JP3713725B2 - 半導体レーザ装置、その製造方法およびその駆動方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体レーザ装置、その製造方法およびその駆動方法に係り、特に、光通信あるいは光情報処理装置に用いられる一次元方向に連続的な光スポットを移動できるように構成された面発光型半導体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームを走査するレーザビームスキャナーは、バーコードリーダーなどに広く利用されている。従来、レーザビームスキャナーとしては回転多面鏡を用いたものが一般的であるが、これは、機械的に鏡を動かしてビームを走査するため、小型化に限界がある。また機械的振動や音を伴う、走査速度がミリ秒オーダーであり、遅い等の欠点がある。
【0003】
これに対し、特開平1−152683号では、複数の半導体レーザが一列に配列された半導体レーザアレイ装置と、この半導体レーザアレイ装置の前方に配置されすべての半導体レーザの出射レーザビームをその口径内に含むように構成されたレンズ系を備え、レーザビームの走査を、半導体レーザアレイ上における発光点の位置変化とレンズ系によるレンズ作用とにより実現している。従って、機械的可動部が存在せず、機械的振動や音を伴うことがない。また走査速度は半導体レーザの応答速度に依存するため、通常の半導体レーザを用いればナノ秒オーダー高速走査が可能であるとされている。
【0004】
ところでこのような半導体レーザビームスキャナーにおいては、発光点の間隔をd,レーザアレイの前方に倍率がmになるように凸レンズを配置して発光点を順次動かした場合、結像面上のビームスポットの移動距離はm×dとなり、走査位置は飛び飛びの値をとることがわかる。また、レーザアレイの一番端にあるi番目のレーザが発光しているとして、このレーザの凸レンズの光軸上からの距離をy0 とすれば、ビームスポットの光軸上からの距離はm×y0 となることがわかる。
【0005】
このことは、走査すべきバーコードの走査方向へのバーコードの間隔に合わせて、発光点の間隔と発光点の数、さらにはレンズの倍率を選ばなければならないことを意味している。ここで発光点の間隔と発光点の数とが決まればレーザアレイの長さ2y0 が一意的に決まることになる。すなわち、代表的なバーコードの規格に照らし合わせて述べれば、バーコードの1モジュールの長さが、0.33mm、7モジュールで1単位とすると、バーコードの全長2y0 は、2.31mmとなる。レンズの倍率が5倍とすると最低でも発光点の間隔は約60μm 、発光点の数は約40個必要となる。発光点の数がこれほどになると、独立駆動させるための電極分離など、プロセスに多大な工数が必要となり、また各電極に対して電流を注入するための配線に広い領域を要する。そこで発光点の数を減らすにはレンズの倍率を上げ、発光点の間隔を広げるしかないが、発光点の数を減らすと走査の分解能が下がるため、バーコードリーダーとして不適当であるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の半導体レーザビームスキャナーによれば、走査時の分解能を上げようとすると、製造プロセスが多大な工数を必要とし、製造が困難であるという問題があった。
【0007】
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、走査時の分解能が高く、製造プロセスが簡単な、半導体レーザビームスキャナー用光源を提供することを目的とする。また本発明の他の目的は、機械的振動なしによみとることができる上、小型かつ軽量の半導体レーザビームスキャナー用光源を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、基板上に形成された第1導電型の半導体多層反射膜と、前記第1導電型の半導体多層反射膜上に形成された量子井戸活性層と、前記量子井戸活性層上に形成された第2導電型の半導体多層反射膜とを備えた面発光型半導体レーザ装置において、第1の高抵抗領域で囲まれたスリット状の発光領域を形成し、前記第2導電型の半導体多層反射膜の面に対し、少なくとも所定の間隔で分割された複数の電極が形成された第1の層と、前記第1の層の下層で前記分割された複数の電極の間に対応する領域に第2の高抵抗領域が形成された第2の層とを設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記第2の層がコンタクト層であることを特徴とする。
又は、前記第1及び第2の層が、前記第2導電型の半導体多層反射膜上に形成されることを特徴とする。
【0009】
なお、この面発光型半導体レーザを構成する発光領域は、高抵抗領域で囲まれているか、またはエッチングなどで周りを除去された島領域あるいは選択成長により選択的に形成された島領域で構成される。
【0010】
次に、本発明における面発光型半導体レーザ装置の製造方法では、基板上に第1導電型の半導体多層反射膜を形成する工程と、前記第1導電型の半導体多層反射膜上に量子井戸活性層を形成する工程と、前記量子井戸活性層上に第2導電型の半導体多層反射膜を形成する工程と、前記第2導電型の半導体多層反射膜上に第2導電型のコンタクト層を形成する工程と、ストライプ状のレジストパターンをマスクとして不純物を注入し第 1 の高抵抗領域を形成する工程と、前記第2導電型のコンタクト層上に複数の電極を形成する工程と、前記電極をマスクとして不純物を注入し第2の高抵抗領域を形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0011】
望ましくは、この不純物として、プロトン、窒素イオン、酸素イオンのいずれかを用いる。
【0012】
本発明における面発光型半導体レーザ装置の駆動方法では、基板上に形成された第1導電型の半導体多層反射膜と、前記第1の半導体多層反射膜上に形成された量子井戸活性層と、前記量子井戸活性層上に形成された第2導電型の半導体多層反射膜とを備え、第1の高抵抗領域で囲まれたスリット状の発光領域を形成し、前記第2の半導体多層反射膜の面に対し、少なくとも所定の方向に所定の間隔で分割された複数の電極が形成された第1の層と、前記第1の層の下層で前記分割された複数の電極の間に対応する領域に高抵抗領域が形成された第2の層とを有し、前記分割された複数の電極に電流を独立に供給して順次電流量を切替えることにより発光点を前記所定の方向に連続的に移動させることを特徴とする。
【0013】
望ましくは、この分割電極に順次独立して電流を流し、常に合計が等しくなるような電流値を与えるように順次連続的に駆動する。
【0014】
また望ましくは、前記第2の高抵抗領域は、前記第1導電型の半導体多層反射膜と前記量子井戸活性層と前記第2導電型の半導体多層反射膜とを含むスリット状の発光領域を前記スリットに平行に2分割し、前記分割された複数の電極は、前記発光領域上に2列に配列され、順次隣接する複数の前記電極に電流を供給する。
【0015】
さらに望ましくは、2列の分割電極を全く同一となるように配列し、各列に対し同期して順次電流供給を行うようにする。
【0016】
また望ましくは、2列の分割電極を千鳥状に配列し、順次近接した複数の電極に電流供給をするようにしている。
【0017】
【作用】
本発明の半導体レーザ装置によれば、構造が簡単で、1次元方向に連続した光スポットの移動を行うことができ、分解能の高い読取りが可能となる上、製造も容易である。
【0018】
本発明の半導体レーザ装置の製造方法によれば、電極をマスクとして不純物を注入しているため、工数が少なくかつ高精度に分割された電極および素子形成が可能となる。また、レーザを構成する発光領域を他の領域から分離するための方法として、不純物を注入する方法と、エッチングや選択成長などにより島領域を形成する方法とがある。ここで不純物を注入する方法を用いる第1の注入工程の場合には、周囲から完全に絶縁分離し、リークの発生を防ぐ必要があるため、注入後熱処理を行うようにすれば、原子の乱れを安定化させ、微視的にみて安定で信頼性の高い絶縁領域を形成することができる。また、注入深さについては深ければ深い程よいため、プロトンなどの比較的小さいイオンを用いて、イオン注入を行うようにするのが望ましい。一方、発光領域上の分割電極をマスクとして不純物を注入し、複数の領域に分割する第2の注入工程では、比較的大きいイオンを用いてイオン注入を行い、拡散深さを高精度に制御する必要がある。またこの工程では、熱処理は、抵抗値の低下を招くため、しない方がよい。これは分割電極に対応して発光領域を分割するための高抵抗領域では、電極の周りに欠陥が存在することによりリークが発生しても、許容できるからである。注入する不純物としては、プロトン、酸素イオン、窒素イオンなどが用いられる。従って、上述したように、発光領域を他の領域から分離するための第1の注入工程では、拡散深さは深くても良いため、不純物のうち、プロトンなどの小さいものを用いる一方、分離された発光領域を分割電極をマスクとしてイオン注入して分割する第2の注入工程では比較的イオン半径の大きい窒素イオンなどを用い、拡散深さを制御しやすいようにする。
【0019】
本発明の半導体レーザ装置の駆動方法によれば、機械的走査を必要とすることなく、極めて容易に、1次元方向に連続した光スポットの移動を行うことができ、分解能の高い読取りが可能となる
【0020】
【実施例】
以下、本発明について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1乃至図5は、本発明実施例の半導体レーザ装置の概略図である。ここで図図1は同レーザ装置の上面図、図2、図3、図4はそれぞれ図1のA−A´断面図、B−B´断面図、C−C´断面図であり、図5(a) および(b) は斜視図および断面図である。
この半導体レーザ装置は、n型ガリウム砒素(GaAs)基板1上に形成されたn型の半導体多層反射膜2と、前記半導体多層反射膜2上に形成されたn型のクラッド層3と、このn型のクラッド層3の上層に形成された量子井戸活性層4と、前記量子井戸活性層4上に形成されたp型のクラッド層5と、p型のクラッド層5上に形成されたp型の半導体多層反射膜6と、さらにこのp型の半導体多層反射膜6上に形成されたp型のGaAsコンタクト層7とを備え、周りを高抵抗領域12で囲まれたスリット状の発光領域を具備した面発光型半導体レーザ装置において、前記p型のGaAsコンタクト層7表面から前記p型の半導体多層反射膜6との界面まで到達するように所定の間隔でプロトン注入による高抵抗領域14が形成され、この高抵抗領域14によって前記コンタクト層7が複数の領域に分割せしめられ、この分割されたコンタクト層7の各領域の上にそれぞれCr/Au層からなる分割電極(アノード電極)8(8a,8b,8c,8d,8e)が形成されている。
【0021】
ここでn型の半導体多層反射膜2はn型アルミニウム砒素(AlAs)層とn型GaAs層とを各々厚さλ/4nr (nr は媒質の屈折率)づつ交互に約20周期積層して形成されたもので、シリコン濃度2×1018cm-3である。またn型のクラッド層3は厚さ3λ/nr 、シリコン濃度2×1018cm-3のn−Al0.5 In0.5 P 層から構成されている。さらに量子井戸活性層4は、厚さ2λ/nr であり、ノンドープのAl0.5 In0.5 P 層(膜厚10nm×3)と(Alx Ga1-x )0.5 In0.5 P 導波路層(x=0.3 〜0.7 、膜厚3〜20nm)とから構成されている。またp型のクラッド層5は厚さ3λ/nr 、亜鉛濃度5×1018cm-3のp−Al0.5 In0.5 P 層から構成されている。またp型の半導体多層反射膜6はp型AlAs層とp型GaAs層とを各々厚さλ/4nr づつ交互に約10〜20周期積層して形成されたもので、シリコン濃度2×1018cm-3である。さらにp型のGaAsコンタクト層7は膜厚100nm、亜鉛濃度1×1019cm-3である。以上のように構成され、発振波長λ=650nmを得るようにしたものである。ここで媒質の屈折率nr は、材料毎に異なり、それぞれ次表に示すようになる。
【0022】
次に、この半導体レーザ装置の製造工程について説明する。
まず、図6(図1のC−C´方向に対応する図)に示すように、n型GaAs基板1上に、有機金属気相成長法により、n型アルミニウム砒素(AlAs)層とn型GaAs層とを各々厚さλ/4nr (nr は媒質の屈折率)づつ交互に約20周期積層して形成されたn型の半導体多層反射膜2、厚さ3λ/nr 、シリコン濃度2×1018cm-3のp−Al0.5 In0.5 P 層から構成されたn型のクラッド層3、ノンドープのAl0.5 In0.5 P 層(膜厚10nm×3)と(Alx Ga1-x )0.5 In0.5 P 導波路層(x=0.3 〜0.7 、膜厚3〜20nm)とから構成された量子井戸活性層4と、厚さ3λ/nr 、亜鉛濃度5×1018cm-3のp−Al0.5 In0.5 P 層から構成された厚さ2λ/nr のp型のクラッド層5、p型AlAs層とp型GaAs層とを各々厚さλ/4nr づつ交互に約10〜20周期積層して形成されたp型の半導体多層反射膜6、膜厚100nm、亜鉛濃度1×1019cm-3のp型のGaAsコンタクト層7とを順次積層したのち、成長室から取り出し、フォトリソグラフィ法により幅5μm のストライプ状のレジストパターン11を形成する。
【0023】
ついで図7(図1のC−C´方向に対応する図)に示すようにこのレジストパターン11をマスクとして、100keV、3×1015cm-2のドーズ量でプロトン注入を行い、レジストパターン11を除去し、400℃15分の砒素雰囲気中での熱処理を行い、高抵抗領域12を形成する。
【0024】
続いて図8(図1のA−A´方向に対応する図)に示すように、プロトン注入されずに残った領域に対して、前記レジストパターン11のストライプの方向と直交する方向に幅1μm 中心間距離3μm のストライプ状のレジストパターン13を形成する。
【0025】
そしてさらに図9(図1のA−A´方向に対応する図)に示すように、膜厚10nmのクロム層と膜厚200nmの金層とを順次蒸着したのちレジストパターン13を剥離するとともにこのCr−Au層をリフトオフして幅2μm のアノード電極8(8a,8b………)を形成する(図10(図1のA−A´方向に対応する図))。
【0026】
さらにこのアノード電極8をマスクとして、80keV、1×1014cm-2のドーズ量でプロトン注入を行い、p型GaAsコンタクト層7内を貫通するように高抵抗領域14を形成する(図11(図1のA−A´方向に対応する図))。なお、この高抵抗領域14は、理想的には、p型GaAsコンタクト層7を貫通して、p型の半導体多層反射膜6との界面で止めるのが望ましい。しかしながら拡散深さのコントロールは困難であるため、p型の半導体多層反射膜6の中間深さまで到達するように注入しておくのが望ましい。
【0027】
最後に、n型GaAs基板1の裏面側に、光取り出し用の窓として基板1を貫通するようにエッチングを行い、エッチングされずに残った領域にCr−Au層からなるカソード電極9を形成し、図1乃至図5に示した半導体レーザ装置が完成する。
【0028】
なお、前記実施例ではアノード電極の数は7個としたが、必要に応じて適宜変更可能である。また、イオン注入による高抵抗領域の形成に際し、プロトン(水素)イオンを注入したが、水素イオンに限定されることなく窒素イオンあるいは酸素イオンなどを用いても同様の効果を得ることができる。ただし注入エネルギー、ドーズ量、アニール温度等は最適に制御する必要がある。なお、前記実施例では、スリット状の発光領域を他の領域から分離する高抵抗領域12の形成のための工程では、注入後熱処理を行うようにし、注入による欠陥による原子の乱れを安定化させ、リークの発生を防ぐとともに、周囲から完全に絶縁分離するようにしている。また発光領域上の分割電極をマスクとして不純物を注入して高抵抗領域14を形成する工程では、熱処理はしていない。これは、熱処理により、抵抗値の低下を招くためである。そしてさらにこの高抵抗領域14では、電極の周りに欠陥が存在することによりリークが発生しても、許容でき、むしろ領域としての電流の広がりはリークによって助長されても妨げられることはないからである。注入する不純物としては、プロトン、酸素イオン、窒素イオンなどが用いられる。望ましくは、発光領域を他の領域から分離するための第1の注入工程では、拡散深さは深くても良いため、不純物のうち、プロトンなどの小さいものを用いる一方、分離された発光領域を分割電極をマスクとしてイオン注入して分割する第2の注入工程では比較的イオン半径の大きい窒素イオンなどを用い、拡散深さを制御しやすいようにするのが望ましい。さらにまた発光領域の幅は5μm 、電極間隔は1μm としたが、面発光レーザにおいては比較的、横モードが安定させやすいため、この幅、間隔に限定されることなく、必要に応じて様々な値をとることができる。
【0029】
さらにまた、前記実施例では、発光領域の分離についてはプロトン注入により周りを高抵抗領域12と化すことによって行ったが、これに限定されることなく、エッチングにより周りの領域を除去しても良いし、選択成長により、発光領域となる領域にのみ選択的に半導体層を成長せしめるようにしてもよい。
【0030】
次に、この半導体レーザ装置の駆動方法について説明する。
この半導体レーザ装置は、アノード電極から注入された電流が高抵抗領域12,14によって電流狭窄され、量子井戸活性層4に効率よく注入される。量子井戸活性層に到達したキャリアは反転分布を生じた後、再結合を起こして光を放出する。量子井戸活性層4は、p型クラッド層3およびn型クラッド層5、p型半導体多層反射膜2およびn型半導体多層反射膜6により挟まれて、垂直共振器を構成しており、次第に誘導放出を起こして最後にレーザ発振を生じる。
このレーザ装置に電流を注入すると、電極の直下を除いてコンタクト層7および半導体多層反射膜6の一部がイオン注入により高抵抗化されているため、キャリアはアノード電極8の直下にのみ注入されるが、電流の狭窄程度は弱いため、活性領域に達する時点では分布を生じて広がってしまう。
ところがアノード電極8a,8bに等量の電流を注入すると、図12(a) および(b) のt=0に示すように、丁度両電極の中間の位置の直下にある活性領域付近で光強度が強くなる。ここでアノード電極8bの電流は一定のままにしてアノード電極8aへの供給電流を徐々に減少させる一方、今度はアノード電極8cに供給する電流を徐々に増加させていくと、t=t1 に示すように、光強度のピーク位置はアノード電極8b側に移動していく。
【0031】
こうして図12(a) および(b) のt=t2 ,t=t3 ,t=t4 ,t=t5 ,t=t6 へと電流の供給量を変化させていくと、電流分布の変化に伴って光強度のピーク位置が連続的に順次8c,8d,8e……方向に移動していくことがわかる。すなわち、ここでは隣接する2つまたは3つの電極に、電流供給量の和が一定となる条件で順次、電流分布を右に変化させながら供給している。
このように図12(b) に示すような注入電流量をとるように順次アノード電極に印加する電流を変化させていくとき、図12(a) に示すように連続的に発光位置が移動していく。
このようにして、連続的に発光点を移動させることができる。
【0032】
次に、この面発光型半導体レーザ装置を用いて形成したビームスキャナーについて説明する。このビームスキャナーは図13に示すように、図1乃至図5で用いた半導体レーザ装置を、スキャナー31として用いたものでこの前方に距離aだけ離間して凸レンズ32が配設され、この凸レンズ32からさらに前方にmf(ここでfは凸レンズ32の焦点距離、mは倍率)だけ離間した位置に結像面33を配設してなるものである。ここで、このスキャナー31における光強度のピーク位置が、凸レンズ32の光軸から鉛直方向にy0 の位置にあるとすると、このときの結像面33上における光強度のピーク位置はm×y0 の位置にある。この装置によれば発光点を一次元方向に連続的に移動させることができるため、発光点の間隔が限りなく小さいものと同等の読取り結果を得ること可能となる。従って例えば前述したバーコードの規格に合わせて考えると、例えばレンズの倍率が20倍となるように凸レンズを配置するなら、1モジュール(0.33mm)をスキャンするには光強度のピーク位置を16.5μm 以下の範囲で移動させればよく、この程度の粗動は、極めて容易である。また1単位(2.31mm)をスキャンするには光強度のピーク位置を115.5μm 移動させればよいため、分割電極を形成する素子の長さを120μm 程度にしておけば十分であり、装置を極めて小形化することが可能となる。
【0033】
ところで、この例では分割電極の中心間距離を3μm としており、この場合は素子の長さを120μm とするなら、40本の電極を形成しなければならない。しかしながら、本発明のように面発光型レーザ装置を用いた場合、電極配線の自由度が高く、電極パッドを発光部から離れた位置に配置することができ、40本程度の電極配線は何等問題にならない。しかも光強度のピーク位置は連続的に移動するため、分解能は非常に高い。従ってバーコードの間隔に対する分解能は極めて高いものとなる。
【0034】
この分解能の高い点を利用してその他、図14に示すようにレーザビームプリンター装置を形成することもできる。この装置は、前記実施例で説明した構造の面発光型半導体レーザ素子15と、コリメートレンズ16と、ミラー17と、f−θレンズ18と、感光体ドラム19とから構成され、レーザ素子15によって原稿面を照射し、この反射光をスキャン光20として感光体ドラム19に導くようにしたことを特徴とするものである。レーザ素子15はポリゴンミラーなどで機械的にスキャンすることなく、電流供給を制御するのみで、光のピーク位置が連続的に変化し、高分解能の読取りが可能となる。また、ポリゴンミラーが不要となるため装置の小型化をはかることができる上、非常に高速な読取り(ROS:ラスターオプチカルスキャン)を達成することが可能となる。
【0035】
また、図15(a) に示すように、半導体光スイッチング装置にも適用可能である。この装置は前記実施例で説明した面発光型半導体レーザ装置21とフォトデテクタ22とから構成されレーザ装置21からのスイッチング光23をフォトデテクタ22に導くようにしたものである。
すなわち、外部からの制御信号によりレーザ素子を選択的に発光せしめることにより電気信号をE−O(電気−光)変換により、光に変え、これを伝達手段として受光部に到達した光信号を再びO−E変換により電気信号に変えるものである。
この装置では発光部はディスクリート的に存在するのではなく、連続的に無数に存在するのに等しい状態となっており、一方、受光部は一定の間隔で発光部の前方に配置されている。例えば、N番目の受光素子の前方で光ビームが出射されると、このN番目の受光素子に光信号が入射し、光スポットが移動するに従って光信号の入射位置は変わっていく。また移動は飛び飛びに行うこともできる。従って、この装置ではレーザ素子の数とフォトデテクタの数とは一致させる必要がなく、フォトデテクタの数が増えても、発光部の長さを調節することで対応可能であり、またフォトデテクタのピッチに応じて電流の供給速度を変化させればよいため、極めて汎用性の高いものである。
【0036】
また図15(b) に示すようにレーザ装置21からの光を凸レンズ24を介してフォトデテクタ22に導くようにしてもよい。
この場合は、受光部を構成する素子の間隔および長さが任意の値をとる場合、基本的に同じレーザ素子を使って、レンズの倍率に適当な値をえらぶようにすれば、小さな受光素子の場合にも大きな受光素子の場合にも適用可能である。
このように、従来のスイッチング素子では、レーザ素子の数とフォトデテクタの数とは1対1に対応させなければならず、フォトデテクタの数が増えればレーザ素子の数を増やさねばならないという問題があった。またビーム偏向レーザとフォトデテクタを組み合わせた場合、ビームの偏向角は最大でも15度程度であるから、それによってカバーできるフォトデテクタの数は限られてくる。しかしながら本発明のレーザ装置を用いることにより、電流注入量を制御するのみでスキャンすることが可能であり、レーザ素子は1個で、多種のフォトデテクタに対応可能である。またフォトデテクタが一次元方向に長い場合や、二次元方向に配置されている場合、その配置に応じて複数個並べるようにしてもよい。また任意の位置で発光させることができるため、ビームスキャナーの他、レーザプリンターの場合など、いろいろな用途に用いることができる。
【0037】
なお、本発明の半導体レーザ装置は、前記実施例に限定されることなく、適宜変更可能である。例えばレーザ装置を構成する材料を変化させ発光波長の異なるレーザ装置を構成することも可能である。例えば発光波長980nmを得たい場合の一例について説明する。この半導体レーザ装置は、図1乃至図5に示したのとまったく同様の構造をなし、材料のみが異なるものである。すなわち基板としては前記実施例と同様n型のGaAs基板を用い、n型の半導体多層反射膜2としてはn型アルミニウム砒素(AlAs)層とn型GaAs層とを各々厚さλ/4nr (nr は媒質の屈折率)づつ交互に約20周期積層して形成されたもので、シリコン濃度2×1018cm-3を用いる。そしてn型のクラッド層3は膜厚150nm、シリコン濃度2×1018cm-3のn−Al0.4 Ga0.6 As層から構成されている。さらに量子井戸活性層4は、ノンドープのIn0.2 Ga0.8 As層(膜厚10nm×3)とGaAs導波路層(膜厚10nm×4)とから構成されている。またp型のクラッド層5は厚さ150nm、ベリリウム濃度5×1018cm-3のp−Al0.4 Ga0.6 As層から構成されている。またp型の半導体多層反射膜6はp型AlAs層とp型GaAs層とを各々厚さλ/4nr づつ交互に約10〜20周期積層して形成されたもので、ベリリウム濃度3×1018cm-3である。さらにp型のGaAsコンタクト層7は膜厚50nm、ベリリウム濃度1×1019cm-3である。製造についても前記実施例と同様に形成することができる。ここではnr の値は、nr (GaAs)〜3.55、nr (AlAs)〜2.93である。
【0038】
なお、前記実施例ではAlGaInP 系およびInGaAs系の半導体レーザについて説明したが、これらに限定されることなく、ZnMgSSe 系、ZnSSe 系、AlGaAs系、InGaAsP 系など他のいろいろな材料系を用いてもよいことはいうまでもない。
【0039】
次に本発明の第2の実施例について説明する。
図16乃至図21は、本発明実施例の半導体レーザ装置の概略図である。ここで図16は同レーザ装置の上面図、図17、図18、図19、図20はそれぞれ図16のA−A´断面図、A´´−A´´´断面図、B−B´断面図、C−C´断面図であり、図21(a) および(b) は斜視図および断面図である。
この半導体レーザ装置は、概要としては前記第1の実施例とほぼ同様であり、異なるのは高抵抗領域12で囲まれたスリット状の発光領域上に、このスリット方向に平行に中央に細い1本の高抵抗領域14Sが形成され、さらにこの高抵抗領域14の真上で離間した2列のアノード電極8(8a,8a´,8b,8b´……)を設けた点である。他の構成については前記第1の実施例とまったく同様に構成する。すなわちn型ガリウム砒素(GaAs)基板1上に形成されたn型の半導体多層反射膜2と、前記半導体多層反射膜2上に形成されたn型のクラッド層3と、このn型のクラッド層3の上層に形成された量子井戸活性層4と、前記量子井戸活性層4上に形成されたp型のクラッド層5と、p型のクラッド層5上に形成されたp型の半導体多層反射膜6と、さらにこのp型の半導体多層反射膜6上に形成されたp型のGaAsコンタクト層7とを備え、周りを高抵抗領域12で囲まれたスリット状の発光領域を具備した面発光型半導体レーザ装置において、前記p型のGaAsコンタクト層7表面から前記p型の半導体多層反射膜6との界面まで到達するように所定の間隔でプロトン注入による高抵抗領域14が縦横に形成され、この高抵抗領域14によって前記コンタクト層7が2列構造の複数の領域に分割せしめられ、この分割されたコンタクト層7の各領域の上にそれぞれCr/Au層からなる分割電極(アノード電極)8(8a,8b,8c,8d,8e8a´,8b´,8c´,8d´,8e´)が形成されている。
【0040】
ここで材料としては前記実施例の変形例で説明したInGaAs系の半導体レーザを用い、発光波長λ=980nmとした。
【0041】
駆動に際しては、図22(a) および(b) に示すように順次(8a,8b,8c,……)列と(8a´,8b´,8c´……)列とが、同期して電流供給を行い、2列を同時に駆動していく。すなわち、t=0に示すように、丁度両列の電流ピーク位置にある電極の中間の位置の直下にある、活性領域付近で光強度が強くなる。ここで、アノード電極8b,8b´の電流は、一定のままにしてアノード電極8a,8a´への供給電流を徐々に減少させる一方、今度はアノード電極8c,8c´に供給する電流を徐々に増加させていくと、t=t1 に示すように、光強度のピーク位置はアノード電極8b,8b´側に移動していく。
【0042】
こうして図22(a) および(b) のt=t2 ,t=t3 ,t=t4 ,t=t5 ,t=t6 へと電流の注入量を変化させていくと、電流分布の変化に伴って光強度のピーク位置が連続的に順次図16に矢印で示したように、8a,8a´の中間から,8b,8b´の中間,8c,8c´の中間へと……移動していく。
【0043】
この方法によれば、前記第1の実施例の場合よりもさらに横方向のモードの安定化をはかることが可能となる。
【0044】
なお、この変形例として、図23に示すように電極を千鳥状に形成してもよい。この構造では、スリット方向に隣接した電極と、スリットを介して向かいあう電極との3つの電極のなかで中央に位置するものに最も大きな電流を注入し、それから離れるに従って電流量を徐々に減少させるとともに他方を増大させるようにして駆動することにより、光強度のピーク位置は、最も大きな電流を注入した電極の直下付近を中心に形成される。この場合3方から注入された電流によって電流分布のピークを生じさせるようにしているため、駆動方法は、前記第2の実施例に比べて単純である反面、発光点の移動は第2の実施例ほど滑らかな動きを期待することはできず、位置精度の制御性は十分ではない。
【0045】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、1次元方向に連続的な光スポットの移動を行うことができ、機械的振動がなく、光スポットの位置精度の高い、小型かつ軽量の半導体レーザ装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の半導体レーザ装置の概要図。
【図2】同装置の断面図
【図3】同装置の断面図
【図4】同装置の断面図
【図5】同装置の斜視図および断面図
【図6】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図7】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図8】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図9】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図10】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図11】本発明実施例の半導体レーザ装置の製造工程図
【図12】同半導体レーザ装置の駆動方法を示す図
【図13】本発明の半導体レーザ装置を用いたビームスキャンの状態説明図
【図14】本発明の半導体レーザ装置の応用例を示す図
【図15】本発明の半導体レーザ装置の応用例を示す図
【図16】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の概要図。
【図17】同装置の断面図
【図18】同装置の断面図
【図19】同装置の断面図
【図20】同装置の断面図
【図21】同装置の斜視図および断面図
【図22】同半導体レーザ装置の駆動方法を示す図
【図23】本発明の第2の実施例の半導体レーザ装置の変形例を示す図。
【符号の説明】
1 n型ガリウム砒素(GaAs)基板
2 n型の半導体多層反射膜
3 n型のクラッド層3
4 量子井戸活性層
5 p型のクラッド層
6 p型の半導体多層反射膜
7 p型のGaAsコンタクト層
8 アノード電極
9 カソード電極
12 高抵抗領域
14 高抵抗領域
15 レーザ素子
16 コリメートレンズ
17 ミラー
18 f−θレンズ
19 感光体ドラム
20 スキャン光
21 レーザ素子
22 フォトディテクタ
23 スィッチング光
Claims (6)
- 基板上に形成された第1導電型の半導体多層反射膜と、前記第1導電型の半導体多層反射膜上に形成された量子井戸活性層と、前記量子井戸活性層上に形成された第2導電型の半導体多層反射膜とを備えた面発光型半導体レーザ装置において、
第1の高抵抗領域で囲まれたスリット状の発光領域と、
前記第2導電型の半導体多層反射膜の面に対し、少なくとも所定の間隔で分割された複数の電極が形成された第1の層と、
前記第1の層の下層で前記分割された複数の電極の間に対応する領域に第2の高抵抗領域が形成された第2の層と
を設けた
ことを特徴とする面発光型半導体レーザ装置。 - 前記第2の層がコンタクト層であることを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ装置。
- 前記第1及び第2の層が、前記第2導電型の半導体多層反射膜上に形成されることを特徴とする請求項1記載の面発光型半導体レーザ装置。
- 基板上に第1導電型の半導体多層反射膜を形成する工程と、
前記第1導電型の半導体多層反射膜上に量子井戸活性層を形成する工程と、
前記量子井戸活性層上に第2導電型の半導体多層反射膜を形成する工程と、
前記第2導電型の半導体多層反射膜上に第2導電型のコンタクト層を形成する工程と、
ストライプ状のレジストパターンをマスクとして不純物を注入し第1の高抵抗領域を形成する工程と、
前記第2導電型のコンタクト層上に複数の電極を形成する工程と、
前記電極をマスクとして不純物を注入し第2の高抵抗領域を形成する工程と
を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ装置の製造方法。 - 基板上に形成された第1導電型の半導体多層反射膜と、
前記第1の半導体多層反射膜上に形成された量子井戸活性層と、
前記量子井戸活性層上に形成された第2導電型の半導体多層反射膜と
を備え、
第1の高抵抗領域で囲まれたスリット状の発光領域を形成し、
前記第2導電型の半導体多層反射膜の面に対し、少なくとも所定の方向に所定の間隔で分割された複数の電極が形成された第1の層と、
前記第1の層の下層で前記分割された複数の電極の間に対応する領域に高抵抗領域が形成された第2の層と
を有し、
前記分割された複数の電極に電流を独立に供給して順次電流量を切替えることにより発光点を前記所定の方向に連続的に移動させることを特徴とする面発光型半導体レーザ装置の駆動方法。 - 前記第2の高抵抗領域は、前記第1導電型の半導体多層反射膜と前記量子井戸活性層と前記第2導電型の半導体多層反射膜とを含むスリット状の発光領域を前記スリットに平行に2分割し、
前記分割された複数の電極は、前記発光領域上に2列に配列され、
順次隣接する複数の前記電極に電流を供給することを特徴とする請求項5記載の面発光型半導体レーザ装置の駆動方法。
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