マスク)でもって上記コーティング膜3を成膜形成するに際して、非成膜領域を設けてもよい。
【0033】
実施例
図4に示すような時計ケースを作製する場合を詳述する。リング状の基体1をSi3 4 のセラミックスから構成し、この基体1上にECRプラズマCVD法にてコーティング膜3を被覆した。
【0034】
すなわち、H2 ガスを97sccmの流量で、CH4 ガスを3sccmの流量で導入し、ガス濃度1%、基体温度650℃、炉内圧力0.1トールに設定し、1.5時間プラズマ処理して、ダイヤモンド核を発生させ、ついで原料ガスとしてH2 ガス、CH4 ガスおよびSi(CH3 4 ガスを、それぞれ297sccm、3sccm、0.3sccmの流量で導入し、そして、ガス濃度1%、基体温度650℃、炉内圧力0.5トールの条件でECRプラズマCVD法により最大2kガウスの強度の磁場を印加させ、マイクロ波出力3.0KWの条件で12時間成膜し、これによってダイヤモンドと炭化ケイ素が混在した虹色の中間層2(平均膜厚0.5μm)を成膜形成した。
【0035】
しかる後、この中間層2上に純度99.9%以上のH2 ガス、CH4 ガス、CO2 ガスを用いて、それぞれ210sccm、30sccm、60sccmの流量で導入し、ガス濃度を30%、基体温度を650℃、炉内圧力を0.05トール、印加電力を3.0KWに設定し、約3時間成膜形成して約5μmの厚さのコーティング膜3を生成した。ただし、コーティング膜3自体は茶褐色であるが、基体1をSi3 4 セラミックスから構成したことで光透過性のあるコーティング膜3に対し、その下地の色(黒色)があらわれる。
【0036】
そして、このコーティング膜3に対しラマン分光スペクトルを測定したところ、図2に示すような結果が得られた。また、この例のコーティング膜をサファイア上でこすり合わせたところ、サファイアの方に傷が入り、その半面、コーティング膜自体の剥離が生じなかった。
【0037】
つぎにコーティング膜を設けた時計ケースに対し、同じECRプラズマCVD装置を用いて酸素エッチングをおこなった。すなわち、遮蔽治具として厚み0.5mmのMo金属板(非磁性体)にイニシャル等の刻み込みたい文字を打ち抜き、この治具で時計ケース全体をカバーし、そして、エッチング用ガスとして酸素ガスを用いて、圧力0.1トール、印加電力3.5KW、基体温度約400〜500℃でプラズマを発生させ、約2時間のエッチングを施したところ、イニシャル等の文字が刻み込まれ、はっきりとした文字が浮かび上がった。
【0038】
また、上記コーティング膜3に不純物を添加し、オプティカルエネルギーギャップを変えることで所望どおりに着色してもよい。たとえば、青色系に着色する場合には、3B族元素を添加すればよく、そのためにジボランガスをプラズマCVD時に導入する。黄色系に着色する場合には、5B族元素を添加すればよく、そのために三酸化リンをプラズマCVD時に導入する。さらに3B族元素と5B族元素とを混合させて添加してもよい。
【0039】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更や改良、改善等は何ら差し支えない。たとえば、この実施形態例では、文字等をエッチング除去しているが、これに代えて文字等以外をエッチング除去して、その文字等をダイヤモンドでなしてもよい。また、本実施形態例ではECRプラズマCVD法により成膜形成したが、ラマン分光スペクトルにおいて波長1500±60cm-1と1160±40cm-1と波長1340±40cm-1に各ピークを有する多結晶ダイヤモンド膜が成膜されるのであれば、他のCVD法により成膜形成してもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の装飾部材によれば、セラミックスもしくはサーメットからなる基体上に、ラマン分光スペクトルにおいて波長1500±60cm-1と1160±40cm-1と波長1340±40cm-1に各ピークを有する多結晶ダイヤモンド膜を形成し、この膜の一部をエッチング除去することで、あるいは所定形状のマスクを用いて非成膜領域を設けることで、所望の模様や所望の模様の非成膜領域を設けて、さまざまな図柄の模様、イニシャル等を描くことができ、これにより、多様な装飾性が得られ、さらに稀少価値を高め、顕著にグレードアップさせることができ、世界に一個しかないというような希少価値性をもたせることもできた。
【0041】
また、本発明においては、この多結晶ダイヤモンド膜に対し、密着強度、表面平滑性、耐摩耗性、熱伝導性ともに優れた特性が得られ、化学的にもっとも安定した膜であって、耐腐食性も向上しており、これによって時計リング、バンド、ブレスレッド、ハンドバック用飾り、ブローチ、指輪、ネックレス、ペンダント、記章、靴の飾り、ピアス、クシ、その他、象牙、ベッコウ等の高品質かつ高信頼性の装飾部材が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装飾部材の要部断面図である。
【図2】ECRダイヤモンドコーティング膜のラマンスペクトルを示す線図である。
【図3】DLCコーティング膜のラマンスペクトルを示す線図である。
【図4】本発明の装飾部材としての時計リングの斜視図である。
【図5】本発明の装飾部材としての時計バンドの斜視図である。
【図6】本発明の装飾部材としてのピアスの斜視図である。
【図7】本発明の装飾部材としてのネックレスの斜視図である。
【図8】本発明の装飾部材としてのブレスレットの斜視図である。
【符号の説明】
A 装飾部材
1 基体
2 中間層
3 コーティング膜
4 エッチング領域

Claims (1)

  1. セラミックスもしくはサーメットからなる基体上に、ラマン分光スペクトルにおいて波長1500±60cm-1と1160±40cm-1と波長1340±40cm-1に各ピークを有する多結晶ダイヤモンド膜をCVD法により成膜する際に、遮蔽冶具を用いて前記基体の一部を覆った状態で前記ダイヤモンド膜を成膜して凹凸形状からなる模様を形成した後、さらに、遮蔽冶具を用いて前記ダイヤモンド膜の一部を覆った状態でCVD法によりエッチングを施して凹凸形状からなる模様を形成することを特徴とする装飾部材の製造方法
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