JP3709891B1 - 複合材、コーティング液および複合材の製造方法 - Google Patents

複合材、コーティング液および複合材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外力の印加した場合にも、基材の意匠性が維持される複合材を提供する。
【解決手段】本発明では、基材と、該基材上に設けられた被覆部とを有し、該被覆部は、(A)シリカ、または平均組成式RpSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、Xはアルコキシ基、ハロゲン、窒素含有基の群から選ばれる少なくとも1種、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする複合材であって、前記ふっ素樹脂粒子の被覆部中の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とする複合材を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持される複合材に関する。
近年、各種基材の表面に保護コーティングを施し、基材への傷の発生により意匠性が損なわれることを防止する手段が提案されている。
金属酸化物膜を形成し、防傷性を向上させたステンレスシンク(例えば、特許文献1参照。)や、ステンレス表面に釉薬層を形成した防汚製品(例えば、特許文献2参照。)、プラスチックレンズ表面にコロイダルシリカとエポキシ基含有珪素化合物からなるコーティング層を形成した成形体(例えば、特許文献3参照。)などが開示されている。
特開2004−76071 特開2001−152367 特開平7−278496
しかしながら、特許文献1記載の金属酸化物膜を形成したステンレスシンクでは、ある程度の表面硬度の向上は達成されているものの、例えば焼成された金属酸化物からなる陶器などとの接触では、やはり傷が容易に発生し、耐傷性は十分ではなかった。
また、特許文献2記載の釉薬層を形成した防汚製品では、焼成により釉薬層を形成するため、800℃以上の温度にて焼成する必要があり、耐熱性を有する基材に限定されるという問題があったし、基材に金属を用いた場合、表面が酸化し、変色するため外観を損ねるという問題があるため、着色した不透明な釉薬層を形成する必要があり、必然的に基材の質感が失われるという問題があった。
また、特許文献3記載のコロイダルシリカとエポキシ基含有珪素化合物からなるコーティング層を形成した成形体では、ある程度の表面硬度の向上は達成されているものの、例えば焼成された金属酸化物からなる陶器などとの接触では、コロイダルシリカが脱落するなどして、やはり傷が容易に発生し、耐傷性は十分ではなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持される複合材を提供することである。
上記課題を解決するために本発明では、基材と、該基材上に設けられた被覆部とを有し、該被覆部は、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子
を含有してなることを特徴とする複合材であって、前記ふっ素樹脂粒子の被覆部中の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とする複合材を提供する。
本発明の好ましい態様においては、前記被覆部の膜厚を0.3〜20μmとする。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記被覆部の膜厚を0.3〜8μmとする。
本発明の好ましい態様においては、前記基材を延性基材とする。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記延性基材をステンレス鋼またはアルミニウムとする。
本発明の好ましい態様においては、前記被覆部が略透明であるようにする。
本発明の好ましい態様においては、前記延性基材はシンクであり、少なくとも使用面側の一部には上記いずれかの被覆部を備えているようにする。
本発明では、ふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を提供する。
本発明の好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜20μmであるようにする。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜8μmであるようにする。
本発明では、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4 )4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を提供する。
本発明の好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜20μmであるようにする。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜8μmであるようにする。
本発明では、基材へ、ふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させた後、基材上に、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、(B)ふっ素樹脂粒子を含有する被覆部を形成することを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明では、基材へ、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4 )4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を加熱することによって硬化させ、基材上に、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子
を含有する被覆部を形成することを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明では、延性基材をシンク形状に絞り加工した後、前記延性基材へふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させることを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明では、延性基材をシンク形状に絞り加工した後、前記延性基材へ、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4 )4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を加熱することによって硬化させることを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明では、延性基材へ、ふっ素樹脂粒子と、
(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させた後、シンク形状に絞り加工することを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明では、延性基材へ、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4 )4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を加熱することによって硬化させた後、シンク形状に絞り加工することを特徴とする複合材の製造方法を提供する。
本発明によれば、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持される複合材を提供することが可能となる。
以下に、本発明の最良の形態について説明する。
本発明の一形態は、基材と、基材上に設けられた被覆部とを有し、該被覆部は、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有し、前記ふっ素樹脂粒子の被覆部中の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とする。
そうすることで、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持される複合材の提供を可能とした。
ここで、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種は、基材上にシロキサンネットワークを構築するものであり、一部シロキサンネットワークを形成しない未反応残基が存在していてもよい。
また、シリカには微量の金属、窒素、水素が含まれていてもよく、所謂水ガラス等も含む。
また、前記被覆部はシロキサンネットワーク中にふっ素樹脂粒子が分散した形態であってもよく、被覆部の表面にふっ素樹脂粒子の自形に対応した凸部を有する凹凸構造が形成されていてもよい。
ここで、ふっ素樹脂粒子は滑り性が良好であり、表面エネルギーも小さいため、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持される作用が良好に発揮される。
また、ふっ素樹脂粒子は可塑性を有するため、被覆部にある程度の柔軟性を付与するため外力を印加した場合にも基材への追従性が向上し、基材の意匠性が維持される作用が良好に発揮される。
被覆部の表面にふっ素樹脂粒子の自形に対応した凸部を有する凹凸構造が形成されていると、外力を印加した場合に、被覆部との接触面積が低下するため、より基材の意匠性が維持される作用が良好に発揮されるため望ましい。
ふっ素樹脂粒子の含有量が1%未満であると、外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用が十分発揮されないし、20%以上では、被覆部中のシロキサンネットワーク構造が粗となるため、やはり外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用が十分発揮されない。
ここで、被覆部中のふっ素樹脂粒子の含有量とは、被覆部の総重量に対するふっ素樹脂粒子の重量比であり、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の重量はSiO換算重量である。
本発明では、前記被覆部の膜厚が0.3〜20μmであるようにするのが好ましい。
ここで、本発明において膜厚とは、シロキサンネットワークの膜厚であり、ふっ素樹脂粒子が一部露出している場合、露出部を含まない部分の厚みを意味し、走査型電子顕微鏡等による断面観察によって測定することができる。
0.3μmより膜厚が小さいと、外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用が十分発揮されないし、20μm以上になると被覆部にクラックが入るなどするため、やはり外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用が十分発揮されない。
本発明では、前記被覆部の膜厚が0.3〜8μmであるようにするのがより好ましい。
膜厚が8μm以下であると、種々の塗布方法を用いて容易に被覆部を形成することができるとともに、被覆部の外観も向上する。
本発明ではさらに好ましくは、前記基材が延性基材であるようにする。
延性基材は、加工性に優れるため、様々な工業製品として活用されており、例えばステンレス鋼、アルミニウム等の金属はその代表例であり、調理器具やキッチンシンクなどで用いられている。しかしながら、延性基材はその特性ゆえ表面硬度が低く、耐傷性に乏しいという欠点があったが、本発明の被覆部を形成することで、延性基材の延性を維持したまま、外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用効果が得られる。
本発明の被覆部はふっ素樹脂粒子を含有するため、被覆部に柔軟性が付与されており、基材の変形に対応する追従性にも優れるため、延性基材の延性を維持したまま、外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用効果が得られる。
延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部に本発明の被覆部を備えていることを特徴とする複合材は、食器等との接触による摺動磨耗等の外力を印加した場合に、基材の意匠性が維持される作用が得られ、基材の意匠性が維持される。
また、シンクでは、重量物の落下や熱水がかかることにより基材と被覆部に応力が発生するが、本発明の被覆部はふっ素樹脂粒子を含有するため、ある程度の被覆部の柔軟性が付与されているため、重量物が落下したときや、熱水と冷水が連続的にかかることにより基材に温度変化が生じたときにも基材への追従性が発揮され、被覆部の剥離や脱落が抑制される。
本発明の被覆部を形成するためのコーティング液としては、ふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液が好適に用いられる。
コーティング液には希釈溶媒が含有されていても良い。
ここで、本発明のコーティング液中のふっ素樹脂粒子の含有量とは、(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とふっ素樹脂粒子の総重量中のふっ素樹脂粒子の割合を意味し、(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)の重量とは、SiO換算重量である。
本発明の被覆部を形成するためのコーティング液として、ふっ素樹脂粒子と、(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4 )4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 ) ・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液も好適に用いることができる。
化合物であっても、その加水分解物であってもよく、またこれらが適当に混合されたものであっても良い。
コーティング液には希釈溶媒が含有されていても良い。
ここで、本発明のコーティング液中のふっ素樹脂粒子の含有量とは、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4)4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5) ・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とふっ素樹脂粒子の総重量中のふっ素樹脂粒子の割合を意味し、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4)4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物の重量とは、SiO換算重量である。
本発明のコーティング液のさらに好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜20μmであるようにする。
ここで本発明において平均粒径とは液体中での分散粒径であり、レーザー回折式粒度分布計などを用いて測定することができる。
平均粒径が0.1μmより小さいと、外力を印加にした場合に、基材の意匠性を維持する作用が低下し、20μmより大きくなると、基材の意匠性を損なうこととなる。
本発明のコーティング液のさらに好ましい態様においては、前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜8μmであるようにする。
平均粒径が8μm以下であると、種々の塗布方法を用いて容易に被覆部を形成することができるとともに、コーティング液中でのふっ素樹脂粒子の分散安定性が向上し、被覆部の外観も向上する。
本発明の複合材の好ましい製造方法としては、基材へ、本発明のふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させ、被覆部を形成する方法があげられる。
ここで、(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)は加熱によりシリカへの転化が生じ、基材上にシロキサンネットワークを形成する。
シリカ転化を生じさせるためには100℃以上で加熱することが望ましく、200℃以上で加熱すると、より転化反応が促進され望ましい。
また、加熱温度が高くなると、基材の耐熱性から、用いることのできる基材が限定される。また、例えば金属の場合、耐熱性は有するものの400℃以上では、金属表面の酸化による変色が発生するため、意匠性を損ねることとなる。
また、ふっ素樹脂粒子の耐熱性から350℃以下であることがより好ましい。
本発明の複合材の好ましい製造方法としては、基材へ、ふっ素樹脂粒子と、(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4 )4−a ・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 ) ・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を硬化させ、基材上に、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有する被覆部を形成する方法があげられる。
基材へ、本発明のふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させて、被覆部を形成する方法によれば、Si−NのSi−Oへの転化によりシロキサンネットワークを形成するため収縮が小さく、より緻密な被覆部が形成されるため、より外力を印加にした場合に、基材の意匠性を維持する作用が良好に発揮される。
本発明の延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部には、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする被覆部が備えられている複合材の製造方法としては、前記延性基材をシンク形状に絞り加工した後、基材へ、本発明のふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させて、被覆部を形成する方法があげられる。
本発明の延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部には、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする被覆部が備えられている複合材の製造方法としては、前記延性基材をシンク形状に絞り加工した後、基材へ、本発明の、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4 )4−a ・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5 )・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)nで表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を硬化させ、基材上に、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有する被覆部を形成する方法があげられる。
延性基材をシンク形状に絞り加工した後、被覆部を形成する方法によれば、被覆部への残留応力を軽減できるため、より外力を印加にした場合に、基材の意匠性を維持する作用が良好に発揮される。
本発明の延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部には、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする被覆部が備えられている複合材のその他の製造方法としては、本発明の、ふっ素樹脂粒子と(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させて、被覆部を形成した後、シンク形状に絞り加工する方法があげられる。
本発明の延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部には、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする被覆部が備えられている複合材のその他の製造方法としては、本発明の、ふっ素樹脂粒子と、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RaSi(OR4)4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5)・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を硬化させ、基材上に、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有する被覆部を形成した後、シンク形状に絞り加工する方法があげられる。
被覆部を形成した後、延性基材をシンク形状に絞り加工する方法によれば、複雑なシンク形状に加工される前にコーティング液を塗布するため、より容易に延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部には、
(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなることを特徴とする被覆部が備えられている複合材を製造することができる。
以下、本発明の複合材と、複合材の製造方法について具体的に説明する。
本発明において、基材としては、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属材料、ガラス、セラミックス、プラスチック、木、石、セメント、コンクリート、それらの組合わせ、それらの積層体などが用いられる。
また本発明において、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種は、基材表面にシロキサンネットワークを形成し、ふっ素樹脂粒子を含有する被覆部を形成するものである。
本発明において、ふっ素樹脂粒子とは、ふっ素樹脂の粒状物を意味し、球形のものが好ましい。
次に、ふっ素樹脂粒子としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリマー、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルコポリマー、パーフルオロシクロポリマー、ビニルエーテル−フルオロオレフィンコポリマー、ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマー、テトラフルオロエチレン−ビニルエーテルコポリマー、クロロトリフルオロエチレン−ビニルエーテルコポリマー、テトラフルオロエチレンウレタン架橋体、テトラフルオロエチレンエポキシ架橋体、テトラフルオロエチレンアクリル架橋体、テトラフルオロエチレンメラミン架橋体等フルオロ基を含有するポリマーが挙げられる。
本発明において、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、(B)ふっ素樹脂粒子を含有してなる被覆部とは、シロキサンネットワーク中に、ふっ素樹脂粒子が分散した形態であってもよく、被覆部の表面にふっ素樹脂粒子の自形に対応した凸部を有する凹凸構造が形成されていてもよい。
本発明において、外力を印加した場合にも、基材の意匠性が維持されるとは、例えば固形物との接触による傷発生による意匠性の低下を抑制する作用を意味し、より具体的には、例えば、シンクの場合では、食器等の摺動等により傷が発生し、意匠性が低下することを抑制する作用を意味する。
本発明において、延性基材とは物質が弾性の限界を超えて破壊されずに引き伸ばされる性質を有する基材を意味し、特に延性に富んだ材料として、鉄鋼、銅、アルミニウム、ステンレス鋼などの金属材料があげられる。
本発明において、略透明とは、基材の質感が損なわれない程度の透明性を有し、外観上、基材の意匠性を確認できる程度の透明性を意味する。
例えばステンレス基材に被覆部を形成した複合材は、ステンレスの光沢、質感、色調を確認できることを意味し、基材に絵柄などの模様が存在する場合に、その絵柄、模様が確認できる程度の透明性を意味する。
本発明において、延性基材がシンクであり、少なくとも使用面側の一部に本発明の被覆部が備えられている複合材とは、シンク底面部のうち、食器等との接触が特に顕著である底面部中央付近のみに被覆部が形成されていても良いし、もちろん、底面部全面に被覆部が形成されていても良い。また、立面部にも形成されていると、シンク内のたわし等での洗浄時の摺動等による立面部への傷の発生も抑制されより好ましい。
本発明において、(C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)において、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル等が挙げられる。アルケニル基としては、ビニル、アリル、ブレニル、ペンテニル、ヘキセニル、ブチニル、オクテニル、デセニル等が挙げられる。アリール基としては、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル等が挙げられる。
本発明において、
(D)
(D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4)4−a・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
(D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5)・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
(D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物を含んでなる塗布液において、一般式(1)で表される化合物の具体例としては、
トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリ−n−プロポキシシラン、トリ−iso−プロポキシシラン、トリ−n−ブトキシシラン、トリ−sec−ブトキシシラン、トリ−tert−ブトキシシラン、トリフェノキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、フルオロトリ−n−プロポキシシラン、フルオロトリ−iso−プロポキシシラン、フルオロトリ−n−ブトキシシラン、フルオロトリ−sec−ブトキシシラン、フルオロトリ−tert−ブトキシシラン、フルオロトリフェノキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−sec−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−プロポキシシラン、ビニルトリ−iso−プロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリ−sec−ブトキシシラン、ビニルトリ−tert−ブトキシシラン、ビニルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、i−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−sec−ブトキシシラン、i−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、i−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチル−トリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−sec−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチル−トリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−sec−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、γ−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジメチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジメチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジエチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジエチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピル−ジ−フェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチル−ジ−フェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニル−ジ−エトキシシラン、ジフェニル−ジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ジビニルトリメトキシシランなどを挙げることができる。
本発明において、一般式(2)で表される化合物の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどが挙げられる。
本発明において、一般式(3)で表される化合物の具体例としては、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサフェノキシジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−メチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−エチルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタメトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタエトキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,1,3,3−ペンタフェノキシ−3−フェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジエチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラエトキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ジフェニルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリメチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリエチルジシロキサン、1,1,3−トリメトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリエトキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,1,3−トリフェノキシ−1,3,3−トリフェニルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラエチルジシロキサン、1,3−ジメトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジエトキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、1,3−ジフェノキシ−1,1,3,3−テトラフェニルジシロキサン、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサフェノキシジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−メチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−エチルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタメトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタエトキシ−2−フェニルジシラン、1,1,1,2,2−ペンタフェノキシ−2−フェニルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジメチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジエチルジシラン、1,1,2,2−テトラメトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラエトキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2,2−テトラフェノキシ−1,2−ジフェニルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリメチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリエチルジシラン、1,1,2−トリメトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリエトキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,1,2−トリフェノキシ−1,2,2−トリフェニルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラメチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラエチルジシラン、1,2−ジメトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジエトキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,2−ジフェノキシ−1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、ビス(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1,2−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−1−(トリメトキシシリル)メタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−1−(トリエトキシシリル)メタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−1−(トリ−i−プロポキシシリル)メタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−n−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−sec−ブトキシシリル)メタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−1−(トリ−t−ブトキシシリル)メタン、1−(ジメトキシメチルシリル)−2−(トリメトキシシリル)エタン、1−(ジエトキシメチルシリル)−2−(トリエトキシシリル)エタン、1−(ジ−n−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−i−プロポキシメチルシリル)−2−(トリ−i−プロポキシシリル)エタン、1−(ジ−n−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−n−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−sec−ブトキシシリル)エタン、1−(ジ−t−ブトキシメチルシリル)−2−(トリ−t−ブトキシシリル)エタン、ビス(ジメトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)メタン、ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)メタン、1,2−ビス(ジメトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジエトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−i−プロポキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−n−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−sec−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(ジ−t−ブトキシメチルシリル)エタン、1,2−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,2−ビス(トリ-t- ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,3−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−i−プロポキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−n−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−sec−ブトキシシリル)ベンゼン、1,4−ビス(トリ−t−ブトキシシリル)ベンゼンなどを挙げることができる。
本発明において、コーティング液の塗布方法としては、例えばディッピング法、スピンコート法、スプレー法、印刷法、フローコート法、ロールコート法ならびにこれらの併用等、既知の塗布手段を適宜採用することができる。膜厚は、ディッピング法における引き上げ速度やスピンコート法における基板回転速度などを変化させることと、コーティング液の濃度や粘度を変えることにより制御することができる。
以下に実施例をあげて、本発明をより具体的に説明する。
図1、図2、図3は、本発明の様々なパターンの複合材の断面図である。
延性基材1上に被覆部2が設けられており、該被覆部2は、シロキサンネットワーク3とふっ素樹脂粒子4からなり、該被覆部2は外力を印加した場合にも、基材の意匠性を維持する作用を発揮する。
このような複合材は、例えば、食器等の摺動等による外力の印加があった場合でも基材の意匠性を維持することができる。
被覆部2に含有されるふっ素樹脂粒子4は、図1のようにシロキサンネットワーク3中に分散した状態であっても良いし、図2のようにふっ素樹脂粒子4の一部が露出していても良く、図3のようにふっ素樹脂粒子4より形成される凸部をシロキサンネットワーク3が覆った状態であっても良い。
次いで、複合材の好ましい製造方法について、実験結果をもとに説明する。
本発明の複合材の被覆部の観察には、日立製作所(株)製の走査型電子顕微鏡S4100を用いた。
被覆部の膜厚は、断面観察により調べられる。また、被覆部の膜厚とは、シロキサンネットワーク3の厚み(図中Δtで示す)であり、ふっ素樹脂粒子による凸部の厚みは含まない。
本発明のふっ素樹脂粒子の粒径は、(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布計SALD7000を用いて測定し、平均粒径とは体積分布の50%中心粒径を意味する。
(実施例1)
基材としてSUS304ステンレス板を用いた。基材の前処理として、ヘキサンで良く洗浄した後、さらにアセトンにて基材表面を洗浄した。
表1の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は5μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は5.0%であった。
被覆部の膜厚は0.5μmであった。
(実施例2)
基材は、実施例1同様のものを用いた。
表2の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は10μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は5.0%であった。
被覆部の膜厚は2.0μmであった。
(実施例3)
基材は、実施例1同様のものを用いた。
表3の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は5μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は15.0%であった。
被覆部の膜厚は0.5μmであった。
(実施例4)
基材は、実施例1同様のものを用いた。
表4の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は0.3μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は5.0%であった。
被覆部の膜厚は2.0μmであった。
(実施例5)
基材は、実施例1同様のものを用いた。
表5の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、150℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は5μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は5.0%であった。
被覆部の膜厚は2.0μmであった。
(実施例6)
基材は、実施例1同様のものを用いた。
表6の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は22μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は10.0%であった。
被覆部の膜厚は2.0μmであった。
(比較例1)
SUS304ステンレス板を比較例として用いた。
(比較例2)
実施例1のコーティング液から、ふっ素樹脂粒子を除いた以外は、実施例1と同様にして、被覆部を有する複合材を得た。
被覆部の膜厚は0.5μmであった。
(比較例3)
基材は実施例1同様のものを用いた。
表7の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、250℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は0.3μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は0.1%であった。
被覆部の膜厚は0.5μmであった。
(比較例4)
基材は実施例1同様のものを用いた。
表8の配合のコーティング液をスプレーコートにて基材に塗布した後、150℃で60分加熱して、ふっ素樹脂粒子が分散した被覆部を有する複合材を得た。
用いたふっ素樹脂粒子の平均粒径は5μmであった。
ふっ素樹脂粒子の含有量は25.0%であった。
被覆部の膜厚は2.0μmであった。
(比較例5)
比較例として、ステンレス表面に釉薬層の形成されたステンレスホーローを用いた。
(評価方法)
(1)外観
目視にて複合材の外観を評価した。
判定基準 ○:基材の意匠性を完全に維持している △:基材の意匠性がやや低下しているが、基材の意匠は確認できる ×:基材の意匠性を著しく損なっており、基材の意匠が確認できない
(2)延性評価
JIS Z 2248に規定される金属材料の曲げ試験方法に従って試験を行った。試験片は100mm×60mmのものを用いた。
支え治具のスパンは80mmとし、押金具にて20mmたわむまで曲げた。試験後にわん曲部の外側のさけ、傷等の欠点を観察した。
判定基準 ○:欠点なし △:50倍顕微鏡で判定できる程度のさけ、傷等の欠点あり ×:目視で判定できるさけ、傷等の欠点あり
(3)外力を印加したときの基材の意匠性の維持性の評価
外観、延性評価結果が良好なものについてのみ評価を行った。
陶器質タイルを20×20mmに切り出したものを摺動子として用いた。荷重をさらに加えた状態で、基材表面で往復摺動させた後、基材の意匠変化を目視にて判定した。
荷重は100gと500gの場合それぞれについて評価し、摺動回数は100回とした。荷重100gではマグカップ程度の重量物との接触を想定し、荷重500gでは土鍋程度の重量物との接触を想定して設定した。
土鍋程度の重量物との接触を想定した場合にも、意匠性が維持されている場合のみ、さらに摺動回数を400回と増やした場合においても評価を行った。 判定基準 ◎:傷の発生なく、意匠性変化なし ○:微小な傷が発生するものの、意匠性は維持 △:傷発生し、意匠性がやや低下 ×:顕著に傷が発生し、著しく意匠性を損なう
(評価結果)
評価結果を表9に示す。
本発明の実施例1〜5は、被覆部を形成した後でも基材の意匠性が完全に維持されていた。実施例6では実施例1〜5に比べるとやや透明性が劣るものの、基材の意匠性は確認できた。
本発明の実施例1〜6はいずれも曲げ試験後もわん曲部にクラック等の欠点は見られず、延性は維持されていた。また、曲げ試験時の応力−歪特性は基材と同様で変化は見られなかった。
本発明の実施例1〜6では土鍋程度の重量物との接触を想定した外力を印加したときにも、基材の意匠性が維持されている。
実施例2、4の複合材は、さらに摺動回数を増やした場合においても良好に意匠性が維持されており、特に実施例2においては、摺動回数を増やした場合にも、基材の意匠性が完全に維持されていた。
表9から明らかなように、釉薬層の形成された比較例5のステンレスホーローは、基材の意匠が確認できるものではなかったし、曲げ試験によりわん曲部にクラックが発生した。特に試験片の端部では、釉薬が完全に基材から剥離した。
比較例1のSUS304ステンレス板は、100g100回程度の外力の印加であっても顕著に傷が発生し、著しく基材の意匠性が損なわれる結果であった。
ふっ素樹脂粒子を含有しない被覆部を形成した比較例2では、比較例1に比べるとわずかに外力を印加した場合の意匠維持性が発揮されているが、100g100回程度の外力の印加でも意匠性の低下が見られ、500gの荷重を与えたときは顕著に傷が発生し、著しく基材の意匠性が損なわれる結果であった。
比較例3、4であっても、比較例1に比べるとわずかに外力を印加した場合意匠維持性が発揮されているが、100g100回程度の外力の印加でも意匠性の低下が見られ、500gの荷重を与えたときは顕著に傷が発生し、著しく基材の意匠性が損なわれる結果であった。
図4は、本発明の複合材を備えたシンクを有するキッチンの概略図である。
本発明の複合材を備えてなるシンク5とカウンター7が接合されており、シンクには水栓8が設けられており、水栓8より吐出される水によりシンク5内で食器の洗浄等を行うことができ、水は排水口9より排水される。
図5は図4のキッチンのシンク5部の拡大図であり、シンク底面部の一部(網掛け表示部)に被覆部2が形成されている。
本実施例では、図5のように、シンク底面部の一部に被覆部2が形成されている。
続いて、本実施例の使い勝手について説明する。
使用者は、本実施例のシンク5内の底面側の使用面6に食器等を置き、食器の洗浄作業を行う。複数の食器を洗浄するときに、一旦、底面側の使用面6に置いた食器を取り上げたり、シンク内で横に移動させたりする。そのときに、底面側の使用面6に食器を擦りつけてしまった場合などに、傷が発生することがあるが、本実施例では、底面側の使用面6には被覆部2が形成されているため、傷が発生することがなく、基材の意匠性が維持される。
ここで、本発明においてシンクの使用面側とは、図4に示したとおり、側面側や底面側のことであり、詳しくは、キッチンシンクとして使用する面側のことである。図示しない、例えばキャビネット内に隠れている裏側は使用面側ではない。
また、別の実施例として、シンク5の底面部が、図6のように全面に被覆部が形成されているものがある。この場合、被覆部の端部の非被覆部との段差が形成されることがなく、光の反射により被覆部の端部が目立つようなことがなくより好ましい。
続いて、延性基材がシンクであり、図6に示す、底面部の全面に被覆部が形成されている複合材について具体的に例をあげて説明する。
(実施例7)
基材は実施例1同様のものを用いた。基材をシンク形状に絞り加工した後、基材表面をよく洗浄し、実施例2同様のコーティング液をスプレーコートした後、250℃60分加熱して、延性基材がシンクであり、図6に示す、底面部の全面に被覆部を備えていることを特徴とする複合材を得た。
(実施例8)
基材は実施例1同様のものを用いた。基材表面をよく洗浄し、実施例2同様のコーティング液をスプレーコートした後、250℃60分加熱した後、基材をシンク形状に絞り加工して、延性基材がシンクであり、図6に示す、底面部の全面に被覆部を備えていることを特徴とする複合材を得た。
(比較例6)
市販のステンレス製シンクを比較例として用いた。
(評価方法)
(1)外観 目視にて複合材の外観を評価した。
判定基準 ○:基材の意匠性を完全に維持している △:基材の意匠性がやや低下しているが、基材の意匠は確認できる ×:基材の意匠性を著しく損なっており、基材の意匠が確認できない
(2)外力を印加したときの基材の意匠性の維持性の評価
土鍋をシンク内で100回、400回それぞれ往復摺動した後、基材の意匠変化を目視にて判定した。
判定基準 ◎:傷の発生なく、意匠性変化なし ○:微小な傷が発生するものの、意匠性は維持 △:傷発生し、意匠性がやや低下 ×:顕著に傷が発生し、著しく意匠性を損なう。
(3)重量物落下時の被覆部の変化の評価
300gの鉄球を20cmの高さから落下させたときの被覆部の剥離、脱落の有無を目視にて判定した。
判定基準 ○:変化なし △:一部剥離、または脱落あり ×:完全に被覆部が剥離、または脱落
(4)熱水、冷水繰り返しによる被覆部の変化の評価
90℃の熱水1分間、20℃の冷水1分間の噴霧を1000回繰り返した後の被覆部の剥離、脱落の有無を目視にて判定した。
判定基準 ○:変化なし △:一部剥離、または脱落あり ×:完全に被覆部が剥離、または脱落
(評価結果)
評価結果を表10に示す。
表10から明らかなように、本発明の実施例7、8では、被覆部を形成した後でも基材の意匠性が完全に維持されていた。
本発明の実施例7、8では土鍋を100回往復摺動したときにも、傷の発生なく、意匠性は変化しなかった。また、実施例7においては、400回往復摺動した場合においても傷の発生はなかった。
比較例6のステンレスシンクでは、顕著に傷が発生し、著しく意匠性を損なう結果であった。
また、重量物落下により、延性基材が変形したが、被覆部には何ら変化は見られず、基材への追従性が確認された。
また、熱水、冷水繰り返しによって、断続的に延性基材が膨張収縮を繰り返したが、被覆部には何ら変化は見られず、基材への追従性が確認された。
本発明の複合材は、キッチンのシンク等に利用することができる。
本発明の複合材の断面図である。 本発明の複合材の断面図である。 本発明の複合材の断面図である。 本発明のシンクを備えたキッチンの概略図である。 本発明の、底面部の一部に複合材を備えたシンクの概略図である。 本発明の、底面部全面に複合材を備えたシンクの概略図である。
符号の説明
1 :延性基材
2 :被覆部
3 :シロキサンネットワーク
4 :ふっ素樹脂粒子
5 :シンク
6 :使用面
7 :カウンター
8 :水栓
9 :排水口


Claims (19)

  1. 基材と、該基材上に設けられた被覆部とを有し、該被覆部は、(A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
    (B)ふっ素樹脂粒子
    を含有してなることを特徴とする複合材であって、前記ふっ素樹脂粒子の被覆部中の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とする複合材。
  2. 前記被覆部の膜厚が0.3〜20μmであることを特徴とする請求項1に記載の複合材。
  3. 前記被覆部の膜厚が0.3〜8μmであることを特徴とする請求項2に記載の複合材。
  4. 前記基材が延性基材であることを特徴とする、請求項1乃至3いずれかに記載の複合材。
  5. 前記延性基材が、ステンレス鋼またはアルミニウムであることを特徴とする、請求項4に記載の複合材。
  6. 前記被覆部が略透明であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の複合材。
  7. 前記延性基材はシンクであり、前記被覆部は前記シンクの少なくとも使用面側の一部に備えられていることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の複合材。
  8. ふっ素樹脂粒子と、
    (C)次の構造式で表される化合物[―(SiR1R2)―(NR3)―]n(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アルキルシリル基、アルコキシ基、又はこれらの基以外で主鎖のケイ素及び窒素に直結する基が炭素である基である)とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液。
  9. 前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項8に記載のコーティング液。
  10. 前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜8μmであることを特徴とする請求項9に記載のコーティング液。
  11. ふっ素樹脂粒子と、
    (D)
    (D−1)下記一般式(1)で表される化合物、RSi(OR4)4−a・・・・・・(1)(式中、Rは水素原子、フッ素原子または1価の有機基、R4は1価の有機基、aは1〜2の整数を示す。)
    (D−2)下記一般式(2)で表される化合物およびSi(OR5)・・・・・・(2)(式中、R5 は1価の有機基を示す。)
    (D−3)下記一般式(3)で表される化合物 R6(R7O)3−bSi−(R10)−Si(OR8)3−cR9・・・・・(3)〔式中、R6 〜R9 は同一または異なり、それぞれ1価の有機基、b〜cは同一または異なり、0〜2の整数、R10 は酸素原子、フェニレン基または−(CH)n−で表される基(ここで、nは1〜6の整数である)、dは0または1を示す。〕
    の群から選ばれた少なくとも1種の化合物、またはその加水分解物とを含有し、前記ふっ素樹脂粒子の含有量が1重量%以上かつ20重量%未満であることを特徴とするコーティング液。
  12. 前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜20μmであることを特徴とする請求項11記載のコーティング液。
  13. 前記ふっ素樹脂粒子の平均粒径が0.1〜8μmであることを特徴とする請求項12に記載のコーティング液。
  14. 基材へ、請求項8乃至10いずれかに記載のコーティング液を塗布した後、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させ、基材上に、
    (A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
    (B)ふっ素樹脂粒子
    を含有する被覆部を形成することを特徴とする複合材の製造方法。
  15. 基材へ、請求項11乃至13いずれかに記載のコーティング液を塗布した後、前記コーティング液を加熱することによって硬化させ、基材上に、
    (A)シリカ、または平均組成式RSiO(4−p)/2(式中、Rは有機基、pは、0<p<4を満足する数である)の群から選ばれる少なくとも1種、
    (B)ふっ素樹脂粒子
    を含有する被覆部を形成することを特徴とする複合材の製造方法。
  16. 延性基材をシンク形状に絞り加工した後、前記延性基材へ請求項8乃至10いずれかに記載のコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させることを特徴とする複合材の製造方法。
  17. 延性基材をシンク形状に絞り加工した後、前記延性基材へ請求項11乃至13いずれかに記載のコーティング液を塗布し、前記コーティング液を加熱することによって硬化させることを特徴とする複合材の製造方法。
  18. 延性基材へ請求項8乃至10いずれかに記載のコーティング液を塗布し、基材ごと加熱することで前記コーティング液を硬化させた後、シンク形状に絞り加工することを特徴とする複合材の製造方法。
  19. 延性基材へ請求項11乃至13いずれかに記載のコーティング液を塗布し、前記コーティング液を加熱することによって硬化させた後、シンク形状に絞り加工することを特徴とする複合材の製造方法。
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