JP3715847B2 - 内燃機関のノック制御装置 - Google Patents

内燃機関のノック制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流に基づいて内燃機関のノックを検出し、ノック検出時に内燃機関の制御量を補正する装置に関し、特にノックレベル信号から予測演算される最大ノイズレベルに基づいてノック判定用の比較基準値(バックグランドレベル)を算出することにより、バックグランドレベルを常に適正化して、非定常時におけるノイズレベル変動に起因した誤判定および誤制御を防止した内燃機関のノック制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、内燃機関のノック制御装置においては、運転中にノック発生の有無を判定し、ノック発生が検出された場合には、内燃機関の損傷を防ぐために、ノック量に応じて内燃機関の制御量をノック抑制側(たとえば、点火時期を遅角側)に補正している。
【0003】
また、内燃機関のノックを検出するためには、内燃機関の燃焼時に生じるイオン量の変化を用いた装置も提案されている。
イオン電流を用いた内燃機関のノック制御装置は、ノックセンサを用いることなく、各気筒毎のノック強度を検出することができるので、コストダウンを実現するうえで有効である。
【0004】
この種の装置においては、イオン電流の重畳ノイズによるノック誤検出を防止するために、イオン電流検出信号に対してノイズ判定基準レベル(バックグランドレベル)が設定される。
【0005】
たとえば特開平10−9108号公報に記載された装置においては、ノック電流の検出信号に波形整形処理などを施した信号に対して、検出信号強度の平均値と運転状態に応じた不感帯領域(オフセット値)との和より算出されたバックグランドレベル(ノイズレベルの判定基準)を設定している。
【0006】
図12は従来の内燃機関のノック制御装置を概略的に示すブロック図である。
また、図13は図12内の各信号の動作波形を示すタイミングチャートであり、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fiにノック信号Kiが重畳した場合を示している。
【0007】
図12において、内燃機関(エンジン)の点火装置1は、一次巻線および二次巻線を有する点火コイルと、点火コイルの一次電流i1(図13参照)を通電遮断するパワートランジスタと(ともに図示せず)を含む。
【0008】
点火装置1内のパワートランジスタは、ECU5からの点火信号Pに応答して、点火コイルの一次電流i1をオンオフ(通電遮断)制御し、点火コイルは、パワートランジスタのオンオフに応答して、二次巻線から点火用高電圧V2(図13参照)を発生する。
【0009】
点火プラグ2は、点火装置1から印加される点火用高電圧V2により点火火花を発生して、エンジンの各気筒内の混合気を所定タイミングで着火する。
すなわち、各制御対象気筒の点火プラグ2には、点火時期に応答して点火用高電圧が印加される。
【0010】
イオン電流検出回路3は、燃焼時に点火プラグ2のギャップ間に流れるイオン電流を検出するために、点火装置1内の点火コイルを介して点火プラグ2にバイアス電圧を印加するバイアス手段(コンデンサ)と、イオン電流検出信号Eiを出力する抵抗器と(ともに図示せず)を含む。
【0011】
各種センサ4は、周知のスロットル開度センサ、クランク角センサおよび温度センサなどを含み、内燃機関の運転状態を示す各種センサ信号を生成する。
たとえば、各種センサ4内のクランク角センサは、エンジン回転数に応じたクランク角信号SGT(図13参照)を出力する。
【0012】
イオン電流検出信号Eiおよびクランク角信号SGTを含む各種センサ信号は、マイクロコンピュータからなるECU5に入力される。
クランク角信号SGTは、各気筒のクランク角基準位置を示したパルスエッジを有しており、ECU5内において種々の制御演算に用いられる。
【0013】
ECU5は、イオン電流検出信号Eiに基づくノックレベル信号(後述する)からノックを検出する手段と、ノック検出手段のノック検出結果に基づいて点火信号Pを遅角補正する点火制御手段7とを備えている。
【0014】
点火制御手段7は、各種センサ4からの運転状態および比較手段15からのノック判定結果に基づいて点火信号Pを生成するために、運転状態に応じてエンジンの点火時期を決定する点火時期演算手段と、ノック発生が判定されたときにノック検出量に応じた遅角量を演算して点火時期に反映させる点火時期補正手段とを含む。
【0015】
なお、点火制御手段7に限らず、エンジンの制御量を演算する制御量演算手段としては、燃料噴射量および噴射時期を演算する燃料噴射制御手段(図示せず)などがある。また、ノック抑制用の制御量補正手段は、燃料噴射時期を遅角補正することもできる。
【0016】
ノック検出手段は、バンドパスフィルタからなるフィルタ手段11と、カウンタ手段12と、ECU5内の平均化手段13、オフセット手段14および比較手段15とにより構成されている。
【0017】
フィルタ手段11は、波形整形手段を含み、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fi(図13参照)から所定周波数帯域のノック信号Kiを抽出する。
カウンタ手段12は、波形処理手段を含み、ノック信号Kiの波形処理後のパルス数Nをカウントする。
【0018】
カウンタ手段12は、ノックレベル算出手段を構成しており、ノック信号Kiに基づいて、エンジンのノック状態に対応したパルス数N(ノックレベル信号)を算出する。
パルス数N(ノックレベル信号)は、ノック発生量を示している。
【0019】
平均化手段13は、パルス数Nを平均化処理してノックレベル平均値AVEを算出する。
オフセット手段14は、ノックレベル平均値AVEをオフセットして、バックグランドレベルBGL(ノイズレベルの判断基準)を生成する。
【0020】
オフセット手段14は、エンジンの運転状態に応じてノックレベル平均値AVEに対するオフセット値OFSを算出するオフセット算出手段と、ノックレベル平均値AVEおよびオフセット値OFSを加算してバックグランドレベルBGLを算出するバックグランドレベル算出手段とを含む。
【0021】
比較手段15は、ノック判定手段を構成しており、パルス数N(ノックレベル信号)とバックグランドレベルBGLとを比較してエンジンのノック状態を判定する。比較手段15は、パルス数NがバックグランドレベルBGLを越えたときに、ノック発生を示す比較結果を出力する。
【0022】
次に、図12、図13とともに、図14のフローチャートを参照しながら、従来の内燃機関のノック制御装置の動作について説明する。
まず、ECU5は、各種センサ4からクランク角信号SGTなどを取り込み、運転状態に応じた種々の演算を行い、点火装置1などの各種アクチュエータに対して駆動信号を出力する。
【0023】
たとえば、ECU5は、点火信号Pにより点火装置1内のパワートランジスタをオンオフして一次電流i1を通電遮断する。
このとき、一次電流i1の通電時に点火コイルに発生する一次電圧V1により、イオン電流検出回路3内のバイアス電源(コンデンサ)が充電される。
【0024】
また、一次電流i1の遮断時(エンジンの点火時期に対応)に一次電圧V1が上昇し、点火コイルの二次巻線からは、さらに昇圧された二次電圧V2(数10kV)が発生する。二次電圧V2は、点火制御気筒の点火プラグ2に印加されて燃焼室内の混合気を燃焼させる。
【0025】
こうして混合気が燃焼すると、燃焼気筒の燃焼室内にイオンが発生するので、イオン電流検出回路3内のコンデンサに充電されたバイアス電圧は、点火制御直後の点火プラグ2を介して放電する。
【0026】
イオン電流検出回路3内の抵抗器は、イオン電流を電圧変換してイオン電流検出信号Eiとして出力する。
このように、燃焼後に点火プラグ2を介して流れるイオン電流は、イオン電流検出信号Eiとしてフィルタ手段11に入力される。
【0027】
このとき、エンジンにノックが発生した場合、イオン電流にノック振動成分が重畳するので、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fiは、図13のように、ノック振動成分が重畳した波形となる。
【0028】
イオン電流検出信号Eiの処理動作を示す図14において、まず、フィルタ手段11は、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fiからノック信号Kiのみを抽出する(ステップS1)。
【0029】
カウンタ手段12は、ノック信号Kiを波形整形してノックパルス列Kpに変換した後、ノックパルス列Kpのパルス数Nをカウントする(ステップS2)。
パルス数Nは、ノック強度と大きく関連しており、後述するように、ノック判定に用いられるとともに、次回のバックグランドレベルBGLの更新演算に用いられる。
【0030】
すなわち、ECU5内の比較手段15は、パルス数Nと前回算出済みのバックグランドレベルBGLとを比較し、パルス数NがバックグランドレベルBGLよりも大きいか否かを判定する(ステップS3)。
【0031】
パルス数Nは、ノック強度が大きくなればなるほど大きくなるので、比較手段15は、パルス数Nの大きさに基づいてノックの有無およびノック強度を判定することができる。
【0032】
点火制御手段7は、ステップS3において、N>BGL(すなわち、YES)と判定されれば、点火時期を遅角(ノックを抑制)するための遅角制御量を計算し(ステップS4)、N≦BGL(すなわち、NO)と判定されれば、点火時期を進角するための進角制御量を計算する(ステップS5)。
【0033】
このとき、点火制御手段7は、ステップS4においては、前回および今回の点火制御時の遅角補正量を参照し、ステップS5においては、前回の点火制御時の進角補正量を参照して、それぞれ制御量を計算する。
【0034】
また、ステップS3において、N>BGL(ノック発生)の状態が連続して判定されれば、遅角量を順次積算していき、ノック発生が判定されなくなった時点で遅角量の積算を停止させる。
【0035】
ノック判定用の比較基準となるバックグランドレベルBGL(所定パルス数)は、エンジン回転数や検出信号Eiの波形整形レベルなどによっても異なるが、たとえば、5〜20程度の値に設定される。
【0036】
こうして、パルス数Nに基づき、比較手段15によりノック発生が検出された場合には、ノック抑制側に制御量を補正(すなわち、ノック発生気筒に対する点火時期を最適化)することにより、ノックを効果的に抑制することができる。
【0037】
一方、ECU5内の平均化手段13は、パルス数Nを平均化処理(フィルタ処理)し、以下の(1)式、(2)式を用いてノックレベル平均値AVEを算出する(ステップS6)。
【0038】
AVE=AVE(n−1)×KF+NP×(1−KF)・・・(1)
NP=max{N−BGL(n−1),0} ・・・(2)
【0039】
ただし、(1)式において、AVE(n−1)はノックレベル平均値AVEの前回値、KFは平均化処理係数(0<KF<1)である。また、(2)式において、BGL(n−1)はバックグランドレベルBGLの前回値である。
【0040】
また、オフセット手段14は、ノックレベル平均値AVEにオフセット値OFSを加算して、以下の(3)式のようにバックグランドレベルBGLを算出する(ステップS7)。
【0041】
BGL=AVE+OFS ・・・(3)
【0042】
最後に、ECU5は、(3)式により算出されたバックグランドレベルBGLを、次回の点火制御時のノック判定用の比較基準としてオフセット手段14に格納し(ステップS8)、図14の処理ルーチンを終了する。
【0043】
次に、図15〜図17の説明図を参照しながら、非定常時においてノックレベル平均値AVEが不適正値となった場合のノック検出動作について説明する。
図15〜図17において、横軸は時間であり、運転状態がノック非発生領域(定常領域)からノック発生領域(たとえば過渡領域)に移行して、再びノック非発生領域に復帰した場合を示している。
【0044】
また、図15〜図17において、縦軸(棒グラフ状に示す各レベル)は、パルス数Nであり、ノイズレベルに相当するパルス数Pnと、ノック発生レベルに相当するパルス数Pkとを含む。
【0045】
図15はパルス数Nに対するノックレベル平均値AVEの時間変化および定常ノイズ成分Cn(N=1〜2程度)を示し、図16はパルス数Nに対するバックグランドレベルBGLの時間変化および定常ノイズ成分Cnを示し、図17は気筒間にバラツキを有する場合のパルス数Nに対するバックグランドレベルBGLの時間変化を示している。
【0046】
図15において、定常ノイズ成分Cnは、低レベルで比較的安定に推移しており、常にノックレベル平均値AVE以下なので、ノックと誤判定されることはない。
【0047】
しかし、非定常ノイズ成分(比較的高いレベル)のパルス数Pnは、ノックレベル平均値AVEを越えるので、ノック発生レベルのパルス数Pkと誤判定されてしまうことになる。
【0048】
特に、ノック発生領域においては、非定常ノイズ成分のパルス数Pnが検出され易く、ノック誤判定に起因して、点火時期の遅角補正などの制御量の誤制御が行われ易い。
【0049】
一方、図16のように、パルス数Nにオフセット値を加算して高レベルのバックグランドレベルBGLを設定すれば、ノイズレベルのパルス数Pnをノック状態と誤判定することは抑制される。
【0050】
しかし、気筒間にバラツキがある場合には、図17のように、パルス数Nの検出量が小さい気筒において、ノック発生レベルのパルス数PkがバックグランドレベルBGL以下となり、ノイズレベルのパルス数Pnと誤判定されてしまう。
【0051】
したがって、点火時期を遅角補正すべきノック発生状態であっても、制御量の補正が実行されずにノック発生量が増大し、エンジンを損傷してしまうおそれがある。
【0052】
【発明が解決しようとする課題】
従来の内燃機関のノック制御装置は以上のように、パルス数N(ノックレベル信号)の発生状態によってバックグランドレベルBGLが適正値に移行しないので、図15のように、非定常ノイズ成分のパルス数Pnがノック状態と誤判定されたり、図17のように、ノック発生レベルのパルス数Pkがノイズ状態と誤判定されてしまい、ノック制御性が低下するという問題点があった。
【0053】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、ノックレベル信号から予測演算される最大ノイズレベルに基づいてバックグランドレベルを算出することにより、ノックレベル信号の発生状態によらず常にバックグランドレベルを最適値に維持し、ノックレベル信号のノイズ誤検出などを防止して信頼性を向上させた内燃機関のノック制御装置を得ることを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、ピークホールド手段は、最大ノイズレベルの比較基準となる下限値を算出する下限値算出手段を含み、最大ノイズレベルが下限値を越えた場合には、最大ノイズレベルをノイズピーク値として更新設定し、最大ノイズレベルが下限値以下を示す場合には、所定期間にわたってノイズピーク値を保持し、最大ノイズレベルが下限値以下を示す状態が所定期間以上継続した場合には、下限値に達するまでノイズピーク値を一定値だけ減算して更新設定するものである。
【0056】
また、この発明の請求項2に係る内燃機関のノック制御装置は、請求項1において、下限値算出手段は、ヒステリシス化手段を含み、最大ノイズレベルを平均化処理して最大ノイズレベル平均値を算出するとともに、最大ノイズレベル平均値をヒステリシス化した値を下限値として出力するものである。
【0058】
また、この発明の請求項3に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、データシフト手段は、バックグランドレベルを越えたノックレベル信号をノイズピーク値以下の値に置換して格納する置換演算手段を含むものである。
【0059】
また、この発明の請求項4に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、第1の演算手段は、第1の状態値として、所定数のノックレベル信号の標本標準偏差を近似演算するものである。
【0060】
また、この発明の請求項5に係る内燃機関のノック制御装置は、請求項4において、第1の演算手段は、所定数のノックレベル信号の最大値と最小値との加算値を用いて、標本標準偏差を近似演算するものである。
【0061】
また、この発明の請求項6に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、第2の演算手段は、ノックレベル信号のレベルに対応した第2の状態値を算出し、第1の状態値と第2の状態値との加算値を用いて、最大ノイズレベルを予測演算するものである。
【0063】
また、この発明の請求項7に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいてオフセット値を算出するオフセット算出手段と、ノイズピーク値とオフセット値とを加算してバックグランドレベルを算出するオフセット手段とを含み、オフセット算出手段は、第1の状態値の増大に応じてオフセット値を増大設定するものである。
【0064】
また、この発明の請求項8に係る内燃機関のノック制御装置は、請求項7において、ノック判定手段は、ノックレベル信号がバックグランドレベルを越えた場合には、内燃機関がノック状態にあることを判定し、ノックレベル信号がノイズピーク値以下を示す場合には、ノックレベル信号がノイズであることを判定し、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且つバックグランドレベル以下を示す場合には、前回の判定結果を今回の判定結果に用いるものである。
【0065】
また、この発明の請求項9に係る内燃機関のノック制御装置は、請求項8において、ノック判定手段は、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且つバックグランドレベル以下を示す状態が所定期間にわたって継続した場合には、ノックレベル信号がノイズであることを判定するものである。
【0066】
また、この発明の請求項10に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、バックグランドレベル算出手段は、ノイズピーク値を平均化処理してノイズピーク平均値を算出するピーク値平均化手段を含み、ノイズピーク平均値に基づいてバックグランドレベルを算出し、ピーク値平均化手段は、ヒステリシス化手段を含み、ノイズピーク平均値を、ヒステリシス化された値として算出するものである。
【0067】
また、この発明の請求項11に係る内燃機関のノック制御装置は、請求項10において、ヒステリシス化手段は、ノイズピーク平均値が上昇傾向にあるときには所定補正値を加算し、ノイズピーク平均値が下降傾向にあるときには、2レベル分だけ下位の値に下降した時点で1レベル分だけ減少させることにより、ノイズピーク平均値をヒステリシス化した値として算出するものである。
【0070】
また、この発明の請求項12に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、制御量演算手段は、ノックレベル信号とバックグランドレベルとの比率が所定値以上の場合には、比率を用いて制御量を演算し、比率が所定値よりも小さい場合には、ノックレベル信号とバックグランドレベルとのレベル偏差を用いて制御量を演算するものである。
【0071】
また、この発明の請求項13に係る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、制御量演算手段は、ノックレベル信号を平均化処理してノックレベル平均値を算出する平均化手段と、ノックレベル平均値を所定レベルと比較する比較手段と、ノックレベル信号とノックレベル平均値とのレベル偏差を算出する減算手段とを含み、ノックレベル平均値が所定レベル以下を示す場合には、ノックレベル信号の絶対値に基づいて内燃機関の制御量を演算し、ノックレベル平均値が所定レベルを越えた場合には、レベル偏差に基づいて内燃機関の制御量を演算するものである。
【0072】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を概略的に示すブロック図であり、前述(図12参照)と同様のものについては、前述と同一符号を付して詳述を省略する。
【0073】
図1において、ノック検出手段は、前述のフィルタ手段11〜比較手段15に加えて、ECU5A内の最大ノイズレベル予測手段20、下限値算出手段24、ピークホールド手段25、ピーク値平均化手段26およびオフセット算出手段27を備えている。
【0074】
最大ノイズレベル予測手段20、下限値算出手段24、ピークホールド手段25、ピーク値平均化手段26およびオフセット算出手段27は、オフセット手段14Aとともに、バックグランドレベル算出手段を構成している。
下限値算出手段24は、ピークホールド手段25に含まれていてもよい。
【0075】
最大ノイズレベル予測手段20は、パルス数Nのバラツキ(後述する第1の状態値)に基づいて最大ノイズレベルMNを予測演算するために、データシフト手段21、第1の演算手段22および第2の演算手段23を備えている。
【0076】
データシフト手段21は、エンジンの所定点火サイクル(所定期間)にわたって得られる所定データ数のパルス数Nを格納する。
また、データシフト手段21は、バックグランドレベルBGLAを越えたパルス数Nをノイズピーク値PAまたはノイズピーク平均値AVEN(後述する)以下の値に置換して格納する置換演算手段を含み、過大なパルス数Nのデータ格納を禁止する。
【0077】
第1の演算手段22は、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEと、データシフト手段21内のパルス数N(複数のデータ)とを用いて、パルス数Nのデータバラツキに対応した第1の状態値DEを演算する。
【0078】
また、第2の演算手段23は、ノックレベル平均値AVEと、データシフト手段21内のパルス数Nと、第1の状態値DEとを用いて、最大ノイズレベルMNを予測演算する。
【0079】
下限値算出手段24は、最大ノイズレベルMNを平均化処理して最大ノイズレベル平均値からなる下限値AVEAを算出する。
なお、下限値算出手段24は、ヒステリシス整数化手段を含み、下限値AVEAをヒステリシス整数化した値として生成する。
【0080】
ここでは、ノックレベル信号がパルス数N(整数値)であるため、ヒステリシス化手段としてヒステリシス整数化手段が用いられている。
【0081】
ピークホールド手段25は、下限値AVEA以上の最大ノイズレベルMNに基づいてノイズピーク値PAを求める。
すなわち、ピークホールド手段25は、下限値AVEA以上を示す最大ノイズレベルMNをノイズピーク値PAとして出力する。
【0082】
また、ピークホールド手段25は、最大ノイズレベルMNが下限値AVEAを越えた場合には、その最大ノイズレベルMNを今回のノイズピーク値PAとして更新設定する。
【0083】
また、ピークホールド手段25は、最大ノイズレベルMNが下限値AVEA以下を示す状態が継続する場合には、エンジンの所定点火サイクルにわたってノイズピーク値PAを保持する。
【0084】
また、ピークホールド手段25は、最大ノイズレベルMNが下限値AVEA以下を示す状態が所定点火サイクル以上にわたって継続した場合には、ノイズピーク値PAを一定値だけ減算した値に更新設定する。
【0085】
これにより、ピークホールド手段25は、ノイズピーク値PAが長期間にわたって必要以上に保持され過ぎることを防止する。
また、ピークホールド手段25は、ノイズピーク値PAの最小値を下限値AVEAに設定しており、ノイズピーク値PAが減算され過ぎることも防止する。
【0086】
なお、ここでは、最大ノイズレベル平均値をノイズピーク値PAの下限値AVEAとして用いたが、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEを用いてもよく、これにより、下限値の設定処理を簡略化することができる。
【0087】
ピーク値平均化手段26は、ノイズピーク値PAを平均化処理してノイズピーク平均値AVENを算出する。
また、ピーク値平均化手段26は、ヒステリシス整数化手段を含み、ノイズピーク平均値AVENをヒステリシス整数化した値として生成する。
【0088】
オフセット算出手段27は、第1の状態値DEを参照し、第1の状態値DEの増大に応じて増大するようにオフセット値OFSAを算出する。
オフセット手段14Aは、ノイズピーク平均値AVENと、オフセット値OFSAとを加算して、最終的なバックグランドレベルBGLAを算出する。
【0089】
また、オフセット手段14Aは、各種センサ4の検出情報に含まれるエンジン回転数および負荷パラメータ(たとえば、スロットル開度または吸気圧など)を把握し、エンジン回転数および負荷の急変に応じてバックグランドレベルBGLAを可変設定する。
【0090】
すなわち、オフセット手段14Aは、エンジン回転数および負荷の急変に対応した補正係数を格納する2次元マップデータを含み、エンジン回転数または負荷の急変時に、マップデータに基づいてバックグランドレベルBGLAを可変設定する。
【0091】
たとえば、エンジン回転数の急上昇または負荷の急減少が検出された場合には、追従演算処理が困難なノイズレベルの急上昇に対応するため、バックグランドレベルBGLAに「1」以上の補正係数を乗算することにより、エンジンの所定点火サイクル(所定期間)にわたって、バックグランドレベルBGLAを増大側に補正する。
【0092】
以下、比較手段15は、バックグランドレベルBGLAとパルス数Nとを比較してノック発生の有無を判定し、点火制御手段7は、比較手段15の比較結果および運転状態に基づいて点火信号Pを生成する。
【0093】
なお、オフセット手段14Aは、ノイズピーク平均値AVENを用いてバックグランドレベルBGLAを算出しているが、ノイズピーク値PAを用いて算出してもよい。
【0094】
また、ノイズピーク平均値AVENにオフセット値OFSAを加算してバックグランドレベルBGLAを算出しているが、ノイズピーク平均値AVENまたはノイズピーク値PAをそのままバックグランドレベルBGLAに用いてもよい。
【0095】
次に、図2のフローチャートおよび図3〜図7の説明図を参照しながら、図1に示したこの発明の実施の形態1の動作について説明する。
図3〜図7は、パルス数N(ノックレベル信号)、最大ノイズレベルMN、ノイズピーク値PA、ノイズピーク平均値AVEN、バックグランドレベルBGLAの時間変化を、それぞれ示している。
【0096】
図2において、前述(図14参照)と同様のステップS1〜S8については、同一符号を付して詳述を省略する。なお、ステップS3A、S7Aは、それぞれ、前述のステップS3、S7に対応している。
【0097】
まず、ECU5A内のノック検出手段は、エンジン回転数および負荷パラメータ(スロットル開度など)を含む運転情報とともに、イオン電流検出信号Eiを取得し(ステップS1)、ノック検出手段内のカウンタ手段12は、パルス数Nをカウントする(ステップS2)。
【0098】
続いて、最大ノイズレベル予測手段20内のデータシフト手段21は、パルス数Nの取得データ数が所定数αに達したか否かを判定する(ステップS10)。所定数αは、下限値AVEAおよび第1の状態値DEなどの演算処理に要する必要最小限のデータ数に設定されている。
【0099】
ステップS10において、データ数が所定数α以上(すなわち、YES)と判定されれば、前述と同様に、ノック判定処理(ステップS3A)およびノック制御処理(ステップS4、S5)を実行する。
【0100】
このとき、ステップS3Aにおいて、N>BGLA(すなわち、YES)と判定され、ノック抑制用の遅角制御処理(ステップS4)が実行された場合には、今回データ(パルス数N)をノイズピーク値PA(または、ノイズピーク平均値AVEN)に置換し、今回データをノイズピーク値PA以下の値に設定する(ステップS11)。
【0101】
これにより、過大レベルのパルス数Nがデータシフト手段21に格納されることはなく、過大レベルのパルス数Nが次回の最大ノイズレベルMNの予測演算に用いられることはない。したがって、最大ノイズレベルMNの信頼性が損なわれることはない。
【0102】
続いて、データシフトを実行して、データシフト手段21内のデータを所定数αの最新データに更新する(ステップS12)。すなわち、前回までのデータのうち最も古いデータを排除して、今回データを追加格納する。
【0103】
一方、ステップS10において、データ数が所定数α未満(すなわち、NO)と判定されれば、ノック判定および制御処理(ステップS3A〜S5)を実行せずに、直ちにステップS12に進む。
【0104】
以下、平均化手段13は、パルス数Nからノックレベル平均値AVEを算出する(ステップS6)。
また、最大ノイズレベル予測手段20内の第1の演算手段22は、データシフト手段21内に格納されたデータを用いて、たとえば以下の(4)式から、第1の状態値DEを算出する(ステップS13)。
【0105】
DE=k1×MAX+k2×MIN ・・・(4)
【0106】
ただし、(4)式において、MAX、MINは所定点火サイクル内に取得された所定数αのパルス数Nのうちの最大値、最小値であり、k1、k2は乗算補正用の所定係数である。
【0107】
(4)式から算出される第1の状態値DEは、パルス数N(図3参照)のデータ値のバラツキに対応した標本標準偏差の値を近似した値である。
標本標準偏差の近似値は、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEを用いて、以下の(5)式から算出することもできる。
【0108】
DE=k3×MAX+k4×AVE ・・・(5)
【0109】
ただし、(5)式において、k3、k4は、乗算補正用の所定係数である。
このように、(4)式または(5)式を用いて、標本標準偏差を近似演算することにより、最大ノイズレベル予測手段20内の演算処理負荷を軽減することができる。
【0110】
特に、(4)式のように、パルス数Nの最大値MAXおよび最小値MINを用いて標本標準偏差を近似演算した場合には、演算処理負荷が軽減されるのみならず、演算精度を大きく損なうこともない。
【0111】
次に、最大ノイズレベル予測手段20内の第2の演算手段23は、第1の状態値DEと、ノックレベル平均値AVEとを用いて、以下の(6)式から、最大ノイズレベルMN(図4参照)を予測演算する(ステップS14)。
【0112】
MN=k5×DE+k6×AVE ・・・(6)
【0113】
ただし、(6)式において、k5、k6は、乗算補正用の所定係数であり、k6×AVEは、パルス数Nのレベルに対応した第2の状態値に相当している。
【0114】
(6)式のように、パルス数Nのデータバラツキおよびレベルに対応した第1、第2の状態値(DE、AVE)を用いることにより、信頼性の高い最大ノイズレベルMNを算出することができる。
【0115】
なお、(6)式においては、第2の状態値としてノックレベル平均値AVEを用いたが、所定点火サイクル内のパルス数Nの最大値MAXを用いてもよい。
この場合、最大ノイズレベルMNは、以下の(7)式から予測演算される。
【0116】
MN=k7×DE+k8×MAX ・・・(7)
【0117】
ただし、(7)式において、k7、k8は、乗算補正用の所定係数であり、k8×MAXは第2の状態値に相当している。
【0118】
次に、下限値算出手段24は、周知の平均化処理演算により、最大ノイズレベルMNの変動成分を抑制した下限値AVEM(図5内の破線参照)を算出し、さらに下限値AVEMをヒステリシス整数化して、最終的な下限値AVEA(図5内の一点鎖線参照)を算出する(ステップS15)。
【0119】
すなわち、下限値算出手段24は、まず、反映率を抑制した最大ノイズレベルMNを前回までの下限値AVEM(n−1)に加算し、以下の(8)式のように、今回の下限値AVEMを更新する。
【0120】
AVEM=Kf×AVEM(n−1)+(1−Kf)×MN ・・・(8)
【0121】
ただし、(8)式において、Kfは変動抑制用のフィルタ係数であり、周知のように、0<Kf<1の範囲内に設定される。
(8)式により平均化処理された下限値AVEMは、ヒステリシス整数化により、さらに変動抑制されて安定化され、最終的な下限値AVEAとして出力される。
【0122】
次に、ピークホールド手段25は、下限値AVEAと最大ノイズレベルMNとを比較し、最大ノイズレベルMNが、MN>AVEAを満たす場合には、最大ノイズレベルMNをノイズピーク値PA(図5参照)として更新して出力する(ステップS16)。
【0123】
また、ピークホールド手段25は、最大ノイズレベルMNが下限値AVEA以下の場合には、ノイズピーク値PAを所定点火サイクルにわたって保持し続ける。
【0124】
しかし、ピークホールド手段25は、MN≦AVEAの状態が所定点火サイクル以上継続した場合には、ノイズピーク値PAを一定値減少させて過剰保持を防止するとともに、ノイズピーク値PAを下限値AVEA以上に確保して過剰減少を防止する。
【0125】
また、ピーク値平均化手段26は、ノイズピーク値PAを平均化処理してノイズピーク平均値AVEP(図6内の一点鎖線参照)を算出するとともに、これをヒステリシス整数化して、最終的なノイズピーク平均値AVENとして出力する(ステップS17)。
【0126】
このように、パルス数Nのデータバラツキ状態およびレベル状態を反映した最大ノイズレベルMNの基づいて、安定性および信頼性の高いノイズピーク平均値AVENが得られる。
【0127】
一方、オフセット算出手段27は、ノイズレベル変動を示す第1の状態値DEに応じて、オフセット値OFSAを算出する(ステップS18)。
また、オフセット手段14Aは、ノイズピーク平均値AVENとオフセット値OFSAとを加算して、以下の(9)式により、バックグランドレベルBGLA(図7参照)を算出する(ステップS7A)。
【0128】
BGLA=AVEN+OFSA ・・・(9)
【0129】
(9)式において、最大ノイズレベルMNに基づいて算出されたノイズピーク平均値AVENは、バックグランドレベルBGLAとほぼ等しい値となる。
したがって、オフセット値OFSAは、図7に示すように、わずかな補正値で済み、第1の状態値DEが増大した場合に加算されるのみである。
【0130】
オフセット値OFSAは、第1の状態値DEが増大した場合のみにおいて、バックグランドレベルBGLAを増大補正する。これにより、ノイズレベルのパルス数Pnをノック発生と誤判定することを防止することができる。
【0131】
最後に、(9)式から算出されたバックグランドレベルBGLAを、次回のステップS3Aで用いられるノック判定値として格納し(ステップS8)、図2の処理ルーチンを終了する。
【0132】
次に、図8の説明図を参照しながら、下限値算出手段24およびピーク値平均化手段26内のヒステリシス整数化手段の処理動作について説明する。
【0133】
図8において、ヒステリシス整数化される対象値H1の時間変化は、一点鎖線により示されており、ヒステリシス整数化された整数値H2の時間変化は、実線により示されている。
ここでは、整数値H2が「7.0」または「8.0」に変化した場合を示している。
【0134】
まず、図8内の初期において対象値H1が上昇傾向にある場合、ヒステリシス整数化手段は、対象値H1に所定補正値「0.5」を加算した後、小数点第1位の値を四捨五入して整数化する。
【0135】
したがって、時刻t1において、対象値H1が「7.0」に達すると、整数値H2は、「7.0」から「8.0」に上昇する。
以下、対象値H1が7.0〜8.0の範囲内を示す期間t1〜t3において、整数値H2は「8.0」に保持される。
【0136】
一方、時刻t2において、対象値H1が下降傾向に転じた場合、ヒステリシス整数化手段は、対象値H1に「1」を加算して小数点第1位を四捨五入した値が整数値H2(=8.0)よりも小さくなった時点で、整数値H2を「7.0」に下降させる。
【0137】
すなわち、図8のように、対象値H1が「7.0」以下に下降した時刻t3ではなく、対象値H1が「6.5」以下に下降した時刻t4において、整数値H2は「7.0」となる。したがって、対象値H1が5.5<H1<6.5の範囲内にあれば、整数値H2は「7.0」となる。
【0138】
この結果、対象値H1の整数値H2は、対象値H1が上昇傾向にある場合には、所定補正値「0.5」の加算により増加傾向が促進され、対象値H1が下降傾向にある場合には、対象値H1の四捨五入値が最新値「8.0」よりも2レベル下位の値「6.0」に達した時点で1レベル下位の値「7.0」に設定されることにより、減少傾向が抑制される。
【0139】
次に、図9および図10の説明図を参照しながら、この発明の実施の形態1によるノック検出動作について説明する。
図9および図10は前述の図16および図17に対応しており、前述と同様のものについては同一符号を付して詳述を省略する。
【0140】
この場合、バックグランドレベルBGLAは、パルス数Nのデータバラツキを考慮したノイズピーク平均値AVENから算出されるので、パルス数Nのノイズレベルを常に正確に反映している。
【0141】
したがって、図9のようにノイズレベルが全体に高い場合であっても、図10のようにノイズレベルが全体に低い場合であっても、ノイズおよびノック発生状態を正確に判定することができる。
【0142】
たとえば、図9においては、ノイズピーク平均値AVENに基づいて、比較的高いバックグランドレベルBGLAが設定され、特に、ノック発生領域においては、ノック非発生領域よりも高いバックグランドレベルBGLAが設定される。
【0143】
したがって、ノック非発生領域において、ノイズレベルのパルス数Pnをノック発生と誤判定することはなく、また、ノック発生領域において、ノック発生レベルのパルス数Pkをノイズと誤判定することもない。
【0144】
一方、図10においては、ノイズピーク平均値AVENに基づいて、比較的低いバックグランドレベルBGLAが設定される。
【0145】
また、この場合、パルス数Nのデータバラツキが小さく、オフセット値OFSAが「0」であることから、バックグランドレベルBGLAは、ノイズピーク平均値AVEN(ノック判定レベルの最小値)と一致するように、ほぼ安定に固定されている。
【0146】
したがって、ノック発生領域における低レベルのパルス数Nに対しても、確実にノック発生を判定することができ、ノック発生レベルのパルス数Pkをノイズと誤判定することもない。
【0147】
このように、バックグランドレベルBGLAが適正化されることにより、ノック発生レベルに相当するパルス数Pkが検出された場合には、N>BGLAによりノック判定が正常に行われ、また、ノイズレベルに相当するパルス数Pnが検出された場合には、N≦BGLAによりノイズ判定が正常に行われる。
【0148】
したがって、パルス数Nのデータバラツキ状態が変動しても、適正なノック判定に基づいてノック検出の信頼性を維持することができ、ノック発生時の点火時期の遅角制御状態を向上させることができる。
【0149】
また、過渡状態において、エンジン回転数または負荷が急変した場合には、急変に対応した補正係数のマップデータを参照することにより、バックグランドレベルBGLAを瞬時に最適化することができる。
【0150】
エンジン回転数および負荷に対する補正係数の二次元マップデータは、たとえば各運転状態に対応した指数値マトリクスからなり、運転状態の急変時のみにおいて参照される。各指数値は、エンジン回転数が高いほど大きく、且つ、負荷が低いほど大きい値となるように設定されている。
【0151】
運転状態の急変時においては、直前の運転状態での指数値L(n−1)と現在の運転状態での指数値Lとが参照され、以下の(10)式のように、バックグランドレベルBGLAが補正される。
【0152】
BGLA={L/L(n−1)}×BGLA(n−1) ・・・(10)
【0153】
ただし、(10)において、BGLA(n−1)は前回のバックグランドレベルである。
【0154】
たとえば、エンジン回転数の急上昇が検出された場合には、上昇度合に応じて増大設定される補正係数が、前回のバックグランドレベルBGLA(n−1)に乗算されて、今回のバックグランドレベルBGLAが増大補正される。
【0155】
なお、運転状態の急変時において、同様にマップデータ内の指数値を参照し、バックグランドレベル算出手段内での平均化処理用のフィルタ係数Kfを増大補正して、バックグランドレベルBGLAの追従性を向上させてもよい。
【0156】
また、ここでは、所定期間をエンジンの点火サイクル数により設定したが、エンジン回転数に応じた時間をマップ値として設定してもよい。
【0157】
さらに、ノックレベル信号として、ノック信号Kiのパルス数Nを用いたが、周知のように、ノック信号Kiのピーク値または積分値など任意のパラメータが用いられ得ることは言うまでもない。
【0158】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比較結果により、単純にノイズ状態またはノック発生を判定したが、ノイズピーク平均値AVEN(または、ノイズピーク値PA)を用いて中間判定領域を設定してもよい。
【0159】
この場合、比較手段15は、パルス数Nがノイズピーク平均値AVEN(ノイズピーク値PA)以下を示す場合にはノイズであることを判定し、パルス数Nがノイズピーク平均値AVENを越え且つバックグランドレベルBGLA以下を示す場合には、前回の判定結果を今回の判定結果に用いる。
【0160】
すなわち、前回の判定結果が「ノック発生」であった場合には、今回のパルス数Nの検出データがバックグランドレベルBGLA(=AVEN+OFSA)以下であっても、ノイズピーク平均値AVENを越えていれば、安全側の制御を実行するために、「ノック発生」と判定する。
【0161】
また、比較手段15は、パルス数Nがノイズピーク平均値AVENを越え且つバックグランドレベルBGLA以下を示す状態が所定点火サイクル(所定期間)にわたって継続した場合には、前回の判定結果によらず、パルス数Nがノイズレベルであることを判定する。
【0162】
以下、図11を参照しながら、ノイズピーク平均値AVEN(または、ノイズピーク値PA)を用いて中間判定領域を設定したこの発明の実施の形態2の動作について説明する。
【0163】
図11はこの発明の実施の形態2による比較手段15および点火制御手段7の処理動作を示すフローチャートであり、各ステップS3A、S4およびS5は、前述(図2参照)と同様の処理動作である。
【0164】
この場合、比較手段15は、所定期間の経過を計測するためのタイマカウンタCNを備えており、あらかじめ、タイマカウンタCNは、CN=0に初期設定され、また、所定期間に相当する所定カウンタ値CNrが格納されているものとする。
【0165】
まず、ステップS3Aにおいて、N>BGLA(すなわち、YES)と判定されれば、パルス数Nは確実にノックレベルであるので、前述の遅角制御量の計算処理(ステップS4)に進む。
【0166】
一方、ステップS3Aにおいて、N≦BGLA(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、パルス数Nがノイズピーク平均値AVEN以上(中間判定領域内にある)か否かを判定する(ステップS20)。
【0167】
ステップS20において、N<AVEN(すなわち、NO)と判定されれば、パルス数Nは確実にノイズレベルなので、前述の進角制御量の計算処理(ステップS5)に進む。
【0168】
一方、ステップS20において、N≧AVEN(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、タイマカウンタCNが所定カウンタ値CNrに達した(所定期間が経過した)か否かを判定する(ステップS21)。
【0169】
ステップS21において、CN=CNr(すなわち、YES)と判定されれば、中間判定領域内のパルス数Nが所定期間にわたって検出され続けているので、前回の判定結果と無関係に、今回のパルス数Nをノイズレベルと見なす。
したがって、タイマカウンタCNを0クリアして(ステップS22)、ステップS5に進む。
【0170】
一方、ステップS21において、CN<CNr(すなわち、NO)と判定されれば、中間判定領域内のパルス数Nが検出されてから所定期間が経過していないので、タイマカウンタCNをインクリメントし(ステップS23)、続いて、前回の判定結果がノックであったか否かを判定する(ステップS24)。
【0171】
ステップS24において、前回の判定結果がノックでない(すなわち、NO)と判定されれば、前回の判定結果と同様にパルス数Nがノイズレベルと見なされて、ステップS5に進む。
【0172】
一方、ステップS24において、前回の判定結果がノック(すなわち、YES)と判定されれば、前回の判定結果と同様にノック発生と判定され、ステップS4に進む。
【0173】
このように、ノックレベルのパルス数Nが中間判定領域内に移行した場合に、前回の判定結果(ノック発生)を今回の判定結果とすることにより、パルス数Nのデータレベルが急減した場合であってもノック判定することができ、データバラツキが大きくても信頼性の高い判定結果を得ることができる。
【0174】
また、中間判定領域内のパルス数Nが所定期間にわたって検出され続けた場合には、パルス数Nの変動(急減)に対してバックグランドレベルBGLAが十分に追従できたものと見なし、前回の判定結果にかかわらず、バックグランドレベルBGLA以下の判定結果を優先して、ノイズレベルと判定する。
【0175】
これにより、パルス数Nが変動後に安定した場合においては、通常のバックグランドレベルBGLAに基づいて、信頼性の高い判定結果を得ることができる。
【0176】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1では、ノック発生時の制御量の演算処理について特に言及しなかったが、たとえば点火信号Pによる点火時期遅角量を、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比率または偏差を示す比較値に基づいて演算してもよい。
【0177】
このように、ノック発生の大きさに対応した比較値を用いて制御量を補正することにより、ノック発生時において、所定量ずつ段階的に点火時期を遅角補正するのではなく、パルス数Nの大きさに応じて、速やかに点火時期を最適化することができる。
【0178】
特に、パルス数Nのデータバラツキおよびレベル変動に速やかに追従してバックグランドレベルBGLAを算出できるこの発明においては、点火時期を速やかに最適化することにより多大な効果が得られる。
【0179】
制御量Xは、基本的に、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比率から演算され、乗算補正用の所定係数k9(>1)を用いて、以下の(11)式により求められる。
【0180】
X=(N/BGLA)×k9 ・・・(11)
【0181】
しかし、比率(=N/BGLA)が所定値よりも小さく、ほぼ「1」に等しい場合には、所定係数k9を乗算しても十分な制御量Xが得られないので、制御量演算用の比較値として、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの偏差が用いられる。
【0182】
この場合、制御量Xは、乗算補正用の所定係数k10(>1)を用いて、以下の(12)式により求められる。
【0183】
X=(N−BGLA)×k10 ・・・(12)
【0184】
このように、偏差(=N−BGLA)に所定係数k10を乗算することにより、偏差の絶対値が小さい場合でも、十分な大きさの制御量Xを算出することができる。
【0185】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3では、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比較値を用いて制御量Xを算出したが、ノック発生が判定されたときのパルス数Nの絶対値、または、パルス数Nとノックレベル平均値AVEとのレベル偏差を用いてもよい。
【0186】
この場合、点火制御手段7(図1参照)は、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEを所定レベルと比較する比較手段と、パルス数Nとノックレベル平均値AVEとのレベル偏差(=N−AVE)を算出する減算手段とを含む。
【0187】
これにより、点火制御手段7は、ノックレベル平均値AVEが所定レベル以下を示す場合には、パルス数Nの絶対値に基づいて制御量Xを演算し、ノックレベル平均値AVEが所定レベルを越えた場合には、レベル偏差に基づいて制御量Xを演算する。
【0188】
すなわち、点火制御手段7は、パルス数N中の定常ノイズレベルが低下した場合には、減算されない(十分に大きい)パルス数Nの絶対値を制御量Xとし、パルス数N中の定常ノイズレベルが上昇した場合には、定常ノイズレベル上昇による不必要な制御量Xの増加を抑制するため、パルス数Nからノックレベル平均値AVEを減算した値を制御量Xとして算出する。
【0189】
この結果、パルス数Nのレベル低下時においても、ノック発生時のノック強度に対する制御量Xの反映率をさらに向上させ、直ちに制御量Xを適正化することができる。
【0190】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、ピークホールド手段は、最大ノイズレベルの比較基準となる下限値を算出する下限値算出手段を含み、最大ノイズレベルが下限値を越えた場合には、最大ノイズレベルをノイズピーク値として更新設定し、最大ノイズレベルが下限値以下を示す場合には、所定期間にわたってノイズピーク値を保持し、最大ノイズレベルが下限値以下を示す状態が所定期間以上継続した場合には、下限値に達するまでノイズピーク値を一定値だけ減算して更新設定するようにしたので、ノックレベル信号の発生状態によらず常にバックグランドレベルを最適値に維持し、ノックレベル信号のノイズ誤検出などを防止して信頼性を向上させた内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
また、ノックレベル信号の変動状態を反映したノイズピーク値に基づいて、最大ノイズレベルの予測演算の信頼性を向上させ、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0192】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、下限値算出手段は、ヒステリシス化手段を含み、最大ノイズレベルを平均化処理して最大ノイズレベル平均値を算出するとともに、最大ノイズレベル平均値をヒステリシス化した値を下限値として出力するようにしたので、変動抑制された最大ノイズレベル平均値に基づいて、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0194】
また、この発明の請求項3によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、データシフト手段は、バックグランドレベルを越えたノックレベル信号をノイズピーク値以下の値に置換して格納する置換演算手段を含み、過大なノックレベル信号がデータシフトされるのを防止するようにしたので、最大ノイズレベルの予測演算の信頼性を向上させた内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0195】
また、この発明の請求項4によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、第1の演算手段は、第1の状態値として、所定数のノックレベル信号の標本標準偏差を近似演算するようにしたので、演算処理負荷を軽減させた内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0196】
また、この発明の請求項5によれば、請求項4において、第1の演算手段は、所定数のノックレベル信号の最大値と最小値との加算値を用いて、標本標準偏差を近似演算するようにしたので、演算処理負荷を軽減させるとともに演算精度を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0197】
また、この発明の請求項6によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、第2の演算手段は、ノックレベル信号のレベルに対応した第2の状態値を算出し、第1の状態値と第2の状態値との加算値を用いて、最大ノイズレベルを予測演算するようにしたので、信頼性の高い最大ノイズレベルを算出することができ、演算精度を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0199】
また、この発明の請求項7によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいてオフセット値を算出するオフセット算出手段と、ノイズピーク値とオフセット値とを加算してバックグランドレベルを算出するオフセット手段とを含み、オフセット算出手段は、第1の状態値の増大に応じてオフセット値を増大設定するようにしたので、ノイズ信号をノック発生状態と誤判定することを防止して、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0200】
また、この発明の請求項8によれば、請求項7において、ノック判定手段は、ノックレベル信号がバックグランドレベルを越えた場合には、内燃機関がノック状態にあることを判定し、ノックレベル信号がノイズピーク値以下を示す場合には、ノックレベル信号がノイズであることを判定し、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且つバックグランドレベル以下を示す場合には、前回の判定結果を今回の判定結果に用いるようにしたので、ノックレベル信号の変動によらず、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0201】
また、この発明の請求項9によれば、請求項8において、ノック判定手段は、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且つバックグランドレベル以下を示す状態が所定期間にわたって継続した場合には、ノックレベル信号がノイズであることを判定するようにしたので、ノックレベル信号の変動によらず、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0202】
また、この発明の請求項10によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、バックグランドレベル算出手段は、ノイズピーク値を平均化処理してノイズピーク平均値を算出するピーク値平均化手段を含み、ノイズピーク平均値に基づいてバックグランドレベルを算出し、ピーク値平均化手段は、ヒステリシス化手段を含み、ノイズピーク平均値を、ヒステリシス化された値として算出するようにしたので、変動抑制されたノイズピーク平均値に基づいて、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0203】
また、この発明の請求項11によれば、請求項10において、ヒステリシス化手段は、ノイズピーク平均値が上昇傾向にあるときには所定補正値を加算し、ノイズピーク平均値が下降傾向にあるときには、2レベル分だけ下位の値に下降した時点で1レベル分だけ減少させることにより、ノイズピーク平均値をヒステリシス化した値として算出するようにしたので、変動抑制されたノイズピーク平均値に基づいて、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0206】
また、この発明の請求項12によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、制御量演算手段は、ノックレベル信号とバックグランドレベルとの比率が所定値以上の場合には、比率を用いて制御量を演算し、比率が所定値よりも小さい場合には、ノックレベル信号とバックグランドレベルとのレベル偏差を用いて制御量を演算するようにしたので、ノックレベル信号の変動状態によらず高い信頼性を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【0207】
また、この発明の請求項13によれば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、制御量演算手段は、ノックレベル信号を平均化処理してノックレベル平均値を算出する平均化手段と、ノックレベル平均値を所定レベルと比較する比較手段と、ノックレベル信号とノックレベル平均値とのレベル偏差を算出する減算手段とを含み、ノックレベル平均値が所定レベル以下を示す場合には、ノックレベル信号の絶対値に基づいて内燃機関の制御量を演算し、ノックレベル平均値が所定レベルを越えた場合には、レベル偏差に基づいて内燃機関の制御量を演算するようにしたので、ノックレベル信号の変動状態によらず高い信頼性を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるバックグランドレベル算出動作を示すフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1において検出されるパルス数Nの時間変化を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1により予測演算される最大ノイズレベルMNの時間変化を示す説明図である。
【図5】 この発明の実施の形態1により算出されるノイズピーク値PAの時間変化を示す説明図である。
【図6】 この発明の実施の形態1により算出されるノイズピーク平均値AVENの時間変化を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態1により算出されるバックグランドレベルBGLAの時間変化を示す説明図である。
【図8】 この発明の実施の形態1によるヒステリシス化(ヒステリシス整数化)の処理動作を示す説明図である。
【図9】 この発明の実施の形態1による高レベル信号でのノック検出動作を示す説明図である。
【図10】 この発明の実施の形態1による低レベル信号でのノック検出動作を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態2によるノック判定手段および制御量演算手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図12】 従来の内燃機関のノック制御装置を示すブロック図である。
【図13】 従来の内燃機関のノック制御装置の動作を示す波形図である。
【図14】 従来の内燃機関のノック制御装置によるバックグランドレベル算出動作を示すフローチャートである。
【図15】 従来の内燃機関のノック制御装置によるノック検出動作を示す説明図である。
【図16】 従来の内燃機関のノック制御装置による高レベルでのノック検出動作を示す説明図である。
【図17】 従来の内燃機関のノック制御装置による低レベルでのノック検出動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 点火装置、2 点火プラグ、3 イオン電流検出回路、4 各種センサ、5A ECU、7 点火制御手段(制御量演算手段)、11 フィルタ手段、
12 カウンタ手段(ノックレベル算出手段)、13 平均化手段、14A オフセット手段(バックグランドレベル算出手段)、15 比較手段(ノック判定手段)、20 最大ノイズレベル予測手段、21 データシフト手段、22 第1の演算手段、23 第2の演算手段、24 下限値算出手段、25 ピークホールド手段、26 ピーク値平均化手段、27 オフセット算出手段、AVE ノックレベル平均値、AVEA 下限値(最大ノイズレベル平均値)、AVENノイズピーク平均値、BGLA バックグランドレベル、DE 第1の状態値、Ei イオン電流検出信号、MN 最大ノイズレベル、N パルス数(ノックレベル信号)、OFSA オフセット値、PA ノイズピーク値、S3A ノック発生を判定するステップ、S6 ノックレベル平均値を算出するステップ、
S7A バックグランドレベルを算出するステップ、S10 データ数を判定するステップ、S11 データ置換処理するステップ、S12 データシフトするステップ、S13 第1の状態値を算出するステップ、S14 最大ノイズレベルを算出するステップ、S15 下限値を算出するステップ、S16 ノイズピーク値を算出するステップ、S17 ノイズレベル平均値を算出するステップ、S18 オフセット値を算出するステップ。

Claims (13)

  1. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記ピークホールド手段は、
    前記最大ノイズレベルの比較基準となる下限値を算出する下限値算出手段を含み、
    前記最大ノイズレベルが前記下限値を越えた場合には、前記最大ノイズレベルを前記ノイズピーク値として更新設定し、
    前記最大ノイズレベルが前記下限値以下を示す場合には、所定期間にわたって前記ノイズピーク値を保持し、
    前記最大ノイズレベルが前記下限値以下を示す状態が前記所定期間以上継続した場合には、前記下限値に達するまで前記ノイズピーク値を一定値だけ減算して更新設定することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  2. 前記下限値算出手段は、ヒステリシス化手段を含み、前記最大ノイズレベルを平均化処理して最大ノイズレベル平均値を算出するとともに、前記最大ノイズレベル平均値をヒステリシス化した値を前記下限値として出力することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノック制御装置。
  3. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記最大ノイズレベル予測手段は、
    最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、
    前記所定数のノックレベル信号を用いて前記ノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、
    前記第1の状態値に基づいて前記最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、
    前記データシフト手段は、前記バックグランドレベルを越えたノックレベル信号を前記ノイズピーク値以下の値に置換して格納する置換演算手段を含むことを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  4. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記最大ノイズレベル予測手段は、
    最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、
    前記所定数のノックレベル信号を用いて前記ノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、
    前記第1の状態値に基づいて前記最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、
    前記第1の演算手段は、前記第1の状態値として、前記所定数のノックレベル信号の標本標準偏差を近似演算することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  5. 前記第1の演算手段は、前記所定数のノックレベル信号の最大値と最小値との加算値を用いて、前記標本標準偏差を近似演算することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のノック制御装置。
  6. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記最大ノイズレベル予測手段は、
    最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段と、
    前記所定数のノックレベル信号を用いて前記ノックレベル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する第1の演算手段と、
    前記第1の状態値に基づいて前記最大ノイズレベルを予測演算する第2の演算手段とを含み、
    前記第2の演算手段は、前記ノックレベル信号のレベルに対応した第2の状態値を算出し、前記第1の状態値と前記第2の状態値との加算値を用いて、前記最大ノイズレベルを予測演算することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  7. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいてオフセット値を算出するオフセット算出手段と、
    前記ノイズピーク値と前記オフセット値とを加算して前記バックグランドレベルを算出するオフセット手段とを含み、
    前記オフセット算出手段は、前記第1の状態値の増大に応じて前記オフセット値を増大設定することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  8. 前記ノック判定手段は、
    前記ノックレベル信号が前記バックグランドレベルを越えた場合には、前記内燃機関がノック状態にあることを判定し、
    前記ノックレベル信号が前記ノイズピーク値以下を示す場合には、前記ノックレベル信号がノイズであることを判定し、
    前記ノックレベル信号が前記ノイズピーク値を越え且つ前記バックグランドレベル以下を示す場合には、前回の判定結果を今回の判定結果に用いることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関のノック制御装置。
  9. 前記ノック判定手段は、前記ノックレベル信号が前記ノイズピーク値を越え且つ前記バックグランドレベル以下を示す状態が所定期間にわたって継続した場合には、前記ノックレベル信号がノイズであることを判定することを特徴とする請求項8に記載の内燃機関のノック制御装置。
  10. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノイズピーク値を平均化処理してノイズピーク平均値を算出するピーク値平均化手段を含み、
    前記ノイズピーク平均値に基づいて前記バックグランドレベルを算出し、
    前記ピーク値平均化手段は、ヒステリシス化手段を含み、前記ノイズピーク平均値を、ヒステリシス化された値として算出することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  11. 前記ヒステリシス化手段は、
    前記ノイズピーク平均値が上昇傾向にあるときには所定補正値を加算し、
    前記ノイズピーク平均値が下降傾向にあるときには、2レベル分だけ下位の値に下降した時点で1レベル分だけ減少させることにより、
    前記ノイズピーク平均値をヒステリシス化した値として算出することを特徴とする請求項10に記載の内燃機関のノック制御装置。
  12. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記制御量演算手段は、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとの比率が所定値以上の場合には、前記比率を用いて前記制御量を演算し、
    前記比率が前記所定値よりも小さい場合には、前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとのレベル偏差を用いて前記制御量を演算することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
  13. 内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、
    前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベルを算出するバックグランドレベル算出手段と、
    前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判定手段と、
    前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備え、
    前記バックグランドレベル算出手段は、
    前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、
    前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段とを含み、
    前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベルを算出する内燃機関のノック制御装置であって、
    前記制御量演算手段は、
    前記ノックレベル信号を平均化処理してノックレベル平均値を算出する平均化手段と、
    前記ノックレベル平均値を所定レベルと比較する比較手段と、
    前記ノックレベル信号と前記ノックレベル平均値とのレベル偏差を算出する減算手段とを含み、
    前記ノックレベル平均値が前記所定レベル以下を示す場合には、前記ノックレベル信号の絶対値に基づいて前記内燃機関の制御量を演算し、
    前記ノックレベル平均値が前記所定レベルを越えた場合には、前記レベル偏差に基づいて前記内燃機関の制御量を演算することを特徴とする内燃機関のノック制御装置。
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