JP4385780B2 - 超音波探傷装置、超音波探傷方法、プログラムおよび鋼管の製造方法 - Google Patents

超音波探傷装置、超音波探傷方法、プログラムおよび鋼管の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波探傷装置およびその方法に関し、特に、鋼管や棒鋼等の割れやきずを検出するための超音波探傷技術に関する。
鋼管、棒鋼などの鉄鋼材料に対する高品質化への要求が進むにつれて、非破壊検査においても、その検査基準が厳格化される傾向にある。
例えば、代表的な鋼管である継目無鋼管は、スパイラル送りされるビレットをピアサーによって穿孔圧延を行いホローシェルを得、このホローシェルをプラグミル等により延伸圧延を行って製造される。この継目無鋼管には、鋼管軸方向に対して種々の傾きを有する割れきず(以下「傾斜きず」という。)が存在する。
これは、ビレットに存在する縦割れきずなどが製造工程において軸方向に変形を受けたために発生し、また、ホローシェルのパスセンターを維持するように、これを上下方向に案内するガイドシューの案内面に存在するきずがプリントされることによって発生すると云われている。従って、傾斜きずの軸方向に対する傾き角度は、継目無鋼管の管径、或いはその発生原因によって相違する。このように、継目無鋼管には種々の傾きを有する傾斜きずが存在することになる。
その一方、使用環境が年々厳しくなる傾向にある継目無鋼管においては、その高品質化への要求が増大しているため、製管プロセスにおいては、上記傾斜きずを検出することは不可欠なプロセスとなっている。
上記傾斜きずの検出方法としては、検出対象の傾斜きずの位置及びその軸方向の傾斜角度に応じて探触子を好適な位置、姿勢に配し、傾斜きずを確実に検出しようとする方法がある(例えば、特許文献1参照)。
ところが、上記特許文献1の方法は、検出すべき傾斜きずの傾き角度に応じて探触子の傾き角度を変更する必要があり、検出作業が煩雑になるという問題がある。また、前記の多様な傾き角度を有する傾斜きずを一回の探傷作業で検出するためには種々の傾き角度を有する多数の探触子を配する方法も考えられるが、この場合は、探触子の配置の設定や校正等が煩雑になると共に装置が大型になり、コスト増になるという問題がある。
そこで、この問題を解決するために、1つの探触子に複数の超音波振動素子(以下では「素子」という)を設置させた配列型探触子の適用例が提案された(例えば、特許文献2)。この特許文献2の探傷方法等では、配列型探触子の遅延時間を制御することによって送受信を行う超音波ビームの傾き角度を電子的に走査している。さらに、受信に際しては、複数の探触子を順次切り替えて広範囲の反射エコーを受信する技術などが提案されている。
特開昭55−116251号公報 特開2002−228640号公報
しかしながら、上記特許文献2の技術には、以下の課題がある。
(1)配列型探触子の遅延時間の制御によって送信超音波ビームの傾き角度を電子走査する際、所定の探傷繰り返し周期毎の走査となる。
(2)受信に際して複数の探触子を順次切り替える場合も、上記(1)と同様に、所定の探傷繰り返し周期毎の切り替えとなる。
(3)上記(1)および(2)の電子走査/探触子切り替えは、電子的に実行されるため、機械的な走査に比べると非常に高速な走査が可能となるが、超音波探傷への適用時には下記の制約がある。
(4)1回の超音波探傷に必要な時間は、被検査材の外径や肉厚、探触子と被検査材との距離などに依存するが、概ね50〜200マイクロ秒を要する。即ち、探傷繰り返し回数としては、最大5,000〜20,000回/秒程度となる。
(5)それ故に、上記(1)および(2)の電子走査、探触子切り替えの速度も10,000〜20,000回/秒程度以下とならざる得ず、遅延制御によって送信する超音波ビームの傾き角度のバリエーションを増やす毎に、受信する複数の探触子を順次切り替える作業を増やさなければならず、探傷能率は低下する。
例えば、送信する超音波ビームの傾きを30deg、45deg、60degとし、これら送信ビームの傾き角度毎に受信探触子を3回切り替えると仮定すると、被検査材の特定の場所において9回(=3角度×3回)の送受信を繰り返す必要がある。つまり、種々の傾きのきずが検出可能となる反面、検査能率は1/9に低下する。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、配列型探触子を用いて電子走査や受信時における探触子の切り替えを増やした場合であっても、探傷能率の低下をきたさない超音波探傷装置およびその方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、配列型探触子を用いる超音波探傷装置において、複数の超音波ビームをほぼ同時に送受信することとする。素子として、従来のセラミックス系圧電素子を用いた探触子の場合には、配列型探触子を構成する素子群から超音波ビームを送信する際に、精緻な配列型探触子を作製しない限り素子間のクロストークが大きい。このため、複数の素子群で複数の超音波ビームを送受信する際に生ずる素子群間のクロストークがノイズの発生要因となり、高精度な探傷が困難である。
これに対し、近年開発されたコンポジット圧電素子では、素子間のクロストークが少なく、比較的容易に複数の超音波ビームを送受信することが可能であることを実験的に確認した。より具体的には、
(1)複数の素子を並べて構成した配列型探触子を所定数の素子から構成される複数の素子群に分割する。各素子群の構成素子数は同一でも、異っていても構わない。分割された複数の素子群から超音波をほぼ同時に送信した後に、上記配列型探触子と同一の探触子、若しくは別個の探触子で受信した材料中の音響的な不連続部位からの反射エコーに基づき材料の探傷することで、ほぼ同時に複数の探傷を実現することを特徴とする。
(2)上記(1)の探傷方法においては、配列型探触子を構成する各素子群によって超音波を送受信する際、材料中を伝搬する超音波ビームの屈折角度や集束位置を制御するために、素子群の構成要素である各素子に対して、素子群の形態及び配列型探触子の形状の少なくとも一方に基づいて遅延時間を定めて遅延制御を施すことを特徴とする。この時、被検査材の形状、検出すべききずの形状や出現位置に応じて、各素子群に対する遅延制御を同一パターン、もしくは個別パターンとすることで被検査材毎に検査能率を向上させる。
(3)また、上記(2)の遅延制御パターンに関して、各素子群に与える送信遅延制御パターンに所定のオフセットを付与することで、各素子群での探傷タイミングを若干(=オフセット分)ずらすことで、素子間のクロストークや材料中の超音波干渉を抑制して探傷精度を向上させたり、ほぼ同時に複数の素子群に送受信した場合に、素子群毎にきずを識別可能とすることを特徴とする。
(4)上記(1)〜(3)において、ほぼ同時に超音波を送受信する複数の素子群を構成する素子を探傷繰り返し周期毎に順次切り替えることで、送受信に寄与する素子群の位置をずらしながら探傷を行うため、未探傷領域をなくし、被検査材の全面探傷を可能とすることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る超音波探傷装置は、素子を並べて構成した配列型探触子を備える超音波探傷装置であって、配列型探触子は、1以上の素子から構成される素子群を複数有しており、複数の素子群から同時に、もしくは、探傷繰り返し間隔に比べて小さなオフセット時間を設けて超音波を発生させるために印加する電気信号を、素子群の形態及び配列型探触子の形状の少なくとも一方に基づいて制御して素子群に送信する送信制御手段と、素子群で受信したエコー信号を、送信制御手段と同様の制御に基づいて処理する受信制御手段とを備え、前記送信制御手段は、前記複数の素子群がそれぞれ異なる入射角度の超音波ビームを発生するように、前記複数の素子群に前記電気信号を印加する。
これにより、種々の傾きを有した傾斜きずを検査能率を低下させることなく、高精度に探傷することができる。
なお、上記目的を達成するために、本発明は、上記超音波探傷装置の特徴的な構成手段をステップとする超音波探傷方法として実現したり、それらの方法の全てのステップを含むプログラムとして実現することもできる。そして、そのプログラムは、上記方法を実現し得る装置が備えるROM等に格納しておくだけでなく、CD−ROM等の記録媒体や通信ネットワーク等の伝送媒体を介して流通させることもできる。
本発明により、種々の傾きを有した傾斜きずを検査能率を低下させることなく、高精度に探傷することができる。また、本実施例では、継目無鋼管に関してのみ記述してきたが、溶接鋼管や棒鋼、厚板、さらには複雑な溶接形状をした構造物溶接部などの検査にも有益であることは明白である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における超音波探傷装置100の機能構成を示す図である。また、図2は、超音波探傷装置100を用いて継目無鋼管60を探傷する様子を示した図である。
図1に示されるように、超音波探傷装置100は、送信部5、第1受信部10〜第3受信部30(図1において、第2受信部20は省略している。)および探触子50を備えている。なお、第1受信部10、第2受信部20および第3受信部30は、基本的に同一の機能を有しているため、第1受信部10について重点的に説明することとする。また、図1においては、送信部5および第1受信部10〜第3受信部30を制御するための制御部40は省略した。
探触子50は、例えば、曲率半径50mmの円弧状に複数個((例えば、64個)の素子(。例えば、長さ0.7mm×幅10mm。)を備えた配列型探触子である。図1においては、探触子50の左端が第1CH、右端が第64CHである。探触子50の各々の素子には、パルサー群7及びレシーバ群14〜34が接続されている。
さらに、探触子50は、複数の素子群から構成されている。具体的には、本探触子50は、第1素子群51、第2素子群52および第3素子群53から構成され、各素子群は所定数(例えば、16個)の素子を有している。
送信部5は、遅延素子群6とパルサー群7とを備えている。遅延素子群6に入力された電気信号(図示せず)に対して所定の遅延を与えた後、この電気信号をパルサー群7に印加することで、第1素子群51〜第3素子群53からほぼ同時に超音波を発生させる。これによって、図2に示されるように、第1素子群51からは入射角度が20度程度の超音波が、第2素子群52からは入射角度が0度の超音波が、また、第3素子群53からは入射角度が−20度程度の超音波がほぼ同時に送信される。
第1受信部10は、きず評価部11、波形合成部12、遅延素子群13およびレシーバ群14を備えている。
レシーバ群14は、対応するそれぞれの素子を介して受信した電気信号(エコー信号)を遅延素子群13に送信する。遅延素子群13は、例えば、アナログ遅延線であり、レシーバ群14から受信した電気信号に所定の遅延を付加して波形合成部12に送信する。波形合成部12は、遅延素子群13から受信した電気信号を加算し、きず評価部11に送信する。
きず評価部11は、波形合成部12から受信した電気信号に対して所定の増幅を行った後に、予め定めておいた閾値と比較することで、きずの有無等を判定(評価)する。
なお、本実施の形態において、第1素子群51〜第3素子群53に対応させて3セットの受信部を備えることとしたのは、複数の受信部における波形を評価対象とすることで、傾斜きずの傾きを大まかに判定(評価)するためである。即ち、第1素子群51からの出力が最大であれば、約40度傾いている傾斜きずであり、第2素子群52からの出力が最大であれば、ほぼ0度(=管軸方向)の傾斜きずであると判定できる。
なお、傾斜きずの傾き角度を判定(評価)する必要がない場合は、受信部を1セットのみ備え、第1素子群51〜第3素子群53から送信されたエコー信号をレシーバ群14が受信した後、遅延素子群13において、所定の遅延を施し、波形合成器部12において加算を行う。加算後の電気信号の振幅値については、きず評価部11が所定のしきい値と比較することによってきずの有無のみを評価する。
次に、送信部5および第1受信部10(第2受信部20および第3受信部30も同様。)における遅延の与え方について説明する。
図3は、それぞれの遅延素子群6、13〜33における遅延時間の一例を示した図である。
遅延素子群6および遅延素子群13〜33が付加する遅延時間は、第1素子群51〜第3素子群53を構成する16個の素子に対して、図3に示すような凹形状の遅延時間を与える。である。例えば、素子番号が1の素子と素子番号が8の素子との遅延時間が、1マイクロ秒の時間差があるように遅延時間のパターンを設定する。この遅延時間のパターンは、第1素子群51〜第3素子群53において同一に設定されることにより、前述のように、傾斜きずの傾き角度の判定が不要な場合に受信部を1セットのみにすることを実現できる。
一方、図4(a)に示すような直線上に振動素子を併設した配列型探触子も考え得るが、この場合の遅延時間のパターンは、図4(b)のように、第1素子群51、第2素子群52および第3素子群53でそれぞれ別個のものとする必要がある。すなわち、前記図1中10、30で示した受信部が3セット必要となる。しかし、探触子50の構造がシンプルなため、探触子50の製造コストが比較的廉価となるというメリットがある。
また、管軸方向に対して、0度、±12度、±22度、±45度の傾きを有した傾斜きずを上記図2の継目無鋼管60に人工的に与え、本超音波探傷装置100によって検出された傾斜きずに対応する電気信号(「きず信号」ともいう。)のSN比を図5に示す。この図より、0度、±45度の傾斜きずが、ほぼ同一レベルで検出可能なことが分かる。
なお、上記の実施の形態1では、探触子が第1素子群〜第3素子群の3セットの素子群を備えた実施例を示したが、3セットに限定するものではなく、これより多いセット数であってもよい。また、送信部についても、1セットである必要はなく、複数の送信部を備えることとしてもよい。
さらに、上記実施の形態1における遅延素子群6、13〜33においては、アナログ遅延線を使用した実施例を示したが、ディジタル的に遅延を施すこととしてもよい。
(実施の形態2)
上記の実施の形態1では、第1素子群、第2素子群および第3素子群からほぼ同時に超音波を発生させた場合の実施例について説明したが、本実施の形態では、第1素子群から超音波を発生させた後に第2素子群から超音波を発生させるまでの間、および第2素子群から超音波を発生させた後に第3素子群から超音波を発生させるまでの間に時間差を設けた場合(以下、これらの時間を「オフセット時間」という。)の実施例について説明する。
本実施の形態における超音波探傷装置200(図示せず)は、送信部5、受信部210および探触子50を備え、1つの受信部210によって、第1素子群51〜第3素子群53の全てのエコー信号の受信を行う。この場合、受信部210は、上記実施の形態1における第1受信部10と同様に、きず評価部11、波形合成部12、遅延素子群213およびレシーバ群214を備える。なお、遅延素子群213およびレシーバ群214は、上記実施の形態1の遅延素子群13およびレシーバ群14と異り、探触子50における全ての素子(64CH)を対象とする。
そこで、本実施の形態では、送信部5の遅延素子群6および受信部210の遅延素子群213において、図6のような遅延時間およびオフセット時間を付加することとする。即ち、図6のような遅延時間およびオフセット時間により、各素子群51〜53が受信するエコー信号のタイミングを若干ずらしている。なお、図6に示すように、第1素子群51における超音波の送受信に要する時間に若干の余裕を持たせることとし、オフセット時間は15マイクロ秒とした。
これによって、受信部210の波形合成部12から出力される波形は、図7に示すような波形となる。即ち、各素子群51〜53による合成波形がオフセット時間分遅延して現れる。逆に、合成波形からどの素子群によって探傷されたのかが一目瞭然となる。図7の場合は、第1素子群51の探傷波形にのみ探傷波形が検出されているので、傾斜きずは管軸方向に対して45度程度傾いていることが分かる。
なお、本実施の形態においても円弧状の配列型探触子だけでなく、前記図4(a)に示したような直線状の配列型探触子であっても有効であることは自明である。
(実施の形態3)
上記の実施の形態1では、0度および±45度の傾斜きずをほぼ同一レベルで、且つ1回の送受信で検出し得る実施例について説明したが、本実施の形態では、±12度および±22度の傾斜きずを検出し得る実施例について説明する。
勿論、配列型探触子を構成する全素子の数を増加させ、同時に送受信可能な超音波ビームの数(=入射角度分解能)を向上させれば、この問題は解決する。
但し、全素子数を増加させると、配列型探触子の製造コストが高騰すると共に、配列型探触子から接続されるパルサー、送信部の遅延素子、レシーバおよび受信部の遅延素子等をも増加させる必要があり、超音波探傷装置全体のコストが高騰する。このため、配列型探触子を構成する素子の数は設備投資額や探傷速度、検出が必要な傾斜きずの傾き(きずの種類)などを考慮して決定する必要がある。
本実施の形態の超音波探傷装置300(図示せず)の機能構成は、上記実施の形態1における超音波探傷装置100と基本的に同一の機能構成であるが、上記図5における±12度、±22度の傾斜きずを検出するために、電子走査を組み合わせることとする。
即ち、図8に示すように、探傷繰り返し周期毎に、超音波を送受信する素子を予め定めた複数パターン(この場合は、探傷パターン1〜探傷パターン3)の素子のみに限定することとする。図8の例では、第1素子群、および第3素子群を構成する素子を繰り返し周期毎に順次円弧中心に向けて所定の間隔で移動させることとした。また、第2素子群は、探傷パターン1でのみ使用することとする。 その結果、探傷繰り返し周期毎の探傷3回で材料への入射角度を、
探傷パターン1:0、±15度
探傷パターン2:±8度
探傷パターン3:±4度
と合計7種類とすることができる。
本超音波探傷装置300による探傷結果を図9に示す。図9に示すように、被検査材の各部位で3回の探傷(=探傷パターン1〜3)を繰り返しながら、被検査材全面を検査することで、0度、±12度、±22度、±45度の傾きを有した傾斜きずをすべてSN比>8で検出可能であることを確認した。
以上のように、従来の電子走査のみのアレイ探傷では、7種類の傾きを有する傾斜きずの全てを探傷するためには、被検査材の各部位で7回の探傷(入射角度を7回変更)する必要があったが、本実施の形態では、上記実施の形態1の超音波探傷装置100に電子走査を組み合わせることにより、探傷回数を半分以下に減少させることを可能にした(即ち、2倍以上の高速化を可能とした)。
本発明は、超音波探傷装置およびその方法に適用が可能であり、特に、鋼管や棒鋼等の割れやきずを検出するための超音波探傷装置やその方法に適用が可能である。
実施の形態1における超音波探傷装置の機能構成を示す図である。 超音波探傷装置を用いて継目無鋼管を探傷する様子を示した図であ る。 実施の形態1における遅延パターンの一例を示した図である。 (a)は、直線状の配列型探触子の一例を示した図である。
(b)は、直線状の配列型探触子における遅延パターンの一例を示した図である。
実施の形態1における傾斜きずの検出例である。 実施の形態2におけるオフセットおよび遅延パターンの一例を示した図である。 実施の形態2における探傷波形の一例である。 実施の形態3における順次探傷パターンを切り替える場合の一例である。 実施の形態3における傾斜きずの検出例である。
符号の説明
5 送信部
6 遅延素子群
7 パルサー群
10 第1受信部
11 きず評価部
12、22、32 波形合成部
13、23、33 遅延素子群
14、24、34 レシーバ群
20 第2受信部
30 第3受信部
50 探触子
51 第1素子群
52 第2素子群
53 第3素子群
60 継目無鋼管
100 超音波探傷装置

Claims (10)

  1. 超音波振動素子を並べて構成した配列型探触子を備える超音波探傷装置であって、
    前記配列型探触子は、1以上の前記超音波振動素子から構成される素子群を複数有し、
    前記超音波探傷装置は、
    前記複数の素子群から同時に、もしくは、探傷繰り返し間隔に比べて小さなオフセット時間を設けて超音波を発生させるために印加する電気信号を、前記素子群の形態及び前記配列型探触子の形状の少なくとも一方に基づいて制御して前記素子群に送信する送信制御手段と、
    前記素子群で受信したエコー信号を、前記送信制御手段と同様の制御に基づいて処理する受信制御手段とを備え、
    前記送信制御手段は、前記複数の素子群がそれぞれ異なる入射角度の超音波ビームを発生するように、前記複数の素子群に前記電気信号を印加する
    ことを特徴とする超音波探傷装置。
  2. 前記複数の素子群から同時に、もしくは、探傷繰り返し間隔に比べて小さなオフセット時間を設けて超音波を送受信する際に、前記超音波振動素子の各々は前記素子群のいずれか1つにしか属しない
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波探傷装置。
  3. 前記送信制御手段及び受信制御手段は、前記複数の素子群から同時に、もしくは前記オフセット時間を設けて超音波を送受信する際に、複数の素子群で送受信する超音波が、被検査材の異なる部位を検査する、もしくは被検査材中を異なる方向に伝搬するように、制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波探傷装置。
  4. 前記素子群を構成する前記超音波振動素子の選択を探傷繰り返し周期毎に変更可能とする素子選択手段を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちの1項に記載された超音波探傷装置。
  5. 前記複数の素子群は、それぞれ、2以上の前記超音波振動素子から構成されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のうちの1項に記載された超音波探傷装置。
  6. 超音波振動素子を並べて構成した配列型探触子を用いる超音波探傷方法であって、
    前記配列型探触子は、1以上の前記超音波振動素子から構成される素子群を複数有し、
    前記超音波探傷装置においては、
    前記複数の素子群から同時に、もしくは、探傷繰り返し間隔に比べて小さなオフセット時間を設けて超音波を発生させるために印加する電気信号を、前記素子群の形態及び前記配列型探触子の形状の少なくとも一方に基づいて制御して前記配列型探触子に送信する送信制御ステップと、
    前記素子群で受信したエコー信号を、前記送信制御手段と同様の制御に基づいて処理する受信制御ステップとを含み、
    前記送信制御ステップでは、前記複数の素子群がそれぞれ異なる入射角度の超音波ビームを発生するように、前記複数の素子群に前記電気信号を印加する
    ことを特徴とする超音波探傷方法。
  7. 前記送信制御ステップ及び前記受信制御ステップでは、前記複数の素子群から同時に、もしくは前記オフセット時間を設けて超音波を送受信する際に、複数の素子群で送受信する超音波が、被検査材の異なる部位を検査する、もしくは被検査材中を異なる方向に伝搬するように、制御する
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波探傷方法。
  8. 前記素子群を構成する前記超音波振動素子の選択を探傷繰り返し周期毎に変更可能とする素子選択ステップを有する
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載された超音波探傷方法。
  9. 超音波振動素子を並べて構成した配列型探触子を用いる超音波探傷装置のためのプログラムであって、
    前記配列型探触子は、1以上の前記超音波振動素子から構成される素子群を複数有しており、
    前記プログラムは、
    前記複数の素子群から同時に、もしくは、探傷繰り返し間隔に比べて小さなオフセット時間を設けて超音波を発生させるために印加する電気信号を、前記素子群の形態及び前記配列型探触子の形状の少なくとも一方に基づいて制御して前記配列型探触子に送信する送信制御ステップと、
    前記素子群で受信したエコー信号を、前記送信制御手段と同様の制御に基づいて処理する受信制御ステップとを含み、
    前記送信制御ステップでは、前記複数の素子群がそれぞれ異なる入射角度の超音波ビームを発生するように、前記複数の素子群に前記電気信号を印加する
    ことを特徴とするプログラム。
  10. 穿孔圧延工程と延伸圧延工程を含む鋼管を製造する第1の工程と、請求項6〜8のうちの1項に記載された超音波探傷方法によって前記第1の工程で製造された鋼管を探傷する第2の工程とを有する
    ことを特徴とする鋼管の製造方法。
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CN105223019A (zh) * 2015-11-07 2016-01-06 芜湖天金机械有限公司 万向节驱动轴在线检测螺旋前进机构

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