JP3718562B2 - コンバインの刈り高さ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、穀稈を刈り取るコンバインの刈取部を、設定高さに制御し、圃場の凹凸が有る場合にその凹凸に分草体が突っ込まないようにするための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの走行機体の前部に、昇降装置によって刈取部を昇降可能に構成し、該刈取部に超音波センサーを配置して、刈取部の高さを検知して、この超音波センサーをコントローラと接続して、刈取部が設定高さとなるように昇降装置を制御する構成は公知となっている。
例えば、特開昭58−101610号の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の技術では、圃場に凹凸があると刈取部前端に設けた分草体がその凹部または凸部に突っ込むことがあったのである。つまり、刈取作業時において、圃場に凸部があると、超音波センサーは刈取部の分草板よりも後方に配置されているために、凸部を検知する前に分草板はその凸部に突っ込んでしまうのである。
また、凹部がある場合には、超音波センサーが凹部を検知すると、刈取部が高い位置にあると判断して刈取部を下降させる。
しかし、分草板の位置は凹部よりも前方に位置するために圃場面に突っ込んでしまうのである。このように分草板が圃場面に突っ込んでしまうと、土を拾い上げ、後方へ搬送されて刈刃に噛み込んで刃を傷めたり、穀稈とともに土が搬送されて、搬送装置やカッター等を傷めたり、詰まりの原因となっていたのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
走行機体の前部に刈取部4を、昇降装置により昇降可能に配置し、該刈取部4の対地高さを検知する接地式センサーBを備え、該接地式センサーBの検出信号により昇降装置を駆動して刈り高さ制御を行うコンバインにおいて、前記刈取部4の刈取フレーム41の前部にバネホルダー22を設け、該バネホルダー22の中間の仕切り板23と、バネホルダー22の前側に立設した前板22aとの間に、摺動ロッド24を前後方向に貫通して横架し、該摺動ロッド24の外周には付勢手段としてバネ25を設け、該摺動ロッド24を前 方へ付勢し、前記バネホルダー22の後板22bには、摺動ロッド24の摺動を検知する接地式センサーBとしての接地スイッチ27を設け、前記刈取フレーム41前端に配置した枢支軸34により、分草ユニットDを構成するアーム35を枢支し、該アーム35の上部を前記摺動ロッド24に接当させ、該分草ユニットDをバネ25により下方へ回動付勢するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1はコンバインの側面図、図2は刈取部の一部斜視図、図3は接地式センサーを配置した刈取部の前部側面図、図4は同じく分解斜視図である。
【0006】
図5は分草板にソリを設けた側面図、図6は同じく一部平面図、図7は同じく一部正面図、図8は刈り高さ制御回路図、図9は他の実施例を示す刈り高さ制御回路図、図10は同じく制御フローチャートである。
【0007】
図1に示したコンバインは、前瑞に刈取部を備えた自脱形のコンバインである。
クローラから成る左右の走行装置2・2により走行可能に支持された走行機体1の前部に、油圧昇降装置3により昇降制御可能な刈取部4を支持すると共に、走行機体1上に、前記刈取部4上から搬送された穀稈を脱穀室内で脱穀する回転自在の扱胴及びフィードチェン5をもつ脱穀装置6と、この脱穀装置6で脱穀された穀粒を選別処理した後で貯溜する穀粒タンク8とを搭載し、この穀粒タンク8の前方に運転部7を配置している。
尚、前記左右の走行装置2・2は、それぞれ独立したアクチュェータにより、走行機体1に対する高さが調節可能になっていて、走行機体1に設けられた傾斜センサーの検出結果に基づいて走行機体1を水平制御できるようにしている。
【0008】
前記刈取部4は、図1、図2に示すように、走行機体1の前部に上下揺勤自在に支持された刈取フレーム41と、該刈取フレーム41より前方に左右に所定間隔隔てて取付けられた、複数の穀稈引起し装置42・42・・・と、これら引起し装置42の前部に配置された複数の分草体43・43・・・と、前記各引起し装置42の背後下部に左右スライド自在に配置された刈刃44と、この刈刃44の上方側で且つ各引起し装置42の背後に配置された穀稈搬送機構45とを装備し、該穀稈搬送機構45の後部に前記フィードチェーン5と脱穀入口を配置している。
このような構成で、圃場の植立穀稈を、各分草体43によって分草して内方に導入され、各引起し装置42で引起こしながら、この引起された穀稈の根本を刈刃44で刈取り、この刈取り穀稗を徐々に傾倒させながら前記フイードチェン5に搬送して、脱穀するようにしている。
【0009】
さらに複数の引起し装置42・42・・・のうち、前進方向に向かって運転部7側の引起し装置42前部の分草体、即ち、右側の分草体とその取付基部に刈り高さ検知装置Aを配置している。
つまり、コンバインにおいて、刈取り作業時に走行機体1を左旋回させて次行程に移るのが通例であるため、前記刈り高さ検知装置Aは、前記左旋回時に倒伏している未刈り穀稈に影響されることなく刈高さを良好に検出できるようにしている。
前記刈取部4の対地高さを検知する刈り高さ検知装置Aは、非接触式の刈高さセンサー9と、接地式センサーBからなり、この刈高さセンサー9は超音波センサーから構成され、刈取フレーム41の前端上方位置に配置され、運転部7に設けたコントローラ10と接続して、刈高さセンサー9の検出結果に基づいて昇降装置3を昇降制御して刈取部4の対地高さを調節している。
【0010】
接地式センサーBは図1、図3、図4に示すように、刈取フレーム41前端に設けた分草ユニットDを回動自在に枢支して、この分草ユニットDが地面当接して上方に回動したことをセンサーで検出するようにしたものである。
即ち、前記刈取フレーム41の前端部の側面に取付プレート20が固定され、該取付プレート20上にホルダーステー21を介してバネホルダー22が固定され、該バネホルダー22は側面視U字状に構成されて、該バネホルダー22の中央に仕切り板23を立設し、該仕切り板23とバネホルダー22の前側に立設した前板22aとの間に摺動ロッド24を前後方向に貫通して横架し、該摺動ロッド24上には付勢手段としてバネ25を外嵌して、摺動ロッド24を前方へ付勢している。
但し、前板22aの両側の摺動ロッド24上に係止リング26・26が係止されて、摺動ロッド24は設定範囲内で摺動するように規制されている。また、バネ25は分草ユニットDが雑草や藁の固まり等比較的柔らかい物によって上昇回動しないような力で付勢している。
【0011】
そして、前記バネホルダー22の後板22bには摺動ロッド24の摺動、つまり、後述する分草ユニットDの回動を検知するセンサーとして接地スイッチ27が固定され、該接地スイッチ27の接点は前記摺動ロッド24の後端側に臨んで配置され、摺動ロッド24が押されるとONする構成とし、該接地スイッチ27は前記コントローラ10と接続されている。
但し、前記センサーはスイッチとしているが、光センサーや静電センサー等で構成することもできる。そして、このバネホルダー22やバネ25や接地スイッチ27等はカバー46によって覆われ、保護されて分草ユニットDの回動支点よりも後方位置でセンサーがその回動に干渉しない位置に配置されている。
【0012】
前記刈取フレーム41の前端には連結プレート30が水平方向に固設され、該連結プレート30に分草ユニットDが固定される。つまり、従来の刈高さセンサー9のみ配置したコンバイン、または刈り高さ制御を行わないコンバインの分草体に代えて、本発明の接地式センサーBを取り付けられるようにしているのである。該分草ユニットDは取付ブラケット32の上面が前記連結プレート30に固定され、該取付ブラケット32にL字状に構成した分草フレーム31の上部が枢支軸34によって枢支される。該取付ブラケット32の上面にはピン33を立設して位置決めし易く、該ピン33を中心に分草ユニットDが左右回動可能として、設定角度でボルト・ナット36・36・・・によって固定して分草体の突出方向を変更可能としている。また、取付ブラケット32の上面は前方に延設されてストッパー板32aとしている。
【0013】
そして、前記枢支軸34に分草フレーム31の上部が固定され、該枢支軸34の一端にアーム35が固定され、該アーム35の上端に前記摺動ロッド24に略直角方向に当接するように当接部35aが形成されて、分草フレーム31を上方へ回動すると、摺動ロッド24を押すようにしている。
また、分草フレーム31の屈曲部の上部には、水平方向にステー28が固設され、該ステー28の前部に挿入孔を開口し、一方、前記ストッパー板32aにも上下方向で位置を合わせて挿入孔が開口されて、両孔にストッパーボルト37を上下方向に挿入し、止めナット39・39・・・を螺装し、この止めナット39・39・・・によって分草ユニットDの上下揺動範囲を規制している。
【0014】
つまり、ストッパーボルト37の頭部と止めナット39aの間にストッパー板32aを位置させ、止めナット39cと止めナット39dの間にステー36を位置させている。分草ユニットDを最下降させたときは、ストッパーボルト37の頭部がストッパー板32aに当接し、分草ユニットDの下降端位置は前記止めナット39cと止めナット39dを回動してステー36を挟持固定する位置を変更することで、高さを調節できる。つまり、図2に示すように、右側の分草体の高さはその他の分草体43の高さよりもα低くして他の分草体よりも早く接地して、接地を検知できるように調節する。また、分草ユニットDを左右回動させたときに、摺動ロッド24と当接部35aの間の間隔が変動するので同様に調節する。
【0015】
そして、前記止めナット39aを上方へ移動して締めつけて、ストッパーボルト37の頭部と止めナット39aでストッパー板32aを挟持固定すると、分草ユニットDの上下回動を不能として固定することができる。このとき前記止めナット39c・39dによって分草ユニットDの上下角度を調節できる。止めナット39aを弛めて、ストッパー板32aとの間に隙間を設けると、分草ユニットDの上下回動範囲を設定することができる。このとき止めナット39aは振動で回り位置が変動することがあるので、止めナット39bをナット39aに締めつけてロックする。
【0016】
そして、前記分草フレーム31の前端には取付孔31aを開口し、その後部上には取付ステー38を立設して取付孔38aを開口し、それぞれの孔にボルトで分草板40の裏面の左右中央に上下方向に垂設した取付板40aを固設している。該分草板40は前端が細幅となる略扇形状に構成され、後側が高くなるように傾斜して配置している。
図4、図5、図7に示すように、前記取付板40aの下部から両後側方へ分草杆49・49が突設され、取付板40aの下部にはソリ50が設けられている。該ソリ50は図6に示すように、平面視で前端が細幅となり後方程幅広くなり、図5に示すように、側面視で逆「へ」字状に構成されており、ソリ50の後部の水平部50bの上面に取付板40aの下面を固定して、分草板40が地面に突っ込んで埋もれないようにし、水平部50bの後端は取付板40aの下後端面40bよりも後方に延出している。
そして、ソリ50前部の傾斜部50aはやや上方に傾斜させて、分草板40が接地しているときに分草ユニットDが上昇方向に回動するように作用させ、傾斜部50aの前端は分草板40の前端よりも上後方に位置させ、傾斜部50aの前側面は分草板40に沿わせて(段差を無くして)穀稈や雑草等が引っ掛からないようにしている。
尚、実際は分草板40は斜め前方へ突出するので、ソリ50は取付板40aに対して直角ではなく傾斜して固定している。
【0017】
また、分草ユニットDは図12、図13のように構成することもできる。即ち、分草フレーム31の後部は前記と同様に枢支軸34によって枢支され、持ち上げられると接地スイッチ27によって検知されるようにし、分草フレーム31の前端には枢支軸53を設け、該枢支軸52に取付板40aを枢支し、取付ステー38に枢支軸52を中心とする取付板40aに設けた長孔40cにピン54にて枢支し、分草板40を上下に揺動可能としている。
そして、取付ブラケット32のストッパー板32aの側部には枢支軸57を設けて、サイドデバイダー55を枢支して斜め後方に突出され、該サイドデバイダー55は機体側へ回動して収納できるようにしている。また、刈り高さ検知装置Aはサイドカバー56に収納される位置に配置されている。
【0018】
次に、図8より電気回路構成を説明する。
前記コントローラ10は、キースイッチ11を介してバッテリー等の電源Eに接続されており、このコントローラ10に、前記刈高さセンサー9と、刈取部4を自動的に昇降制御する場合の自動モードスイッチ12のONによって作動する自動スイッチリレー15と、手動で昇降制御する場合の手動モードスイッチ13と、自動モード時の刈り高さを設定する設定入力器14と、油圧ポンプからの圧油を前記昇降装置3へ送油するかを切り換える油圧回路に設けた電磁切換弁を上昇側に切換える上昇ソレノイド16及び下降側に切換える下降ソレノイド17とを接続している。
【0019】
このような構成において、昇降装置3による刈取部4の対地高さを手動制御する場合は、前記手動モードスイッチ13のオン動作で電磁切換弁の上昇ソレノイド16又は下降ソレノイド17が動作し、刈取部4の対地高さが制御される。
また、前記昇降装置3による刈取部4の対地高さを自動制御する場合は、自動モードスイッチ12をオン動作させることにより、刈高さセンサー9の検出値がコントローラ10に入力され、前記設定入力器14により入力されている刈高さと比較演算され、高い場合はコントローラ10より下降ソレノイド17が作動され、低い場合は上昇ソレノイド16が作動されて、設定範囲内の高さとなるように自動調節される。
このように刈高さセンサー9の検出結果に基づき刈取部4の対地高さを調節する場合、該刈取部4の目標対地高さが設定入力器14により予め設定され、この設定値と前記刈り高さセンサー9で検出される検出値との偏差が大きいときには、前記昇降装置3か連続信号により連続制卸されて速やかに前記偏差が小となるように前記刈取部4の対地高さか調節され、この結果前記偏差が小さくなったときには、前記昇降装置3がパルス信号により断続的に作動されて緩やかに前記刈取部4の対地高さが微調整される。
【0020】
このような刈り高さ制御は圃場が平坦な場合に確実に制御できるのであるが、実際の圃場は代掻きが不十分であったり、施肥や薬剤の散布、溝切り作業等で凹凸が生じており、高さセンサー9の前に分草体43が位置しているので、制御遅れが発生したり、部分的な凹凸には反応しない場合等があり、分草体43が凸部に突っ込んでしまったり、高さセンサー9が凹部を検出して下がったときに分草体43が圃場に突っ込む場合等があった。
そこで、このような凹凸に対しては、刈り高さ検知装置Aの接地式センサーBからの信号による制御が刈高さセンサー9からの検知信号よる制御よりも優先させて上昇させるようにしている。
つまり、回路構成としては、前記キースイッチ11より刈取スイッチ19を介して自動モードスイッチ12が接続され、該自動モードスイッチ12に自動ランプ29、自動スイッチリレー15、上昇ソレノイドリレー18が並列に接続され、上昇ソレノイドリレー18に前記接地スイッチ27が接続されている。
【0021】
上記構成において、刈取スイッチ19と自動モードスイッチ12がONされている刈取作業の場合であって、刈高さセンサー9で検出される検出値と設定入力器14により予め設定された設定値とをコントローラ10により比較演算して上昇ソレノイド16又は下降ソレノイド17を作動させ、昇降装置3を昇降制御している。
そして、例えば、圃場の凹部により走行機体10が前傾姿勢となり、該走行機体10の最前部に装備された刈取部4の対地高さが急激に低くなったり、圃場の凸部に至ると、刈り高さ検知装置Aのソリ50が圃場に接地して、分草ユニットDが枢支軸34を中心に上方へ回動し、アーム35が回動されて、当接部35aが摺動ロッド24を押して、該摺動ロッド24の他端が接地スイッチ27に当接してONし、上側ソレノイド16が作動して、コントローラ10(刈高さセンサー9からの信号))による昇降制御より優先して電磁切換弁を上昇側に切り換えて刈取部4を上昇させるのである。従って、刈取部4の突込みを防止することができる。
【0022】
そして、この刈取部4が上昇してソリ50が圃場より浮き上がると、分草ユニットDの自重により下降回動し、ストッパーボルト37がストッパー板32aに当接して回動は停止し、摺動ロッド24はバネ25の付勢力によって元の位置まで戻り、接地スイッチ27はOFFとなって上側ソレノイド16もOFFとなり上昇は停止される。
このとき、コントローラ10はオンになっているため、高さセンサー9の検出値と設定入力器14による制御に戻され、コントローラ10による通常の自動制御が行われる。なお、手扱き作業や非作業時やメンテナンス等で下げた時に分草ユニットDの下方に藁の固まりや草や畦等があったときに、下げようとしても接地スイッチ27がONして下げられない場合も生じるので、刈取スイッチ19と自動モードスイッチ12がONされている時のみ、接地スイッチ27によって刈取部4が上昇できるようにしている。
つまり、自動モードスイッチ12がONのときのみ接地式センサーによって優先的に高さ制御が行われる。
【0023】
また、前述した接地スイッチ27からの信号を刈高さセンサー9からの検知信号よりも優先して上昇させる回路構成として、ソフトにより対処することもできる。
即ち、図9に示すように、コントローラ10に自動モードスイッチ12と接地スイッチ27を直接接続して、図10に示すフローチャートの如き制御プログラムを組み込んだROMをコントローラ10のCPUに接続することで、前記同様に、自動モードスイッチ12がONされて、接地スイッチ27がONすると、刈高さセンサー9による制御よりも、接地スイッチ27の信号が優先して上昇させるのである。
【0024】
また、刈り高さセンサー9と刈り高さ検知装置Aとは、右引起こし装置42側に設けて、左旋回して刈取り方向を逆向きに変える場合、倒伏している未刈り穀稈に影響されることなく旋回しながら刈高さを良好に検出できるようにしたが、図11に示すように、左側の引起こし装置42前部にも刈り高さ検知装置Aを設けて、左側に凹凸がある場合に、地面に分草ユニットDが接地すれば上昇させるようにし、左側の分草板が突っ込むことを防止する構成とするこくともできる。この場合左右のいずれかの接地スイッチ27がONすれば刈取部4を上昇させることができる。その他、左右方向真中の引起し装置や全ての分草体に刈り高さ検知装置Aを設けてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。
走行機体の前部に刈取部4を、昇降装置により昇降可能に配置し、該刈取部4の対地高さを検知する接地式センサーBを備え、該接地式センサーBの検出信号により昇降装置を駆動して刈り高さ制御を行うコンバインにおいて、前記刈取部4の刈取フレーム41の前部にバネホルダー22を設け、該バネホルダー22の中間の仕切り板23と、バネホルダー22の前側に立設した前板22aとの間に、摺動ロッド24を前後方向に貫通して横架し、該摺動ロッド24の外周には付勢手段としてバネ25を設け、該摺動ロッド24を前方へ付勢し、前記バネホルダー22の後板22bには、摺動ロッド24の摺動を検知する接地式センサーBとしての接地スイッチ27を設け、前記刈取フレーム41前端に配置した枢支軸34により、分草ユニットDを構成するアーム35を枢支し、該アーム35の上部を前記摺動ロッド24に接当させ、該分草ユニットDをバネ25により下方へ回動付勢するので、分草ユニットの回動がセンサーと干渉することがなく、分草ユニットの狭い空間にセンサーを配置しないので、センサーを保護する手段を容易に構成することができる。
【0026】
また、分草ユニットを下方へ回動するように付勢手段を設けたので、分草ユニットは機体の振動や切株や雑草、藁等の比較的柔らかい物に接触しただけでは回動することがなく、信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの側面図である。
【図2】 刈取部の一部斜視図である。
【図3】 接地式センサーを配置した刈取部の前部側面図である。
【図4】 同じく分解斜視図である。
【図5】 分草板にソリを設けた側面図である。
【図6】 同じく一部平面図である。
【図7】 同じく一部正面図である。
【図8】 刈り高さ制御回路図である。
【図9】 他の実施例を示す刈り高さ制御回路図である。
【図10】 同じく制御フローチャートである。
【図11】 左右に分草ユニットを設けた実施例を示す刈り高さ制御回路図である。
【図12】 分草ユニットの他の実施例を示す側面図である。
【図13】 同じく平面図である。
【符号の説明】
A 刈り高さ検知装置
D 分草ユニット
1 走行機体
3 油圧昇降装置
4 刈取部
9 刈高さセンサー
10 コントローラ
25 バネ
27 接地スイッチ
31 分草フレーム
40 分草板
41 刈取フレーム
50 ソリ
Claims (1)
- 走行機体の前部に刈取部4を、昇降装置により昇降可能に配置し、該刈取部4の対地高さを検知する接地式センサーBを備え、該接地式センサーBの検出信号により昇降装置を駆動して刈り高さ制御を行うコンバインにおいて、
前記刈取部4の刈取フレーム41の前部にバネホルダー22を設け、該バネホルダー22の中間の仕切り板23と、バネホルダー22の前側に立設した前板22aとの間に、摺動ロッド24を前後方向に貫通して横架し、該摺動ロッド24の外周には付勢手段としてバネ25を設け、該摺動ロッド24を前方へ付勢し、
前記バネホルダー22の後板22bには、摺動ロッド24の摺動を検知する接地式センサーBとしての接地スイッチ27を設け、
前記刈取フレーム41前端に配置した枢支軸34により、分草ユニットDを構成するアーム35を枢支し、該アーム35の上部を前記摺動ロッド24に接当させ、該分草ユニットDをバネ25により下方へ回動付勢することを特徴とするコンバインの刈り高さ制御装置。
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