JP3721503B2 - シールド掘削機のテール止水構造 - Google Patents
シールド掘削機のテール止水構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3721503B2 JP3721503B2 JP2000176336A JP2000176336A JP3721503B2 JP 3721503 B2 JP3721503 B2 JP 3721503B2 JP 2000176336 A JP2000176336 A JP 2000176336A JP 2000176336 A JP2000176336 A JP 2000176336A JP 3721503 B2 JP3721503 B2 JP 3721503B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tail
- shield excavator
- water stop
- seal
- stop structure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシールド掘削機のテール止水構造に係り、テールクリアランスが大きくなった場合でも隙間の発生を確実に防止して、シールド掘削機内への土砂や地下水の浸入を防止するようにしたシールド掘削機のテール止水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールド掘削機のテールプレートとセグメントリングの間のテールクリアランスには止水構造としてテールシールが設けられている。このテールシールは、テールクリアランス部分における圧気の遮断、裏込め注入材、被圧地下水、土砂等の機内への浸入を防止することを目的として、一般にテールプレートの後端内周面に取り付けられている。図6は、従来のシールド掘削機50の構造の一例を示した概略縦断面図である。同図に示したように、テール止水構造としてのテールシール51は、スキンプレート後端のテールプレート53の内周面の全周にわたって取り付けられ、その先端51aはセグメントリング55の外周面に当接し、テールクリアランス57を閉塞するようになっている。
【0003】
図7は、図6に示したシールド掘削機50のテールシール51を拡大して示した部分断面図である。従来、この種のテールシール51の材質としては、天然ゴム、合成ゴムのゴム系、ワイヤブラシ、ナイロンブラシ等のブラシ系が多く用いられてきている。図7には一例としてワイヤブラシタイプのテールシール51がテールプレート53の長手方向に前後して所定間隔をあけて2段に設けられたタイプが示されている。各テールシール51は、ワイヤを所定厚さに束ねて板状部材の根元部をネジ止め59でテールプレート53内面に固定するようになっている。このときワイヤブラシの長さは、他端がセグメントリング55の外周面に当接し、所定範囲だけセグメントリング55に重なる程度の長さに設定されている。さらに、止水性を向上するために、2段のテールシール51で画成された空間60に高粘性シールグリスを充填することもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のテールシールでは、掘進時に、シールド掘削機がトンネル中心から偏心してテールクリアランスが大きくなると、ブラシ先端のセグメントリングの外周面に当接している部分に隙間が空き、土砂や地下水が機内に浸入するおそれがある。その対策として、テールクリアランスの変化に対応できるように、テールシールのワイヤブラシを十分長くすることもできる。しかし、ワイヤブラシが長くしたことで、図8に示したように、機外の土水圧の影響を受けてワイヤブラシの先端が内側に反ってしまう現象が確認されている。このような反りが生じると、従来のテールシールではテールクリアランスを完全に閉塞することができなくなり、シールド掘削機のテール止水構造としての機能が果たせないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は上述した従来の技術が有する問題点を解消し、大きなテールクリアランスが生じた場合でも隙間の発生を防止でき、土砂、地下水を確実に遮断することができるようにしたシールド掘削機のテール止水構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、シールド掘削機のテールプレートの後端内周面に沿ってワイヤブラシ構造からなるテールシールを装着し、掘削機後端で組み立てられたセグメントリングの外周面との間のテールクリアランスを閉塞するようにしたシールド掘削機のテール止水構造において、
前記テールシールの掘削機側の内周面に沿い、流体の供給により前記セグメントリングを囲むとともに、前記テールシールの内面側に当接して前記テールシールのブラシ先端の反りを防止するように、該ブラシ先端側に向けて細く尖った長円断面形状に膨張可能なリンク状のチューブを備えたことを特徴とする。
【0007】
また、前記チューブ内に供給する流体としては圧縮エアが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のシールド掘削機のテール止水構造の一実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、図6に示したシールド掘削機に本発明のテール止水構造を適用した実施の形態を示したシールド掘削機1の概略縦断図である。同図に示したように、テール止水構造10としてのテールシール11はテールプレート3の後端の内周面の全周に装着され、さらにこのテールシール11の内面側に沿い、チューブが同様にセグメントリング外周を囲むように取り付けられている。さらに、このチューブ20には、チューブを所定タイミングで膨張させるためのエア配管21が接続されている。このエア配管21はシールド掘削機1のコンプレッサ23に接続されており、バルブ22の切替により所定圧の圧縮エアをチューブ20内に供給する。
【0009】
図2は、テール止水構造の構成を説明するために示した部分拡大図である。同図に示したように、本実施の形態では、テールシール11はワイヤブラシ構造からなり、テールプレート3の長手方向に前後して2段のテールシール11がテールプレート3の内周面に取付プレート6を介して止めネジ7で固着されている。このワイヤブラシ構造のテールシール11は従来の公知部材と同様の構成からなるが、ワイヤブラシ長は、テールクリアランスCの大きな変化に対応できるように従来より長く設定されている。ワイヤ先端11aは、従来と同様に組み立てられたセグメントリング5の外周面に当接している。
【0010】
さらに、このテールシール11の機内側には、ワイヤブラシの機内側への反りを防ぐためにチューブ20が装備されている。このチューブ20は、本実施の形態では繊維補強されたゴムチューブが使用されている。図2に示したように、チューブ20内に圧縮エアが供給されていない状態では潰れた状態にある。この状態からエア配管21を介してチューブ20内にエアが供給されると、図3に示したように、テールシール先端11a方向に向かって延びた一端20aがやや細く尖ったほぼ長円形断面のチューブ状に膨張する。そして十分エアが供給された状態で、その表面がテールシール11の内面に当接し、機外から作用する土水圧によってブラシ先端が反るのを防止することができる。
【0011】
チューブ20の材質としては、柔軟性を必要とする場合にはゴム含浸コーティングされた織布が好適であり、また、摩耗耐久性を高めるためにはスチールコードをゴム被覆したチューブ等も使用することができる。
【0012】
エア供給源としては、シールド掘削機1の運転用圧縮エアコンプレッサ22が好適であり、その供給経路を分岐してエア配管21を設け、必要に応じて圧力調整をして使用することが好ましい。また、エア以外に水、油圧作動油等の圧力媒体を使用することも可能である。
【0013】
図4は、シールド掘削機1がトンネル(図示せず)中心に対して偏心し、テールクリアランスCが狭くなった状態を示している。このような場合には、エア配管21を排気経路に切り替えておくことで、テールクリアランスCが狭まるのに追従してチューブ20が潰れていく。このときテールシール11はセグメントリング5面に対して角度がなくなるので、反りのおそれはない。
【0014】
図5は、高粘性テールグリスGをセグメントリング5の注入孔8を介して2段のテールシール11A,11B間で画成された空間30内に供給することにより、テール止水構造の止水性を向上させるようにした変形例を示している。同図に示したように、テールシール11Bのチューブ20Bと同様に、前側テールシール11Aにもチューブ20Aを装備することにより、テールグリスGの内圧で前側テールシール11Aが反れることを防止している。このとき空間30内には膨張したチューブ20Bがあるため、テールグリスGを充填する空間容積を少なくすることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上に述べたように、テールシール部分の先端の反りによるテールクリアランスの隙間の発生を防止でき、シールド掘削機内への土砂、地下水の浸入を確実に遮断することができる。また、テールクリアランスの大小に追従してその遮断効果を維持できるという効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテール止水構造の一実施の形態を適用したシールド掘削機の一例を示した縦断面図。
【図2】図1に示したテール止水構造の部分拡大断面図。
【図3】図2の状態からチューブを膨張させた状態を示した状態説明図。
【図4】図2の状態からテールクリアランスが狭くなった状態を示した状態説明図。
【図5】本発明のテール止水構造の変形例を示した部分拡大断面図。
【図6】従来のテール止水構造を備えたシールド掘削機の一例を示した縦断面図。
【図7】図6のテール止水構造の部分拡大断面図。
【図8】図7の状態からテールクリアランスが広くなり、テールシールの一部が反った状態を示した状態説明図。
【符号の説明】
1 シールド掘削機
3 テールプレート
5 セグメントリング
10 テール止水構造
11,11A,11B テールシール
20,20A,20B チューブ
21 エア配管
30 空間
Claims (2)
- シールド掘削機のテールプレートの後端内周面に沿ってワイヤブラシ構造からなるテールシールを装着し、掘削機後端で組み立てられたセグメントリングの外周面との間のテールクリアランスを閉塞するようにしたシールド掘削機のテール止水構造において、
前記テールシールの掘削機側の内周面に沿い、流体の供給により前記セグメントリングを囲むとともに、前記テールシールの内面側に当接して前記テールシールのブラシ先端の反りを防止するように、該ブラシ先端側に向けて細く尖った長円断面形状に膨張可能なリンク状のチューブを備えたことを特徴とするシールド掘削機のテール止水構造。 - 前記流体は圧縮エアであることを特徴とする請求項1記載のシールド掘削機のテール止水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000176336A JP3721503B2 (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | シールド掘削機のテール止水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000176336A JP3721503B2 (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | シールド掘削機のテール止水構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001355392A JP2001355392A (ja) | 2001-12-26 |
JP3721503B2 true JP3721503B2 (ja) | 2005-11-30 |
Family
ID=18678069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000176336A Expired - Fee Related JP3721503B2 (ja) | 2000-06-13 | 2000-06-13 | シールド掘削機のテール止水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3721503B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102588609A (zh) * | 2012-03-16 | 2012-07-18 | 盾建重工制造有限公司 | 盾构机用盾尾紧急密封装置及其安装结构 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1524403B1 (de) * | 2003-10-15 | 2006-12-13 | Volker Dipl.-Ing. Hentschel | Schildschwanzdichtung |
-
2000
- 2000-06-13 JP JP2000176336A patent/JP3721503B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102588609A (zh) * | 2012-03-16 | 2012-07-18 | 盾建重工制造有限公司 | 盾构机用盾尾紧急密封装置及其安装结构 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001355392A (ja) | 2001-12-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3721503B2 (ja) | シールド掘削機のテール止水構造 | |
CN113339505A (zh) | 掘进机主驱动密封保护装置 | |
JP6031329B2 (ja) | トンネル用エントランス構造およびシールド掘削機の発進方法 | |
JP7092569B2 (ja) | シールド掘進機のテールシール構造 | |
JP4086074B2 (ja) | シールド掘進機の緊急止水シール装置 | |
JP3156844B2 (ja) | シールド機の発進装置 | |
JPH0346247Y2 (ja) | ||
JP3387593B2 (ja) | 覆工用セグメントのシール材 | |
JP2912466B2 (ja) | シールド掘進機のテールシール装置 | |
JPH094381A (ja) | シールド掘進機およびシールド掘進機のテールシール間圧力の制御方法 | |
JPS6027197Y2 (ja) | シ−ルド掘進機のテ−ルシ−ル装置 | |
JPH09310583A (ja) | シール装置 | |
JPH04272397A (ja) | シールド掘進機のテール用ブラシシールおよびその製法 | |
JP3852164B2 (ja) | シールド掘進機のテールシール交換装置 | |
JPH094380A (ja) | シールド掘進機のテールシール構造およびテールシール交換方法 | |
JP2000120375A (ja) | シ−ルドマシン発進用横坑のシ−ル構造 | |
JP3388386B2 (ja) | シールド掘進機のテールシール | |
JPH035596A (ja) | 裏込め注入工法 | |
JP2697213B2 (ja) | シールド掘進機のシール空間へのシール剤供給装置 | |
JPH06207497A (ja) | シールド掘進機のテールシール交換装置 | |
CN117005876A (zh) | 一种盾构机盾尾渗漏气囊式应急密封装置 | |
JPH0842708A (ja) | 液の流通を阻止するパッキン装置 | |
JPH0949390A (ja) | 坑口シール装置 | |
JP2714484B2 (ja) | 推進シールドのテールシール | |
JP3061586B2 (ja) | 止水装置付セグメント及びその組立方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050516 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050524 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050722 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050819 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050831 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |