JP3714943B1 - ボルト、開口閉塞用具および板状体の取付け方法 - Google Patents

ボルト、開口閉塞用具および板状体の取付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 たとえば排水管の開口に、外側から蓋などを取り付ける作業を容易に行えるようにするボルト等を提供する。
【解決手段】 ボルト1は、ナットをはめ付けるためのねじ部3と、互いに対向する2面2a・2bがねじ部3の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝2とを有する。排水管5の開口6にかみ込み溝2をかみ込ませることによりボルト1の仮止めをする。ボルト1の挿通口13cを有する蓋13等を、仮止めしたボルト1に通すことによって開口6を塞ぎ、ナット16で締め付ける。こうすることにより、排水管5の外側から開口6を容易に塞ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

請求項に係る発明は、開口部を外側から閉塞するためのボルトおよびそのボルトを含む開口閉塞用具、ならびに、そのボルトを用いて行う板状体の取付け方法に関するものである。
一般に、集合住宅などの排水管には、取り外し(または開閉)可能に接続したメンテナンス用の接続部が設けられていて、排水が詰まったときなどにその接続部を開けて管の内部を清掃できるようになっている。
ところが、詰まった箇所が接続部から遠かったり、接続部に近い住戸が留守であったりした場合には、接続部を利用することができない。そのような場合、従来は適当な箇所で排水管を数十cmにわたり切断して詰まりを取り除き、後に切断箇所に新たに管(短管)を溶接(または接着、フランジ接続)などで継ぎ足していた。
管を切断せずに、管の壁面にホルソー等の機械で穴(開口)をあけたうえ内部を清掃することも考えられるが、清掃後にうまく蓋を取り付ける手段がなく、穴に蓋を当ててバンドで締め付けるか、溶接または接着剤にて蓋を固定するしかなかった。
なお、下記の特許文献1には、一方の側からパネルを取り付けることのできるフックボルト(一端部がL字状に曲がってフックとなったボルト)が示されている。
特開平9−209479号公報
一部を切断して後に管を継ぎ足す作業は、溶接、接着、フランジ接続など、いずれもたいへん手間がかかるものであった。溶接機を使用しがたい場合があることや、既設の建物の配管スペースという狭い場所で行わなければならないこと等も、継ぎ足し作業を困難なものにしていた。
一方、管に穴を開けた場合、蓋の取付け手段としてバンドを用いるのは、外観上好ましくない。また、溶接や接着などにより蓋を固定してしまうと、その蓋を再び開けることは不可能である。一度詰まった箇所は再度詰まることが多いため、蓋が取り外せないのは都合が悪い。
特許文献1に記載されたフックボルトを利用すれば蓋を開閉可能に取り付けることができるが、それを利用するにしても、管の穴を塞ぐことに関しては以下のような理由により蓋の取付け作業が容易でない。
1) ボルトを管に固定する手段がないため、手でボルトを支持しながら蓋をしたりナットを回したりしなければならない。それだけでもやりにくい作業であるうえに、水漏れを防止できるよう蓋を確実に固定する必要があり、複数のボルトとパッキンとを用いて各ボルトによるパッキンの締め付け力が均一になるよう注意する必要もある。ボルトが不安定な状態でこのような作業を行うことは容易でない。
2) フックの向きが適切でないと蓋を安定して固定させることができないが、パネルの場合とは異なり、管の内側に位置するフックの向きを目視によりチェックすることは不可能である。
3) 上記のように支持するボルト等をもし誤って管内に落とすと、落ちたボルトが排水管の詰まりを引き起こす恐れがある。
このように、メンテナンス用の接続部以外に開口を設けて行う排水管の内部清掃作業は清掃後の処理にきわめて手間のかかるものであった。
発明の目的は、管の開口などに外側から蓋などを取り付ける作業を容易にするボルトを提供することである。また併せて、管の開口を塞ぐための開口閉塞用具、および、種々の被取付け部材に種々の板状体を容易に取り付けるための方法を提供することである。
請求項1に記載のボルトは、ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交(ほぼ直交している場合を含む)していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されていること、および、かみ込み溝より先端側(ねじ部のある端とは反対側)の端部が、外周縁から中心部に向けて徐々に厚さの増大する凸状の曲面に形成されていることを特徴とする。
ここでいうかみ込み溝は、被取付け部材の縁部(たとえば管や壁にあけた開口の縁、建物の壁や屋根用パネルの取付け枠の縁など)にかみ込ませる部分をいう。
このボルトは、それが有する上記のかみ込み溝を被取付け部材の縁部にかみ込ませる(つまり、かみ込み溝を構成する対向2面間に被取付け部材を圧入して固定する)ことにより、被取付け部材に対して容易に仮止めすることができる。仮止めしたのちは、そのボルトに板状体(蓋やパネルなど。ボルトの挿通口を有するもの)を取り付けたり、ボルトのねじ部にナットをはめ付けたりする作業を、ボルトを手などで支持することなく容易に行える。かみ込ませた状態がしっかりとしたものなら、ナットをはめ付ける間にボルトの位置や向き(溝の向き)がずれてしまう恐れもない。したがって、管や壁、屋根などにボルトを用いて板状体を取り付ける作業を、板状体の一方の側のみから容易に行うことができるうえ、ボルトを誤って落とすことも防止できるようになる。
また、かみ込み溝より先端側の端部が上記のような凸状の曲面に形成されたこのボルトによれば、ボルトを被取付け部材に固定したときに、ボルトの先端と被取付け部材との間に極端な段差ができなくなる。たとえば排水管の穴を塞ぐ蓋を固定するためにこのボルトが用いられた場合、排水管の内面とボルトの先端との間には明確な段差がなくなるか、または段差が小さくなる。したがって管内の排水の流れを妨げにくく、かつ排水とともに流れる物が引っ掛かりにくくなる効果がある。また、屋根や壁用のパネルの取り付けなどにこの請求項のボルトが用いられた場合にも、物が引っ掛かりにくい、上記端部の側での外観が良好である、といったメリットがもたらされる。
請求項2に記載のボルトは、とくに、かみ込み溝の幅(対向する上記2面の間隔。ボルトの軸方向に沿った寸法)が、被取付け部材の厚さに一致している(締めしろ分だけやや幅が小さい場合をも含む)ことを特徴とする。
このようなボルトは、力をかけて押し込んだり軽くたたいたりすることにより、かみ込み溝を被取付け部材の縁部にかみ込ませることができ、たとえばライナ等を用いなくても安定した状態でボルトを被取付け部材に仮止めすることができる。被取付け部材の厚さが事前に知られていない場合には、かみ込み溝の幅が種々の寸法に設定された複数のボルトを用意しておき、試してみたうえで、被取付け部材の厚さに合う溝幅をもつものを採用すればよい。厚さに合う幅のものがない場合には、かみ込み溝の幅がやや大きいボルトを採用し、かみ込み溝と被取付け部材との間に生じる隙間にライナを挿入することによって使用する。
これに関連して、請求項3に記載のボルトのように、ねじ部やかみ込み溝を有するほか、かみ込み溝における対向する2面の少なくとも一方に、テーパ付きライナを挿入可能なテーパ面が形成されていると好ましい。
かみ込み溝をこのように形成することにより、被取付け部材とかみ込み溝との隙間にライナを挿入しやすくなるからである。ライナを用いれば、被取付け部材として多数種類の厚さのものがある場合にも、少ない種類の(つまり、かみ込み溝の幅の寸法が異なる僅かの種類の)ボルトを用意しておくだけで、適切な対応が可能になる。この請求項のボルトのようにテーパ面があるなら、ライナの挿入が容易であるほか、ライナの厚さの種類も少なくて足りる。
請求項4に記載の開口閉塞用具は、管の壁面に設けられた開口を塞ぐための開口閉塞用具であって、ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されているボルトと、上記の管に対して同心の曲面を内側に有するとともにボルトの挿通口を有する蓋と、上記開口の周囲において管と蓋との間に装着される環状パッキンと、蓋から外に出るボルトの外周にはめるボルト用パッキンと、ボルトのねじ部にはめ付けるナットとを有することを特徴とする。
このような開口閉塞用具を用いれば、管の壁面に設けられた開口を、内部の水などが漏れ出ないように蓋で塞ぐ作業を容易に行うことができる。上記のボルトを開口の縁に仮止めしたうえ、そのボルトに蓋の挿通口を合わせて環状パッキンおよび蓋を取り付け、蓋から外に出る各ボルトにボルト用パッキンとナットとをはめ付けることによって、閉塞作業を完了できるからである。管と蓋、および蓋とナットの間にそれぞれパッキンをはさむので、管の内部を流れる流体が漏れ出ることを防止できる。しかも、再びナットを緩めることによって蓋を外すことも可能なので、同じ開口を清掃作業等のために何度も利用することができる。
なお、管の壁面に設けた開口を容易に塞ぐことができるなら、排水管の内部を清掃する作業は、全体として簡単に、かつ短時間内に行うことが可能になる。
請求項5の開口閉塞用具は、とくに、上記ボルトにおけるかみ込み溝より先端側の端部が、外周縁から中心部に向けて徐々に厚さの増大する凸状の曲面に形成されていることを特徴とする。
このようなボルトを含む開口閉塞用具を使用するなら、管の内面とボルトの先端との間には明確な段差がなくなるか、または段差が小さくなるため、管内の水などの流れを妨げにくく、また流れる物が引っ掛かりにくくなる。
請求項6に記載の開口閉塞用具は、上記のボルト用パッキンが、上記ナットの締結時に上記ボルトのねじ部に密着する(たとえば内側寄りに膨らんでねじ部に密着する)ものであることを特徴とする。
このようなパッキンを用いることにより、管内の流体が蓋の挿通口とねじ部との隙間を通って漏れ出ることを効果的に防止できる。
請求項7に記載の開口閉塞用具は、上記のナットが袋ナットであることを特徴とする。
袋ナットを用いることにより、管の外部においてねじ部が完全に覆われるので、管内の流体が万一ねじ部を伝わってきたとしても、それ以上外部に漏れ出ることが避けられる。
請求項8に記載の開口閉塞用具は、上記の蓋が、上記環状パッキンを介して管に取り付けられたときその蓋の内面が管壁の内側面に対して段差のない位置にくるよう、開口の内側に位置する部分が上記環状パッキンとの接触面を含む部分よりも厚く形成されたものであることを特徴とする。
このような蓋を含む閉塞用具を使用すれば、その蓋の内面が管壁の内側面に対して段差のない位置にくるため、管の内側にできがちな凹凸が小さい(または無い)状態となる。したがって、管内を通る流体がスムーズに流れるうえ、その流体中に混入された固形物等が開口付近(蓋等を取り付けた部分)に引っ掛かって詰まること等が防止されることになる。
請求項9に記載の開口閉塞用具は、上記の蓋が、ボルトの挿通口のほかにその面を貫通する穴を有し、その穴から外側に管または管用の継ぎ手を有することを特徴とする。
このような開口閉塞用具を使用すれば、管に開口を設けて管を清掃したのちに、その開口を蓋にて容易に閉塞できるとともに、その開口を利用して元の管に新たに分岐管(または合流管)を接続することが可能である。しかも、そうして接続したのちは、その分岐点(合流点)において、上記のボルトを外すなどして分岐(合流)を解き、管内の清掃等を行うことも容易になる。
請求項10に記載の板状体の取付け方法は、
1) ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されているボルトを、被取付け部材の縁部にかみ込み溝をかみ込ませる(つまり圧入して固定する)ことにより仮止め状態にしたうえ、
2) ボルトの挿通口を有する板状体を、上記ボルトをその挿通口に通すことによって被取付け部材に掛け止めた状態とし、
3) 上記板状体の表面に出たボルトのねじ部にナットをはめて締め付ける
ことを特徴とする。
このような板状体の取付け方法によれば、種々の被取付け部材(管の壁、または建物の壁や屋根におけるパネルの取付け枠等)に対し、同部材における一方の側のみから、板状体(管の開口を塞ぐ蓋、または建物の壁や屋根に取り付けるパネル等)を取り外し可能な状態に容易に取り付けることができる。上記のボルトを、かみ込み溝を利用して被取付け部材に容易に仮止めできるほか、仮止めしたのちは、ボルトを手などで支持していなくても板状体の取り付けやナットのはめ付けを行うことができ、ボルトの位置や向きが不適切にずれたりボルトが誤って落下したりする恐れもないからである。
請求項1に記載したボルトは、被取付け部材の縁部に仮止めできるので、被取付け部材における一方の側(作業者のいる側)のみからの作業により、板状体等の取付けを容易に行える。先端側の端部がなめらかなので、異物が引っ掛かりにくく、または外観が好ましい、といった利点もある。
請求項2に記載のボルトなら、手間をかけずに確実に被取付け部材に仮止めすることができる。
請求項3に記載のボルトなら、かみ込み溝にライナを挿入して使用することが容易であるうえ、用意しておくボルト等の寸法の種類が少なくてよいのでコストを低下できる。
請求項4に記載した開口閉塞用具によれば、管に開けた開口を、開閉可能な蓋によって内部の水などが漏れ出ないように塞ぐ作業を、容易に行うことができる。
請求項5の開口閉塞用具を使用するなら、管内の水などの流れを妨げにくく、また流れる物が引っ掛かりにくくなる。
請求項6および7に記載の開口閉塞用具なら、とくに良好な密封性が得られる。
請求項8に記載の開口閉塞用具を使用すれば、管内の流体の流れがスムーズになるとともに、その流体中の異物が開口付近に引っ掛かかること等が防止される。
請求項9の開口閉塞用具によれば、開口を容易に閉塞できるとともに、その開口を利用して管に新たに分岐管(または合流管)を接続することが可能である。
請求項10に記載した板状体の取付け方法によれば、種々の被取付け部材に対し、同部材における一方の側のみから、取り外し可能な状態に容易に板状体を取り付けることが可能である。
発明の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、図1(a)〜(c)に一実施例としてのボルト1を示す。図2(a)には、開口閉塞用具10を用いて排水管5の壁面の開口6を塞いだ状態を示し、同(b)にそのb−b断面図を示す。また図3には、図2(a)におけるIII−III断面図を示す。
図1のボルト1には、ねじ部3を設けているほか、ねじ部3の端がある側とは反対側の先端部付近(図1(a)における左側)に、ボルト1の軸方向に直交する向きに対向2面を形成したかみ込み溝2を設けている。かみ込み溝2に隣接する部分(ボルト1の先端側)には、半径方向に突出するように爪部4を形成してもいる。
かみ込み溝2の対向する2面2a・2bは互いに平行で、その間隔(かみ込み溝2の幅)Wは、排水管5(図2)の開口6にかみ込ませて仮止めできるよう、排水管5の厚さTに一致させている(締めしろ分だけやや小さくするのもよい)。
爪部4は、かみ込み溝2の先端側の面2aに沿って、半径方向(図1(a)における上方)に延長させて一体に形成している。すなわち、ねじ部3の側に向いた面4aは、かみ込み溝2の先端側の面2aと同一平面にある。爪部4をボルト1の側方から見た形状は、図1(c)に示す側面図のように長円形とし、その周縁部から中央部(ボルト1の先端)に向けて徐々に面4a(2a)からの厚みを増大させ、なめらかな曲面にしている(図1(a)・(b)を参照)。
図2・図3に示すように、開口閉塞用具(のセット)10は、排水管5の側面に開けた開口6を外側から塞ぐためのもので、上記したボルト1のほか、環状パッキン12、蓋13、ボルト用パッキン14、座金15、ナット16からなる。
蓋13は、開口6に被せて排水管5の外周面に密着させるもので、内側面を管5と同心の曲面とし、外径は開口6よりも大きくしている。蓋13の直線部(管5の長手方向に沿う部分)の両端付近には、ボルト1のねじ部3を通すための挿通口13cを1個ずつ設けている。蓋13の厚さについては、開口6の周囲において排水管5に重ねられる周縁部13aと、開口6の内側に収まる中央部13bとで異なるようにし、前者に比べて後者を厚くしている(図3を参照)。これは、蓋13を取り付けたときに排水管5の内部に段差が生じない(または小さくなる)ようにし、排水中の固形物が引っ掛かるのを防止するためである。
環状パッキン12とボルト用パッキン14は、いずれもゴム製で、排水管5と蓋13との間、および蓋13と座金15との間にそれぞれ配置して、水漏れを防止する。とくに、ボルト用パッキン14は、ナット16で蓋13を締め付けたときにねじ部3にパッキン14が密着して良好な防水性が得られるよう、内径をボルト1の太さに一致させるか、またはやや小さくしている。
座金15は、ナット16の締付け力を効果的に蓋13に作用させるため、図4に示すように、蓋13の外側面に沿う曲面に形成している。ただし、図5の蓋23のように、外側面において挿通口23cの周囲に平面状の座ぐり17を設けた場合には、平板な座金18を使用することができる。
ナット16としては図2(b)や図5のように袋ナットを用い、排水管5の外部でねじ部3が露出しないようにするのが好ましい。そうすれば外観上好ましいほか、万一排水がねじ部3を伝わったとしても、排水管5の外部に漏れることが防止される。
つぎに、開口閉塞用具10を用いて排水管5の開口6を塞ぐ方法について、図6(a)・(b)に基づき説明する。
排水管5の側面の開口6の上下に、2個のボルト1のかみ込み溝2をそれぞれかみ込ませることにより、ねじ部3を外側に向けて各ボルト1を仮止めする。かみ込み溝の幅(W)を排水管5の厚さ(T)に一致させているので、上下の各ボルト1は、支持手段がなくても自然には落下することがなくなる。この状態で、環状パッキン12を上下のボルト1の外側に掛け、蓋13の挿通口13cにボルト1のねじ部3を通して開口6に蓋13を当てる。ねじ部3にボルト用パッキン14と座金15をこの順に通し、最後にナット16をはめて締め付ける。
このように、ボルト1を開口6の縁に仮止めできることから、排水管5の外側のみから容易に蓋13を取り付けることができる。蓋13は、ボルト1とナット16とによって固定するので、必要に応じて取り外したうえ開口6を再度利用することも可能である。
一般に、排水管のうち、Tジョイント(T型継手)やYジョイントの部分には、棒状の固形物などが引っ掛かって詰まりやすい。そのため、図7に示すように、それらのジョイント部35に開口を設け、それを上記のような開口閉塞用具10にて塞ぐことも有意義である。
また、開口に蓋をするばかりでなく、図8に示す開口閉塞用具20のように、蓋33に穴36を設け、その穴36に分岐管37を接続することも可能である。
また、ボルトについて、図9〜図11のような実施形態をとることも考えられる。
図9に示すボルト11は、かみ込み溝22を構成する対向面のうちねじ部3寄りの面22bをテーパ面(外向きに開いた傾斜面)に加工したものである。排水管5の厚さよりもかみ込み溝22の幅が大きい場合、図示のように隙間にライナ38を挿入することが容易である。挿入するライナ38の枚数を適宜に増減させれば、複数の厚さの排水管に対して単一寸法のボルト11を適用することもできる。
図10に示すボルト21は、図1のボルト1と同様にねじ部3とかみ込み溝22とを有するものであるが、ボルトの外周よりも半径方向外側へ突出する形の爪部を有してはいない例である。かみ込み溝22に隣接する部分に、その溝22との相対的な関係で爪状になった部分24が存在し(したがって互いに対向する2面を有し)、もって被取付け部材にかみ込み溝22をかみ込ませてボルトを仮止めすることが可能である。
また図11のボルト31は、かみ込み溝32があるとはいえ、その溝32の底部がボルトの外周とほぼ同一または外周よりも外側に位置する例である。溝32は、そのような底部の位置関係からは一般的な意味での「溝」と呼びにくいが、半径方向に突出した爪34および34aがその前後に存在するために、互いに対向する2面を有していて、被取付け部材をかみ込み得るかみ込み溝として機能する。
以上の例ではボルトを排水管に適用する例を説明したが、発明のボルトは、建築物の壁面や屋根にパネルを取り付ける際などにも使用できる。図12に示すように、建屋のH型鋼40のフランジ部分40aにボルト1のかみ込み溝2を圧入してはめ付ければよい。これによってボルト1がフランジ部分40aに仮止めされるので、ボルト1の挿通口41cを有するパネル41を、ボルト1に通したりナット42を締め付けたりして、H形鋼40に対し、外側のみから容易に取り付けることができる。
そのほか、パイプ状の柱などに平坦な板類を取り付ける際にも、発明のボルトを使用することができる。たとえば図13は、円形断面の中空パイプであるポール5’に、電力計などのメータの固定用パネル13’を取り付けた状態を示している。同図(a)に示すように、パイプ5’の側面2箇所に穴6’をあけておき、図1等に示したボルト1(またはボルト11・21・31)のかみ込み溝をその穴6’の縁部にかみ込ませてそのボルト1をポール5’に仮止めし、そうしたボルト1を利用して(ナット等も同時に使用して)パネル13’を取り付ける(そしてそのパネル13’にメータを固定する)。なお、ポール5’に設ける穴6’は、爪の部分を含めてボルト1を通せるだけの径をもつもので足り、その穴6’にねじを形成するには及ばない。こうしてパネル13’をポール5’に取り付けると、取付け状態が安定するほか、同図(b)のとおりパネル13’やポール5’の後ろ側に何らの突出物も見苦しい物も存在しない。この点は、従来のようにポール5’にバンド19’を巻き付けることによりパネル13’を取り付けていた場合(図13(c))に比べて、外観等の点で大いに好ましい。
図1(a)は、発明によるボルト1の実施形態を示す正面図であり、同(b)はその平面図、同(c)はその左側面図である。 図2(a)は、開口閉塞用具10を用いて排水管5の側面の開口6を塞いだ状態を示す正面図で、同(b)は、同(a)におけるb−b断面図である。 図2(a)におけるIII−III断面図を示す。 図4(a)は、曲面に形成した座金15の正面図であり、同(b)は、その平面図である。 座ぐり17を設けた蓋23等を示す断面図である。 図6(a)は、開口閉塞用具10の組立用斜視図であり、同(b)は、ボルト1のかみ込み状態を示す拡大斜視図である。 ジョイント部35に閉塞用具10を取り付けた状態を示す側面図である。 分岐管37を備えた閉塞用具20を取り付けた状態を示す側面図である。 発明の別の実施形態であるボルト11等を示す正面図である。 発明の他の実施形態であるボルト21の正面図である。 発明のさらに他の実施形態であるボルト31の正面図である。 ボルト1を、建築物に使用した場合の実施形態を示す説明図である。 図13(a)・(b)は、ボルト1を、ポール5’に対するメータ固定用パネル13’の取付けに使用した場合の実施形態を示す斜視図である。なお同(c)は、メータ固定用パネル13’の従来の取付け形態を示す図である。
符号の説明
1・11・21・31 ボルト
2・22・32 かみ込み溝
3 ねじ部
4・34 爪部
5 排水管
6 開口
10・20 開口閉塞用具
12 環状パッキン
13・23・33 蓋
13c・23c 挿通口
14 ボルト用パッキン
15・18 座金
16 ナット
17 座ぐり
36 穴
38 ライナ
41 パネル

Claims (10)

  1. ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、
    互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されていること
    および、かみ込み溝より先端側の端部が、外周縁から中心部に向けて徐々に厚さの増大する凸状の曲面に形成されていること
    を特徴とするボルト。
  2. かみ込み溝の幅が、被取付け部材の厚さに一致していることを特徴とする請求項1に記載のボルト。
  3. ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されており、
    かみ込み溝における対向する2面の少なくとも一方に、テーパ付きライナを挿入可能なテーパ面が形成されていることを特徴とするボルト。
  4. 管の壁面に設けられた開口を塞ぐための開口閉塞用具であって、
    ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されているボルトと、
    上記の管に対して同心の曲面を内側に有するとともにボルトの挿通口を有する蓋と、上記開口の周囲において管と蓋との間に装着される環状パッキンと、蓋から外に出るボルトの外周にはめるボルト用パッキンと、ボルトのねじ部にはめ付けるナットと
    を有することを特徴とする開口閉塞用具。
  5. 上記ボルトにおけるかみ込み溝より先端側の端部が、外周縁から中心部に向けて徐々に厚さの増大する凸状の曲面に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の開口閉塞用具。
  6. 上記のボルト用パッキンが、上記ナットの締結時に上記ボルトのねじ部に密着するものであることを特徴とする請求項4または5に記載の開口閉塞用具。
  7. 上記のナットが袋ナットであることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の開口閉塞用具。
  8. 上記の蓋は、上記環状パッキンを介して管に取り付けられたときその蓋の内面が管壁の内側面に対して段差のない位置にくるよう、開口の内側に位置する部分が上記環状パッキンとの接触面を含む部分よりも厚く形成されたものであることを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の開口閉塞用具。
  9. 上記の蓋が、ボルトの挿通口のほかにその面を貫通する穴を有し、その穴から外側に管または管用の継ぎ手を有することを特徴とする請求項4〜8のいずれかに記載の開口閉塞用具。
  10. ナットをはめ付けるためのねじ部を有するとともに、互いに対向する2面がねじ部の軸心と直交していて当該2面間に被取付け部材を圧入できるかみ込み溝が形成されているボルトを、被取付け部材の縁部にかみ込み溝をかみ込ませることにより仮止め状態にしたうえ、
    ボルトの挿通口を有する板状体を、上記ボルトをその挿通口に通すことによって被取付け部材に掛け止めた状態とし、
    上記板状体の表面に出たボルトのねじ部にナットをはめて締め付ける
    ことを特徴とする板状体の取付け方法。
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