JP3715223B2 - 水中油型乳化組成物の製造方法 - Google Patents

水中油型乳化組成物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般に安定配合が難しいとされている固体脂を液体油とともに安定な水中油型乳化物の形で配合でき、特に化粧料として有用な水中油型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
油性成分の融点はそれを含有する乳化組成物のテクスチャーに大きな影響を与えることが知られており、固体脂と液体油とを組合わせることにより乳化物のテクスチャーを調整することが可能である。とりわけ化粧料の分野において、固体脂成分は感触の良さから好ましく用いられる素材であり、中でもセラミド類、擬似セラミド類、スフィンゴシン類等のスフィンゴ脂質;レシチン等のリン脂質;ステロール類などの両親媒性脂質は皮膚に塗布した時のスキンケア効果にも優れており、感触とスキンケア効果の両面から化粧品基剤として優れた素材である。しかしながらこれらの固体脂は、水性組成物への安定配合が難しく、配合を制限せざるを得ないという問題があった。
【0003】
そこで、固体脂を含む油性成分を水中油型乳化組成物に安定配合するために、多量の界面活性剤を用いたり、陰イオン性界面活性剤を併用する等の工夫がなされる。しかし、界面活性剤が多い場合には、特に皮膚に塗布して洗い流さない使い方の化粧料では皮膚への刺激性を抑える要請から配合量が制限される。陰イオン性界面活性剤を併用する場合には、pHが6以下の酸性領域においては陰イオン性界面活性剤が機能しにくくなる傾向がある。
一方、特開平2−78432号には、界面活性剤の添加量を減少させるために、固体脂に界面活性剤と油分とを添加して強いせん断力により透明な乳化物を得る方法が記載されている。
また、特開平4−193814号には、非イオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤を用いて両親媒性脂質を配合し、両親媒性脂質を微細化して組成物を半透明化することにより安定な組成物を得る方法が記載されている。
【0004】
また、安全性に優れる界面活性剤であるポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた特定の固体脂の安定化の試みがなされている。例えば特開昭62−186936号には、蔗糖脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪酸エステルを用いたステリンの乳化乃至可溶化組成物が開示されている。また特開平08−256729号には、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いたセラミド含有水溶性組成物が記載されている。
しかしこれらの組成物は、いずれも固体脂のみを乳化又は可溶化したものであり、固体脂と液体油を組合せた系を安定に乳化するものではなく、化粧料としての効果や感触の点で満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、安定配合が難しい固体脂を液体油とともに配合した経時的に安定で、安全性に優れ、特に化粧料として有用な水中油型乳化組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、固体脂と液体油を含有する油分と、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いて乳化させれば、安定、かつ安全な化粧料として、水中油型乳化組成物が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、溶融可能な温度で、成分(A)トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリンから選ばれるポリグリセリンのモノ脂肪酸エステル、成分(B)セラミド類、擬似セラミド類及びスフィンゴシン類から選ばれる融点が30℃以上の固体脂、成分(C)融点が30℃未満の液体油を溶解した油相と、成分(D)水性媒体とを、成分(B)及び成分(C)の混合物の融点以上の温度で混合する、アガリシン酸及びその塩、リポ酸及びその塩、並びにリポアミドを含有しない水中油型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、溶融可能な温度で、成分(B)セラミド類、擬似セラミド類及びスフィンゴシン類から選ばれる融点が30℃以上の固体脂を、成分(C)融点が30℃未満の液体油に溶解し、これに成分(A)トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリンから選ばれるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを溶解又は分散させて得られる油相と、成分(D)水性媒体とを、成分(B)及び成分(C)の混合物の融点以上の温度で混合する、アガリシン酸及びその塩、リポ酸及びその塩、並びにリポアミドを含有しない水中油型乳化組成物の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる成分(A)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、グリフィンの定義によるHLBが8以上の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。特に、その5重量%(以下単に%と記載する)水溶液が25℃において流動性を有する液となる親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
【0009】
本発明の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルの構造としては、ポリグリセリン部分は2〜10個のグリセリンが縮合したものが、脂肪酸部分は炭素数8〜24の飽和又は不飽和の脂肪酸残基で構成されたものが好ましい。
好ましいポリグリセリン部分の具体例としては、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンなどが挙げられる。また、脂肪酸残基としてはラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リシノレイン酸などの残基が挙げられる。
これらの親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルは混合物として得られることが多く、グリセリン重合度及びエステル化度の異なる成分から構成される。
【0010】
本発明の成分(A)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルは、水中油型乳化物の安定性、及び化粧料としての使用性及び効果の点から、ポリグリセリンモノ脂肪酸エステル、ポリグリセリンジ脂肪酸エステル、又はこれらの混合物が好ましく、なかでもポリグリセリンモノ脂肪酸エステルが特に好ましい。具体的には、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリンなどのミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸などのモノ又はジエステルが好ましい。
市販品としては、サンソフトQ−18S(モノステアリン酸デカグリセリル、HLB12.0)、サンソフトQ−18F(モノステアリン酸ヘキサグリセリル、HLB10.5)、サンソフトQ−182S(ジステアリン酸デカグリセリル、HLB11.0)、サンソフトQ−17S(モノオレイン酸デカグリセリル、HLB14.5)、サンソフトA−181E(モノステアリン酸ペンタグリセリル、HLB13.0)、サンソフトA−171C(モノオレイン酸トリグリセリル、HLB10.0)、サンソフトA−141C(モノミリスチン酸トリグリセリル、HLB12.0)、(サンソフトM−12J(モノラウリン酸ポリグリセリル、HLB16.0)(以上太陽化学)など;SYグリスターMSW−750(モノステアリン酸デカグリセリル)、SYグリスターSS−500(セスキステアリン酸ヘキサグリセリル)、SフェイスIS−401(モノイソステアリン酸テトラグリセリル)、SフェイスM−1001(モノミリスチン酸デカグリセリル)、SフェイスO−1001(モノオレイン酸デカグリセリル)(以上阪本薬品工業)などが挙げられる。
【0011】
本発明で、成分(A)は、2種以上を組み合わせても使用でき、乳化安定性、感触、テクスチャーの点から0.1〜20%、特に0.5〜10%とするのが好ましい。
【0012】
本発明で用いる成分(B)の融点が30℃以上の固体脂としては、アミド基又はリン酸基の部分構造を有する両親媒性脂質又はスフィンゴ脂質であるのが好ましい。ここでアミド基、リン酸基は同時に有していてもよい。
【0013】
成分(B)融点が30℃以上の固体脂の具体例としては、セラミド類、疑似セラミド類、スフィンゴシン類(天然物と合成物を含む)などのスフィンゴ脂質;アルキルリン酸及びその類縁化合物;長鎖アルキルグリセリルエーテル類など;レシチン、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミンなどのリン脂質など;コレステロール、デヒドロコレステロール、β−シトステロール、ステアロイルコレステリルエステル、イソステアロイルコレステリルエステル、植物油脂肪酸コレステリルエステルなどのステロール類及びその類縁化合物;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコールなどの高級アルコール及びその類縁化合物などが挙げられる。
【0014】
セラミド類及び疑似セラミド類としては、天然セラミド、スフィンゴシン誘導体などの他、特開昭62−228048号、特開昭63−216812号、特開昭63−227513号、特開昭64−29347号、特開昭64−31752号、特開平8−319263号などに記載のセラミド類似構造物質が例示される。具体的には、次の一般式(1)及び(2)から選ばれる物質が好ましい。
【0015】
【化1】
Figure 0003715223
【0016】
〔式中、R1bは炭素数10〜26の炭化水素基、R2bは炭素数9〜25の炭化水素基を示し、Xは-(CH2)n-(ここでnは2〜6の整数を示す)を示す。〕
【0017】
【化2】
Figure 0003715223
【0018】
(式中、R1及びR2は同一又は異なって炭素数1〜40のヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基を示し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基又は単結合を示し、R4は水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基又は2,3−ジヒドロキシプロピルオキシ基を示す。ただし、R3が単結合のときはR4は水素原子である。)
【0019】
なお、上記式(1)及び(2)中、炭化水素基としてはアルキル基又はアルケニル基が好ましい。
【0020】
これら成分(B)は、2種以上を組み合わせても使用することができ、水中油型乳化組成物中の含有量は、用途、剤型、テクスチャー、スキンケア効果などを考慮すると、0.1〜20%、特に0.5〜10%が好ましい。これら成分(B)は、その効果を有効に発揮させる上で、成分(C)に溶解又は分散させて配合することが望ましい。
【0021】
本発明において、好ましくは、成分(A)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステル、成分(B)融点が30℃以上の固体脂及び後に説明する成分(D)水性媒体は増粘性構造体を形成するものである。ここで、「増粘性構造体」とは、粘性挙動をしめすものであり、親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルと固体脂が、水性媒体中で会合し、形成された集合構造で、光学異方性を有するものをいう。代表的なものに、液晶及びα−ゲル構造が挙げられる。
【0022】
本発明の増粘性構造体は、光学異方性を有するために、偏光顕微鏡等で確認することができる。また、下記の倒置法により確認できる。
倒置法
所定量の親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルと固体脂を約20mLのバイアルに秤量し、水性媒体を加えて合計10gとなるように試料を調製する。90℃の水浴中で加熱、攪拌して均一な試料を得た後、25℃に冷却する。一定時間放置後にバイアル中の試料を観察する。増粘性構造体を形成している場合には、バイアル内の試料は、流動性が低いかまったくなく、バイアルを傾けても液面は追随しない。増粘性構造体を形成していない時には、バイアルを傾けると液面が追随する。
【0023】
増粘性構造体を形成する観点から、0.1%〜20%の成分(A)に対して0.1%〜20%の成分(B)を添加することが、特に0.5〜10%の成分(A)に対して0.5〜10%の成分(B)を添加することが好ましい。
【0024】
増粘性構造体を形成する固体脂として、その構造内部に、アミド又はリン酸基の部分構造を有する両親媒性脂質又はスフィンゴ脂質を含むものが好ましい。
特に好ましい成分(B)の固体脂としては、セラミド類、擬似セラミド類、スフィンゴシン類等のスフィンゴ脂質;アルキルリン酸及びその類縁化合物;レシチン、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミンなどのリン脂質などが挙げられる。
【0025】
成分(C)融点が30℃以下である液体油としては、馬油、ミンク油、卵黄油、ラノリン、肝油、スクワレン、スクワラン、ダイズ油、オリーブ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、ホホバ油、ツバキ油、ツキミソウ油、エゴマ油などの動植物油脂及びそれらの誘導体;ラベンダー油、カモミール油、ユーカリ油などの植物精油;モノ、ジ又はトリ−オレイン酸グリセリル、モノ、ジ又はトリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノ、ジ又はトリ−イソステアリン酸グリセリルなどのモノアシルグリセリン、ジアシルグリセリン、トリアシルグリセリン及びそれらの誘導体;イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール等の脂肪酸とアルコールとからなるエステル油;リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシルなどの有機酸と長鎖アルコールからなるエステル油;セチル−1,3−ジメチルブチルエーテル、セチル−2−エチルヘキシルエーテルなどのエーテル油;炭化水素油、ワセリン、流動パラフィンなどの鉱油;ジメチコン、シクロメチコン、アルキル変性シリコーン、エチレンオキシド変性シリコーンなどのシリコーン油;フォンブリン等のフッ素油などが挙げられる。これら成分(C)は、2種以上を組み合わせても使用することができ、用途、剤型、テクスチャーなどを考慮すると、水中油型乳化組成物中の含有量は0.05〜50%、特に0.1〜30%が好ましい。
【0026】
成分(D)の水性媒体としては、純水、イオン交換水、アルカリイオン水、深層水、波動水、天然水などの水;エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;グリセリン、1,3ブチレングリコール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコールなどの多価アルコールなどが挙げられる。特に経済性、安全性、感触の観点から、水を用いることが好ましい。
成分(D)の含有量は、剤型や他の含有成分の量などを考慮すると30%以上が好ましい。
【0027】
本発明の水中油型乳化組成物には、さらに成分(E)有機酸又はその塩を含有させることができる。具体例としては、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸などのヒドロキシカルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、アコニット酸などの多価カルボン酸などが挙げられ、これらは酸型、中和塩、及びそれらの混合物のいずれの形態でも用いられる。
これらの有機酸又はその塩の水中油型乳化組成物の含有量は、製品特徴に合わせて適宜決定されるが、充分なpH調整能を発現させるために酸型(中和剤の重量分を除く)で0.005%以上が望ましい。また上限は、結晶の析出、化粧料として用いる場合の皮膚に対する刺激感などを考慮すると、酸型で5%以下とするのが望ましい。
【0028】
本発明の組成物のpHは化粧料として用いる場合には、皮膚への刺激のなさという観点から2〜7が好ましい。
【0029】
本発明の組成物中には、通常の化粧料に用いられるアルコール類、多価アルコール類、薬効剤、酸化防止剤、防腐剤、塩類、アミノ酸、糖類などの成分を含有させることができる。
【0030】
本発明の水中油型乳化組成物は、特開平4−178315号に見られるような油中水型の乳化系でなく水中油型の形態である点に特徴があり、安定な水中油型乳化系を形成させるためには、溶融可能な温度で成分(B)融点が30℃以上の固体脂を成分(C)融点が30℃未満の液体油に溶解し、これに成分(A)親水性ポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解又は分散させて得られる油相と、成分(D)水性媒体とを、成分(B)及び成分(C)の混合物の融点以上の温度で混合することにより製造するのが好ましい。
【0031】
かくして得られる本発明の水中油型乳化組成物は、固体脂と液体油が水相(水性媒体)中に安定に分散している形態であることから、固体脂のスキンケア効果が有効に発揮されるとともに、使用感、特にさっぱり感、しっとり感、のび、なじみ等が優れており、化粧料として、特にスキンケア化粧料として有用である。化粧料として使用する場合の形態としては、乳液、クリームとして使用するのが好ましい。
【0032】
【実施例】
実施例1、2及び比較例1、2
表1に示す水中油型乳化組成物を調製し、その保存安定性を評価した。
【0033】
【表1】
Figure 0003715223
【0034】
(製法)
10、11、14を均一溶解後、12を添加しpH4.5に調整した。これを80℃まで昇温した後、13を均一溶解して水相とした。1〜8を80℃で均一溶解・分散させて油相とした。油相及び水相を80℃で混合し、さらに9を添加し、80℃に保持しながらホモジナイザーを用いて乳化を行った。攪拌しながら25℃まで冷却して終了とした。
【0035】
(評価方法)
5℃及び40℃で1ヶ月保存したときの試料の性状及び物性を下記基準にしたがい評価した。これらの結果を表1に併せて示す。
【0036】
(評価基準)
○ 変化が認められない
△ 若干の変化が認められる
× 明らかな変化が認められる(製品特性上問題のあるレベル)
【0037】
実施例1及び2の乳化物は、5℃及び40℃で1ヵ月の保存後も性状及び物性の変化が小さく、特に結晶物質の析出等がなく、安定性に優れるものであった。
【0038】
実施例3 スキンケアエマルジョン1
(組成) (重量%)
1.セラミド類縁体(花王製、ソフケアセラミド SL−E) 3.0
2.コレステロール 0.5
3.イソステアリルコレステリルエステル 0.5
4.バチルアルコール 0.5
5.スクワラン 1.5
6.イソステアリルミリスチルグリセリン 1.0
(エキセパールDG−MI、花王製)
7.オリーブ油(Cropure OL、Croda社製) 2.0
8.ステアリン酸ペンタグリセリル 4.0
(太陽化学社製、サンソフトA−181E)
9.シリコーンKF−96A(6cs,信越化学社製) 2.0
10.ユーカリエキス 2.0
(一丸ファルコス製、ファルコレックスユーカリ)
11.1,3−ブチレングリコール 3.0
12.コハク酸 0.1
13.水酸化ナトリウム(pH4.5に調整) 適 量
14.メチルパラベン 0.2
15.精製水 残 部
【0039】
(製法)
11、12、15を混合して均一溶解後、13を添加してpH4.5に調整した。これを80℃まで昇温した後、14を均一溶解して水相とした。1〜7、9を80℃で均一溶解後に8を分散させて油相とした。油相及び水相を80℃で混合し、75℃に保持しながらホモジナイザーを用いて乳化を行った。攪拌しながら40℃まで冷却し、これに10を添加し、さらに25℃まで冷却して終了とした。
【0040】
実施例4 スキンケアエマルジョン2
(組成) (重量%)
1.セラミド類縁体(花王製、ソフケアセラミド SL−E) 2.0
2.コレステロール 1.0
3.セタノール 1.0
4.スクワラン 1.5
5.ヒマワリ油 3.0
(Florasun 90、Floratech社製)
6.δ−トコフェロール(EミックスD、エーザイ製) 0.1
7.セドロール 0.2
8.ステアリン酸ポリグリセリル 2.0
(太陽化学社製、サンソフトA−18E)
9.ステアリン酸ポリグリセリル 0.5
(太陽化学社製、サンソフトQ−182S)
10.ジメチルポリシロキサン 1.0
(シリコーンKF−96A(6cs)信越化学社製)
11.1,3−ブチレングリコール 2.0
12.クエン酸 0.15
13.リン酸2ナトリウム 0.05
14.水酸化ナトリウム(pH5.5に調整) 適 量
15.変性アルコール(政府所定) 3.5
16.メチルパラベン 0.2
17.精製水 残 部
【0041】
11〜13、17を混合・溶解後、14を添加してpH5.5に調整した。これを75℃まで昇温した後、16を溶解して水相とした。1〜5を75℃で溶解後に8、9を分散させ、これに6、7を均一に溶解させて油相とした。油相及び水相を70℃で混合し、さらに10を添加し、70℃に保持しながらホモジナイザーを用いて乳化を行った。攪拌しながら40℃まで冷却し、これに15を添加し、さらに25℃まで冷却して終了とした。
このスキンケアクリームは、5℃及び40℃・1ヵ月の保存後も性状及び物性の変化が小さく、安定性に優れるものであった。
【0042】
【発明の効果】
本発明の組成物は固体脂と液体油を含む油相を水中油型の乳化物として長期間安定に分散しており、特に化粧料として有用である。

Claims (4)

  1. 溶融可能な温度で、成分(A)トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリンから選ばれるポリグリセリンのモノ脂肪酸エステル、成分(B)セラミド類、擬似セラミド類及びスフィンゴシン類から選ばれる融点が30℃以上の固体脂、成分(C)融点が30℃未満の液体油を溶解した油相と、成分(D)水性媒体とを、成分(B)及び成分(C)の混合物の融点以上の温度で混合する、アガリシン酸及びその塩、リポ酸及びその塩、並びにリポアミドを含有しない水中油型乳化組成物の製造方法。
  2. 溶融可能な温度で、成分(B)セラミド類、擬似セラミド類及びスフィンゴシン類から選ばれる融点が30℃以上の固体脂を、成分(C)融点が30℃未満の液体油に溶解し、これに成分(A)トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン及びデカグリセリンから選ばれるポリグリセリンモノ脂肪酸エステルを溶解又は分散させて得られる油相と、成分(D)水性媒体とを、成分(B)及び成分(C)の混合物の融点以上の温度で混合する、アガリシン酸及びその塩、リポ酸及びその塩、並びにリポアミドを含有しない水中油型乳化組成物の製造方法。
  3. さらに(E)有機酸又はその塩を、あらかじめ成分(D)水性媒体中に溶解させておく請求項1又は2記載の水中油型乳化組成物の製造方法。
  4. 成分(B)が、次の一般式(1)及び(2)
    Figure 0003715223
    〔式中、R1bは炭素数10〜26の炭化水素基、R2bは炭素数9〜25の炭化水素基を示し、Xは-(CH2)n-(ここでnは2〜6の整数を示す)を示す。〕
    Figure 0003715223
    (式中、R1及びR2は同一又は異なって炭素数1〜40のヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基を示し、R3は炭素数1〜6のアルキレン基又は単結合を示し、R4は水素原子、炭素数1〜12のアルコキシ基又は2,3−ジヒドロキシプルピルオキシ基を示す。ただし、R3が単結合のときはR4は水素原子である。)
    から選ばれるものである請求項1〜3のいずれか1項記載の水中油型乳化組成物の製造方法。
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