JP2001082244A - 内燃機関のノック制御装置 - Google Patents
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Abstract
て、ノイズ誤検出などを防止して信頼性を向上させた内
燃機関のノック制御装置を得る。 【解決手段】 イオン電流からノックレベル信号Nを算
出する手段12と、ノックレベル信号のバラツキに基づ
いて最大ノイズレベルMNを予測演算する手段20と、
最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値PAを求め
る手段25と、ノイズピーク値からバックグランドレベ
ルBGLAを算出する手段14Aと、バックグランドレ
ベルからノック判定する手段15と、ノック判定結果か
ら制御量を演算する手段7とを備えた。
Description
時に点火プラグを介して流れるイオン電流に基づいて内
燃機関のノックを検出し、ノック検出時に内燃機関の制
御量を補正する装置に関し、特にノックレベル信号から
予測演算される最大ノイズレベルに基づいてノック判定
用の比較基準値(バックグランドレベル)を算出するこ
とにより、バックグランドレベルを常に適正化して、非
定常時におけるノイズレベル変動に起因した誤判定およ
び誤制御を防止した内燃機関のノック制御装置に関する
ものである。
おいては、運転中にノック発生の有無を判定し、ノック
発生が検出された場合には、内燃機関の損傷を防ぐため
に、ノック量に応じて内燃機関の制御量をノック抑制側
(たとえば、点火時期を遅角側)に補正している。
は、内燃機関の燃焼時に生じるイオン量の変化を用いた
装置も提案されている。イオン電流を用いた内燃機関の
ノック制御装置は、ノックセンサを用いることなく、各
気筒毎のノック強度を検出することができるので、コス
トダウンを実現するうえで有効である。
畳ノイズによるノック誤検出を防止するために、イオン
電流検出信号に対してノイズ判定基準レベル(バックグ
ランドレベル)が設定される。
載された装置においては、ノック電流の検出信号に波形
整形処理などを施した信号に対して、検出信号強度の平
均値と運転状態に応じた不感帯領域(オフセット値)と
の和より算出されたバックグランドレベル(ノイズレベ
ルの判定基準)を設定している。
を概略的に示すブロック図である。また、図13は図1
2内の各信号の動作波形を示すタイミングチャートであ
り、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fiにノッ
ク信号Kiが重畳した場合を示している。
点火装置1は、一次巻線および二次巻線を有する点火コ
イルと、点火コイルの一次電流i1(図13参照)を通
電遮断するパワートランジスタと(ともに図示せず)を
含む。
CU5からの点火信号Pに応答して、点火コイルの一次
電流i1をオンオフ(通電遮断)制御し、点火コイル
は、パワートランジスタのオンオフに応答して、二次巻
線から点火用高電圧V2(図13参照)を発生する。
る点火用高電圧V2により点火火花を発生して、エンジ
ンの各気筒内の混合気を所定タイミングで着火する。す
なわち、各制御対象気筒の点火プラグ2には、点火時期
に応答して点火用高電圧が印加される。
ラグ2のギャップ間に流れるイオン電流を検出するため
に、点火装置1内の点火コイルを介して点火プラグ2に
バイアス電圧を印加するバイアス手段(コンデンサ)
と、イオン電流検出信号Eiを出力する抵抗器と(とも
に図示せず)を含む。
ンサ、クランク角センサおよび温度センサなどを含み、
内燃機関の運転状態を示す各種センサ信号を生成する。
たとえば、各種センサ4内のクランク角センサは、エン
ジン回転数に応じたクランク角信号SGT(図13参
照)を出力する。
信号SGTを含む各種センサ信号は、マイクロコンピュ
ータからなるECU5に入力される。クランク角信号S
GTは、各気筒のクランク角基準位置を示したパルスエ
ッジを有しており、ECU5内において種々の制御演算
に用いられる。
づくノックレベル信号(後述する)からノックを検出す
る手段と、ノック検出手段のノック検出結果に基づいて
点火信号Pを遅角補正する点火制御手段7とを備えてい
る。
転状態および比較手段15からのノック判定結果に基づ
いて点火信号Pを生成するために、運転状態に応じてエ
ンジンの点火時期を決定する点火時期演算手段と、ノッ
ク発生が判定されたときにノック検出量に応じた遅角量
を演算して点火時期に反映させる点火時期補正手段とを
含む。
の制御量を演算する制御量演算手段としては、燃料噴射
量および噴射時期を演算する燃料噴射制御手段(図示せ
ず)などがある。また、ノック抑制用の制御量補正手段
は、燃料噴射時期を遅角補正することもできる。
らなるフィルタ手段11と、カウンタ手段12と、EC
U5内の平均化手段13、オフセット手段14および比
較手段15とにより構成されている。
み、イオン電流検出信号Eiの波形整形信号Fi(図1
3参照)から所定周波数帯域のノック信号Kiを抽出す
る。カウンタ手段12は、波形処理手段を含み、ノック
信号Kiの波形処理後のパルス数Nをカウントする。
段を構成しており、ノック信号Kiに基づいて、エンジ
ンのノック状態に対応したパルス数N(ノックレベル信
号)を算出する。パルス数N(ノックレベル信号)は、
ノック発生量を示している。
理してノックレベル平均値AVEを算出する。オフセッ
ト手段14は、ノックレベル平均値AVEをオフセット
して、バックグランドレベルBGL(ノイズレベルの判
断基準)を生成する。
態に応じてノックレベル平均値AVEに対するオフセッ
ト値OFSを算出するオフセット算出手段と、ノックレ
ベル平均値AVEおよびオフセット値OFSを加算して
バックグランドレベルBGLを算出するバックグランド
レベル算出手段とを含む。
ており、パルス数N(ノックレベル信号)とバックグラ
ンドレベルBGLとを比較してエンジンのノック状態を
判定する。比較手段15は、パルス数Nがバックグラン
ドレベルBGLを越えたときに、ノック発生を示す比較
結果を出力する。
フローチャートを参照しながら、従来の内燃機関のノッ
ク制御装置の動作について説明する。まず、ECU5
は、各種センサ4からクランク角信号SGTなどを取り
込み、運転状態に応じた種々の演算を行い、点火装置1
などの各種アクチュエータに対して駆動信号を出力す
る。
点火装置1内のパワートランジスタをオンオフして一次
電流i1を通電遮断する。このとき、一次電流i1の通
電時に点火コイルに発生する一次電圧V1により、イオ
ン電流検出回路3内のバイアス電源(コンデンサ)が充
電される。
点火時期に対応)に一次電圧V1が上昇し、点火コイル
の二次巻線からは、さらに昇圧された二次電圧V2(数
10kV)が発生する。二次電圧V2は、点火制御気筒
の点火プラグ2に印加されて燃焼室内の混合気を燃焼さ
せる。
燃焼室内にイオンが発生するので、イオン電流検出回路
3内のコンデンサに充電されたバイアス電圧は、点火制
御直後の点火プラグ2を介して放電する。
ン電流を電圧変換してイオン電流検出信号Eiとして出
力する。このように、燃焼後に点火プラグ2を介して流
れるイオン電流は、イオン電流検出信号Eiとしてフィ
ルタ手段11に入力される。
合、イオン電流にノック振動成分が重畳するので、イオ
ン電流検出信号Eiの波形整形信号Fiは、図13のよ
うに、ノック振動成分が重畳した波形となる。
図14において、まず、フィルタ手段11は、イオン電
流検出信号Eiの波形整形信号Fiからノック信号Ki
のみを抽出する(ステップS1)。
形整形してノックパルス列Kpに変換した後、ノックパ
ルス列Kpのパルス数Nをカウントする(ステップS
2)。パルス数Nは、ノック強度と大きく関連してお
り、後述するように、ノック判定に用いられるととも
に、次回のバックグランドレベルBGLの更新演算に用
いられる。
パルス数Nと前回算出済みのバックグランドレベルBG
Lとを比較し、パルス数NがバックグランドレベルBG
Lよりも大きいか否かを判定する(ステップS3)。
なるほど大きくなるので、比較手段15は、パルス数N
の大きさに基づいてノックの有無およびノック強度を判
定することができる。
て、N>BGL(すなわち、YES)と判定されれば、
点火時期を遅角(ノックを抑制)するための遅角制御量
を計算し(ステップS4)、N≦BGL(すなわち、N
O)と判定されれば、点火時期を進角するための進角制
御量を計算する(ステップS5)。
4においては、前回および今回の点火制御時の遅角補正
量を参照し、ステップS5においては、前回の点火制御
時の進角補正量を参照して、それぞれ制御量を計算す
る。
(ノック発生)の状態が連続して判定されれば、遅角量
を順次積算していき、ノック発生が判定されなくなった
時点で遅角量の積算を停止させる。
ンドレベルBGL(所定パルス数)は、エンジン回転数
や検出信号Eiの波形整形レベルなどによっても異なる
が、たとえば、5〜20程度の値に設定される。
15によりノック発生が検出された場合には、ノック抑
制側に制御量を補正(すなわち、ノック発生気筒に対す
る点火時期を最適化)することにより、ノックを効果的
に抑制することができる。
ルス数Nを平均化処理(フィルタ処理)し、以下の
(1)式、(2)式を用いてノックレベル平均値AVE
を算出する(ステップS6)。
1)はノックレベル平均値AVEの前回値、KFは平均
化処理係数(0<KF<1)である。また、(2)式に
おいて、BGL(n−1)はバックグランドレベルBG
Lの前回値である。
ル平均値AVEにオフセット値OFSを加算して、以下
の(3)式のようにバックグランドレベルBGLを算出
する(ステップS7)。
されたバックグランドレベルBGLを、次回の点火制御
時のノック判定用の比較基準としてオフセット手段14
に格納し(ステップS8)、図14の処理ルーチンを終
了する。
がら、非定常時においてノックレベル平均値AVEが不
適正値となった場合のノック検出動作について説明す
る。図15〜図17において、横軸は時間であり、運転
状態がノック非発生領域(定常領域)からノック発生領
域(たとえば過渡領域)に移行して、再びノック非発生
領域に復帰した場合を示している。
グラフ状に示す各レベル)は、パルス数Nであり、ノイ
ズレベルに相当するパルス数Pnと、ノック発生レベル
に相当するパルス数Pkとを含む。
平均値AVEの時間変化および定常ノイズ成分Cn(N
=1〜2程度)を示し、図16はパルス数Nに対するバ
ックグランドレベルBGLの時間変化および定常ノイズ
成分Cnを示し、図17は気筒間にバラツキを有する場
合のパルス数Nに対するバックグランドレベルBGLの
時間変化を示している。
低レベルで比較的安定に推移しており、常にノックレベ
ル平均値AVE以下なので、ノックと誤判定されること
はない。
ベル)のパルス数Pnは、ノックレベル平均値AVEを
越えるので、ノック発生レベルのパルス数Pkと誤判定
されてしまうことになる。
ノイズ成分のパルス数Pnが検出され易く、ノック誤判
定に起因して、点火時期の遅角補正などの制御量の誤制
御が行われ易い。
セット値を加算して高レベルのバックグランドレベルB
GLを設定すれば、ノイズレベルのパルス数Pnをノッ
ク状態と誤判定することは抑制される。
は、図17のように、パルス数Nの検出量が小さい気筒
において、ノック発生レベルのパルス数Pkがバックグ
ランドレベルBGL以下となり、ノイズレベルのパルス
数Pnと誤判定されてしまう。
ック発生状態であっても、制御量の補正が実行されずに
ノック発生量が増大し、エンジンを損傷してしまうおそ
れがある。
ク制御装置は以上のように、パルス数N(ノックレベル
信号)の発生状態によってバックグランドレベルBGL
が適正値に移行しないので、図15のように、非定常ノ
イズ成分のパルス数Pnがノック状態と誤判定された
り、図17のように、ノック発生レベルのパルス数Pk
がノイズ状態と誤判定されてしまい、ノック制御性が低
下するという問題点があった。
ためになされたもので、ノックレベル信号から予測演算
される最大ノイズレベルに基づいてバックグランドレベ
ルを算出することにより、ノックレベル信号の発生状態
によらず常にバックグランドレベルを最適値に維持し、
ノックレベル信号のノイズ誤検出などを防止して信頼性
を向上させた内燃機関のノック制御装置を得ることを目
的とする。
る内燃機関のノック制御装置は、内燃機関の運転状態を
検出する各種センサと、内燃機関の燃焼時に点火プラグ
を介して流れるイオン電流を検出するイオン電流検出手
段と、イオン電流に基づいて内燃機関のノック状態に対
応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出手
段と、ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベ
ルを算出するバックグランドレベル算出手段と、ノック
レベル信号とバックグランドレベルとを比較して内燃機
関のノック状態を判定するノック判定手段と、内燃機関
の運転状態とノック判定手段の判定結果とに基づいて内
燃機関の制御量を演算する制御量演算手段とを備えた内
燃機関のノック制御装置において、バックグランドレベ
ル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに基づいて
最大ノイズレベルを予測演算する最大ノイズレベル予測
手段と、最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を
求めるピークホールド手段とを含み、ノイズピーク値に
基づいてバックグランドレベルを算出するものである。
のノック制御装置は、請求項1において、ピークホール
ド手段は、最大ノイズレベルの比較基準となる下限値を
算出する下限値算出手段を含み、最大ノイズレベルが下
限値を越えた場合には、最大ノイズレベルをノイズピー
ク値として更新設定し、最大ノイズレベルが下限値以下
を示す場合には、所定期間にわたってノイズピーク値を
保持し、最大ノイズレベルが下限値以下を示す状態が所
定期間以上継続した場合には、下限値に達するまでノイ
ズピーク値を一定値だけ減算して更新設定するものであ
る。
のノック制御装置は、請求項2において、下限値算出手
段は、ヒステリシス化手段を含み、最大ノイズレベルを
平均化処理して最大ノイズレベル平均値を算出するとと
もに、最大ノイズレベル平均値をヒステリシス化した値
を下限値として出力するものである。
のノック制御装置は、請求項1において、最大ノイズレ
ベル予測手段は、最新の所定数のノックレベル信号を格
納するデータシフト手段と、所定数のノックレベル信号
を用いてノックレベル信号のデータバラツキに対応した
第1の状態値を算出する第1の演算手段と、第1の状態
値に基づいて最大ノイズレベルを予測演算する第2の演
算手段とを含むものである。
のノック制御装置は、請求項4において、データシフト
手段は、バックグランドレベルを越えたノックレベル信
号をノイズピーク値以下の値に置換して格納する置換演
算手段を含むものである。
のノック制御装置は、請求項4において、第1の演算手
段は、第1の状態値として、所定数のノックレベル信号
の標本標準偏差を近似演算するものである。
のノック制御装置は、請求項6において、第1の演算手
段は、所定数のノックレベル信号の最大値と最小値との
加算値を用いて、標本標準偏差を近似演算するものであ
る。
のノック制御装置は、請求項4において、第2の演算手
段は、ノックレベル信号のレベルに対応した第2の状態
値を算出し、第1の状態値と第2の状態値との加算値を
用いて、最大ノイズレベルを予測演算するものである。
のノック制御装置は、請求項8において、最大ノイズレ
ベル予測手段は、ノックレベル信号を平均化処理してノ
ックレベル平均値を算出する平均化手段を含み、第2の
演算手段は、ノックレベル平均値を用いて第2の状態値
を算出するものである。
関のノック制御装置は、請求項1において、バックグラ
ンドレベル算出手段は、ノックレベル信号のバラツキに
基づいてオフセット値を算出するオフセット算出手段
と、ノイズピーク値とオフセット値とを加算してバック
グランドレベルを算出するオフセット手段とを含み、オ
フセット算出手段は、第1の状態値の増大に応じてオフ
セット値を増大設定するものである。
関のノック制御装置は、請求項10において、ノック判
定手段は、ノックレベル信号がバックグランドレベルを
越えた場合には、内燃機関がノック状態にあることを判
定し、ノックレベル信号がノイズピーク値以下を示す場
合には、ノックレベル信号がノイズであることを判定
し、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且つバッ
クグランドレベル以下を示す場合には、前回の判定結果
を今回の判定結果に用いるものである。
関のノック制御装置は、請求項11において、ノック判
定手段は、ノックレベル信号がノイズピーク値を越え且
つバックグランドレベル以下を示す状態が所定期間にわ
たって継続した場合には、ノックレベル信号がノイズで
あることを判定するものである。
関のノック制御装置は、請求項1において、バックグラ
ンドレベル算出手段は、ノイズピーク値を平均化処理し
てノイズピーク平均値を算出するピーク値平均化手段を
含み、ノイズピーク平均値に基づいてバックグランドレ
ベルを算出し、ピーク値平均化手段は、ヒステリシス化
手段を含み、ノイズピーク平均値を、ヒステリシス化さ
れた値として算出するものである。
関のノック制御装置は、請求項13において、ヒステリ
シス化手段は、ノイズピーク平均値が上昇傾向にあると
きには所定補正値を加算し、ノイズピーク平均値が下降
傾向にあるときには、2レベル分だけ下位の値に下降し
た時点で1レベル分だけ減少させることにより、ノイズ
ピーク平均値をヒステリシス化した値として算出するも
のである。
関のノック制御装置は、請求項1において、バックグラ
ンドレベル算出手段は、内燃機関の回転数および負荷の
急変に対応した補正係数を格納するマップデータを含
み、内燃機関の回転数または負荷が急変した場合に、マ
ップデータに基づき、所定期間にわたってバックグラン
ドレベルを可変設定するものである。
関のノック制御装置は、請求項1において、制御量演算
手段は、ノックレベル信号とバックグランドレベルとの
比率または偏差を示す比較値に基づいて内燃機関の制御
量を演算するものである。
関のノック制御装置は、請求項16において、制御量演
算手段は、ノックレベル信号とバックグランドレベルと
の比率が所定値以上の場合には、比率を用いて制御量を
演算し、比率が所定値よりも小さい場合には、ノックレ
ベル信号とバックグランドレベルとのレベル偏差を用い
て制御量を演算するものである。
関のノック制御装置は、請求項1において、制御量演算
手段は、ノックレベル信号を平均化処理してノックレベ
ル平均値を算出する平均化手段と、ノックレベル平均値
を所定レベルと比較する比較手段と、ノックレベル信号
とノックレベル平均値とのレベル偏差を算出する減算手
段とを含み、ノックレベル平均値が所定レベル以下を示
す場合には、ノックレベル信号の絶対値に基づいて内燃
機関の制御量を演算し、ノックレベル平均値が所定レベ
ルを越えた場合には、レベル偏差に基づいて内燃機関の
制御量を演算するものである。
実施の形態1を図について説明する。図1はこの発明の
実施の形態1を概略的に示すブロック図であり、前述
(図12参照)と同様のものについては、前述と同一符
号を付して詳述を省略する。
フィルタ手段11〜比較手段15に加えて、ECU5A
内の最大ノイズレベル予測手段20、下限値算出手段2
4、ピークホールド手段25、ピーク値平均化手段26
およびオフセット算出手段27を備えている。
出手段24、ピークホールド手段25、ピーク値平均化
手段26およびオフセット算出手段27は、オフセット
手段14Aとともに、バックグランドレベル算出手段を
構成している。下限値算出手段24は、ピークホールド
手段25に含まれていてもよい。
数Nのバラツキ(後述する第1の状態値)に基づいて最
大ノイズレベルMNを予測演算するために、データシフ
ト手段21、第1の演算手段22および第2の演算手段
23を備えている。
点火サイクル(所定期間)にわたって得られる所定デー
タ数のパルス数Nを格納する。また、データシフト手段
21は、バックグランドレベルBGLAを越えたパルス
数Nをノイズピーク値PAまたはノイズピーク平均値A
VEN(後述する)以下の値に置換して格納する置換演
算手段を含み、過大なパルス数Nのデータ格納を禁止す
る。
らのノックレベル平均値AVEと、データシフト手段2
1内のパルス数N(複数のデータ)とを用いて、パルス
数Nのデータバラツキに対応した第1の状態値DEを演
算する。
ル平均値AVEと、データシフト手段21内のパルス数
Nと、第1の状態値DEとを用いて、最大ノイズレベル
MNを予測演算する。
MNを平均化処理して最大ノイズレベル平均値からなる
下限値AVEAを算出する。なお、下限値算出手段24
は、ヒステリシス整数化手段を含み、下限値AVEAを
ヒステリシス整数化した値として生成する。
(整数値)であるため、ヒステリシス化手段としてヒス
テリシス整数化手段が用いられている。
A以上の最大ノイズレベルMNに基づいてノイズピーク
値PAを求める。すなわち、ピークホールド手段25
は、下限値AVEA以上を示す最大ノイズレベルMNを
ノイズピーク値PAとして出力する。
イズレベルMNが下限値AVEAを越えた場合には、そ
の最大ノイズレベルMNを今回のノイズピーク値PAと
して更新設定する。
イズレベルMNが下限値AVEA以下を示す状態が継続
する場合には、エンジンの所定点火サイクルにわたって
ノイズピーク値PAを保持する。
イズレベルMNが下限値AVEA以下を示す状態が所定
点火サイクル以上にわたって継続した場合には、ノイズ
ピーク値PAを一定値だけ減算した値に更新設定する。
ノイズピーク値PAが長期間にわたって必要以上に保持
され過ぎることを防止する。また、ピークホールド手段
25は、ノイズピーク値PAの最小値を下限値AVEA
に設定しており、ノイズピーク値PAが減算され過ぎる
ことも防止する。
をノイズピーク値PAの下限値AVEAとして用いた
が、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEを
用いてもよく、これにより、下限値の設定処理を簡略化
することができる。
値PAを平均化処理してノイズピーク平均値AVENを
算出する。また、ピーク値平均化手段26は、ヒステリ
シス整数化手段を含み、ノイズピーク平均値AVENを
ヒステリシス整数化した値として生成する。
DEを参照し、第1の状態値DEの増大に応じて増大す
るようにオフセット値OFSAを算出する。オフセット
手段14Aは、ノイズピーク平均値AVENと、オフセ
ット値OFSAとを加算して、最終的なバックグランド
レベルBGLAを算出する。
サ4の検出情報に含まれるエンジン回転数および負荷パ
ラメータ(たとえば、スロットル開度または吸気圧な
ど)を把握し、エンジン回転数および負荷の急変に応じ
てバックグランドレベルBGLAを可変設定する。
ジン回転数および負荷の急変に対応した補正係数を格納
する2次元マップデータを含み、エンジン回転数または
負荷の急変時に、マップデータに基づいてバックグラン
ドレベルBGLAを可変設定する。
負荷の急減少が検出された場合には、追従演算処理が困
難なノイズレベルの急上昇に対応するため、バックグラ
ンドレベルBGLAに「1」以上の補正係数を乗算する
ことにより、エンジンの所定点火サイクル(所定期間)
にわたって、バックグランドレベルBGLAを増大側に
補正する。
ベルBGLAとパルス数Nとを比較してノック発生の有
無を判定し、点火制御手段7は、比較手段15の比較結
果および運転状態に基づいて点火信号Pを生成する。
ーク平均値AVENを用いてバックグランドレベルBG
LAを算出しているが、ノイズピーク値PAを用いて算
出してもよい。
セット値OFSAを加算してバックグランドレベルBG
LAを算出しているが、ノイズピーク平均値AVENま
たはノイズピーク値PAをそのままバックグランドレベ
ルBGLAに用いてもよい。
図7の説明図を参照しながら、図1に示したこの発明の
実施の形態1の動作について説明する。図3〜図7は、
パルス数N(ノックレベル信号)、最大ノイズレベルM
N、ノイズピーク値PA、ノイズピーク平均値AVE
N、バックグランドレベルBGLAの時間変化を、それ
ぞれ示している。
のステップS1〜S8については、同一符号を付して詳
述を省略する。なお、ステップS3A、S7Aは、それ
ぞれ、前述のステップS3、S7に対応している。
エンジン回転数および負荷パラメータ(スロットル開度
など)を含む運転情報とともに、イオン電流検出信号E
iを取得し(ステップS1)、ノック検出手段内のカウ
ンタ手段12は、パルス数Nをカウントする(ステップ
S2)。
のデータシフト手段21は、パルス数Nの取得データ数
が所定数αに達したか否かを判定する(ステップS1
0)。所定数αは、下限値AVEAおよび第1の状態値
DEなどの演算処理に要する必要最小限のデータ数に設
定されている。
数α以上(すなわち、YES)と判定されれば、前述と
同様に、ノック判定処理(ステップS3A)およびノッ
ク制御処理(ステップS4、S5)を実行する。
BGLA(すなわち、YES)と判定され、ノック抑制
用の遅角制御処理(ステップS4)が実行された場合に
は、今回データ(パルス数N)をノイズピーク値PA
(または、ノイズピーク平均値AVEN)に置換し、今
回データをノイズピーク値PA以下の値に設定する(ス
テップS11)。
ータシフト手段21に格納されることはなく、過大レベ
ルのパルス数Nが次回の最大ノイズレベルMNの予測演
算に用いられることはない。したがって、最大ノイズレ
ベルMNの信頼性が損なわれることはない。
シフト手段21内のデータを所定数αの最新データに更
新する(ステップS12)。すなわち、前回までのデー
タのうち最も古いデータを排除して、今回データを追加
格納する。
が所定数α未満(すなわち、NO)と判定されれば、ノ
ック判定および制御処理(ステップS3A〜S5)を実
行せずに、直ちにステップS12に進む。
ノックレベル平均値AVEを算出する(ステップS
6)。また、最大ノイズレベル予測手段20内の第1の
演算手段22は、データシフト手段21内に格納された
データを用いて、たとえば以下の(4)式から、第1の
状態値DEを算出する(ステップS13)。
Nは所定点火サイクル内に取得された所定数αのパルス
数Nのうちの最大値、最小値であり、k1、k2は乗算
補正用の所定係数である。
は、パルス数N(図3参照)のデータ値のバラツキに対
応した標本標準偏差の値を近似した値である。標本標準
偏差の近似値は、平均化手段13からのノックレベル平
均値AVEを用いて、以下の(5)式から算出すること
もできる。
は、乗算補正用の所定係数である。このように、(4)
式または(5)式を用いて、標本標準偏差を近似演算す
ることにより、最大ノイズレベル予測手段20内の演算
処理負荷を軽減することができる。
大値MAXおよび最小値MINを用いて標本標準偏差を
近似演算した場合には、演算処理負荷が軽減されるのみ
ならず、演算精度を大きく損なうこともない。
第2の演算手段23は、第1の状態値DEと、ノックレ
ベル平均値AVEとを用いて、以下の(6)式から、最
大ノイズレベルMN(図4参照)を予測演算する(ステ
ップS14)。
は、乗算補正用の所定係数であり、k6×AVEは、パ
ルス数Nのレベルに対応した第2の状態値に相当してい
る。
ラツキおよびレベルに対応した第1、第2の状態値(D
E、AVE)を用いることにより、信頼性の高い最大ノ
イズレベルMNを算出することができる。
としてノックレベル平均値AVEを用いたが、所定点火
サイクル内のパルス数Nの最大値MAXを用いてもよ
い。この場合、最大ノイズレベルMNは、以下の(7)
式から予測演算される。
は、乗算補正用の所定係数であり、k8×MAXは第2
の状態値に相当している。
化処理演算により、最大ノイズレベルMNの変動成分を
抑制した下限値AVEM(図5内の破線参照)を算出
し、さらに下限値AVEMをヒステリシス整数化して、
最終的な下限値AVEA(図5内の一点鎖線参照)を算
出する(ステップS15)。
反映率を抑制した最大ノイズレベルMNを前回までの下
限値AVEM(n−1)に加算し、以下の(8)式のよ
うに、今回の下限値AVEMを更新する。
制用のフィルタ係数であり、周知のように、0<Kf<
1の範囲内に設定される。(8)式により平均化処理さ
れた下限値AVEMは、ヒステリシス整数化により、さ
らに変動抑制されて安定化され、最終的な下限値AVE
Aとして出力される。
AVEAと最大ノイズレベルMNとを比較し、最大ノイ
ズレベルMNが、MN>AVEAを満たす場合には、最
大ノイズレベルMNをノイズピーク値PA(図5参照)
として更新して出力する(ステップS16)。
イズレベルMNが下限値AVEA以下の場合には、ノイ
ズピーク値PAを所定点火サイクルにわたって保持し続
ける。
≦AVEAの状態が所定点火サイクル以上継続した場合
には、ノイズピーク値PAを一定値減少させて過剰保持
を防止するとともに、ノイズピーク値PAを下限値AV
EA以上に確保して過剰減少を防止する。
ピーク値PAを平均化処理してノイズピーク平均値AV
EP(図6内の一点鎖線参照)を算出するとともに、こ
れをヒステリシス整数化して、最終的なノイズピーク平
均値AVENとして出力する(ステップS17)。
状態およびレベル状態を反映した最大ノイズレベルMN
の基づいて、安定性および信頼性の高いノイズピーク平
均値AVENが得られる。
レベル変動を示す第1の状態値DEに応じて、オフセッ
ト値OFSAを算出する(ステップS18)。また、オ
フセット手段14Aは、ノイズピーク平均値AVENと
オフセット値OFSAとを加算して、以下の(9)式に
より、バックグランドレベルBGLA(図7参照)を算
出する(ステップS7A)。
に基づいて算出されたノイズピーク平均値AVENは、
バックグランドレベルBGLAとほぼ等しい値となる。
したがって、オフセット値OFSAは、図7に示すよう
に、わずかな補正値で済み、第1の状態値DEが増大し
た場合に加算されるのみである。
Eが増大した場合のみにおいて、バックグランドレベル
BGLAを増大補正する。これにより、ノイズレベルの
パルス数Pnをノック発生と誤判定することを防止する
ことができる。
ランドレベルBGLAを、次回のステップS3Aで用い
られるノック判定値として格納し(ステップS8)、図
2の処理ルーチンを終了する。
値算出手段24およびピーク値平均化手段26内のヒス
テリシス整数化手段の処理動作について説明する。
対象値H1の時間変化は、一点鎖線により示されてお
り、ヒステリシス整数化された整数値H2の時間変化
は、実線により示されている。ここでは、整数値H2が
「7.0」または「8.0」に変化した場合を示してい
る。
上昇傾向にある場合、ヒステリシス整数化手段は、対象
値H1に所定補正値「0.5」を加算した後、小数点第
1位の値を四捨五入して整数化する。
1が「7.0」に達すると、整数値H2は、「7.0」
から「8.0」に上昇する。以下、対象値H1が7.0
〜8.0の範囲内を示す期間t1〜t3において、整数
値H2は「8.0」に保持される。
降傾向に転じた場合、ヒステリシス整数化手段は、対象
値H1に「1」を加算して小数点第1位を四捨五入した
値が整数値H2(=8.0)よりも小さくなった時点
で、整数値H2を「7.0」に下降させる。
「7.0」以下に下降した時刻t3ではなく、対象値H
1が「6.5」以下に下降した時刻t4において、整数
値H2は「7.0」となる。したがって、対象値H1が
5.5<H1<6.5の範囲内にあれば、整数値H2は
「7.0」となる。
象値H1が上昇傾向にある場合には、所定補正値「0.
5」の加算により増加傾向が促進され、対象値H1が下
降傾向にある場合には、対象値H1の四捨五入値が最新
値「8.0」よりも2レベル下位の値「6.0」に達し
た時点で1レベル下位の値「7.0」に設定されること
により、減少傾向が抑制される。
ながら、この発明の実施の形態1によるノック検出動作
について説明する。図9および図10は前述の図16お
よび図17に対応しており、前述と同様のものについて
は同一符号を付して詳述を省略する。
は、パルス数Nのデータバラツキを考慮したノイズピー
ク平均値AVENから算出されるので、パルス数Nのノ
イズレベルを常に正確に反映している。
全体に高い場合であっても、図10のようにノイズレベ
ルが全体に低い場合であっても、ノイズおよびノック発
生状態を正確に判定することができる。
平均値AVENに基づいて、比較的高いバックグランド
レベルBGLAが設定され、特に、ノック発生領域にお
いては、ノック非発生領域よりも高いバックグランドレ
ベルBGLAが設定される。
ノイズレベルのパルス数Pnをノック発生と誤判定する
ことはなく、また、ノック発生領域において、ノック発
生レベルのパルス数Pkをノイズと誤判定することもな
い。
均値AVENに基づいて、比較的低いバックグランドレ
ベルBGLAが設定される。
ツキが小さく、オフセット値OFSAが「0」であるこ
とから、バックグランドレベルBGLAは、ノイズピー
ク平均値AVEN(ノック判定レベルの最小値)と一致
するように、ほぼ安定に固定されている。
ベルのパルス数Nに対しても、確実にノック発生を判定
することができ、ノック発生レベルのパルス数Pkをノ
イズと誤判定することもない。
Aが適正化されることにより、ノック発生レベルに相当
するパルス数Pkが検出された場合には、N>BGLA
によりノック判定が正常に行われ、また、ノイズレベル
に相当するパルス数Pnが検出された場合には、N≦B
GLAによりノイズ判定が正常に行われる。
状態が変動しても、適正なノック判定に基づいてノック
検出の信頼性を維持することができ、ノック発生時の点
火時期の遅角制御状態を向上させることができる。
または負荷が急変した場合には、急変に対応した補正係
数のマップデータを参照することにより、バックグラン
ドレベルBGLAを瞬時に最適化することができる。
数の二次元マップデータは、たとえば各運転状態に対応
した指数値マトリクスからなり、運転状態の急変時のみ
において参照される。各指数値は、エンジン回転数が高
いほど大きく、且つ、負荷が低いほど大きい値となるよ
うに設定されている。
状態での指数値L(n−1)と現在の運転状態での指数
値Lとが参照され、以下の(10)式のように、バック
グランドレベルBGLAが補正される。
−1)は前回のバックグランドレベルである。
された場合には、上昇度合に応じて増大設定される補正
係数が、前回のバックグランドレベルBGLA(n−
1)に乗算されて、今回のバックグランドレベルBGL
Aが増大補正される。
マップデータ内の指数値を参照し、バックグランドレベ
ル算出手段内での平均化処理用のフィルタ係数Kfを増
大補正して、バックグランドレベルBGLAの追従性を
向上させてもよい。
火サイクル数により設定したが、エンジン回転数に応じ
た時間をマップ値として設定してもよい。
信号Kiのパルス数Nを用いたが、周知のように、ノッ
ク信号Kiのピーク値または積分値など任意のパラメー
タが用いられ得ることは言うまでもない。
は、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比
較結果により、単純にノイズ状態またはノック発生を判
定したが、ノイズピーク平均値AVEN(または、ノイ
ズピーク値PA)を用いて中間判定領域を設定してもよ
い。
ノイズピーク平均値AVEN(ノイズピーク値PA)以
下を示す場合にはノイズであることを判定し、パルス数
Nがノイズピーク平均値AVENを越え且つバックグラ
ンドレベルBGLA以下を示す場合には、前回の判定結
果を今回の判定結果に用いる。
生」であった場合には、今回のパルス数Nの検出データ
がバックグランドレベルBGLA(=AVEN+OFS
A)以下であっても、ノイズピーク平均値AVENを越
えていれば、安全側の制御を実行するために、「ノック
発生」と判定する。
ズピーク平均値AVENを越え且つバックグランドレベ
ルBGLA以下を示す状態が所定点火サイクル(所定期
間)にわたって継続した場合には、前回の判定結果によ
らず、パルス数Nがノイズレベルであることを判定す
る。
ク平均値AVEN(または、ノイズピーク値PA)を用
いて中間判定領域を設定したこの発明の実施の形態2の
動作について説明する。
較手段15および点火制御手段7の処理動作を示すフロ
ーチャートであり、各ステップS3A、S4およびS5
は、前述(図2参照)と同様の処理動作である。
過を計測するためのタイマカウンタCNを備えており、
あらかじめ、タイマカウンタCNは、CN=0に初期設
定され、また、所定期間に相当する所定カウンタ値CN
rが格納されているものとする。
LA(すなわち、YES)と判定されれば、パルス数N
は確実にノックレベルであるので、前述の遅角制御量の
計算処理(ステップS4)に進む。
LA(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、パル
ス数Nがノイズピーク平均値AVEN以上(中間判定領
域内にある)か否かを判定する(ステップS20)。
(すなわち、NO)と判定されれば、パルス数Nは確実
にノイズレベルなので、前述の進角制御量の計算処理
(ステップS5)に進む。
EN(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、タ
イマカウンタCNが所定カウンタ値CNrに達した(所
定期間が経過した)か否かを判定する(ステップS2
1)。
(すなわち、YES)と判定されれば、中間判定領域内
のパルス数Nが所定期間にわたって検出され続けている
ので、前回の判定結果と無関係に、今回のパルス数Nを
ノイズレベルと見なす。したがって、タイマカウンタC
Nを0クリアして(ステップS22)、ステップS5に
進む。
Nr(すなわち、NO)と判定されれば、中間判定領域
内のパルス数Nが検出されてから所定期間が経過してい
ないので、タイマカウンタCNをインクリメントし(ス
テップS23)、続いて、前回の判定結果がノックであ
ったか否かを判定する(ステップS24)。
がノックでない(すなわち、NO)と判定されれば、前
回の判定結果と同様にパルス数Nがノイズレベルと見な
されて、ステップS5に進む。
定結果がノック(すなわち、YES)と判定されれば、
前回の判定結果と同様にノック発生と判定され、ステッ
プS4に進む。
中間判定領域内に移行した場合に、前回の判定結果(ノ
ック発生)を今回の判定結果とすることにより、パルス
数Nのデータレベルが急減した場合であってもノック判
定することができ、データバラツキが大きくても信頼性
の高い判定結果を得ることができる。
期間にわたって検出され続けた場合には、パルス数Nの
変動(急減)に対してバックグランドレベルBGLAが
十分に追従できたものと見なし、前回の判定結果にかか
わらず、バックグランドレベルBGLA以下の判定結果
を優先して、ノイズレベルと判定する。
た場合においては、通常のバックグランドレベルBGL
Aに基づいて、信頼性の高い判定結果を得ることができ
る。
は、ノック発生時の制御量の演算処理について特に言及
しなかったが、たとえば点火信号Pによる点火時期遅角
量を、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの
比率または偏差を示す比較値に基づいて演算してもよ
い。
た比較値を用いて制御量を補正することにより、ノック
発生時において、所定量ずつ段階的に点火時期を遅角補
正するのではなく、パルス数Nの大きさに応じて、速や
かに点火時期を最適化することができる。
レベル変動に速やかに追従してバックグランドレベルB
GLAを算出できるこの発明においては、点火時期を速
やかに最適化することにより多大な効果が得られる。
クグランドレベルBGLAとの比率から演算され、乗算
補正用の所定係数k9(>1)を用いて、以下の(1
1)式により求められる。
よりも小さく、ほぼ「1」に等しい場合には、所定係数
k9を乗算しても十分な制御量Xが得られないので、制
御量演算用の比較値として、パルス数Nとバックグラン
ドレベルBGLAとの偏差が用いられる。
係数k10(>1)を用いて、以下の(12)式により
求められる。
定係数k10を乗算することにより、偏差の絶対値が小
さい場合でも、十分な大きさの制御量Xを算出すること
ができる。
は、パルス数NとバックグランドレベルBGLAとの比
較値を用いて制御量Xを算出したが、ノック発生が判定
されたときのパルス数Nの絶対値、または、パルス数N
とノックレベル平均値AVEとのレベル偏差を用いても
よい。
は、平均化手段13からのノックレベル平均値AVEを
所定レベルと比較する比較手段と、パルス数Nとノック
レベル平均値AVEとのレベル偏差(=N−AVE)を
算出する減算手段とを含む。
ベル平均値AVEが所定レベル以下を示す場合には、パ
ルス数Nの絶対値に基づいて制御量Xを演算し、ノック
レベル平均値AVEが所定レベルを越えた場合には、レ
ベル偏差に基づいて制御量Xを演算する。
中の定常ノイズレベルが低下した場合には、減算されな
い(十分に大きい)パルス数Nの絶対値を制御量Xと
し、パルス数N中の定常ノイズレベルが上昇した場合に
は、定常ノイズレベル上昇による不必要な制御量Xの増
加を抑制するため、パルス数Nからノックレベル平均値
AVEを減算した値を制御量Xとして算出する。
いても、ノック発生時のノック強度に対する制御量Xの
反映率をさらに向上させ、直ちに制御量Xを適正化する
ことができる。
れば、内燃機関の運転状態を検出する各種センサと、内
燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオン電流
を検出するイオン電流検出手段と、イオン電流に基づい
て内燃機関のノック状態に対応したノックレベル信号を
算出するノックレベル算出手段と、ノックレベル信号に
基づいてバックグランドレベルを算出するバックグラン
ドレベル算出手段と、ノックレベル信号とバックグラン
ドレベルとを比較して内燃機関のノック状態を判定する
ノック判定手段と、内燃機関の運転状態とノック判定手
段の判定結果とに基づいて内燃機関の制御量を演算する
制御量演算手段とを備えた内燃機関のノック制御装置に
おいて、バックグランドレベル算出手段は、ノックレベ
ル信号のバラツキに基づいて最大ノイズレベルを予測演
算する最大ノイズレベル予測手段と、最大ノイズレベル
に基づいてノイズピーク値を求めるピークホールド手段
とを含み、ノイズピーク値に基づいてバックグランドレ
ベルを算出するようにしたので、ノックレベル信号の発
生状態によらず常にバックグランドレベルを最適値に維
持し、ノックレベル信号のノイズ誤検出などを防止して
信頼性を向上させた内燃機関のノック制御装置が得られ
る効果がある。
項1において、ピークホールド手段は、最大ノイズレベ
ルの比較基準となる下限値を算出する下限値算出手段を
含み、最大ノイズレベルが下限値を越えた場合には、最
大ノイズレベルをノイズピーク値として更新設定し、最
大ノイズレベルが下限値以下を示す場合には、所定期間
にわたってノイズピーク値を保持し、最大ノイズレベル
が下限値以下を示す状態が所定期間以上継続した場合に
は、下限値に達するまでノイズピーク値を一定値だけ減
算して更新設定するようにしたので、ノックレベル信号
の変動状態を反映したノイズピーク値に基づいて、最大
ノイズレベルの予測演算の信頼性を向上させ、信頼性の
高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が
得られる効果がある。
項2において、下限値算出手段は、ヒステリシス化手段
を含み、最大ノイズレベルを平均化処理して最大ノイズ
レベル平均値を算出するとともに、最大ノイズレベル平
均値をヒステリシス化した値を下限値として出力するよ
うにしたので、変動抑制された最大ノイズレベル平均値
に基づいて、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機
関のノック制御装置が得られる効果がある。
項1において、最大ノイズレベル予測手段は、最新の所
定数のノックレベル信号を格納するデータシフト手段
と、所定数のノックレベル信号を用いてノックレベル信
号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出する
第1の演算手段と、第1の状態値に基づいて最大ノイズ
レベルを予測演算する第2の演算手段とを含むので、ノ
ックレベル信号の発生状態によらず常にバックグランド
レベルを最適値に維持し、ノックレベル信号のノイズ誤
検出などを防止して信頼性を向上させた内燃機関のノッ
ク制御装置が得られる効果がある。
項4において、データシフト手段は、バックグランドレ
ベルを越えたノックレベル信号をノイズピーク値以下の
値に置換して格納する置換演算手段を含み、過大なノッ
クレベル信号がデータシフトされるのを防止するように
したので、最大ノイズレベルの予測演算の信頼性を向上
させた内燃機関のノック制御装置が得られる効果があ
る。
項4において、第1の演算手段は、第1の状態値とし
て、所定数のノックレベル信号の標本標準偏差を近似演
算するようにしたので、演算処理負荷を軽減させた内燃
機関のノック制御装置が得られる効果がある。
項6において、第1の演算手段は、所定数のノックレベ
ル信号の最大値と最小値との加算値を用いて、標本標準
偏差を近似演算するようにしたので、演算処理負荷を軽
減させるとともに演算精度を確保した内燃機関のノック
制御装置が得られる効果がある。
項4において、第2の演算手段は、ノックレベル信号の
レベルに対応した第2の状態値を算出し、第1の状態値
と第2の状態値との加算値を用いて、最大ノイズレベル
を予測演算するようにしたので、信頼性の高い最大ノイ
ズレベルを算出することができ、演算精度を確保した内
燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
項8において、最大ノイズレベル予測手段は、ノックレ
ベル信号を平均化処理してノックレベル平均値を算出す
る平均化手段を含み、第2の演算手段は、ノックレベル
平均値を用いて第2の状態値を算出するようにしたの
で、信頼性の高い最大ノイズレベルを算出することがで
き、演算精度を確保した内燃機関のノック制御装置が得
られる効果がある。
求項1において、バックグランドレベル算出手段は、ノ
ックレベル信号のバラツキに基づいてオフセット値を算
出するオフセット算出手段と、ノイズピーク値とオフセ
ット値とを加算してバックグランドレベルを算出するオ
フセット手段とを含み、オフセット算出手段は、第1の
状態値の増大に応じてオフセット値を増大設定するよう
にしたので、ノイズ信号をノック発生状態と誤判定する
ことを防止して、信頼性の高いノック判定を確保した内
燃機関のノック制御装置が得られる効果がある。
求項10において、ノック判定手段は、ノックレベル信
号がバックグランドレベルを越えた場合には、内燃機関
がノック状態にあることを判定し、ノックレベル信号が
ノイズピーク値以下を示す場合には、ノックレベル信号
がノイズであることを判定し、ノックレベル信号がノイ
ズピーク値を越え且つバックグランドレベル以下を示す
場合には、前回の判定結果を今回の判定結果に用いるよ
うにしたので、ノックレベル信号の変動によらず、信頼
性の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装
置が得られる効果がある。
求項11において、ノック判定手段は、ノックレベル信
号がノイズピーク値を越え且つバックグランドレベル以
下を示す状態が所定期間にわたって継続した場合には、
ノックレベル信号がノイズであることを判定するように
したので、ノックレベル信号の変動によらず、信頼性の
高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が
得られる効果がある。
求項1において、バックグランドレベル算出手段は、ノ
イズピーク値を平均化処理してノイズピーク平均値を算
出するピーク値平均化手段を含み、ノイズピーク平均値
に基づいてバックグランドレベルを算出し、ピーク値平
均化手段は、ヒステリシス化手段を含み、ノイズピーク
平均値を、ヒステリシス化された値として算出するよう
にしたので、変動抑制されたノイズピーク平均値に基づ
いて、信頼性の高いノック判定を確保した内燃機関のノ
ック制御装置が得られる効果がある。
求項13において、ヒステリシス化手段は、ノイズピー
ク平均値が上昇傾向にあるときには所定補正値を加算
し、ノイズピーク平均値が下降傾向にあるときには、2
レベル分だけ下位の値に下降した時点で1レベル分だけ
減少させることにより、ノイズピーク平均値をヒステリ
シス化した値として算出するようにしたので、変動抑制
されたノイズピーク平均値に基づいて、信頼性の高いノ
ック判定を確保した内燃機関のノック制御装置が得られ
る効果がある。
求項1において、バックグランドレベル算出手段は、内
燃機関の回転数および負荷の急変に対応した補正係数を
格納するマップデータを含み、内燃機関の回転数または
負荷が急変した場合に、マップデータに基づき、所定期
間にわたってバックグランドレベルを可変設定するよう
にしたので、運転状態が急変した場合においても信頼性
の高いノック判定を確保した内燃機関のノック制御装置
が得られる効果がある。
求項1において、制御量演算手段は、ノックレベル信号
とバックグランドレベルとの比率または偏差を示す比較
値に基づいて内燃機関の制御量を演算するようにしたの
で、高い信頼性を確保した内燃機関のノック制御装置が
得られる効果がある。
求項16において、制御量演算手段は、ノックレベル信
号とバックグランドレベルとの比率が所定値以上の場合
には、比率を用いて制御量を演算し、比率が所定値より
も小さい場合には、ノックレベル信号とバックグランド
レベルとのレベル偏差を用いて制御量を演算するように
したので、ノックレベル信号の変動状態によらず高い信
頼性を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効
果がある。
求項1において、制御量演算手段は、ノックレベル信号
を平均化処理してノックレベル平均値を算出する平均化
手段と、ノックレベル平均値を所定レベルと比較する比
較手段と、ノックレベル信号とノックレベル平均値との
レベル偏差を算出する減算手段とを含み、ノックレベル
平均値が所定レベル以下を示す場合には、ノックレベル
信号の絶対値に基づいて内燃機関の制御量を演算し、ノ
ックレベル平均値が所定レベルを越えた場合には、レベ
ル偏差に基づいて内燃機関の制御量を演算するようにし
たので、ノックレベル信号の変動状態によらず高い信頼
性を確保した内燃機関のノック制御装置が得られる効果
がある。
ある。
ドレベル算出動作を示すフローチャートである。
パルス数Nの時間変化を示す説明図である。
る最大ノイズレベルMNの時間変化を示す説明図であ
る。
イズピーク値PAの時間変化を示す説明図である。
イズピーク平均値AVENの時間変化を示す説明図であ
る。
ックグランドレベルBGLAの時間変化を示す説明図で
ある。
化(ヒステリシス整数化)の処理動作を示す説明図であ
る。
でのノック検出動作を示す説明図である。
号でのノック検出動作を示す説明図である。
手段および制御量演算手段の処理動作を示すフローチャ
ートである。
ロック図である。
示す波形図である。
ックグランドレベル算出動作を示すフローチャートであ
る。
ック検出動作を示す説明図である。
レベルでのノック検出動作を示す説明図である。
レベルでのノック検出動作を示す説明図である。
路、4 各種センサ、5A ECU、7 点火制御手段
(制御量演算手段)、11 フィルタ手段、12 カウ
ンタ手段(ノックレベル算出手段)、13 平均化手
段、14A オフセット手段(バックグランドレベル算
出手段)、15 比較手段(ノック判定手段)、20
最大ノイズレベル予測手段、21 データシフト手段、
22 第1の演算手段、23 第2の演算手段、24
下限値算出手段、25 ピークホールド手段、26 ピ
ーク値平均化手段、27 オフセット算出手段、AVE
ノックレベル平均値、AVEA 下限値(最大ノイズレ
ベル平均値)、AVENノイズピーク平均値、BGLA
バックグランドレベル、DE 第1の状態値、Ei
イオン電流検出信号、MN 最大ノイズレベル、N パ
ルス数(ノックレベル信号)、OFSA オフセット
値、PA ノイズピーク値、S3A ノック発生を判定
するステップ、S6 ノックレベル平均値を算出するス
テップ、S7A バックグランドレベルを算出するステ
ップ、S10 データ数を判定するステップ、S11
データ置換処理するステップ、S12 データシフトす
るステップ、S13 第1の状態値を算出するステッ
プ、S14 最大ノイズレベルを算出するステップ、S
15 下限値を算出するステップ、S16 ノイズピー
ク値を算出するステップ、S17 ノイズレベル平均値
を算出するステップ、S18 オフセット値を算出する
ステップ。
Claims (18)
- 【請求項1】 内燃機関の運転状態を検出する各種セン
サと、 前記内燃機関の燃焼時に点火プラグを介して流れるイオ
ン電流を検出するイオン電流検出手段と、 前記イオン電流に基づいて前記内燃機関のノック状態に
対応したノックレベル信号を算出するノックレベル算出
手段と、 前記ノックレベル信号に基づいてバックグランドレベル
を算出するバックグランドレベル算出手段と、 前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとを
比較して前記内燃機関のノック状態を判定するノック判
定手段と、 前記内燃機関の運転状態と前記ノック判定手段の判定結
果とに基づいて前記内燃機関の制御量を演算する制御量
演算手段とを備えた内燃機関のノック制御装置におい
て、 前記バックグランドレベル算出手段は、 前記ノックレベル信号のバラツキに基づいて最大ノイズ
レベルを予測演算する最大ノイズレベル予測手段と、 前記最大ノイズレベルに基づいてノイズピーク値を求め
るピークホールド手段とを含み、 前記ノイズピーク値に基づいて前記バックグランドレベ
ルを算出することを特徴とする内燃機関のノック制御装
置。 - 【請求項2】 前記ピークホールド手段は、 前記最大ノイズレベルの比較基準となる下限値を算出す
る下限値算出手段を含み、 前記最大ノイズレベルが前記下限値を越えた場合には、
前記最大ノイズレベルを前記ノイズピーク値として更新
設定し、 前記最大ノイズレベルが前記下限値以下を示す場合に
は、所定期間にわたって前記ノイズピーク値を保持し、 前記最大ノイズレベルが前記下限値以下を示す状態が前
記所定期間以上継続した場合には、前記下限値に達する
まで前記ノイズピーク値を一定値だけ減算して更新設定
することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノッ
ク制御装置。 - 【請求項3】 前記下限値算出手段は、ヒステリシス化
手段を含み、前記最大ノイズレベルを平均化処理して最
大ノイズレベル平均値を算出するとともに、前記最大ノ
イズレベル平均値をヒステリシス化した値を前記下限値
として出力することを特徴とする請求項2に記載の内燃
機関のノック制御装置。 - 【請求項4】 前記最大ノイズレベル予測手段は、 最新の所定数のノックレベル信号を格納するデータシフ
ト手段と、 前記所定数のノックレベル信号を用いて前記ノックレベ
ル信号のデータバラツキに対応した第1の状態値を算出
する第1の演算手段と、 前記第1の状態値に基づいて前記最大ノイズレベルを予
測演算する第2の演算手段とを含むことを特徴とする請
求項1に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項5】 前記データシフト手段は、前記バックグ
ランドレベルを越えたノックレベル信号を前記ノイズピ
ーク値以下の値に置換して格納する置換演算手段を含む
ことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のノック制
御装置。 - 【請求項6】 前記第1の演算手段は、前記第1の状態
値として、前記所定数のノックレベル信号の標本標準偏
差を近似演算することを特徴とする請求項4に記載の内
燃機関のノック制御装置。 - 【請求項7】 前記第1の演算手段は、前記所定数のノ
ックレベル信号の最大値と最小値との加算値を用いて、
前記標本標準偏差を近似演算することを特徴とする請求
項6に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項8】 前記第2の演算手段は、前記ノックレベ
ル信号のレベルに対応した第2の状態値を算出し、前記
第1の状態値と前記第2の状態値との加算値を用いて、
前記最大ノイズレベルを予測演算することを特徴とする
請求項4に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項9】 前記最大ノイズレベル予測手段は、前記
ノックレベル信号を平均化処理してノックレベル平均値
を算出する平均化手段を含み、 前記第2の演算手段は、前記ノックレベル平均値を用い
て前記第2の状態値を算出することを特徴とする請求項
8に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項10】 前記バックグランドレベル算出手段
は、 前記ノックレベル信号のバラツキに基づいてオフセット
値を算出するオフセット算出手段と、 前記ノイズピーク値と前記オフセット値とを加算して前
記バックグランドレベルを算出するオフセット手段とを
含み、 前記オフセット算出手段は、前記第1の状態値の増大に
応じて前記オフセット値を増大設定することを特徴とす
る請求項1に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項11】 前記ノック判定手段は、 前記ノックレベル信号が前記バックグランドレベルを越
えた場合には、前記内燃機関がノック状態にあることを
判定し、 前記ノックレベル信号が前記ノイズピーク値以下を示す
場合には、前記ノックレベル信号がノイズであることを
判定し、 前記ノックレベル信号が前記ノイズピーク値を越え且つ
前記バックグランドレベル以下を示す場合には、前回の
判定結果を今回の判定結果に用いることを特徴とする請
求項10に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項12】 前記ノック判定手段は、前記ノックレ
ベル信号が前記ノイズピーク値を越え且つ前記バックグ
ランドレベル以下を示す状態が所定期間にわたって継続
した場合には、前記ノックレベル信号がノイズであるこ
とを判定することを特徴とする請求項11に記載の内燃
機関のノック制御装置。 - 【請求項13】 前記バックグランドレベル算出手段
は、 前記ノイズピーク値を平均化処理してノイズピーク平均
値を算出するピーク値平均化手段を含み、 前記ノイズピーク平均値に基づいて前記バックグランド
レベルを算出し、 前記ピーク値平均化手段は、ヒステリシス化手段を含
み、前記ノイズピーク平均値を、ヒステリシス化された
値として算出することを特徴とする請求項1に記載の内
燃機関のノック制御装置。 - 【請求項14】 前記ヒステリシス化手段は、 前記ノイズピーク平均値が上昇傾向にあるときには所定
補正値を加算し、 前記ノイズピーク平均値が下降傾向にあるときには、2
レベル分だけ下位の値に下降した時点で1レベル分だけ
減少させることにより、 前記ノイズピーク平均値をヒステリシス化した値として
算出することを特徴とする請求項13に記載の内燃機関
のノック制御装置。 - 【請求項15】 前記バックグランドレベル算出手段
は、 前記内燃機関の回転数および負荷の急変に対応した補正
係数を格納するマップデータを含み、 前記内燃機関の回転数または負荷が急変した場合に、前
記マップデータに基づき、所定期間にわたって前記バッ
クグランドレベルを可変設定することを特徴とする請求
項1に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項16】 前記制御量演算手段は、前記ノックレ
ベル信号と前記バックグランドレベルとの比率または偏
差を示す比較値に基づいて前記内燃機関の制御量を演算
することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノッ
ク制御装置。 - 【請求項17】 前記制御量演算手段は、 前記ノックレベル信号と前記バックグランドレベルとの
比率が所定値以上の場合には、前記比率を用いて前記制
御量を演算し、 前記比率が前記所定値よりも小さい場合には、前記ノッ
クレベル信号と前記バックグランドレベルとのレベル偏
差を用いて前記制御量を演算することを特徴とする請求
項16に記載の内燃機関のノック制御装置。 - 【請求項18】 前記制御量演算手段は、 前記ノックレベル信号を平均化処理してノックレベル平
均値を算出する平均化手段と、 前記ノックレベル平均値を所定レベルと比較する比較手
段と、 前記ノックレベル信号と前記ノックレベル平均値とのレ
ベル偏差を算出する減算手段とを含み、 前記ノックレベル平均値が前記所定レベル以下を示す場
合には、前記ノックレベル信号の絶対値に基づいて前記
内燃機関の制御量を演算し、 前記ノックレベル平均値が前記所定レベルを越えた場合
には、前記レベル偏差に基づいて前記内燃機関の制御量
を演算することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
のノック制御装置。
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