JP3711704B2 - 半導体厚測定装置及びその測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体圧力センサなどに用いられる半導体薄肉ダイヤフラム等の半導体厚を測定する装置及びその方法に関する。特に、エッチング等による半導体の加工中において非接触でリアルタイムにて半導体厚の測定を可能とする半導体厚測定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体厚を非接触で計測する装置としては、例えば特開平7-306018号公報に開示されている技術がある。この技術では、光源の波長を所定量掃引して光ビームを半導体の測定部位に照射し、半導体に照射されて反射又は透過した光ビームの干渉光をデジタル信号として検出し、その検出信号の周波数が半導体の肉厚と比例することを用いて半導体厚を検出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術では、光源波長の掃引量と、検出信号を得る際のデータ取得間隔の設定に関して明らかにされていない。この技術では半導体厚が厚肉の場合には高い周波数の干渉光が得られるので、厚肉の半導体を計測することにより例えば図7(a)に示されるような信号波形が得られるように、光源の波長掃引量及びデータ取得間隔を比較的小さく設定したとする。そして、この状態で薄肉の半導体厚を測定すると、波長掃引量が不足し、図7(b)に示されるような干渉光の波数が極端に不足した波形が得られる。これにより、周波数解析の精度が劣化するので、半導体厚測定の精度が劣化するという問題がある。
又、半導体厚が薄肉の場合には低い周波数の干渉光が得られるので、薄肉の半導体を計測することにより例えば図8(a)に示されるような信号波形が得られるように、光源の波長掃引量及びデータ取得間隔を比較的大きく設定したとする。そして、この状態で厚肉の半導体厚を測定すると、図8(b)に示されるようにデータが欠落して計測精度が劣化するという問題があり、データの欠落を防止するためにデータ取得間隔を小さくすると、データ数が増加し、データ処理時間が増加するという問題がある。
このため、従来では測定対象の厚みを推定し、その値から経験的に波長掃引量及びデータ取得間隔を設定する必要があり、広範囲な厚みの測定が要求される分野、例えば半導体加工中の計測等において自動化が困難であった。又、干渉信号の品質が最適となる条件を常時維持することができないので、半導体厚の全範囲において計測精度を維持できないという問題がある。
【0004】
従って、本発明の目的は、上記課題に鑑み、測定対象である半導体の肉厚に応じて波長掃引量及びデータ取得間隔を適切な値に設定することにより、計測精度の向上及びデータ処理時間の短縮を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の手段によれば、測定対象としての半導体に可変波長の光ビームを照射し、その半導体から得られる信号光を用いて半導体の肉厚を測定する非接触型の半導体厚測定装置において、光照射手段により半導体の透過波長領域内で光ビームの波長が変化されて放射され、その光ビームは光学系手段により半導体の測定部位に照射される。この半導体に照射された光ビームの反射光又は透過光による信号光の強度が、光強度検出手段により所定の時間間隔で検出される。光照射手段により放射される光ビームの掃引開始波長及び掃引終了波長と、光強度検出手段による信号光の強度を検出するときの時間間隔とが、半導体の肉厚に応じて制御手段により制御される。続いて、信号処理手段により、光強度検出手段により得られた信号光の強度変化から位相変化量が算出される。ここでいう位相変化量とは、各種の方法で決定され得るが、掃引区間の平均周波数からも求めることができる。そして、解析手段により、信号処理手段により得られた位相変化量に基づいて半導体厚の絶対値が算出される。これにより、半導体に照射される光ビームの掃引開始波長及び掃引終了波長と、干渉光の強度を検出するときの時間間隔とが、半導体の肉厚に応じて制御されるので、半導体の肉厚の変化に伴って生ずる検出精度の劣化を防止できると共に、適正な数のデータを取得できるのでデータ処理時間を短縮できる。
【0006】
請求項2に記載の手段によれば、光学系手段に設けられた参照用光学系手段により、光ビームを複数の光路に分離して、既知の厚さの参照用半導体に照射する。そして、参照用半導体からの参照信号光と、測定対象からの信号光とが信号処理手段に入力され、位相変化量が演算される。これにより、光ビームの波長を正確に検出せずとも、半導体厚の絶対値を計測することができる。
【0007】
請求項3に記載の手段によれば、特定の波長を選択する波長選択素子を、駆動手段により所定方向に駆動し、光ビームに対する波長選択素子の角度を任意に変化させることで、光ビームの波長を任意に変化させることができる。
【0008】
請求項4に記載の手段によれば、光ビームに対する波長選択素子の角度と光ビームの波長との関係がデータテーブルに記憶され、この記憶された関係に基づいて制御手段により光ビームを任意の波長に制御することができる。
【0009】
請求項5に記載の手段によれば、制御手段により最大出力が得られる波長の近傍にて光ビームの波長が制御されることにより、光源の出力が大きい領域での計測を実現できる。
【0010】
請求項6に記載の手段によれば、半導体の肉厚が測定時間経過に伴って変化するとき、所定の演算サイクルで半導体の肉厚が測定され、解析手段にて算出された半導体の肉厚の前回の絶対値を用いて制御手段により次回の掃引開始波長、掃引終了波長及び検出の時間間隔を制御することにより、肉厚の変化に応じて最適な掃引開始波長、掃引終了波長及び検出の時間間隔を設定できる。
【0011】
請求項7に記載の手段によれば、半導体の肉厚の前回の絶対値をd、半導体の屈折率をn、解析に適した周波数をFb としたとき、掃引開始波長λs 、掃引終了波長λe をそれぞれ、
λs = 4ndλ0 /(4nd+λ0 ・Fb )
λe = 4ndλ0 /(4nd−λ0 ・Fb )
で与えることにより、掃引開始波長及び掃引終了波長を容易に算出できる。
【0012】
請求項8に記載の手段によれば、掃引開始波長をλs 、掃引終了波長をλe 、解析で許される処理時間内で処理できる最大のデータ数をNb としたとき、信号光強度を検出するときの波長間隔dλを、
dλ = (λe −λs )/Nb
で定義することにより、検出間隔を容易に算出できる。
【0013】
請求項9に記載の手段によれば、測定対象としての半導体に可変波長の光ビームを照射し、その半導体から得られる信号光を用いて半導体の肉厚を測定する非接触型の半導体厚測定方法において、半導体の透過波長領域内で半導体の肉厚に応じて光ビームの掃引開始波長及び掃引終了波長を変化させて半導体の測定部位に照射し、半導体から得られる光ビームの反射光又は透過光による信号光の強度を半導体の肉厚に応じた所定の時間間隔で検出する。そして、信号光の強度変化から位相変化量を算出し、その位相変化量に基づいて半導体の肉厚の絶対値を算出する。
これにより、半導体の肉厚に応じて光ビームの波長掃引量と、データ取得間隔とが設定されるので、計測精度が向上し、データ処理時間が短縮した測定方法を実現できる。
【0014】
請求項10に記載の手段によれば、半導体の肉厚の測定時間経過に伴って変化するとき、所定の演算サイクルで半導体の肉厚が測定され、解析手段にて算出された半導体の肉厚の前回の絶対値を用いて制御手段により次回の掃引開始波長、掃引終了波長及び検出の時間間隔を制御することにより、肉厚の変化に応じて最適な掃引開始波長、掃引終了波長及び時間間隔を設定できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
(第1実施例)
図1は、本発明の具体的な実施例に係わる半導体厚計測装置100の構成を示したブロック図である。半導体厚測定装置100は、可変波長の光ビーム2を放射する光源1を備え、光源1より放射された光ビーム2は光学素子(光学系手段)3により半導体サンプル4の測定部位に照射される。半導体サンプル4で反射された光ビーム5の強度は光強度検出器6により検出され、その検出信号はA/Dコンバータ12に取り込まれ、デジタル値に変換される。デジタル変換された検出信号を用いて周波数解析器(信号処理手段)13にて周波数解析が行われ、検出信号の周波数が求められる。この周波数に基づいて換算器(解析手段)14により半導体厚が算出される。
【0016】
光源1において、光増幅器7には安価で取り扱いが容易な半導体レーザ等が用いられ、光源1の内部でレーザ共振器が構成されている。この共振器内に挿入される波長選択素子8は、回折格子、ファブリペローエタロン、干渉フィルタ等が使用可能であり、光ビームに対する波長選択素子8の成す角度を変えることで選択波長のピークが変化する。光源1の発振波長は、波長選択素子8の選択波長のピークにほぼ一致するため、波長選択素子8の光ビームに対する角度位置によって光源1から出力される光ビーム2の波長を制御できる。
【0017】
波長選択素子8には駆動機構9が接続されており、この駆動機構9により波長選択素子8は反転又は回転動作される。この駆動機構9は、例えばステッピングモータやメータスキャナ等から成り、ドライバ回路11により駆動される。駆動機構9及びドライバ回路11が、請求項でいう駆動手段に相当する。
波長選択素子8の角度位置情報と、光源1より出力される光ビーム2の波長との関係が予め測定されており、その一例を図2に示す。図2に示されるように、波長選択素子8の角度位置情報と、光ビーム2の波長とは非線形関係にあり、データテーブル10として図略のメモリに格納されている。このデータテーブル10を用いて波長選択素子8の光ビームに対する角度を駆動機構9を介して所定の角度に設定することにより、光ビーム2の波長を所望の値に設定することができる。
【0018】
光源1より出力される光ビーム2は、光学素子3によりその強度が反射方向と透過方向とに二分され、その一方である光ビーム2に測定対象としての半導体サンプル4が配置されている。半導体サンプル4で反射された光ビーム5は、半導体サンプル4の表面と裏面とで反射された光が干渉して構成されたものであり、半導体サンプル4の厚みに応じた干渉光を成している。
このとき、光ビーム2の波長の変化は、半導体サンプル4の肉厚の変化より十分に速いものとする。尚、光ビーム2の照射は、光ビーム2、5の光路を妨げなければ半導体サンプル4の加工中であってもかまわない。
【0019】
半導体サンプル4で反射された光ビーム5は光学素子3を介して、光強度検出器6に導かれる。光強度検出器6では光ビーム5の強度が電気的に検出され、その検出信号はA/Dコンバータ12にてデジタルデータとして取り込まれる。この光強度検出器6及びA/Dコンバータ12が請求項でいう光強度検出手段に相当する。
周波数解析器13では、A/Dコンバータ12でデジタル値に変換された出力値と、駆動機構9の角度データ(出力値)を光源1の波長に換算した値とを対応させて信号波形を形成し、周波数解析を施して干渉信号のスペクトラムを求め、その最大値を中心周波数として算出する。
換算器14では、周波数解析器13により得られた周波数を半導体厚の絶対値に換算して出力する。
制御装置(制御手段)15は、換算器14の出力値を用いて駆動機構9による波長掃引量及びA/Dコンバータ12によるデータ取得間隔を最適な値に設定する。
【0020】
次に、図4に示すフローチャート及び図5に示す模式図を用いて波長掃引量及びデータ取得間隔を最適な値に設定して半導体厚を算出する方法を以下に説明する。
まず、極力光源1の出力の大きな領域で計測を行うために、図5(a)に示されるように、光源1の出力が最も高い波長λ0 を求めておく。そして、算出された半導体厚dを用いて掃引開始波長λs 、掃引終了波長λe を式(1)及び(2)を用いて算出する(ステップ100)。
【0021】
【数1】
λs = 4ndλ0 /(4nd+λ0 ・Fb ) ─(1)
【数2】
λe = 4ndλ0 /(4nd−λ0 ・Fb ) ─(2)
【0022】
式(1)及び(2)において、nは測定対象の屈折率、Fb は解析に適した固定の周波数であり、得られる干渉波の波長掃引点間当たりの平均周波数である。次に、式(1)、(2)で得られた波長λs 、λe が光源1の波長可変能力内であるか否かを判定する(ステップ102)。ステップ102にて、波長λs 、λe が光源1の波長可変能力内にない場合には、図5(b)に示されるようにλs 、λe が光源1の波長可変能力内に位置するように所定量だけシフトさせ(ステップ104)、ステップ106に進む。ステップ102にて波長λs 、λe が波長可変能力内にある場合には、波長λs 、λe をシフトさせずにステップ106に進む。
【0023】
ステップ106では、図5(c)に示すようにデータテーブル10に格納されたデータを用いて波長λs 、λe をそれぞれ波長選択素子8の角度位置θs 、θe に変換する。
次に、式(3)を用いてA/Dコンバータ12によるデータ取得間隔の最適値dλを算出する(ステップ108)。
【0024】
【数3】
dλ = (λe −λs )/Nb ─(3)
【0025】
式(3)において、Nb は最適なデータ数であり、解析で許される処理時間内で処理できる最大の値に設定する。
次に、計測条件として、ステップ106で得られた波長選択素子8の角度位置θs 、θe と、ステップ108で得られたデータ取得間隔dλとを設定する(ステップ110)。
次に、ドライバ装置11により駆動機構9を駆動させて波長選択素子8の角度位置をθs からθe まで変化させ、光源1から放射される光ビーム2の波長をλs からλe まで掃引する。このときの干渉光をデータ取得間隔dλにてA/Dコンバータ12により検出し、その検出信号に対して周波数解析を施してスペクトラムを求め、その最大値を中心周波数fとして算出する。この中心周波数fに対して2πfが、請求項でいう位相変化量に対応する。これを用いて厚さdが算出される(ステップ112)。このような処理が半導体サンプル4の加工中に所定時間間隔で繰り返して実行される。
【0026】
上記処理により、半導体の加工中のリアルタイム計測において、半導体厚に応じて波長掃引量とデータ取得間隔とが最適な値に設定されることにより、半導体厚に変化に伴って生ずる精度劣化を防止し、計測精度を向上できると共に、適正な数のデータを取得できるのでデータ数の増加による処理時間の増加を防止し、計測速度を向上できる。
上記方法により得られた干渉信号の波形の一例を図3に示すが、半導体の肉厚の変化によって干渉信号の周波数が極端に変化せずに常に同程度の周波数(Fb 近傍)が得られる。図3(a)は厚肉の場合の干渉信号の波形を示し、図3(b)は薄肉の場合の干渉信号を示しているが、肉厚が変化しても常に同程度の周波数が得られることから、周波数解析においてスペクトラムの最大値の探索が容易になり、周波数解析時間を短縮できる。
又、加工中に限らず、半導体の厚みの変化が比較的なだらかな対象を測定する場合でも測定毎に計測条件が最適化でき、上記と同等の効果が得られる。
【0027】
上記実施例において、加工中において干渉信号が劣化する場合には、良質な干渉信号が得られたときのみに限定して計測条件を変更する構成としてもよい。
又、λ0 を光源1の出力が最大になる波長に定義したが、波長掃引範囲の中心点としてもよい。このとき、図4のフローチャートにおいてステップ104のλs 、λe のシフト処理は不要になる。
又、データテーブル10を用いて角度位置を光源波長に変換する構成としているが、予め求めておいた変換式を用いて角度位置を光源波長に変換する構成としてもよい。
又、波長選択素子8としては、上記に示されたものの他に超音波フィルタを用いることも可能である。その場合、超音波フィルタの駆動周波数と波長との関係をデータテーブル10に格納すればよい。
又、データ取得間隔dλを波長掃引量(λe −λs )をデータ数Nb で除算して求めたが、波長選択素子8の角度変化範囲(θe −θs )をデータ数Nb で除算して一定角度間隔を求め、その角度間隔毎にデータを取得してもよい。
又、波長選択素子8を操作するコントロール電圧等の信号を一定間隔に等分し、その信号に同期させてデータを取得してもよい。
【0028】
(第2実施例)
図6は、本発明の第2実施例に係わる半導体厚測定装置101の構成を示したブロック図である。本実施例の特徴は、請求項でいうところの参照用光学系手段を備えた点にある。即ち、光学素子3による光ビーム2の反射方向に半導体厚が既知である参照用半導体16を配置し、光ビーム2を光学素子3を介して半導体サンプル4に照射すると共に参照用半導体16にも照射させ、参照用半導体16の透過光による信号光の強度を光強度検出器17で検出し、その検出信号はA/Dコンバータ12に入力され、デジタル信号に変換される。尚、本実施例における他の構成は第1実施例と同様である。
【0029】
半導体厚測定装置101では、光強度検出器17で検出された信号は、光強度検出器6で検出された信号と共にA/Dコンバータ12にてデジタル信号に変換され、周波数解析器13にて第1実施例に示された処理と同様の処理が行われ、光強度検出器17及び光強度検出器6でそれぞれ検出された信号の周波数fref 、fobj が算出される。この周波数fref 、fobj を用いることで、半導体サンプル4の肉厚dobj と参照用半導体16の肉厚dref との間には式(4)に示される関係式が得られる。
【0030】
【数4】
Figure 0003711704
【0031】
式(4)において、参照用半導体16の肉厚dref は既知であるから、周波数fobj 及びfref を検出することで半導体サンプル4の肉厚dobj を計測することが可能である。このように本実施例では、式(4)を用いることで、光源1より放射される光ビーム2の波長の正確な測定を要せずに、半導体厚dobj を簡易に計測することができ、より低コストな装置構成とすることができる。
【0032】
上記各実施例において、光学系を光ファイバや光導波路で構成することで、装置構成をより小型化できる。
又、測定点を1点に限定せずに、光ビームを複数の光路に分離し、信号光強度検出用の検出器をその分離された光ビームの数だけ用意すれば、多点同時計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な第1実施例に係わる半導体厚計測装置の構成を示したブロック図。
【図2】波長選択素子と光源出力波長との関係を示した特性図。
【図3】第1実施例により得られた波長と干渉信号強度との関係を示した特性図。
【図4】第1実施例における半導体厚計測方法を示したフローチャート。
【図5】図4のフローチャートを補助する模式図。
【図6】本発明の具体的な第2実施例に係わる半導体厚計測装置の構成を示したブロック図。
【図7】厚肉半導体の検出に対応させて、波長掃引量及びデータ取得間隔を比較的大きく設定したときの検出信号波形を示した模式図。
【図8】薄肉半導体の検出に対応させて、波長掃引量及びデータ取得間隔を比較的小さく設定したときの検出信号波形を示した模式図。
【符号の説明】
1 波長可変光源
2 光ビーム
3 光学素子
4 半導体サンプル
5 光ビーム
6、17 光強度検出器
7 光増幅器
8 波長選択素子
9 駆動機構
10 データテーブル
11 ドライバ装置
12 A/Dコンバータ
13 周波数解析器
14 換算器
15 制御装置
16 参照用半導体
100、101 半導体厚測定装置

Claims (10)

  1. 測定対象としての半導体に可変波長の光ビームを照射し、その半導体から得られる信号光を用いて前記半導体の肉厚を測定する非接触型の半導体厚測定装置であって、
    前記半導体の透過波長領域内で前記光ビームの波長を変化させて放射する光照射手段と、
    前記光ビームを前記半導体の測定部位に照射する光学系手段と、
    前記半導体から得られる前記光ビームの反射光又は透過光による信号光の強度を所定の時間間隔で検出する光強度検出手段と、
    前記半導体の肉厚に応じて、前記光照射手段により放射される前記光ビームの掃引開始波長及び掃引終了波長と、前記光強度検出手段による前記信号光の強度を検出するときの前記時間間隔とを制御する制御手段と、
    前記光強度検出手段により得られた前記信号光の強度変化から位相変化量を算出する信号処理手段と、
    前記信号処理手段により得られた前記位相変化量に基づいて、前記半導体の肉厚の絶対値を算出する解析手段と
    を備えたことを特徴とする半導体厚測定装置。
  2. 前記光照射手段により放射される前記光ビームを複数の光路に分離して、既知の厚さの参照用半導体に照射する参照用光学系手段を前記光学系手段に有し、
    前記参照用半導体からの参照信号光と、測定対象である前記半導体からの前記信号光とが前記信号処理手段に入力されることにより前記位相変化量が演算されることを特徴とする請求項1に記載の半導体厚測定装置。
  3. 前記光照射手段は、
    光源からの光の特定の波長を選択する波長選択素子と、
    前記波長選択素子を所定方向に駆動し、前記光ビームに対する前記波長選択素子の角度を任意に変化させ、前記光ビームの波長を任意に変化させる駆動手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体厚測定装置。
  4. 前記光ビームに対する前記波長選択素子の角度と前記光ビームの波長との関係を記憶したデータテーブルを備え、
    前記データテーブルに記憶された前記関係に基づいて前記光ビームの波長が制御されたことを特徴とする請求項3に記載の半導体厚測定装置。
  5. 前記制御手段は、前記光ビームの最大出力が得られる波長の近傍にて前記光ビームの波長を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体厚測定装置。
  6. 前記半導体の肉厚が測定時間経過に伴って変化するとき、所定の演算サイクルで前記半導体の肉厚が測定され、前記解析手段にて算出された前記半導体の肉厚の前回の絶対値を用いて前記制御手段により次回の前記掃引開始波長、前記掃引終了波長及び前記時間間隔が制御されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体厚測定装置。
  7. 前記半導体の肉厚の前回の絶対値をd、前記半導体の屈折率をn、解析に適した周波数をFb としたとき、前記掃引開始波長λs 、前記掃引終了波長λe はそれぞれ、
    λs = 4ndλ0 /(4nd+λ0 ・Fb )
    λe = 4ndλ0 /(4nd−λ0 ・Fb )
    で与えられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体厚測定装置。
  8. 前記掃引開始波長をλs 、前記掃引終了波長をλe 、解析で許される処理時間内で処理できる最大のデータ数をNb としたとき、前記時間間隔dλは、
    dλ = (λe −λs )/Nb
    で定義されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体厚測定装置。
  9. 測定対象としての半導体に可変波長の光ビームを照射し、その半導体から得られる信号光を用いて前記半導体の肉厚を測定する非接触型の半導体厚測定方法であって、
    前記半導体の透過波長領域内で前記半導体の肉厚に応じて前記光ビームの掃引開始波長及び掃引終了波長を変化させて前記半導体の測定部位に照射し、
    前記半導体から得られる前記光ビームの反射光又は透過光による信号光の強度を前記半導体の肉厚に応じた所定の時間間隔で検出し、
    前記信号光の強度変化から位相変化量を算出し、
    前記位相変化量に基づいて、前記半導体の肉厚の絶対値を算出すること
    を特徴とする半導体厚測定方法。
  10. 前記半導体の肉厚が測定時間経過に伴って変化するとき、所定時間間隔で前記半導体の肉厚が測定され、前記半導体の肉厚の前回の絶対値を用いて前記掃引開始波長、前記掃引終了波長及び前記時間間隔を制御することを特徴とする請求項9に記載の半導体厚測定方法。
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