JP3716711B2 - イオン照射装置におけるイオン成分比の計測方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
この発明は、イオン源から引き出したイオンビームを質量分離器を通さずに被処理物に照射する非質量分離型のイオン照射装置において、当該イオンビームに含まれている目的とする成分系イオン(例えば、B2Hx 系イオン、PHx 系イオン等)の比を求める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のイオン照射装置の一例を示す概略図である。このイオン照射装置は、イオン源2から引き出したイオンビーム10を、質量分離器(例えば質量分離電磁石)を通さずに被処理物12に照射して、被処理物12にイオン注入、表面改質等の処理を施すよう構成されている。このような非質量分離型の装置で被処理物12にイオン注入を行うものは、非質量分離型イオン注入装置またはイオンドーピング装置とも呼ばれる。被処理物12の表面改質を行うものは、イオンシャワー装置とも呼ばれる。
【0003】
イオン源2は、この例では、導入された原料ガス3を電離させてプラズマ6を生成するプラズマ生成部4と、このプラズマ6から電界の作用でイオンビーム10を引き出す引出し加速電極系8とを備えている。
【0004】
被処理物12は、例えば半導体基板、液晶ディスプレイ用のガラス基板等であり、この例では、矢印Dに示すように、イオンビーム10の照射領域に出し入れされ、かつ当該照射領域内で往復走査される。但し、これに限られるものではない。
【0005】
原料ガス3には、例えば、ホウ素(B)をドーパントとして用いる場合は、B2H6 (ジボラン)を水素希釈したものが用いられる。リン(P)をドーパントとして用いる場合は、PH3 (ホスフィン)を水素希釈したものが用いられる。
【0006】
イオン源2から引き出されるイオンビーム10には、イオン源2のタイプに拘わらず、幾つかの成分系(換言すれば、成分グループ)のイオンが含まれている。例えば、B2H6 を水素希釈した原料ガス3を用いた場合、イオンビーム10には、大きく分けて、水素系(即ちHx 系。x=1、2、3)のイオン、ホウ素1原子系(即ちBHx 系。x=0、1、2、3、4)のイオン、およびホウ素2原子系(即ちB2Hx 系。x=0、1、2、3、4、5、6)のイオンが含まれている。同様に、PH3 を水素希釈した原料ガス3を用いた場合、イオンビーム10には、大きく分けて、水素系(即ちHx 系。x=1、2、3)のイオン、リン1原子系(即ちPHx 系。x=0、1、2、3、4)のイオン、およびリン2原子系(即ちP2Hx 系。x=0、1、2、3、4)のイオンが含まれている。
【0007】
質量分離器によってイオンビームの質量分離を行って一つの質量のイオン種のみを選別してイオン注入を行う通常の(即ち質量分離型の)イオン注入装置と違って、この例のような非質量分離型のイオン照射装置では、通常、イオンビーム10に含まれている目的とする成分系イオン(例えばB2Hx 系イオンまたはPHx 系イオン)の量によって、被処理物12へのイオン照射量(例えばイオン注入量)を制御しているので、イオンビーム10中の当該成分系イオンの比(割合)を求める必要がある。この比をイオンビーム10全体のビーム量(ビーム電流)に掛けることによって、目的とする成分系イオンの量を簡単に求めることができるからである。
【0008】
上記比は、従来は次のようにして求めていた。即ち、図4に示すように、イオン源2から引き出されたイオンビーム10の一部を受けてそれを磁場によって曲げてイオンビーム10の質量分析を行う湾曲した質量分析器14と、ある一定の曲率で曲げられたイオンビーム10が入射する位置に設けられたファラデーカップ20とを用いる。ファラデーカップ20の前方には、この例では、入射イオンビームの幅を細く制限するスリット16、および、ファラデーカップ20から放出された2次電子の逃げを抑制するサプレッサ電極18が設けられている。イオンビーム10が入射することに伴ってファラデーカップ20に流れるイオン電流Iは、例えば、電流計測器22によって計測される。
【0009】
そして、質量分析器14における磁場の強度を徐々に変化(例えば増大)させて、そのときにファラデーカップ20に流れるイオン電流Iの計測を行う。それによって得られるデータは、例えば図2Aまたは図3Aに示すように、多数のピークから成るスペクトル波形をしている。これは、磁場強度変化に伴って、ファラデーカップ20に入射するイオンの質量および量が次々と変化するからである。
【0010】
そして従来は、このようなピーク値から定量を行っていた。即ち、各ピーク値の総和に対する、目的とする成分系イオンのピークの和の比を求めていた。例えば図2Aの例の場合、イオン電流Iの主なピーク値をI1 〜I13とすると、B2Hx 系イオンの比は、次式によって求めていた。
【0011】
【数1】
(I7 +・・・+I13)/(I1 +・・・+I13)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の計測方法は、イオン電流Iの多数のピーク値(例えばI1 〜I13)を計測しなければならないので、多くの時間と手間とがかかり、簡単ではない。
【0013】
しかも、大小全てのピーク値を計測することは実際上は困難であるので、一定値以下のピーク値は無視せざるを得ず、従って計測の正確さに欠ける。
【0014】
そこでこの発明は、イオン源から引き出されたイオンビーム中に含まれている目的とする成分系イオンの比を簡単にかつ短時間で、しかも正確に求めることのできる計測方法を提供することを主たる目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明の計測方法は、前記イオン源から引き出されたイオンビームを受けてそれを磁場または電場の少なくとも一方から成る偏向場によって曲げる偏向器と、
この偏向器内を直進したイオンビームが入射する位置に設けられたファラデーカップとを用いて、
前記偏向器における偏向場の強度を零またはほぼ零にしたときに前記ファラデーカップに流れるイオン電流I0 を計測し、
かつ前記偏向器における偏向場の強度を零よりも大きい領域において徐々に変化させたときに、目的とする成分系イオンに対応する偏向場強度の前後において前記ファラデーカップに流れるイオン電流の変化がほぼ零になる二つの平坦部でのイオン電流I1 およびI2 をそれぞれ計測し、
そして次式の比を求めることを特徴としている。
【0016】
【数2】
|I1 −I2 |/I0
【0017】
前記偏向器における偏向場の強度を零またはほぼ零にしたとき、イオンビームは偏向器内で曲げられることなく直進するので、しかもその直進位置にファラデーカップが設けられているので、当該ファラデーカップには、イオンビームに含まれている全ての成分のイオンが入射する。その総量がイオン電流I0 として計測される。
【0018】
一方、前記偏向器における偏向場の強度を零よりも大きい領域において徐々に変化させたとき、例えば零から徐々に増大させたとき、イオンビームに含まれるイオンの内の質量の軽いものから順に大きく曲げられてファラデーカップから外れて行くので、ファラデーカップに流れるイオン電流は、平坦部を経ながら階段状に減少して行く。この平坦部は、偏向場強度の変化に対してイオン電流の変化がほぼ零になる部分であり、これは主な成分系イオンが存在しない部分、即ち各成分系イオン間の区切り部を表している。
【0019】
従って、目的とする成分系イオンの前後二つの平坦部でのイオン電流I1 およびI2 の内、一方(例えばI1 )は当該目的とする成分系イオンを含むイオン電流であり、他方(例えばI2 )はそれを含まないイオン電流である。従って、両イオン電流の差|I1 −I2 |は、目的とする成分系イオンの量を表している。従って、上記数2の比は、イオン源から引き出されたイオンビーム中に含まれている目的とする成分系イオンの比を表している。
【0020】
このようにこの発明の計測方法によれば、従来の計測方法のようにイオン電流の多数のピーク値を計測する必要はなく、上記三つのイオン電流I0 、I1 およびI2 を計測すれば良いので、イオンビーム中に含まれている目的とする成分系イオンの比を簡単にかつ短時間で求めることができる。
【0021】
しかも、この発明の計測方法では、従来の計測方法と違って電流値の小さいイオンを無視して計測を行っているのではなく、上記イオン電流I0 は全ての成分のイオンの量を正確に表しており、上記イオン電流の差|I1 −I2 |は目的とする成分系イオンの量を正確に表しているので、目的とする成分系イオンの比を正確に求めることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明に係る計測方法の実施に使用するイオン照射装置の一例を示す概略図である。図4に示した従来の装置と同一または相当する部分には同一符号を付し、以下においてはそれとの相違点を主に説明する。
【0023】
この実施例では、従来例の質量分析器14に代わるものとして、イオン源2から引き出されたイオンビーム10の一部を受けてそれを磁場によって曲げる偏向器24を設けている。この偏向器24における磁場を零またはほぼ零にすると、図1中に実線で示すように、イオンビーム10は偏向器24内を直進し、当該磁場を強くすると、1点鎖線で示すように、イオンビーム10は偏向器24内で曲げられ、当該磁場をより強くすると、2点鎖線で示すように、イオンビーム10は偏向器24内でより大きく曲げられる。あるいは、磁場強度が同一ならば、イオンビーム10中に含まれる軽いイオンほど2点鎖線で示すように大きく曲げられる。
【0024】
なお、偏向器28は、この例では、イオンビーム10を曲げる偏向場として磁場を用いているが、電場を用いても良いし、磁場と電場を併用しても良い。
【0025】
更にこの実施例では、従来例のファラデーカップ20に代わるものとして、上記偏向器24内を直進したイオンビーム10が入射する位置にファラデーカップ30を設けている。ファラデーカップ30の前方には、この例のように、入射イオンビームを整形するマスク26、および、ファラデーカップ30から放出される2次電子の逃げを抑制するものであって負電圧が印加されるサプレッサ電極28を設けておくのが好ましい。イオンビーム10が入射することによってファラデーカップ30に流れるイオン電流Iは、従来例と同様に例えば、電流計測器22によって計測される。
【0026】
上記のような偏向器24およびファラデーカップ30を用いて、イオン源2から引き出されたイオンビーム10に含まれている目的とする成分系イオンの比を次のようにして求める。
【0027】
即ち、偏向器24における磁場強度を零またはほぼ零にして、そのときにファラデーカップ30に流れるイオン電流I0 を計測する。このとき、イオンビーム10は偏向器24内で曲げられることなく直進するので、しかもその直進位置にファラデーカップ30が設けられているので、ファラデーカップ30には、イオンビーム10に含まれている全ての成分のイオンが入射する。例えば、B2H6 を水素希釈した原料ガス3を用いた場合、図2に示す前述したHx 系イオン、BHx 系イオンおよびB2Hx 系イオンを含む全ての成分のイオンが入射する。PH3 を水素希釈した原料ガス3を用いた場合、図3に示す前述したHx 系イオン、PHx 系イオンおよびP2Hx 系イオンを含む全てのイオンが入射する。その総量がイオン電流I0 として計測される(図2Bおよび図3B参照)。
【0028】
一方、偏向器24における磁場の強度を零よりも大きい領域において徐々に変化させたとき、例えば零から徐々に増大させたとき、イオンビーム10中に含まれているイオンの内の質量の軽いものから順に大きく曲げられてファラデーカップ30から外れて行く(即ちファラデーカップ30に入射しなくなる)ので、ファラデーカップ30に流れるイオン電流Iは、図2Bまたは図3Bに示すように、平坦部F1 、F2 ・・・を経ながら階段状に減少して行く。この平坦部F1 、F2 ・・・は、磁場強度の変化に対してイオン電流Iの変化がほぼ零になる部分であり、これは主な成分系イオンが存在しない部分、即ち各成分系イオン間の区切り部を表している。
【0029】
これを詳述すると、図2B(B2H6 を水素希釈した原料ガス3を用いる場合)の例の場合、磁場強度を零から徐々に大きくして行くと、まず一番軽いHx 系イオンがファラデーカップ30から外れてそれに相当するぶんイオン電流Iが減少する。その後は、次に軽いBHx 系イオンがファラデーカップ30から外れるまでには磁場強度に余裕があるので、磁場強度を増大させてもイオン電流Iが殆ど変化しない平坦部F1 が表れる。更に磁場強度を増大させると、BHx 系イオンがファラデーカップ30から外れてそれに相当するぶんイオン電流Iが減少し、その後は次の平坦部F2 が表れる。更に磁場強度を増大させると、一番重いB2Hx 系イオンがファラデーカップ30から外れてそれに相当するぶんイオン電流Iが減少し、その後は主な成分系イオンが存在しなくなるのでイオン電流Iが0の平坦部F3 が表れる。
【0030】
B2H6 を水素希釈した原料ガス3を用いる場合、通常、ドーパントイオンには量の最も多いB2Hx 系イオンを用いる。例えばこれが目的とする成分系イオンである。従って、このB2Hx 系イオンに対応する磁場強度の前後二つの平坦部F2 およびF3 でのイオン電流I1 およびI2 をそれぞれ計測する。この例ではI2 ≒0である。
【0031】
この二つのイオン電流I1 およびI2 の内、一方のイオン電流I1 はB2Hx 系イオンを全て含むイオン電流であり、他方のイオン電流I2 はB2Hx 系イオンを全く含まないイオン電流である。従って、両イオン電流の差|I1 −I2 |は、目的とするB2Hx 系イオンの量を正確に表している。
【0032】
更に、上記数2に示した比、即ち|I1 −I2 |/I0 を求める。この比は、上記説明から分かるように、イオン源2から引き出されたイオンビーム10中に含まれている目的とするB2Hx 系イオンの全イオンに対する比を表している。
【0033】
図3B(PH3 を水素希釈した原料ガス3を用いる場合)の例の場合も、上記と同様である。但しこの場合は、通常、ドーパントイオンには量の最も多いPHx 系イオンを用いるので、それが目的とする成分系イオンである。従って、このPHx 系イオンに対応する磁場強度の前後二つの平坦部F1 およびF2 でのイオン電流I1 およびI2 をそれぞれ求める。後は、B2H6 の場合と同様である。
【0034】
偏向器24における磁場強度は、上記例とは逆に、大きい方から徐々に減少させて行っても良い。そのようにしても、図2Bまたは図3Bと同様のデータを得ることができる。
【0035】
このようにこの発明の計測方法によれば、従来の計測方法のようにイオン電流Iの多数のピーク値(例えば図2Aに示したピーク値I1 〜I13)を計測する必要はなく、上記三つのイオン電流I0 、I1 およびI2 を計測すれば良いので、イオンビーム10中に含まれている目的とする成分系イオン(例えば、上述したB2Hx 系イオンまたはPHx 系イオン)の比を簡単にかつ短時間で求めることができる。
【0036】
しかも、この発明の計測方法では、従来の計測方法と違って電流値の小さいイオンを無視して計測を行っているのではなく、上記イオン電流I0 は全ての成分のイオンの量を正確に表しており、上記イオン電流の差|I1 −I2 |は目的とする成分系イオンの量を正確に表しているので、目的とする成分系イオンの比を正確に求めることができる。
【0037】
従ってこのような計測方法を用いれば、例えば、被処理物12に対する正確な注入量の制御が可能になる。また、イオン源2へのフィードバック制御も速やかに行うことが可能になる。
【0038】
また、従来の計測方法のようにイオン電流Iの多数のピーク値を正確に計測(定量)する必要はないので、計測系に高分解能のものを用いる必要がない。要は、各成分系イオンの区切り部、即ち平坦部F1 、F2 ・・・さえ同定できれば良い。
【0039】
上記ファラデーカップ30の面積(ならびにそれに対応するマスク26およびサプレッサ電極28の開口部面積)を、この例のように、従来例のファラデーカップ20よりも大きくしておくのが好ましい。ファラデーカップ30の面積が小さいと、磁場強度の小さな変化によってイオン電流Iが急変(急減)するので、平坦部F1 、F2 ・・・が明確に表れにくいのに対して、ファラデーカップ30の面積を大きくしておくと、磁場強度をある程度大きく変化させると初めてイオン電流Iが変化するようになる。即ち、図2Bおよび図3Bの横軸を拡大したようになる。その結果、平坦部F1 、F2 ・・・が明確に表れるようになり、当該平坦部F1 、F2 ・・・の同定が容易になる。
【0040】
上記ファラデーカップ30の隣に小さなファラデーカップ32(それ用のスリットおよびサプレッサ電極の図示は省略)を設けておけば、それによって、従来例と同様に、図2Aまたは図3Aと同様のスペクトル図を得ることができるので、それを、各平坦部F1 、F2 ・・・の同定の参考にしても良い。
【0041】
なお、この発明は、イオン源2が上記例のようなものに限られるものではない。例えば、特開平11−329270号公報に記載されているような、イオン源内に、軽イオンが引き出されるのを抑制する磁石(磁気フィルタ)を設けたイオン源等でも良い。
【0042】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、従来例の計測方法のようにイオン電流の多数のピーク値を計測する必要はなく、上記三つのイオン電流I0 、I1 およびI2 を計測すれば良いので、イオンビーム中に含まれている目的とする成分系イオンの比を簡単にかつ短時間で求めることができる。
【0043】
しかも、この発明の計測方法では、従来の計測方法と違って電流値の小さいイオンを無視して計測を行っているのではなく、上記イオン電流I0 は全ての成分のイオンの量を正確に表しており、上記イオン電流の差|I1 −I2 |は目的とする成分系イオンの量を正確に表しているので、目的とする成分系イオンの比を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る計測方法の実施に使用するイオン照射装置の一例を示す概略図である。
【図2】B2H6 を水素希釈した原料ガスを用いたときの、磁場強度の変化に対するイオン電流の変化の概略を、従来の計測方法によるもの(A)と実施例の計測方法によるもの(B)とを対応させて示す図である。
【図3】PH3 を水素希釈した原料ガスを用いたときの、磁場強度の変化に対するイオン電流の変化の概略を、従来の計測方法によるもの(A)と実施例の計測方法によるもの(B)とを対応させて示す図である。
【図4】従来のイオン照射装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 イオン源
10 イオンビーム
12 被処理物
24 偏向器
30 ファラデーカップ
Claims (1)
- イオン源から引き出したイオンビームを質量分離器を通さずに被処理物に照射する非質量分離型のイオン照射装置において、当該イオンビームに含まれている目的とする成分系イオンの比を求める方法であって、
前記イオン源から引き出されたイオンビームを受けてそれを磁場または電場の少なくとも一方から成る偏向場によって曲げる偏向器と、
この偏向器内を直進したイオンビームが入射する位置に設けられたファラデーカップとを用いて、
前記偏向器における偏向場の強度を零またはほぼ零にしたときに前記ファラデーカップに流れるイオン電流I0 を計測し、
かつ前記偏向器における偏向場の強度を零よりも大きい領域において徐々に変化させたときに、目的とする成分系イオンに対応する偏向場強度の前後において前記ファラデーカップに流れるイオン電流の変化がほぼ零になる二つの平坦部でのイオン電流I1 およびI2 をそれぞれ計測し、
そして|I1 −I2 |/I0 なる比を求める、ことを特徴とするイオン成分比の計測方法。
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