JP3714422B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンタに関し、特に、高解像度が簡単に実現できるインクジェットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタは、インクカートリッジを保持したキャリアを移動させながら、インクカートリッジの印字ヘッドからインクを吐出させて用紙に印刷を行うようになっている。このようなインクジェットプリンタでは、写真などの高画質の印刷を行なう場合に、印字ヘッドから用紙上へ滴下するインクのドット数を増やして、高解像度で印刷を行なうようにしている。このインクを滴下するタイミング、すなわち印刷タイミングは、キャリアに設けられたエンコーダの信号に基づいて決定される。高解像度の印刷に関する技術は、たとえば下記の特許文献1に記載されている。特許文献1では、低解像度のドットデータの各画素に対応するビットコード間に、ヌルのビットコードを挿入することにより、低解像度のドットデータを標準解像度のドットデータに変換し、この標準解像度のドットデータを用いて高解像度の印刷を行なうようにしている。また、特許文献2には、エンコーダからの位置信号を所定時間遅延させることにより、1種類のエンコーダで異なる解像度の印刷を行うことが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−127509号公報
【特許文献2】
特開2002−103687号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、複数の解像度で印刷できる機能を備えたインクジェットプリンタ、たとえば2400dpiと3600dpiのいずれでも印刷可能なプリンタにおいて、さらに4800dpiの高解像度で印刷できる機能を追加しようとすれば、4800dpiに対応した印刷タイミング信号を生成する回路を設ける必要があり、このタイミング信号はASIC(Application Specific IC)により生成されることから、新規にASICを開発しなければならず、多大の開発費用と開発期間が必要となる。一方、上記特許文献1のものは、複数の解像度での印刷は可能であるものの、ドットデータの変換部や変換テーブルが必要となり、信号処理も複雑となってコストが高くなることは避けられない。また特許文献2のものも、信号遅延回路等が必要であるとともに信号処理が複雑なためコスト高となるという同様の問題がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するものであって、その課題とするところは、新たな回路を追加することなく、既存の回路をそのまま利用して複数の高解像度に対応できるインクジェットプリンタを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るインクジェットプリンタは、印字ヘッド部を有するインクカートリッジと、このインクカートリッジを搭載したキャリアと、このキャリアに設けられたエンコーダとを備え、印字ヘッド部からインクを吐出して用紙に印刷を行うタイミングを、エンコーダから出力されるエンコーダ信号に基づいて制御するようにしたインクジェットプリンタであって、エンコーダ信号の1周期を複数の解像度(たとえば2400dpiと3600dpi)に対応した各周波数のクロック信号に基づいて所定数に分割したタイミング信号を生成する手段と、各周波数のクロック信号を切り換える切換手段とを備える。そして、上記切換手段によりクロック信号を切り換えて、複数の解像度のそれぞれに対応するタイミング信号を組み合せて印刷を行うことにより、上記複数の解像度よりも高い解像度(たとえば4800dpi)で印刷を行うようにしている。
【0007】
このように、複数の解像度に対応するタイミング信号を組み合せて印刷を行うことで、既存のタイミング信号生成回路をそのまま用いて、より高い解像度での印刷が可能となる。このため、本発明では新たな回路を追加する必要は全くなく、開発のための費用や期間が大幅に短縮されて、安価なプリンタを提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るインクジェットプリンタの電気的構成を示すブロック図である。100はインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタと記す)、200はプリンタ100と接続されたPC(Personal Computer)からなるホスト装置である。プリンタ100において、1はCPUおよびASIC(Application Specific IC)から構成される制御部であって、プリンタ100の動作を制御する。2はメモリであって、各種パラメータや制御部1により実行されるプログラム等を格納したROM、およびデータを一時的に格納するRAMから構成される。3はプリンタ100の本体に設けられた操作部、4は印字ヘッドからインクを吐出させて用紙に印刷を行なうための印字部である。5は用紙を搬送するローラを駆動するためのフィードモータ、6はインクカートリッジを搭載したキャリアを駆動するためのキャリアモータ、7はキャリアの位置や速度を検出するためのエンコーダである。
【0009】
図2は、プリンタ100の印字機構の概略構成を示した図であって、(a)は正面図、(b)は上面図である。図において、6はキャリアモータ、7はエンコーダであって、これらは図1で示したものと同じものである。11はインクカートリッジ、12はインクカートリッジ11を搭載したキャリアで、キャリア12の背面にはエンコーダ7が取り付けられている。13はインクカートリッジ11の下面から突出した印字ヘッド部、14は印字ヘッド部13に対してワイピングやキャッピングなどのメンテナンス動作を行うメンテナンス機構部である。15はキャリア12の搬送を案内するガイドロッド、16はガイドロッド15を支持した左右1対の支持板、17はキャリア12を搬送するベルト、18はベルト17が架設された左右1対のプーリである。片方のプーリ18はキャリアモータ6に連結されており、キャリアモータ6が駆動すると、プーリー18が回転してベルト17が駆動され、ベルト17に連結されたキャリア12がガイドロッド15に沿ってフォワード方向Fやリバース方向Rへ移動する。キャリア12がフォワード方向Fへ移動して印刷領域に入ると、インクカートリッジ11の印字ヘッド部13からインクが吐出され、用紙20への印刷が行われる。19は用紙20を搬送するためのローラ、21はインクカートリッジ11で用紙20に印字を行う場合の基準面となるプラテン、22は帯状のエンコーダスリットである。
【0010】
図3(a)はエンコーダスリット22の部分拡大図、図3(b)はエンコーダ7からの信号波形を示している。エンコーダスリット22は、(a)のように透明部22aと不透明部22bとが交互に多数形成された帯状の薄板からなり、透明部22aのピッチおよび不透明部22bのピッチは、いずれも1/150インチに設定されている。一方、前記のエンコーダ7は光学式のエンコーダからなり、エンコーダスリット22を挟んで対向する発光素子および受光素子を備えている。そして、エンコーダ7がキャリア12とともに移動すると、発光素子から投射された光は、エンコーダスリット22の透明部22aで透過し、不透明部22bで遮光されるため、エンコーダ7からは(b)に示すようなパルス信号が出力される。このパルス信号の周期Tは、透明部22a(または不透明部22b)のピッチである1/150インチに対応しているが、キャリア12の移動速度に応じて周期Tの値は変化する。このエンコーダ7からのパルス出力に基づいて、インクキャリア12の位置や速度等が制御部1で算出される。
【0011】
図4および図5は、本発明による高解像度印刷の原理を説明する図である。ここでは、2400dpiおよび3600dpiの高解像度印刷の機能を備えたプリンタ100において、新規に回路を追加することなく4800dpiの高解像度印刷を実現する場合を例に挙げて説明する。
【0012】
本実施形態では、1スワス(行)分の印刷を行なうにあたりキャリア12を4回移動させ、1回目と2回目は2400dpiでドットを印刷し、3回目と4回目は3600dpiでドットを印刷するようにしている。図4は、1回目と2回目の印刷動作を説明する図である。図4(a)は、前述したエンコーダ7からのパルス出力(以下、エンコーダ出力と記す)と印刷タイミングとの関係を示している。エンコーダ出力の1周期(1/150インチに対応)の区間を16分割すると、2400dpiに対応する印刷タイミングが得られる。このときのタイミング信号の生成方法については後述する。得られたタイミングのうち、▲1▼のタイミングで1回目の印刷を行なう。このときの印刷結果は図4(b)に示すとおりであり、ドットD1が間隔をおいて1200dpiで印刷される。なお、この1200dpiは、キャリア12の1回の移動で実現できる解像度の上限値である。キャリア12が印字領域の端まで移動してドットD1の印刷が終了したら、キャリア12を元の位置へ戻し、続いて、図4(a)の▲2▼のタイミングで2回目の印刷を行なう。このときの印刷結果は図4(c)に示すとおりであり、ドットD2がドットD1の間の中間位置に挿入されて印刷される。これによって、2400dpiの解像度が得られる。キャリア12が印字領域の端まで移動してドットD2の印刷が終了したら、キャリア12を元の位置へ戻して3回目の印刷に移る。
【0013】
図5は、3回目と4回目の印刷動作を説明する図である。図5(a)は、エンコーダ出力と印刷タイミングとの関係を示している。エンコーダ出力の1周期(1/150インチに対応)の区間を24分割すると、3600dpiに対応する印刷タイミングが得られる。このときのタイミング信号の生成方法については後述する。得られたタイミングのうち、▲3▼のタイミングで3回目の印刷を行なう。このときの印刷結果は図5(b)に示すとおりであり、ドットD3がドットD1とD2の間に挿入されて印刷される。なお、ドットD3の位置は、ドットD1とD2の中間よりややD2寄りとなる。キャリア12が印字領域の端まで移動してドットD3の印刷が終了したら、キャリア12を元の位置へ戻し、続いて、図5(a)の▲4▼のタイミングで4回目の印刷を行なう。このときの印刷結果は図5(c)に示すとおりであり、ドットD4がドットD2とD1の間に挿入されて印刷される。なお、ドットD4の位置は、ドットD2とD1の中間よりややD2寄りとなる。キャリア12が印字領域の端まで移動してドットD4の印刷が終了したら、キャリア12を元の位置へ戻し、1スワス分の印刷が終了する。
【0014】
以上のようにして、本実施形態によれば、図6(a)に示した2400dpiでの印刷(1回目、2回目)と、図6(b)に示した3600dpiでの印刷(3回目、4回目)とを併用することにより、最終的な印刷結果は、図6(c)に示したように、ドットD1,D1間にドットD2,D3,D4が挿入されたものとなり、略4800dpiの解像度が得られる。この場合、上述のようにドットD3およびドットD4は、隣接するドットの中間より偏移して印刷されるが、ドット間の寸法はきわめて微小であるから、この偏移による色ずれを目視で判別するのはほとんど不可能であり、実用上問題とはならない。なお、図4(a)における▲2▼のタイミングでの印刷(ドットD2の印刷)をスキップすれば、1200dpiによる印刷も可能である。
【0015】
図7は、2400dpi、3600dpi、4800dpiの各解像度で印刷を行う場合のタイミング信号を生成する回路を示している。この回路は、制御部1(図1)を構成するASICの中に設けられる。31はエンコーダ信号と基準クロックとなる1MHzクロック信号が入力される第1カウンタ、32は第1カウンタ31の出力と16MHzまたは24MHzのクロック信号が入力される第2カウンタ、33は第2カウンタ32に入力される16MHzクロック信号と24MHzクロック信号とを切り換える切換手段としてのスイッチである。スイッチ33は電子スイッチから構成される。このような図7の回路は、2400dpiおよび3600dpiの解像度を有するプリンタにもともと備わっているものであって、新規な構成は追加されていない。本発明では、この既存の回路をそのまま用い、2400dpiと3600dpiの印刷タイミングをスイッチ33で切り換えることによって、4800dpiの解像度での印刷を可能としている。
【0016】
次に、図7の回路の動作を説明する。第1カウンタ31には、エンコーダ7から出力される図8(a)のようなエンコーダ信号が入力される。この信号は、図3(b)で示したものと同じ信号である。前述のように、エンコーダ信号の周期Tはキャリア12の速度により変化するので、この周期Tを求めるために、Tの区間の1MHzクロック信号(図8(b))を第1カウンタ31で計数する。この計数値は第2カウンタ32へ入力される。第2カウンタ32では、第1カウンタ31で算出されたエンコーダ信号の周期Tを、16MHzクロック信号または24MHzクロック信号により16分割または24分割して、2400dpi、3600dpiで印刷を行う場合のタイミング信号を生成する。
【0017】
解像度を2400dpiに設定して印刷を行う場合は、ホスト装置200からの指令に基づき、制御部1がスイッチ33を実線位置に切り換える。すると、図8(c)のような16MHzクロック信号が第2カウンタ32に入力され、16MHzクロック信号の計数が行われる。そして、16MHzクロック信号の計数値が、第1カウンタ31で計数された1MHzクロック信号の計数値Xに等しくなった時点で、第2カウンタ32はタイミング信号を出力する。そして以降、16MHzクロック信号の計数値がXの整数倍に達するたびにタイミング信号を出力する。この結果、第2カウンタ32からは、図4(a)に示したように、16分割されたタイミング信号が出力される。このタイミング信号は、印字部4へ与えられる。したがって、印字部4によりタイミング▲1▼で1回目の印刷を行い、タイミング▲2▼で2回目の印刷を行うことで、図6(a)のような2400dpiの解像度が得られる。
【0018】
また、解像度を3600dpiに設定して印刷を行う場合は、ホスト装置200からの指令に基づき、制御部1がスイッチ33を破線位置に切り換える。すると、図8(d)のような24MHzクロック信号が第2カウンタ32に入力され、24MHzクロック信号の計数が行われる。そして、24MHzクロック信号の計数値が、第1カウンタ31で計数された1MHzクロック信号の計数値Xに等しくなった時点で、第2カウンタ32はタイミング信号を出力する。そして以降、24MHzクロック信号の計数値がXの整数倍に達するたびにタイミング信号を出力する。この結果、第2カウンタ32からは、図5(a)に示したように、24分割されたタイミング信号が出力される。このタイミング信号は、印字部4へ与えられる。したがって、印字部4によりタイミング▲1▼で1回目の印刷を行い、タイミング▲3▼で2回目の印刷を行い、タイミング▲4▼で3回目の印刷を行うことで、図6(b)のような3600dpiの解像度が得られる。
【0019】
以上説明した2400dpiおよび3600dpiの印刷におけるタイミング信号の生成方法は、従来の方法と変わりはない。
【0020】
次に、4800dpiに設定して印刷を行う場合は、1スワスを印刷するに際してのキャリア12の4回の移動のうち、1回目と2回目は制御部1がスイッチ33を実線位置に切り換えて、2400dpiによる印刷を行う。このとき、16MHzクロック信号が第2カウンタ32に入力され、上述した原理に従って第2カウンタ32からは、図4(a)に示したように、16分割されたタイミング信号が出力される。このタイミング信号は、印字部4へ与えられる。そして、印字部4によりタイミング▲1▼で図4(b)のような1回目の印刷を行い、タイミング▲2▼で図4(c)のような2回目の印刷を行う。その後、制御部1はスイッチ33を破線位置に切り換えて、3600dpiで3回目と4回目の印刷を行う。このとき、24MHzクロック信号が第2カウンタ32に入力され、上述した原理に従って第2カウンタ32からは、図5(a)に示したように、24分割されたタイミング信号が出力される。このタイミング信号は、印字部4へ与えられる。そして、印字部4によりタイミング▲3▼で図5(b)のような3回目の印刷を行い、タイミング▲4▼で図5(c)のような4回目の印刷を行う。
【0021】
なお、以上述べたいずれの解像度で印刷を行う場合も、第2カウンタ32において、エンコーダ信号から16分割や24分割のタイミング信号を生成するためには、エンコーダ信号の周期Tが確定している必要がある。しかるに、図9で示したエンコーダ信号の周期Aが確定するのは、周期Aが終了した時点であるから、第1カウンタ31が1MHzクロック信号により周期Aを測定している間は、当該周期Aの区間に対応する16分割や24分割のタイミング信号を第2カウンタ32で生成することは不可能である。したがって、周期Aの区間に対応する16分割や24分割のタイミング信号は、実際には次の周期Bの区間において第2カウンタ32で生成され、出力されることになる。
【0022】
図10は、4800dpiの印刷を行う場合に、ホスト装置200からプリンタ100に送られて来る1スワス分のデータを示した図である。前述のように、1スワスを4800dpiで印刷するためにキャリア12を4回移動させるので、データは4組から構成される。各データは制御データと印刷データからなり、制御データには印字開始位置や解像度などが含まれている。
【0023】
以上のようにして、スイッチ33を制御プログラムに従って切り換え、2400dpiと3600dpiのそれぞれに対応する印刷タイミングを組み合せて印刷を行うことにより、4800dpiに対応したタイミング信号(エンコーダ信号の1周期を32分割した信号)を生成するための回路を追加しなくても、既存の回路を用いて4800dpiの解像度を簡易に実現することができる。また、スイッチ33の切り換えは、2回目の印刷時にキャリア12が往復してもとの位置に戻った時点で行えばよく、キャリア12の移動中に行う必要がないので、タイミングを取るのが非常に容易となる。
【0024】
以上述べた実施形態においては、4800dpiの印刷を行う場合のタイミングの順序を▲1▼→▲2▼→▲3▼→▲4▼としたが、▲1▼→▲3▼→▲2▼→▲4▼あるいは▲1▼→▲3▼→▲4▼→▲2▼としてもよい。これらの順序はホスト装置200が管理する。
【0025】
また、上記実施形態においては、キャリア12が一旦もとの位置に戻ってから次の回の印刷を開始するようにしたが、キャリア12がもとの位置に戻る過程で次の回の印刷を行うようにすることも可能である。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、新たな回路を追加することなく、既存の回路をそのまま利用して複数の高解像度を容易に実現できるため、開発期間やコストを大幅に削減した安価なインクジェットプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタのブロック図である。
【図2】プリンタの印字機構の概略構成を示した図である。
【図3】エンコーダスリットの部分拡大図とエンコーダ信号の波形図である。
【図4】本発明による高解像度印刷の原理を説明する図である。
【図5】本発明による高解像度印刷の原理を説明する図である。
【図6】複数の解像度で印刷されたドットを示す図である。
【図7】タイミング信号生成回路を示した図である。
【図8】タイミング信号生成回路における信号波形図である。
【図9】エンコーダ信号の周期を説明する図である。
【図10】1スワス分のデータを示した図である。
【符号の説明】
1 制御部
2 メモリ
4 印字部
7 エンコーダ
11 インクカートリッジ
12 キャリア
20 用紙
22 エンコーダスリット
31 第1カウンタ
32 第2カウンタ
33 スイッチ
100 インクジェットプリンタ
200 ホスト装置
D1〜D4 ドット
T エンコーダ信号の周期

Claims (4)

  1. 印字ヘッド部を有するインクカートリッジと、このインクカートリッジを搭載したキャリアと、このキャリアに設けられたエンコーダとを備え、前記印字ヘッド部からインクを吐出して用紙に印刷を行うタイミングを、前記エンコーダから出力されるエンコーダ信号に基づいて制御するようにしたインクジェットプリンタにおいて、
    前記エンコーダ信号および基準クロック信号が入力され、エンコーダ信号の1周期に含まれる基準クロック信号を計数する第1カウンタと、
    前記第1カウンタの出力および複数の解像度に対応した各周波数のクロック信号が入力され、エンコーダ信号の1周期を各クロック信号に基づいて所定数に分割したタイミング信号を生成する第2カウンタと、
    前記第2カウンタに入力される各周波数のクロック信号を切り換える切換手段と、を備え、
    前記キャリアは、複数回の移動によって用紙への1スワス分の印刷を行い、
    前記キャリアの複数回の移動のうち、所定回までの移動時には、前記複数の解像度のいずれかの解像度に対応するタイミング信号で印刷を行い、その後の移動時には、前記切換手段を切り換えて、他の解像度に対応するタイミング信号で印刷を行うことにより、前記複数の解像度よりも高い解像度で印刷を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 印字ヘッド部を有するインクカートリッジと、このインクカートリッジを搭載したキャリアと、このキャリアに設けられたエンコーダとを備え、前記印字ヘッド部からインクを吐出して用紙に印刷を行うタイミングを、前記エンコーダから出力されるエンコーダ信号に基づいて制御するようにしたインクジェットプリンタにおいて、
    前記エンコーダ信号の1周期を、複数の解像度に対応した各周波数のクロック信号に基づいて、所定数に分割したタイミング信号を生成する手段と、
    前記各周波数のクロック信号を切り換える切換手段と、を備え、
    前記切換手段によりクロック信号を切り換えて、複数の解像度のそれぞれに対応するタイミング信号を組み合せて印刷を行うことにより、前記複数の解像度よりも高い解像度で印刷を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  3. 請求項2に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記キャリアは、複数回の移動によって用紙への1スワス分の印刷を行い、
    前記キャリアの複数回の移動のうち、所定回までの移動時には、前記複数の解像度のいずれかの解像度に対応するタイミング信号で印刷を行い、その後の移動時には、前記切換手段を切り換えて、他の解像度に対応するタイミング信号で印刷を行うことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  4. 請求項3に記載のインクジェットプリンタにおいて、
    前記キャリアが所定回の移動時に往復してもとの位置に戻った時点で切換手段を切り換えることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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