JP3715023B2 - 線状ポリシロキサンから環状ポリシロキサンを製造する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線状ポリシロキサンから環状ポリシロキサンを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
市販のシロキサンポリマーは、一般に、ジクロロシロキサンの加水分解によって、環状及び線状のポリシロキサンの混合物を得ることにより製造される。非常に希釈した溶液中で加水分解を行うことで、オリゴマー化に対する環化の確率を向上させることにより、線状ポリシロキサンの割合に対する環状ポリシロキサンの生成を増加させることが可能である。
珪素−水素結合の反応性から、ポリ(オルガノヒドロシロキサン)の製造に特に関心が持たれている。有機珪素化合物は、オレフィンを≡SiH基と反応させることにより製造可能である。しかしながら、環状ポリ(オルガノヒドロシロキサン)の製造は、珪素−水素結合の反応性が高いことから、加水分解反応によるのは殊に困難である。
環状ポリシロキサンの製造について、加水分解以外の数種類の方法が報告されている。最先の方法は、塩基性触媒を用いたポリ(ジオルガノシロキサン)の熱分解を含む。ハンター(Hunter)らのJournal of the American Chemical Society, 68, 667, (1946) では、水酸化ナトリウム等の塩基性触媒の存在下での線状ポリシロキサンの分解により、環状ポリシロキサンを製造している。オカモト(Okamoto) らの米国特許第3,989,733 号明細書は、水酸化リチウムの存在下でポリ(ジオルガノシロキサン)を熱分解して、環状ポリ(ジオルガノシロキサン)を製造する方法を開示している。シリコンポリマーの接触分解の方法がグリーンリー(Greenlee)の米国特許第5,110,972 号明細書に開示されている。高分子量シリコンポリマーを、150〜180℃において硫酸を含む有機溶媒に溶解し、低分子量の線状物質に分解する。次いで、水酸化カリウムを添加し、溶液から環状生成物を蒸留する。クズネツォバ(Kuznetsova)らの米国特許第3,558,681 号明細書は、水酸化リチウム又はリチウムシラノレートを触媒として使用して、250〜360℃で線状シロキサンを気相再配列することにより、メチルフェニルシクロトリ−及びテトラシロキサンを製造することを開示している。塩基性触媒による方法により様々な程度の成果をもって環状ポリ(ジオルガノシロキサン)が製造されたが、この方法による環状ポリ(オルガノヒドロシロキサン)の製造は不満足なものであると考えられる。塩基性触媒による反応は、潜在的に激しい反応であるポリ(オルガノヒドロシロキサン)とアルカリ金属化合物との反応、及び珪素−酸素−珪素結合の形成を通じての高分子量ゲルの形成により抑制される。
【0003】
あるいは、環状シクロヘキサンは、酸性触媒を用いた線状シクロヘキサンの解重合により製造される。バークハード(Burkhardt) らの米国特許第4,276,425 号明細書は、線状ポリ(ジメチルシロキサン)を50〜85%の硫酸水溶液と130〜150℃で1.5〜6時間反応させることにより、環状ポリ(ジメチルシロキサン)を製造する方法を開示している。蒸留により、環状物質及び水を回収する。89%の環状物質(〜3/1オクタメチルシクロテトラシロキサン/デカメチルシクロペンタシロキサン)がクレームされているが、この方法は、大量のヒドロシロキサンと高濃度の硫酸との接触の内在的な爆発の危険性から、環状オルガノヒドロシロキサンの大規模な製造には実施可能でないと考えられる。他の欠点は、反応混合物が腐食性であること及び濃硫酸溶液の取り扱いに関連して更に装置の耐久性を要することにある。
【0004】
ミラー(Miller)らの米国特許第3,714,213 号明細書では、硫酸で処理した粘土を用いて、〜300℃においてポット蒸留塔中で線状ポリ(メチルヒドロシロキサン)を分解することにより、珪素−水素結合を含有する環を含む環状ポリシロキサンを製造している。環状生成物は形成されるが、反応体である線状ヒドロシロキサンが熱及び酸性に長時間に渡り曝されることから、この方法は工業的には実施可能ではないと考えられる。大量の水素ガスの発生、及び高分子量物質の形成による収量の損失から、このような方法のスケールアップは困難であって、潜在的な危険を伴う。
クリベロ(Crivello)らの米国特許第4,895,967 号明細書は、減圧下で高温(200〜800℃)の酸触媒に、ポリ(メチルヒドロシロキサン)を含む線状ポリシロキサンを漸進的に添加することを開示している。得られた揮発性環状化合物は、凝縮により回収する。この方法は半バッチ的な性質を有することから、熱及び酸性に接触する線状ヒドロシロキサンの増加の潜在的な危険性は低下しているが、危険性は尚残存している。高分子量の不揮発性の種は触媒表面に滞留する傾向にあり、反応の間に水素化珪素の脱水素によりゲル化し、触媒表面を失活させる。これにより水素が生成し、線状ヒドロシロキサンが増加することとなる。更なる欠点は、反応体の漸進的添加は、反応体が全触媒床に曝されないことから、反応器容積及び触媒活性表面積の利用に関し非効率的であって対費用効果が低いことにある。触媒上の滞留時間は固定されているため、様々な量の異なった環状の種を製造することに関するこの方法の適応性は限られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
環状オルガノヒドロシロキサンの製造に関し、現在までに開示されている方法は、対費用効果が低く、潜在的に有害であり、様々な環状物質を製造する適応性の低い製造条件及び材料を使用するものである。従って、環状ヒドロシロキサン及び/又は環状ジオルガノシロキサンを安全にかつ高収率で、様々な生成物の分布に対する適応性をもって製造することが可能な方法を提供することは有益である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の環状ポリシロキサンの製造方法は、(a) 不活性雰囲気下において、約1.00気圧(約14.7psia)より大きな圧力で、固体酸触媒を含む反応器を通して、線状ポリシロキサンを含有する供給材料を連続的に通過させ、揮発性環状ポリシロキサン、不揮発性反応生成物、及び未反応線状ポリシロキサンを含む混合物を製造する工程を含む。次いで揮発性環状ポリシロキサンを回収し、不揮発性反応生成物及び未反応線状ポリシロキサンをポリシロキサン供給材料に添加して、反応器を通して戻される再生流を形成してよい。再生により、所望の環状物質の収率が増加する。
従来使用されていた方法に対するこの連続操作の利点には、生成物適応性及び改善された効率及び安全性が含まれる。シロキサン供給材料濃度、反応器滞留時間、及び温度の制御により、反応選択性及びその結果として生成物組成を要求通りのものとすることに関し、非常に高い適応性を有する。更に、一度に反応器中に存在する供給材料物質の量が限定されていることから、潜在的な危険性を有するヒドロシロキサンと酸性触媒との高温での接触は最小限に維持される。また、触媒床を通して不活性ガスを流すことにより、反応中に形成される水素ガス濃度は低く維持される。本発明の方法は平衡により必ずしも拘束されないので、プロセス条件を変えて特定の環状物質の選択性を向上させることが可能である。得られた環状シロキサンは、オルガノシリコンポリマーの製造に使用することが可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明の実施において使用可能なプロセスの一例を図示する。混合タンク(1)では、再生のために反応器に戻されるべき蒸留塔からの全ての物質と、ポリシロキサン原料を混合する。このタンクからの物質は供給材料を構成し、固体酸触媒を充填した管状反応器(2)に連続的にポンプで供給される。窒素ガス(3)は不活性ガスとして使用され、同じく反応器を通される。反応の生成物は次いで蒸留塔(4)に送られ、そこで所望の環状生成物が回収される。
未反応及び部分的に反応した線状シロキサン及び不要な環状化合物は再生のために供給材料タンク(1)に戻され、そこでそれらを追加のポリシロキサン出発物質と混合し、反応器に戻してよい。
本発明の方法に使用するポリシロキサン出発物質には、線状ポリ(ジオルガノシロキサン)、線状ポリ(オルガノヒドロシロキサン)、又はそれらの混合物が含まれる。好適なポリシロキサン出発物質には、例えば、ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(メチルヒドロシロキサン)、ポリ(メチルエチルシロキサン)、ポリ(メチルフェニルシロキサン)、ポリ(フェニルヒドロシロキサン)、ポリ(ジフェニルシロキサン)、ジメチルシロキサンとメチルヒドロシロキサンとのコポリマー、及びメチルフェニルシロキサンとジメチルシロキサンとのコポリマーが含まれる。シロキサン鎖の長さは臨界的ではない。一般に、このようなシロキサンは3〜40個のシロキサン単位を含む。加熱した触媒床を通してポリシロキサンをポンプ輸送することが可能である限り、供給材料物質の分子量の理論的な上限はない。あるいは、高分子量のポリシロキサンを、反応器に導入する前に溶媒に溶解してもよい。そのような溶媒は、製造される環状ポリシロキサンよりも高い沸点を有する必要がある。
【0008】
反応器システムとしては、例えば炉中に設置し、又は内部を熱媒液が流れるジャケットを装備して、加熱されることにより温度が変化することを可能とする塔を使用することができる。反応器の流入領域には不活性物質、例えばステンレススチールビーズ等を充填する。この流入領域は、一般に、反応器の全長の約1/16〜約1/8に渡るであろう。しかしながら、正確な長さは臨界的ではない。この領域は、固体酸触媒との接触に先立つ反応体ポリシロキサン流の予熱の作用をする。反応器の残りの部分には、触媒を充填する。反応器の長さは、好ましくは反応器の直径の約20倍よりも大きいようなものであるが、反応器の直径の約10倍程度の長さであってもよい。一般に、反応器温度は約25℃〜約800℃に維持される。しかしながら、反応は、使用する固体酸触媒の活性に従って、約200℃〜約600℃、好ましくは約300℃〜約375℃の温度で行ってよい。反応器の圧力は、一般に、約1.0気圧〜約2.00気圧(約15psia〜約29.4psia)、好ましくは約1.0気圧〜約1.16気圧(約15psia〜約17psia)に維持される。しかしながら、所望により更に低い又は高い圧力を用いて環状シロキサン生成物の分布を変更することも可能である。
ポリシロキサンの触媒床への導入に先立ち、分解反応を行うべき温度よりも高温であって、最低温度が約100℃であるような温度で、触媒を熱処理することが好ましい。この触媒の前処理は、全ての結合水を触媒表面から除去するのに好ましい。触媒表面上に水が存在すると、水素ガス及び更に高分子量のシロキサンが生成される望ましくない副反応がポリシロキサン供給材料との間で起こることとなるため、触媒の前処理は是非とも行うべきである。このような更に高分子量のシロキサン種は、ゲル化して触媒床を詰まらせる可能性がある。この処理には、不活性ガスを流しながら触媒床を所望の温度まで加熱すること、及び結合水を除去するのに十分な時間維持することが含まれる。必要な時間は一般に約0.5〜約2時間であるが、触媒の性質及び状態により変えてよい。
【0009】
一般に、プロセス流は約1.05気圧〜約2.00気圧(約15.5〜約29.4psia)の圧力で導入される。固定床がプロセス流で満たされ、プロセス流が床の長手方向に沿って連続的な様式で触媒の固定床と接触するような圧力の下で、線状ポリシロキサンを反応器に導入する。反応器の長手方向に渡ってプロセス流が流れるには、大気圧よりも高い圧力が必要である。固定床上のプロセス流の圧力が増加すると、プロセス流の処理量が増加し、生成物の揮発性が低下する。触媒床に沿って形成される生成物は、環状ポリシロキサン及び低級ポリ(オルガノシロキサン)を含む。
ポリシロキサン出発物質は、反応器をガスシールして酸素を除去するために使用する不活性ガスとともに反応器を通って連続的にポンプ輸送される。反応器に供給するに先立ち、不活性ガスを適切な媒質を通して流すことにより、実質上全ての酸素及び水の痕跡を除去し、不活性ガスを精製することが好ましい。ポリシロキサンの流れは、時間基準の液空間速度(LHSV)が約0.5〜約10時間-1、好ましくは約1〜約4時間-1、最も好ましくは約3時間-1であるようなものである。不活性ガスの流速は臨界的ではない。しかしながら、その流速は、環状生成物が反応器から連続的に排出されるのに十分な速さでなければならない。一般に、時間基準のガス空間速度(GHSV)は約100〜約400時間-1であるが、更に高い又は低い値を用いてもよい。好ましい不活性ガスは窒素である。しかしながら、アルゴン及びヘリウム等の他の不活性ガスを使用してもよい。
好ましい固体酸触媒は、HY等の酸性ゼオライト、又は、約5〜約20オングストロームの孔径を有する他の酸性ゼオライトモレキュラーシーブである。しかしながら、担持された鉱酸触媒、シリカ−アルミナ、チタノ−シリカ−アルミナ、イオン交換樹脂、酸処理した粘土、又はヘテロポリ酸として知られる種類の固体酸等の他の固体酸を触媒として使用してもよい。触媒は、ペレット又は押出物等の、反応器に充填可能であって、反応体ポリシロキサンが触媒床を通って流れることを可能とするような形状であることが好ましい。
上記の説明では固体酸触媒の固定床を含む反応器を使用することについて記載したが、当該方法は、適切な条件下での流動床システムを用いて行うことも可能である。
【0010】
揮発性環状シロキサン生成物の回収は、好ましくは蒸留により行う。蒸留条件は、生成混合物から所望の環状成分のみが蒸留されてくるようなものであるべきである。蒸留前は、生成混合物は、環状ポリシロキサン部分、部分的に反応した線状ポリシロキサン部分、及び未反応ポリシロキサン供給材料からなる。蒸留に続いて、未反応及び部分的に反応したポリシロキサンを、任意の不要な環状成分と同様に、再生し、新鮮な線状ポリシロキサン供給材料物質と混合し、次いで反応器を通して戻すことにより、更に所望の環状物質を得ることも可能である。供給材料の再生に対する比率を、反応器滞留時間とともに変化させることにより、生成物組成を特定の環状種に向けること、例えば環状シロキサン三量体を四量体に対し増加させることが可能である。
1つの態様としては、線状ポリシロキサン供給材料が線状ポリ(メチルヒドロシロキサン)を含み、蒸留前の生成物流が、トリメチルシクロトリシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、及びヘキサメチルシクロヘキサシロキサンの混合物を含む。蒸留後、生成物流は4〜5個のオルガノシロキシ単位を有する環状シロキサンを含むものとなると考えられる。3個のオルガノシロキシ単位を含む物質(オーバーヘッドとして)及び4〜5個のオルガノシロキシ単位を含む物質(蒸留の残さとして)を反応器に流入する供給材料流に添加すると、80%を超える所望の生成物への転化率が得られると考えられる。
以下の実施例において、各種の環状ポリシロキサンのパーセンテージは蒸留前の反応生成物に関するものである。様々な環状ポリシロキサンの回収に必要な蒸留条件は、当業者が容易に決定することが可能である。
【0011】
【実施例】
実施例1
約1.9cm(3/4インチ)(外径)のステンレススチール管反応器を、40gの米国ペンシルベニア州Valley ForgeのPQ社製のValfor CBV 3062 モレキュラーシーブ触媒(直径約1.6mm(1/16インチ)の押出物、SiO2 /Al2 3 =36、平均孔径5オングストローム)で充填した。反応器を炉中に設置し、窒素流を時間基準のガス空間速度(GHSV)〜1000時間-1で導入した。反応器を窒素流中で温度450℃まで4時間加熱して、実質上全ての結合水を触媒表面から除去した。触媒の前処理に続いて、窒素流中で温度を270℃まで降下させた。次いで、線状ヒドロシロキサン液体1107を、時間基準の液空間速度(LHSV)2時間-1で触媒床を通して連続的にポンプ輸送した。該ヒドロシロキサン液体は、ポリ(メチルヒドロシロキサン)を含み、数平均分子量が1200であり、トリメチルシロキサンでエンドキャップされており、米国ミシガン州ミッドランドのダウ・コーニング社から入手可能である。反応器圧力を大気圧からゲージ圧〜約0.14気圧(2psig)に上昇させた。合計で266gの線状ポリシロキサンを供給した。反応器の下流に設置した凝縮器を用いて生成物を収集した。130℃、約260パスカル(2トール)でフラッシュ蒸留して、生成混合物から揮発性生成物を単離した。揮発性生成物(205g)を、反応器に供給した線状ポリ(メチルヒドロシロキサン)の重量に基づき、77%の収率で単離した。揮発性生成物をガスクロマトグラフィーにより分析した。主な反応生成物は環状ポリ(ヒドロシロキサン)であって、主として3〜6個のシロキサン単位を有するものであった。揮発性生成物流は、8.4%のトリメチルシクロトリシロキサン、39.9%のテトラメチルシクロテトラシロキサン、28.3%のペンタメチルシクロペンタシロキサン、及び11.9%のヘキサメチルシクロヘキサシロキサンからなり、残部は主として大きな環の環状ヒドロシロキサンからなるものであった。
【0012】
実施例2
線状ヒドロシロキサン流をLHSV4時間-1に増加したことを除き、実施例1の反応を繰り返した。合計で327gの線状ポリ(メチルヒドロシロキサン)を反応器に供給した。上記のように生成物を収集し、単離した。揮発性生成物(132g)を、40.4%の収率で回収した。ガスクロマトグラフィー分析により、5.3%のトリメチルシクロトリシロキサン、38.0%のテトラメチルシクロテトラシロキサン、29.2%のペンタメチルシクロペンタシロキサン、及び12.2%のヘキサメチルシクロヘキサシロキサンであることが示された。滞留時間の減少により、トリメチルシクロトリシロキサンに対する選択性が減少した。
実施例3
LHSVを3時間-1に維持し、温度を250℃と285℃の間で変化させたことを除き、実施例1の手順を繰り返した。次の表に、反応温度を変化させた場合の、(130℃、約260パスカル(2トール)でフラッシュ蒸留して単離した)揮発性生成物の収率及び組成を百分率で示した。
【0013】
【表1】
Figure 0003715023
【0014】
実施例4
上記実施例3において270℃で生成した揮発性物質を反応生成物から単離し、未反応の線状ヒドロシロキサン供給材料及び部分的に転化した不揮発性生成物からなる237gの残留物を、270℃においてLHSVを3時間-1として再生のために反応器を通して戻した。反応器からの流出物を凝縮器で収集し、生成混合物を上記のようにフラッシュ蒸留した。揮発性生成物(182g)を、反応器に供給した全再生量に基づき、76.7%に相当する収率で単離した。2回の通過による揮発性生成物の収率は92.4%であった。ガスクロマトグラフィー分析により、2回目に通過した生成物が4.4%のトリメチルシクロトリシロキサン、29.8%のテトラメチルシクロテトラシロキサン、20.4%のペンタメチルシクロペンタシロキサン、及び8.0%のヘキサメチルシクロヘキサシロキサンであることが示された。
【0015】
実施例5
実施例1に記載の反応器を、21gの米国イリノイ州シカゴのUOP社製のYZ−82ゼオライトY触媒(直径約1.6mm(1/16インチ)の押出物、SiO2 /Al2 3 =4、平均孔径7.5オングストローム)で充填した。反応器を窒素流(GHSV=1500時間-1)中で285℃まで加熱した。次いで、米国ミシガン州Midland のダウ・コーニング社製の線状ヒドロシロキサン液体1107を、LHSV2時間-1で合計160時間連続的に反応器に供給した。反応器の下流に設置した凝縮器を用いて、反応器からの流出物を収集した。流れに沿っておよそ12.5時間と22時間の間の生成混合物のサンプルを採取し、フラッシュ蒸留して揮発性生成物を回収し、ガスクロマトグラフィーにより分析した。この時間中に、合計で381gの供給材料を反応器に導入した。合計で241gの揮発性生成物を、63.2%の収率で回収した。分析から、揮発性生成物が11.9%のトリメチルシクロトリシロキサン、33.7%のテトラメチルシクロテトラシロキサン、23.1%のペンタメチルシクロペンタシロキサン、及び10.2%のヘキサメチルシクロヘキサシロキサンであることが示された。流れに沿って152時間と160時間の間のサンプルを更に回収した。合計で357gの線状ポリ(ヒドロシロキサン)を反応器に導入し、合計で228gの揮発性生成物を収率63.9%で回収した。分析から、この生成物が13.6%のトリメチルシクロトリシロキサン、34.3%のテトラメチルシクロテトラシロキサン、23.3%のペンタメチルシクロペンタシロキサン、及び10.1%のヘキサメチルシクロヘキサシロキサンであることが示された。
ここで示した例は本発明を限定するものと解釈されるべきものでなく、むしろ本発明のいくつかの具体的な態様を説明するために提示したものである。特許請求の範囲を逸脱することなく、本発明に様々な改良及び変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、ポリシロキサン供給材料を酸性触媒の固定床を含む管状反応器を通して圧力下で連続的にポンプで供給する、本発明の方法の1形態を図示したものである。
【符号の説明】
1:タンク
2:管状反応器
3:窒素ガス
4:蒸留塔

Claims (12)

  1. 環状ポリシロキサンの製造方法であって、
    (a)不活性雰囲気下において、1.05気圧以上の圧力で、固体酸触媒を含む反応器を通して、線状ポリシロキサンを含有する供給材料を連続的に通過させる工程;及び
    (b)揮発性環状ポリシロキサン、不揮発性反応生成物、及び未反応線状ポリシロキサンを含む混合物を回収する工程;
    を含む、前記方法。
  2. 更に、
    (c)工程(b)中の前記混合物から揮発性環状ポリシロキサンを回収する工程;及び
    (d)不揮発性反応生成物及び未反応線状ポリシロキサンをポリシロキサン供給材料に添加して、反応器を通して戻される再生流を形成する工程;
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記反応器が固体酸触媒の固定床を含む、請求項1記載の方法。
  4. 工程(a)を25℃〜800℃の温度で行う、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記温度が200℃〜600℃である、請求項4記載の方法。
  6. 前記温度が300℃〜375℃である、請求項5記載の方法。
  7. 前記圧力が1.05〜2.00気圧である、請求項3記載の方法。
  8. 前記ポリシロキサン供給材料が、線状ポリ(ジオルガノシロキサン)、線状ポリ(オルガノヒドロシロキサン)、及びこれらの混合物からなる群から選ばれる線状ポリシロキサンを含む、請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記ポリシロキサン供給材料が、ジオルガノシロキサンとオルガノヒドロシロキサンとのコポリマーを含む、請求項1記載の方法。
  10. 前記ポリシロキサン供給材料が、線状ポリシロキサンと環状ポリシロキサンとの混合物を含む、請求項1記載の方法。
  11. 前記固体酸触媒が、シリカ−アルミナ、チタノ−シリカ−アルミナ、ヘテロポリ酸、担持された鉱酸、イオン交換樹脂、及び酸性ゼオライト触媒からなる群から選ばれる、請求項1〜請求項10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記ポリシロキサン供給材料がポリ(オルガノヒドロシロキサン)を含み、前記反応器が固体酸触媒の固定床を含み、時間基準の液空間速度が〜4時間-1であり、前記工程 (a) 温度が200℃〜600℃であり、前記圧力が1.05〜2.00気圧であり、前記触媒が酸性ゼオライト触媒であり、回収される揮発性環状ポリシロキサンがポリ(オルガノヒドロテトラ−及び−ペンタシクロシロキサン)である、請求項2記載の方法。
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