JP3721827B2 - アレイ型超音波探傷方法および装置並びに擬指示防止方法 - Google Patents

アレイ型超音波探傷方法および装置並びに擬指示防止方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子走査型アレイ探触子を用いるアレイ型超音波探傷方法および装置並びに欠陥以外の擬指示を除去する擬指示防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子走査型アレイ探触子を用いた超音波探傷により、金属材をはじめとして、各種材料の内在する欠陥や不連続部を検出することが可能である。この探傷で用いるアレイ探触子は、フォーカシングやセクタスキャン、リニアスキャンといった電子走査を行うために、振動子は、微小な各素子に分割され、アレイ状に配置されている。
この各素子に対して、適宜遅延制御をかけた送信パルスを出すことで超音波ビームをフォーカシングし、さらにセクタスキャンあるいはリニアスキャンを行い、探傷位置を連続的に変えながら探傷する。同様に欠陥からの受信波を受け、この各素子により電気信号に変換される。
しかしながら、アレイ探触子の振動子素子は、一般に分割されており、受信波を受ける単位面積が小さいために、受信時に各素子に発生する電気出力は、一般の振動子に比べて非常に小さくなる。
この結果、外乱の電気ノイズなどの影響を非常に受けやすく、探傷結果に擬指示が発生しやすい。
【0003】
また、探触子と被検材の間の接触媒質が、例えば、水の場合、溶接部等の探傷中に溶接熱により発生した気泡が探触子と被検材の間に入り込むために、擬指示が発生してしまうことがある。これらの擬指示は、カウントダウンまたはサプレッションカウンタ(ゲート出力信号を合否判定のスレッシュホールドレベルとコンパレータで比較し、各パルス毎に欠陥出力を行うが、その欠陥出力が、あらかじめ設定した数(minは1)だけ、連続したパルス数の欠陥出力があったときのみ、欠陥として出力する機能)により、ノイズとして除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、サプレッションカウンタの設定回数を多くすることは、気泡等、ある程度連続して擬指示が発生する場合では2回以上の値を設定せざるを得なくなり、この結果、微小欠陥の検出を困難にする。
外部から電気的外乱信号が混入した場合においても、2PRF(パルス繰り返し周波数)以上の長さを有するノイズが混入した場合、サプレッションカウンタで2以上の値を設定しないと、この指示を除去することができず、微小欠陥を見逃す原因になる。
【0005】
また、アレイ探触子における電子走査方法は、例えば、特開平2−240564号公報の特許請求の範囲に見られるように、「前記アレイ探触子を構成する各探触子毎あるいは複数の探触子毎に、振動子をその配置方向に沿って順次切り替えて受信する・・・」であった。このように探傷位置を連続的に変えて探傷していくことは、上記接触媒質への気泡混入などのように、数パルス以上連続して発生する擬指示に対して、未探傷域が拡大してしまい、探傷の信頼性が低下してしまう危険があった。
【0006】
さらに、X−Y面において、X軸方向に振動子素子が配列されたアレイ探触子をY軸方向に機械走査する場合、被検材内の焦点位置を連続的に可変とすることは、図5に符号11で示すような未探傷領域が発生してしまう。この未探傷領域11は、検出することができない欠陥寸法を意味する。例えば、フォーカシングによりS/N向上を狙う場合、アレイ探触子の開口比が大きくなればなるほど超音波ビームの焦点径は小さくなる。したがって、X軸方向のある領域全体をカバーするためには、焦点径が小さくなった分、送信パルスのパルス密度を上げなくてはならないことになる。この結果、X軸方向の1ラインのスキャンに要する時間は増加し、Y軸方向に機械走査する場合のライン間の隙間は拡大してしまう。これは、図5の未探傷領域11を大きくすることを意味する。なお、図5は探傷領域10を5分割し、アレイ探触子1の送信順番を連続順とし、超音波ビーム3の集束点4を各パルス毎にそれぞれの分割領域に当てて探傷する場合を示すものである。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、電子走査型アレイ探触子を用いる超音波探傷において、▲1▼確実に検出できる最小欠陥寸法を、より小さくすることを可能にし、また、▲2▼外乱ノイズや気泡混入などによる擬指示が数パルスの間連続して発生してしまう状況下においても、探傷結果の信頼性と探傷精度の向上を図ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記第1の課題を解決するため、請求項1の発明は、電子走査型アレイ探触子を用いて被検材の探傷を行う超音波探傷方法で、ある探傷範囲をN区分の領域に分割し、各パルス毎にアレイ探触子を構成する複数の振動子素子に対して位相制御を行うことにより、超音波ビームの集束点を前記分割された各領域に当て、1サイクルをNパルスで探傷を行うアレイ型超音波探傷方法において、前記分割された各領域に対する探傷順番を、各パルス毎に、ある一定規則に従って準ランダムな順番に変えて探傷を行うアレイ型超音波探傷方法であることに特徴を有する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1のアレイ型超音波探傷方法において、前記探傷順番を定める規則がインターリーブ方式であることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2のアレイ型超音波探傷方法において、X−Y平面において、アレイ探触子の振動子素子配列方向をX軸方向、アレイ探触子の移動方向をY軸方向とし、X軸方向に前記インターリーブ方式による送信順番で電子走査しながら、Y軸方向には機械走査を行うことにより、探傷領域における未探傷領域を最小化することを特徴とする。
【0011】
ここで、「準ランダム」なる用語は、正確な意味でのランダムではないが、ランダムに近い、あるいは出現形式がランダムに見えるという程度の意味で用いている。このような準ランダムな方法の一つに、インターリーブ方式がある。
インターリーブ方式というのは、アレイ探触子では振動子素子を順番に励振していくのに対し、あるルール化に従い準ランダムに励振していくことにより、100%検出すべき欠陥寸法を最小化する方法である。
【0012】
本発明では、探傷領域をN区分の領域に分割し、それぞれの分割領域に、アレイ探触子を構成する複数の振動子素子に対して位相制御を行うことで、超音波ビームの集束点を当て、1サイクルをNパルスかけて探傷していく場合に、分割領域1〜Nを1、2、・・・Nと順番に探傷していくのではなく、例えば、N=5の場合には1、4、2、5、3という具合に、ある一定規則に従って準ランダムな順番で探傷していくので、探傷領域またはアレイ探触子が移動している場合において、1サイクルで移動する距離が超音波ビームの影響する幅より大きい場合、パルス密度が疎と密の空間ができることを防止し、パルス密度を均一化することができる。したがって、微小欠陥の検出力が向上すると同時に、2次元の探傷面において超音波ビームが当たらない領域、すなわち未探傷領域を最小化することができる。このため、確実に検出できる最小欠陥寸法をより小さくすることができる。
【0013】
次に、請求項4の発明は、擬指示防止方法に係るものである。本発明は、前記第2の課題を解決するためになされたもので、請求項2または3のアレイ型超音波探傷方法において、前記アレイ探触子により受信した信号を前記インターリーブ方式の逆手準によりインターリーブ前の順番に戻し整列化した段階で、整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続しない場合は、その指示をノイズと判断し、評価対象から除去することを特徴とする。
【0014】
一般的に、サプレッションカウンタは、探傷結果がn回(n≧1)、指示が連続する場合において、欠陥としている。この回数は小さければ小さいほど、探傷は確実に行えるが、ノイズが発生しやすい状況下においては、nを大きくせざるを得ない場合がある。nを大きくすることは、検出できる最小欠陥寸法が大きくなり、微小欠陥検出力が低下することを意味する。
そこで、本発明では、インターリーブ方式による送信順番で超音波ビームを送信し、探傷結果をインターリーブ方式の逆手順によりインターリーブ前の順番でX−Yの2次元探傷面に展開することにより、2PRF分の連続したノイズが入ってきても、それを1PRF分の単独指示にすることができるので、その1PRF分の単独指示についてはノイズとして評価対象から除去するものである。これによって、信頼性を維持したまま、ノイズを除去することが可能となり、欠陥以外の外乱電気ノイズや気泡、異物混入などによる擬指示を防止することができるため、探傷結果の信頼性と探傷精度の向上を図ることができる。
【0015】
請求項5の発明は、本発明の方法を実施するためのアレイ型超音波探傷装置に係るものであり、その要旨は、電子走査型アレイ探触子を備え、探傷範囲をN回にわたり電子走査するようにした超音波探傷器において、アレイ探触子の送信順番をあらかじめ決められた手順によりインターリーブ化したのち送信する手段と、受信信号を逆インターリーブ化することによりインターリーブ前の送信順番に戻し整列化した順番に展開する手段と、整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続するか否かを判定する手段とを備えたことを特徴とするアレイ型超音波探傷装置にある。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5のアレイ型超音波探傷装置において、整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続しない場合は、その指示をノイズと判断し、評価対象から除去するノイズ除去手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
このように構成された請求項5、6の発明では、インターリーブ方式による送信順番で超音波ビームを送信することにより探傷領域内のパルス密度を均一化し、また確実に検出できる最小欠陥寸法を最小化することができるため、欠陥検出力が向上する。また、サプレッション回数を上げずに、受信したゲート出力信号を逆インターリーブ化することによりインターリーブ前の送信順番に戻しX−Y平面に展開することで単独指示としてノイズを除去することができるため、誤検出をなくし、信頼性が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態を示すアレイ型超音波探傷方法の説明図である。
アレイ探触子1は、その分割された各振動子素子2の配列方向をX軸方向にして配置されている。被検材の探傷領域10はX軸方向にN区分の領域に分割されている。この探傷領域10の分割された各領域に対して、アレイ探触子1の各振動子素子2を位相制御することにより、振動子素子2から発せられる超音波ビーム3の集束点4を当て、セクタスキャンまたはリニアスキャンしながら、アレイ探触子1をY軸方向に1パルス毎に移動させて、1サイクルをNパルスかけて探傷する。
このとき、パルス繰り返し周波数PRF、探傷速度、超音波ビーム幅、探傷領域10の分割数Nを考慮して、未探傷領域を最小化する送信順番を決定する。
【0019】
この送信順番についての一実施例を以下に示す。図2は上記探傷領域10を7分割した場合を示し、(a)図は本発明のインターリーブ方式による送信順番の場合で、(b)図は従来法の連続方式による送信順番の場合である。ここでは、PRF333Hz、探傷速度10m/min、超音波ビーム幅1.5mm×1.5mm、7分割とし、送信順番をインターリーブ化すると、1サイクルごとの送信順番は4、1、6、3、5、2、7と導き出せる。これをインターリーブ7と称する。なお、N=5で、インターリーブ5の場合は、前記のように1、4、2、5、3の送信順番となる。
【0020】
図2(a)は、このようにインターリーブ化された送信順番で探傷領域10に超音波ビームを送信した場合を示したものであり、図2(b)に示す連続の順番で送信するよりも空白部分で示す未探傷領域11が著しく減少し最小化されていることがわかる。すなわち、図2(a)、(b)は、超音波ビームの影響範囲(図中の網掛け部分)を、各々の集束点4を中心として、3×3の升目であらわしたものであり、網掛け部分以外の空白部分が未探傷領域11となる。
このように、インターリーブをかけない送信順番(1、2、3、4、5、6、7)とインターリーブをかけた送信順番(4、1、6、3、5、2、7)で探傷密度を比較すると、未探傷となる空間(パルス密度が疎となる空間)11が、図2(b)では大きい範囲を占めているのに対し、図2(a)では著しく狭められている。これにより、未探傷領域11を最小化することが可能であり、確実に検出可能な最小欠陥寸法をさらに最小化することが可能となる。したがって、このアレイ型超音波探傷方法による欠陥検出力が向上する。
【0021】
次に、本発明の擬指示防止方法について、図2および図3を用いて説明する。前述したように、一般的に、サプレッションカウンタは、探傷結果がn回(n≧1)、指示が連続する場合において、欠陥としている。この回数は小さければ小さいほど、探傷は確実に行えるが、ノイズが発生しやすい状況下においては、nを大きくせざるを得ない場合がある。
本発明の擬指示防止方法は、インターリーブ化した送信順番で超音波ビームを送信し、返ってきた受信信号をインターリーブ方式の逆手順でインターリーブ前の送信順番に戻してX−Y平面に展開し、隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続しない場合、例えば、単独信号となる場合は、ノイズと判断して評価対象から除去するものである。
以下、探傷領域10を7分割している状況で説明する。
【0022】
いま、図2に示すように、探傷領域10において、2PRF・2分割領域分の欠陥Aと、2PRF分の気泡Bと、2PRF・1分割領域分の欠陥Cと、2PRF分の連続電気ノイズDが存在するものとする。
図3(a)は、この探傷領域10を、図2(a)のインターリーブ方式を用いて探傷した結果を逆インターリーブ化(受信信号をインターリーブ前の連続した送信順番に対応させて並べ替えたもの)してX−Y平面に展開したものであり、図3(b)は、図2(b)の連続方式で探傷した結果をX−Y平面に送信順番通りに並べて展開したものである。
【0023】
従来の連続方式では、図3(b)に示すように、図2(b)における欠陥Aは4PRF分の欠陥として検出され、欠陥Cは3PRF分の欠陥として検出される。気泡Bによる指示は2PRF分連続するため、これを擬指示として除去するためにはnを3回以上に設定しなければならない。しかも、その未探傷領域の大きさは2領域分となってしまう。したがって、未探傷領域が拡大する。さらに、連続電気ノイズDによる指示は2PRF分連続するため、これを欠陥として誤検出することになる。
これに対して、本発明の逆インターリーブ化したものによると、図2(a)における欠陥A、Cはいずれも2PRF分の欠陥として検出され、気泡Bによる指示は1PRF分しか現れないので、単独指示として除去可能である。また、その未探傷領域の大きさは1領域分である。さらに、連続電気ノイズDによる指示もそれぞれ1PRF分しか現れないので、単独指示として除去可能である。
よって、本発明の方法によれば、電気ノイズに限らず、水進法で探傷する場合にしばしば発生する異物や気泡の混入による擬指示を単独指示として除去することができるので、探傷結果の信頼性および探傷精度が向上する。
【0024】
次に、図4により、前述した本発明の方法を実施するためのアレイ型超音波探傷装置について説明する。
この実施の形態においては、アレイ探触子1への送信順番を定めるインターリーブ演算器21とその送信順番を記憶したインターリーブ記憶器22が設けられ、また、受信信号の評価の際に用いる逆インターリーブ変換器36、2次元探傷面展開器37、およびノイズ除去信号処理器38が設けられている点で従来の超音波探傷装置とは基本的に異なる。
【0025】
図4において、20は同期信号発生器である。この同期信号発生器20から発信した送信信号は、インターリーブ演算器21によって計算された送信順番で送信用遅延器群23に送られる。インターリーブ演算器21によって計算された送信順番は、探傷領域の分割数Nに応じてインターリーブ記憶器22に記憶されており、分割数Nを指定することにより送信順番は自動的に決定される。また、アレイ探触子1の各振動子素子に送信器群24を介してそれぞれ与えられる送信信号の遅延時間も、遅延時間演算器25によってあらかじめ計算され、遅延時間記憶器26に記憶されている。したがって、インターリーブ化された送信順番で遅延時間の送信パターンを送信用遅延器群23に与えることにより、アレイ探触子1から発せられる超音波ビームを集束し、その集束点をセクタスキャンまたはリニアスキャン方式により電子走査させ、かつ、1サイクルをNパルスかけてそれぞれの分割領域をインターリーブ化された送信順番で探傷することができる。
【0026】
探傷結果は同じアレイ探触子1により受信され、各振動子素子からの超音波を電気信号に変換し、その受信信号はプリアンプ群27により増幅して送信時と同じ遅延時間で受信用遅延器群28に送られ、加算器29により合成される。この合成された受信信号は、可変増幅器32により評価に必要な信号レベルまで増幅され、かつ、ゲート31がゲート位置演算器30により決められた一定レベル以上のゲート出力信号を一次判定器33に送る。この一次判定器33では、欠陥、気泡、電気ノイズなどによる指示が有るかどうかを、あらかじめ設定されたスレッショホールドレベルと比較することにより判定する。ここで、逆インターリーブ変換器36によって、ゲート出力信号はインターリーブ前の送信順番に並べ替えて整列化され、メモリからなる2次元探傷面展開器37により2次面探傷面に仮想的に展開される。その後、ノイズ除去信号処理器38により2次元探傷面において空間的に前述のごとく単独指示となるものについては評価対象から除去する。この最終的な評価を最終判定器34により行い、必要に応じて記録器35で記録する。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電子走査型アレイ探触子を用い、探傷領域をN分割したそれぞれの分割領域を、一定の規則に従って準ランダムな送信順番で探傷するため、未探傷領域を最小化することができ、したがって、確実に検出することができる最小欠陥寸法をより最小化することができる。このため、欠陥検出力が著しく向上する効果がある。
また、探傷結果に含まれる外乱電気ノイズや気泡、異物混入などによる擬指示を除去することができるので、探傷結果の信頼性および探傷精度が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアレイ型超音波探傷方法を示す説明図である。
【図2】探傷領域を7分割した場合において、本発明のインターリーブ方式による送信順番と従来の連続方式による送信順番を示す図である。
【図3】探傷結果をそれぞれ、本発明の逆インターリーブ化による順番と従来の連続方式による順番で展開した説明図である。
【図4】本発明のアレイ型超音波探傷装置の構成図である。
【図5】従来の連続的な順番で探傷する場合に未探傷領域が発生する状況を示す説明図である。
【符号の説明】
1 アレイ探触子
2 振動子素子
3 超音波ビーム
4 超音波ビームの集束点
10 探傷領域
11 未探傷領域
20 同期信号発生器
21 インターリーブ演算器
22 インターリーブ記憶器
23 送信用遅延器群
24 送信器群
25 遅延時間演算器
26 遅延時間記憶器
27 プリアンプ群
28 受信用遅延器群
29 加算器
30 ゲート位置演算器
31 ゲート
32 可変増幅器
33 一次判定器
34 最終判定器
35 記録器
36 逆インターリーブ変換器
37 2次元探傷面展開器
38 ノイズ除去信号処理器

Claims (6)

  1. 電子走査型アレイ探触子を用いて被検材の探傷を行う超音波探傷方法で、ある探傷範囲をN区分の領域に分割し、各パルス毎にアレイ探触子を構成する複数の振動子素子に対して位相制御を行うことにより、超音波ビームの集束点を前記分割された各領域に当て、1サイクルをNパルスで探傷を行うアレイ型超音波探傷方法において、
    前記分割された各領域に対する探傷順番を、各パルス毎に、ある一定規則に従って準ランダムな順番に変えて探傷を行うことを特徴とするアレイ型超音波探傷方法。
  2. 前記探傷順番を定める規則がインターリーブ方式であることを特徴とする請求項1記載のアレイ型超音波探傷方法。
  3. X−Y平面において、アレイ探触子の振動子素子配列方向をX軸方向、アレイ探触子の移動方向をY軸方向とし、X軸方向に前記インターリーブ方式による送信順番で電子走査しながら、Y軸方向には機械走査を行うことにより、探傷領域における未探傷領域を最小化することを特徴とする請求項2記載のアレイ型超音波探傷方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載のアレイ型超音波探傷方法において、アレイ探触子により受信した信号を前記インターリーブ方式の逆手順によりインターリーブ前の送信順番に戻し整列化した段階で、整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続しない場合は、その指示をノイズと判断し、評価対象から除去することを特徴とする擬指示防止方法。
  5. 電子走査型アレイ探触子を備え、探傷範囲をN回にわたり電子走査するようにした超音波探傷器において、
    アレイ探触子の送信順番をあらかじめ決められた手順によりインターリーブ化したのち送信する手段と、
    受信信号を逆インターリーブ化することによりインターリーブ前の送信順番に戻し整列化した順番に展開する手段と、
    整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続するか否かを判定する手段と、
    を備えたことを特徴とするアレイ型超音波探傷装置。
  6. 整列状態において隣接する指示があらかじめ設定されたパルス数だけ連続しない場合は、その指示をノイズと判断し、評価対象から除去するノイズ除去手段を備えたことを特徴とする請求項5記載のアレイ型超音波探傷装置。
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