JP3709781B2 - 汚染物質の分解システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染土壌、産業廃棄物、汚泥等に含まれている油や有機塩素化合物といったさまざまな有害物質をバイオレメディエーションで無害化する汚染物質の分解システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工場跡地等で基礎工事を行う場合、燃料油や機械油が掘削土に混じって搬出されることがある。また、何らかの事故によって油が流出し、該油で周辺地盤が汚染されるといった事態も想定される。
【0003】
かかる汚染土をそのまま放置すると、該土に混入している油分が揮発して周囲に拡散し、周辺住民の生活に支障を来すとともに、雨水によって土粒子から遊離した場合には、地下水等に混入して水質を汚濁させる原因ともなる。そのため、油で汚染された土については、例えば焼却によって油分を除去し環境への拡散を防止する必要がある。
【0004】
また、工場跡地内の土壌には、発ガン性物質であるトリクロロエチレン、テトラクロロエチレンなどの有機塩素化合物が含まれていることがあり、このような土壌をそのまま放置するとやはり地下水等を介して有機塩素化合物が環境に拡散するおそれがあり、油汚染土と同様、所定の浄化処理を行なわねばならない。
【0005】
一方、最近では、微生物の活性を利用して環境中の汚染物質を分解無害化する技術、すなわちバイオレメディエーションの研究が進んできており、油、有機塩素化合物等で汚染された土壌への適用も研究されるようになってきた。
【0006】
バイオレメディエーションとは、細菌やかびなどの微生物の分解能力を利用して汚染物質を分解し、無害化する方法であり、汚染物質が含まれた土壌などを微生物の活動に最適な水分・栄養・通気などの環境に調整して微生物の活性を向上させることにより、自然状態よりも効率よく汚染物質の分解を行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような微生物を利用した汚染物質の処理方法は、実験室レベルでは一定の成果が確認されており、現実的な対応についても今後大いに期待されるところである。
【0008】
しかしながら、汚染土壌内が微生物の分解活性に適した環境となるように汚染土壌に散水したり栄養分を添加したりすると、散水や降雨によって汚染物内に吸収された水は汚染土壌内の汚染物質や添加された栄養塩などの栄養分ともに周辺地盤の地下水系へと浸透し、水質汚染の原因となる懸念があるという問題を生じていた。
【0009】
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、水質汚染を生じさせることなくバイオレメディエーションを行うことができる汚染物質の分解システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る汚染物質の分解システムは請求項1に記載したように、油、有機塩素化合物等の汚染物質が含まれた汚染物に対してバイオレメディエーションを行うことにより前記汚染物質を分解除去する汚染物質の分解システムにおいて、地表面を不透水性材料で被覆してその上面を前記汚染物が敷き均される作業面とするとともに該作業面に集水用勾配をつけ、該集水用勾配の下流側に集水溝を設けるとともに該集水溝に集水された水を貯留する貯水手段を設け、前記貯水手段を地上に設けた貯水槽で構成するとともに、前記集水溝内に排水管を敷設し、該排水管を所定の排水ポンプを介して前記貯水槽に接続したものである。
【0013】
また、本発明に係る汚染物質の分解システムは、前記貯水手段内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置を備えたものである。
【0014】
また、本発明に係る汚染物質の分解システムは、前記貯水手段に所定の散水装置を連通接続し、該散水装置から前記汚染物に散水できるように構成したものである。
【0015】
汚染物内の汚染物質をバイオレメディエーションで適切に分解無害化するためには、汚染物内が微生物の分解活性に適した環境となるように維持してやる必要がある。
【0016】
したがって、本発明においても従来と同様、必要に応じて汚染物に随時散水を行い、汚染物内の含水量を例えば10%程度に維持する必要があるが、本発明においては、地表面を不透水性材料で被覆してその上面を汚染物が敷き均される作業面とするとともに該作業面に集水用勾配をつけ、該集水用勾配の下流側に集水溝を設けるとともに該集水溝に集水された水を貯留する貯水手段を設けてある。
【0017】
そのため、散水や降雨によって汚染物内に吸収された水は、不透水性材料の上面である作業面上をその集水用勾配の下流側に向けて流下し、集水溝で集水され、貯水手段に貯留される。
【0018】
したがって、散水や降雨に伴って汚染物から汚染物質や分解菌による中間生成物あるいは分解活性を高めるための栄養塩等が滲出したとしても、かかる滲出成分が地盤内に浸透して地下水系に拡散するおそれはない。
【0019】
バイオレメディエーションを行うのに用いる微生物としては、主として細菌、特に土中に自然に存在するバクテリア、放線菌などの土着菌を使用することができる。
【0020】
汚染物質としては、油類や、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、PCBなどの有機塩素化合物、あるいはベンゼン、トルエン、ナフタレン、フェノールなどの芳香族炭化水素のほか、微生物が分解することのできるすべての物質が包摂される。
【0021】
汚染物質が含まれている汚染物は、主として汚染土であるが、これ以外にもスラグ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄木材といった産業廃棄物も含まれる。
【0022】
汚染物を敷き均すとは、同一厚みでの敷き均しのみを意味するものではなく、例えば畝状に敷き均したり、盛土状に敷き均したりする場合も含まれる。
【0023】
不透水性材料は、汚染物から滲出した水が地下水系に流入するのを防止することができるのであればどのような材料で構成してもよく、例えば、コンクリート、不透水性ビニルシート等で構成することが考えられる。ここで、不透水性材料をコンクリートとした場合には、該コンクリートの上面が作業面となる。
【0024】
集水用勾配をどのように構成するかは任意であり、例えば、平坦な地盤に勾配がつくように不透水性材料を被覆したり、傾斜地に不透水性材料を被覆して該傾斜地の勾配をそのまま集水用勾配としたりすることが考えられる。
【0025】
集水溝は、集水用勾配の下流側に設けてあり、作業面上を流下してきた水を集水できるのであればどのように構成してもかまわないが、例えば、地表面に溝を形成して該溝の内面を不透水性材料で被覆するようにしたり、道路側溝で使用されるU字溝を集水溝として転用したりすることが考えられる。なお、溝の内部には目詰まり防止のために、砂利、小石等の目詰まり防止材を充填しておくのが望ましい。
【0026】
貯水手段は、集水溝で集水された水を内部に貯留できるのであればどのように構成するかは任意であるが、例えば、集水溝に長手方向に沿った排水用勾配をつけ、該排水用勾配の下流側に貯水ピットを設けてこれを貯水手段としてもよい。
【0027】
かかる場合においては、集水溝に集水された水は、集水溝内をその排水用勾配の下流側に向けて流下し、貯水ピットに貯留される。したがって、人工的な動力を必要としなくとも、自然力のみで貯水手段に水を貯留することができる。
【0028】
また、貯水手段を地上に設けた貯水槽で構成するとともに、集水溝内に排水管を敷設し、該排水管を所定の排水ポンプを介して貯水槽に接続してもよい。
【0029】
かかる場合においては、集水溝に集水された水は、排水管を介して排水ポンプで排水され、貯水槽に貯留される。したがって、地盤を掘削せずとも集水溝で集水された水を貯留することが可能となる。
【0030】
排水管は、集水溝に集水された水が該排水管の中空内部にスムーズに流入されるのであればどのような構成でもよく、例えば多数の孔を設けた硬質塩化ビニルやプラスチックからなる中空管で構成することが可能である。また、排水管の敷設の仕方も任意であるが、例えば、目詰まり防止のため、砂利、小石等の目詰まり防止材に取り囲まれた状態で該溝内に敷設することが考えられる。
【0031】
排水ポンプは、集水溝に集水された水を排水管を介して排水し、貯水槽に貯留することができるのであればどのように構成してもよい。
【0032】
貯水手段内に貯留された水については、上述したように、汚染物質や分解菌による中間生成物あるいは分解活性を高めるための栄養塩等が含まれている可能性があるため、それらを必要に応じて適宜処理した後、河川等に放流すればよいが、ここで、貯水手段内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置を備えた場合においては、貯水手段内に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量を随時監視し、汚染物内から滲出する水を分析する。
【0033】
このようにすると、汚染物内で行われているバイオレメディエーションの進行状況を常時把握することが可能となり、必要に応じて汚染物に栄養塩を添加する等、より適切なバイオレメディエーションを行うことが可能となる。
【0034】
モニタリング装置は、貯水手段内に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量を分析できるのであればどのように構成してもよい。
【0035】
また、貯水手段内に貯留された水については、必要に応じて適宜処理した後、河川等に放流してもよいが、ここで、貯水手段に所定の散水装置を連通接続し、該散水装置から汚染物に散水できるように構成した場合においては、貯水手段内に貯留された水が散水装置から汚染物に散水されることとなり、散水のための水を循環させて再利用することが可能となる。
【0036】
そのため、バイオレメディエーションを行う際に汚染物に散水する水の使用量を節約することができるとともに、河川等に放流する場合に必要となる放流可能な状態にするための処理作業が不要となり、作業を軽減することができる。
【0037】
散水装置は、貯水手段内に貯留された水を汚染物に散水することができるのであればどのように構成してもよいが、例えば、孔を多数設けた中空管に散水のためのポンプを接続して構成することが考えられる。
【0038】
ここで、貯水手段内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置を備えるとともに、貯水手段に所定の散水装置を連通接続し、該散水装置から汚染物に散水できるように構成した場合においては、汚染物内から滲出する水を貯水手段内に貯留するとともに、該貯水手段内に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量をモニタリング装置で分析し、かかる分析結果に応じて適宜処理を施し、しかる後、散水装置で汚染物に散水する。
【0039】
すなわち、モニタリング装置による水質分析により、例えば栄養塩が不足して分解菌の分解活性が低下し又は低下が予想される場合には、栄養塩を適宜貯水手段内の水に添加してから汚染物への散水を行うことで、散水のための水を循環させて再利用することができるのみならず、汚染物内の栄養塩の含有量を適正な値に維持することも可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る汚染物質の分解システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
(第1実施形態)
【0042】
図1は、第1実施形態に係る汚染物質の分解システム1を示した断面図で、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。同図に示すように、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1は、地表面を不透水性材料であるコンクリート2で被覆してその上面を汚染物である汚染土3が敷き均される一対の作業面4、4とするとともに該作業面に集水用勾配をつけ、該集水用勾配の下流側に集水溝5を設けるとともに、該集水溝に集水された水を貯留する貯水手段である貯水ピット6を設けてある。
【0043】
汚染土3内には、バイオレメディエーションの分解対象となる汚染物質が含まれている。ここで、汚染物質としては、油類や、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、PCBなどの有機塩素化合物、あるいはベンゼン、トルエン、ナフタレン、フェノールなどの芳香族炭化水素のほか、微生物が分解することのできるすべての物質が対象となる。
【0044】
作業面4、4は、汚染土3を敷き均すための場所であって集水溝5を両側方から挟み込むように平面配置してあるとともに、集水溝5が下流側となるようにそれぞれ集水用勾配をつけてある。
【0045】
集水溝5は、図1(b)でわかるように、作業面4、4につけられた集水用勾配の下流側に設けてあり、散水や降雨によって汚染土3から汚染物質や栄養塩を含む水が滲出したとき、該浸出水を作業面4、4上で流下させ、これを汚染土3のほぼ中央下方位置にて集水できるようになっている。さらに、集水溝5には、図1(a)でよく分かるように、長手方向に沿って排水用勾配をつけてあり、集水溝5内に集水した水を排水用勾配の下流側に流下させて排水できるようになっている。なお、集水溝5の内面は不透水性材料であるコンクリート2で被覆してあるとともに、溝の内部には目詰まり防止のために、目詰まり防止材である砂利9を充填してある。
【0046】
貯水ピット6は、集水溝5につけた排水用勾配の下流側に地盤を掘削して設けてあり、集水溝5で集水された水を内部に貯留できるようになっている。
【0047】
ここで、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1は、貯水ピット6内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置7を備えてあるとともに、該貯水ピットを配管13を介して散水装置8に連通接続してあり、上述した集水溝5で集水され貯水ピット6に貯留された汚染土3からの滲出水を、モニタリング装置7で監視するとともに散水装置8で汚染土3に散水するようになっている。
【0048】
モニタリング装置7は、貯水ピット6内に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量を分析できるようになっている。
【0049】
散水装置8は、汚染土3に対面するように散水孔10を多数設けた散水管11と、該散水管に接続された散水ポンプ12とで構成してある。ここで、散水ポンプ12の供給側には上述した配管13を接続してあり、貯水ピット6内に貯留された水を散水ポンプ12を介して散水管11に設けた散水孔10から汚染土3に散水することができるようになっている。
【0050】
本実施形態に係る汚染物質の分解システム1においては、まず、排水用勾配をつけた溝を地表に形成するとともにその両側方に集水用勾配に相当する法面を形成する。次いで、溝の内面及びその両側方に形成された法面にコンクリート2を被覆して作業面4、4及び集水溝5を形成する。
【0051】
次に、集水溝5内に砂利9を充填してから、作業面4、4上に汚染物質が含まれた汚染土3を例えば畝状に敷き均す。なお、汚染土3には、汚染物質を分解する微生物やその栄養分あるいは水分を添加する必要があるが、その時期は、敷き均しの際に行ってもよいし、敷き均しの前後に行うようにしてもよい。
【0052】
バイオレメディエーションを行うのに用いる微生物としては、主として細菌、特に土中に自然に存在するバクテリア、放線菌などの土着菌を使用することができる。
【0053】
次に、かかる状態で汚染土3を一定期間放置してバイオレメディエーションを行うが、汚染土3内の汚染物質をバイオレメディエーションで適切に分解無害化するためには、汚染土3内が微生物の分解活性に適した環境となるように維持してやる必要がある。
【0054】
したがって、本実施形態においても従来と同様、必要に応じて汚染土3に随時散水を行い、汚染土3内の含水量を例えば10%程度に維持する必要があるが、本実施形態においては、散水や降雨によって汚染土3内に吸収された水は、汚染物質や栄養塩とともにコンクリート2の上面である作業面4、4上をその集水用勾配の下流側に向けて流下し、集水溝5で集水された後、集水溝5内をその排水用勾配の下流側に向けて流下し、貯水ピット6に貯留される。
【0055】
次に、貯水ピット6に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量をモニタリング装置7で分析し、かかる分析結果に応じて貯留された水に栄養塩等を添加するなど適宜処理を施し、しかる後、貯水ピット6内に貯留された水を散水ポンプ12を介して散水管11から汚染土3に散水する。
【0056】
なお、汚染土3に散水された水については、再び汚染物質や栄養塩とともに集水溝5で集水し、以下同様にして、上述した工程を必要なだけ繰り返す。
【0057】
以上説明したように、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1によれば、汚染土3から滲出する水を集水溝5に集水するとともに貯水ピット6に貯留するようにしたので、散水や降雨に伴って汚染土3から汚染物質や分解菌による中間生成物あるいは分解活性を高めるための栄養塩等が滲出したとしても、かかる滲出成分が地盤内に浸透して地下水系に拡散するおそれはない。
【0058】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1によれば、集水溝5に排水用勾配をつけ、貯水手段を排水用勾配の下流側に設けた貯水ピット6で構成したので、人工的な動力を必要としなくとも、自然力のみで貯水ピット6に水を貯留することができる。
【0059】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1によれば、貯水ピット6内に貯留した水を散水装置8で汚染土3に散水し、これを再び貯水ピット6に回収するようにしたので、散水のための水を循環させて再利用することが可能となる。
【0060】
そのため、バイオレメディエーションを行う際に汚染土3に散水する水の使用量を節約することができるとともに、河川等に放流する場合に必要となる放流可能な状態にするための処理作業が不要となり、作業を軽減することができる。
【0061】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム1によれば、モニタリング装置7と散水装置8とを備えたので、モニタリング装置7による水質分析により、汚染土3内で行われているバイオレメディエーションの進行状況を常時把握することが可能となるとともに、例えば栄養塩が不足して分解菌の分解活性が低下し又は低下が予想される場合には、栄養塩を適宜貯水ピット6内の水に添加してから汚染土3への散水を行うことが可能となり、散水のための水を循環させて再利用することができるのみならず、汚染土3内の栄養塩の含有量を適正な値に維持することも可能となる。
【0062】
本実施形態では、汚染物質が含まれている汚染物を汚染土3としたが、これに代えて、スラグ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄木材といった産業廃棄物に本発明を適用してもよい。
【0063】
また、本実施形態では、一対の作業面4、4の間に集水溝5を配置するようにしたが、作業面及び集水溝の構成はこれに限るものではなく、例えば、自然に存在する傾斜地に不透水性材料を被覆してその上面を作業面とするとともに、該傾斜地の勾配を集水用勾配としてそのまま利用し、該集水用勾配の下流側となる作業面の端部に沿って集水溝を設けるようにしてもかまわない。
【0064】
また、本実施形態では、地盤を法面形成することによって集水用勾配がつけられた作業面4、4を設けるようにしたが、これに代えて、平坦な地表面に集水用勾配がつけられたコンクリート体を設置し、その上面を作業面としてもよい。
【0065】
また、本実施形態では、モニタリング装置7を設けて水質分析を行うようにしたが、当初添加した量の栄養塩等によってバイオレメディエーションによる所定の効果が得られることがわかっている場合には、モニタリング装置7を省略してもかまわない。
【0066】
また、本実施形態では、散水装置8を設けて貯留した水を散水のための水として再利用するようにしたが、例えば降雨による水分補給が十分に期待できるなど散水の必要がない場合には、散水装置8を設けなくてもかまわない。かかる場合には、貯水ピット6に所定の処理装置を接続し、該処理装置で貯留された水を適宜処理した後、河川等に放流すればよい。
【0067】
(第2実施形態)
【0068】
次に、第2実施形態に係る汚染物質の分解システムについて、添付図面を参照して説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0069】
図2は、第2実施形態に係る汚染物質の分解システム21を示した断面図で、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。同図に示すように、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21は、地表面を不透水性材料であるコンクリート2で被覆してその上面を汚染物である汚染土3が敷き均される一対の作業面4、4とするとともに該作業面に集水用勾配をつけ、該集水用勾配の下流側に集水溝22を設けるとともに、該集水溝内に排水管23を敷設し、該排水管を排水ポンプ24を介して貯水手段である貯水槽25に接続してある。
【0070】
集水溝22は、図2(b)でわかるように、作業面4、4につけられた集水用勾配の下流側に設けてあり、散水や降雨によって汚染土3から汚染物質や栄養塩を含む水が滲出したとき、該浸出水を作業面4、4上で流下させ、これを汚染土3のほぼ中央下方位置にて集水できるようになっている。なお、集水溝5の内面は不透水性材料であるコンクリート2で被覆してある。
【0071】
排水管23は、図3に示した断面詳細図でよくわかるように、目詰まり防止材である砂利9に取り囲まれた状態で集水溝22内に敷設してある。
【0072】
ここで、排水管23は、上述した集水溝22に集水された水が内部の中空空間27にスムーズに流入されるように多数の孔26を設けた中空管で構成してあるとともに、その排水側を排水ポンプ24の供給側に連通接続してある。かかる排水管23は、例えば硬質塩化ビニルやプラスチック系材料で構成することができる。
【0073】
排水ポンプ24は、汚染土3から滲出した水を排水管23を介して排水し、これを配管28を介して圧送することで貯水槽25に貯留することができるように構成してある。
【0074】
貯水槽25は、地上に設けてあり、集水溝22で集水された水を内部に貯留できるようになっている。
【0075】
ここで、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21は、第1実施形態と同様、貯水槽25内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置7を備えてあるとともに、該貯水槽を散水装置8に連通接続してあり、排水ポンプ24及び配管28を介して圧送されてきた汚染土3からの滲出水を、モニタリング装置7で監視するとともに、該浸出水を散水装置8で汚染土3に散水するようになっている。
【0076】
モニタリング装置7は、第1実施形態と同様、貯水槽25内に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量を分析できるようになっている。
【0077】
散水装置8は、第1実施形態と同様、汚染土3に対面するように散水孔10を多数設けた散水管11と、該散水管に接続された散水ポンプ12とで構成してある。ここで、散水ポンプ12の供給側は貯水槽25に接続してあり、貯水槽25内に貯留された水を散水ポンプ12を介して散水管11に設けた散水孔10から汚染土3に散水することができるようになっている。
【0078】
本実施形態に係る汚染物質の分解システム21においては、まず、溝を地表に形成するとともにその両側方に集水用勾配に相当する法面を形成する。次いで、溝の内面及びその両側方に形成された法面にコンクリート2を被覆して作業面4、4及び集水溝22を形成する。
【0079】
次に、集水溝22内に排水管23を敷設する。排水管23を敷設するにあたっては、その周囲が砂利9で取り囲まれるようにする。
【0080】
次に、作業面4、4上に汚染物質が含まれた汚染土3を例えば畝状に敷き均す。なお、汚染土3には、汚染物質を分解する微生物やその栄養分あるいは水分を添加する必要があるが、その時期は、敷き均しの際に行ってもよいし、敷き均しの前後に行うようにしてもよい。
【0081】
次に、かかる状態で汚染土3を一定期間放置してバイオレメディエーションを行うが、汚染土3内の汚染物質をバイオレメディエーションで適切に分解無害化するためには、汚染土3内が微生物の分解活性に適した環境となるように維持してやる必要がある。
【0082】
したがって、本実施形態においても従来と同様、必要に応じて汚染土3に随時散水を行い、汚染土3内の含水量を例えば10%程度に維持する必要があるが、本実施形態においては、散水や降雨によって汚染土3内に吸収された水は、汚染物質や栄養塩とともにコンクリート2の上面である作業面4、4上をその集水用勾配の下流側に向けて流下し、集水溝22で集水された後、集水溝22内に敷設された排水管23を介して排水ポンプ24で排水され、貯水槽25に貯留される。
【0083】
次に、貯水槽25に貯留された水の栄養塩、空気、微生物等の含有量をモニタリング装置7で分析し、かかる分析結果に応じて貯留された水に栄養塩等を添加するなど適宜処理を施し、しかる後、貯水槽25内に貯留された水を散水ポンプ12を介して散水管11から汚染土3に散水する。
【0084】
なお、汚染土3に散水された水については、再び汚染物質や栄養塩とともに集水溝22で集水し、以下同様にして、上述した工程を必要なだけ繰り返す。
【0085】
以上説明したように、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21によれば、第1実施形態と同様、汚染土3から滲出する水を集水溝22に集水するとともに貯水槽25に貯留するようにしたので、散水や降雨に伴って汚染土3から汚染物質や分解菌による中間生成物あるいは分解活性を高めるための栄養塩等が滲出したとしても、かかる滲出成分が地盤内に浸透して地下水系に拡散するおそれはない。
【0086】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21によれば、貯水手段を地上に設けた貯水槽25で構成するとともに、集水溝22内に排水管23を敷設し、該排水管を排水ポンプ24及び配管28を介して貯水槽25に接続したので、貯水スペースを確保するために地盤を掘削する必要がない。
【0087】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21によれば、第1実施形態と同様、貯水槽25内に貯留した水を散水装置8で汚染土3に散水し、これを再び貯水槽25に回収するようにしたので、散水のための水を循環させて再利用することが可能となる。
【0088】
そのため、バイオレメディエーションを行う際に汚染土3に散水する水の使用量を節約することができるとともに、河川等に放流する場合に必要となる放流可能な状態にするための処理作業が不要となり、作業を軽減することができる。
【0089】
また、本実施形態に係る汚染物質の分解システム21によれば、第1実施形態と同様、モニタリング装置7と散水装置8とを備えたので、モニタリング装置7による水質分析により、汚染土3内で行われているバイオレメディエーションの進行状況を常時把握することが可能となるとともに、例えば栄養塩が不足して分解菌の分解活性が低下し又は低下が予想される場合には、栄養塩を適宜貯水槽25内の水に添加してから汚染土3への散水を行うことが可能となり、散水のための水を循環させて再利用することができるのみならず、汚染土3内の栄養塩の含有量を適正な値に維持することも可能となる。
【0090】
本実施形態では、汚染物質が含まれている汚染物を汚染土3としたが、これに代えて、スラグ、焼却灰、汚泥、コンクリート廃材、プラスチック廃材、廃棄木材といった産業廃棄物に本発明を適用してもよい。
【0091】
また、本実施形態では、一対の作業面4、4の間に集水溝22配置するようにしたが、作業面及び集水溝の構成はこれに限るものではなく、例えば、自然に存在する傾斜地に不透水性材料を被覆してその上面を作業面とするとともに、該傾斜地の勾配を集水用勾配としてそのまま利用し、該集水用勾配の下流側となる作業面の端部に沿って集水溝を設けるようにしてもかまわない。
【0092】
また、本実施形態では、地盤を法面形成することによって集水用勾配がつけられた作業面4、4を設けるようにしたが、これに代えて、平坦な地表面に集水用勾配がつけられたコンクリート体を設置し、その上面を作業面としてもよい。
【0093】
また、本実施形態では、モニタリング装置7を設けて水質分析を行うようにしたが、当初添加した量の栄養塩等によってバイオレメディエーションによる所定の効果が得られることがわかっている場合には、モニタリング装置7を省略してもかまわない。
【0094】
また、本実施形態では、散水装置8を設けて貯留した水を散水のための水として再利用するようにしたが、例えば降雨による水分補給が十分に期待できるなど散水の必要がない場合には、散水装置8を設けなくてもかまわない。かかる場合には、貯水槽25に所定の処理装置を接続し、該処理装置で貯留された水を適宜処理した後、河川等に放流すればよい。
【0095】
また、本実施形態では、散水装置8に散水ポンプ12を設けて散水するようにしたが、例えば貯水槽を高架槽とした場合などは、散水ポンプ12を省略してもかまわない。
【0096】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明に係る汚染物質の分解システムによれば、汚染物から滲出する水を集水溝に集水するとともに貯水手段に貯留するようにしたので、散水や降雨に伴って汚染物から汚染物質や分解菌による中間生成物あるいは分解活性を高めるための栄養塩等が滲出したとしても、かかる滲出成分が地盤内に浸透して地下水系に拡散するおそれはない。したがって、水質汚染を生じさせることなくバイオレメディエーションを行うことができる。
【0097】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る汚染物質の分解システムを示した断面図で、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図。
【図2】第2実施形態に係る汚染物質の分解システムを示した断面図で、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図。
【図3】第2実施形態に係る汚染物質の分解システムを示した断面詳細図。
【符号の説明】
1、21 汚染物質の分解システム
2 コンクリート(不透水性材料)
3 汚染土(汚染物)
4 作業面
5、22 集水溝
6 貯水ピット(貯水手段)
7 モニタリング装置
8 散水装置
23 排水管
24 排水ポンプ
25 貯水槽(貯水手段)

Claims (3)

  1. 油、有機塩素化合物等の汚染物質が含まれた汚染物に対してバイオレメディエーションを行うことにより前記汚染物質を分解除去する汚染物質の分解システムにおいて、
    地表面を不透水性材料で被覆してその上面を前記汚染物が敷き均される作業面とするとともに該作業面に集水用勾配をつけ、該集水用勾配の下流側に集水溝を設けるとともに該集水溝に集水された水を貯留する貯水手段を設け、前記貯水手段を地上に設けた貯水槽で構成するとともに、前記集水溝内に排水管を敷設し、該排水管を所定の排水ポンプを介して前記貯水槽に接続したことを特徴とする汚染物質の分解システム。
  2. 前記貯水手段内に貯留された水の水質を監視するモニタリング装置を備えた請求項1記載の汚染物質の分解システム。
  3. 前記貯水手段に所定の散水装置を連通接続し、該散水装置から前記汚染物に散水できるように構成した請求項1記載の汚染物質の分解システム。
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