JP3712494B2 - 加工装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、工作機械により加工された均質な工業部品(以下、ワークという)、射出成形、プレス打抜、ロストワックス鋳造、型鍛造等の方法により製造されたワークに、その輪郭形状に応じて面取加工を施したり、或いは、外周端面を一定の加工面精度に仕上げる加工を施すための加工装置に使用される加工装置に係り、特に、ワークに圧接される倣い部材の小径化、薄型化を図って、輪郭形状が複雑な工業部品や薄肉の工業部品等に対しても対応できるよう工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工作機械による加工、射出成形、プレス打抜、ロストワックス鋳造、型鋳造等の方法により製造されたワークとしては、図10に示すようなものがある。図10に示すワーク101は、その二次元輪郭が直線と曲線との接続により比較的複雑になっている。又、上記ワーク101はフランジ状をなしていて、中心部に図示しないシャフトが貫通する貫通孔103が形成されているとともに、四隅には図示しない締結ボルトが貫通する貫通孔105が形成されている。又、貫通孔105の外周部には、環状凹部107が形成されている。この環状凹部107には凸部109が複数箇所にわたって突設されている。このような構成のワーク101は、図示しない別のワークと共に締結・固定されて所定の機器として完成される。
【0003】
ところで、図10に示したようなワーク101の場合には、貫通孔105及び105間のピッチP1 、P2 等については、高い寸法精度が要求されるが、その輪郭形状の絶対的寸法精度はそれ程重要ではない。一方、製造過程において、その外周縁部に生じるいわゆる「バリ」と称される部分を除去する必要がある。又、輪郭形状に応じて面取加工を施したり、端面を一定の加工面精度に仕上げる必要がある。その際、単なるバリ取りだけを行う場合には、ブラッシングホイール、ワイヤーホイール等の可撓性工具を使用して行えばよいが、輪郭形状に応じて面取を施したり、端面を一定の加工面精度に仕上げる場合には、エンドミル、ロータリーバー、チャンファーカッター等の切削工具を使用することになる。
【0004】
上記切削工具を使用して、仕上加工を施す切削装置としては、例えば、図11及び図12に示すようなものがある。まず、基台201があり、この基台201上には、インデックステーブル装置203が設置されている。切削の対象になっているワーク205は、このインデックステーブル装置203上に載置され、その上方に設けられた空圧式のワーククランプユニット207によってクランプされる。
【0005】
一方、基台201上には、スライドテーブル209が設置されており、このスライドテーブル209は、エアーシリンダ211によってワーク205方向に進退されるようになっている。上記スライドテーブル209の基端部には、図12に示すように、コイルスプリング213が装着されている。上記スライドテーブル209の先端部には、カッター駆動ユニット215が取り付けられている。このカッター駆動ユニット215の先端には、ロータリーバー217が取り付けられている。このロータリーバー217を回転するワーク205の外周縁部に圧接させて切削を施す。
尚、圧接時の所定の押圧力は、上記コイルスプリング213によって提供される。
【0006】
既に述べたインデックステーブル装置203の下端には、ワーク形状モデルカム219が取り付けられている。一方、スライドテーブル209側には、アーム221を介してスタイラスローラ223が取り付けられている。インデックステーブル装置203の回転により上記ワーク形状モデルカム219も回転し、それによって、スタイラスローラ223を介して、スライドテーブル209が、ワーク形状モデルカム219の形状に沿って進退する。このような作用により、ワーク205に対するロータリーバー217の位置制御を行い、ワーク形状モデルカム219の輪郭形状を倣ってワーク205に切削を施す。
尚、図中符号221は操作制御盤であり、符号223は面取量調整ノブである。
【0007】
又、別の切削装置として、図13及び図14に示すようなものがある。まず、基台301があり、この基台301上には、X・Yサーボスライドユニット303が設置されている。このX・Yサーボスライドユニット303は、図14に示すように、X方向スライダ305と、このX方向スライダ305に取り付けられたY方向スライダ307とから構成されている。上記Y方向スライダ305には、カッター駆動ユニット308が取り付けられている。このカッター駆動ユニット308の先端には、エンドミル309が取り付けられている。
【0008】
上記Y方向スライダ307は、X方向スライダ305によってX方向に移動し、カッター駆動ユニット308は、Y方向スライダ307によってY方向に移動する。よって、カッター駆動ユニット308は、X方向及びY方向に移動して、任意の(X・Y)座標値の場所に移動することになる。
【0009】
又、基台301上には、例えば、三爪式エアーチャック311が設置されていて、この三爪式エアーチャック311上には、ワーク313が載置・固定されている。又、基台301上であって上部には、操作盤315、サーボスライドユニットコントローラ317が設置されている。又、エンドミル309による切削位置には、図14に示すように、切削油ノズル319及びエアーブロー用ノズル321が配置されていて、夫々切削油と加圧エアーが供給されるようになっている。又、基台301上であって下部には、起動スイッチや非常停止スイッチ等の各種スイッチ323が設置されている。
尚、図14中符号325はワーク位置決め用のストッパ部材を示す。
【0010】
上記構成によると、ワーク313は三爪式エアーチャック311によって所定の位置に保持されている。一方、サーボスライドユニットコントローラ317には、図示しないティーチングボックス等を介して、エンドミル309の軌道情報が予め入力・記憶されている。この軌道情報は、ワーク313を所定の寸法、形状に仕上げる為の情報である。そして、サーボスライドユニットコントローラ317からの制御信号によって、X・Yサーボスライドユニット303が駆動して、エンドミル309に所定の軌道情報に沿った動作を行わせる。それによって、ワーク313に所定の切削が施される。
【0011】
上記従来の構成によると次のような問題があった。図10に示したようなワーク101の場合には、既に説明したように、輪郭形状の絶対的寸法精度はそれ程重要ではなく、実際に製造されるワークの輪郭形状にバラツキがある。このように輪郭形状にバラツキがある多数のワーク101に対して、バリを除去して輪郭形状に応じて所定の面取を施す必要があり、又、端面を一定の加工面精度に仕上げる必要がある。
【0012】
このような観点から従来の切削装置をみてみると、何れの装置の場合にも、ワーク形状モデルカム219に倣って、或いは、モデルワークに基づいて予め設定された軌道情報に沿って、全てのワーク205、313に対して画一的な切削を施す構成になっている。よって、ワーク205、213の輪郭形状にバラツキが有った場合には、切削の深さにバラツキが発生してしまい、場所によっては、切削の深さが深過ぎて面取量が大きくなってしまったり、場合によっては、工具が破損してしまうことも発生した。逆に、切削の深さが浅過ぎて面取量が小さくなってしまい、極端な場合には、バリが一部残ってしまうというような事態が発生してしまう。このように、従来の切削装置の場合には、ワークの輪郭形状のバラツキによって仕上げ状態にバラツキが発生してしまうという問題があった。
【0013】
又、別の問題として作業が困難であるという問題があった。これは、特に、図13、図14に示した切削装置の場合に顕著な問題である。すなわち、この切削装置の場合には、既に説明したように、予めワークに応じた軌道情報を入力・記憶させておく必要がある。この作業は、具体的には輪郭形状に沿って多数のプログラミングポイントを設定し、それらプログラミングポイトンの(X・Y)座標値を設定して、それをティーチンクボックスを使用して入力・記憶させていくものである。この種の作業は決して簡単なものではなく、ワークの種類が変更された場合には、その都度行う必要があり、又、ワークの輪郭形状が複雑になればなる程、プログラミングポイントの数が増大して困難を要することになる。
【0014】
このような点に鑑みて、特許出願人は、「追従加工装置」なる発明を提案している。その詳細は、特開平5−200655号公報に記されている。
しかしながら、特開平5−200655号公報に記されている追従加工装置においては、加工工具をワークに圧接させるときの押圧力をロードセンサによって検出する構成になっている。そして、全体としては、構成も簡略化され作業も大幅に容易になってはいるものの、ロードセンサの検出値に基づく制御やサーボモータによるプログラム制御のための構成が複雑になるとともに高価になってしまうという問題があった。
そこで、特許出願人は、そのような高価な装置や複雑な制御を要することなく、所望の加工を行う「加工装置」を提案している(特願平9−13415号の願書に添付した明細書等)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、特許出願人が、特願平9−13415号の願書に添付した明細書等で提案している加工装置においては、工具にいわゆる「倣い装置」を一体に取り付け、その倣い装置によって、ワークの輪郭を倣いながら工具によって所望の加工を施すようにしているが、その倣い装置の構成が比較的大型であるために、輪郭形状が複雑であって、例えば、曲率の小さな円弧形状をなす凹部を備えたようなワークに対して対応仕切れないという問題があった。
【0016】
この点に関して、図15を参照して、詳細に説明する。図15は、倣い装置の一部の構成を示す正面図であり、まず、工具基台には、スピンドル401が回転可能に取り付けられていて、このスピンドル401には、回転工具403が着脱可能に取り付けられている。又、上記スピンドル401には、倣い装置405が同軸に取り付けられている。この倣い装置405は、スピンドル401より突設された軸部材407と、この軸部材407の先端に取り付けられた倣いローラとしてのベアリング409と、固定用ナット410とから構成されている。
上記ベアリング409は、上記軸部材407に固着された内輪部材409aと、この内輪部材409aの外周側に間隔を存した状態で配置された外輪部材409bと、これら内輪部材409aと外輪部材409bとの間に配置された複数個のボール409cとから構成されている。そして、 このうよな構成をなす倣いローラとしてのベアリング409をワーク411の側部に圧接し、ワーク411が回転することより、その輪郭を倣っていくものである。
尚、倣いローラとしてこの種のベアリング409を使用するのは、倣い部材が回転工具403と一体回転する構成になっているからである。そして、回転工具403と一体化し内輪部材409aは回転工具403と一体的に高速回転し、それに対して、外輪部材409bはワーク411によって比較的低速で回転することになる。
【0017】
ところが、上記構成によると、まず、倣いローラとしてベアリング409を使用している関係上、その外径が比較的大きくなってしまうという問題があった。すなわち、ベアリング409は、構成上、少なくとも、上記した内輪部材409a、外輪部材409b、ボール409cを必要とし、それだけ外径が大きくなってしまうからである。このように倣いローラの外径が比較的大きい場合には、ワーク411の輪郭が、例えば、小さな曲率で形成された円弧形状をなしている場合に、そこに入り切れなくて、結局、ワーク411の輪郭を正確に倣うことができず、ワークの全周に所望の面取加工を施すことができなくなってしまうものである。
又、ベアリング409をある程度の小径化できたとしても、その場合には、ベアリング409の軸径が細くなってしまい、ワーク411に圧接したときの力に耐えられないおそれがあった。
【0018】
又、ワーク411が薄肉になっていった場合にも対応仕切れないという問題があった。すなわち、従来のベアリング409を使用した場合には、構成上、ボール409cを必要とするため、薄型化には自ずと限界がある。したがって、ワーク411が薄肉になっていった場合には、それに対応することができないという問題があった。すなわち、ワーク411は所定のテーブル上に載置・固定されることになるが、その状態で、ワーク411の側面にベアリング409を当接させると、その状態では、工具403がワークに届かなくなってしまうことになり、結局、そのような薄肉のワークに対しては、所望の面取加工を施すことができなくなってしまうという問題があった。
【0019】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、輪郭形状が複雑であって、例えば、曲率が小さな円弧形状をなす凹部を備えたようなワークや、薄肉状のワークに対しても対応することが可能な加工装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による加工装置は、基台と、上記基台に設けられワークを保持して回転させるワーク保持・回転手段と、上記基台に設けられワークに向かう水平方向に進退自在に構成され加工用工具を回転可能に保持していると共に昇降可能に構成された工具基台と、上記工具基台をワークに向かう水平方向に常時一定の押圧力で押圧する押圧手段と、上記工具基台より鉛直下方に延長された垂直支持部材と、上記垂直支持部材より上記加工用工具の先端位置方向に向かって水平方向に延長されその先端部がテ―パ状に縮幅されていると共に段付状に薄肉化されている板状の支持部材と、上記支持部材の先端部に軸部を介して回転可能に取り付けられた倣い部材とから構成され、上記倣い部材の先端の曲率中心は上記加工用工具の回転中心と一致していて、上記倣い部材をワークに所定の圧接力で圧接させワークが回転することによりその輪郭形状に応じて進退することにより工具基台全体を進退させる倣い装置と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による加工装置は、請求項1記載の加工装置において、上記倣い部材は支持部材の先端に回転自由に取り付けられた倣いローラであることを特徴とするものである。
又、請求項3による加工装置は、請求項記載の加工装置において、上記倣い部材は支持部材の先端においてループ状に回転自由に取り付けられた倣いベルトであることを特徴とするものである。
【0021】
すなわち、本発明による加工装置の場合には、倣い装置を、上記工具基台より鉛直下方に延長された垂直支持部材と、上記垂直支持部材より上記加工用工具の先端位置方向に向かって水平方向に延長されその先端部がテ―パ状に縮幅されていると共に段付状に薄肉化されている板状の支持部材と、上記支持部材の先端部に軸部を介して回転可能に取り付けられた倣い部材とから構成され、上記倣い部材の先端の曲率中心は上記加工用工具の回転中心と一致していて、上記倣い部材をワークに所定の圧接力で圧接させワークが回転することによりその輪郭形状に応じて進退することにより工具基台全体を進退させる構成としたので、それによって、倣い装置の倣い部材が加工用工具と一体回転する必要はなくなり、従来のようなベアリングでなくても倣い機能を発揮できるようになった。したがって、例えば、単純なローラ部材として構成することもでき、それによって、小型化、小径化、薄型化を図ることができるので、輪郭形状が複雑なワークや薄肉状のワークに対しても充分に対応することが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図5を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明する。本実施の形態は、本発明を、面取装置用倣い装置として適用したものを示すものであり、まず、図1及び図2を参照して、面取装置の概略構成から説明する。まず、基台1があり、この基台1は底面側に複数個(この実施の形態の場合には4個)の移動用キャスター2を備えているとともに、任意の位置で固定するめための複数個(この実施の形態の場合には4個)の固定機構4を備えている。上記基台1上には、ワークチャックユニット3が設置されている。このワークチャックユニット3上にワーク5(図3中仮想線で示す)が載置・固定されることになる。上記ワークチャックユニット3は、ワーク回転用駆動モータを備えていて、このワーク回転用駆動モータによって、載置・固定されたワーク5を、例えば、360°回転させるものである。
【0023】
上記ワークチャックユニット3の上方位置には、工具基台7が配置されていて、この工具基台7は、駆動手段によって、昇降可能に構成されているとともに、ワークに対して離接する方向に移動可能に構成されている。上記工具基台7には、図3に示すように、スピンドル9が設けられていて、このスピンドル9の先端に、例えば、加工用工具としての回転工具11が着脱可能に取り付けられている。そして、図3に示すように、回転工具11を回転するワーク5の上端縁部に圧接させながら切削を施すことにより、所定の面取幅で面取加工を行うものである。
【0024】
上記工具基台7には倣い装置13が取り付けられている。この倣い装置13は、図3及び第4に示すように、工具基台7側より鉛直下方に延長された垂直支持部材15と、この垂直支持部材15の下端より水平方向に延長された水平支持部材17と、この水平支持部材17の先端に取り付けられ水平平面上において回転可能(フリーな状態)な状態に配置された倣い部材としての倣いローラ19とから構成されている。上記倣いローラ19の水平支持部材17に対する取付構造をみてみると、図5に示すようになっている。
【0025】
まず、水平支持部材17の先端部において、軸部21が上方に向けて突設されていて、この軸部21の外周部が着座部23となっている。又、上記軸部21の中心位置には貫通孔25が形成されていて、この貫通孔25には雌螺子部27が形成されている。上記雌螺子部27には固定ネジ29が螺合されている。
そして、倣いローラ19を取り付ける場合には、まず、倣いローラ19を着座部23上に着座させるように配置する。後は、固定ネジ29を雌螺子部27に螺合させればよい。それによって、倣い部材19はその回転を許容された状態で取り付けられるとともに、上方への抜けが固定ネジ29の頭部29aによって規制されることになる。
又、水平支持部材17の軸部21の中心位置は、回転工具11の回転中心と一致するように構成されている。
【0026】
ここで、工具基台7のワーク5に対して水平方向から離接する構成について説明すると、工具基台7はその全体が図示しない弾性手段(例えば、発条式バネ部材)によって所定の付勢力でワーク5方向に付勢されていて、上記倣いローラ19がワーク5の側面に当接することによりその位置を規制される。そして、ワーク5がワークチャックユニット3によって回転させられた場合には、ワーク5の輪郭形状によって倣いローラ19が進退することになり、結局、倣いローラ19によってワーク5の輪郭を倣うことになる。このような倣い作用によって、工具基台7ひいては回転工具11が同様に進退することになり、それによって、ワーク5の輪郭形状に関係なく、所定の面取幅で面取加工を施すものである。
【0027】
以上の構成を基にその作用を説明する。まず、ワークチャックユニット3上にワーク5を載置・固定する。この場合、ワークチャックユニット3の回転中心を含む範囲内であれば、何処にワーク5を載置・固定してもよい。次に、工具基台7をワーク5の方向に前進させる。それによって、倣い装置13の倣いローラ19がワーク5の側面に当接する。この時点では、倣いローラ19が所定の圧接力でワーク5の側面に当接する。この時点では、倣いローラ19が所定の圧接力でワーク5の側面に圧接された状態にある。次に、工具基台7が所定量だけ下降する。それによって、回転工具11がワーク5の上端縁部に所定の切削幅をもって圧接されることになる。後は、ワーク5を360゜だけ回転させれば、ワーク5の上端縁部に対して所定の面取加工を施すことができる。
その際、ワーク5の輪郭に沿って倣いローラ19がそれを倣っていき、それによって、工具基台7ひいては回転工具11が適宜進退することになり、結局、ワーク5の輪郭にかかわらず、一定の切削幅で面取加工を施すことができる。
【0028】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、倣い装置13を回転工具11とは独立した状態で工具基台7に設けたことにより、倣い装置13、特に、倣いローラ19の部分の構成を簡略化させることができるようになった。すなわち、倣いローラ19の取付構造部において、従来は、ベアリングを採用する必要があった。これは、倣いローラ19を回転工具11と同軸に取り付けていて、回転工具11と同期して回転するようになっている為である。これに対して、本実施の形態の場合には、倣いローラ19が回転工具11と同期して回転するようになっておらず、単に、回転するワーク5によって回転させられるだけの構成になっており、結局、従来必要であったベアリング構造が不要になったものである。したがって、そのベアリング構造にした場合に比べて、外輪部材及びボール部材が不要となり、単に、倣いローラ19だけを設ければよくなったからである。そして、倣いローラ19の部分が小径になったものである。
【0029】
又、倣いローラ19の部分が小径になったことにり、より複雑な輪郭形状をなすワーク5に対しても、所定の面取加工を施すことができるようになった。
これを図6を参照して詳しく説明する。図6に示すワーク5は、その輪郭形状が複雑であって、凹部5aの円弧形状の曲率も小さなものとなっている。したがって、従来のベアリング方式の場合には、図6中仮想線で示すように、その外径が大き過ぎて、凹部5aを残らず倣うことができなくなってしまう。これに対して、本実施の形態の場合には、倣いローラ19を小径化することができるので、曲率の小さな凹部5aに対しても充分に対応することが可能となり、所定の面取加工を施すことが可能となる。
【0030】
又、本実施の形態のような構成にすることにより、倣いローラ19の薄型化も図ることができる。これは、ベアリング方式の場合のようなボール材が不要になったからである。したがって、ワーク5が薄肉状のものであっても充分に対応することができるようになった。
その他、ベアリング方式を採用した場合の不具合を全て解消することができるようになった。
【0031】
次に、図7を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は、倣いローラ19の水平支持部材17に対する取付構造を変えたものである。なすわち、水平支持部材17側の軸部21の外周部31は、上方に向かってその外径が徐々に大きくなるように形成されている。一方、上記軸部21に嵌合せられる倣いローラ19には、嵌合孔33が形成されていて、この嵌合孔33は、下方に向かってその内径が徐々に小さくなるように構成されている。又、上記嵌合孔33の最小内径(D1 )は、外周部31の最大外径(D2 )より所定量だけ大きく設定されている。
【0032】
上記構成において、倣いローラ19が回転するワーク5に当接されると、倣いローラ19は、図7中右側に付勢されることになり、その状態でワーク5によって回転せられることになる。その際、倣いローラ19の上方への抜けは確実に規制されることになる。
したがって、前記第1の実施の形態の場合と同様の効果を奏することができるのはもとより、この実施の形態の場合には、倣いローラ19の取付構造がより簡単なものとなり、その着脱も極めて容易なものとなる。
【0033】
次に、図8及び図9を参照して本発明の第3の実施の形態を説明する。この実施の形態の場合には、倣い部材の構成とその取付構造を変えたものである。
まず、水平支持部材17の先端部には、軸部41、43が所定の間隔を存した状態で突設されている。上記軸部41の先端には鍔部41aが形成されている。上記軸部41と軸部43には、倣い部材としての倣いベルト45が巻回されている。このような構成によっても同様の作用・効果を奏することができる。
尚、この場合には、ワーク5の回転によって、ベルト45がループ状に回転するように、ワーク5とベルト45との間の摩擦係数を、ベルト45と軸部41、3との間の摩擦係数より大きくすることが好ましい。そのためには、例えば、軸部41、43等をテフロン等の樹脂製とすることが考えられる。
【0034】
尚、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。
まず、前記第1乃至第3の実施の形態の場合には、支持部材の先端に別の部材である倣い部材を移動可能に取り付ける構成としたが、例えば、倣い部材の部分を固定するような場合も考えられる。例えば、超硬合金製の倣い部材であれば、ワーク5との摺動接触による摩耗も極めて少ないので、固定した状態(回転しない状態)でワーク5に圧接させることが可能となる。
又、前記第1乃至第3の実施の形態の場合には、加工装置として面取装置例に挙げて説明したが、その他の加工装置であって、倣い装置を必要とするものについては同様に適用可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明による加工装置によると、倣い装置を、上記工具基台より鉛直下方に延長された垂直支持部材と、上記垂直支持部材より上記加工用工具の先端位置方向に向かって水平方向に延長されその先端部がテ―パ状に縮幅されていると共に段付状に薄肉化されている板状の支持部材と、上記支持部材の先端部に軸部を介して回転可能に取り付けられた倣い部材とから構成され、上記倣い部材の先端の曲率中心は上記加工用工具の回転中心と一致していて上記倣い部材をワークに所定の圧接力で圧接させワークが回転することによりその輪郭形状に応じて進退することにより工具基台全体を進退させる構成としたので、倣い装置の倣い部材が加工用工具と一体回転する必要はなくなり、従来のようなベアリングでなくても倣い機能を発揮できるようになった。したがって、例えば、単純なローラ部材として構成することもでき、それによって、小型化、薄径化を図ることができるようになった。したがって、従来加工を施すことができなかった輪郭形状が複雑なワークや薄肉状のワークに対しても充分に対応することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、加工装置の全体の構成を示す側面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、加工装置の全体の構成を示す正面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示す図で、加工装置用倣い装置の構成を示す側面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示す図で、加工装置用倣い装置を下方からみた図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態を示す図で、倣いローラの取付構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態を示す図で、第1の実施の形態における倣いローラの作用及び従来の倣いローラの作用をワークとの関係で示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す図で、倣いローラの取付構造を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態を示す図で、倣い部材の取付構造を示す断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態を示す図で、図8のIX-IX 矢視図である。
【図10】従来例の説明に使用した図で、ワークの形状等を示す平面図である。
【図11】従来例を示す図で、切削装置の正面図である。
【図12】従来例を示す図で、切削装置の平面図である。
【図13】従来例を示す図で、切削装置の正面図である。
【図14】従来例を示す図で、切削装置の平面図である。
【図15】従来例を示す図で、加工装置用倣い装置の一部の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
5 ワーク
7 工具基台
11 回転工具(加工用工具)
13 倣い装置
15 垂直支持部材
17 水平支持部材
19 倣いローラ(倣い部材)

Claims (3)

  1. 基台と、
    上記基台に設けられワークを保持して回転させるワーク保持・回転手段と、
    上記基台に設けられワークに向かう水平方向に進退自在に構成され加工用工具を回転可能に保持していると共に昇降可能に構成された工具基台と、
    上記工具基台をワークに向かう水平方向に常時一定の押圧力で押圧する押圧手段と、
    上記工具基台より鉛直下方に延長された垂直支持部材と、上記垂直支持部材より上記加工用工具の先端位置方向に向かって水平方向に延長されその先端部がテ―パ状に縮幅されていると共に段付状に薄肉化されている板状の支持部材と、上記支持部材の先端部に軸部を介して回転可能に取り付けられた倣い部材とから構成され、上記倣い部材の先端の曲率中心は上記加工用工具の回転中心と一致していて、上記倣い部材をワークに所定の圧接力で圧接させワークが回転することによりその輪郭形状に応じて進退することにより工具基台全体を進退させる倣い装置と、
    を具備したことを特徴とする加工装置。
  2. 請求項1記載の加工装置において、
    上記倣い部材は支持部材の先端に回転自由に取り付けられた倣いローラであることを特徴とする加工装置。
  3. 請求項記載の加工装置において、
    上記倣い部材は支持部材の先端においてループ状に回転自由に取り付けられた倣いベルトであることを特徴とする加工装置。
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