JP3718903B2 - 口金のスリット間隙調整装置、樹脂フイルムの厚み制御方法および樹脂フイルムの製造方法 - Google Patents

口金のスリット間隙調整装置、樹脂フイルムの厚み制御方法および樹脂フイルムの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂フイルム製造ラインにおいて、樹脂フイルムの厚み制御を行う口金のスリット間隙調整装置、樹脂フイルムの厚み制御方法および樹脂フイルムの製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、フイルムの厚み精度向上はフイルムの品質向上のみならず、巻取ロールの巻き姿を向上させ、その結果生産の収率が向上するため、口金でのフイルム厚み斑調整装置の高精度化は極めて重要である。
フイルムの厚み斑を調整するための口金の厚み斑調整方式としては、大きく分けて以下の3種に分類できる。
【0003】
第1の方式は、口金から吐出する熱可塑性樹脂の粘度を変化させ厚み調整するものである。装置の基本構成は、一般に樹脂近傍の口金内にヒータを設け、口金を加熱することで樹脂粘度を変化させる。
第2の方式は、ボルト等の熱膨張を利用してスリット間隙を変化させ厚み調整するものである。粘度変化方式に比べ操作量が大きく、調整装置を比較的コンパクトに設計できるため、口金幅方向に密に配置でき、さらに、各ボルトは同時制御できるため、調整方式としては優れる。
【0004】
第3の方式は、モーター等を利用してスリット間隙調整用ボルトを正転あるいは反転させ、スリット間隙を機械的に調整する方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
第1の方式を採用した場合には、装置の構造は比較的簡単であるが、厚み調整できる熱可塑性樹脂の種類は限定され、樹脂の物性変化等を考慮すると温度制御範囲は限度があり、厚み調整できる範囲が小さいという欠点がある。
第2の方式を採用した場合には、フイルムエッジ部では、一般に製品部に比べより大きな操作量を必要とするため、場合によってはエッジ部では操作量が不足するという問題がある。
【0006】
第3の方式を採用した場合には、操作量は大きくとれるが、スリット間隙調整用ボルトを回転させるモーターを口金幅方向にトラバースさせ、順次調整すべきボルトを操作していくため、厚み調整に時間がかかり到達する厚み精度も口金全幅に亘り同時操作できる熱膨張式に比べ劣る場合が多い。
上記に記載した通り、従来の口金のフイルム厚み斑調整装置では一長一短を有しているため、実際に生産に使用する場合には、熱可塑性の種類、生産量、設備投資規模、生産要員数等を考慮し、上記の手法を適宜選択しているが、必ずしも所定の目的を達しているわけではない。
【0007】
そこで本発明では、樹脂フイルムの製膜を安定させるために極めて重要なフイルムエッジの厚みを短時間に高精度に制御でき、さらに、フイルム製品部の厚み調整にも優れる口金のスリット間隙調整装置、樹脂フイルムの厚み制御方法と樹脂フイルムの製造方法を提供するものである。具体的には、従来人手で行っていたフイルム厚み調整作業を無人化したうえで、実際の生産では製膜開始から製品化までの時間を短縮させ、さらにフイルム破れも減少させるものであり、この結果、高品質のフイルムを少ない生産要員で高い生産性を維持しながら製造できるものとなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の口金のスリット間隙調整装置は、熱可塑性樹脂をスリットから吐出して樹脂フイルムを形成する口金のスリット間隙を調整する装置であって、
口金のスリットを構成するリップの一方に設けられた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルトと、
該各スリット間隙調整用ボルトのうちフイルムエッジ部に対応するスリット間隙調整用ボルトのみを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段と、
フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を指令する演算手段と、
前記演算手段の演算結果に基づき、前記選択された駆動手段の動作方向および動作量を制御するための制御手段と
上記リップの他方に設けられた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段と、
フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルム製品部の厚みの測定結果に基づき、予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の熱膨張式スリット間隙調整手段のうちロッドを熱膨張させるべき熱膨張式スリット間隙調整手段を選択し、最適熱膨張量を指令する演算部と、
前記演算手段の演算結果に基づき、前記選択された熱膨張式スリット間隙調整手段に含まれるヒータの発熱量を制御するためのヒータ用制御手段とを含んでいる。
【0009】
請求項2の口金のスリット間隙調整装置は、前記フイルム製品部の厚みを測定するヒータ制御用厚さ測定手段と、前記フイルムエッジ部の厚みを測定する駆動手段制御用厚さ測定手段とを備え、該駆動制御用厚さ測定手段として、前記ヒータ制御用厚さ測定手段の10倍以上の測定範囲のものを採用している。
【0010】
請求項3の口金のスリット間隙調整装置は、前記フイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を算出するのに必要な前記演算手段への指示値を入力し得るキーボードと、
フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段の演算結果と前記制御手段の制御状態とを表示できるCRTディスプレイと、
フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段の演算結果と前記制御手段の制御状態とを記憶できる外部記憶装置をさらに含んでいる。
【0011】
請求項4の口金のスリット間隙調整装置は、駆動手段制御用厚さ測定手段を樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程よりも上流側に有し、ヒータ制御用厚さ測定手段を該樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程よりも下流側に有してなる。
【0012】
請求項5の樹脂フイルムの厚み制御方法は、口金のスリットを構成するリップの一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルトと、
該各スリット間隙調整用ボルトを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段と、
上記口金のスリットを構成するリップの他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段とを含む装置を用いて、製膜される樹脂フイルムの厚みを制御する方法であって、
樹脂フイルム全幅のうち、フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段で厚みを調整し、
フイルムエッジ部は前記駆動手段でスリット間隙調整用ボルトを回転させることで厚みを調整し、
前記熱膨張式スリット間隙調整手段の運転とスリット間隙調整用ボルトを回転させる前記駆動手段の運転とを選択的に行う方法である。
請求項6の樹脂フイルムの厚み制御方法は、前記駆動手段がモータであり、モータを運転する際、電流値が予め定めた上限値以上になったモータでは動作を停止し、該モータを動作させるべき指令値を該モータ近傍のモータに割り振りし、モータの電流値が予め定めた下限値以下となったモータでは、電流値が下限値を超えるまで前記指令値を無視してモータに通電し、電流値が下限値を超えてから前記の所定の指令値に従ってモータを動作させる方法である。
【0013】
請求項7の樹脂フイルムの厚み制御方法は、前記口金から吐出する熱可塑性樹脂の吐出量が一定で、かつ、フイルム製造速度が一定となるフイルム製造条件時のみに、フイルム製造工程中に設けたフイルムの厚みを測定するための駆動手段制御用厚さ測定手段とヒータ制御用厚さ測定手段とでそれぞれフイルム厚みを測定し、前記駆動手段または前記熱膨張式スリット間隙調整手段を制御する方法である。
【0014】
請求項8の樹脂フイルムの製造方法は、口金のスリットを構成するリップの一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルトと、
該各スリット間隙調整用ボルトを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段と、
上記口金のスリットを構成するリップの他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段とを含む装置を用いて、樹脂フイルムを製造する方法であって、
フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段で厚みを調整し、フイルムエッジ部は前記駆動手段でスリット間隙調整用ボルトを回転させることで厚みを調整し、厚みが制御された樹脂フイルムを製造する方法である。
【0016】
【作用】
請求項1の口金のスリット間隙調整装置であれば、熱可塑性樹脂をスリットから吐出して樹脂フイルムを形成する口金のスリット間隙を調整するに当って、
口金のスリットを構成するリップの一方に設けられた複数のスリット間隙調整用ボルトによって、フイルムの厚み調整を行い、複数の駆動手段によって、該各スリット間隙調整用ボルトのうちフイルムエッジ部に対応するスリット間隙調整用ボルトのみを正転あるいは反転させ、演算手段によって、フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を指令し、制御手段によって、前記演算手段の演算結果に基づき、前記選択された駆動手段の動作方向および動作量を制御し、上記リップの他方に設けられた、ヒータをそれぞれ具備する複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段によって、熱膨張によりスリット間隙を調整し得、演算部によって、フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルム製品部の厚みの測定結果に基づき、予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の熱膨張式スリット間隙調整手段のうちロッドを熱膨張させるべき熱膨張式スリット間隙調整手段を選択し、最適熱膨張量を指令し、ヒータ用制御手段によって、前記演算手段の演算結果に基づき、前記選択された熱膨張式スリット間隙調整手段に含まれるヒータの発熱量を制御することができる。
【0017】
したがって、スリット間隙を増減することができるとともに、スリット間隙の厚み斑を現象させることができ、しかも、これらの処理を自動化することができる。また、大きな動作量を必要とするフィルムエッジ部でも、動作量が不足することなく高精度に厚み調整を行うことができる。
請求項2の口金のスリット間隙調整装置であれば、前記フイルム製品部の厚みを測定するヒータ制御用厚さ測定手段と、前記フイルムエッジ部の厚みを測定する駆動手段制御用厚さ測定手段とを備え、該駆動制御用厚さ測定手段として、前記ヒータ制御用厚さ測定手段の10倍以上の測定範囲のものを採用しているので、少ない設備投資額でフィルムエッジ部の厚みを適切に管理でき、フィルムエッジを必要以上に厚くすることなくフィルム破れを現象でき、効率よくフィルムを生産することができる。
【0018】
請求項3の口金のスリット間隙調整装置であれば、前記フイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を算出するのに必要な前記演算手段への指示値を入力し得るキーボードと、
フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段の演算結果と前記制御手段の制御状態とを表示できるCRTディスプレイと、
フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段の演算結果と前記制御手段の制御状態とを記憶できる外部記憶装置をさらに含んでいるので、演算手段の制御定数などを任意にかつ簡略に設定、変更することができ、しかも的確な状況判断を行うことができ、さらにこれらの詳細データを保存することにより生産ノウハウを蓄積することができ、ひいては高精度の樹脂フィルムを効率よく生産することができる。
【0019】
請求項4の口金のスリット間隙調整装置であれば、駆動手段制御用厚さ測定手段を樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程よりも上流側に有し、ヒータ制御用厚さ測定手段を該樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程よりも下流側に有してなるのであるから、延伸装置でのフィルム破れを防止することができるとともに、最終製品の厚み斑を少なくすることができる。
【0020】
請求項5の樹脂フイルムの厚み制御方法であれば、口金のスリットを構成するリップの一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルトと、
該各スリット間隙調整用ボルトを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段と、
上記口金のスリットを構成するリップの他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段とを含む装置を用いて、製膜される樹脂フイルムの厚みを制御する方法であって、
樹脂フイルム全幅のうち、フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段で厚みを調整し、
フイルムエッジ部は前記駆動手段でスリット間隙調整用ボルトを回転させることで厚みを調整し、
前記熱膨張式スリット間隙調整手段の運転とスリット間隙調整用ボルトを回転させる前記駆動手段の運転とを選択的に行うのであるから、製膜開始直後から樹脂フィルム厚み精度を概略均一にすることができ、製品化までの時間を大幅に短縮して生産性を向上させることができ、しかも、両間隙調整手段による調整がフィルムのそれぞれの箇所に干渉し合うという不都合を解消させることができ、ひいては最終的に得られる樹脂フィルムの厚み精度を高めることができる。
【0021】
請求項6の樹脂フイルムの厚み制御方法であれば、前記駆動手段がモータであり、モータを運転する際、電流値が予め定めた上限値以上になったモータでは動作を停止し、該モータを動作させるべき指令値を該モータ近傍のモータに割り振りし、モータの電流値が予め定めた下限値以下となったモータでは、電流値が下限値を超えるまで前記指令値を無視してモータに通電し、電流値が下限値を超えてから前記の所定の指令値に従ってモータを動作させるのであるから、不必要な動作を行うことなく効率的に、精度よく口金のスリット間隙を調整することができ、しかも、スリット間隙調整用ボルトどうしの干渉を弱めてこのボルトを保護することができ、さらに所定のフィルムエッジプロフィールを得ることができ、連続して長期の生産を行うことができる。
【0022】
請求項7の樹脂フイルムの厚み制御方法であれば、前記口金から吐出する熱可塑性樹脂の吐出量が一定で、かつ、フイルム製造速度が一定となるフイルム製造条件時のみに、フイルム製造工程中に設けたフイルムの厚みを測定するための駆動手段制御用厚さ測定手段とヒータ制御用厚さ測定手段とでそれぞれフイルム厚みを測定し、前記駆動手段または前記熱膨張式スリット間隙調整手段を制御するのであるから、樹脂フィルムの厚みを全幅に亘って正確に測定することができ、ひいては樹脂フィルムの厚みを高精度に制御することができる。
【0023】
請求項8の樹脂フイルムの製造方法であれば、口金のスリットを構成するリップの一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルトと、
該各スリット間隙調整用ボルトを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段と、
上記口金のスリットを構成するリップの他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段とを含む装置を用いて、樹脂フイルムを製造する方法であって、
フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段で厚みを調整し、フイルムエッジ部は前記駆動手段でスリット間隙調整用ボルトを回転させることで厚みを調整し、厚みが制御された樹脂フイルムを製造するのであるから、製膜開始直後から樹脂フィルム厚みを概略均一にすることができ、製品化までの時間を大幅に短縮して生産性を向上させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面によってこの発明の実施の態様を詳細に説明する。
図1に、本発明のスリット間隙調整装置が適用される口金の断面図を示す。
図1において、口金1内に設けたマニホールド10に図示しない押出機から供給された熱可塑性樹脂を流入させ、マニホールド10で口金幅方向に拡幅後、リップ14a、14bで構成されるスリット11から吐出させる。スリット11近傍にはスリット間隙調整用ボルト12が口金幅方向に多数設けられており、一般には、フイルムの厚み斑測定結果に基づき、厚み斑位置に対応するスリット間隙調整用ボルト12を正転あるいは反転させることでスリット間隙を増減し厚み斑を調整する。
【0027】
図2に、本発明の一実施態様に係る口金のスリット間隙調整装置を示す。
スリット間隙調整用ボルト12はチャック部20と連結しており、チャック部20は駆動軸21と減速機22を介して駆動用モータ23と接続している。駆動用モータ23は正転あるいは反転が可能であり、位置検出器24を具備している。駆動用モータ23の運転はモータ用制御装置31からの指令値により行われ、指令値の演算は、モータ制御用厚さ計33で測定されたフイルム幅方向の厚み斑データをインターフェイス41を介して取り込んだ演算部30にて行われる。モータ用制御装置31からの指令値により正転あるいは反転した駆動用モータ23の動作量は、位置検出器24からモータ制御装置31を介して演算部30にフィードバックされる。なお、演算部30は内部記憶装置37と接続しており、必要なデータは適宜記憶される。
【0028】
この場合、スリット間隙調整用ボルト12と駆動用モータ23は一対一で接続されているため、モータ制御用厚さ計33で測定されたフイルム厚み斑データに基づき、駆動用モータ23は口金幅方向で同時に厚み調整できるため、高精度な厚み調整が可能であり、さらに、大きな操作量を必要とするフイルムエッジ部でも、操作量が不足することなく高精度に厚み調整ができる。
【0029】
図3に、本発明の他の実施態様を示す。
樹脂フイルムの生産性を上げるためには、当然装置の大型化が必要となる。この場合、口金幅も広幅化するため、スリット間隙調整用ボルト12の数は数十本に及び、上記の実施態様では駆動用モータ23も多数必要となる。このような装置では設備費の高騰を招き、さらに装置自体も煩雑となるため、メインテナンス等の作業時間が長くなり生産性の低下を招くものとなる。そこで、駆動用モータ23をフイルムエッジ部に対応する口金両端部のスリット間隙調整用ボルト12部分のみに設け、フイルムエッジ部専用に制御すれば、操作量が大きくとれるモータ駆動方式の特徴が生かされ有効な装置となる。
【0030】
図3を参照して具体的に説明する。図3は口金の一方の端部を示している。口金1にはスリット間隙調整用ボルト12が多数設けられており、そのうちボルト12a〜12gを図示している。ここで、12a〜12eがフイルムエッジ部に対応しているものとする。スリット間隙調整用ボルト12a〜12eにはそれぞれチャック部20a〜20eが連結されており、駆動軸21a〜21e、減速機22a〜22eを介して駆動用モータ23a〜23eが接続されている。駆動用モータ23a〜23eは、モータ用制御装置31a〜31eの指令値により制御され、指令値の演算は、モータ制御用厚さ計33で測定されたフイルム幅方向の厚みデータをインターフェイス41を介して取り込んだ演算部30にて行われる。フイルムエッジ部の厚みは製品部に比べ10倍程度の厚みがあるが、モータ制御用厚さ計33は、製品部の10倍以上の測定範囲があるためフイルムエッジの厚みを精度よく測定できる。
【0031】
この実施態様では、少ない設備投資額でフイルムエッジ部の厚みを適切に管理できるため、フイルムエッジを必要以上に厚くすることなくフイルム破れを減少でき、効率良く生産を行うことが可能となる。
図4は、本発明のさらに他の実施態様を示している。演算部30にCRTディスプレイ38と、外部記憶装置39と、キーボード40とを接続することで、演算部30の制御定数等を任意に簡略に設定、変更でき、さらにCRTディスプレイに演算結果を表示させることで、的確に状況判断を行うことが可能となる。また、外部記憶装置39を接続することで、それらの詳細データまで保存でき、生産ノウハウを蓄積することで高精度のフイルムを効率よく生産できるものとなる。
【0032】
本発明のさらに他の実施態様を図5に示す。口金1のスリットの一方のリップにスリット間隙調整用ボルト12を、他方のリップにヒータをそれぞれ具備し、熱膨張を利用してスリット間隙を調整する複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整装置13を設けてなるものである。
上記の如くスリット間隙調整用ボルト12には、チャック部20、駆動軸21、減速機22を介して駆動用モータ23が接続されており、演算部30の演算結果を基にモータ用制御装置31から出力される指令値により運転される。また、熱膨張式スリット間隙装置13には、ロッドに設けられたヒータを制御するヒータ用制御装置32が接続されており、演算部30の演算結果を基にロッドの熱膨張量が制御され、スリット間隙を口金全幅に亘り適切に調整することができる。演算部30には、それぞれインターフェイス41、42を介してモータ制御用厚さ計33とヒータ制御用厚さ計34が接続されており、モータ制御用厚さ計33の測定結果は演算部30により演算処理された後、モータ用制御装置31に伝送され、同じくヒータ制御用厚さ計34の測定結果も演算部30により演算処理された後、ヒータ用制御装置32に伝送される。
【0033】
上記の駆動用モータ23で運転されるスリット間隙調整用ボルト12と熱膨張式スリット間隙装置13を、それぞれ口金1のスリット両側に口金全幅に渡り配置すれば厚み精度の優れるフイルムが得られるが、装置が煩雑で高価なものとなる。そこで、チャック部20、駆動軸21、減速機22、駆動用モータ23をフイルムエッジ部に対応する口金両端部のスリット間隙調整用ボルト12のみに設け、フイルムエッジ部の厚み制御に用いれば、動作量が大きいため、所定のフイルムエッジプロフィールを得ることが可能となる。一方、フイルム製品部の厚み斑の制御に熱膨張式スリット間隙装置13を用いれば、熱膨張式スリット間隙装置13は一般にコンパクトな装置設計が可能であり、このため口金幅方向に亘り小ピッチに配置でき、さらに、口金全幅に亘り同時操作ができるため、口金幅方向の微小な厚み斑の調整も可能となり、厚み精度の優れる所望のフイルムを得ることが可能になる。
【0034】
本発明のさらに他の実施態様を図6に示す。
図6は、熱可塑性樹脂の口金1から吐出後、縦延伸装置2、横延伸装置3を介して巻取装置4により巻き取られるまでの樹脂フイルム製造ラインの概略配置図を示している。図6において、縦延伸装置2と横延伸装置3でのフイルム破れを防止するためには、縦延伸装置2に入る前のフイルムエッジの厚み管理が極めて重要なものとなる。図6のフイルムエッジ部の厚み斑調整は、図示していない駆動用モータ23を用いて行うようにしてあり、モータ制御用厚さ計33a、33bは、縦延伸装置2の前に配置することが重要であり、フイルム延伸前のエッジプロフィールに対し厚みを制御すれば、必要以上にフイルム厚みを厚くすることなくフイルム破れを防止できるため、製品の品質の面でも、工程の安定化の面でも好ましいものとなる。一方、フイルム製品部の厚み斑を測定するヒータ制御用厚さ計34は、最終製品前となる巻取装置4前の、すなわち、横延伸装置3後に配置することが好ましいものとなる。
【0035】
また、通常樹脂フイルムの製造はそれぞれの製造ラインで製品を定期的に繰り返し生産するため、それぞれの品種で製品の厚み精度が良好となる駆動用モータ23のモータの回転量と熱膨張式スリット間隙装置13のヒータの出力値は概略既知となる。そこで、樹脂フイルムの厚み制御方法としては、製膜開始前に、厚み精度が良好となる前記既知のモータの回転量と前期既知のヒータ出力値をそれぞれ駆動用モータ23と熱膨張式スリット間隙装置13に初期値として与えれば、製膜開始直後からフイルム厚み精度が概略均一なものとなり、製品化までの時間が大幅に短縮でき、生産性を向上させることができる。
【0036】
さらに、例えばフイルムエッジ部の厚みを操作した場合は、変化したフイルム厚み分の熱可塑性樹脂流量は、フイルム製品部側に流入、出するため、その結果フイルム製品部の厚みが変化する。また、逆にフイルム製品部の厚みを操作した場合も、フイルムエッジ部の厚みが変化する。つまり、フイルムエッジ部とフイルム製品部の厚みを同時に調整すれば互いに干渉し、結果として厚み調整は非常に困難なものとなる。そこで、フイルム製品部の厚み調整用に設けた熱膨張式スリット間隙調整装置の運転と、フイルムエッジ部の厚み調整用に設けたスリット間隙調整用ボルトを回転させる駆動用モータの運転とは、どちらか一方のみに限定すれば互いに干渉することなく良好な制御性が得られ、その結果、到達するフイルムの厚み精度も高精度なものとなる。
【0037】
また、スリット間隙調整用ボルト12を回転させることでスリット間隙を調整するため、スリット間隙調整用ボルト12は、本質的にネジ部に機械的ガタを有する。そのため、駆動用モータ23を操作する場合、スリット間隙調整用ボルト12が機械的ガタの状態にあれば、駆動用モータ23の電流値はスリット間隙を実際に変化させる場合に比べ小さい値となる。そこで、機械的ガタの状態にあるスリット間隙調整用ボルト12を回転させるのに必要なモータの電流値を測定し、その測定値より若干大きな電流値を下限値として定め、駆動用モータ23の電流値が下限値以下の場合には、電流値が下限値を超えるまではモータの回転量を無視して駆動用モータ23に通電し、電流値が下限値を超えてから所定の回転量となるように駆動用モータ23に通電すれば、機械的ガタの部分ではスリット間隙は変化しないため、不必要な操作をすることなく効率的に、精度良く口金のスリット間隙を調整できるものとなる。さらに、スリット間隙調整用ボルト12は口金幅方向で小ピッチに配置する方が微小な厚み斑を調整できるが、小ピッチであるほどボルトが互いに干渉しやすくなり、場合によっては近隣のボルトの干渉のため、厚み斑を修正すべき操作量を与えるのにボルト強度を超えた操作力を必要とする場合がある。この場合無理に操作すればボルトが破損し、補修に時間を要するため結果的に生産に大きな支障を来す。そこで、駆動用モータ23の電流値が予め定めた上限値以上ではスリット間隙調整用ボルト12の操作を停止し、この駆動用モータ23の操作すべき指令量を近傍の駆動用モータ23に割り振りすれば、互いの干渉が弱まり、スリット間隙調整用ボルト12が保護できるばかりでなく所定のフイルムエッジプロフィールも同様に得ることができ、連続して長期の生産が可能となる。
【0038】
さらに、フイルム製造ライン内に設けた厚さ計を口金幅方向にトラバースさせながらフイルムの厚みを測定する場合、口金から吐出する熱可塑性樹脂の吐出量が変化するとフイルム厚みが変化するため、口金幅方向の厚み分布を正しく測定することが不可能になる。また、フイルム製造速度が変化してもフイルム厚みが変化するため、同じく口金幅方向の厚み分布を測定することは不可能になる。そのため、モータ制御用厚さ計33a、33bとヒータ制御用厚さ計34でフイルムの厚みを測定する場合には、口金から吐出する熱可塑性樹脂の吐出量が一定で、かつ、フイルム製造速度が一定となるフイルム製造条件時のみの測定データに基づき、駆動用モータ23と熱膨張式スリット間隙調整装置13を運転させることは、正しくフイルムの厚みを制御する上で極めて重要である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明は、スリット間隙を増減することができるとともに、スリット間隙の厚み斑を減少させることができ、しかも、これらの処理を自動化することができ、また、大きな動作量を必要とするフイルムエッジ部でも、動作量が不足することなく高精度に厚み調整を行うことができるという特有の効果を奏する。
【0040】
請求項2の発明は、少ない設備投資額でフイルムエッジ部の厚みを適切に管理でき、フイルムエッジを必要以上に厚くすることなくフイルム破れを減少でき、効率よくフイルムを生産することができるという特有の効果を奏する。
請求項3の発明は、演算手段の制御定数などを任意にかつ簡略に設定、変更することができ、しかも的確な状況判断を行うことができ、さらにこれらの詳細データを保存することにより生産ノウハウを蓄積することができ、ひいては高精度の樹脂フイルムを効率よく生産することができるという特有の効果を奏する。
【0041】
請求項4の発明は、延伸装置でのフィルム破れを防止することができるとともに、最終製品の厚み斑を少なくすることができるという特有の効果を奏する。
【0042】
請求項5の発明は、製膜開始直後から樹脂フィルム厚み精度を概略均一にすることができ、製品化までの時間を大幅に短縮して生産性を向上させることができ、しかも、両間隙調整手段による調整がフィルムのそれぞれの箇所に干渉し合うという不都合を解消させることができ、ひいては最終的に得られる樹脂フィルムの厚み精度を高めることができるという特有の効果を奏する。
請求項6の発明は、不必要な動作を行うことなく効率的に、精度よく口金のスリット間隙を調整することができ、しかも、スリット間隙調整用ボルトどうしの干渉を弱めてこのボルトを保護することができ、さらに所定のフィルムエッジプロフィールを得ることができ、連続して長期の生産を行うことができるという特有の効果を奏する。
【0043】
請求項7の発明は、樹脂フィルムの厚みを全幅に亘って正確に測定することができ、ひいては樹脂フィルムの厚みを高精度に制御することができるという特有の効果を奏する。
請求項8の発明は、製膜開始直後から樹脂フィルム厚みを概略均一にすることができ、製品化までの時間を大幅に短縮して生産性を向上させることができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】樹脂フイルム用口金の概略断面図である。
【図2】本発明の一実施態様に係る口金のスリット間隙調整装置の概略構成図である。
【図3】本発明の他の実施態様を示す口金のスリット間隙調整装置の概略構成図である。
【図4】本発明のさらに他の実施態様を示す口金のスリット間隙調整装置の概略構成図である。
【図5】本発明のさらに他の実施態様を示す口金のスリット間隙調整装置の概略構成図である。
【図6】本発明のさらに他の実施態様を示す口金のスリット間隙調整装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 口金 2 縦延伸装置
3 横延伸装置 11 スリット
12a,12b,・・・,12g スリット間隙調整用ボルト
13 熱膨張式スリット間隙調整装置 14a,14b リップ
23a,23b,・・・,23e 駆動用モータ
30 演算部 31 モータ用制御装置
32 ヒータ用制御装置
33a,33b モータ制御用厚さ計
34 ヒータ制御用厚さ計 38 CRTディスプレイ
39 外部記憶装置 40 キーボード

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂をスリット(11)から吐出して樹脂フイルムを形成する口金(1)のスリット間隙を調整する装置であって、
    口金(1)のスリット(11)を構成するリップ(14a)(14b)の一方に設けられた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)と、
    該各スリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)のうちフイルムエッジ部に対応するスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12e)のみを正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)と、
    フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を指令する演算手段(30)と、
    前記演算手段(30)の演算結果に基づき、前記選択された駆動手段の動作方向および動作量を制御するための制御手段(31)と
    上記リップ(14a)(14b)の他方に設けられた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段(13)と、
    フイルム製造工程中における樹脂フイルムのフイルム製品部の厚みの測定結果に基づき、予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の熱膨張式スリット間隙調整手段(13)のうちロッドを熱膨張させるべき熱膨張式スリット間隙調整手段(13)を選択し、最適熱膨張量を指令する演算部(30)と、
    前記演算手段(30)の演算結果に基づき、前記選択された熱膨張式スリット間隙調整手段(13)に含まれるヒータの発熱量を制御するためのヒータ用制御手段(32)とを含むことを特徴とする口金のスリット間隙調整装置。
  2. 前記フイルム製品部の厚みを測定するヒータ制御用厚さ測定手段(34)と、前記フイルムエッジ部の厚みを測定する駆動手段制御用厚さ測定手段(33a)(33b)とを備え、該駆動制御用厚さ測定手段(33a)(33b)は、前記ヒータ制御用厚さ測定手段(34)の10倍以上の測定範囲のものである請求項1に記載の口金のスリット間隙調整装置。
  3. 前記フイルムエッジ部の厚みの測定結果と予め定められた基準値との差を算出し、前記複数の駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)のうち回転操作すべき駆動手段を選択し、最適操作量を算出するのに必要な前記演算手段(30)への指示値を入力し得るキーボード(40)と、
    フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段(30)の演算結果と前記制御手段(31)の制御状態とを表示できるCRTディスプレイ(38)と、
    フイルムエッジ部の厚みの測定結果と前記演算手段(30)の演算結果と前記制御手段(31)の制御状態とを記憶できる外部記憶装置(39)をさらに含んでいる請求項1または請求項2に記載の口金のスリット間隙調整装置。
  4. 駆動手段制御用厚さ測定手段(33a)(33b)を樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程(2)(3)よりも上流側に有し、ヒータ制御用厚さ測定手段(34)を該樹脂フイルム製造ライン中の延伸工程(2)(3)よりも下流側に有してなる請求項1から請求項3の何れかに記載の口金のスリット間隙調整装置。
  5. 口金(1)のスリット(11)を構成するリップ(14a)(14b)の一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)と、該各スリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)を正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)と、上記口金(1)のスリット(11)を構成するリップ(14a)(14b)の他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙 を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段(13)とを含む装置を用いて、製膜される樹脂フイルムの厚みを制御する方法であって、樹脂フイルム全幅のうち、フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段(13)で厚みを調整し、フイルムエッジ部は前記駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)でスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12e)を回転させることで厚みを調整し、前記熱膨張式スリット間隙調整手段(13)の運転とスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12e)を回転させる前記駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)の運転とを選択的に行うことを特徴とする樹脂フイルムの厚み制御方法。
  6. 前記駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)がモータ(23a)(23b)・・・(23e)であり、モータ(23a)(23b)・・・(23e)を運転する際、電流値が予め定めた上限値以上になったモータでは動作を停止し、該モータを動作させるべき指令値を該モータ近傍のモータに割り振りし、モータの電流値が予め定めた下限値以下となったモータでは、電流値が下限値を超えるまで前記指令値を無視してモータに通電し、電流値が下限値を超えてから前記の所定の指令値に従ってモータを動作させる請求項5に記載の樹脂フイルムの厚み制御方法。
  7. 前記口金(1)から吐出する熱可塑性樹脂の吐出量が一定で、かつ、フイルム製造速度が一定となるフイルム製造条件時のみに、フイルム製造工程中に設けたフイルムの厚みを測定するための駆動手段制御用厚さ測定手段(33a)(33b)とヒータ制御用厚さ測定手段(34)とでそれぞれフイルム厚みを測定し、前記駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)または前記熱膨張式スリット間隙調整手段(13)を制御する請求項5または請求項6に記載の樹脂フイルムの厚み制御方法。
  8. 口金(1)のスリット(11)を構成するリップ(14a)(14b)の一方に設けた、フイルムの厚み調整をするための複数のスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)と、
    該各スリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12g)を正転あるいは反転させるべく設けられた複数の駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)と、
    上記口金(1)のスリット(11)を構成するリップ(14a)(14b)の他方に設けた、ヒータをそれぞれ具備し熱膨張によりスリット間隙を調整し得る複数のロッドからなる熱膨張式スリット間隙調整手段(13)とを含む装置を用いて、樹脂フイルムを製造する方法であって、
    フイルム製品部は前記熱膨張式スリット間隙調整手段(13)で厚みを調整し、フイルムエッジ部は前記駆動手段(23a)(23b)・・・(23e)でスリット間隙調整用ボルト(12a)(12b)・・・(12e)を回転させることで厚みを調整し、厚みが制御された樹脂フイルムを製造することを特徴とする樹脂フイルムの製造方法
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