JP3721395B2 - 酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造を持つ酸化亜鉛材料 - Google Patents

酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造を持つ酸化亜鉛材料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光・電子特性を有する異方性結晶微結晶粒子を内包した酸化亜鉛材料とその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化インジウムまたは酸化ガリウムの1種を含む酸化亜鉛のような、酸化亜鉛を主成分とする層状化合物(以下、「酸化亜鉛基層状化合物」という)を内包した酸化亜鉛材料は、例えば、Anchuan Wang らの報告(Appl. Phys. Lett. 誌第73巻 第3号 327ページ)に見られるように、高濃度にインジウムやガリウムをドープした薄膜中において観察されている。しかし、これらの薄膜では、酸化亜鉛基層状化合物が無秩序に析出しており、酸化亜鉛中の特定の位置に酸化亜鉛基層状化合物を析出させることができていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
酸化亜鉛基層状化合物が有する2次元性、また、微結晶粒子、極薄膜が持つ量子効果を含めた有用な電子・光機能を利用するためには、配向性の高い微結晶粒子、或いは、微結晶粒子集合体からなる薄膜を得なければならない。また、これらの微結晶粒子、薄膜が機能を発現させ、素子を製造するには、何らかの材料に担持させる必要がある。一般に用いられる印刷、塗布などの方法では微結晶粒子の完全な配向性を得ることは難しく、また、微結晶粒子が幾重にも積層して塗布・印刷されてしまう。
【0004】
したがって、光・電子特性を有する異方性結晶微結晶粒子を内包した材料を得るために、以下の3点を解決する技術が必要である。
1.酸化亜鉛基層状化合物構造を有する微結晶粒子を得ること。
2.酸化亜鉛基層状化合物の微結晶粒子を母結晶に担持させること。
3.微結晶粒子の結晶方位が母結晶の結晶方位と配向していること。
【0005】
【課題を解決するための手段】
内包した微結晶粒子が電子閉じこめなどを実現するためには、内包した微結晶粒子が母結晶表面に露出せず、母結晶内に封じられている必要がある。酸化亜鉛基層状化合物を母結晶に内包させるためには、酸化亜鉛結晶の外部からインジウムまたはガリウムを拡散させる方法は選択できない。
【0006】
本発明者は、酸化亜鉛単結晶の内部にインジウムまたはガリウムを輸送するための手段として、イオンを高速に加速することが可能なイオン加速器を用いることによつて上記の課題を解決できることを見いだした。
すなわち、本発明は、酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物の結晶構造を有し、酸化亜鉛のc軸と酸化亜鉛基層状化合物のc軸が平行になるように整列した酸化亜鉛基層状化合物を内包することを特徴とする酸化亜鉛材料である。
【0007】
また、本発明は、酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、組成式 In2(1+x)3(1+y)[ZnO]m、またはGa2(1+x)3(1+y)[ZnO]mで表される酸化亜鉛基層状化合物結晶(ただし、この組成式において、xとyは酸化亜鉛に内包された酸化亜鉛基層状化合物に発生する積層欠陥、点欠陥を意味する実数、mは酸化亜鉛基層状化合物の平均積層周期を示す1以上の整数である。)を内包することを特徴とする、上記の酸化亜鉛材料である。
【0008】
また、本発明は、酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物結晶構造を有する微結晶粒子を酸化亜鉛単結晶の表面から2ミクロン以内の深さに内包することを特徴とする、上記の酸化亜鉛材料である。
【0009】
また、本発明は、酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物結晶構造を有する微結晶粒子を酸化亜鉛単結晶の表面から2ミクロン以内の深さに内包するが、この微結晶粒子が材料表面に露出していないことを特徴とする、上記の酸化亜鉛材料である。
【0010】
また、本発明は、酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、組成式M2(1+z)In2(1+x)3(1+y)[ZnO]mで表される固溶体(ただし、この組成式において、xとyは酸化亜鉛に内包された酸化亜鉛基層状化合物に発生する積層欠陥、点欠陥を意味する実数、mは酸化亜鉛基層状化合物の平均積層周期を示す1以上の整数、Mは、La〜Luに至るランタニド元素またはYから選ばれる1種以上、zは固溶組成を示す正の実数である。)を内包することを特徴とする、上記の酸化亜鉛材料である。
【0011】
また、本発明は、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種、あるいはさらにLa〜Luに至るランタニド元素またはYから選ばれる1種以上の金属元素を20万電子ボルト超の加速電圧で加速したイオン注入によって酸化亜鉛単結晶内に注入することを特徴とする、上記の酸化亜鉛材料の製造法である。
また、本発明は、イオン注入の後、注入によって生じた欠陥を回復させ、さらに注入されたイオンを酸化するために酸素雰囲気中で熱処理を加えることを特徴とする上記の酸化亜鉛材料の製造法である。
【0012】
酸化亜鉛単結晶中に内包した酸化亜鉛基層状化合物が量子ドットとしての特性を発現するには、微結晶粒子が酸化亜鉛単結晶内に内包される必要があり、この微結晶粒子を析出させるためには、イオン注入法が有効である。
【0013】
イオン注入によってこれらの金属元素を注入した酸化亜鉛単結晶を高温で熱処理することにより、構造再配列を誘起し、これにより、酸化亜鉛単結晶内に酸化亜鉛基層状化合物構造を有する微結晶粒子を形成する。微結晶粒子の存在、結晶配向性は、透過型電子顕微鏡によって評価可能である。
【0014】
酸化亜鉛と酸化亜鉛基層状化合物の間に存在する屈折率差、誘電率差、伝導率差によって、有用な電子・光学機能を持たせた酸化亜鉛材料を製造するには、酸化亜鉛中に酸化亜鉛基層状化合物が内包された構造が必要であり、かつ、結晶粒界による電子・光の散乱をさけた高性能素子を得るためには、多結晶の酸化亜鉛ではなく、単結晶の酸化亜鉛に酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造が有利であるため、単結晶に酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造が好ましい。
【0015】
図1は、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物を内包した酸化亜鉛材料の概略説明図である。
酸化亜鉛単結晶からなる母結晶にインジウムまたはガリウムの少なくとも1種をイオン注入すると、注入された領域は結晶構造が乱れ、非晶質状態に近い状態になりこれを熱処理すると微結晶化し、In2(1+x)3(1+y)[ZnO]mまたはGa2(1+x)3(1+y) [ZnO]mで表される酸化亜鉛基層状化合物結晶が形成され、図1中の拡大図に示すように、酸化亜鉛のc軸と酸化亜鉛の層状化合物結晶のc軸が平行になるように整列した酸化亜鉛基層状化合物を内包する酸化亜鉛材料が得られる。層状化合物を内包させるための母結晶として、酸化亜鉛単結晶を選択することができる。
【0016】
インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物は酸化亜鉛と類似した構造を有している。イオン注入法による注入量を変えることにより、微結晶粒子の析出量が制御可能であり、また、注入後の熱処理による微結晶粒子の成長により、微結晶粒子のサイズ制御も可能である。ただし、イオン加速器による酸化亜鉛基層状化合物の2次元的な結晶構造に起因する2次元的な物性は電気伝導性の2次元性、磁性の2次元性につながる。
【0017】
既に、ホモロガス化合物には希土類の磁性イオンが固溶することが知られており、組成式M2(1+z)In2(1+x)3(1+y)[ZnO]m(xとyは酸化亜鉛に内包された微結晶粒子に発生する積層欠陥、点欠陥を意味する実数、mは酸化亜鉛基層状化合物結晶の平均積層周期を示す1以上の整数、Mは、La〜Luに至るランタニド元素またはYから選ばれる1種以上、zは固溶組成を示す正の実数である)で表される固溶体を内包する酸化亜鉛材料を製造可能である。
【0018】
ランタニド元素またはYの磁性イオンの2次元的な相互作用を誘起するためには、母結晶の結晶方位によって、結晶方位が揃えられた酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造が必要である。イオン注入法によって単結晶中に結晶方位のそろった酸化亜鉛基層状化合物を析出させることで、結晶方位の揃った磁性の2次元性を持つ構造が製造可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の酸化亜鉛材料の製造法の概略工程図を図2に示す。イオン加速器を用いて加速したイオン(インジウムとガリウムの一方、あるいは両方)を酸化亜鉛単結晶のC面(0001面)から注入する。この際、内包構造を作るには、酸化亜鉛単結晶の内部に打ち込んだイオンを結晶の奥に到達させなければならないが、加速電圧が小さいほど奥に到達し難くなり、20万電子ボルトでは、打ち込んだイオンが表面にとどまってしまい、酸化亜鉛単結晶表面をインジウムおよび/またはガリウム添加酸化亜鉛でコーティングした状態となり、内包構造を実現できない。したがって、加速電圧を20万電子ボルト超、好ましくは百万電子ボルト以上にしたイオン注入が必要である。
【0020】
イオン加速器の加速電圧をこの加速電圧範囲において変えることにより、酸化亜鉛単結晶中の特定部位表面から計ったある限定された深さの部位にインジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む金属元素を高濃度に注入できる。
【0021】
また、その注入深さは理論計算によって設計可能であり、イオン注入法により理論的に予測したある限定された深さ範囲にインジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む金属元素を高濃度に注入できる。固溶体を形成する場合には、インジウム、ガリウム、あるいは固溶体を形成する元素のイオンがそれぞれ、同じ深さに注入されるために必要なイオン加速電圧を、予め、理論計算などにより求めておく。
【0022】
イオン注入を施した酸化亜鉛単結晶は、被注入部位が非晶質に近い状態になっており、これを熱処理することによって被注入部位に打ち込まれたイオンと酸化亜鉛単結晶中の亜鉛イオンを反応させて、酸化亜鉛基層状化合物を微結晶粒子として析出させる。熱処理は800℃以上、6時間以上の熱処理が好ましいが、最適な熱処理条件は、イオン注入時の加速電圧、注入量などにより変化するため、注入条件ごとにその温度、処理条件を調整する。また、インジウムやガリウムは3価のイオンであるため、十分な酸素量を与えないと、不安定な状態になり、目的の構造が実現できないため、酸素雰囲気で熱処理する必要がある。
【0023】
イオン注入時に注入により発生する熱、あるいは、注入中に熱を加えることにより、注入後の熱処理を施すことなく、注入中に注入によるダメージを取り除くことは可能である。注入中に十分な熱が与えられた場合、注入後の熱処理を施すこと無しに目的の構造を得られる場合もある。
こうした場合、注入後の熱処理を施すこと無しに、酸化亜鉛基層状化合物を内包した酸化亜鉛材料が製造可能である。したがって、上記、熱処理条件は、あくまで、注入後の注入部位が非晶質的な状態になっていた場合に、その状態から回復させるために十分な条件を示したものである。
【0024】
さらに、インジウムまたはガリウムの一種、あるいは、ランタニド元素またはYからなる金属元素のイオンを注入した後、あるいは、それらを打ち込む前に、理論計算によって見積もられた適当なエネルギーで酸素イオンを打ち込むことにより、上記熱処理に際して、酸素雰囲気が必要でない場合がある。したがって、上記の熱処理条件は、注入後の酸化が必要な場合に十分な酸素を与えるための十分条件を示したものである。
【0025】
酸化亜鉛基層状化合物を内包した構造が発する電子、光応答を取り出して素子に応用するためには、母結晶自身による光吸収などの効果を低減する必要があり、母結晶表面から浅い位置、すなわち、2ミクロン程度の深さに微結晶粒子を内包させる必要があり、こうした浅い領域に、異種元素を導入する手段としてイオン注入法を利用する。利用可能な市販の一般的な打ち込み装置である200万電子ボルトの装置を用いて10ミクロン未満の深さへの注入は可能である。
【0026】
また、低加速電圧のイオンを打ち込んだ場合、母結晶に打ち込んだイオンの深さが浅いために、熱処理による結晶化の際に拡散によって表面に吐き出されてくる可能性がある。また、低加速電圧のイオンで打ち込んだ場合には、打ち込まれたイオンが表面に存在してしまう。そのため、インジウムまたはガリウムが酸化亜鉛単結晶の外部に吐き出されることを避けるためには、母結晶の表面から深い位置に打ち込む必要があり、高加速電圧のイオン注入装置を用いてイオン注入を行う。
【0027】
【実施例】
実施例1
特に改造を加えていない一般的なイオン加速器である市販のHVEEハイボルテージエンジニアリングヨーロッパ製の2MeVイオン加速器を用い、200万電子ボルトの加速電圧で加速したインジウムイオンを酸化亜鉛単結晶のC面から注入し、注入後800℃において酸素ガス雰囲気中で熱処理した。この試料を透過型電子顕微鏡で観察したところ、図3のような観察結果が得られた。
【0028】
黒丸で囲った中に18オングストロームを周期とするコントラストが得られており、このコントラストは、打ち込んだインジウムと酸化亜鉛単結晶中の亜鉛が反応することで生成した酸化亜鉛基層状化合物の形成を示すものである。すなわち、酸化亜鉛基層状化合物の結晶構造を有する微結晶粒子が、イオン注入シミュレーションソフトウエアを用いた注入深さ予測で予想された深さの位置に、そのc軸を酸化亜鉛単結晶と平行にした状態で形成された。
【0029】
比較例1
日新電機製の特に改造を加えていない市販の一般的な加速器を用い20万電子ボルトの加速電圧で加速したインジウムイオンを酸化亜鉛単結晶のC面から注入し、注入後800℃において酸素ガス雰囲気中で熱処理した。この試料を透過型電子顕微鏡で観察したところ、酸化亜鉛基層状化合物は得られなかった。これは、イオン加速電圧が低く、インジウムが酸化亜鉛単結晶表面近くに注入され、熱処理中に脱離したことによる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物を内包した酸化亜鉛材料の概略説明図である。
【図2】図2は、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物の結晶を内包した酸化亜鉛材料を得るための製造法の概略工程図である。
【図3】図3は、実施例1で製造した酸化亜鉛基層状化合物の図面代用透過電子顕微鏡写真である。

Claims (8)

  1. 酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物の結晶構造を有し、酸化亜鉛のc軸と酸化亜鉛基層状化合物のc軸が平行になるように整列した酸化亜鉛基層状化合物を内包することを特徴とする酸化亜鉛材料。
  2. 酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、組成式 In2(1+x)3(1+y)[ZnO]m、またはGa2(1+x)3(1+y)[ZnO]mで表される酸化亜鉛基層状化合物結晶(ただし、この組成式において、xとyは酸化亜鉛に内包された酸化亜鉛基層状化合物に発生する積層欠陥、点欠陥を意味する実数、mは酸化亜鉛基層状化合物の平均積層周期を示す1以上の整数である。)を内包することを特徴とする、請求項1記載の酸化亜鉛材料。
  3. 酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物結晶構造を有する微結晶粒子を酸化亜鉛単結晶の表面から2ミクロン以内の深さに内包することを特徴とする、請求項1または2記載の酸化亜鉛材料。
  4. 酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を含む酸化亜鉛基層状化合物結晶構造を有する微結晶粒子を酸化亜鉛単結晶の表面から2ミクロン以内の深さに内包するが、この微結晶粒子が材料表面に露出していないことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の酸化亜鉛材料。
  5. 酸化亜鉛単結晶を母結晶とする材料であって、組成式M2(1+z)In2(1+x)3(1+y)[ZnO]mで表される固溶体(ただし、この組成式において、xとyは酸化亜鉛に内包された酸化亜鉛基層状化合物に発生する積層欠陥、点欠陥を意味する実数、mは酸化亜鉛基層状化合物の平均積層周期を示す1以上の整数、Mは、La〜Luに至るランタニド元素またはYから選ばれる1種以上、zは固溶組成を示す正の実数である。)を内包することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の酸化亜鉛材料。
  6. インジウムまたはガリウムの少なくとも1種を20万電子ボルト超の加速電圧で加速したイオン注入によって酸化亜鉛単結晶内に注入することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の酸化亜鉛材料の製造法。
  7. インジウム、ガリウムの少なくとも1種に加えてLa〜Luに至るランタニド元素またはYから選ばれる1種以上の金属元素を20万電子ボルト超の加速電圧で加速したイオン注入によって酸化亜鉛単結晶内に注入することを特徴とする、請求項5記載の酸化亜鉛材料の製造法。
  8. イオン注入の後、注入によって生じた欠陥を回復させ、さらに注入されたイオンを酸化するために酸素雰囲気中で熱処理を加えることを特徴とする請求項6または7記載の酸化亜鉛材料の製造法。
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