JP3721060B2 - 反応用試薬の再生方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フリーデルクラフツ反応(アルキル化、アリル化、アシル化等)、フッ素化反応等の反応用試薬その他のものに期待されている安定性が高く、水や有機溶媒に対して不溶性である固体試薬Pb3ClF5 またはPb3BrF5 を使用した後に生成する不活性鉛化合物を再生する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機合成の分野、例えば、フリーデルクラフツ反応によるベンゼンなどの芳香族化合物のアルキル化において、反応用試薬としてAlCl3 やTiCl4 に代表される強いルイス酸が用いられてきた。これらの強いルイス酸を用いると、中間体アルキルカチオンの活性が高いために、1つの芳香族化合物に対して複数のアルキル基が導入され、モノアルキル芳香族化合物を選択的に得ることが困難であった。また、これらの試薬は、吸湿性が強く、刺激臭が強いために、取扱いにくいという問題があった。しかも、これらの試薬は、反応系から分離し難いため、分離操作として、例えば、水に溶解させた後、溶媒抽出等で生成物等を回収しなければならなかった。また、多量のAl3+、Ti4+またはFe3+イオンを環境に排出するという問題もあった。
【0003】
一方、有機塩素化合物のフッ素置換反応用試薬として、フッ化カリウム、フッ化セシウムが一般に使用されているが、反応後、カリウム化合物、セシウム化合物からフッ化カリウム、フッ化セシウムへ再生するための有効な手段がなく、高価なこれらの化合物を水に溶解させて廃棄するしかなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者中の市原等は、かかる課題を解決するため、有機化合物のアルキル化用固体試薬としてPb3XF5(X=ClまたはBr)を開発した(特開平7-300432号)が、本発明者等は、当該反応用試薬を使用した後に生成する不活性鉛化合物を再び元の試薬へ再生する方法、特に、前記試薬をカートリッジ化して使用すると反応および再生を容易かつ効率良く繰り返すことができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明に係る反応用試薬の再生方法は、フリーデルクラフツ反応、フッ素化反応の反応用試薬Pb3XF5(X=ClまたはBr)を前記反応に使用した後、生成した不活性鉛化合物をフッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムのうちのいずれかから選ばれた無機フッ素化合物水溶液と反応させることを特徴とする。この方法を採用することにより、生成した不活性鉛化合物を元の試薬へ容易に再生することができる。
【0006】
特に、前記反応用試薬Pb3XF5はろ紙、ろ布、ろ過板、膜に固定されたカートリッジであることが望ましい。前記反応用試薬Pb3XF5をカートリッジ化して使用することにより、有害性を有する鉛化合物に直接触れることなく、反応および再生を容易かつ効率良く繰り返すことができる。
【0007】
カートリッジはカラムであることが好ましい。これを用いると、有害性を有する鉛化合物を系外に取り出すことなしに、上述した反応と再生を繰り返すことができ、環境面での問題点を解決することができる。
【0008】
本発明で使用し得る無機フッ素化合物は、水溶性のフッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カリウムまたはフッ化セシウムである。これらの物質は、反応により生成した不活性鉛化合物を再生するのに特に有効である。
【0009】
本発明で再生使用する反応用試薬Pb3ClF5 またはPb3BrF5 の特徴は、吸湿性もなく非常に安定しており、水や有機物にほとんど溶けないことである。この調製法については、すでに特開平7-300432号の明細書中に記述されている。これらの試薬は、フリーデルクラフツ反応(アルキル化、アリル化、アシル化等)、フッ素化反応のように脱ハロゲン化を伴う反応に対して非常に有効である。特に、フリーデルクラフツ反応に対してマイルドであるため、副反応が起こりにくく、モノアルキル芳香族化合物等を選択的に得ることができる。
【0010】
特にアリル化は、フリーデルクラフツ反応の中では従前の方法では巧く行かなかった分野であるが、アリル化した芳香族化合物は重合や共重合により新たな高分子材料を供給する可能性を大いに秘めている。最近、固体試薬ZnCl2/SiO2-K2CO3/Al2O3を用いたベンゼン類のアシル化が報告されている(M.Kondomari,S.Nawa,and T.Miyoshi, ジャーナルオブケミカルソサイエィー、ケミカルコミニケーション、ページ1895−1896(1995))が、その収率は低い。Pb3ClF5 および Pb3BrF5は、さらなる収率の向上を実現した。
【0011】
Pb3ClF5 およびPb3BrF5 は、主として、次の反応用試薬として供することができる。
(a) 芳香族化合物のアルキル化
(b) 芳香族化合物のアリル化
(c) 芳香族化合物のアシル化
(d) ベンジルハライド類のフッ素化
(e) 脂肪族ハライド類のフッ素化
【0012】
いずれの反応においても、Pb3ClF5 または Pb3BrF5は、PbClF または PbBrFとなり活性を失う。したがって、2モルの各種ハライド類に対して1モルの Pb3ClF5またはPb3BrF5が必要で、反応の結果3モルの PbClFまたは PbBrFを生成する。その一例として、塩化クロチルを用いたp−キシレンのアリル化反応を次式 (1)に示す。
【0013】
【化1】
【0014】
反応で生成した不活性な鉛化合物 PbClFまたは PbBrFを活性な Pb3ClF5またはPb3BrF5 に再生するには、PbClF または PbBrFをフッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、酸性フッ化アンモニウムのうちのいずれかから選ばれた無機フッ素化合物水溶液と反応させればよい。
【0015】
PbClFとフッ化アンモニウム水溶液との反応を次式 (2)に示す。
【0016】
【化2】
【0017】
この反応は、常温で容易に完結するが加温しても何ら問題はない。反応は静止下でも十分進行するが、攪拌する方が望ましい。使用する水溶液の種類により反応速度は異なり、特にフッ化アンモニウム水溶液とフッ化カリウム水溶液が良好な結果を示す。
必要なフッ素化合物水溶液量は、上記式(2) に示す化学量論量で十分であるが、過剰に用いても何ら問題はない。通常、化学量論量の1.2 倍から3倍の量が用いられる。水溶液の濃度は、低すぎると反応速度の低下と処理廃液量の増加をもたらす。通常10から20wt%の水溶液を使用すると良い。
【0018】
PbClFまたは PbBrFを上記フッ化物水溶液または酸性フッ化物水溶液で再生して得られた、Pb3ClF5 または Pb3BrF5は、水溶液をろ過して除去した後、洗浄・乾燥して、繰り返しフリーデルクラフツ反応、フッ素化反応に供することができる。
【0019】
洗浄は、水または水溶性の有機溶剤のいずれも使用できるが、廃水の負荷を考えれば容易に回収・再利用ができる有機溶剤の方が好ましい。有機溶剤としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトン等が使用できる。再利用のことを考えれば、メチルアルコールのように水と共沸しない有機溶剤が好ましい。また、反応の種類によっては、副反応で生成した有機物が鉛化合物表面に付着するために有機溶剤による洗浄が必要となる。
なお、Pb3ClF5 または Pb3BrF5の反応性は、水分の存在により著しく低下するために、反応する前の乾燥は充分に行わなければならない。
【0020】
Pb3ClF5または Pb3BrF5は、今までになく高収率でモノアルキル芳香族化合物等を選択的に得ることができるだけでなく、安定性が高い固体で、水に対して難溶性であり、ほとんどの有機物に対して不溶性である。しかしながら、比較的細かい鉛化合物であることからこの取り扱いに関しては、人や環境に対して配慮を十分に行わなければならない。したがって、開放系での取り扱いは極力避けなければならない。
そこで、上記の再生手段をベースに、Pb3ClF5 または Pb3BrF5をカートリッジ化することにより、直接鉛化合物に触れることなく、また系外への鉛化合物の流出を避け、反応と再生を効率良く繰り返すことができる反応システムを開発した。
【0021】
カートリッジ化は、細かい鉛化合物の系外への漏洩を防ぐと共に、反応後の溶液、洗浄液および再生後の溶液を分離するために、適当なポアサイズを有するろ紙、ろ布、ろ過板、膜を用いて容器、カラム等に入れて行う。材質は、反応および乾燥時の温度に耐え、減圧ろ過や真空乾燥に耐えるものでなければならない。さらに、反応で生成するフッ化水素に耐食性を有するものが良い。ろ紙、ろ布、ろ過板、膜については、例えば、テフロン樹脂製のフィルター、金属焼結板等を用いることができる。容器またはカラムなどの材質としては、耐食性を有する金属材料が好ましく、ステンレス鋼、ニッケル、モネル、ハステロイ、カーペンター等を使用することができる。
【0022】
本発明では、カラムその他の反応容器等から鉛化合物を取り出すことなしに、フリーデルクラフツ反応、フッ素化反応を行うことができ、またこれらの反応で不活性になった鉛化合物 PbClFまたは PbBrFを、活性な Pb3ClF5または Pb3BrF5への再生反応を繰り返し行うことができる。本発明は、ろ紙、ろ布、ろ過板、容器、カラムの構造や材質について何ら制限されるものではない。その一例として、本発明で使用した 5000cm3のステロイC-22製反応容器を図1に示す。この容器は、攪拌機と高い耐食性と耐熱性を有するポリフロン製のろ紙を備え、外部からマントルヒーターを用いて加温できる構造になっている。
この反応容器を用いた一般的な手順は、反応−ろ過−洗浄−乾燥−再生−ろ過−洗浄−乾燥で、この手順を繰り返す。
【0023】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
【0024】
(実施例1)
100cm3のフッ素樹脂(PFA)製瓶にPbClF 20g 、15wt%−NH4F水溶液 40gおよびPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製攪拌子を加え、攪拌台に乗せて2時間攪拌した。その後、ろ紙を装着したヌッチェと吸引瓶を用いて吸引ろ過を行い、続いて 30cm3のアセトンを用いて2回洗浄し、固形物を回収してエアーバスにて60℃−2時間乾燥させた。乾燥後、蛍光X線分析とX線回折分析を行った。蛍光X線オーダー分析による、元素の成分比は、鉛80.5%、フッ素13.8%、塩素5.2 %で、X線回折では、 Pb3ClF5以外は確認できなかった。
【0025】
(実施例2)
100cm3のフッ素樹脂(PFA)製瓶にPbBrF 20g 、15wt%−NH4F水溶液 40gおよびPTFE製攪拌子を加え、攪拌台に乗せて2時間攪拌した。その後、ろ紙を装着したヌッチェと吸引瓶を用いて吸引ろ過を行い、30cm3 のアセトンを用いて2回洗浄後、固形物を回収してエアーバスにて60℃−2時間乾燥させた。乾燥後、蛍光X線分析とX線回折分析を行った。蛍光X線オーダー分析による、元素の成分比は、鉛76.9%、フッ素12.5%、臭素10.5%で、X線回折では、 Pb3BrF5以外は確認できなかった。
【0026】
(実施例3)
実施例1と同じ条件下で、PbClF と反応させる溶液の種類を変えて行った結果を表1に示す。成分比は、X線回折分析による Pb3ClF5と PbClFの強度比から求めた。
【0027】
【表1】
【0028】
(実施例4)
図1に示す攪拌機、ポリフロン製のろ紙およびマントルヒーターを備え、あらかじめ Pb3ClF5600gを入れた 5000cm3ハステロイC-22製の容器に、p−キシレン 2500cm3と塩化クロチル91.8g を加えて、72 rpmで攪拌しながら、25℃で式(3) に示すアリル化反応を行わせた。2時間後、攪拌を止め、下部より真空ポンプを用いて吸引し、反応溶液約 2500cm3をろ別・回収した。アリル化反応生成物の収率は82.7%であった。
続いて、反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて攪拌して洗浄・ろ過を2回繰り返した後、25℃で真空乾燥を行った。乾燥後、反応容器に15wt%−NH4F水溶液 2000cm3を加えて2時間72 rpmで攪拌して、反応で生成した PbClFを Pb3ClF5に再生した。再生後、真空ポンプを用いて吸引ろ過して処理液を回収した。さらに、反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、120 ℃で16時間真空乾燥を行った。
同様に、反応−ろ過−洗浄−乾燥−再生−ろ過−洗浄−乾燥をさらに4回繰り返し、すべての反応において、80%以上の収率でアリル化生成物を得ることができた。
【0029】
【化3】
【0030】
(実施例5)
実施例4と同じ反応容器を用い、トルエン 2500cm3および塩化ベンジル200gを加えて、72 rpmで攪拌しながら、50℃で式(4) に示すアルキル化反応を行わせた。5時間後、攪拌を止めて室温まで放冷させた後、下部より真空ポンプを用いて吸引し、反応溶液約 2500cm3をろ別・回収した。反応生成物の収率は98.6%であった。
続いて、反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、25℃で真空乾燥を行った。乾燥後、反応容器に15wt%−NH4F水溶液2000 cm3を加え、72 rpmで2時間攪拌して、反応で生成した PbClFを Pb3ClF5に再生した。その後、下部より真空ポンプを用いて吸引して処理液をろ別・回収した。反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、120 ℃で16時間真空乾燥を行った。
さらに、同様な反応−ろ過−洗浄−乾燥−再生−ろ過−洗浄−乾燥を2回繰り返し、それぞれ96.1%、98.2%の収率でトルエンがベンジル化した生成物を得ることができた。
【0031】
【化4】
【0032】
(実施例6)
実施例4と同じ反応容器を用い、n−ドデシルベンゼン 2000cm3およびアセチルクロライド 90.0gを加えて、72 rpmで攪拌しながら、60℃で式(5) に示すアシル化反応を行わせた。6時間後攪拌を止め、一晩放置して室温まで放冷させた後、真空ポンプを用いて吸引ろ過して反応溶液約 2000cm3をろ別・回収した。アシル化生成物の収率は86.2%であった。
続いて、反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、真空乾燥を行った。乾燥後、反応容器に15wt%−NH4F水溶液 2000cm3を加え、72 rpmで2時間攪拌して、反応で生成した PbClFを Pb3ClF5に再生した。真空ポンプを用いて吸引して処理液を濾別・回収した。反応容器にメチルアルコール 2000cm3を加えて洗浄・濾過を2回繰り返した後、120 ℃で16時間真空乾燥を行った。
さらに、同様な反応−ろ過−洗浄−乾燥−再生−ろ過−洗浄−乾燥を再度繰り返して、79.6%の収率でアシル化生成物を得ることができた。
【0033】
【化5】
【0034】
(実施例7)
図1とほぼ同じ機能を有する300cm3ハステロイ製の反応容器を用い、鉛化合物としては Pb3ClF5に代えて Pb3BrF5 50gを用い、1−ブロモブチレン−2(13.5g) およびアセトニトリル150cm3を加えて、還流条件下で攪拌しながら、式(6) に示す臭素とフッ素の交換反応を行わせた。3時間後攪拌を止め、放置して室温まで放冷させた後、真空ポンプを用いて吸引ろ過して反応溶液152cm3をろ別・回収した。フッ素化生成物として、1−フルオロブテン−2を23%、3−フルオロブテン−1を55%の収率で得た。
続いて、反応容器にメチルアルコール120cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、乾燥を行った。乾燥後、反応容器に15wt%−NH4F水溶液120cm3を加え、2時間攪拌して、反応で生成した PbClFを Pb3ClF5に再生した。真空ポンプを用いて吸引して処理液をろ別した。さらに、反応容器にメチルアルコール120cm3を加えて洗浄・ろ過を2回繰り返した後、120 ℃で16時間真空乾燥を行った。
さらに、反応時間を5時間にした以外は、同様に反応−ろ過−洗浄−乾燥−再生−ろ過−洗浄−乾燥を再度繰り返して、1−フルオロブテン−2を24%、3−フルオロブテン−1を59%の収率で得た。
【0035】
【化6】
【0036】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、フリーデルクラフツ反応、フッ素化反応等の反応用試薬Pb3XF5(X=ClまたはBr)を前記反応に使用した後、生成した不活性鉛化合物をフッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムのうちのいずれかから選ばれた無機フッ素化合物水溶液と反応させることにより、生成した不活性鉛化合物を元の試薬へ容易に再生することができる。
【0037】
請求項2記載の発明によれば、有害性を有する鉛化合物に直接触れることなく、また系外への鉛化合物の流出を防ぎながら、上述した反応と再生を容易かつ効率良く繰り返すことができる。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、有害性を有する鉛化合物を系外に取り出すことなしに、上述した反応と再生を繰り返すことができ、環境面での問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用したハステロイC-22製反応容器の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1…容器本体、2…攪拌機、3…ろ過受け板、4…ポリフロン製ろ紙、5…ろ紙押さえ板、6…止めねじ、7…グランド部、8…ベアリングボックス、9…変速機。
Claims (3)
- フリーデルクラフツ反応、フッ素化反応の反応用試薬Pb3XF5(X=ClまたはBr)を前記反応に使用した後、生成した不活性鉛化合物をフッ化アンモニウム、酸性フッ化アンモニウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムのうちのいずれかから選ばれた無機フッ素化合物水溶液と反応させることを特徴とする反応用試薬の再生方法。
- Pb3XF5がろ紙、ろ布、ろ過板、膜に固定されたカートリッジである請求項1記載の反応用試薬の再生方法。
- カートリッジがカラムである請求項1または2記載の反応用試薬の再生方法。
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