JP3716548B2 - 返信送出方法及びシステム及び返信送出プログラムを格納した記憶媒体 - Google Patents

返信送出方法及びシステム及び返信送出プログラムを格納した記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、返信送出方法及びシステム及び返信送出プログラムを格納した記憶媒体に係り、特に、催し物や会議等の案内を端末装置からインターネット等のネットワークを介して電子メールやプッシュ型インターネットサービスによって受信したり、それらに対して返信したりする返信送出方法及びシステム及び返信送出プログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の端末装置は、ネットワークを介して電子メールなどの通知を受け、ユーザがそれらに対して自ら返信を作成し、発信元に送信する機能を備えている。
また、別個にユーザのスケジュールを管理する機能を有し、人手により別個に管理されたユーザのスケジュールを参照し、そのスケジュールに基づいて発信元に対する返信を作成し、情報を送信する機能を用いて当該返信を送信する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術では、受信した電子メールなどの通知から得たスケジュール情報に基づいて、ユーザのスケジュールを参照しながら、発信元に参加・不参加の返信することや、ユーザのスケジュールを更新することは、いずれもユーザ自身が行わなければならず、端末に向かう時間がとれないユーザが取り分け携帯端末を持って外出先からネットワークに接続しているユーザにとっては、数多くの電子メールから関心のある通知を抜き出し、自身のスケジュールを確認してから参加または、不参加を伝える旨の返信を作成し、発信元に送信するのは大きな負担となっている。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、催し物などの通知のメールを受信した時に、これまでのユーザの対人関係やユーザの関心を反映し、また、ユーザのスケジュールを考慮して自動的に発信元に参加の是非を返信することが可能な返信送出方法及びシステム及び返信送出プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
図1は、本発明の原理を説明するための図である。
【0008】
図2は、本発明の原理構成図である。
本発明は、通信ネットワークと、メールを発信する発信元端末及び該発信元端末から受信したメールに対して返信を行う受信端末100からなる返信送出システムであって、
受信端末100は、
過去の通知に対する返信の履歴から求めておいたユーザの対人関係履歴情報、イベントの各カテゴリへの関心度を示すカテゴリ関心度情報を蓄積する履歴情報蓄積手段120と、
ユーザのスケジュール情報を蓄積するスケジュール情報蓄積手段130と、
メールを受信すると、該メールから発信元と通知されたイベントのカテゴリ、開催日時と開催場所を含む抽出情報を抽出する抽出手段110と、
抽出手段110により抽出された抽出情報と、履歴情報蓄積手段120及びスケジュール情報蓄積手段110に予め蓄積されている情報と照合し、メールへの返信の必要性及び通知されたイベントの参加・不参加を決定する返信決定手段140と、
対人関係履歴情報、カテゴリ関心度情報及びスケジュール情報の更新を行う更新手段150と、
返信決定手段140において返信を行う場合に、イベントへの参加・不参加に応じて返信を作成する返信作成手段160と、
返信作成手段160で作成された返信を発信元へ送出する返信手段170とを有する。
【0009】
また、本発明は、返信作成手段160において、返信を作成した時点で、カテゴリ関心度情報を更新すると共に、開催日時及び開催場所の情報をスケジュール情報に反映させる返信情報反映手段を更に有する。
また、本発明は、ユーザの日々のスケジュールと、ユーザの存在場所とイベントの開催場所に対応する地点間の必要移動時間情報とを管理するスケジュール管理手段を更に有する。
【0010】
また、上記の抽出手段110は、メールにイベントの案内通知に蓄積されているカテゴリや、ユーザが予め定義していたカテゴリが含まれている場合に、当該メールをイベント通知と判定するイベント通知判定手段を含む。
また、上記の履歴情報蓄積手段120は、これまでに受信した全ての通知に対して、各発信元毎の総返信回数と総受信回数、及び該総返信回数と該総受信回数から発信元返信率を算出して蓄積する発信元履歴蓄積手段と、
ユーザが定義した全てのカテゴリに対して各カテゴリ毎の総返信回数、総受信回数及び、該総返信回数と該総受信回数からカテゴリ返信率を算出して蓄積するカテゴリ履歴蓄積手段とを含む。
【0011】
また、上記の返信決定手段140は、発信元返信率とカテゴリ返信率との積を取る返信率算出手段と、
返信率算出手段により取得した積が所定の値より高い場合に、返信が必要であると判断する判定手段とを含む。
本発明は、通信ネットワークを介して受信したメールに対して返信する返信送出プログラムを格納した記憶媒体であって、
メールを受信すると、該メールから発信元と通知されたイベントのカテゴリ、開催日時と開催場所を含む抽出情報を抽出する抽出ステップと、
抽出ステップにより抽出された抽出情報と、予め履歴情報蓄積手段に蓄積されている過去の通知に対する返信の履歴から求めておいたユーザの対人関係履歴情報、各カテゴリへの関心度を表すカテゴリ関心度情報、スケジュール情報蓄積手段に蓄積されているユーザのスケジュール情報とを参照して照合し、メールへの返信の必要性及び通知されたイベントへの参加・不参加を決定する返信決定ステップと、
対人関係、関心度及びスケジュール情報の更新を行う更新ステップと、
返信決定ステップにおいて返信が決定された場合に、イベントへの参加・不参加に応じて返信を作成する返信作成ステップと、
返信作成ステップで作成された返信を発信元へ送出する返信ステップと、を行うプログラムを格納した記憶媒体である。
【0012】
これにより、本発明では、予め過去に受信した発信元との対人関係及びイベントのカテゴリに対する関心度を示す情報や、ユーザのスケジュール情報を蓄積しておき、受信したメール(イベント通知)に基づいて蓄積されているそれらの情報の返信率を参照して、評価し、評価値が所定の値より高いかを判定すると共に、ユーザのスケジュール情報と、イベント通知の開催日時、開催場所等を比較して、参加が可能であるか及び返信をすべきであるかを判定し、返信を作成することが可能であるため、ユーザからの指示がなくとも自動的に返信を作成することが可能となる。
【0013】
また、評価値が所定の値より高い場合であっても、ユーザのスケジュール情報と調整がとれない場合には、不参加を返信により通知することも可能である。
さらに、メールを受信した場合、返信を送出した場合には、発信元に対する関心度及びイベントのカテゴリに対する関心度を示す情報を更新することにより、常に受信したメールに関する反映処理が可能であり、履歴情報を蓄積することが可能となる。
【0014】
また、ユーザの滞在場所と開催場所の移動における必要移動時間を管理することにより、イベント通知により通知された開催場所とユーザが滞在を予定している地点との間を移動する時間を参照し、開催時間までにユーザが移動可能であるか否かについても判定することができるため、単にユーザが自分のスケジュール情報を入力しておくだけで、自動的におおよその所要時間を計算することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3は、本発明の返信送出システムの構成を示す。
同図に示す返信送出システムは、通知内容抽出部1、文脈管理部2、意思決定部3、スケジュール管理部4、自動返信部5から構成される返信送出装置10、電子メール装置6及びインターネット7から構成される。
【0016】
このうち、文脈管理部2は、対人関係表現部21、カテゴリ表現部22から構成される。また、スケジュール管理部4は、時間格納部41、場所格納部42から構成される。
返信送出装置10の通知内容抽出部1は、インターネット7を介して電子メール装置6から通知される電子メール等の文書から“From”フィールドを参照して発信元を特定し、“Subject ”フィールドから文脈管理部2のカテゴリ表現部22にあるカテゴリをキーワードとして通知された電子メールのカテゴリを同定し、「日時」「場所」等のキーワードを利用することにより、当該通知を検索し、受信した電子メールなどの通知の開催場所といったスケジュール情報を抽出する。
【0017】
文脈管理部2は、過去に取得したイベント通知に関する履歴を保持しておくものであり、予めこれまで取得したメールの発信者に関する情報(ユーザの対人関係を表現している情報)を保持する対人関係表現部21と、予めユーザが設定した関心のあるカテゴリに対するイベント通知の履歴を保持しておくものであり、ユーザの関心を表現しているカテゴリ表現部22を有し、それぞれこれまでの返信回数と受信総数を保持しており、意思決定部3からの要請があれば、返信回数と通知を受けた総数(受信総数)からユーザの当該発信元に対する対人関係と当該カテゴリへの関心の返信率をそれぞれ算出し、両者の積を計算した結果を提示し、また、返信決定後に返信回数の更新の要請が意思決定部3からあれば、数値を更新する。
【0018】
スケジュール管理部4は、時間格納部41と場所格納部42とを有し、時間格納部41は、ユーザのスケジュール情報及び、ユーザの滞在場所とイベントの開催場所との必要移動時間が設定されている。場所格納部42には、ユーザの滞在場所が格納されている。これにより、スケジュール管理部4は、意思決定部3からのユーザのスケジュールについての問い合わせに対し、ユーザのスケジュールの時間や場所の情報を参照して参加の可否である真偽値を返却する。意思決定部3からスケジュールの更新を指示された場合には、ユーザのスケジュールを時間と場所についてそれぞれ更新する。
【0019】
意思決定部3は、通知内容抽出部1から通知内容の情報を取得して、その情報に基づいて文脈管理部2にユーザの状況を、スケジュール管理部4にユーザのスケジュールを問い合わせ、得られた返戻値に基づいて通知された電子メールについて参加・不参加の判断を行う。文脈管理部2からの返戻値が、ある一定値以上であれば、即ち、発信元とよく付き合いがあり(対人関係)、通知されたカテゴリへの関心(カテゴリ関心度)も強ければ、スケジュール管理部4から返戻値、即ち、参加の可否に依存して、自動返信部5に参加か不参加の旨の電子メールを発信元に送信するように指示する。文脈管理部2からの返戻値が、ある一定値を越えないが、スケジュール管理部4からの返戻値が『真』、即ち、参加可能であれば、ユーザに判断を仰ぐ。
【0020】
自動返信部5は、返信が必要な場合に、意思決定部3から渡された当該通知のカテゴリと開催日時及び開催場所の情報を盛り込み、意思決定部3が決定した参加・不参加の情報に応じた意思を伝える返信を作成し、当該通知の発信元に送信する。
電子メール装置6は、インターネット7等のネットワークを介して電子メールや放送型ソフトによって各種の通知を受信したり、これらに対して返信を行ったりする。
【0021】
次に、上記の構成における一連の動作を説明する。
ステップ101) インターネット7を介して電子メール装置6が電子メール等の通知を受信する。
ステップ102) これにより、電子メール装置6は、返信送出装置10の通知内容抽出部1を起動し、これにより、通知内容抽出部1は、電子メールから通知の発信元と通知された催し物や会議等のカテゴリや開催時間及び開催場所の情報を抽出する。
【0022】
ステップ103) 意思決定部3は、通知内容抽出部1で抽出された情報のうち、発信元とカテゴリを文脈管理部2に渡し、更に、得られた開催時間と開催場所のスケジュール情報をスケジュール管理部4に渡し、文脈管理部2及びスケジュール管理部4からそれぞれ、返戻値を取得する。
ステップ104) 意思決定部3は、文脈管理部2から取得した文脈を示す返戻値が所定の値を越えている場合には、ステップ105の処理に移行し、越えていない場合には、ステップ107の処理に移行する。
【0023】
ステップ105) 意思決定部3は、文脈管理部2にユーザの対人関係と関心の更新を指示する。
ステップ106) また、意思決定部3は、スケジュール管理部4からの返戻値が『真』であるかを判定し、『真』である場合には、ステップ111の処理に移行し、そうでない場合には、ステップ113の処理に移行する。
【0024】
ステップ107) ステップ104において、文脈を示す返戻値が所定の値以下である場合には、スケジュールの都合上、参加可能かを判定し、可能な場合には、ステップ108の処理に移行し、不可能な場合には処理を終了する。
ステップ108) 参加可能である場合には、ディスプレイ等に参加可能であるかの応答を促すメッセージを表示して、ユーザからの応答を取得する。
【0025】
ステップ109) ユーザからの応答が『参加』であるかを判定し、『参加』の場合には、ステップ110に移行し、そうでない場合には処理を終了する。
ステップ110) 意思決定部3は、文脈管理部2にユーザの対人関係や関心度の更新を指示する。
ステップ111) 意思決定部3は、自動返信部5に取得している情報を渡し、『参加』の返信を行うように指示する。これにより、自動返信部5は、『参加』を意味する返信情報を編集して、電子メールの送信元に返信メールを返信する。
【0026】
ステップ112) 意思決定部3は、スケジュール管理部4にスケジュールの更新を指示する。
ステップ113) 意思決定部3は、自動返信部5に、取得している情報を渡し、『不参加』の返信を行うように指示する。これにより、自動返信部5は、『不参加』を意味する返信情報を編集して、電子メールの送信元に返信メールを返信する。
【0027】
【実施例】
以下、図面と共に、本発明の実施例を説明する。
以下の実施例では、前述の図4のフローチャートに基づいて説明する。
まず、通知内容抽出部1の動作を説明する。
図5は、本発明の一実施例の通知内容抽出部の動作を示すフローチャートである。
【0028】
ステップ201) 通知内容抽出部1は、受信した電子メールの“Subject ”フィールドに、日本語表記と英語表記によって行われるマッチングによって、文脈管理部2のカテゴリ表現部22に存在するカテゴリが含まれていれば、催し物や会議の案内通知であると判断し、ステップ202に移行する。そうでない場合には処理を終了する。
【0029】
ステップ202) 電子メールの“From”フィールドを参照し、発信元を抽出する。
ステップ203) 更に、「日時」「場所」等のキーワードに基づいて、電子メールの本文からカテゴリ情報として、開催日時と開催場所のスケジュール情報を抽出する。
【0030】
ステップ204) 抽出された発信元と、カテゴリ情報である開催日時と開催場所を意思決定部3に出力する。
次に、文脈管理部2について説明する。
図6は、本発明の一実施例の文脈管理部の動作を示すフローチャートである。
ステップ301) 取得した要求が、返信回数の更新指示であるとき、ステップ302に移行し、そうでない場合には、ステップ303に移行する。
【0031】
ステップ302) 発信元とカテゴリについてそれぞれ返信の履歴数をインクリメントする。
ステップ303) 発信元に対するこれまでの返信率Aを図7に示す文脈管理部2の対人関係表現部21が有する表現テーブルを参照して求める。図7に示すテーブルは、ユーザの対人関係を算出するためのテーブルであり、過去に送られてきた発信元とユーザが定義可能な別名、過去に返信した回数、発信元から送信されてきたメールの総数を保持しており、これから返信率を求めたものであり、発信元、別名(氏名)、返信回数、受信総数、返信率から構成されており、発信元に対応する返信率を取得する。
【0032】
ステップ304) 次に、これまでに当該カテゴリの通知に対するこれまでの返信率を図8に示すテーブルを参照して取得する。図8は、本発明の一実施例の文脈管理部のカテゴリ表現部が有するカテゴリ関心度テーブルの例である。通知されたカテゴリに対応する返信率Bを求める。当該カテゴリ関心度テーブルは、過去に送られてきたメールのカテゴリ毎に分類され、それぞれのカテゴリについて過去に返信した回数、過去の総数を保持しており、これらから返信率を算出したものである。
【0033】
ステップ305) ステップ303とステップ304で求められた返信率Aと返信率Bとの積を計算する。
ステップ306) 発信元に基づいて当該カテゴリ関心度テーブルの受信総数をインクリメントする。また、意思決定部3から返信した旨の通知があった場合には、返信総数をインクリメントし、当該カテゴリに基づいて返信率を更新する。
【0034】
ステップ307) ステップ305で求められた積を意思決定部3に出力する。
次に、スケジュール管理部4の動作について説明する。
図9は、本発明の一実施例のスケジュール管理部の動作を示すフローチャートである。
【0035】
ステップ401) スケジュール管理部4は、取得した要求がスケジュールの更新依頼である場合には、ステップ402に移行し、そうでない場合にはステップ403に移行する。
ステップ402) 意思決定部3からスケジュールの更新依頼であるとき、通知内容抽出部1において抽出された開催時間と開催場所をユーザのスケジュールに登録し、処理を終了する。
【0036】
ステップ403) 通知内容抽出部1において抽出された催し物や会議の開催時間と、開催場所のスケジュール情報を時間格納部41及び場所格納部42に格納されているスケジュール情報と比較する。
ステップ404) 比較の結果、ユーザのスケジュールが当該開催時間に空いている場合には、ステップ405に移行し、空いていない場合にはステップ409に移行する。
【0037】
ステップ405) 取得した開催時間の前後のユーザの滞在予定場所と開催場所を比較し、必要移動時間を計算する。これは、図10に示すような必要移動時間テーブルを参照して求める。つまり、開催時間の前後にユーザが滞在している場所を起点とし、開催場所を終点とした場合における必要移動時間を求める。
ステップ406) 当該開催時間帯の前にユーザが存在するスケジュールの終了時刻と当該開催時間帯の開始時刻との時間差、または、当該開催時間帯の後にユーザが存在する開始時刻と当該開催時間帯の終了時刻との時間差を求め、これらを移動可能時間とする。
【0038】
ステップ407) ステップ406で計算された必要移動時間が、移動可能時間より短いか否かを判定し、短い場合には、ステップ408に移行し、長い場合には、ステップ409に移行する。
ステップ408) 必要移動時間が、移動可能時間より短い場合には、制限時間内に移動可能と見做して『真』を返す。
【0039】
ステップ409) 必要移動時間が、移動可能時間より長い場合には、制限時間内に移動不可能と見做して『偽』を返す。
以下に具体例を用いて説明する。
図11は、本発明の一実施例の受信した電子メールの例である。
同図に示す電子メールを電子メール装置6で受信すると(ステップ101)、通知内容抽出部1は、電子メールから通知の発信元
【0040】
【数1】
Figure 0003716548
【0041】
と通知された催し物(結婚式)のカテゴリ、開催時間(4月6日(土)17:30〜19:30)及び開催場所(Charlie's Bar*横浜マリンタワーから徒歩1分)の情報を抽出する(ステップ102)。
意思決定部3は、通知内容抽出部1で抽出された情報のうち、発信元とカテゴリ(結婚式)を文脈管理部2に渡し、更に、得られた開催時間と開催場所のスケジュール情報(4月6日(土)17:30〜19:30)をスケジュール管理部4に渡す。これにより、文脈管理部2から発信元に対する返戻値として、返信回数=15、受信総数100、返信率=0.15及び、カテゴリに対する返戻値として、返信回数=5、受信総数=5、返信率=1.00を取得する。さらに、当該ユーザのスケジュール情報として、4月6日の15:00に横須賀に滞在しているものとする。これにより、スケジュール管理部4からは、返戻値として、横須賀−横浜間の必要時間=1時間を取得する。従って、返戻値『真』を意思決定部3に出力する(ステップ103)。
【0042】
意思決定部3は、文脈管理部2から取得した文脈を示す対人関係の返戻値が所定の値(例えば、対人関係所定値=0.1)である場合には、返戻値は、0.15であるため、当該所定値を越えている。さらに、カテゴリに関する返戻値が所定値(例えば、カテゴリ所定値=0.5)以上である。従ってステップ105の処理に移行する(ステップ104)。
【0043】
意思決定部3は、文脈管理部2にユーザの対人関係と関心の更新を指示する。この例では、対人関係の受信総数をインクリメントし、『いまさら次郎』の受信総数を101回とし、カテゴリ関心度テーブルの受信総数『結婚式』の受信総数を6回とする(ステップ105)。
また、意思決定部3は、スケジュール管理部4からの返戻値が『真』であるかを判定し、この例では、『真』であるのでステップ111の処理に移行する(ステップ106)。
【0044】
スケジュール管理部4から『真』が返却された場合には、意思決定部3は、参加可能である旨をディスプレイ等に表示し、参加するか否かの応答を促すメッセージを表示して、ユーザからの応答を取得する(ステップ107)。
ここで、ユーザからの応答が『参加』であるとする(ステップ109)。
意思決定部3は、文脈管理部2にユーザの対人関係や関心度の更新を指示する。つまり、対人関係表現部21の表現テーブルの返信回数を“16回”とし、返信率を16/101で0.158とし、カテゴリ表現部22のカテゴリ関心度テーブルの返信回数の値を“6回”とし、返信率を6/6で1.0(前回値と同様)とする(ステップ110)。
【0045】
意思決定部3は、自動返信部5に取得している情報を渡し、『参加』の返信を行うように指示する。これにより、自動返信部5は、『参加』を意味する返信情報を編集して、電子メールの送信元に返信メールを返信する(ステップ111)意思決定部3は、スケジュール管理部4にスケジュールの更新を指示する(ステップ112)。
【0046】
また、上記の実施例では、電子メールを受信した端末において、返信メールを送出するまでの機能を有する構成要素に基づいて説明したが、図3に示す構成要素の通知内容抽出部1、意思決定部3、自動返信部5を個々のプロセスと捉え、これらをプログラムとして構築し、文脈管理部2、スケジュール管理部4で管理されている情報を端末内のメモリやディスク等に格納し、これらの情報をプログラムが参照、更新することにより、上記の実施例と同様に動作させることが可能である。さらに、当該プログラムをフロッピーディスクやCD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、端末にインストールすることも可能である。
【0047】
なお、上記の実施例では、通信ネットワークとしてインターネットを用いる場合を説明したが、本発明は、この例に限定されることなく、イントラネット等の他の通信ネットワークを用いる場合にも適用できる。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内で種々変更・応用が可能である。
【0048】
【発明の効果】
上述のように、本発明によれば、催し物などの通知のメールを受信したとき、これまでのユーザの対人関係やユーザの関心を反映し、また、ユーザのスケジュールを考慮して自動的に発信元に参加の是非を返信することが可能となり、外出時などでメールを読むことは可能でも返信する時間や、スケジュールを確認する時間がない場合にユーザの代理をさせることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための図である。
【図2】本発明の原理構成図である。
【図3】本発明の返信送出システムの構成図である。
【図4】本発明の返信送出処理の動作のフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例の通知内容抽出部の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例の文脈管理部の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例の文脈管理部の対人関係表現部が有する表現テーブルの例である。
【図8】本発明の一実施例の文脈管理部のカテゴリ表現部が有するカテゴリ関心度テーブルの例である。
【図9】本発明の一実施例のスケジュール管理部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例のスケジュール管理部の場所格納部が有する必要移動時間テーブルの例である。
【図11】本発明の一実施例の受信した電子メールの例である。
【符号の説明】
1 通知内容抽出部
2 文脈管理部
3 意思決定部
4 スケジュール管理部
5 自動返信部
6 電子メール装置
7 インターネット
10 返信送出装置
21 対人関係表現部
22 カテゴリ表現部
41 時間格納部
42 場所格納部
100 受信端末
110 抽出手段
120 履歴情報蓄積手段
130 スケジュール情報蓄積手段
140 返信決定手段
150 更新手段
160 返信作成手段
170 返信手段

Claims (7)

  1. 通信ネットワークと、メールを発信する発信元端末及び該発信元端末から受信したメールに対して返信を行う受信端末からなる返信送出システムであって、
    前記受信端末は、
    過去の通知に対する返信の履歴から求めておいたユーザの対人関係履歴情報、イベントの各カテゴリへの関心度を示すカテゴリ関心度情報を蓄積する履歴情報蓄積手段と、
    ユーザのスケジュール情報を蓄積するスケジュール情報蓄積手段と、
    前記メールを受信すると、該メールから発信元と通知されたイベントのカテゴリ、開催日時と開催場所を含む抽出情報を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段により抽出された前記抽出情報と、前記履歴情報蓄積手段及び前記スケジュール情報蓄積手段に予め蓄積されている情報と照合し、前記メールへの返信の必要性及び通知された前記イベントの参加・不参加を決定する返信決定手段と、
    前記対人関係履歴情報、前記カテゴリ関心度情報及び前記スケジュール情報の更新を行う更新手段と、
    前記返信決定手段において返信を行う場合に、前記イベントへの参加・不参加に応じて返信を作成する返信作成手段と、
    前記返信作成手段で作成された返信を前記発信元へ送出する返信手段とを有することを特徴とする返信送出システム。
  2. 前記ユーザの日々のスケジュールと、
    ユーザの存在場所とイベントの開催場所に対応する地点間の必要移動時間情報とを管理するスケジュール管理手段をさらに有する請求項記載の返信送出システム。
  3. 前記返信作成手段において、前記返信を作成した時点で、前記カテゴリ関心度情報を更新すると共に、前記開催日時及び前記開催場所の情報を前記スケジュール情報に反映させる返信情報反映手段を更に有する請求項記載の返信送出システム。
  4. 前記抽出手段は、
    前記メールにイベントの案内通知に、蓄積されているカテゴリやユーザが予め定義していたカテゴリが含まれている場合に、当該メールをイベント通知と判定するイベント通知判定手段を含む請求項記載の返信送出システム。
  5. 前記履歴情報蓄積手段は、
    これまでに受信した全ての通知に対して、各発信元毎の総返信回数と総受信回数、及び該総返信回数と該総受信回数から発信元返信率を算出して蓄積する発信元履歴蓄積手段と、
    前記ユーザが定義した全てのカテゴリに対して各カテゴリ毎の総返信回数、送受信回数及び、該総返信回数と該総受信回数からカテゴリ返信率を算出して蓄積するカテゴリ履歴蓄積手段とを含む請求項記載の返信送出システム。
  6. 前記返信決定手段は、
    前記発信元返信率と前記カテゴリ返信率との積を取る返信率算出手段と、
    前記返信率算出手段により取得した前記積が所定の値より高い場合に、返信が必要であると判断する判定手段とを含む請求項1または、5記載の返信送出システム。
  7. 通信ネットワークを介して受信したメールに対して返信する返信送出プログラムを格納した記憶媒体であって、
    メールを受信すると、該メールから発信元と通知されたイベントのカテゴリ、開催日時と開催場所を含む抽出情報を抽出する抽出ステップと、
    前記抽出ステップにより抽出された前記抽出情報と、予め履歴情報蓄積手段に蓄積されている過去の通知に対する返信の履歴から求めておいたユーザの対人関係履歴情報、各カテゴリへの関心度を表すカテゴリ関心度情報、スケジュール情報蓄積手段に蓄積されているユーザのスケジュール情報とを参照して照合し、前記メールへの返信の必要性及び通知された前記イベントへの参加・不参加を決定する返信決定ステップと、
    前記対人関係、関心度及び前記スケジュール情報の更新を行う更新ステップと、
    前記返信決定ステップにおいて返信が決定された場合に、前記イベントへの参加・不参加に応じて返信を作成する返信作成ステップと、
    前記返信作成ステップで作成された返信を前記発信元へ送出する返信ステップと、を行うプログラムを格納したことを特徴とする返信送出プログラムを格納した記憶媒体。
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