JP3721319B2 - フェノール樹脂及びエポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気絶縁材料、特に半導体封止材用樹脂や積層板用樹脂として有用な耐熱性、耐湿性、耐クラック性に優れたフェノール樹脂およびエポキシ樹脂ならびに半導体封止材用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体関連技術は急速に進歩しており、各部品およびその原料に対する要求特性が厳しいものとなってきている。特に、半導体のメモリーの集積度の向上に伴う配線の微細化、チップサイズの大型化が進んでおり、更には実装方法もスルーホール実装から表面実装への移行が進んでいる。しかしながら、表面実装の自動化ラインにおいては、リード線の半田付けの際に半導体パッケージが急激な温度変化を受け、半導体封止材用樹脂成形部にクラックが生じたり、リード線樹脂間の界面が劣化して耐湿性が低下するという問題がある。
半導体封止材用樹脂組成物に用いられるフェノール樹脂としては、従来、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂やクレゾールノボラック樹脂等のフェノール樹脂が使用されたり、また主剤として、クレゾールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂が使用されている。しかしこれらの樹脂を用いた場合、半導体パッケージの吸湿特性が悪く、その結果として前述のような半田浴浸漬時におけるクラックの発生が避けられないという問題がある。
【0003】
そこで最近では、半導体封止材用樹脂組成物の耐湿性、耐熱性を改善するために、エポキシ樹脂原料および、エポキシ樹脂の硬化剤としてのフェノール樹脂を改良する検討がなされており、たとえば、特開昭61−291615号公報において、フェノール類とジシクロペンタジエン(以下、DCPDと称することがある。)から誘導されるエポキシ樹脂を必須成分とする耐湿性、耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成物が提案されている。しかしながら、半田の鉛フリー化などによる実装環境の高温化が懸念されており、封止材用樹脂への要求特性はより厳しくなることが予想されている。DCPD変性のフェノール樹脂やエポキシ樹脂についてもよりいっそうの耐熱特性の向上が期待されている状況にある。
DCPD変性フェノール樹脂については、例えば特開平8−134184号公報において、DCPDのフェノールに対する結合位置のパラ/オルト比を制御することにより耐熱性を向上させる方法が開示されている。
しかし、該方法はフェノールとDCPDの反応温度を低くして反応条件をかなり穏やかにするため、製造時間が長くなり効率的でない等の問題がある。
一方、DCPD・フェノール変性エポキシ樹脂に関しては、特開平9−48839号公報において、低分子量成分の量を制御したエポキシ樹脂の製造方法が開示されており、一定の特性改善が図られているが、改善効果は必ずしも十分ではない。
上記のように、エポキシ樹脂組成物の材料として使用した時に良好な耐熱性を付与できるDCPD変性フェノール樹脂あるいはDCPD変性エポキシ樹脂及びそれらの効率的な製造方法の確立が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
本発明が解決しようとしている課題は、フェノール類と炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環状炭化水素化合物(以下、単に「不飽和環状炭化水素」と称することがある。)とを酸触媒の存在下に反応させて得られるフェノール樹脂であって、半導体封止材用樹脂組成物の材料として使用した場合、該組成物に優れた耐熱特性を付与するフェノール樹脂を提供し、該フェノール樹脂の効率的な製造方法を確立することにある。また、該フェノール樹脂を用い耐熱特性に優れたエポキシ樹脂を提供することにある。さらに、これらの樹脂を原料として耐熱特性に優れた半導体封止材用樹脂組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、酸触媒の存在下でフェノール類と不飽和環状炭化水素とを付加反応させて得られるフェノール樹脂中に、1分子中にフェノール性水酸基を1つのみ含有しかつポリスチレン換算数平均分子量が320以下である一官能性成分(以下、単に「一官能性成分」と称することがある。)、特にエーテル型化合物やフェノール類と不飽和環状炭化水素との1:1付加物が多く含まれていると、それらが樹脂組成物の耐熱性、耐クラック性を著しく低下させる要因となることを見出した。さらに、フェノール樹脂の製造において、フェノール類と不飽和環状炭化水素との反応方法や反応生成物の濃縮方法を工夫することにより、一官能性成分の含有量が少ないフェノール樹脂の効率的な製造方法を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、フェノール類と炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環状炭化水素化合物とを反応させて得られるフェノール樹脂において、1分子中にフェノール性水酸基を1つのみ含有しかつポリスチレン換算数平均分子量が320以下である一官能性成分の含有量が、該樹脂中の2質量%以下であることを特徴とする高純度フェノール樹脂に関する。
さらに、酸触媒の存在下にフェノール類と炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環状炭化水素化合物とを接触させる反応工程と、主として未反応のフェノール類を除去する濃縮工程とを含むフェノール樹脂の製造方法において、反応工程において反応系中の触媒濃度を所定の濃度に調節し、濃縮工程において所定の条件で反応生成物を濃縮することにより、フェノール性水酸基を1つのみ含有しかつポリスチレン換算数平均分子量が320以下である一官能性成分の該樹脂中における含有量を2質量%以下にすることを特徴とする高純度フェノール樹脂の製造方法に関する。
また、上記製造法により得られた高純度フェノール樹脂とエピハロヒドリン類との反応で得られる高純度エポキシ樹脂に関する。
さらに、エポキシ樹脂、上記製造法により得られる高純度フェノール樹脂等からなる硬化剤、硬化促進剤および無機充填剤を必須成分として含有する半導体封止材用のエポキシ樹脂組成物あるいは上記製造法により得られる高純度エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤および無機充填剤を必須成分として含有する半導体封止材用のエポキシ樹脂組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のフェノール樹脂は、酸触媒の存在下にて、フェノール性水酸基を有するフェノール類と炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環状炭化水素化合物とを反応させることにより製造される耐熱性の良好なフェノール樹脂である。炭素−炭素二重結合を2個以上有する不飽和環状炭化水素化合物としては、ジシクロペンタジエン、4−ビニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボルナ−2−エン、3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン、α−ピネン、リモネン等が挙げられる。これらは単独でも混合しても用いることができる。特にジシクロペンタジエンは、得られる樹脂の耐熱性、耐湿性および機械的特性に優れる点から好ましい。
【0008】
フェノール類としては、ヒドロキシル基が芳香族環に直接置換したフェノール性水酸基を有する芳香族化合物である限り特に限定されるものではないが、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、α−ナフトール、β−ナフトール等の一価フェノール類;レゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1’−ビス(ジヒドロキシフェニル)メタン、1,1’−ビス(ジヒドロキシナフチル)メタン、テトラメチルビフェノール、ビフェノール等の二価フェノール類;トリスヒドロキシフェニルメタン等の三価フェノール類を挙げることができる。特にフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、α−ナフトール、β−ナフトール及び2,2−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)プロパン等が経済性及び製造の容易さの点から好ましい。これらは単独でも混合しても用いることができる。
【0009】
反応に使用する不飽和環状炭化水素とフェノール類のモル比は、目的とするフェノール樹脂の分子量および溶融粘度により、適宜に調節される。通常は、フェノール類/不飽和環状炭化水素=1〜20(モル比)の範囲が好ましい。特に溶融粘度を低くするには、フェノール類/不飽和環状炭化水素=2〜15(モル比)の範囲が好ましい。なお、溶融粘度が低いフェノール樹脂、及びこれをエポキシ化して得られる溶融粘度の低いエポキシ樹脂は、いずれも半導体封止材料に用いた場合にフィラーの高充填が可能で線膨張係数が小さくなり、また、耐湿性が向上するので好ましい。
また、触媒使用量が少ない場合には、フェノール類/不飽和環状炭化水素=3〜10(モル比)とするのが好ましい。
【0010】
フェノール類と不飽和環状炭化水素との反応において溶剤を用いることができるが、フェノール類を不飽和環状炭化水素に対して過剰に用いる場合は溶剤を使用しなくてもよい。
酸触媒としては、触媒活性および触媒除去の容易さの点から、三フッ化ホウ素、その錯体触媒、例えば三フッ化ホウ素・エーテル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・水錯体、三フッ化ホウ素・アルコール錯体、三フッ化ホウ素・アミン錯体、または、これらの混合物等が用いられる。このなかでも特に好ましいものは、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体である。
【0011】
本発明では、ポリスチレン換算数平均分子量が320以下でありかつ1分子中にフェノール性水酸基を1つしか含有しない一官能性成分、特にエーテル型化合物やフェノール類と不飽和環状炭化水素との1:1付加物のフェノール樹脂中における含有量を制御することを特徴とする。
なおポリスチレン換算数平均分子量とは、GPC測定において、同等の保持時間を有するポリスチレンの分子量に換算した分子量から計算した数平均分子量である。
【0012】
本発明のフェノール樹脂の製造方法においては、反応工程と濃縮工程を含み、いずれも一官能性成分の量を特定量以下とする。
以下に一官能性成分およびその制御方法について詳しく説明する。
まず、反応工程について説明する。
反応に使用する触媒の濃度は、フェノール類と不飽和環状炭化水素の反応機構や付加位置に影響を与えるため、フェノール類、不飽和環状炭化水素および触媒の合計重量に対して0.05〜1質量%以下とするのが好ましい。例えば、フェノールとジシクロペンタジエンとを三フッ化ホウ素・フェノール錯体の存在下に反応させる場合は、フェノール、ジシクロペンタジエンおよび三フッ化ホウ素・フェノール錯体の合計重量に対して、三フッ化ホウ素が1質量%以下となるようにする。触媒濃度が1質量%より多い場合、反応の進行が速くなる反面、分解などの副反応を起こしやすく、最終製品の性状に影響を与える可能性があるため好ましくない。また触媒濃度が0.05質量%未満の場合、反応が十分に進行せず、一官能性成分を副生する怖れがあり、最終的に得られるフェノール樹脂中の一官能性成分の含有量が2質量%より多くなる恐れがあるので好ましくない。
なお、触媒濃度は反応の全工程にわたって維持する必要がある。したがって、フェノール類と触媒を先に反応器に仕込み、不飽和環状炭化水素を滴下して加えることにより反応させる場合、反応開始時点の触媒濃度は、実際上フェノール類に対する濃度となるが、反応開始時から終了時まで上記の触媒濃度の範囲が維持されるようにする。
【0013】
また、上記触媒濃度領域においては、水分が反応生成物の組成に大きく影響するため、反応開始前における触媒添加前のフェノール類および不飽和環状炭化水素中の水分濃度を200ppm以下とすることが必要である。フェノール類は極性基を含む性質上水分を含有し易いため、適宜、脱水操作を行って水分を制御することが重要である。脱水方法としては例えば、窒素気流下においてフェノール類を必要に応じて有機溶剤とともに共沸する方法等が挙げられるが、反応系内の脱気などの処理の際にかえって吸湿したりすることがあり、脱水操作には十分な注意が必要である。水分量の確認は系内からのサンプリング等によって行う。また不飽和環状炭化水素なども常法により脱水して用いる必要がある。
反応に際しては、通常、反応器内を窒素、アルゴン等の不活性ガスで置換する。不活性ガスで置換された密閉系において反応を行うのが好ましいが、反応器内に不活性ガスを供給しつつ開放系で反応を行なうこともできる。反応においては、系内に水分が入り込まないようにして、反応系中の水分量を200ppm以下とすることが肝要である。
【0014】
反応温度および反応時間は、樹脂中の一官能性成分の含有率および製造効率に影響するため、以下のように制御するのが好ましい。
すなわち、フェノール類と不飽和環状炭化水素の反応を2段階に分けてそれぞれの反応条件を制御することにより、本発明の高純度フェノール樹脂を効率的に製造することができる。
第1段階は、触媒の存在下に、フェノール類に不飽和環状炭化水素を滴下する工程である。この際の温度は、フェノール類の融点あるいは50℃のいずれか高い方の温度ないし110℃の範囲で行うのが好ましい。50℃以下では反応の進行が著しく遅くなり、110℃以上では不飽和環状炭化水素の分解などにより低分子量の不純物が生成するため好ましくない。なお、不飽和環状炭化水素の分解を最小限に押さえるためには90℃以下が好ましい。
反応時間は特に制限されるものではないが、通常は10分〜60時間の範囲から適宜に選択することができる。作業効率を向上させるという点から、特に1時間〜3時間の範囲で完結させるのが好ましい。
【0015】
不飽和環状炭化水素の滴下終了後の第2段階として、樹脂を所望の性状にするため第1段階より高温で加熱処理を行う。反応温度は、110〜170℃の範囲とするのが好ましく、特に140〜150℃で反応させると効率よく一官能性成分を少なくすることができる。170℃を超える場合には、触媒の分解又は副反応が起こり、また110℃未満の場合には、反応に長時間を要し効率が悪くなるので好ましくない。反応時間は特に制限されるものではないが、通常は1時間〜3時間の範囲から適宜に選択することができる。反応の終点は反応液中の樹脂組成を確認することによって決められる。
【0016】
反応は触媒を失活させることにより終了させる。その際、反応を確実に停止させることが重要である。失活の手段は特に制限されないが、最終的に得られるフェノール樹脂中のホウ素、フッ素等のイオン性不純物の残存量が100ppm以下となるような手段を用いるのが好ましい。失活剤として、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくはそれらの酸化物、水酸化物、炭酸塩、水酸化アンモニウム、アンモニアガス等の無機塩基類等を用いることができるが、速く簡潔な処理が可能で、かつ処理後のイオン性不純物の残存量も少ないことからハイドロタルサイト類を失活剤として用いるのが好ましい。
上記の反応工程において一官能性成分の生成をできるだけ抑制しておくことにより、後の濃縮工程において効率的に一官能性成分を低減することができ、本発明の高純度フェノール樹脂を得ることができる。
【0017】
また本発明のフェノール樹脂を封止材用樹脂として使用した場合に、優れた硬化性、成形性等を示し、硬化後に優れた耐熱性、耐湿性等を付与するために、フェノール樹脂の樹脂物性を以下のように制御することが重要である。不飽和環状炭化水素1分子にフェノール類が2分子付加した、フェノール性水酸基を2つ含有する化合物(以下、2核体成分と称することがある。)の樹脂中における含有量は、樹脂の粘度、流動性、硬化性等に大きく影響するため、適宜調整することが重要である。
フェノール樹脂中の2核体成分の含有量としては、30〜90質量%が好ましく挙げられ、特に40〜80質量%の範囲において好ましい硬化特性を示す。2核体成分の含有量が30質量%未満の場合は樹脂の流動性が低下して成形性が悪くなり、また90質量%より多い場合は流動性は良好であるものの硬化後の架橋密度が低下するため好ましくない。2核体成分の量は、主としてフェノール類と不飽和環状炭化水素の反応モル比によって制御可能であり、モル比を適宜調整して2核体成分の量を制御するのが好ましい。
また、樹脂粘度は成形時の流動特性に大きく影響を与えるため適度に調節する必要がある。粘度の規定については特に限定されるものではないが、例えばキャノン−フェンスケ動粘度管手法による、n−ブタノールの50%樹脂溶液の溶液粘度を把握することが有効であり、同法による溶液粘度において50mm2/s〜250mm2/sの範囲に入るものが好ましく、特に70mm2/s〜200mm2/sの範囲で制御された樹脂は好ましい流動特性を発揮する。
また、樹脂中のフェノール性水酸基含有量は硬化特性等に影響するため、適宜調節する必要がある。フェノール性水酸基含有量の規定については特に制限されるものではないが、例えばピリジン−無水酢酸溶液中でのアセチル化物のアルカリ逆滴定法で測定された樹脂中水酸基の当量で160g/eq〜200g/eqの範囲が好ましく、特に165g/eq〜190g/eqに調整された樹脂は好ましい硬化特性を発揮するだけでなく、流動性とのバランスが良く成型時のハンドリングが非常に良好である。
本明細書に記載の製造方法によれば、上記の樹脂物性を満足するフェノール樹脂を製造することができる。
【0018】
次に、濃縮工程について説明する。
上記の反応液は、濾過により失活剤等を除去したのち濃縮工程で処理される。濃縮工程では、未反応のフェノール類が回収されるとともに一官能性成分等の不純物が除去され、高純度フェノール樹脂が得られる。
濃縮条件は、濃縮系内の温度や圧力と蒸気圧との関係から一定の条件が定められるものではないが、以下の条件で行うことにより最も効率的な濃縮が可能となる。
すなわち、系内温度については、樹脂の分解が起こらない範囲であれば特に制限されるものではないが、250℃以下が好ましく、さらに好ましくは180〜220℃の範囲である。
系内圧力については、常圧、減圧、加圧のいずれの条件下で実施しても良いが、前記の温度範囲で濃縮を円滑にかつ迅速にすませるために系内を減圧下にすることが好ましい。具体的には、66.5kPa(500torr)以下の範囲が好ましく、特に40kPa(300torr)以下にすることが好ましい。
さらに、樹脂中の一官能性成分および未反応フェノール類を効率良く除去するために、減圧条件下において系内に窒素あるいは高圧水蒸気等を吹き込む操作を行うのが好ましい。
系内に導入する水蒸気あるいは窒素の圧力については特に限定されるものではないが、具体的には0.3〜2.0MPaの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5MPaの範囲で吹き込み操作を行った場合に効率良く不純物を除去できる。
【0019】
濃縮方法は特に制限されるものではないが、好ましい濃縮方法として以下の例が挙げられる。濾過を行った反応液(濾液)を濃縮を行う釜に移送した後、加熱を開始すると同時に系内を連続的に減圧していく。系内が200℃に到達した時点で系内をフル減圧とし、13kPa(100torr)以下とする。任意の時間、この状態で濃縮を行った後、減圧下において高圧水蒸気を系内に吹き込み、最終的に水蒸気を残留させないよう窒素を吹き込むことにより濃縮を終了する。濃縮の終了点は、GPC分析により、未反応フェノール類およびポリスチレン換算数平均分子量320以下の領域に検出される一官能性成分の量を確認することによって決定される。フェノール樹脂中における一官能性成分の含有量は、2質量%以下になっていることが必要である。また、未反応フェノール類の含有量は製品を使用する際の環境への配慮の点からは少ない方が好ましいが、生産効率および品質の面から、樹脂中の残存量が500ppm以下になるようにすれば十分であり好ましくは200ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下である。すなわち、500ppmより多い場合は、樹脂の性能や環境への影響の面から好ましくなく、一方、より少なくしようとすると濃縮時間が長くなる等の問題があるため、それらのバランスを考慮することが大切である。
以上のように、反応工程および濃縮工程において一官能性成分の量を制御することにより、本発明の高純度フェノール樹脂を得ること可能となる。
【0020】
以下、一官能性成分について、フェノール類としてフェノールを用い、不飽和環状炭化水素としてジシクロペンタジエンを用いた場合において具体的に説明する。
この場合、一官能性成分としては、主に下記の一般式(1)で示される化合物Aおよび一般式(2)で示される化合物Bが含まれる。
【化3】
【化4】
【0021】
化合物Aおよび化合物Bは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により分取して単離した成分を核磁気共鳴(NMR、磁気周波数400MHz)で分析することにより同定することができる。
化合物Aは、1H−NMR測定結果から、以下の計算式1により分子中の脂肪族水素含有率が約60%と計算され、また化学シフト4.9ppm付近にフェノール性水酸基に由来するシングルピークが観測されることなどから同定できる。また、13C−NMR測定結果から、以下の計算式2により求めることができる。
計算式1
分子中の脂肪族水素含有率 = A1/(A1+A2)
(A1は1H−NMR測定チャート上の化学シフトが0〜4.8ppmのピーク面積強度、A2は1H−NMR測定チャート上の化学シフトが6.5〜8.5ppmのピーク面積強度)
計算式2
エーテル型生成体含有率 = B3/(B1+B2+B3)
(B1は13C−NMR測定チャート上の化学シフト130〜133ppmの面積強度、B2は13C−NMR測定チャート上の化学シフト137〜140ppmの面積強度、B3は13C−NMR測定チャート上の化学シフト155〜160ppmの面積強度)
化合物Bは、1H−NMR測定から、以下の計算式3により分子中の脂肪族水素含有率が76%と計算されることから同定できる。
計算式3
分子中の脂肪族水素含有率 = C1/(C1+C2)
(C1は1H−NMR測定チャート上の化学シフトが0〜6ppmのピーク面積強度、C2は1H−NMR測定チャート上の化学シフトが6.5〜8.5ppmのピーク面積強度)
【0022】
フェノール樹脂中の化合物Aおよび化合物Bの含有量は、GPC分析により、ポリスチレン換算数平均分子量320以下相当の領域に検出されるそれらの量を測定することにより求めることができる。
反応工程において、化合物Aおよび化合物Bの生成量を確認することが重要であり、反応工程終了時に化合物Aの含有量が樹脂全体の2質量%未満、化合物Bの含有量が1.5質量%未満であれば、後の濃縮工程で効率的に一官能性成分を低減することができ、最終的にそれらの含有量が著しく少ない高純度のフェノール樹脂を得ることが可能となる。
【0023】
濃縮工程においては、減圧下で高圧水蒸気の吹き込み操作を行うことにより、樹脂中の化合物Aの含有量が1.5質量%以下、化合物Bの含有量が0.5質量%以下とすることができる。さらには、化合物Aの含有量を1質量%以下、化合物Bの含有量を0.2質量%以下にするのが好ましい。
【0024】
本発明の高純度フェノール樹脂の製造方法は、上記の反応制御および濃縮制御を行うことが肝要であり、これらを同時に実施することにより、耐熱特性の良好な高純度フェノール樹脂を得ることができる。
以上のようにして得られた高純度フェノール樹脂は、耐熱特性が優れていることからエポキシ樹脂の原料とするほか、電気絶縁材料、特に半導体封止材用あるいは積層板用のエポキシ樹脂の硬化剤として有用であるが、特にその用途が限定されるものではない。
【0025】
続いて本発明の高純度エポキシ樹脂の製造方法について説明する。
本発明の高純度エポキシ樹脂は、上記の高純度フェノール樹脂を、塩基触媒の存在下でエピハロヒドリン類と反応させグリシジル化することにより得ることができる。
グリシジル化の反応は、常法により行うことができる。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の塩基の存在下、通常10〜150℃、好ましくは30〜80℃の温度で、高純度フェノール樹脂を、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン等のグリシジル化剤と反応させたのち、水洗、乾燥することにより得ることができる。
グリシジル化剤の使用量は、高純度フェノール樹脂に対して好ましくは2〜20倍モル当量、特に好ましくは3〜7倍モル当量である。
また反応の際、減圧下にて、グリシジル化剤との共沸蒸留により水を留去することによって反応をより速く進行させることができる。
また本発明の高純度エポキシ樹脂を電子分野で使用する場合、副生する塩化ナトリウム等の塩は、水洗工程で完全に除去しておかなければならない。この際、未反応のグリシジル化剤を蒸留により回収して反応溶液を濃縮した後、濃縮物を溶剤に溶解して水洗してもよい。好ましい溶剤としては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、ブチルセロソルブ等を挙げることができる。水洗した濃縮物は、加熱濃縮を行う。
【0026】
本発明のエポキシ樹脂を封止材用樹脂として使用した場合に、優れた硬化性、成形性等を示し、硬化後に優れた耐熱性、耐湿性等を付与するために、エポキシ樹脂の樹脂物性を以下のように制御することが重要である。
樹脂中の2核体成分にグリシジル基が2つ付加した化合物(以下、2核体エポキシ化成分と表現することがある)の含有量は、樹脂の粘度、流動性、硬化性に大きく影響を与えるため、適宜調整することが重要である。すなわちエポキシ樹脂中の2核体エポキシ化成分の含有量は、30〜90質量%であるのが好ましく、特に40〜80質量%の範囲が好ましい。30質量%未満の場合は、流動性が低下し硬化物の成形性に大きく影響を与え、また90質量%より多い場合は良好な流動性が得られるものの、架橋密度が低下し硬化特性を悪化させるため好ましくない。
樹脂粘度は成形時の流動特性に大きく影響を与えるため適度に調節する必要がある。この粘度の規定については特に限定されるものではないが、例えばキャノン−フェンスケ動粘度管手法による、1,4−ジオキサンの50%樹脂溶液の溶液粘度を把握することが有効であり、同法による溶液粘度において、100mm2/s以下の範囲が好ましく、特に70mm2/s以下の範囲で制御された化合物は好ましい流動特性を発揮する。
高純度エポキシ樹脂中のエポキシ基の含量は、通常200〜500g/eq、好ましくは250〜450g/eqであるのが望ましい。エポキシ基の含量が500g/eq以上の場合には、架橋密度が低くなりすぎるため好ましくない。
本発明に記載の製造法によれば、上記の物性を満足するエポキシ樹脂を製造することができる。
このようにして得られた高純度エポキシ樹脂は、従来の方法で得られる同様の構造を有するエポキシ樹脂と比較すると耐熱性に優れ、特に耐ハンダクラック性に著しく優れる等の利点から半導体封止材料用途が極めて有用である。また、積層板用のエポキシ樹脂組成物原料としても有用であり、エポキシ樹脂の溶剤への溶解性に優れるために電気積層板用途でのワニス等として用いることができる。また、本発明のエポキシ樹脂を臭素化多価フェノール類で変性を施したオリゴマー型エポキシ樹脂を積層板用途に用いることもできる。さらにはこれに多官能型エポキシ樹脂を配合或いは変性して耐熱性を付与させたものも使用できる。また高分子型エポキシ樹脂を得るため、2段法反応の原料樹脂として当該樹脂を使用することも可能である。その他、粉体塗料、ブレーキシュー等にも有用であり、特にその用途が限定されるものではない。
【0027】
続いて、本発明の半導体封止材用エポキシ樹脂組成物について説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填剤を必須成分として含有するが、エポキシ樹脂として本発明の高純度エポキシ樹脂を用い、または、硬化剤として本発明の高純度フェノール樹脂を用いることを特徴とする。
エポキシ樹脂として、本発明の高純度エポキシ樹脂を用いる場合、さらにその他のエポキシ樹脂を併用しても構わない。他のエポキシ樹脂としては、公知のものが何れも使用でき、例えばビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エポキシ樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、特に耐熱性に優れる点からオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が、また流動性に優れる点からビフェニル型二官能エポキシ樹脂が好ましい。上記の他の公知のエポキシ樹脂は、本発明の高純度フェノール樹脂を硬化剤として用いる場合にもエポキシ樹脂として用いることができる。
【0028】
硬化剤としては、本発明の高純度フェノール樹脂に加え、通常エポキシ樹脂の硬化剤として常用されている化合物はすべて使用することができ、特に限定されるものではないが、例えばジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどの脂肪族アミン類、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミン類、フェノールノボラック樹脂、オルソクレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ビスフェノールFノボラック樹脂、フェノール類−ジシクロペンタジエン重付加型樹脂、ジヒドロキシナフタレンノボラック樹脂、キシリデンを結接基とした多価フェノール類、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール類樹脂、ポリアミド樹脂およびこれらの変性物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸などの酸素水物系硬化剤、ジシアンジアミド、イミダゾール、三フッ化ホウ素・アミン錯体、グアニジン誘導体等の潜在性硬化剤等が挙げられる。
中でも半導体封止材用としては上記フェノールノボラック樹脂等の芳香族炭化水素−ホルムアルデヒド樹脂が耐熱性、成形性に優れ、またフェノールアラルキル樹脂が耐熱性、成形性、低吸水性に優れる点から好ましい。
硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂組成物に十分な耐熱性を付与する量であれば特に限定されないが、好ましくはエポキシ樹脂の一分子中に含まれるエポキシ基の数と、硬化剤中の活性水素の数が当量付近となる量である。
【0029】
また、硬化促進剤を適宜使用することができる。硬化促進剤としては公知のものがいずれも使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸・アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能である。
【0030】
無機充填剤は、半導体封止材料の機械的強度、硬度を高め、低吸水率、低線膨張係数を達成し、クラック防止効果を高めることができる。
用いる無機充填剤としては特に限定されないが、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられる。これらの中でも、特に半導体封止材料用途においては溶融シリカ、結晶シリカが一般的に用いられており、特に流動性に優れる点から溶融シリカが好ましい。また球状シリカ、粉砕シリカ等も使用できる。
無機充填剤の配合量は特に限定されるものではないが、組成物中75〜95質量%の範囲であることが好ましく、特に半導体封止剤用途において耐ハンダクラック性が非常に優れるため、この範囲が好ましい。本発明においては75質量%以上としても流動性、成形性を全く損なうことがない。
【0031】
上記の成分の他に必要に応じて、着色剤、難燃剤、離型剤、またはカップリング剤などの公知の各種の添加剤も適宜配合することができる。半導体封止材料としては、テトラブロモA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂、三酸化アンチモン、ヘキサブロモベンゼン等の難燃剤、カーボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワックス、合成ワックス等の雌型剤及びシリコンオイル、合成ゴム、シリコーンゴム等の低応力添加剤等の添加剤を適宜配合することが好ましい。
【0032】
また、上記の各成分を用いて成型材料を調製するには、エポキシ樹脂、硬化剤、および無機充填剤、さらには硬化促進剤、その他の添加剤をミキサー等によって十分に均一に混合した後、更に熱ロールまたはニーダー等で溶融混練し、射出成形あるいは冷却後粉砕等を行う。
【0033】
【実施例】
以下本発明を実施例及び比較例により詳細に説明する。
なお、以下の実施例並びに比較例におけるフェノール樹脂の特性は以下の方法により測定した。
1)化合物A含有量(質量%)
フェノール樹脂の1質量%テトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、以下の条件で測定した。
分析機器:WATERS社製、示差屈折検出器「WATERS410」により検出し、同社製高速液体クロマトグラフィーマネージャー「ミレニアム」を用いて得られた測定チャート上における、ポリスチレン換算数平均分子量230以上320未満の範囲内に検出される物質の全体に対する含有量により求めた。
2)化合物B含有量(質量%)
フェノール樹脂の1質量%テトラヒドロフラン(THF)溶液を用い、以下の条件で測定した。
分析機器:WATERS社製、示差屈折検出器「WATERS410」により検出し、同社製高速液体クロマトグラフィーマネージャー「ミレニアム」を用いて得られた測定チャート上における、ポリスチレン換算数平均分子量100以上230未満の範囲内に検出される物質の全体に対する含有量により求めた。
3)OH当量
製造で得られたフェノール樹脂をピリジン−無水酢酸混合溶液中で加熱還流し、反応後の溶液を水酸化カリウムで逆滴定することにより決定した。
4)軟化点
JIS K2207に記載の環球式軟化点測定法に従い測定した。
5)2核体成分量および2核体エポキシ化成分量
フェノール樹脂の1質量%THF溶液を用い、WATERS社製の示差屈折検出器「WATERS410」により検出し、同社製高速液体クロマトグラフィーマネージャー「ミレニアム」を用いて測定した。
6)溶液粘度
ASTM D446に記載のキャノンフェンスケ動粘度管手法に従い、25℃に制御された恒温槽内でSize No.300の粘度管を使用して測定した。なお、フェノール樹脂の測定についてはn−ブタノール50%溶液、エポキシ樹脂については1,4−ジオキサン50%樹脂溶液を用いて測定を行った。
【0034】
<製造実施例1>
[フェノール樹脂(I)の製造]
反応器にフェノールとトルエンを仕込み、160℃に加熱して、トルエンとの共沸をするとともに、トルエンを留去した。適宜にサンプリングをして系内フェノールの水分量が100ppm以下であることを確認した後、この脱水後のフェノール1050g(11.2モル)に三フッ化ホウ素・フェノール錯体を3.0g添加して均一にした後、液温を80℃に保持しながらジシクロペンタジエン188g(1.4モル)を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後、140℃に昇温し、更に3時間攪拌した。
なお、ジシクロペンタジエンなどは別に測定して水分量が100ppm以下であることを確認している。また反応系の水分量も適宜に測定し、その水分量が100ppm以下であることを確認している。
GPC手法により、反応液中の化合物Aの含有量が1.1質量%、化合物Bの含有量が0.8質量%であることを確認した後、反応液を70℃に冷却して、水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム/ハイドロタルサイト(キョーワード1000)を15.0g添加し、触媒を失活させた後、反応液を濾過した。得られた濾過液を190℃、13kPa(100torr)の減圧下で5時間蒸留濃縮した。その際、減圧下に10MPaの窒素を吹き込む操作も行った。以上のようにして、フェノール樹脂(I)415gを得た。
得られたフェノール樹脂の軟化点は95.0℃、フェノール性水酸基当量は170g/eqであった。
GPC測定によるこのフェノール樹脂中の化合物Aの含有率は1.1質量%、化合物Bの含有率は0.4質量%であった。また、2核体成分の含有量は65質量%、溶液粘度は90mm2/sであった。
【0035】
<製造実施例2>
[エポキシ樹脂(I)の製造]
撹拌機、還流冷却器および温度計付きの3リットル4つ口フラスコに、製造実施例1の方法で製造されたフェノール樹脂(I)170gをエピクロルヒドリン400gとを仕込んだ後、溶解、撹拌し、反応系内を20kPa(150torr)の圧力に調製し、68℃に昇温した。この系に濃度48質量%の水酸化ナトリウム水溶液100gを連続的に添加しながら3.5時間反応させた。該反応により生成する水および水酸化ナトリウム水溶液の水を、水−エピクロルヒドリン共沸混合物の還流により分解し、反応系外へ連続的に除去した。反応終了後、反応系を常圧に戻し110℃の温度まで昇温して反応系の水を完全に除去した。過剰のエピクロルヒドリンを常圧下で蒸留除去し、さらに2kPa(15torr)の減圧下に140℃で蒸留を行なった。
生成した樹脂および塩化ナトリウムの混合物に、メチルイソブチルケトン300gおよび10質量%の水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、85℃の温度で1.5時間反応を行なった。反応終了後、メチルイソブチルケトン750gおよび水300gを加え、下層の塩化ナトリウム水溶液を分液除去した。次にメチルイソブチルケトン液層に水150gを加えて洗浄し、リン酸で中和し、水層を分離したのちさらに水800gで洗浄し水層を分離した。油層、水層の分離性は良く、定量的に無機塩を回収した後、メチルイソブチルケトン液層を常圧下で蒸留し、続いて0.67kPa(5torr)、140℃で減圧蒸留を行い、216gのエポキシ樹脂(I)を得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は263g/eqであった。また、2核体エポキシ化成分の含有量は53質量%、溶液粘度は26mm2/sであった。
【0036】
<製造実施例3>
[フェノール樹脂(II)の製造]
反応器にフェノールとトルエンを仕込み、製造実施例1と同様の共沸脱水を行なった。適宜にサンプリングをして系内フェノールの水分量が100ppm以下であることを確認した後、脱水後のフェノール846g(9モル)に三フッ化ホウ素・フェノール錯体を1.7gを添加し、液温を80℃に保持しながらジシクロペンタジエン122g(0.9モル)を滴下して、実施例1と同様の操作を行って反応させた。なお、ジシクロペンタジエンなどは別に測定して水分量が100ppm以下であることを確認している。また反応系の水分量も適宜に測定し、その水分量が100ppm以下であることを確認している。
GPC手法により、反応液中の化合物Aの含有量が1.1質量%、化合物Bの含有量が0.8質量%であることを確認した後、さらに140℃で5時間反応を継続した。再度GPC手法により、反応液中の化合物Aの含有量が1.1質量%、化合物Bの含有量が0.7質量%であることを確認した後、反応液を70℃に冷却して、水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウム/ハイドロタルサイト(キョーワード1000)を10.0g添加し、触媒を失活させた後、反応液を濾過した。得られた濾過液を200℃、13kPa(100torr)の減圧下で10時間蒸留濃縮した。その際、減圧下に10MPaの窒素を吹き込む操作も行った。以上のようにして、フェノール樹脂(II)280gを得た。
このフェノール樹脂の軟化点は91.0℃であり、水酸基当量を測定したところ、169g/eqであった。この樹脂中の化合物Aの含有率は1.4質量%、化合物Bの含有率は0.2質量%であった。また、2核体成分の含有量は70質量%、溶液粘度は80mm2/sであった。
【0037】
<製造実施例4>
[エポキシ樹脂(II)の製造]
製造実施例3で合成したフェノール樹脂(II)169gを用いた以外は製造実施例2と同様の操作を行い、182gのエポキシ樹脂(II)を得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は256g/eqであった。また、2核体エポキシ化成分の含有量は66質量%、溶液粘度は17mm2/sであった。
【0038】
<製造比較例1>
[フェノール樹脂(III)の製造]
反応器にフェノールとトルエンを仕込み、製造実施例1と同様の共沸脱水を行なった。適宜にサンプリングをして系内フェノールの水分量が100ppm以下であることを確認した後、脱水後のフェノール1050g(11.2モル)に三フッ化ホウ素・フェノール錯体を1.0gを添加し、液温を80℃に保ちジシクロペンタジエン188g(1.4モル)を滴下して、実施例1と同様の操作を行って反応させた。なお、ジシクロペンタジエンなどは別に測定して水分量が100ppm以下であることを確認している。また反応系の水分量も適宜に測定し、その水分量が100ppm以下であることを確認している。
GPC手法により、反応液中の化合物Aの含有量が3.4質量%、化合物Bの含有量が2.1質量%であることを確認した後、さらに140℃で5時間反応を継続した。GPCによりこの反応液中の化合物Aの含有量が3.3質量%、化合物Bの含有量が1.9質量%であることを確認した後、製造実施例1と同様に失活、濃縮処理を行いフェノール樹脂(III)262gを得た。
得られたフェノール樹脂の軟化点は86.5℃、フェノール性水酸基当量は181g/eqであった。
GPC測定によるこのフェノール樹脂中の化合物Aの含有率は3.3質量%、化合物Bの含有率は1.3質量%であった。また、2核体成分の含有量は68質量%、溶液粘度は88mm2/sであった。
【0039】
<製造比較例2>
[エポキシ樹脂(III)の製造]
撹拌機、還流冷却器および温度計付きの3リットル4つ口フラスコに、製造比較例1の方法で製造されたフェノール樹脂(III)181gをエピクロルヒドリン400gとを仕込んだ後、溶解、撹拌し、反応系内を20kPa(150torr)の圧力に調製し、68℃に昇温した。この系に濃度48質量%の水酸化ナトリウム水溶液100gを連続的に添加しながら3.5時間反応させた。該反応により生成する水および水酸化ナトリウム水溶液の水を、水−エピクロルヒドリン共沸混合物の還流により分解し、反応系外へ連続的に除去した。反応終了後、反応系を常圧に戻し110℃の温度まで昇温して反応系の水を完全に除去した。過剰のエピクロルヒドリンを常圧下で蒸留除去し、さらに2kPa(15torr)の減圧下に140℃で蒸留を行なった。
生成した樹脂および塩化ナトリウムの混合物に、メチルイソブチルケトン300gおよび10質量%の水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、85℃の温度で1.5時間反応を行なった。反応終了後、メチルイソブチルケトン750gおよび水300gを加え、下層の塩化ナトリウム水溶液を分液除去した。次にメチルイソブチルケトン液層に水150gを加えて洗浄し、リン酸で中和し、水層を分離したのちさらに水800gで洗浄し水層を分離した。油層、水層の分離性は良く、定量的に無機塩を回収した後、メチルイソブチルケトン液層を常圧下で蒸留し、続いて0.67kPa(5torr)、140℃で減圧蒸留を行い、220gのエポキシ樹脂(III)を得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は278g/eqであった。また、2核体エポキシ化成分の含有量は52質量%、溶液粘度は23mm2/sであった。
【0040】
<製造比較例3>
[フェノール樹脂(IV)の製造]
反応器にフェノールとトルエンを仕込み、製造実施例1と同様の共沸脱水を行なった。適宜にサンプリングをして系内フェノールの水分量が100ppm以下であることを確認した後、脱水後のフェノール752g(8モル)に三フッ化ホウ素・フェノール錯体を3.2gを添加して均一にした後、液温を90〜100℃に保持しながらジシクロペンタジエン53g(0.4モル)を1時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後、110℃に昇温し、更に3時間攪拌した。
GPC手法により、反応液中の化合物Aの含有量が1.6質量%、化合物Bの含有量が2.1質量%であることを確認した。この反応液を触媒を失活せずにこのまま濃縮し、フェノール樹脂(IV)120gを得た。
得られたフェノール樹脂の軟化点は78.0℃、フェノール性水酸基当量は169g/eqであった。
この樹脂中の化合物Aの含有率は1.6質量%、化合物Bの含有率は2.2質量%であった。また、2核体成分の含有量は80質量%、溶液粘度は75mm2/sであった。
【0041】
<製造比較例4>
[エポキシ樹脂(IV)の製造]
撹拌機、還流冷却器および温度計付きの3リットル4つ口フラスコに、製造比較例3の方法で製造されたフェノール樹脂(IV)169gをエピクロルヒドリン400gとを仕込んだ後、溶解、撹拌し、反応系内を20kPa(150torr)の圧力に調製し、68℃に昇温した。この系に濃度48質量%の水酸化ナトリウム水溶液100gを連続的に添加しながら3.5時間反応させた。該反応により生成する水および水酸化ナトリウム水溶液の水を、水−エピクロルヒドリン共沸混合物の還流により分解し、反応系外へ連続的に除去した。反応終了後、反応系を常圧に戻し110℃の温度まで昇温して反応系の水を完全に除去した。過剰のエピクロルヒドリンを常圧下で蒸留除去し、さらに2kPa(15torr)の減圧下に140℃で蒸留を行なった。
生成した樹脂および塩化ナトリウムの混合物に、メチルイソブチルケトン300gおよび10質量%の水酸化ナトリウム水溶液36gを加え、85℃の温度で1.5時間反応を行なった。反応終了後、メチルイソブチルケトン750gおよび水300gを加え、下層の塩化ナトリウム水溶液を分液除去した。次にメチルイソブチルケトン液層に水150gを加えて洗浄し、リン酸で中和し、水層を分離したのちさらに水800gで洗浄し水層を分離した。油層、水層の分離性は良く、定量的に無機塩を回収した後、メチルイソブチルケトン液層を常圧下で蒸留し、続いて0.67kPa(5torr)、140℃で減圧蒸留を行い、218gのエポキシ樹脂(IV)を得た。このエポキシ樹脂のエポキシ当量は264g/eqであった。また、2核体エポキシ化成分の含有量は72質量%、溶液粘度は10mm2/sであった。
以上製造実施例1〜4および製造比較例1〜4の製造物を用いた樹脂組成物の耐熱特性について以下に検討を行った。
【0042】
<実施例1、3および比較例1、3>
まず、フェノール樹脂を硬化剤として用いた組成物としての流動性と耐熱性についての比較を行った。表1で示される配合に従って調製した混合物を熱ロールにて100℃、8分間混練し、その後粉砕したものを120〜140MPa(1200〜1400kg/cm2)の圧力にてタブレットを作成し、それを用いてトランスファー成形機にてプランジャー圧力8MPa(80kg/cm2)、金型温度175℃、成形時間100秒の条件下にて封止し、厚さ2mmのフラットパッケージを評価用試験片として作成した。その後175℃で8時間の後硬化を施した。エポキシ樹脂組成物の流動性の指標としてゲルタイムと試験用金型を用い175℃、7MPa(70kg/cm2)、120秒の条件のスパイラルフローの測定を行った。また、評価用試験片を用いて耐熱性の指標としてDMAによるガラス転移温度の測定を行った。また85℃、85%RHの雰囲気中168時間放置し吸湿処理を行い吸水率の測定を行った。また、この後260℃のハンダ浴に10秒浸せきさせた際のクラック発生率を調べた。これらの結果を表1に示す。フェノール樹脂(I)、(II)を用いた実施例1および3を配合した組成物はスパイラルフローが短く、ゲルタイムが小さく、またガラス転移温度が高く耐熱性の優れたものであった。
フェノールノボラックはタマノール758(荒川化学(株)製、軟化点83℃、水酸基当量104g/eq)を用いた。オルソクレゾールノボラックエポキシはESCN−220L(住友化学(株)製、軟化点66℃、エポキシ当量212g/eq)を用いた。
【0043】
【表1】
【0044】
<実施例2、4および比較例2、4>
続いてフェノール樹脂を原料としたエポキシ樹脂を用いた組成物としての流動性と耐熱性についての比較を行った。表2で示される配合に従って調製した混合物を熱ロールにて100℃、8分間混練し、その後粉砕したものを120〜140MPa(1200〜1400kg/cm2)の圧力にてタブレットを作成し、それを用いてトランスファー成形機にてプランジャー圧力8MPa(80kg/cm2)、金型温度175℃、成形時間100秒の条件下にて封止し、厚さ2mmのフラットパッケージを評価用試験片として作成した。その後175℃で8時間の後硬化を施した。エポキシ樹脂組成物の流動性の指標としてゲルタイムと試験用金型を用い175℃、7MPa(70kg/cm2)、120秒の条件のスパイラルフローの測定を行った。また、評価用試験片を用いて耐熱性の指標としてDMAによるガラス転移温度の測定を行った。また85℃、85%RHの雰囲気中168時間放置し吸湿処理を行い吸水率の測定を行った。また、この後260℃のハンダ浴に10秒浸せきさせた際のクラック発生率を調べた。これらの結果を表2に示す。エポキシ樹脂(I)、(II)を用いた実施例2および4を配合した組成物はスパイラルフローが短く、ゲルタイムが小さく、またガラス転移温度が高く耐熱性の優れたものであった。
フェノールノボラックはフェノライトTD−2131(大日本インキ化学(株)製、軟化点80℃、水酸基当量104g/eq)を用いた。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば流動性が良好で半導体を封止する際の成形性に優れる上に、更に封止後の耐熱性に優れるフェノール樹脂、エポキシ樹脂及び半導体封止材用樹脂組成物を提供できる。
Claims (8)
- 酸触媒の存在下にフェノールとジシクロペンタジエンとを接触させる反応工程と、未反応フェノールの除去を含む濃縮工程とを含むフェノール樹脂の製造方法において、反応工程において反応系中の触媒濃度をフェノールとジシクロペンタジエンおよび酸触媒の合計量に対して、0 . 05〜1質量%に調節し、濃縮工程において40k P a(300torr)以下に減圧した後、高圧の水蒸気を吹き込むことにより、フェノール性水酸基を1つのみ含有しかつポリスチレン換算数平均分子量が320以下である一官能性成分の該樹脂中における含有量を2質量%以下にすることを特徴とする高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 反応工程で使用する酸触媒が三フッ化ホウ素・フェノール錯体であることを特徴とする請求項1に記載の高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 酸触媒添加前のフェノール中の水分濃度が200ppm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 濃縮工程において、40kPa(300torr)以下に減圧した後、高圧の水蒸気を吹き込むことにより、樹脂中の未反応フェノールの残存量を500ppm以下にすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 反応工程の終了後に、樹脂中における前記化合物Aの含有量が2質量%未満、前記化合物Bの含有量が1.5質量%未満であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 反応工程において、酸触媒を含むフェノールに90℃以下でジシクロペンタジエンを滴下し、滴下終了後、反応系内の温度を110℃以上とすることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の高純度フェノール樹脂の製造方法。
- 請求項1から7のいずれかに記載の製造方法により高純度フェノール樹脂を製造し、次いで塩基触媒の存在下で当該高純度フェノール樹脂とエピハロヒドリン類を反応させる高純度エポキシ樹脂の製造方法。
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