JP3722413B2 - 遊技機 - Google Patents

遊技機 Download PDF

Info

Publication number
JP3722413B2
JP3722413B2 JP2000170749A JP2000170749A JP3722413B2 JP 3722413 B2 JP3722413 B2 JP 3722413B2 JP 2000170749 A JP2000170749 A JP 2000170749A JP 2000170749 A JP2000170749 A JP 2000170749A JP 3722413 B2 JP3722413 B2 JP 3722413B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
payout
game
lending
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000170749A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001347016A (ja
Inventor
邦夫 松元
Original Assignee
株式会社藤商事
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社藤商事 filed Critical 株式会社藤商事
Priority to JP2000170749A priority Critical patent/JP3722413B2/ja
Publication of JP2001347016A publication Critical patent/JP2001347016A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3722413B2 publication Critical patent/JP3722413B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、特に遊技中に停電が発生した場合、誘導切換え手段による払出し遊技球の誘導状態を維持しるようにし、また払出し遊技球の計数状態を記憶保持するようにし、停電からの復帰時にその誘導状態又は計数状態から払出しを続行できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機等の弾球遊技機においては、発射ハンドル操作による遊技球の発射制御、遊技盤に設けた図柄始動手段や開閉式入賞手段(大入賞手段)等の遊技役物の制御、入賞手段への入賞を検知する検知制御、図柄表示用ディスプレイに設けられた図柄表示手段の複数の図柄表示部における図柄を変動させる図柄表示制御、入賞手段への入賞に伴う払出し装置による遊技球の払出し制御、入賞時や大当たり状態におけるサウンド制御やランプ制御等、弾球遊技の為の種々の制御を司る制御装置が設けられている。
【0003】
ところで、入賞に伴う賞球として払出し装置から払出されて払出し球誘導路を経て上皿に払出される遊技球を、その誘導路の入口等に設けた賞球検出スイッチで検出するようにしている。最近、カード式球貸し機が電気的に接続されたパチンコ機が実用に供されており、パチンコ機に設けられた操作パネルの球貸しスイッチを操作する毎に、所定金額(例えば、500円)の貸し球が払出し装置から払出されて、賞球と同様の払出し球誘導路を経て貸し球として上皿に払出される。そこで、この貸し球として払出し装置から払出される遊技球を、賞球検出スイッチとは異なる専用の貸し球検出スイッチで検出している。
【0004】
この場合、これら賞球検出スイッチや貸し球検出スイッチから出力される球検出信号に基づいて、賞球として払出された遊技球の球数と、貸し球として払出された遊技球の球数とを識別して払出し制御部で管理するとともに、主制御部でも管理するようにしている。これにより、入賞や大当たりに応じた個数の賞球が正確に払出されるように、しかも、球貸しスイッチの操作回数に応じた個数の貸し球が正確に払出されるように、厳重に監視することができる。
【0005】
ところで、払出し球誘導路の遊技球通過方向と直交する水平面に賞球検出センサと貸し球検出センサとを隣接状に夫々設け、これら両センサよりも上流側の払出し球誘導路に、遊技球の通路を賞球検出センサに対応する賞球検出側と、貸し球検出センサに対応する貸し球検出側とに、ソレノイドアクチュエータにより切換え可能な払出し切換え羽根を設けて、遊技球を識別して検出可能に構成したパチンコ機が実用に供されている。
【0006】
この種の遊技球検出機構を採用したパチンコ機の場合、入賞による賞球払出し指令に応答して賞球を払出す際には、例えばソレノイドを駆動しない状態で払出し切換え羽根が賞球検出側に切換えられ、払出し装置から払出される遊技球を賞球検出センサで検出して賞球数を計数することができる。また、カード式球貸し機からの球貸し指令に応答して貸し球を払出す際には、ソレノイドを駆動した状態で払出し切換え羽根が貸し球検出側に切換えられ、払出し装置から払出される貸し球を貸し球検出センサで検出して貸し球数を計数することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ソレノイドの駆動状態に応じて払出し切換え羽根を賞球検出側又は貸し球検出側に切換え駆動しながら、払出された賞球を賞球検出センサで検出するとともに、払出された貸し球を貸し球検出センサで検出するように構成されている場合に、例えば、遊技球の払出し中に落雷等により停電になった場合に、ソレノイドの駆動により払出し切換え羽根が貸し球検出側に切換えられた状態であっても、ソレノイドの駆動停止により賞球検出側に切換えられてしまい、払出された遊技球を賞球として計数する状態である。
【0008】
そこで、仮に、停電になったときに未払いの貸し球残数をバックアップ電源等により停電中においても記憶保持していたとしても、停電から復帰したときに、未払いであった貸し球の払出しを続行する場合、払出し切換え羽根は賞球検出側に切換えられた状態になっているため、その払出された遊技球は賞球検出センサにより賞球として計数されることになり、中断した貸し球払出しの途中から支障な正確に払出すことができないとういう問題がある。
本発明の目的は、遊技球の払出し途中の停電発生により未払いとなった賞球又は貸し球の計数を停電からの復帰時に間違うことなく正確に識別して続行できるようにすること、停電による遊技者の不利益を防止できるようにすること、等である。
【0013】
課題を解決するための手段
請求項の遊技機は、賞球払出し指令に応答して賞球を払出す賞球払出し機能と球貸し指令に応答して貸し球を払出す貸し球払出し機能とを有する払出し装置と、払出し装置から払出された遊技球を誘導する払出し球誘導路と、払出し装置又は払出し球誘導路に設けられ且つ賞球として払出された遊技球及び貸し球として払出された遊技球の何れも検出する1つの共通の遊技球検出センサと、この遊技球検出センサからの信号と賞球払出し指令と球貸し指令に基づいて、賞球計数状態と貸し球計数状態とに択一的に切換えて遊技球を計数する遊技球計数手段であって停電発生時には停電発生時の計数状態を記憶保持したまま動作停止するように構成されている遊技球計数手段とを備えたものである。
【0014】
払出し装置は、賞球払出し指令に応答して賞球を払出すとともに、球貸し指令に応答して貸し球を払出す。この払出し装置により払出された遊技球は払出し球誘導路で誘導されて所定の払出し皿に払出される。払出し装置又は払出し球誘導路には、払出し装置により払出された遊技球及び貸し球して払出された遊技球の何れも検出する1つの共通の遊技球検出センサが設けられているので、遊技球計数手段は、その遊技球検出手段からの信号と賞球払出し指令と球貸し指令に基づいて、賞球計数状態と貸し球計数状態とに択一的に切換えて、払出される遊技球を計数する。
【0015】
ところで、遊技球計数手段は、停電発生時には停電発生時の計数状態、つまり賞球計数状態と貸し球計数状態との何れの計数状態に加えて、計数した遊技球の球数を記憶保持したまま動作停止するため、停電から復帰したときには、停電により中断した賞球の払出し又は貸し球の払出しの計数を続けて支障なく正確に識別して続行することができる。それ故、停電による遊技者の不利益を防止することができる。
【0017】
また、遊技者に有利な状態と不利な状態とに関して抽選する抽選機能を有する主制御手段と、この主制御手段とは別基板構成とされ払出し装置を制御する払出し制御手段とを設け、主制御手段は制御信号を一方向通信にて払出し制御手段に送信する場合(請求項)には、主制御手段から払出し制御手段への制御信号送信に際して、一方向通信を採用することで、主制御手段の制御負荷を大幅に軽減することができるとともに、抽選機能による遊技者に有利な状態と不利な状態の抽選に関する不正を確実に防止することができる。ここで、前記制御信号は、制御動作を指令する制御コマンドに相当するものであるが、制御コマンド以外の種々の制御信号でもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、パチンコホールの島構造体に設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれる第1種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、パチンコホールに設けられた島構造体には、その長さ方向に複数のカード式球貸し機1と複数のパチンコ機2とが交互に配設され、カード式球貸し機1はパチンコ機2に電気的に接続されている。
【0019】
図1〜図4に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機2は、矩形枠状の外枠3と、この外枠3に開閉自在に枢着された前枠4とを有し、カード式球貸し機1をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠3が島構造体(図示略)に着脱自在に装着されている。前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤5の前側に対応させて、窓部6aを有するガラス扉6と前面板7とが夫々開閉自在に枢着されている。前面板7には発射用の遊技球21を貯留する上皿8が装着され、前枠4の下部には、上皿8から溢流し又は抜き取った遊技球21を貯留する下皿9と、発射手段10の発射ハンドル11とが設けられている。
【0020】
この発射手段10は、回動操作可能な発射ハンドル11と、この発射ハンドル11の回動角度に応じた打撃力で打撃槌12により遊技球21を発射させる発射モータ13(図9参照)などを備えている。上皿8の右部には、カード式球貸し機1に対する球貸し操作用の操作パネル14が設けられ、この操作パネル14には、カード残額を3桁の数字で表示するカード残額表示部14aと、所定金額分の遊技球21の球貸しを指示する球貸しスイッチ14bと、遊技終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ14cとが設けられている。
【0021】
図2に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなるガイドレール15がほぼ環状に設けられ、このガイドレール15の内側の遊技領域5aには、カラーの液晶ディスプレイ16、図柄始動手段(図柄始動兼入賞手段)17、開閉式入賞手段(大入賞手段)18、複数の普通入賞手段19(この場合、上段の普通入賞手段19以外に、開閉式入賞手段18の左右両側部に、例えば6つの普通入賞手段19)、2つのゲート20(通過口)等が夫々所定の位置に配設されている。
【0022】
液晶ディスプレイ16は、変動図柄を表示するとともに背景画像や各種のキャラクタの動画などを表示する図柄表示手段22として機能する。図柄表示手段22は、背景画やキャラクタをアニメーション的に表示するとともに、例えば左右方向に並ぶ3個(左、中、右)の図柄表示部22a〜22cを有し、図柄始動手段17に遊技球21が入賞することを条件に、各図柄表示部22a〜22cの表示図柄が所定時間だけ変動表示(スクロール表示)され、図柄始動手段17への遊技球21の入賞タイミングに応じた抽選結果に基づいて決定される停止図柄パターンで停止する。
【0023】
液晶ディスプレイ16の直ぐ上側に、普通入賞手段19と第2図柄表示手段23とが設けられている。第2図柄表示手段23は1個の普通図柄を表示する普通図柄表示部を有し、ゲート20を通過した遊技球21が検出されたとき、普通図柄表示部の表示図柄が所定時間だけ変動し、遊技球21のゲート20通過時点において抽選された抽選用数値により決定される停止図柄を表示して停止するようになっている。図柄始動手段17は、開閉自在な左右1対の開閉爪17aを備えた電動式チューリップであり、第2図柄表示手段23の変動後の停止図柄が当たり図柄を表示した場合に、開閉爪17aが所定時間だけ開放されて入賞し易くなる。
【0024】
開閉式入賞手段18は前方に開放可能な開閉板18aを備え、図柄表示手段22の変動後の停止図柄が「777」等の当たり図柄のとき、所謂「大当たり」と称する特別遊技が開始され、開閉板18aが前方に開放される。この開閉式入賞手段18の内部に特定領域18bがあり、この特定領域18bを入賞球が通過したとき、特別遊技が継続される。ここで、特別遊技状態が遊技者に有利な状態に相当し、特別遊技状態以外の普通状態が遊技者に不利な状態に相当する。
【0025】
開閉式入賞手段18の開閉板18aが開放された後、所定時間が経過し、又は所定数(例えば、10個)の遊技球21が入賞して開閉板18aが閉じるときに、遊技球21が特定領域18bを通過していないときに特別遊技が終了するが、特定領域18bを通過していれば最大所定回数(例えば、16回)まで特別遊技が継続され、遊技者に有利な状態に制御される。
【0026】
図3、図4に示すように、前枠4の裏側には、遊技盤5を裏側から押さえる裏機構板30が着脱自在に装着され、この裏機構板30には開口部30aが形成され、その上側に賞球タンク33と、これから延びるタンクレール34とが設けられ、このタンクレール34に接続された払出し装置35が裏機構板30の側部に設けられ、裏機構板30の下側には払出し装置35に接続された払出し球誘導路36が設けられている。払出し装置35から払出された遊技球21は払出し球誘導路36を経由して上皿排出口8aから上皿8に払出される。
【0027】
次に、払出し装置35について、図5〜図6に基づいて説明する。但し、払出し装置35は一般的な構成なので、簡単に説明する。この場合、賞球タンク33に貯蔵されている遊技球21は、タンクレール34を介して二条の通路で払出し装置35に供給されるため、払出し装置35による二条の通路により遊技球21を迅速に払出せるように構成されている。この払出し装置35は、所定幅の奥行きを有し且つ縦方向に長い矩形状で合成樹脂製のケース90によりユニット化されたものである。但し、このケース90は前後2つのケース(後側ケース90aだけを図示し、前側ケースの図示を省略する)からなっている。
【0028】
後側ケース90aの内部には、正面視にてジグザグ状の一条の通路90bが形成されており、前側ケースの内部にも同様のジグザグ状の一条の通路(図示略)が形成されている。これら二条の通路90bの下端部には、二条分に対応する遊技球21を回転により順々に払出す払出し回転体91がケース90に回転可能に枢支されている。この払出し回転体91はステッピングモータからなる払出しモータ92(図9参照)により所定回転方向に回転駆動される。
【0029】
ケース90の下端部の払出し口近傍部においては、二条の通路90bを一体化した1つの払出し球通路90cが形成されており、その払出し球通路90cの直ぐ上側の右半分において、払出される賞球を検出する賞球検出センサ93が後側ケース90aに支持されるとともに、その左半分において、払出される貸し球を検出する貸し球検出センサ94が後側ケース90aに支持されている。ここで、賞球検出センサ93が賞球検出手段に相当し、貸し球検出センサ94が貸し球検出手段に相当する。
【0030】
払出し回転体91とこれら両センサ93,94の間の払出し球通路90cに、払出し切換え羽根95が配設され、この払出し切換え羽根95はその基端部の枢支軸95aを介して左右に揺動可能に枢支されている。後側ケース90aの後面には、ケース90aの枢支軸90dにより回動可能に枢支された可動部材96が配設され、その可動部材96の直ぐ上側にはラッチ式の切換え用ソレノイドアクチュエータ97が下向きに取付けられ、このソレノイド97のプランジャー98の下端部が可動部材96の左端部の二股部に係合している。
【0031】
払出し切換え羽根95の係合突起95bが可動部材96の内部に形成した溝カム(図示略)に係合している。ここで、払出し切換え羽根95、可動部材96、切換えソレノイド97等が誘導切換え手段に相当する。切換えソレノイド97のプランジャー98が下動した状態のときには、可動部材96は実線の位置であり、このとき、払出し切換え羽根95は実線の賞球払出し状態になっている。この状態のときには、払出し回転体91の回転により払出された遊技球21は、払出し切換え羽根95により賞球検出センサ93を通過するため、賞球を検出することができる。
【0032】
切換えソレノイド97のプランジャー98が上動したときには、可動部材96は2点鎖線で図示の位置に回動し、これと同時に払出し切換え羽根95は2点鎖線の貸し球払い出し状態に切換えられる。それ故、払出された遊技球21を貸し球検出センサ94で検出することができる。
次に、ラッチ式の切換えソレノイド97は一般に用いられているものであり、その構造及び作動を簡単に説明しておく。
【0033】
図7に示すように、固定子100は、ヨークを兼ねるフレーム101と、このフレーム101の上下の蓋部の内側に軸方向内側に向かって夫々突出する軸方向突出部102,103と、フレーム101の両端の蓋部を連結する円筒部104と、この円筒部104の軸方向中央部に内径側に突出する径方向突出部105とを一体形成したものである。プランジャー(可動子)98は、フレーム101の両端の蓋部の中心を貫通する非磁性材料の棒状の軸107と、この軸107の軸方向中央部に同軸状に固定された円筒状の永久磁石108と、この永久磁石108の両端側に同軸状に固定された円筒状の可動鉄心109,110とからなる。
【0034】
永久磁石108は軸線方向に磁化されている。永久磁石108と可動鉄心109,110の外形部の外周面(外径面)は径方向突出部105の内径部の内周面と環状の空隙を隔てて対向している。円筒部104と軸方向突出部102との間に貸し球側コイル111が設けられるとともに、円筒部104と軸方向突出部103との間に賞球側コイル112が設けられている。更に、軸方向突出部102の内径端部には、貸し球側に上動した可動鉄心109を吸引保持するために筒状の保持用永久磁石113が配設されるとともに、軸方向突出部103の内径端部には、賞球側に下動した可動鉄心110を吸引するための筒状の保持用永久磁石114が配設されている。
【0035】
これら永久磁石113,114は図7において上側がS極であり、下側がN極である。フレーム101における磁界の向きが図7に矢印で示す方向となるように賞球側コイル112を駆動すると、このフレーム101の下半分に生じる磁界を、永久磁石108と可動鉄心110とで閉ループにするためにプランジャー98が吸引されて下動する。その結果、プランジャー98の下動に伴って可動部材96を介して払出し切換え羽根95が実線の賞球払出し状態に切換えられる。このとき、可動鉄心110が保持用永久磁石114に引きつけられて、プランジャー98は図7の下動位置に保持されるため、賞球側コイル112の駆動が停止しても、払出し切換え羽根95は賞球払出し側の誘導状態に維持される。
【0036】
これに対して、磁界の向きが図8に矢印で示す方向となるように貸し球側コイル111を駆動すると、このフレーム101の上半分に生じる磁界を閉ループにするためにプランジャー98が吸引されて上動する。その結果、プランジャー98の上動に伴って可動部材96を介して払出し切換え羽根95が2点鎖線の貸し球払出し状態に切換えられる。このとき、可動鉄心109が保持用永久磁石113に引きつけられて、プランジャー98は図8の上動位置に保持されるため、貸し球側コイル111の駆動が停止しても、払出し切換え羽根95は貸し球払出し側の誘導状態に維持される。
【0037】
裏機構板30の開口部30aには、遊技盤5の裏側に装着された裏カバー37と、入賞手段17〜19に入賞した遊技球21を排出する入賞球排出樋(図示略)とが夫々嵌合されている。この裏カバー37に装着されたケース38の内部に主制御基板39が配設され、その前側に図柄制御基板40が配設されている。主制御基板39の下側で、裏カバー37に装着されたケース41aの内部にランプ制御基板42が設けられ、このケース41aに隣接するケース41bの内部にサウンド制御基板43が設けられている。
【0038】
これらケース41a,41bの下側で裏機構板30に装着されたケース44の内部には、電源基板45と払出し制御基板46が夫々設けられている。この電源基板45には、図3に示すように、電源スイッチ80と初期化スイッチ85とが配置されている。但し、ケース44のこれら両スイッチ80,85に対応する部位が切欠かれ、これら両スイッチ80,85の各々を指で同時操作可能になっている。
【0039】
更に、発射手段10の後側に装着されたケース47の内部には、発射制御基板48が設けられている。即ち、これら制御基板39〜40,42〜43,45〜46,48は夫々独立の基板であり、電源基板45と発射制御基板48とを除く制御基板39,40,42,43,46には、CPUとROMやRAM等を有する1チップ集積回路からなるマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンと言う)39a,40a,42a,43a,46aが夫々設けられている(図12参照)。
【0040】
主制御基板39とその他の制御基板40,42,43,46とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板39から各制御基板40,42,43,46に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンド(これが制御信号に相当する)を一方向通信にて送信可能になっている。制御コマンドの一方向通信を採用することで、図柄停止に関する不正を確実に防止できるとともに、主制御手段50の制御負荷を格段に軽減でき、送信制御を簡単化することができる。
【0041】
次に、パチンコ機2の制御装置に予め格納した複数の制御プログラムを介して達成される種々の機能について、図9の機能ブロック図により説明する。但し、これら種々の機能は前述したマイクロコンピュータ等で達成される。主制御基板39上に構成された主制御手段50は、遊技盤5に設けられた種々の遊技部品や遊技球検出スイッチ等に対する信号の入出力に関わる遊技制御を主として司るとともに、後述する図柄制御手段60、払出し制御手段70、ランプ制御手段71、サウンド制御手段72等に必要に応じて制御コマンドを送信出力する。
【0042】
主制御基板39に設けられたマイコン39aのROMには、図10に示すように、遊技盤5の遊技動作をメイン処理として制御する遊技制御プログラム39c、停電を含み電源手段74からの電源が遮断された際に、最新の所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶保持するバックアップ処理プログラム39d、停電からの復帰時に限って記憶保持していた遊技情報に基づいて遊技制御を再開可能に復帰させる遊技復帰処理プログラム39e、等が格納されている。マイコン39aのRAM39bには、種々の遊技情報を記憶保持する情報メモリ等が設けられ、RAM39bは記憶保持可能に常にバックアップされている。
【0043】
図柄制御基板40上に構成された図柄制御手段60は、主制御手段50から送信されてくる図柄制御コマンドに基づいて、液晶ディスプレイ16に種々の動画や背景画を表示させる表示制御を実行したり、各図柄表示部22a〜22cの図柄を変動制御し、指示された停止図柄で変動を停止制御する。払出し制御基板46上には払出し制御手段70が構成され、この払出し制御手段70は主制御手段50から払出し制御コマンドを受信し、払出し装置35による遊技球21の払出し制御を司る。
【0044】
払出し制御基板46に設けられたマイコン46aのROMには、図11に示すように、払出し切換え羽根95の誘導切換え制御、賞球数計数制御、貸し球数計数制御等の種々の制御プログラムを含み主に遊技球21の払出しをメイン処理として制御する払出し制御プログラム46c、停電発生時や閉店時に給電遮断状態になったときに、払出し切換え羽根95の誘導状態を指示する誘導状態フラグ(AF,BF)のフラグデータ等を含む払出し情報を記憶保持させるバックアップ処理プログラム46dが格納されている。
【0045】
更に、そのROMには、停電からの復帰時に限って、未払いの遊技球21を払出し制御する等の記憶保持していた払出し情報に基づいて払出し制御を再開可能に復帰させる遊技復帰処理プログラム46e、等が格納されている。また、マイコン46aのRAM46b(これが記憶手段に相当する)には、誘導状態フラグデータや未払い球数等の種々の払出し情報を記憶保持する情報メモリ等が設けられ、RAM46bは記憶保持可能に常にバックアップされている。
【0046】
ここで、賞球数計数制御が賞球数計数手段に相当し、貸し球数計数制御が貸し球数計数手段に相当する。ランプ制御基板42上に構成されたランプ制御手段71は、主制御手段50からランプ制御コマンドを受信し、遊技盤5等に設けられた多数の表示ランプを含むランプ群LPの点灯制御を司る。サウンド制御基板43上に構成されたサウンド制御手段72は、主制御手段50からサウンド制御コマンドを受信し、スピーカSPに対する各種の音響効果音の為のサウンド出力制御を司る。発射制御基板48上に構成された発射制御手段73は、発射モータ13を駆動して遊技球21の発射制御を司る。
【0047】
主制御手段50は、抽選手段51と、判定手段52と、特別遊技発生手段53と、確率変動手段54と、コマンド送信手段55等を備えている。抽選手段51は、抽選用カウンタを用いて微小な更新周期(例えば、約2msec周期)で数値を所定の範囲(例えば、0〜299)で更新し、図柄始動手段17に遊技球21が入賞したときの数値を抽出することにより、遊技者に有利な状態である当たりと、遊技者に不利な状態である外れに関する抽選を行なう。判定手段52は、図柄始動手段17に遊技球21が入賞したときに抽選手段51から供給される抽選された数値に基づいて、「大当り」、「外れ(外れリーチを含む)」の何れであるかを判定する。
【0048】
例えば、その抽選された数値が予め設定された特定数値「71」のときに「大当たり」と判定し、それ以外の多数の数値のときに「外れ」であると判定する。特別遊技発生手段53は、判定手段52から大当たり等の特別判定結果を受ける、若しくは、図柄表示手段22の変動後の停止図柄が大当たり図柄等の特定表示となった場合に、遊技制御に含まれる所定の特別遊技発生ルーチンにより開閉式入賞手段18の開閉板18aを前述したように作動させて、遊技者に有利な利益状態を与える特別遊技を実行する。
【0049】
確率変動手段54は、判定手段52から「大当たり」の特別判定結果を受けた場合に、その「大当たり」について「確率変動型」と「非確率変動型」の何れかを抽選により決定し、確率変動型大当たりのときに確率変動モードを設定し、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数図柄が変動する迄、抽選手段51により大当たりとする特定数値の数を通常のときよりも多くし、大当たり確率を高くする。コマンド送信手段55は、判定手段52から判定結果を受け、図柄変動に際しては図柄制御コマンド(例えば、当たり外れデータと変動時間データとからなる2バイト構成)を図柄制御手段60に送信し、遊技球21の払出しに際しては払出しを指令する払出し制御コマンド(例えば、払出し個数データを有する2バイト構成)を払出し制御手段70に送信する。
【0050】
ここで、当たり外れデータは「確率変動型大当たり」、「非確率変動型大当たり」、「外れ」の何れかのデータであり、変動時間データは図柄変動に要する時間(例えば、40秒、60秒等)を規定するデータである。また、払出し個数データは、5個、10個等の遊技球21の払出し個数を指令するデータである。更に、コマンド送信手段55は、ランプ群LPの点灯に際してはランプ制御コマンド(2バイト構成)をランプ制御手段71に送信し、スピーカSPによる効果音出力に際してサウンド制御コマンド(2バイト構成)をサウンド制御手段72に送信する。
【0051】
図柄制御手段60は、停止図柄決定手段61を有し、コマンド送信手段55から送信される図柄制御コマンドを受信し、受信した図柄制御コマンドを解析するとともに、解析により得られた制御コマンドに基づいて図柄表示手段22の各図柄表示部22a〜22cにおける図柄変動を制御する。この停止図柄決定手段61について簡単に説明すると、変動パターンテーブルに、「確率変動型大当たり」、「非確率変動型大当たり」、「外れリーチ」、「外れノーマル」の各々について複数のパターンデータが記憶されており、図柄制御コマンドに含まれる「当たり外れデータ」に基づいて、夫々該当する大当たりパターン又は外れパターンのうちから何れかを抽選により決定する。
【0052】
電源手段74は電源基板45上に構成され、複数の制御基板39,40,42〜43,46の各々に電力(直流電圧)を供給するものであり、電源手段74としての電源基板45について、図12に基づいて説明する。
パチンコホールに設置された各島構造体毎に複数の変圧トランス79が設けられ、各変圧トランス79から低圧の交流電圧(例えば、AC24V)が複数(例えば、5台)のパチンコ機2に夫々供給されている。
【0053】
この電源基板45には、トグルスイッチ等からなり主電源をオンオフする手動操作可能な電源スイッチ80と、電源供給部81と、マイクロコンピュータを含む電源監視手段82及びリセット信号発生手段83等が設けられている。電源供給部81は、AC24VからDC32Vを生成するとともに、音声出力やランプ点灯に用いるDC12V、制御手段50,60,70〜72等のマイクロコンピュータに供給するDC5V等を生成し、これらの直流を制御基板39〜40,42〜43,46等に供給する。
【0054】
電源監視手段82は、供給されたAC24Vを直接読み込んで供給電圧を常時監視し、停電が発生したり、電源スイッチ80のオフ操作により給電遮断状態になった時、電圧異常を示す「L」レベルの電圧異常信号VSを主制御基板39のマイコン39aの最優先割込みポートと、払出し制御手段70のマイコン46aの最優先割込みポートとに夫々出力し、最優先割込みにより夫々バックアップ処理させる。
【0055】
その結果、マイコン39aにおいては、停電発生時における最新の所定の弾球遊技に関連する遊技情報をRAM39bに設けた記憶保持専用のメモリに記憶保持させるバックアップ処理が実行される。これと同時に、マイコン46aにおいても同様に、停電発生時における払出し切換え羽根95のための誘導状態フラグAF,BFのフラグデータや未払いの遊技球数データ等の遊技球払出しに関連する最新の払出し情報をRAM46bに設けた記憶保持専用のメモリに記憶保持させるバックアップ処理が実行される。
【0056】
リセット信号発生手段83は、電源監視手段82から「L」レベルの電圧異常信号VSを受けた時から、バックアップ処理に要する所定微小時間(例えば、約120msec )だけ遅延させて「L」レベルに切換えたシステムリセット信号SRを出力する。このリセット信号SRがマイコン39a,40a,42a,43a,46aの各リセット端子に供給され、これらCPUは初期化に伴って制御動作を同時に停止する。
【0057】
電源基板45にはバックアップ電源84が設けられている。このバックアップ電源84は、充電用コンデンサ等からなり、このコンデンサから出力されるDC5Vをマイコン39a,46aの各RAM39b,46bにバックアップ用として夫々供給する。このように、これらRAM39b,46bに5Vが常に供給されているため、主電源が断たれて電源供給部81からのDC5V供給が停止された場合でも、RAM39bの記憶保持用メモリに記憶している遊技情報や,RAM46bの記憶保持用メモリに記憶している払出し情報は、バックアップ用5Vにより確実に記憶保持される。但し、バックアップ電源84によるバックアップ動作は長時間継続可能である。
【0058】
電源基板45には、更に、電源スイッチ80に接近させて手動操作可能なプッシュ型スイッチからなる初期化スイッチ85が設けられており、この初期化スイッチ85を押圧操作したとき、初期化スイッチ85から「L」レベルの初期化信号CLがマイコン39a,46aのリセット端子に夫々出力される。この場合、給電正常状態になった時に限って「L」レベルの初期化信号CLが有効となり、RAM39b,46bに記憶保持していた遊技情報や払出し情報の全てを消去することができる。
【0059】
次に、払出し制御手段70で行われる払出し制御プログラムに含まれる誘導切換え制御であって、賞球払出し指令又は球貸し指令に基づいて、払出される遊技球21を賞球検出センサ93側へ誘導する誘導状態と、貸し球検出センサ側へ誘導する誘導状態とに択一的に切換えて、払出され遊技球21を計数する誘導切換え制御について、図13のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=1、2・・・)は各ステップである。
【0060】
電源スイッチ80のオン操作と同時に初期化スイッチ85が操作され、停電からの復帰ではなく、開店に際して主電源が供給されるときには、遊技復帰処理プログラム46eが実行されることなく、払出し制御の実行に伴ってこの誘導切換え制御が実行される。この制御が開始され、遊技者が遊技をするに際して操作パネル14の球貸しスイッチ14bを操作し、カード式球貸し機1から球貸し指令を受けたときには(S1:Yes 、S2:No)、賞球払出しフラグAFがリセットされ且つ貸し球払出しフラグBFがセットされる(S9)。
【0061】
その結果、図8で説明したように、貸し球側コイル111が所定時間だけ駆動されてプランジャー98が吸引されて上動し、払出し切換え羽根95は図14に示す貸し球側の誘導状態に切換えられ、この誘導状態に維持される(S10)。このとき、払出し回転体91の回転により払出された遊技球21、つまり貸し球を貸し球検出センサ94により検出可能になる。そして、球貸しスイッチ14bからの払出し指令回数と、1つの払出し指令の払出し遊技球数とに基づいて、図15に示すように、払出し回転体91が所定回転数だけ回転駆動される。
【0062】
その結果、払出された遊技球21が貸し球検出センサ94で検出され(S11)、貸し球数BNが1つインクリメントされ(S12)、貸し球の計数処理が終了していないときには(S13:No)、S11〜S13が繰り返して実行される。貸し球検出センサ94を通過した遊技球21は払出し球通路90cを経て払出し球誘導路36に払出される。次に、貸し出すべき貸し球の払出しが完了したときには(S13:Yes )、賞球払出しフラグAFと貸し球払出しフラグBFとが共にリセットされ(S8)、S1以降が繰り返して実行される。
【0063】
次に、弾球遊技が開始されて、主制御手段50からの払出し制御コマンド受信による賞球払出し指令のときには(S1:Yes 、S2:Yes )、賞球払出しフラグAFがセットされ且つ貸し球払出しフラグBFがリセットされる(S3)。その結果、図7で説明したように、賞球側コイル111が所定時間だけ駆動されてプランジャー98が吸引されて下動し、払出し切換え羽根95は図16に示す賞球側の誘導状態に切換えられ、この誘導状態に維持される(S4)。このとき、払出し回転体91の回転により払出された遊技球21、つまり賞球を賞球検出センサ93により検出可能になる。
【0064】
そして、図17に示すように、受信した払出し制御コマンドで指示される賞球数に基づいて図示外の払出し制御により、払出し回転体91が所定回転数だけ回転駆動される。その結果、払出された遊技球21が賞球検出センサ93で検出され(S5)、賞球数ANが1つインクリメントされ(S6)、賞球の計数処理が完了でないときには(S7:No)、S5〜S7が繰り返して実行される。賞球検出センサ93を通過した遊技球21は払出し球通路90cを経て払出し球誘導路36に払出される。次に、賞球の払出しが完了したときには(S7:Yes )、S8を経てS1以降が繰り返して実行される。
【0065】
ところで、弾球遊技の途中で停電が発生した場合、或いは、閉店に際して電源スイッチ80のオフ操作により給電遮断状態になった場合、電源監視手段82から出力される「L」レベルの電圧異常信号VSがマイコン39a,46aの最優先割込みポートに供給される。その結果、主制御手段50と払出し制御手段70においては、バックアップ処理プログラム39d,46dにより夫々バックアップ処理が実行され、最新の所定の遊技盤5側に関する遊技情報がRAM39bの記憶保持用メモリに記憶保持されるとともに、最新の払出し情報がRAM46bの記憶保持用メモリに記憶保持される。
【0066】
特に、貸し球の払出し途中で停電したときには、払出し切換え羽根95の貸し球払出し状態を指示する貸し球払出しフラグBFのフラグデータ「1」と未払いの貸し球数とを払出し情報として記憶保持し、又は賞球の払出し途中で停電したときには、払出し切換え羽根95の賞球払出し状態を指示する賞球払出しフラグAFのフラグデータ「1」と未払いの賞球数とを払出し情報として記憶保持する。ここで、ラッチ式の切換えソレノイド97のプランジャー98の上下動位置は、停電中であっても停電発生時の移動位置に保持されるため、払出し切換え羽根95も同様に、停電中には停電発生時の誘導状態に維持されている。
【0067】
次に、電源スイッチ80や初期化スイッチ85の操作なしに主電源がパチンコ機2に供給されたとき、つまり開店時における主電源の復帰ではなく、停電からの復帰のときには、遊技復帰処理プログラム39e,46eにより、主制御手段50と払出し制御手段70において遊技復帰処理が実行される。特に、払出し制御手段70においては、遊技復帰処理により未払いの遊技球21の払出し処理を実行するときには、払出し切換え羽根95の誘導状態が変化することがなく、停電中に記憶していたフラグデータが「1」のフラグAF,BFに基づいて、停電により中断した賞球の払出し又は貸し球の払出しの途中から支障なく正確に識別して計数を続行することができる。それ故、停電による遊技者の不利益を防止することができる。
【0068】
前記実施形態の変更形態について説明する。
1〕図18に示すように、対向状に上下に設けた2つのソレノイドアクチュエータ97A,97Bにより可動部材96Aを回動させて、払出し切換え羽根95の誘導状態を切換えし、しかも切換えた誘導状態を維持するようにしてもよい。これらのソレノイド97A,97Bは、駆動されたときにはそのプランジャー98A,98Bを退入(吸引)するとともに、駆動が停止されてもその退入位置に維持するようになっている。この場合、ソレノイド97Aのプランジャー98Aの下端部を可動部材96Aの二股部に上側から係合させるとともに、ソレノイド97Bのプランジャー98Bの上端部を可動部材96Aの二股部に下側から係合させてある。
【0069】
下側のソレノイド97Bを駆動したとき、そのプランジャー98Bの退入により可動部材96Aは実線位置に回動して保持され、払出し切換え羽根95Aは実線で示す賞球側の誘導状態に切換えられ且つその状態に維持される。このとき、上側のソレノイド97Aのプランジャー98Aは可動部材96Aを介して進出している。ソレノイド97Aを駆動したとき、そのプランジャー98Aの退入により可動部材96Aは2点鎖線位置に回動して保持され、払出し切換え羽根95Aは2点鎖線で示す貸し球側の誘導状態に切換えられ且つその状態に維持される。
このとき、ソレノイド97Bのプランジャー98Bは可動部材96Aを介して進出している。
2〕賞球検出センサ93や貸し球検出センサ94は、光学系のセンサ等、種々のセンサを用いるようにしてもよい。
2〕払出し切換え羽根95,95Aが賞球側と貸し球側の何れに切換えられているかを検知する検知センサ又は検知スイッチからなる検知手段を設けてもよく、この検知手段からの検知信号に基づいて払出し切換え羽根95,95Aの誘導状態を確認できるため、誘導状態の間違いを確実に防止することができる。
【0070】
3〕切換えソレノイド97で払出し切換え羽根95を直接に切換えるようにしてもよく、また切換えモータ等の種々の電動アクチュエータで切換えるようにしてもよい。
4〕払出し切換え羽根95,95Aや両検出センサ93,94を払出し球誘導路36に設け、この払出し球誘導路36に払出された遊技球21の誘導状態を切換えるようにしてもよい。
【0071】
5〕バックアップ電源84は、充電可能な二次電池であってもよく、電源基板45以外の主制御基板39や払出し制御基板46等の制御基板等に設けるようにしてもよい。
6〕マイコン39a,46aのRAM39b,46bを、フラッシュメモリ等の電気的に消去及び書込み可能な種々の不揮発性メモリで構成し、バックアップ電源を省略してもよい。
【0072】
次に、上記実施例とは別の実施例として、図19に示すように、払出し切換え羽根、可動部材及びソレノイドを省略し、払出し回転体91Cの回転により賞球又は貸し球として払出しされる遊技球21を、払出し球通路90cに設けた遊技球検出センサ116で共通に検出するように構成した場合には、図20に示すように、払出し制御手段70のマイコン46AのROMに設ける払出し制御プログラム46Cに、遊技球計数制御を格納しておく。ここで、遊技球計数制御が遊技球計数手段に相当する。
【0073】
次に、図21に示すフローチャートに基づいて、賞球計数状態と貸し球計数状態とに択一的に切換えて遊技球21を計数する遊技球計数制御について説明する。この場合、図13に示す実施形態のフローチャート(S1〜S13)のうちの、払出し切換え羽根95の誘導状態切換えのためのソレノイド駆動ステップ(S4,S10)を削除して、S1A〜S13Aを設けたものである。即ち、賞球払出し指令により賞球払出しフラグAFがセットされたときには(S9A)、遊技球検出センサ116からの検出信号に基づいて賞球数を計数する(S11A)のに対し、球貸し指令により貸し球払出しフラグBFがセットされたときには(S3A)、遊技球検出センサ116からの検出信号に基づいて貸し球数を計数する(S5A〜S6A)。
【0074】
ところで、停電発生時には、バックアップ処理プログラムにより停電発生時の計数状態を記憶保持用メモリに記憶保持する。この場合、貸し球の払出し途中で停電したときには、貸し球払出しフラグBFのフラグデータ「1」と未払いの貸し球数とを記憶保持用メモリに記憶保持する。賞球の払出し途中で停電したときには、賞球払出しフラグAFのフラグデータ「1」と未払いの賞球数とを記憶保持用メモリに記憶保持する。
【0075】
そして、停電から復帰したときには、停電中に記憶していたフラグデータが「1」のフラグAF,BFに基づいて、遊技復帰処理プログラムにより停電により中断した賞球の払出し又は貸し球の払出しの途中から支障なく正確に識別して計数を続行することができる。それ故、停電による遊技者の不利益を防止することができる。
本発明は、以上説明した実施形態や別実施形態に限定されるものではなく、払出し切換え羽根95,95Aを種々の切換え手段で誘導状態を保持するように構成する等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を付加し、更に、パチンコ機に限らず、各種の遊技媒体を用いるアレンジボール機、回胴機、雀球機等の種々の遊技機に本発明を適用することが可能である。
【0077】
発明の効果
請求項の発明によれば、賞球払出し機能と貸し球払出し機能とを有する払出し装置と、払出し球誘導路と、賞球として払出された遊技球及び貸し球として払出された遊技球の何れも検出する1つの共通の遊技球検出センサと、遊技球計数手段とを備え、遊技球計数手段は、停電発生時には停電発生時の計数状態を記憶保持したまま動作停止するように構成されているので、停電から復帰したときには、停電により中断した賞球の払出し又は貸し球の払出しの計数を続けて支障なく正確に識別して続行することができる。それ故、停電による遊技者の不利益を防止することができる。
【0079】
請求項の発明によれば、遊技者に有利な状態と不利な状態とに関して抽選する抽選機能を有する主制御手段と、この主制御手段とは別基板構成とされ払出し装置を制御する払出し制御手段とを設け、主制御手段は制御信号を一方向通信にて払出し制御手段に送信するので、主制御手段から払出し制御手段への制御信号送信に際して、一方向通信を採用することで、主制御手段の制御負荷を大幅に軽減することができるとともに、抽選機能による遊技者に有利な状態と不利な状態の抽選に関する不正を確実に防止することができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機(弾球遊技機)の斜視図である。
【図2】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】パチンコ機の背面図である。
【図4】パチンコ機の側面図である。
【図5】払出し装置の要部の部分斜視図である。
【図6】払出し装置の要部縦断正面図である。
【図7】ラッチ式の切換えソレノイド
【図8】ラッチ式の切換えソレノイド
【図9】パチンコ機の制御系の機能ブロック図である。
【図10】主制御手段のROMに記憶しているプログラムを示す図表である。
【図11】払出し制御手段のROMのプログラムを示す図表である。
【図12】電力供給回路図及び種々の制御信号回路図である。
【図13】誘導切換え制御プログラムのフローチャートである。
【図14】払出し切換え羽根を貸し球側に切換えた図6相当図である。
【図15】貸し球検出センサで遊技球を検出するときの図6相当図である。
【図16】払出し切換え羽根を賞球側に切換えた図6相当図である。
【図17】賞球検出センサで遊技球を検出するときの図6相当図である。
【図18】変更形態に係る図5の要部部分斜視図である。
【図19】別実施形態に係る図6相当図である。
【図20】払出し制御手段のROMのプログラムを示す図表である。
【図21】遊技球計数制御プログラムのフローチャートである。
【符号の説明】
2 パチンコ機(弾球遊技機)
21 遊技球
35,35C 払出し装置
36 払出し球誘導路
39a マイクロコンピュータ
39b RAM
46a マイクロコンピュータ
46b RAM
46c 払出し制御プログラム
50 主制御手段
70 払出し制御手段
93 賞球検出センサ
94 貸し球検出センサ
95,95A 払出し切換え羽根
96 可動部材
97 ラッチ式切換え用ソレノイドアクチュエータ
97A,97B ソレノイドアクチュエータ
116 遊技球検出センサ

Claims (2)

  1. 賞球払出し指令に応答して賞球を払出す賞球払出し機能と球貸し指令に応答して貸し球を払出す貸し球払出し機能とを有する払出し装置(35C) と、
    前記払出し装置(35C) から払出された遊技球(21)を誘導する払出し球誘導路(36)と、
    前記払出し装置(35C) 又は払出し球誘導路(36)に設けられ且つ賞球として払出された遊技球 (21) 及び貸し球として払出された遊技球 (21) の何れも検出する1つの共通の遊技球検出センサ (116) と、
    この遊技球検出センサ (116) からの信号と賞球払出し指令と球貸し指令に基づいて、賞球計数状態と貸し球計数状態とに択一的に切換えて遊技球 (21) を計数する遊技球計数手段 (46C) であって停電発生時には停電発生時の計数状態を記憶保持したまま動作停止するように構成されている遊技球計数手段 (46C) とを備えた、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技者に有利な状態と不利な状態とに関して抽選する抽選機能を有する主制御手段(50)と、この主制御手段(50)とは別基板構成とされ払出し装置(35)を制御する払出し制御手段(70)とを設け、主制御手段(50)は制御信号を一方向通信にて払出し制御手段(70)に送信することを特徴とする請求項に記載の遊技機。
JP2000170749A 2000-06-07 2000-06-07 遊技機 Expired - Lifetime JP3722413B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000170749A JP3722413B2 (ja) 2000-06-07 2000-06-07 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000170749A JP3722413B2 (ja) 2000-06-07 2000-06-07 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001347016A JP2001347016A (ja) 2001-12-18
JP3722413B2 true JP3722413B2 (ja) 2005-11-30

Family

ID=18673414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000170749A Expired - Lifetime JP3722413B2 (ja) 2000-06-07 2000-06-07 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3722413B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001347016A (ja) 2001-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4644004B2 (ja) 遊技機
JP6773311B2 (ja) 遊技機
JP2009160083A (ja) 遊技機
JP2012210327A (ja) 遊技機
JP2009028258A (ja) 遊技機
JP2017093571A (ja) 遊技機
JP2005066006A (ja) 遊技機
JP2013111433A (ja) 遊技台
JP2008000446A (ja) 遊技機
JP6502907B2 (ja) 遊技機
JP2006095064A (ja) 遊技機
JP3722413B2 (ja) 遊技機
JP3703135B2 (ja) 遊技機
JP3731722B2 (ja) 遊技機
JP2006034692A (ja) 遊技機
JP2011251065A (ja) 遊技台
JP6716325B2 (ja) スロットマシン
JP6716326B2 (ja) スロットマシン
JP2009028302A (ja) 遊技機
JP2015136395A (ja) 遊技機
JP5443897B2 (ja) パチンコ発射装置及びそのパチンコ発射装置を備えた遊技機
JP2006109975A (ja) 遊技機
JP2006006638A (ja) 遊技機
JP2009232931A (ja) 遊技機
JP2009232930A (ja) 遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050406

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050412

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050608

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050909

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3722413

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term