JP4811979B2 - 汚染土壌の水循環式生物浄化方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は汚染土壌の水循環式生物浄化方法及び装置に関し、とくに汚染土壌を土中の微生物の活性化により浄化する生物浄化方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
油等の有機物その他の汚染物質で汚染された土壌を浄化する方法として、汚染土壌に微生物の生育に必要な窒素・リン等の栄養物質と適度な水分と空気(又は酸素)とを供給し、土壌中の好気性の汚染物質分解微生物を人為的に活性化させて土壌中の汚染物質を分解する生物処理法が開発されている。この生物処理法は汚染物質を直接分解する方法であり、二次廃棄物の発生がなく、処理に要するエネルギーが少なく、物理・化学的処理のみでは難しい低い濃度まで浄化できる等の効果が期待されている。
【0003】
従来の生物処理法は、土壌に対する空気の供給方法により、掘削した汚染土壌を積み上げてパイルを作りバックホー等の重機で定期的に汚染土を切り返して新鮮な空気を供給する方法、掘削してパイル状に積み上げた汚染土壌の下部又は中間部に通気パイプを介して強制的に空気を圧入又は吸引する方法等に分類される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−179336号公報
【特許文献2】
特開平7−102298号公報
【非特許文献1】
「MBIレポート 1996&1997」、海洋バイオテクノロジー研究所、平成14年6月、p11-16
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の生物処理法には以下のような問題点がある。
【0006】
(a)地盤の汚染土壌を掘削する従来の生物処理法では、掘削時に汚染物質を含む水(以下、汚染水という。)が大量に発生する例が多い。また、生物浄化のため水分を供給した汚染土壌からも汚染水が浸出する。汚染土壌現場(以下、汚染サイトということがある。)で発生した汚染水は周囲に流出すると汚染の拡大を招くので、従来は回収して汚染サイト外に搬出し廃棄物として焼却処分すること多い。しかし、汚染水の焼却処分は、水の潜熱に大部分のエネルギーが浪費されるので消費エネルギーが大きくなり、処分コストが嵩むと共に環境面からも好ましくない。
【0007】
汚染土壌サイトで発生した汚染水を利用した生物処理法として特許文献1は、図4に示すように、汚染土壌パイル31から浸出した油分及び土着微生物が含まれる汚染水を回収し、微生物用栄養組成物を加えて微生物を増殖させたのち土壌パイル31へ戻す油汚染土壌の修復方法を開示している。図4において、土壌パイル31からの浸出水は防水シート32やピット33等の回収設備により回収され、送水ポンプ35aにより第一貯水槽34に送られる。第一貯水槽34において、投入口34aから栄養組成物を添加して攪拌器34bで撹拌することにより油分解微生物を増殖させる。微生物が所定濃度(例えば107個/ミリリットル)以上に増殖した段階で、第一貯水槽34の浸出水を送水ポンプ35bにより第二貯水槽36に移し、第二貯水槽36において注入口36aから水又は油分含有水を加えて攪拌器36bで撹拌することにより微生物を更に増殖させる。第二貯水槽36に加える油分含有水として、汚染土壌の掘削時に発生した汚染水や汚染土壌の洗浄に用いた洗浄水等を利用する。第二貯水槽36において微生物の油分解作用により油分濃度が所定の値以下に減少し、微生物濃度が極大(例えば107〜109個/ミリリットル程度)に達した時点で、第二貯水槽36内の水を送水ポンプ36c及び送水管37により土壌パイル31へ注水し、第二貯水槽36内で増殖した微生物を土壌パイル31に移植する。以上の操作を繰り返すことにより、土壌パイル31中の油分解の初動速度の向上を図り、短期間で汚染土壌の修復を図る。
【0008】
しかし特許文献1の方法は、第一貯水槽34及び第二貯水槽36を汚染サイトに設置する必要があり、大量の汚染水を処理するためには大型の貯水槽が必要となるので、敷地が狭い汚染サイトでは設置スペース上の制約から実施が難しい。また、土壌の汚染濃度にもよるが生物浄化法では浄化完了までに数ヶ月〜1年程度を要するので、特許文献1の方法では貯水槽の攪拌・曝気に要するエネルギーが大きくなり、コストが嵩む問題点もある。消費エネルギーが少ないという汚染土壌の生物浄化法の利点を生かすためには、汚染サイトで発生する汚染水を少ないエネルギーでオンサイト処理できることが望ましい。
【0009】
(b)また、実際の汚染土壌サイトでは、土壌のみが汚染されているのではなく、周囲の構造物等も汚染されていることが多い。例えば、閉鎖したガソリンスタンドや油タンク等の敷地土壌が汚染されている場合は、敷地内のコンクリート構造物も汚染されていることが多く、汚染土壌の浄化に際しコンクリート構造物を解体すると汚染されたコンクリート塊等が発生する。従来このような汚染コンクリート塊は廃棄物として汚染サイトから搬出して焼却処分されているが、上述したように焼却処分は大量のエネルギーを消費するので経済的にも環境的にも好ましくない。汚染サイトで発生する汚染コンクリート塊等も汚染土壌や汚染水と共に少ないエネルギーでオンサイト処理できる技術の開発が望まれている。
【0010】
そこで本発明の目的は、汚染サイトで発生する汚染水や汚染塊状体を汚染土壌と共に浄化できる水循環式生物浄化方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、油等で汚染された砂、石、岩等の粒状体や塊状体(以下、両者を纏めて塊状体という。)を浄化する技術に注目した。特許文献2及び非特許文献1は、海岸の油で汚染された塊状体に界面活性物質生産能を有する微生物を散布し、微生物の生産する界面活性物質により塊状体に付着した汚染油を洗浄除去する油汚染の洗浄方法を提案している。例えば非特許文献1は、潮の干満を模擬した海浜模擬実験装置を用いて、窒素源及びリン源を添加した海水に汚染塊状体を1日に2度浸漬することにより、海水中の前記微生物の作用によって塊状体の表面に付着した重油が分解されて消失することを報告している(非特許文献1のp15)。前記油分解機能を有する微生物は、他の汚染物質の分解微生物と共に広く汚染土壌中に存在しており、汚染サイトで発生する汚染水中にも存在している。この汚染水を用いて非特許文献1の方法と同様にして汚染コンクリート塊を洗浄できれば、汚染土壌と共に汚染水や汚染塊状体を浄化することが可能となる。本発明はこの知見に基づく研究開発の結果、完成に至ったものである。
【0012】
図3の実施例を参照するに、本発明による汚染土壌の水循環式生物浄化方法は、汚染地盤の汚染土壌8を地表から地下水の保水面3まで掘削し、掘削時に発生した汚染地下水を集水槽16に貯え、地下水の保水面3上に硬質塊状体7を通気可能な層状に埋め戻すと共にその塊状体7中に導水路18及び送気管12を設置して地下水の貯水ゾーンとなる塊状体層6を形成し、塊状体層6上に掘削汚染土壌8を積み上げると共にその汚染土壌8の上方に散水装置20を配置し、送気管12により塊状体層6の地下水中へ曝気して汚染土壌8に空気を供給しながら散水装置20により集水槽16の地下水を汚染土壌8へ散水すると共に導水路18により塊状体層6の地下水を集水槽16へ汲み上げ、前記曝気により溶存酸素量が調節された地下水を塊状体層6と集水槽16と汚染土壌8との間で循環させてなるものである。
【0013】
また、図3の実施例を参照するに、本発明による汚染土壌の水循環式生物浄化装置は、汚染地盤の汚染土壌8を地表から地下水の保水面3まで掘削してその保水面3上に硬質塊状体7を通気可能な層状に埋め戻すことにより形成された地下水の貯水ゾーンとなる硬質塊状体層6、塊状体層6中に設置された導水路18及び送気管12、掘削時に発生した汚染地下水を貯える集水槽16、塊状体層6上に埋め戻された掘削汚染土壌8の上方へ集水槽16の地下水を散水する散水装置20、送気管12により塊状体層7の地下水中へ曝気して汚染土壌8に空気を供給する曝気装置10、及び導水管18により塊状体層6の地下水を集水槽16へ汲み上げるポンプ19を備え、前記曝気装置により溶存酸素量が調節された地下水を塊状体層6と集水槽16と汚染土壌8との間で循環させてなるものである。
【0014】
塊状体7の一例は、汚染土壌8の近傍でコンクリート構造物の解体等により発生したコンクリート塊である。また、汚染地盤から掘削した汚染土壌及び砂礫を篩い分けし、塊状体7を篩い分けした砂礫とし、塊状体層7上に篩い分けした汚染土壌8を埋め戻すことができる。好ましくは、集水槽16に汚染物質分解微生物用の栄養物質を添加する栄養添加装置25を設け、更に汚染物質分離手段17を設ける。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は図3に示すように汚染地盤中で汚染土壌を生物浄化する方法及び装置であるが、その前に、図1及び図2を参照して地表に設けた浄化装置で汚染土壌を生物浄化する方法及び装置について説明する。図1は、油で汚染された土壌の浄化に適用した生物浄化装置の実施例を示す。但し、本発明は油汚染土壌への適用に限定されない。図示例の生物浄化装置1は、保水性底面3上に通気可能に載置された硬質塊状体7の層6を有する。保水性底面3は、例えば汚染サイトの地表に敷設したアスファルト等の遮水材4により形成する。図示例のように遮水材4の周囲に堰堤5を設けて保水可能とすることができる。保水性底面3上に砂利や小石等の塊状体7を層状に載置して汚染土壌8が上方に積み上げ可能な台(以下、汚染土壌積み上げ台ということがある。)2とする。塊状体7の層6は、後述するように汚染土壌8からの流下水が貯まる貯水ゾーンとなる。塊状体層6の深さ、すなわち図示例の堰堤5の高さは、汚染土壌8からの流下水量に応じて適当に定める。
【0016】
塊状体層6に臨ませて曝気装置10を設ける。図示例の曝気装置10は、塊状体層6の下端に設けた複数本の細孔付き送気管12と、各送気管12に連通する送風機11とを有する。送風機11から送気管12経由で塊状体層6の流下水中に圧入された空気は、塊状体層6内で拡散されて塊状体層6の頂面全体からほぼ均一な空気流として上方に吹き出し、塊状体層6上に積み上げる汚染土壌8の全体に均一に流れる拡散空気流となる。汚染土壌8への均一な空気の供給は、汚染土壌8中での空気のショートパス等の発生を最小限に抑える効果がある。また、塊状体層6における空気の拡散は、塊状体7の表面で流下水と空気との効率的な接触を作り出し、塊状体7を微生物の付着担体として機能させる。すなわち、塊状体層6への必要最小限の曝気により、塊状体層6及びその上方の汚染土壌8の全体に汚染物質分解微生物の活性化に必要な空気を効率的に供給できる。なお、図示例の曝気装置10は、各送気管12の弁13の調節により塊状体層6及び汚染土壌8に対する送気量を適当に調整できる。
【0017】
塊状体層6の塊状体7の一例は適当な強度を有する径2mm以上の砂利や石、岩等であるが、汚染土壌8近傍のコンクリート構造物の解体により発生したコンクリート塊や木片、金属片その他の硬質廃棄物片等を塊状体7として利用できる。また汚染土壌8中に混在する砂礫や石を汚染土壌8から篩い分けして塊状体7として利用してもよい。上述したように図示例では塊状体7を微生物担体として機能させることができるので、塊状体7の表面に付着した汚染物質の分解微生物による洗浄・分解が期待でき、汚染物質が付着したコンクリート塊や汚染土壌8中の砂礫等を積極的に塊状体7として利用することが可能である。
【0018】
また、保水性底面3に連通させて集水槽16を設け、集水槽16の水を積み上げ台2の上方から散水する散水装置20を設ける。図示例の集水槽16は導水路18により塊状体層6の下端と連通し、塊状体層6に貯まった流下水の一部分が流入する。集水槽16は、塊状体層6から流下水の一部分を抜き出せるものであれば足り、図示例のように堰堤5と同程度の高さの比較的小さい水槽とするか又は保水性底面3に隣接して設けた側溝等とすることができ、大きな設置スペースを必要としない。図示例の散水装置20は、集水槽16から水を汲み上げるポンプ21と、汚染土壌積み上げ台2の上方に設けた散水器23と、ポンプ21から散水器23まで水を運ぶ送水路22とを有する。散水器23として従来の適当な散水器具が利用可能であるが、例えば農業分野で使用する細孔付きホース等を利用できる。図示例では散水器23として3本の細孔付きホースを利用しているが、汚染土壌8の全体に均一に散水できるように散水器23の数及び配置は適当に選択できる。
【0019】
集水槽16には窒素・リン等の汚染物質分解微生物用の栄養物質を添加する栄養添加装置25を設け、散水する水に栄養物質を適宜添加することが望ましい。栄養物質が添加された散水により、汚染土壌8及び塊状体層6での分解微生物の活性化が促進される。但し、栄養物質は集水槽16に添加する方法に限らず、汚染土壌8に直接添加してもよい。汚染土壌8に栄養物質が添加されていれば、散水時に栄養物質が水と共に塊状体層6へ流下するので、塊状体層6において分解微生物を活性化できる。
【0020】
土壌浄化に際し、図1の生物浄化装置1の積み上げ台2上に汚染土壌8をパイル状に積み上げる。例えば積み上げ台2の平面的な大きさを8m×8m程度とすれば、バックホー等の重機により積み上げ台2の外側から、汚染土壌8を1.5m程度の高さのパイル状に積み上げることができる。汚染土壌8上に重機を乗り上げると土壌中に圧密が生じて良好な通気が難しくなるが、8m×8m×1.5m程度のパイルであれば重機を乗り上げずに積み上げることができ、しかも崩落するおそれも少ない。この場合パイルの容積は約80m3となり、土壌中の空隙率を30%とすると空隙の容積は約24m3(=80×0.3)となる。
【0021】
次いで、集水槽16に貯えた水を散水装置20によってパイル状の汚染土壌8の上方から全面に均一になるように散水すると共に、塊状体層6の曝気装置10を駆動して塊状体6及び汚染土壌8に通気する。例えば汚染土壌8の地盤からの掘削時に発生する汚染水を集水槽16に貯え、窒素・リン等の栄養物質を添加して散水に用いることができる。図示例では、後述するように汚染土壌8の上方に散水した水を塊状体層6経由で集水槽16へ戻して循環させるので、汚染土壌8及び塊状体層6の空隙中を繰り返し通過する際に汚染水の汚染物質の微生物による分解が期待できる。すなわち図示例では、汚染土壌8及び塊状体7に付着した汚染物質だけでなく散水中の汚染物質の分解も期待できる。
【0022】
通常、土壌中には空隙の50%程度の水を保持させることが可能であり、上述した容積約80m3の汚染土壌8のパイルに保持できる水量は約12.0m3(=24×0.5)である。例えば17.8m3の汚染水を処理する場合は、汚染土壌8に保持できない汚染水量5.8m3(=17.8−12.0)を塊状体層6に貯える。塊状体層6の空隙率を30%とした場合、5.8m3の水を貯えるためには、上述した8m×8mの積み上げ台2の深さを約30cm(=5.8/(8×8×0.3))とする。積み上げ台2の深さは、水の循環を停止した場合にもオーバーフロー水が発生しないように設計することが望ましい。処理対象の汚染水量が多い場合は、塊状体層6の深さの調節により対応する。
【0023】
塊状体層6に流下した水の一部分を集水槽16から抜き出し、散水装置20により汚染土壌8の上方に戻して循環させる。循環させる水量は、汚染土壌8及び塊状体層6内に25〜30%程度の空隙が確保できるように調節することが望ましい。また図示例では、集水槽16において水中の栄養物質濃度や酸素濃度を適当なセンサー(図示せず)で測定して制御装置27に入力し、制御装置27により栄養添加装置25の栄養物質添加量や曝気装置10の送気量を調節することにより、水中の栄養物質濃度や溶存酸素量を適宜調節する。
【0024】
汚染土壌8の上方からの散水中には、汚染土壌8の空隙を流れ落ちる際に酸素が溶け込む。図示例において汚染土壌8は、水と酸素との接触面積を大きくする接触材としても機能する。また散水中には、汚染土壌8を流下する際及び塊状体層6に貯えられている際に、土壌8及び塊状体7の表面の微生物が産出した界面活性物質(バイオサーファクタント)が溶け込む。界面活性剤により汚染物質が水中に溶解し易くなり、微生物による水中の汚染物質の分解が促進される。また、界面活性剤が溶け込んだ水を循環させて汚染土壌8及び塊状体7の空隙に繰り返し流すことにより、汚染土壌8及び塊状体7の表面から汚染物質が剥がれ易くなり、汚染土壌8及び塊状体7の浄化を促進できる。すなわち、汚染土壌8からの流下水を塊状体層6経由で汚染土壌8へ戻して循環させることにより、汚染土壌8及び塊状体7の表面に付着した汚染物質の剥離を促進すると共に水中での汚染物質分解効率の向上が期待できる。
【0025】
好ましくは、集水槽16に汚染物質分離手段17を設け、水中の分離可能な汚染物質(例えば、水面に浮いた油膜等)を除去する。上述したように、汚染水中の汚染物質は汚染土壌8及び塊状体層6を循環する間に微生物によって徐々に分解されるが、集水槽16で分離可能な汚染物質を除去することにより微生物に対する負荷を低減して短期間での汚染水の浄化が期待できる。図示例では、分離槽16に汚染物質分離手段17として油水分離ピットを設け、塊状体層6の流下水を先ず油水分離ピットに流入させて水面に浮遊する油を分離し、ピット底部の水を分離槽16に流入させて循環に供している。汚染物質分離手段17として、スポンジその他の油吸着材を利用してもよい。
【0026】
なお、図示例では汚染土壌8をシート26で被覆し、雨が汚染土壌8中に入り込んで塊状体層6及び集水槽16からオーバーフローするのを防止している。図示例のシート26は、雨の進入は防止するが空気の通過を許す通気性のある材質製のもの、又は複数の防水シート材を空気の通過を許すように重ね合わせたものである。但し、シート28は必須のものではない。
【0027】
図2は、塊状体層6から汚染土壌8に吹き出した曝気の空気流を回収して塊状体層6へ戻し、塊状体層6と汚染土壌8との間で空気を循環させる生物浄化装置の他の実施例を示す。図2の曝気装置10は、図1と同様の送風機11及び送気管12と共に送風機11の吸気口に連通した吸気管14を有し、吸気管14を汚染土壌8のパイルの中間部又は上部に挿入し、送気管12から圧入した空気を吸気管14により送風機11へ戻して循環させる。汚染土壌の生物浄化は一般的に10℃以下になると効率が極めて悪くなることが知られており、例えば外気温が10℃以下になる冬季の寒冷地等では汚染土壌の加温又は保温が必要となる。例えば曝気装置10に加熱装置を設けて加熱した空気を塊状体層6の送気管12に圧入するが、図示例のように汚染土壌8から空気流を回収して曝気装置10へ戻して循環させることにより、加熱のためのエネルギーを節約することができ、汚染土壌8及び塊状体層6内の効率的な保温が期待できる。但し、空気流の循環は必須のものではない。
【0028】
次に、図3を参照して、汚染地盤中で汚染土壌浄化を実施する本発明の生物浄化方法及び装置について説明する。例えば、図3(A)に示すように地表から地下水面に至る地盤が油で汚染されており、油が地下水面上に浮いて広がっているような汚染サイトでは、地盤掘削時に大量に発生する汚染水の処理に多大なエネルギーとコストを要する問題点があった。また、汚染された砂礫等は焼却処分等により処理する必要があり、低コストでの処理技術が必要であった。本発明によれば、汚染土壌と共に汚染水や汚染塊状体も併せて浄化できるので、このような汚染サイトの効率的・経済的な浄化が可能となる。
【0029】
図3の実施例では、先ず同図(B)に示すように地下の汚染地盤を掘削する。図示例では汚染地盤を地下水面まで掘削しているが、汚染状況によっては地下水よりも深く掘削する必要がある。なお図示例では、汚染地盤を地下水面に至る矢板28で周囲の非汚染地盤から隔離した上で掘削しているが、矢板28がなくても汚染地盤の掘削が可能であれば足りる。矢板28は汚染された地下水の拡散を防止するためにも有効であるが、地下水の拡散が問題とならない場合や揚水その他の方法で拡散が防止できる場合は矢板28を必要としない。掘削した汚染地盤は、図1の場合と同様に、適当な篩い分け手段30により非汚染土壌9と汚染土壌8と汚染された砂礫とに篩い分けし、篩い分けした砂礫を塊状体7として使用し、篩い分けした汚染土壌8と共に浄化対象とすることができる。また、掘削時に発生した汚染水を集水槽16に貯え、表面に浮いた油膜を除去すると共に栄養物質を添加することができる
【0030】
地下水面まで掘削した後、同図(C)に示すように、地盤の地下水保水面を保水性底面3とし、その保水性底面3上に篩い分けした砂礫を塊状体7として埋め戻すと共に、塊状体7中に曝気装置10の送気管12を設置する。また、地下水を汲み上げるための導水路18を設置する。塊状体7を地下水の上方まで埋め戻すことにより、地下水の貯水ゾーンとなる塊状体層6を形成する。次いで塊状体層6の上に篩い分けした汚染土壌8を埋め戻し、汚染土壌8の上方に散水装置20の散水器23を配置する。集水槽16に貯えた汚染水を散水装置20によって汚染土壌8の上方から散水すると共に送気管12を介して塊状体層6の地下水中へ曝気用の空気を圧入し、導水路18にポンプ19を接続して塊状体層6の地下水を集水槽16へ汲み上げ、汲み上げた地下水を散水装置20により汚染土壌8の上方から散水することにより、汚染土壌8と塊状体層6と集水槽16との間で汚染水を循環させる。
【0031】
図3のように地盤中に塊状体層6と汚染土壌8とを積み重ねて設置し、汚染土壌8と塊状体層6とに汚染水を循環させることにより、図1を参照して説明した原理と同様に、汚染土壌8及び塊状体7の効率的な浄化と汚染水及び地下水中の汚染物質の分解が期待できる。従って、図3(A)のような汚染サイトにおいても汚染土壌8と汚染塊状体7と汚染水とを同じスペースで同時に浄化できるので、効率的・経済的な汚染浄化が可能となる。また、図3のように汚染土壌8に吸気管14を設けて曝気の空気流を回収して循環させることにより、冬季における汚染土壌8及び塊状体層6内の効率的な保温が可能となる。
【0032】
本発明によれば、汚染土壌と汚染水と汚染塊状体とをオンサイトで同時に浄化することできる。また、塊状体と汚染土壌とを同じスペース上に積み上げて汚染水を循環させ、塊状体層を貯水ゾーンとするので、従来のように貯水槽等を別途設置する必要がなく、敷地が狭い汚染サイトでも実施可能である。更に、塊状体層への必要最小限の曝気により塊状体層及び汚染土壌の全体に必要な空気を効率的に供給できるので、最小限のエネルギー消費で経済的な浄化が可能であり、環境的にも負荷が小さい理想的な汚染浄化が可能となる。
【0033】
こうして本発明の目的である「汚染サイトで発生する汚染水や汚染塊状体を汚染土壌と共に浄化できる水循環式生物浄化方法及び装置」の提供が達成できる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の汚染土の積み上げ式生物浄化方法及び装置は、地表から地下水面に至る汚染地盤の汚染土壌を地下水面まで掘削し、地下水の保水面上に硬質塊状体を通気可能な層状に埋め戻すと共にその塊状体中に導水路及び送気管を設置して地下水の貯水ゾーンとなる塊状体層を形成し、塊状体層上に掘削汚染土壌を埋め戻すと共にその汚染土壌の上方に散水装置を配置し、送気管により塊状体層の地下水中へ曝気して汚染土壌に空気を供給しながら導水管及び散水装置により塊状体層の地下水を汲み上げて汚染土壌の上方から散水し、前記曝気により溶存酸素量が調節された地下水を塊状体層と汚染土壌との間で循環させるので、次の顕著な効果を奏する。
【0035】
(イ)汚染土壌の汚染サイトで発生する汚染水や汚染塊状体を、汚染土壌と共に同時に浄化することができる。
(ロ)汚染土壌と塊状体層とを同じスペース上に積み上げるので、広い敷地を必要とせず浄化施設の省スペースが図れる。
(ハ)省敷地型であるため、敷地の狭い汚染土壌現場等でもオンサイト浄化施設を容易に構築できる。
(ニ)塊状体層への必要最小限の曝気により塊状体層及び汚染土壌の全体に必要な空気を効率的に供給できるので、消費エネルギーが小さく、経済的な浄化が可能である。
(ホ)エネルギー消費が少ないので、環境に対する負荷が小さい技術である。
(ヘ)塊状体層から汚染土壌に吹き出した曝気の空気流を回収して塊状体層へ戻して循環させることができ、汚染土壌及び塊状体層内の効率的な保温が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の一実施例の説明図である。
【図2】は、本発明の他の実施例の説明図である。
【図3】は、本発明の更に他の実施例の説明図である。
【図4】は、従来の汚染土壌の生物浄化方法の一例の説明図である。
【符号の説明】
1…汚染土壌浄化装置 2…汚染土壌積み上げ台
3…保水性底面 4…遮水材
5…堰堤 6…塊状体層
7…塊状体 8…汚染土壌
9…非汚染土壌 10…曝気装置
11…送風機 12…送気管
13…弁 14…吸気管
15…弁 16…集水槽
17…汚染物質分離手段 18…導水路
19…ポンプ 20…散水装置
21…ポンプ 22…送水路
23…散水器 24…弁
25…栄養添加装置 26…シート
27…制御装置 28…矢板
30…篩い分け手段 31…汚染土壌パイル
32…防水シート 33…ピット
34…第一貯水槽 34a…投入口
34b…攪拌機 34c…センサー
35…ポンプ 36…第二貯水槽
36a…注入口 36b…散水器
36c…ポンプ 37…送水管

Claims (13)

  1. 汚染地盤の汚染土壌を地表から地下水の保水面まで掘削し、前記掘削時に発生した汚染地下水を集水槽に貯え、前記保水面上に硬質塊状体を通気可能な層状に埋め戻すと共にその塊状体中に導水路及び送気管を設置して地下水の貯水ゾーンとなる塊状体層を形成し、前記塊状体層上に掘削汚染土壌を積み上げると共にその汚染土壌の上方に散水装置を配置し、前記送気管により塊状体層の地下水中へ曝気して汚染土壌に空気を供給しながら前記散水装置により集水槽の地下水を汚染土壌へ散水すると共に前記導水路により塊状体層の地下水を集水槽へ汲み上げ、前記曝気により溶存酸素量が調節された地下水を塊状体層と集水槽と汚染土壌との間で循環させてなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  2. 請求項1の方法において、前記集水槽に汚染物質分離手段を設けてなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  3. 請求項2の方法において、前記集水槽に汚染物質分解微生物用の栄養物質を添加する栄養添加装置を設けてなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  4. 請求項1から3の何れかの方法において、前記塊状体を汚染物質付着塊状体としてなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  5. 請求項1から3の何れかの方法において、前記塊状体を、前記汚染地盤近傍のコンクリート構造物の解体により発生したコンクリート塊としてなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  6. 請求項1から3の何れかの方法において、前記塊状体を、前記汚染地盤から掘削した汚染土壌及び砂礫を篩い分けした砂礫とし、前記塊状体層上に篩い分けした汚染土壌を埋め戻してなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  7. 請求項1から6の何れかの方法において、前記掘削の前に、前記汚染地盤の周囲に矢板を設けて汚染地盤を周囲の非汚染地盤から隔離してなる汚染土壌の水循環式生物浄化方法。
  8. 汚染地盤の汚染土壌を地表から地下水の保水面まで掘削してその保水面上に硬質塊状体を通気可能な層状に埋め戻すことにより形成された地下水の貯水ゾーンとなる硬質塊状体層、前記塊状体層中に設置された導水路及び送気管、前記掘削時に発生した汚染地下水を貯える集水槽、前記塊状体層上に埋め戻された掘削汚染土壌の上方へ集水槽の地下水を散水する散水装置、前記送気管により塊状体層の地下水中へ曝気して汚染土壌に空気を供給する曝気装置、及び前記導水管により塊状体層の地下水を集水槽へ汲み上げるポンプを備え、前記曝気装置により溶存酸素量が調節された地下水を塊状体層と集水槽と汚染土壌との間で循環させてなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
  9. 請求項8の装置において、前記集水槽に汚染物質分離手段を設けてなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
  10. 請求項8又は9の装置において、前記集水槽に汚染物質分解微生物用の栄養物質を添加する栄養添加装置を設けてなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
  11. 請求項8から10の何れかの装置において、前記塊状体を、前記汚染地盤近傍のコンクリート構造物の解体により発生したコンクリート塊としてなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
  12. 請求項8から11の何れかの装置において、前記塊状体を、前記汚染地盤から掘削した汚染土壌及び砂礫を篩い分けした砂礫とし、前記塊状体層上に篩い分けした汚染土壌を埋め戻してなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
  13. 請求項8から12の何れかの装置において、前記汚染地盤の周囲に汚染地盤を周囲の非汚染地盤から隔離する矢板を設けてなる汚染土壌の水循環式生物浄化装置。
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