JP3237838B2 - 内燃機関用ノック制御装置及び方法 - Google Patents

内燃機関用ノック制御装置及び方法

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JP3237838B2 JP10863790A JP10863790A JP3237838B2 JP 3237838 B2 JP3237838 B2 JP 3237838B2 JP 10863790 A JP10863790 A JP 10863790A JP 10863790 A JP10863790 A JP 10863790A JP 3237838 B2 JP3237838 B2 JP 3237838B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、自動車用ガソリンエンジン等の内燃機関
のノックを検出し、内燃機関の制御パラメータをノック
抑制方向に制御する装置及び方法に関し、特に制御性の
改善及びコストダウンを実現した内燃機関用ノック制御
装置及び方法に関するものである。
[従来の技術] 一般に、自動車用ガソリンエンジン等の内燃機関は複
数の気筒により駆動されており、各気筒において圧縮さ
れた混合気を最適な点火位置で燃焼させる必要がある。
このため、内燃機関制御用にマイクロコンピュータ(EC
U)を用い、各気筒毎のイグナイタによる点火時期及び
インジェクタによる燃料噴射順序等を最適に制御してい
る。
しかし、燃料噴射量や点火時期などの内燃機関の制御
パラメータのうち、例えば、点火位置が進角側に制御さ
れ過ぎると、異常燃焼によりノッキングと呼ばれる振動
が発生し、気筒を損傷するおそれがある。従って、異常
振動を検出したときには、内燃機関の制御パラメータを
ノック抑制方向に(例えば、気筒の点火位置を遅角側
に、又は、燃料噴射量を減少側に)制御する必要があ
る。
第7図は従来の内燃機関用ノック制御装置を示すブロ
ック図である。
図において、(1)は内燃機関駆動用の気筒の1つ又
はそれぞれに取り付けられたノックセンサであり、内燃
機関のノック振動を検出するための圧電素子等からなっ
ている。
(2)はノックセンサ(1)の出力信号Aを受信する
ノック検出回路であり、ノッキング特有の周波数(例え
ば、7kHz)を通過させるフィルタ(21)と、フィルタ
(21)の出力信号を所定のタイミングで周期的に通過さ
せるゲート(22)と、ゲート(22)の出力信号A′に基
づいてバックグランドレベル(以下、BGLという)を生
成するBGL発生器(23)と、ゲート(22)の出力信号
A′とBGLとを比較して出力信号A′がBGLを越えたとき
に出力信号をオンにする比較器(24)と、比較器(24)
の出力信号を積分する積分器(25)とを備えている。
(3)は積分器(25)の出力信号をデジタルの積分値VR
に変換するAD変換器である。
(4)は積分値VRに基づいて各気筒の点火位置を遅角
制御するECU(マイクロコンピュータ)であり、気筒点
火毎に、ゲート(22)に対するマスク信号Mと積分器
(25)に対するリセット信号Rとを出力するようになっ
ている。ECU(4)は、ノック抑制手段としての遅角反
映処理部(45)を備えており、この遅角反映処理部(4
5)は、積分値VRに基づいて気筒点火位置を遅角させる
ための遅角制御角θを生成するようになっている。
次に、第8図の波形図を参照しながら、第7図に示し
た従来の内燃機関用ノック制御装置の動作について説明
する。
通常、各気筒はTDC(上死点=0゜)から5゜程度手
前の位置(B5゜)で点火され、混合気の爆発は、TDCか
ら10゜〜60゜程度過ぎたクランク角度位置(A10゜〜A60
゜)付近で起こるので、異常燃焼によるノックも、この
爆発タイミングで発生する。
従って、気筒の振動ノイズ、特にノックが発生した場
合、ノックセンサ(1)の出力信号Aは、第8図のよう
に周期的で且つ振幅の大きい波形となる。
ECU(4)は、ノック検出回路(2)が出力信号Aを
効率的に受信するように、ゲート(22)に対して所定周
期毎に反転するマスク信号Mを出力する。このマスク信
号Mは、ノック検出対象となる気筒に対して、例えば、
立ち上がりが第1の基準位置(B75゜)に設定され、立
ち下がりが第2の基準位置(B5゜)に設定されており、
レベルが「H」のときにゲート(22)をリセットし、出
力信号A′の生成を禁止する。又、積分器(25)に対し
て所定周期毎にリセット信号Rを出力するが、このリセ
ット信号Rの出力タイミングは、マスク信号Mの立ち上
がりと一致する。
ノック検出回路(2)内のフィルタ(21)は、ノック
発生時の周波数成分を通過させ、ゲート(22)は、マス
ク信号Mが「L」レベルの期間だけ出力信号Aを通過さ
せる。BGL発生器(23)は、ゲート(22)の出力信号
A′に基づいて、出力信号A′に含まれるバックグラン
ドを判別し、ノック検出の判別基準となるBGLを生成す
る。
比較器(24)は、出力信号A′がBGLを越えたとき
に、出力信号A′がノック発生レベルであることを判別
し、出力信号を「H」レベルとする。積分器(25)は、
リセット信号Rでリセットされる毎に比較器(24)の出
力信号を積分し、AD変換器(3)は、積分器(25)の出
力信号をデジタルの積分値VRに変換してECU(4)に入
力する。
ECU(4)は、AD変換された積分値VRを気筒の点火毎
に取り込み、積分値VRに基づいて遅角制御角θを生成
し、ノック抑制方向に点火位置を遅角補正する。このと
き、遅角反映処理部(45)は、前回の遅角制御角θ
に今回の遅角量Δθを累積加算して、今回の遅角制御
角θを生成する。従って、今回の遅角制御角θは、 θ=θ +Δθ … で表わされ、式中の今回の遅角量Δθは、 Δθ=VR×L で表わされる。但し、Lは積分値VRを遅角補正に反映さ
せる定数即ち反映率である。
[発明が解決しようとする課題] 従来の内燃機関用ノック制御装置は以上のように、ハ
ードウェア構成のノック検出回路(2)が、BGL発生器
(23)、比較器(24)及び積分器(25)等からなるノッ
ク判別手段を含んでいるため、制御におけるハードウェ
アの負担が大きくなるうえ、全体構成が複雑となり、コ
ストダウンが計れないという問題点があった。
この発明は上記のような問題点を解決するためになさ
れたもので、ハードウェア構成を簡略化してハードウェ
アの負担を軽減し、ECUの制御性の自由度を高くするこ
とにより、コストダウンを実現した内燃機関用ノック制
御装置及び方法を得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係る内燃機関用ノック制御装置は、内燃機
関のノックを検出するノックセンサと、ノックセンサの
出力信号を内燃機関の気筒の基準位置に対する所定区間
の振動レベルに変換し、デジタル変換する信号処理手段
と、ソフトウェア処理にてその機能を実現するところの
所定区間を信号処理手段に対して設定する設定手段、信
号処理手段でデジタル変換された振動レベルを平均化処
理し、振動レベルの変動に追従するような平均値を生成
するフィルタ手段、平均値に基づいてノック判別用のス
レッショルドレベルを演算する演算部、振動レベルがス
レッショルドレベルを越えたときにノック判別信号を出
力する比較部、および、ノック判別信号に基づいて内燃
機関の制御パラメータをノック抑制方向に制御するため
のノック抑制手段を含む制御手段とを備え、フィルタ手
段は、振動レベルを平均化処理して第1平均値を生成す
る第1フィルタと、第1平均値を平均化処理して第2平
均値を生成する第2フィルタとを含むものである。
又、この発明に係る内燃機関用ノック制御方法は、内
燃機関のノックを検出するノックセンサの出力信号を内
燃機関の気筒の基準位置に対する所定区間の振動レベル
に変換し、更にデジタル変換されたものを平均化処理
し、振動レベルの変動に追従するような平均値を生成す
る第1のステップと、平均値に基づいてノック判別用の
スレッショルドレベルを生成する第2のステップと、振
動レベルとスレッショルドレベルを比較してノックを判
別する第3のステップと、振動レベルがスレッショルド
を越えたときに、内燃機関の制御パラメータをノック抑
制方向に制御する第4のステップとを備え、第1のステ
ップは、振動レベルを平均化処理して第1平均値を生成
する第1フィルタと、第1平均値を平均化処理して第2
平均値を生成する第2フィルタとを用いて実行されるも
のである。
[作用] この発明においては、ハードウェア構成の信号処理手
段がノックセンサの出力信号を気筒基準位置に対する所
定区間毎の振動レベルに変換し、フィルタ手段が振動レ
ベルを平均化処理して平均値を生成し、演算部が平均値
に基づいてスレッショルドを生成し、比較部が振動レベ
ルとスレッショルドとを比較してノックの発生を判別
し、ノック抑制手段が、ノック判別信号に基づいて内燃
機関の制御パラメータをノック抑制方向に制御する。
[実施例] 以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図はこの発明の一実施例による内燃機関用ノック制御
装置を示すブロック図であり、(1)、(3)及び(4
5)は前述と同様のものである。
(20)はノックセンサ(1)とAD変換器(3)との間
に挿入されたインタフェース回路であり、ノックセンサ
の出力信号Aに基づいて気筒基準位置に対する所定区間
毎の振動レベルを生成するための信号処理手段を構成し
ている。この場合、インタフェース回路(20)は、振動
レベルとしてピークレベルVpを生成するピークホールド
回路(26)から構成されている。
ピークホールド回路(26)に対するマスク信号Mは、
前述と同様に内燃機関の回転に同期しており、例えば、
各気筒に対する第1の基準位置(B75゜)で立ち上が
り、第2の基準位置(B5゜)で立ち下がるパルスからな
っている。従って、ピークホールド回路(26)は、各気
筒の第1の基準位置B75゜におけるピークレベルをAD変
換器を介してECU(40)に入力するようになっている。
ECU(40)は、AD変換されたピークレベルVpを平均化
処理して第1のBGLに相当する第1平均値VA1を生成する
第1フィルタ(41)と、第1平均値VA1を所定期間毎に
平均化処理して第2のBGLに相当する第2平均値VA2を生
成する第2フィルタ(42)と、第2平均値VA2に基づい
てノック判別用のスレッショルドVTHを生成する演算部
(43)と、ピークレベルVpとスレッショルドVTHとを比
較し、ピークレベルVpがスレッショルドVTHを越えたと
きに差動形のノック判別信号Vkを出力する比較部(44)
と、ノック判別信号Vkに基づいて遅角制御角θを生成
する遅角反映処理部(45)とを備えている。ECU40にお
ける各部の機能は第3図のフローチャートにその処理方
法が示されるようにソフトウエア処理にて実現されるも
のである。
このうち、第1フィルタ(41)及び第2フィルタ(4
2)は、ピークレベルVp(振動レベル)の平均値を生成
するフィルタ手段を構成している。尚、ここでは、フィ
ルタ手段が二段構成であり、演算部(43)は、第2フィ
ルタ(42)からの第2平均値VA2に基づいてスレッショ
ルドVTHを生成するようになっているが、平均化処理が
一段で十分であれば、第2フィルタ(42)を省略して、
第1フィルタ(41)からの第1平均値VA1に基づいてス
レッショルドVTHを生成してもよい。
次に、第2図の波形図及び第3図のフローチャート図
を参照しながら、第1図に示したこの発明による内燃機
関用ノック制御装置の動作及び内燃機関用ノック制御方
法について説明する。
まず、ノックセンサ(1)は、前述と同様に内燃機関
駆動用の気筒の振動を検出してノック検出用の出力信号
Aを生成し、ECU(40)は、気筒点火毎に、ノックセン
サ(1)の出力信号AのピークレベルVpをAD変換して取
り込む。
即ち、ピークホールド回路(26)は、ノックセンサの
出力信号Aのピークレベルを保持し、所定区間毎のピー
クレベルを、AD変換器(3)によりデジタルのピークレ
ベルVpに変換してECU(40)に入力する(ステップS
1)。
ECU(40)は、基準位置B75゜におけるピークレベルVp
をサンプリングすると、第2図のようにマスク信号Mを
立ち上げて、ピークホールド回路(26)を基準位置B75
゜(実際にはB75゜のわずか後)でリセットする(ステ
ップS2)。
ピークホールド回路(26)は、マスク信号Mがオンの
間はリセットされ続け、マスク信号Mの立ち下がりの時
点、即ち基準位置B5゜から動作を開始する。これによ
り、ECU(40)は、基準位置75゜のピークレベルVpが得
られる毎に、B75゜の処理ルーチン(第3図参照)を繰
り返す。
第2図のように、各気筒の基準位置B75゜毎に得られ
るピークレベルVpは、ノックセンサ(1)の出力信号A
の変動に応じてサンプリングサイクル毎に変動する。こ
の変動にはノック及びオック以外のノイズが含まれてい
るが、諸条件に対するピークレベルVpの経時変化等を考
慮すると、ノックを確実に検出するためには、ピークレ
ベルVpにある程度追従するBGLを求める必要がある。
まず、ECU(40)内の第1フィルタ(41)は、基準位
置B75゜でのピークレベルVpを平均化処理し、第1平均
値VA1を、 VA1=(1−k1)VA1 +k1・Vp … 但し、VA1 :前回の第1平均値 から求める(ステップS3)。但し、式において、VA1
は前回の第1平均値である。又、k1は平均化処理にお
けるピークレベルVpの寄与率を示す定数であり、 0<k1<1 を満たす範囲内で任意に設定される。
式より、第1平均値VA1は、前回までの第1平均値V
A1 に対して今回のピークレベルVpが寄与した値にシフ
トし、その都度書換えられることになる。ピークレベル
Vpの寄与率を決定する定数k1は、例えば1/8程度に設定
されるが、第1平均値VA1のレベルシフトの追従性を早
くしたい場合には、定数k1を更に大きい値に設定すれば
よい。
一方、第2フィルタ(42)においては、所定期間毎に
タイマ割込処理が行われている。即ち、第1フィルタ
(41)で得られた第1平均値VA1に対して、更に平均化
処理を行い、第2平均値VA2を、 VA2=(1−k2)VA2 +k2・VA1 … から求める(ステップS3′)。但し、式において、V
A2 は前回の第2平均値である。又、k2は平均化処理に
おける第1平均値VA1の寄与率を示す定数であり、 0<k2<1 を満たす範囲内で任意に設定される。
式より、第2平均値VA2は、前回までの第2平均値V
A2 に対して現在の第1平均値VA1が反映された値にシ
フトし、その都度書換えられる。この平均化処理ステッ
プS3′により、第2平均値VA2は、ピークレベルVpの変
動にあまり寄与しない安定した値となる。
次に、B75゜処理ルーチンにおいて、演算部(43)
は、第2平均値VA2を増幅し且つオフセットVOFを加算し
て、最終的にノックの判別に用いられるスレッショルド
VTHを、 VTH=K・VA2+VOF … 但し、K:増幅係数 から求める(ステップS4)。このとき、第2平均値VA2
が十分に平滑化されているため、式で得られるスレッ
ショルドVTHは、サイクル毎の変動のバラツキが抑制さ
れ、信頼性の高い値となる。
次に、ノック検出手段としての比較部(44)は、ピー
クレベルVpとスレッショルドVTHとを比較するため、 Vk=Vp−VTH から両者の差Vkを求め(ステップS5),この差Vkが正か
否かを判定する(ステップS6)。
そして、ピークレベルVpが閾値VTHを越えたとき(即
ち、Vk>0のとき)、これをノッキングの発生を示すノ
ック判別信号VKとして出力する。
ステップS6において、ノック判別信号Vkが得られた場
合、遅角反映処理部(45)は、ノック抑制に必要な遅角
量Δθを、 Δθ=(Vk/VTH)×L′ … 但し、L′:反映率 から演算する(ステップS7)。このとき、式のよう
に、ノック判別信号VkとスレッショルドVTHとの比に基
づいて遅角量Δθが演算されるので、振動レベルVpそ
のものが変動しても、常に適切な遅角量Δθが得られ
る。
次に、遅角量Δθに基づいて、ノック抑制方向に点
火位置を遅角させるための遅角制御角θを、前述の
式、 θ=θ +Δθ 但し、θ :前回の遅角制御角 から求める(ステップS8)。
一方、ステップS6において、Vk<0と判定された場合
は、ノック判別信号Vkは出力されず、式より、遅角量
Δθは、 Δθ=0 となる(ステップS9)。従って、遅角制御角θは前回
の値のままとなる。
こうして得られた遅角制御角θにより、制御対象と
なる気筒の点火位置は遅角側に補正され、ノックの発生
は抑制される。
この発明の実施例においては、ハードウェアで構成さ
れるのはピークホールド回路(26)のみであり、他のノ
ック判別手段はECU(40)内に構成されるので、制御性
の自由度が高くなり、且つ、ハードウェア負担が軽減さ
れてコストダウンが実現する。
尚、上記実施例では、比較部(44)が、ピークレベル
VpとスレッショルドVTHとの差をノック判別信号Vkとし
て出力するようにしたが、振動レベルVpがスレッショル
ドVTHを越えたときに、単に「H」レベルの出力信号を
生成するようにしてもよい。
又、振動レベルを生成するためのインタフェース回路
(20)を、ピークレベルVpを出力するピークホールド回
路(26)で構成したが、従来例と同様の積分器(25)で
構成しても同等の効果を奏することは言うまでもない。
第4図は、振動レベルとして積分値VRを用いた場合の
ノック制御装置の実施例を示すブロック図である。
図において、(20A)は積分器(25)を備えたインタ
フェース回路であり、ノックセンサ(1)の出力信号A
の積分値を、内燃機関の回転に同期し且つ各気筒に対応
した所定の第1及び第2の基準角度位置でECU(40A)か
らのリセット信号Rにより、AD変換された積分値VRをEC
U(40A)に入力するようになっている。
ECU(40A)は、第2の基準位置B5゜における積分値V
R2を平均化処理するフィルタ(41)と、フィルタ(41)
からの平均値VAに基づいてスレッショルドVTHを生成す
る演算部(43)と、第1の基準位置B75゜における積分
値VR1とスレッショルドVTHとを比較する比較部(44)
と、比較部(44)からのノック判別信号Vkに基づいて遅
角制御角θを生成する遅角反映処理部(45)とを備え
ている。ECU40Aにおける各部の機能は第6図のフローチ
ャートにその処理方法が示されるようにソフトウエア処
理にて実現されるものである。
次に、第5図の波形図及び第6図のフローチャートを
参照しながら、第4図に示した内燃機関用ノック制御装
置の動作並びにノック制御方法について説明する。
第5図に示すノックセンサ(1)の出力信号Aは、積
分器(25)により積分され、ECU(40A)からリセット信
号Rが印加される毎に、AD変換器(3)を介し、第1の
基準位置B75゜における積分値VR1及び第2の基準位置B5
゜における積分値VR2となって、ECU(40A)に取り込ま
れる。
ECU(40A)は、各積分値VR1及びVR2に基づいて、ノッ
ク判別並びにノック抑制用の遅角補正処理を行う。即
ち、内燃機関の回転に同期し各気筒に対応した所定の第
1の基準位置B75゜及び第2の基準位置B5゜での各々の
処理を第6図のステップに従って行う。
まず、第1の基準位置B75゜の処理ルーチンにおい
て、積分器(25)からの積分値をAD変換して、第1の基
準位置B75゜における積分値VR1を得る(ステップS1
1)。
次に、積分器(25)をリセットし(ステップS12)、
比較部(44)において、第1の基準位置B75゜の積分値V
R1とスレッショルドVTHとの比較により、ノック判別信
号Vkを、 Vk=VR1−VTH から求める(ステップS13)。尚、スレッショルドVTH
作成する第2の基準位置B5゜における処理は後述する。
次に、比較部(44)は、比較結果、即ちノック判別信
号Vkが、 Vk>0 を満たすか否かを判定する(ステップS19)。
もし、ノック判別信号Vkが得られて、ノックありと判
別された場合は、遅角反映処理部(45)は、遅角量Δθ
を、 Δθ=Vk・L″ 但し、L″:反映率 から求め(ステップS20)、 θ=θ +Δθ から遅角制御角θを演算する(ステップS22)。
こうして、ノック抑制のための制御を行うと、直ちに
積分器(25)のリセットを解除する(ステップS23)。
尚、ステップS20における遅角量Δθの演算は、前述
と同様に、ノック判別信号VkとスレッショルドVTHとの
比に基づいて行ってもよい。
一方、ステップS19において、ノック判別信号Vkが、 Vk≦0 であって、ノックなしと判定された場合は、遅角量Δθ
を、 Δθ=0 として(ステップS21)、ステップS22及びS23を実行す
る。
次に、ステップS13で用いられるスレッショルドVTH
求めるための第2の基準位置B5゜の処理ルーチンについ
て説明する。
まず、第2の基準位置B5゜の積分値VR2を求め(ステ
ップS14)、積分器(25)をリセット(ステップS15)し
た後、フィルタ(41)により積分値VR2を平均化処理
し、 VA=(1−k)VA +k・VR2 但し、k:積分値VR2の寄与率 VA :前回の平均値 から平均値VAを求める(ステップS16)。
演算部(43)は、平均値VAを増幅し、且つオフセット
加算し、 VTH=K・VA+VOF から、スレッショルドVTHを演算する(ステップS17)。
こうして、スレッショルドVTHが得られると、ECU(40
A)は、積分器(25)のリセットを解除し(ステップS1
8)、スレッショルド演算ルーチンを終了する。
この実施例の場合も、前述と同様にハードウェア構成
が簡略化され、ノック判別がECU(40A)内で行われるの
で、気筒別のノック判別制御が可能となり、安価で自由
度のある且つ制御性の高いノック制御装置が得られる。
尚、上記実施例では、BGL成分のみを含み且つノック
レベルを含まないように、第2の基準位置B5゜における
積分値VR2をスレッショルドVTHの演算に用いたが、通常
はノックが発生しないことを考慮すれば、第1の基準位
置B75゜における積分値VR1に基づいてスレッショルドV
THを演算しても特に支障はない。
[発明の効果] 以上のようにこの発明によれば、内燃機関のノックを
検出するノックセンサと、ノックセンサの出力信号を内
燃機関の気筒の基準位置に対する所定区間の振動レベル
に変換し、デジタル変換する信号処理手段と、ソフトウ
ェア処理にてその機能を実現するところの所定区間を信
号処理手段に対して設定する設定手段、信号処理手段で
デジタル変換された振動レベルを平均化処理し、振動レ
ベルの変動に追従するような平均値を生成するフィルタ
手段、平均値に基づいてノック判別用のスレッショルド
レベルを演算する演算部、振動レベルがスレッショルド
レベルを越えたときにノック判別信号を出力する比較
部、および、ノック判別信号に基づいて内燃機関の制御
パラメータをノック抑制方向に制御するためのノック抑
制手段を含む制御手段とを備え、フィルタ手段は、振動
レベルを平均化処理して第1平均値を生成する第1フィ
ルタと、第1平均値を平均化処理して第2平均値を生成
する第2フィルタとを含むので、ハードウェア構成を簡
略化してコストダウンを実現すると共に、故障、部品精
度のばらつき等の発生要因が少なくなり、信頼性の向上
を図ることができる内燃機関用ノック制御装置が得られ
るという効果がある。
又、この発明によれば、内燃機関のノックを検出する
ノックセンサの出力信号を内燃機関の気筒の基準位置に
対する所定区間の振動レベルに変換し、更にデジタル変
換されたものを平均化処理し、振動レベルの変動に追従
するような平均値を生成する第1のステップと、平均値
に基づいてノック判別用のスレッショルドレベルを生成
する第2のステップと、振動レベルとスレッショルドレ
ベルを比較してノックを判別する第3のステップと、振
動レベルがスレッショルドを越えたときに、内燃機関の
制御パラメータをノック抑制方向に制御する第4のステ
ップとを備え、第1のステップは、振動レベルを平均化
処理して第1平均値を生成する第1フィルタと、第1平
均値を平均化処理して第2平均値を生成する第2フィル
タとを用いて実行されるので、経済的で信頼性の高い内
燃機関用ノック制御方法が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による内燃機関用ノック制御装置の一
実施例を示すブロック図、第2図は第1図の実施例の動
作を説明するための波形図、第3図はこの発明による内
燃機関用ノック制御方法の一実施例を示すフローチャー
ト図、第4図はこの発明による内燃機関用ノック制御装
置の他の実施例を示すブロック図、第5図は第4図の実
施例の動作を説明するための波形図、第6図はこの発明
による内燃機関用ノック制御方法の他の実施例を示すフ
ローチャート図、第7図は従来の内燃機関用ノック制御
装置を示すブロック図、第8図は第7図の従来装置の動
作を説明するための波形図である。 (1)……ノックセンサ (20)……インタフェース回路(信号処理手段) (41)……第1フィルタ(フィルタ手段) (42)……第2フィルタ(フィルタ手段) (43)……演算部、(44)……比較部 (45)……遅角反映処理部(ノック抑制手段) A……ノックセンサの出力信号 B75゜……第1の基準位置(基準位置) B5゜……第2の基準位置 Vp……ピークレベル(振動レベル) VR……積分値(振動レベル) VR1……第1の振動レベル VR2……第2の振動レベル VA……平均値、VA1……第1平均値 VA2……第2平均値、VTH……スレッショルド Vk……ノック判別信号、θ……遅角制御角 S3、S3′、S16……平均値を生成するステップ S4、S17……スレッショルドを生成するステップ S6、S19……ノックを判別するステップ S8……ノック抑制方向に制御するステップ 尚、図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 敦子 兵庫県姫路市千代田町840番地 三菱電 機株式会社姫路製作所内 (56)参考文献 特開 平1−182557(JP,A) 特開 平3−74571(JP,A) 特開 昭63−271133(JP,A) 特開 昭61−16265(JP,A) 特開 昭56−54317(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02P 5/152 F02P 5/153

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関のノックを検出するノックセンサ
    と、 前記ノックセンサの出力信号を前記内燃機関の気筒の基
    準位置に対する所定区間の振動レベルに変換し、デジタ
    ル変換する信号処理手段と、 ソフトウェア処理にてその機能を実現するところの前記
    所定区間を前記信号処理手段に対して設定する設定手
    段、前記信号処理手段でデジタル変換された振動レベル
    を平均化処理し、前記振動レベルの変動に追従するよう
    な平均値を生成するフィルタ手段、前記平均値に基づい
    てノック判別用のスレッショルドレベルを演算する演算
    部、前記振動レベルが前記スレッショルドレベルを越え
    たときにノック判別信号を出力する比較部、および、前
    記ノック判別信号に基づいて前記内燃機関の制御パラメ
    ータをノック抑制方向に制御するためのノック抑制手段
    を含む制御手段とを備え、 前記フィルタ手段は、 前記振動レベルを平均化処理して第1平均値を生成する
    第1フィルタと、 前記第1平均値を平均化処理して第2平均値を生成する
    第2フィルタとを含むことを特徴とする内燃機関用ノッ
    ク制御装置。
  2. 【請求項2】前記信号処理手段は、前記気筒の第1及び
    第2の基準位置における第1及び第2の振動レベルを生
    成し、 前記フィルタ手段は、前記第2の振動レベルに基づいて
    前記平均値を生成し、 前記比較部は、前記第1の振動レベルと前記スレッショ
    ルドレベルとの差に基づいて前記ノック判別信号を生成
    することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の内燃
    機関用ノック制御装置。
  3. 【請求項3】内燃機関のノックを検出するノックセンサ
    の出力信号を前記内燃機関の気筒の基準位置に対する所
    定区間の振動レベルに変換し、更にデジタル変換された
    ものを平均化処理し、前記振動レベルの変動に追従する
    ような平均値を生成する第1のステップと、 前記平均値に基づいてノック判別用のスレッショルドレ
    ベルを生成する第2のステップと、 前記振動レベルと前記スレッショルドレベルを比較して
    ノックを判別する第3のステップと、 前記振動レベルが前記スレッショルドを越えたときに、
    内燃機関の制御パラメータをノック抑制方向に制御する
    第4のステップとを備えS、 前記第1のステップは、 前記振動レベルを平均化処理して第1平均値を生成する
    第1フィルタと、 前記第1平均値を平均化処理して第2平均値を生成する
    第2フィルタとを用いて実行されることを特徴とする内
    燃機関用ノック制御方法。
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