JP3711354B1 - バス用キャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】、蒸れ等の不快感がなく、着用も確実であって、かつ、デザイン的にも見た目がよいバス用キャップを提供する
【解決手段】中央部が幅広でありその両端に向かって次第に幅狭となるフィルム、布、紙等のシート材を180度ひねってその両端を結合してなるメビウスリング構造を有し、かつ、該シート材の周縁部に留め紐を備えてなるバス用キャップ
【選択図】図3
【解決手段】中央部が幅広でありその両端に向かって次第に幅狭となるフィルム、布、紙等のシート材を180度ひねってその両端を結合してなるメビウスリング構造を有し、かつ、該シート材の周縁部に留め紐を備えてなるバス用キャップ
【選択図】図3
Description
本発明は、シャワーを浴びたり入浴や洗顔の際、毛髪を濡らさないよう、あるいは髪の型崩れを防止するためのバス用キャップに関する。
従来のシャワーキャップ乃至バス用キャップの多くは、ビニールフィルムなど防水性を有する円形材料の周囲にゴム紐を取付け、袋状(ベレー帽状)にしたものであった。
ところが、これらシャワーキャップの多くは、ビニール等の防水性素材を使用しているので、当然のこととして防水性(水分不透過性)は優れるものの、反面、水分不透過性を有するゆえに通気性に乏しいものであった。
この結果、従来のシャワーキャップは毛髪が濡れる恐れはないが、シャワーキャップと頭皮の間が閉鎖された密封空間となっているために、体が暖まることによって発生した汗(特に蒸気としての汗)は外部に発散することができず、キャップ内に充満して、蒸れ等の原因となり、不快感や痒みを与えたり、滞留した汗により毛髪が湿潤されたりして、着用時の満足度は必ずしも十分なものではなかった。
加えて、頭をすっぽり覆うようなかさばった構造であるので、ファッション的にも見栄が悪く、決して満足できるものではなかった。
また、使用後にシャワーキャップを洗浄しても、ゴム紐が縮んで開口部が狭くなり、キャップ内の水滴がなかなか外に出ないために、水滴が溜まりやすく、しかも風呂場は湿気が多いために乾きにくく、それゆえにキャップ内面に雑菌やカビが発生したり、あるいは長期の使用により悪臭の発生の原因となったり、使用上も数々の問題点を抱えていた。
ところが、これらシャワーキャップの多くは、ビニール等の防水性素材を使用しているので、当然のこととして防水性(水分不透過性)は優れるものの、反面、水分不透過性を有するゆえに通気性に乏しいものであった。
この結果、従来のシャワーキャップは毛髪が濡れる恐れはないが、シャワーキャップと頭皮の間が閉鎖された密封空間となっているために、体が暖まることによって発生した汗(特に蒸気としての汗)は外部に発散することができず、キャップ内に充満して、蒸れ等の原因となり、不快感や痒みを与えたり、滞留した汗により毛髪が湿潤されたりして、着用時の満足度は必ずしも十分なものではなかった。
加えて、頭をすっぽり覆うようなかさばった構造であるので、ファッション的にも見栄が悪く、決して満足できるものではなかった。
また、使用後にシャワーキャップを洗浄しても、ゴム紐が縮んで開口部が狭くなり、キャップ内の水滴がなかなか外に出ないために、水滴が溜まりやすく、しかも風呂場は湿気が多いために乾きにくく、それゆえにキャップ内面に雑菌やカビが発生したり、あるいは長期の使用により悪臭の発生の原因となったり、使用上も数々の問題点を抱えていた。
これら問題を改善するための様々な試みがなされ、下記のような改善策が提案されている。
1.素材面からの改善;
(1)例えば、通気性の高密度ポリエチレン繊維や、多孔質ポリテトラフロロエチレンフィルム等を用いたシャワーキャップも提案されている。しかし、ある程度の通気性は改善されるものの、袋状のキャップである以上、発汗した水分を全てキャップ外に放出することは困難であり、蒸れ防止にも限界があった。(例えば、特許文献1、2参照。)
(2) 多数回の使用によっても水滴を浸透させることなしに蒸気(汗)を通過させることができ、発汗に伴う不快臭を除去する機能を有する、少なくとも一部が透湿性を有するシート状基材の少なくとも一方面に撥水加工を施してなることを特徴とするシャワーキャップも報告されている。(例えば、特許文献3参照。)
2.小孔等の通気孔による改善;
内部からの発汗蒸気は通るが外部からの水滴は通さない程度の小孔を設けたものとして次のようなものが知られている。
(1)キャップ部の全体又は一部に、表面張力で水滴は通過せず且つ水蒸気は自由に通過できる小孔(小孔の大きさは100〜600μmであり、小孔の占める面積がキャップ部の面積の5〜20%である)を多数穿設したシャワーキャップ。(例えば、特許文献4参照)
(2)シャワーキャップの頭頂部に、600μmを超え且つ2000μm以下の小孔を多数配設したシャワーキャップ。このキャップは、頭部から発生した水蒸気を該小孔から外部に排出されることを目的としたものである。(例えば、特許文献5参照)
3.その他、構造的に工夫を加えたもの;
(1)入浴に際し(特に湯船につかっているとき)、頭皮が蒸れることなく、かつ、確実に液体を遮断することができる、頭部の半分程度の直径をもつ液体不透過な袋と、該袋の開放部分の縁に緩いゴムを保持すてなる小型シャワーキャップ。(例えば、特許文献6参照)
(2)伸縮性のある布等を筒状にしてその両端にバンド状のゴムで縁取りし、本体に固定用のゴムを適当な間隔で縫い付けたシャワーキャップ。これは、入浴、洗顔時に髪の毛をすっきりまとめることを目的としたものである。(例えば、特許文献7参照)
(3)縁をビニールコーティングしたナイロンネット製の入浴用キャップ。(例えば、特許文献8参照)
また、従来のベレー帽型シャワーキャップの頭頂部を切り抜いたドーナツ状のシャワーキャップも知られている。このキャップは、頭頂部が切り抜かれているので、蒸れ等の問題はある程度改善されるものの、頭頂部側のゴム紐がその収縮力によってずれ上げってしまい、極端な場合には頭から外れてしまう恐れもあった。
実開平7−36908号公報
実開平7−43572号公報
特開平10−1814号公報
特開平8−10038号公報
特開平8−13229号公報
登録実用新案第3042201号公報
登録実用新案第3006672号公報
登録実用新案第3037322号公報
1.素材面からの改善;
(1)例えば、通気性の高密度ポリエチレン繊維や、多孔質ポリテトラフロロエチレンフィルム等を用いたシャワーキャップも提案されている。しかし、ある程度の通気性は改善されるものの、袋状のキャップである以上、発汗した水分を全てキャップ外に放出することは困難であり、蒸れ防止にも限界があった。(例えば、特許文献1、2参照。)
(2) 多数回の使用によっても水滴を浸透させることなしに蒸気(汗)を通過させることができ、発汗に伴う不快臭を除去する機能を有する、少なくとも一部が透湿性を有するシート状基材の少なくとも一方面に撥水加工を施してなることを特徴とするシャワーキャップも報告されている。(例えば、特許文献3参照。)
2.小孔等の通気孔による改善;
内部からの発汗蒸気は通るが外部からの水滴は通さない程度の小孔を設けたものとして次のようなものが知られている。
(1)キャップ部の全体又は一部に、表面張力で水滴は通過せず且つ水蒸気は自由に通過できる小孔(小孔の大きさは100〜600μmであり、小孔の占める面積がキャップ部の面積の5〜20%である)を多数穿設したシャワーキャップ。(例えば、特許文献4参照)
(2)シャワーキャップの頭頂部に、600μmを超え且つ2000μm以下の小孔を多数配設したシャワーキャップ。このキャップは、頭部から発生した水蒸気を該小孔から外部に排出されることを目的としたものである。(例えば、特許文献5参照)
3.その他、構造的に工夫を加えたもの;
(1)入浴に際し(特に湯船につかっているとき)、頭皮が蒸れることなく、かつ、確実に液体を遮断することができる、頭部の半分程度の直径をもつ液体不透過な袋と、該袋の開放部分の縁に緩いゴムを保持すてなる小型シャワーキャップ。(例えば、特許文献6参照)
(2)伸縮性のある布等を筒状にしてその両端にバンド状のゴムで縁取りし、本体に固定用のゴムを適当な間隔で縫い付けたシャワーキャップ。これは、入浴、洗顔時に髪の毛をすっきりまとめることを目的としたものである。(例えば、特許文献7参照)
(3)縁をビニールコーティングしたナイロンネット製の入浴用キャップ。(例えば、特許文献8参照)
また、従来のベレー帽型シャワーキャップの頭頂部を切り抜いたドーナツ状のシャワーキャップも知られている。このキャップは、頭頂部が切り抜かれているので、蒸れ等の問題はある程度改善されるものの、頭頂部側のゴム紐がその収縮力によってずれ上げってしまい、極端な場合には頭から外れてしまう恐れもあった。
本発明の目的は、これら従来品の欠点を解決すること、より具体的には、蒸れ等の不快感がなく、装着も確実であって、かつ、デザイン的にもすっきりした見た目のよいバス用キャップを提供することにある。
本発明者は、蒸れ等の不快感のない、より優れたバス用キャップについて鋭意研究を行った結果、シート材をメビウスリング構造とすることによってこれら問題点が解消されることを知見し、本発明を完成するに到ったものである。
即ち、本発明のバス用キャップは、以下のとおりである。
1.中央部が幅広でありその両端に向かって次第に幅狭となるシート材を180度ひねってその両端を結合してなるメビウスリング構造を有し、該シート材の周縁部に留め紐を備えてなるバス用キャップ。
2.シート材がプラスチックである上記1に記載のバス用キャップ。
3.シート材が布又は防水紙である上記1に記載のバス用キャップ。
即ち、本発明のバス用キャップは、以下のとおりである。
1.中央部が幅広でありその両端に向かって次第に幅狭となるシート材を180度ひねってその両端を結合してなるメビウスリング構造を有し、該シート材の周縁部に留め紐を備えてなるバス用キャップ。
2.シート材がプラスチックである上記1に記載のバス用キャップ。
3.シート材が布又は防水紙である上記1に記載のバス用キャップ。
本発明のバス用キャップは、上記のごとき構造を有し、捻り部を前頭部側にして、毛髪を包み込むための幅広部を後頭部側にして着用するので、次のような効果がある。
1.一般的に後頭部及び側頭部に生じた汗は頭皮又は毛髪に沿って流れ落ちるため、それ程、不快なものではないが、一方、頭頂部に生じた汗はそのまま流れ落ちることなく滞留するため、非常に不快である。
それに対して、本発明のバス用キャップは、後頭部及び側頭部のみをキャップで実質的に覆い、頭頂部は開口構造となっているので頭頂部の発汗を妨げることがなく、しかも、発生した汗(特に蒸気としての汗)は外部に自由に発散することができるので蒸れによる不快感もなく、極めて快適なものである。
2.毛髪が濡れる原因の多くは、入浴時に毛髪が湯舟の液面に接触することによって濡れたり、あるいは肩や首部にシャワーを当てるときに生え際近辺の毛髪が濡れる場合がほとんどであって、頭頂部が濡れることはほとんど皆無である。
それに対して、本発明のバス用キャップは、濡れる可能性の最も高い後頭部及び側頭部の毛髪を確実にキャップで覆うことができるので、バス用キャップとしての役割は十分に果たし得るものである。
3.本発明のバス用キャップはメビウスリング構造を有するので、その周縁部に取り付けられたゴム紐等の留め紐は一本の無端の輪を構成している。したがって、頭頂部側に位置するゴム紐は、側頭部側に位置するゴムによって常に耳側(下方向)に引っ張られる状態にあるので、頭頂部のゴムが縮む力によってずれ上がって、キャップが外れたりする恐れがない。
4.本発明のバス用キャップは、構造もシンプルであり、また、捻れた幅狭部を額側にして装着するので、見た目はヘアーバンドとまったく同じであり、違和感もなく、ファッション性に優れている。
5.リング状なので、使用後の水切り状態もよく、内部に水滴が溜まることもなく、乾燥が容易である。また、使用後の洗浄等の手入れも簡単である。
1.一般的に後頭部及び側頭部に生じた汗は頭皮又は毛髪に沿って流れ落ちるため、それ程、不快なものではないが、一方、頭頂部に生じた汗はそのまま流れ落ちることなく滞留するため、非常に不快である。
それに対して、本発明のバス用キャップは、後頭部及び側頭部のみをキャップで実質的に覆い、頭頂部は開口構造となっているので頭頂部の発汗を妨げることがなく、しかも、発生した汗(特に蒸気としての汗)は外部に自由に発散することができるので蒸れによる不快感もなく、極めて快適なものである。
2.毛髪が濡れる原因の多くは、入浴時に毛髪が湯舟の液面に接触することによって濡れたり、あるいは肩や首部にシャワーを当てるときに生え際近辺の毛髪が濡れる場合がほとんどであって、頭頂部が濡れることはほとんど皆無である。
それに対して、本発明のバス用キャップは、濡れる可能性の最も高い後頭部及び側頭部の毛髪を確実にキャップで覆うことができるので、バス用キャップとしての役割は十分に果たし得るものである。
3.本発明のバス用キャップはメビウスリング構造を有するので、その周縁部に取り付けられたゴム紐等の留め紐は一本の無端の輪を構成している。したがって、頭頂部側に位置するゴム紐は、側頭部側に位置するゴムによって常に耳側(下方向)に引っ張られる状態にあるので、頭頂部のゴムが縮む力によってずれ上がって、キャップが外れたりする恐れがない。
4.本発明のバス用キャップは、構造もシンプルであり、また、捻れた幅狭部を額側にして装着するので、見た目はヘアーバンドとまったく同じであり、違和感もなく、ファッション性に優れている。
5.リング状なので、使用後の水切り状態もよく、内部に水滴が溜まることもなく、乾燥が容易である。また、使用後の洗浄等の手入れも簡単である。
本明細書で用いる用語の意味は以下のとおりである。
「メビウスリング」とは、周知のとおり裏面と表面とが交差している輪であり、テープやシート類を180度ひねってその両端をつなぐことによって容易に作ることができる。それらテープやシートの表面から線を描いていくと表裏両面ともに線が描ける(いわゆる一筆書きが可能である)ことが知られている。したがって、本発明におけるゴム紐等の留め紐は一本の連続した輪を構成することになる。
「捻り部」とは、メビウスリング構造とするために180度捻った部分をいい、本発明のシャワーキャップは、当該捻り部を前頭部側にして着用する。
「シート材」とは、フィルム、布、紙等、適度の耐水性を有し柔軟性を有するものであれば特に限定されるものではなく、シャワーキャップ素材乃至バス用キャップ素材として使用され得るものであればいかなる素材も使用することができる。具体的には、ポリエチレンフィルム、軟質ビニールフィルム、ナイロンフィルム等のプラスチックフィルム;織布、タオル地、不織布等の布;耐水加工紙等の紙を挙げることができる。シートが布、紙等の場合は、好ましくは撥水乃至防水処理を施したものを使用するとよい。これらシート材に、水滴は通過せず且つ水蒸気は自由に通過できる小孔(小孔の大きさは100〜600μmであり、小孔の占める面積がキャップ部の面積の5〜20%である)を多数穿設してもよいし、2枚以上のシートからなる積層シート材を使用してもよい。
「シート材(1)」の形状は、図1の(イ)、(ロ)又は(ハ)に例示するような両端がカットされた細長の逆三角形又は菱形である。いずれの場合も、中央部(2)は、後頭部の毛髪を包み込むためのものである故、幅広な構造とする。両端部(4)(4‘)は、最終的に接合されてメビウスリングの捻り部をとなる部分であって、この部分を前にしてキップを着用する故、該両端部(4)(4‘)は中央部(2)に比べて幅狭(3)(3’)とする。より詳しくは、「両端がカットされた細長の逆三角形のシート(イ)又は(ロ)」とは、1つの底辺部(5)と2等辺部を構成する2つの等辺部(6)(6‘)からなり、中央部(2)が幅広で、両端に向かって漸次、直線的又は曲線的に幅狭(3)(3’)となる逆三角形シートの両端(4)(4‘)を垂直にカットしてなるシート(五角形)である。また、「両端がカットされた細長の菱形のシート(ハ)」とは、2つのより緩やかな2等底辺部(5)(5’)と2つの2等辺部(6)(6‘)からなる変形菱形であり、中央部(2)が幅広で、両端(4)(4‘)に向かって漸次、直線的又は曲線的に幅狭(3)(3’)となる菱形シートの両端(4)(4‘)を垂直にカットしてなるシート(六角形)であり、好ましくは、上半分を構成する三角形部分より下半分を構成する三角形部分の高さの方が高く、より逆三角形に近い構造の菱形シートが好ましい。
これらシート材の中央部(2)の幅は、大人と子供で異なるが、後頭部の毛髪を包み込むのに十分な幅、具体的には20cm乃至30cm、好ましくは22cm乃至28cmであり、その両端(4)(4‘)の幅は、メビウスリングを構成するのに適し、かつ、適当な幅で前頭部を覆うものであれば、特に制限されるものではなく、1cm乃至10cm、好ましくは4cm乃至12cm、特に好ましくは4cm乃至10cmである。
これらシート材の一方の端部から他方の端部までの長さは、大人と子供で異なるが、80cm乃至120cm、好ましくは90cm乃至115cmである。
また、これら細長の逆三角形シート材の三角形の頂部、及び菱形シート材の上下三角形部分の頂部は、角をとって、滑らかな曲線を描くような形状とするのが好ましい。特に、タオル地のような厚手のシーと材を使用する場合は、左右の滑らかな連続性を確保するためにも、角をとって曲線とするのが好ましい。
なお、メビウスリング構造とするための捻りを容易にするために、三角形を構成する2等辺部(6)(6‘)をその両端部(4)(4‘)から中央部(2)に向かって両端部(4)(4‘)のカット線と垂直になるように1cm乃至5cmほどの切込み(7)(7’)を入れてもよい。この切込み(7)(7’)は、タオル地等の布地シートを用いるときに、捻りが容易となって有効である。
これらシート材の一方の端部から他方の端部までの長さは、大人と子供で異なるが、80cm乃至120cm、好ましくは90cm乃至115cmである。
また、これら細長の逆三角形シート材の三角形の頂部、及び菱形シート材の上下三角形部分の頂部は、角をとって、滑らかな曲線を描くような形状とするのが好ましい。特に、タオル地のような厚手のシーと材を使用する場合は、左右の滑らかな連続性を確保するためにも、角をとって曲線とするのが好ましい。
なお、メビウスリング構造とするための捻りを容易にするために、三角形を構成する2等辺部(6)(6‘)をその両端部(4)(4‘)から中央部(2)に向かって両端部(4)(4‘)のカット線と垂直になるように1cm乃至5cmほどの切込み(7)(7’)を入れてもよい。この切込み(7)(7’)は、タオル地等の布地シートを用いるときに、捻りが容易となって有効である。
「留め紐」は、バス用キャップを頭部に固定するためのものであり、好適には伸縮性の紐、例えばゴム紐であるが、特に限定されるものではなく、通常の布紐であってもよい。布紐を用いた場合は、キャップを着用してから前頭部でその紐を結べばよい。
シート材への留め紐の取り付けについては、図1に点線で示されるように「紐通し」を設け、そこにゴム紐を通してもよいし、1本乃至複数本のゴム紐をミシン等を用いてシート材の周縁部に直接縫い込んでもよい。「紐通し」は、シート周縁部を袋状に折り返して縫合又は接着剤を用いて接着することにより、またシート材がプラスチックである場合にはヒートシール(熱溶着)等の公知又は周知の接合手段を用いることによって容易に作ることができる。
本発明のバス用キャップ(1)は、毛髪を包み込むための幅広部(2)を後頭部側にして、両端部(4)(4‘)を捻って接合してなる「捻り部(幅狭部分;接合部分)」を前頭部側にして着用するものであるが、使用者に対して前頭部にくるべき「捻り部」を一見して認識できるように該捻り部に装飾用のリボンや、該捻り部にリング状に巻きつけたリボンを付けておいてもよい。また、捻り部が左右にずれないように、幅狭となった捻り部を適当な手段(縫合、接着、ボタン止め、ホック止め、プラスチックシートの場合は熱溶着)によって固定しておいてもよい。
シート材への留め紐の取り付けについては、図1に点線で示されるように「紐通し」を設け、そこにゴム紐を通してもよいし、1本乃至複数本のゴム紐をミシン等を用いてシート材の周縁部に直接縫い込んでもよい。「紐通し」は、シート周縁部を袋状に折り返して縫合又は接着剤を用いて接着することにより、またシート材がプラスチックである場合にはヒートシール(熱溶着)等の公知又は周知の接合手段を用いることによって容易に作ることができる。
本発明のバス用キャップ(1)は、毛髪を包み込むための幅広部(2)を後頭部側にして、両端部(4)(4‘)を捻って接合してなる「捻り部(幅狭部分;接合部分)」を前頭部側にして着用するものであるが、使用者に対して前頭部にくるべき「捻り部」を一見して認識できるように該捻り部に装飾用のリボンや、該捻り部にリング状に巻きつけたリボンを付けておいてもよい。また、捻り部が左右にずれないように、幅狭となった捻り部を適当な手段(縫合、接着、ボタン止め、ホック止め、プラスチックシートの場合は熱溶着)によって固定しておいてもよい。
本発明のバス用キャップは、浴室等で使用する他、エステサロン、ジム、プール等においても濡れた毛髪を一時的に固定するヘアーバンドとしても使用することができる。この意味においては、本発明のバス用キャップは、広義にはヘアーキャップと呼ぶこともできるだろう。
なお、シート材の接合は、結果的にメビウスリングを構成すればよいのであって、必ずしも幅狭部分で接合する必要はなく、幅広部分、あるいはその他の部分で接合してもよい。幅狭部分以外で接合されたキャップも本発明に包含される。
なお、シート材の接合は、結果的にメビウスリングを構成すればよいのであって、必ずしも幅狭部分で接合する必要はなく、幅広部分、あるいはその他の部分で接合してもよい。幅狭部分以外で接合されたキャップも本発明に包含される。
本発明のバス用キャップは、例えば、以下のようにして製造することができる。
1.
上記の寸法条件を満たすように裁断された細長の逆三角形又は菱形のシート材を用意する。素材は、ビニール等のプラスチックであっても、あるいはタオル地のような布であってもよい。
2.
接合のための両端部を除いて、細長の逆三角形又は菱形のシート材の周縁を折り返して公知乃至周知の接合手段(例えば、縫合、接着剤を用いた接着、プラスチックの場合には熱溶着でもよい。)によって接合することによって紐通しを作る。なお、このとき紐通しを作るかわりに、平ゴム紐をその周縁部に縫い付けるか又は接着剤で接着しておいてもよい。
3.
周縁部に紐通しがつくられたシート材を180度ひねって、その両端部を公知乃至周知の接合手段(例えば、縫合、接着剤を用いた接着、プラスチックの場合には熱溶着でもよい。)によって接合してメビウスリング構造とする。
4.
上記紐通しにゴム紐を通して、頭部に固定するのに適した長さでその両端を結ぶ。
以下、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
1.
上記の寸法条件を満たすように裁断された細長の逆三角形又は菱形のシート材を用意する。素材は、ビニール等のプラスチックであっても、あるいはタオル地のような布であってもよい。
2.
接合のための両端部を除いて、細長の逆三角形又は菱形のシート材の周縁を折り返して公知乃至周知の接合手段(例えば、縫合、接着剤を用いた接着、プラスチックの場合には熱溶着でもよい。)によって接合することによって紐通しを作る。なお、このとき紐通しを作るかわりに、平ゴム紐をその周縁部に縫い付けるか又は接着剤で接着しておいてもよい。
3.
周縁部に紐通しがつくられたシート材を180度ひねって、その両端部を公知乃至周知の接合手段(例えば、縫合、接着剤を用いた接着、プラスチックの場合には熱溶着でもよい。)によって接合してメビウスリング構造とする。
4.
上記紐通しにゴム紐を通して、頭部に固定するのに適した長さでその両端を結ぶ。
以下、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
1辺の長さが140.6cm、中央部の高さが23cmの2等辺三角形ビニールシートの両端部15.3cmをカットして、図1(イ)に示すような両端がカットされた細長の逆三角形シート材(1)を用意した。該シート材(五角形)の底辺(5)は110cmであり、中央部(幅広部)(2)の高さは23cm、両端(4)(4‘)のカット部(幅狭部)の高さは5cmである。両端のカット部を除く該シートの周縁部(5)及び(6)(6‘)を1cm程度折り返して縫い付けることによって点線で示される紐通しを作った。次いで、該シートを180度捻ってその両端部を縫い合わせてメビウスリング構造とし、該紐通しに1本のゴム紐を通してその両端を結び、メビウスリング構造を有するバス用キャップ(図2参照)を作った。図3にその使用例を示す。
実施例1のシート材とは寸法の異なる図1(ロ)に示すような布シート材を用いてバス用キャップを作った。シート材の寸法は、底辺(5)が96cmであり、中央部(幅広部)(2)の高さが27cm、両端(4)(4‘)のカット部(幅狭部)の高さが10cmである。捻りを容易にするため端部から5cmほど底辺に平行となる切込み(7)(7’)を入れた。中央部の高さが27cmあるので、ロングヘアーの髪型にも十分対応できた。
図1(ハ)に示すような両端がカットされた細長の菱形のタオル地シートを用いた他は実施例1と同様にしてメビウスリング構造を有するバス用キャップを作った。用いたタオル地シート材(1)の寸法は、中央部(幅広部)(2)の高さが24cm、両端(4)(4‘)のカット部(幅狭部)の高さが5cm、菱形を構成する下側三角形の高さが15cm、同上側三角形の高さが4cmであり、中央部の高さは24cm(5cm+15cm+4cm)である。なお、メビウスリングの捻りを容易にするために、両端部から中央部に向かって三角形を構成する2等辺部分(6)(6’)を5cm、端部のカット線と略垂直になるように切込み(7)(7’)を入れた。素材としてタオル地を用いたので、着用感はヘアーバンドに近いものであった。
本発明のバス用キャップは、捻り部を前頭部側にして、毛髪を包み込むための幅広部を後頭部側にして着用する。(図3参照)
本発明のバス用キャップは、上記のごとく、捻り部を有し、ヘアーバンド様の構造を有するので、前述のとおり、次のような効果がある。
1.後頭部及び側頭部のみをキャップで実質的に覆い、頭頂部は開口構造となっているので頭頂部の発汗を抑制することができるだけでなく、汗(特に蒸気としての汗)の大気中への発散を妨げることがなく、それゆえ、蒸れによる不快感もなく、極めて快適なものである。
2.本発明のバス用キャップは、濡れる可能性の最も高い後頭部及び側頭部の毛髪を確実にキャップで覆うことができるので、頭髪が濡れるのを確実に防止できる。
3.本発明のバス用キャップはメビウスリング構造を有するので、頭頂部のゴムが縮む力によってずれ上がって、キャップが外れたりする恐れもない。
4.本発明のバス用キャップは、構造もシンプルであり、また、捻れた幅狭部を額側にして着用するので、見た目はヘアーバンドとまったく同じであり、違和感もなく、ファッション性に優れている。
5.リング状なので、使用後の水切り状態もよく、内部に水滴が溜まることもなく、乾燥が容易である。また、使用後の洗浄等の手入れも簡単である。
このように本発明のバス用キャップは構造も簡単であり、製造も容易で安価なことから、家庭用のみならずホテル、旅館、エステサロン等においても大いにその利用が期待される。
1.後頭部及び側頭部のみをキャップで実質的に覆い、頭頂部は開口構造となっているので頭頂部の発汗を抑制することができるだけでなく、汗(特に蒸気としての汗)の大気中への発散を妨げることがなく、それゆえ、蒸れによる不快感もなく、極めて快適なものである。
2.本発明のバス用キャップは、濡れる可能性の最も高い後頭部及び側頭部の毛髪を確実にキャップで覆うことができるので、頭髪が濡れるのを確実に防止できる。
3.本発明のバス用キャップはメビウスリング構造を有するので、頭頂部のゴムが縮む力によってずれ上がって、キャップが外れたりする恐れもない。
4.本発明のバス用キャップは、構造もシンプルであり、また、捻れた幅狭部を額側にして着用するので、見た目はヘアーバンドとまったく同じであり、違和感もなく、ファッション性に優れている。
5.リング状なので、使用後の水切り状態もよく、内部に水滴が溜まることもなく、乾燥が容易である。また、使用後の洗浄等の手入れも簡単である。
このように本発明のバス用キャップは構造も簡単であり、製造も容易で安価なことから、家庭用のみならずホテル、旅館、エステサロン等においても大いにその利用が期待される。
1 バス用キャップを作るための両端がカットされたシート材
2 中央部(幅広部)
3、3‘ 両端の幅狭部
4、4‘ 両端部
5 底辺部
6,6‘ 2等辺部
7、7‘ 切込み部
点線 紐通し部
2 中央部(幅広部)
3、3‘ 両端の幅狭部
4、4‘ 両端部
5 底辺部
6,6‘ 2等辺部
7、7‘ 切込み部
点線 紐通し部
Claims (3)
- 中央部が幅広でありその両端に向かって次第に幅狭となるシート材を180度ひねってその両端を結合してなるメビウスリング構造を有し、該シート材の周縁部に留め紐を備えてなるバス用キャップ。
- シート材がプラスチックである請求項1に記載のバス用キャップ。
- シート材が布又は防水紙である請求項1に記載のバス用キャップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005051825A JP3711354B1 (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | バス用キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005051825A JP3711354B1 (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | バス用キャップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3711354B1 true JP3711354B1 (ja) | 2005-11-02 |
JP2006233383A JP2006233383A (ja) | 2006-09-07 |
Family
ID=35445610
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005051825A Expired - Fee Related JP3711354B1 (ja) | 2005-02-25 | 2005-02-25 | バス用キャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3711354B1 (ja) |
-
2005
- 2005-02-25 JP JP2005051825A patent/JP3711354B1/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JP2006233383A (ja) | 2006-09-07 |
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