JP3709477B2 - 空気調和機の冷媒回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機の冷媒回路、特に、室外機内に配置されるアキュムレータ、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器とを含む室外機側冷媒回路と、室内機内に配置される室内熱交換器とを液管側配管とガス管側配管とによって接続する空気調和機の冷媒回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気調和機の冷媒回路は、室外機内に配置されるアキュムレータ、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器と、室内機内に配置される室内熱交換器とが冷媒配管によって接続されており、冷媒の循環経路を構成する。
このような空気調和機の冷媒回路において、冷房時には室外熱交換器が凝縮器として機能し、室内熱交換器が蒸発器として機能するように、四路切換弁により冷媒循環方向を制御する。また、暖房時には室外熱交換器が蒸発器として機能し、室内熱交換器が凝縮器として機能するように、四路切換弁により冷媒循環方向を制御する。
【0003】
1つの室外機に対して複数の室内機を接続するようなマルチ型空気調和機の場合、接続されている室内機のうち1台のみを運転するような場合や運転中の室内機が小容量である場合には、高圧部における暖房時の圧力上昇、室内熱交換器における冷房時の凍結などが問題となる。
高圧部における圧力上昇を抑えるために、圧縮機の吐出管とアキュムレータの吸入側との間に吐出バイパス回路を設けることが考えられる。この吐出バイパス回路は、容量制御用の電磁弁およびキャピラリによって構成することが可能である。この場合、運転中の室内機の容量が小さいときには、圧縮機から吐出される冷媒の一部を電磁弁およびキャピラリを介してアキュムレータ側に戻すことにより、容量制御を行うことが可能となる。
【0004】
このような容量制御用の電磁弁を用いて容量制御を行った場合、冷房運転時には圧縮機からの高温冷媒がアキュムレータに流れ込むこととなり、圧縮機内の冷媒温度の上昇を招くこととなる。圧縮機の異常な温度上昇を防止するためには、室外熱交換器と液閉鎖弁との間の液管側配管部から、圧縮機側に液冷媒を戻すようにしたインジェクション回路を設けることが考えられる。このインジェクション回路は、電磁弁やキャピラリなどで構成することができる。この場合には、圧縮機の吐出管側に設けられる吐出管サーミスタにより吐出管内部の冷媒温度を検出し、所定温度以上になった場合に電磁弁を開くことにより、液管側配管部から液冷媒を圧縮機側に戻して圧縮機温度の上昇を防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したように、吐出管バイパス回路により容量制御を行う場合には、圧縮機内の冷媒温度の上昇を防止する対策を講じる必要があり、たとえば前述のような電磁弁を有するインジェクション回路を構成する必要がある。このようなインジェクション回路を構成する電磁弁は高価な部品であり、コストダウンを図ることが困難となる。
【0006】
本願発明は、室内機における容量が小さい場合に容量制御を行うことが可能であり、かつインジェクション回路等の高価な構成を付加することなく、吐出管温度の上昇を防止する空気調和機の冷媒回路を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る空気調和機の冷媒回路は、室外機内に配置されるアキュムレータ、圧縮機、四路切換弁、室外熱交換器とを含む室外機側冷媒回路と、室内機内に配置される室内熱交換器とを液管側配管とガス管側配管とによって接続する空気調和機の冷媒回路であって、四路切換弁と室内熱交換器との間のガス管側配管と、室外熱交換器と室内熱交換器との間の液管側配管との間に設けられ、液管側配管とガス管側配管とをバイパスするバイパス回路と、バイパス回路の液管側合流部と室内熱交換器との間の液管側配管に設けられ、冷房運転時及び暖房運転時に冷媒を減圧する減圧回路とを備え、バイパス回路は、補助熱交換器と、補助熱交換器を液管側配管に接続する液管側接続管に設けられ冷媒を減圧すること及び冷媒流れを遮断することが可能な機能部品からなる冷媒開閉手段とを有し、補助熱交換器を冷房運転時には冷媒の蒸発器として、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能させることを特徴とする。
【0008】
ここで、バイパス回路は、液管側接続管に設けられ液冷媒を溜めるためのレシーバをさらに備え、冷媒開閉手段は、レシーバとバイパス回路の液管側合流部との間に設けられた液管側冷媒開閉手段と、レシーバと補助熱交換器との間に設けられたガス管側冷媒開閉手段とからなる構成とすることができる。
【0009】
また、冷媒開閉手段は、電磁弁とキャピラリと逆止弁とを組み合わせた構成、または、電動弁で構成することができる。
また、冷媒開閉手段を電動弁で構成する場合において、圧縮機を周波数制御により容量制御が可能なものとし、冷媒開閉手段を圧縮機の運転周波数が下限周波数になっている際に開度制御がなされるようにすることができる。
さらに、補助熱交換器は室外熱交換器の下部に設けられる構成とすることができる。室外熱交換器が液管側に位置してサブクール熱交換器を備える場合、補助熱交換器とサブクール熱交換器とを隣接して配置することが可能であり、補助熱交換器をサブクール熱交換器の風上側に配置することが好ましい。
【0010】
また、室外機側冷媒回路と室内熱交換器との間の液管側配管に減圧回路を備える構成とすることができ、この減圧回路は、接続される複数の室内機に対応して設けられる冷媒分配用電動弁で構成できる。
さらに、減圧回路を、室外機側冷媒回路と室内熱交換器との間に配置される冷媒分岐ユニット内に設けることができる。
【0011】
ここで、室外機内に配置され、室外機側冷媒回路と室内熱交換器との間に設けられる液管閉鎖弁およびガス管閉鎖弁とをさらに備え、バイパス回路は、四路切換弁とガス管閉鎖弁との間のガス管側配管と、室外熱交換器と液管閉鎖弁との間の液管側配管との間に設けられており、減圧回路は、室外機側冷媒回路内のバイパス回路の液管側合流部と液管閉鎖弁との間に設けた構成とすることが可能である。
この場合、減圧回路は、接続される複数の室内機に対応して設けられる冷媒分配用電動弁とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔発明の概要構成〕
本発明の目的を達成するために各観点から考察される実施形態を以下に示す。
〈第1実施形態:バイパス回路に減圧回路および補助熱交換器を設ける〉
図1に示すように、室外機100に、分岐ユニット300を介して複数の室内機200A,200B・・・を接続する場合について考える。
【0013】
室外機100は、圧縮機101、四路切換弁102、室外熱交換器103、アキュムレータ105などを備えている。圧縮機101の吐出側には、吐出管温度を検出するための吐出管サーミスタ109が設けられている。また、この室外機100には、外気温度を検出するための外気サーミスタ111と、室外熱交換器103の温度を検出するための室外熱交サーミスタ112とが設けられている。また、外気を吸入して、吸入した外気と室外熱交換器103内部に流れる冷媒との間で熱交換を行うためのファン106と、ファン106を回転駆動するためのファンモータ104とが設けられている。
【0014】
室外機100から室内機側に導出される冷媒配管は、室外熱交換器103から導出される液管接続ポート114と、四路切換弁102を介して導出されるガス管接続ポート115とを備えており、各接続ポート内方に設けられる液管閉鎖弁116およびガス管閉鎖弁117を備えている。
この室外機100において、室外熱交換器103と液管閉鎖弁116との間に位置する冷媒配管を液管側配管部131とし、四路切換弁102とガス管閉鎖弁117との間に位置する冷媒配管をガス管側配管部132とすると、この液管側配管部131とガス管側配管部132をバイパスするバイパス回路151を備えている。バイパス回路151には、液管側配管部131から電磁弁152とキャピラリ153とで構成される減圧回路、補助熱交換器133および逆止弁154とが設けられている。
【0015】
室外機100の液管接続ポート114とガス管接続ポート115には、分岐ユニット300が接続されている。分岐ユニット300は、室外機100の液管接続ポート114に接続される室外側液管接続ポート301と、室外機100のガス管接続ポート115に接続される室外側ガス管接続ポート303とを備えている。分岐ユニット300は、室外側液管接続ポート301の内部で分岐する液管側分岐路を備えており、その先端は、接続される室内機数の室内側液管接続ポート302を構成している。また、室外側ガス管接続ポート303の内部で分岐するガス管側分岐路を備えており、その先端は、接続される室内機数の室内側ガス管接続ポート304を構成している。ここでは、接続される室内機を3台とし、室内側液管接続ポート302A,302B,302Cおよび室内側ガス管接続ポート304A,304B,304Cが設けられるものとする。
【0016】
分岐ユニット300内の室外側液管接続ポート301から各室内側液管接続ポート302A〜302Cに至る分岐路中には、内部を通過する冷媒圧力を減圧するための電動弁305A〜305Cと、内部を通過する冷媒温度を検出するための液管サーミスタ306A〜306Cがそれぞれ設けられている。また、分岐ユニット300中の室外側ガス管接続ポート303から各室内側ガス管接続ポート304A〜304Cに至る分岐路中には、内部を通過する冷媒温度を検出するガス管サーミスタ307A〜307Cがそれぞれ設けられている。
【0017】
分岐ユニット300には、複数の室内機200が接続される。ここでは、分岐ユニット300に接続可能な室内機数は3台であり、分岐ユニット300には室内機200A〜200Cが接続されるものとする。各室内機200A〜200Cは、それぞれマルチ機用室内機、ペア機用室内機のいずれも使用可能であり、ここではペア機用室内機を用いる場合について説明する。
【0018】
室内機200Aは、室内熱交換器201を備えており、この室内熱交換器201に接続される冷媒配管は、液管接続ポート204およびガス管接続ポート205を介して室外機側に導出される。また、この室内機200Aには、室内温度を検出するための室温サーミスタ202と、室内熱交換器201の温度を検出するための室内熱交サーミスタ203とを備えている。
【0019】
なお、分岐ユニット300に接続される室内機として、マルチ機用室内機を用いる場合には、液管側配管部に内部を流れる冷媒の温度を検出するための液管サーミスタが設けられている場合があり、この場合には、分岐ユニット300内の液管サーミスタを省略することも可能である。
この実施形態では、暖房時には、電磁弁152、キャピラリ153で構成される減圧回路を開くことによって、補助熱交換器133を凝縮器として機能させ、高圧となるガス管側配管部132の圧力上昇を防止することができる。また、冷房時には、電磁弁152、キャピラリ153で構成される減圧回路を開くことによって、補助熱交換器133を蒸発器として機能させ、低圧となるガス管側配管部132に温度低下を防止して室内熱交換器201の凍結を防止することができる。また、圧縮機101の吐出管温度を低下させるためのインジェクション回路を必要としないため、コストダウンを図ることが可能となる。
【0020】
〈第2実施形態:バイパス回路に電動弁および補助熱交換器を設ける〉
図2に示すように、第1実施形態における電磁弁152、キャピラリ153、逆止弁154の代わりに液管電動弁128を設けることが考えられる。
液管電動弁128は、補助熱交換器133の液管側配管部131側に設けられ、配管内を流れる冷媒を減圧する機能と、冷媒流れを遮断する機能とを備えている。
【0021】
第1実施形態における電磁弁152とキャピラリ153で構成される減圧回路に代えて、液管電動弁128を用いることによって、バイパス回路151を通過する冷媒流量を調整することが可能となり、暖房時における高圧部の圧力制御性を向上し、高負荷条件などにおける吐出管温度上昇時の吐出管温度制御も可能となる。また、冷房時における低圧部の温度低下に対する制御性も向上させることができる。
【0022】
〈第3実施形態:補助熱交換器を室外熱交換器の下部に設ける〉
図3に示すように、補助熱交換器133を室外熱交換器103内に設け、かつ、室外熱交換器103の最下部に配置することが考えられる。
外気温度が低い場合の暖房運転時において、除霜運転後の凝縮水が室外機100の底フレームに再氷結して室外熱交換器103にまで発達し、運転性能の低下を招くおそれがある。この第3実施形態のように、補助熱交換器133を室外熱交換器103の最下部に配置することによって、低外気温度の暖房運転時において補助熱交換器133内を流れる冷媒によって、凝縮水の再氷結を防止することができ、室外熱交換器103の性能低下を防止することが可能となる。
【0023】
〈第4実施形態:補助熱交換器をサブクール熱交換器と隣接して配置する〉
室外熱交換器の液管側に位置してサブクール熱交換器が配置される場合が想定される。このサブクール熱交換器は、冷房時において室外熱交換器出口からの冷媒を過冷却状態とするためのものである。第4実施形態における補助熱交換器を室外熱交換器内に配置し、かつサブクール熱交換器と隣接配置する場合について図4に基づいて考察する。
【0024】
室外熱交換器103の下部に位置してサブクール熱交換器134を配置し、さらにその下部であって室外熱交換器103の最下層に位置して補助熱交換器133を配置する。
このような構成では、補助熱交換器133の蒸発能力により、隣接配置されたサブクール熱交換器134による冷却能力を増加させることができ、室外熱交換器103出口の冷媒の過冷却度を大きくすることができる。
【0025】
〈第5実施形態:補助熱交換器をサブクール熱交換器の風上に配置する〉
第4実施形態において、補助熱交換器の冷却管をサブクール熱交換器の冷却管の風上側に配置することについて考察する。
室外熱交換器103は、たとえば、図6に示すように、一方の端部で折り返された複数の冷却管171と、冷却管171を挿通するための挿通孔が形成された金属製の板状部材でなる複数の放熱フィン172とを備えている。各冷却管171の両端にはディストリビュータ173,174が設けられており、蒸発器として機能する場合には一方が冷媒入口となり、凝縮器として機能する場合には他方が冷媒入口として機能する。
【0026】
このような室外熱交換器103のうち、下端部分だけを拡大した側面図を図5に示す。ここで、室外熱交換器103の側面には、冷却管171の両端部を支持する管板175が設けられている。この管板175は放熱フィン172とほぼ同一の形状で構成されており、冷却管171が挿通される挿通孔176が形成されている。各挿通孔176には、ディストリビュータ173,174間に配置される冷却管171が挿通される。
【0027】
室外熱交換器103のディストリビュータ174が四路切換弁102側に接続され、ディストリビュータ173がサブクール熱交換器134側に接続されるとする。サブクール熱交換器134は、一方の端部がディストリビュータ173に接続され、他方の端部が液閉鎖弁116側に接続されるSC冷却管177を備える。また、補助熱交換器133は、一方の端部がガス管側電動弁129に接続され、他方の端部がガス管側配管部132に接続される補助冷却管178を備えることとなる。
【0028】
ここで、ファン106による風の方向を図5の矢印A(図5右から左方向)とすると、SC冷却管177を風下側(図5左側)、補助冷却管178を風上側(図5右側)となるように配置する。
このような構成とすることにより、SC冷却管177、放熱フィン172、補助冷却管178の熱伝導による熱交換だけでなく、ファン106によって生じた空気流中に放熱した熱量を利用することができ、サブクール熱交換器134の効率を高め、室外熱交換器103下部における再氷結を防止することができる。
【0029】
〔好適な実施例〕
前述の第1実施形態〜第5実施形態を適宜組み合わせることによって、大きな効果を得ることが期待されるものであって、これら実施形態を組み合わせた好適な実施例について以下に説明する。
本発明の好適な実施例を図7に示す。
【0030】
室外機100は、圧縮機101、四路切換弁102、室外熱交換器103、アキュムレータ105などを備える室外機側冷媒回路を備えている。圧縮機101の吐出側には、吐出圧力の異常上昇を検出するための吐出側圧力保護スイッチ108が設けられ、圧縮機101の吸入側には、吸入圧力を検出するための吸入側圧力センサ110が設けられている。
【0031】
また、圧縮機101の吐出側には冷媒中に含まれる潤滑油を分離してアキュムレータ105側に返すためのオイルセパレータ107が設けられている。このオイルセパレータ107には、圧縮機101の吐出側の温度を検出するための吐出管サーミスタ109が取り付けられている。
オイルセパレータ107の油戻し管197には、油戻し管197から分岐してアキュムレータ105の入口側に接続される吐出バイパス回路194が設けられている。この吐出バイパス回路194には、アキュムレータ105内部に導入される熱交配管部196と容量制御用の吐出−吸入電動弁(EVP)142が設けられている。また、オイルセパレータ107の油戻し管197には、キャピラリ141が設けられており、このキャピラリ141の他端側はアキュムレータ105の吸入側に接続されている。
【0032】
また、室外機100には外気温度を検出するための外気サーミスタ111と、室外熱交換器103の温度を検出するための室外熱交サーミスタ112とを備えている。また、外気を吸入して、吸入した外気と室外熱交換器103内部に流れる冷媒との間で熱交換を行うためのファン106と、ファン106を回転駆動するためのファンモータ104とが設けられている。
【0033】
室外機100から室内機側に導出される冷媒配管は、室外熱交換器103から導出される液管接続ポート114と、四路切換弁102を介して導出されるガス管接続ポート115とを備えており、各接続ポート内方に設けられる液管閉鎖弁116およびガス管閉鎖弁117を備えている。
この室外機100には、冷房運転時に凝縮器として機能する室外熱交換器103からの余剰冷媒液を一時的に蓄えるレシーバ121が設けられている。レシーバ121は液管側接続管122とガス管側接続管123とを備えており、液管側接続管122は室外熱交換器103と液管閉鎖弁116との間の液管側配管部131に接続され、ガス管側接続管123は四路切換弁102とガス管閉鎖弁117との間のガス管側配管部132に接続されている。
【0034】
レシーバ121の液管側接続管122には、減圧機能と冷媒遮断機能とを有する液管電動弁(EVL)128が設けられ、ガス管側接続管123にはガス管電動弁(EVG)129が設けられている。
ガス管電動弁129と、ガス管側配管部132への接続部との間には、補助熱交換器133が設けられている。この補助熱交換器133は、図5に示すように、室外熱交換器103の最下部に補助冷却管178を配置することで構成される。室外熱交換器103の液管側出口にはサブクール熱交換器134が配置されている。このサブクール熱交換器134は、図5に示すように、補助熱交換器133の補助冷却管178の風上側に位置してSC冷却管177を配置することによって、補助熱交換器133と隣接して配置された構成とすることができる。
【0035】
四路切換弁102とガス閉鎖弁117との間のガス管側配管部132に向けて、レシーバ121からガス状の冷媒を回収するためのガス抜きキャピラリ130が設けられる。
室外機100の液管接続ポート114とガス管接続ポート115には、複数の分岐ユニット300A,300B・・が接続されている。各分岐ユニット300A,300B・・はそれぞれ同様の構成であるため、分岐ユニット300Aについて説明を行い、他のものについての説明を省略する。
【0036】
分岐ユニット300Aは、室外機100の液管接続ポート114に接続される室外側液管接続ポート301と、室外機100のガス管接続ポート115に接続される室外側ガス管接続ポート303とを備えている。分岐ユニット300Aは、室外側液管接続ポート301の内部で分岐する液管側分岐路を備えており、その先端は、接続される室内機数の室内側液管接続ポート302を構成している。また、室外側ガス管接続ポート303の内部で分岐するガス管側分岐路を備えており、その先端は、接続される室内機数の室内側ガス管接続ポート304を構成している。ここでは、接続される室内機を3台とし、室内側液管接続ポート302A,302B,302Cおよび室内側ガス管接続ポート304A,304B,304Cが設けられるものとする。また、 室外側液管接続ポート301と室外側ガス管接続ポート303との間には、圧力調整用の電動弁308が設けられている。
【0037】
分岐ユニット300A内の室外側液管接続ポート301から各室内側液管接続ポート302A〜302Cに至る分岐路中には、内部を通過する冷媒圧力を減圧するための電動弁305A〜305Cと、内部を通過する冷媒温度を検出するための液管サーミスタ306A〜306Cがそれぞれ設けられている。また、分岐ユニット300A中の室外側ガス管接続ポート303から各室内側ガス管接続ポート304A〜304Cに至る分岐路中には、内部を通過する冷媒温度を検出するガス管サーミスタ307A〜307Cがそれぞれ設けられている。
【0038】
各分岐ユニット300A,300B・・には、それぞれ複数の室内機200が接続される。図示したものは、各分岐ユニット300A,300B・・・に接続可能な室内機数は3台であり、分岐ユニット300Aには室内機200A〜200Cが接続され、分岐ユニット300Bには室内機200D〜200Fが接続されるものとする。各室内機200A〜200Fは、それぞれマルチ機用室内機、ペア機用室内機のいずれも使用可能であり、ここでは室内機200Aとしてペア機用室内機を用いる場合について説明する。
【0039】
室内機200Aは、室内熱交換器201を備えており、この室内熱交換器201に接続される冷媒配管は、液管接続ポート204およびガス管接続ポート205を介して室外機側に導出される。また、この室内機200Aには、室内温度を検出するための室温サーミスタ202と、室内熱交換器201の温度を検出するための室内熱交サーミスタ203とを備えている。
【0040】
なお、分岐ユニット300A,300Bに接続される室内機として、マルチ機用室内機を用いる場合には、液管側配管部に内部を流れる冷媒の温度を検出するための液管サーミスタが設けられている場合があり、この場合には、分岐ユニット300A,300B内の液管サーミスタを省略することも可能である。
〔冷媒回路の制御方式〕
前述した冷媒回路において、吐出−吸入バイパス電動弁142は、室内機側の冷媒容量が少ない場合(運転台数が少ない場合や運転している室内機の室内熱交換器の容量が小さい場合など)に開度を大きくして、暖房運転時には吐出圧力が上昇することを防止し、冷房運転時には低圧側配管が凍結することを防止する。
【0041】
また、液管電動弁128は、暖房運転時には、ガス管電動弁129が開いている状態でレシーバ121に余剰冷媒がある場合に開閉制御されることでシステム全体の制御を行い、冷房運転時には、余剰冷媒の有無を判別して室外機SC制御における余剰冷媒の制御を行う。
さらに、ガス管電動弁129は、暖房運転時には、余剰冷媒処理が必要な場合に所定開度で開くことによってレシーバ121内に余剰冷媒を貯め、冷房運転時には、液管電動弁128が開いている状態でレシーバ121内に余剰冷媒がある場合に、開閉制御されることでシステム全体の制御を行う。
【0042】
〈暖房運転時の制御〉
暖房運転時における動作例を図8に示す。
図8において、ステップS1では冷媒回路上に余剰冷媒が無く、かつ容量制御を行う必要がない状態であるか否かを判別する。冷媒回路上に余剰冷媒が無く、かつ容量制御を行う必要がないと判断した場合にはステップS2に移行する。ステップS2では、吐出−吸入バイパス電動弁142を全閉状態、液管電動弁128を全開状態、ガス管電動弁129を全閉状態とする。
【0043】
このような冷媒回路上に余剰冷媒がなく、容量制御の必要もない状態は、図9に示すように、接続された室内機200A〜200Fが全て運転中である場合が考えられる。
この場合、室外熱交換器103は蒸発器として機能しており、各室内機の室内熱交換器201が凝縮器として機能している。分岐ユニット300A,300B内にある電動弁305A〜305C,305D〜305Fは、それぞれ各室内機の設定に応じた開度で制御され、各室内熱交換器201への冷媒分配を行うように構成されている。圧力調整用の電動弁305はここでは全閉状態となっている。
【0044】
したがって、分岐ユニット300A,300B内に配置されている電動弁305A〜305C,305D〜305Fにより、各室内熱交換器201への冷媒分配が適切に行われる。また、回路上に余剰冷媒が発生しないため、レシーバ121は機能していない状態となっており、吐出−吸入バイパス電動弁142、液管電動弁128、ガス管電動弁129は、いずれも制御に用いられない。
【0045】
ステップS3では、冷媒回路上に余剰冷媒が有り、かつ容量制御を行う必要がない状態であるか否かを判別する。冷媒回路上に余剰冷媒が有り、かつ容量制御を行う必要がない状態であると判断した場合には、ステップS4に移行する。ステップS4では、吐出−吸入バイパス電動弁142を全閉状態、ガス管電動弁129を固定開度とし、液管電動弁128を目標吐出管温度に対応して制御する。
【0046】
たとえば、図10に示すように、分岐ユニット300Aに接続されている室内機200A〜200Cのみ運転を行っているような場合、室外機100の能力による余剰冷媒が発生することが考えられる。この場合、ガス管電動弁129を固定開度で開くことによって補助熱交換器133で凝縮された冷媒をレシーバ121に導入して溜めることができる。ガス管電動弁129を通過する冷媒は補助熱交換器133で凝縮されているために、その温度は一般的な電動弁の耐熱温度を超えることがなく、ガス管電動弁129として安価なものを選択することが可能となる。また、液管電動弁128の開度を目標吐出管温度に対応して制御することにより、レシーバ121内の余剰冷媒を調整して吸入過熱度制御することでシステム全体の制御とすることができる。
【0047】
ステップS5では、冷媒回路上に余剰冷媒が有り、かつ容量制御を行う必要がある状態であるか否かを判別する。たとえば、冷媒回路上に余剰冷媒が存在し、かつ圧縮機101の運転周波数が下限周波数になってもピークカット制御が垂下ゾーンであるような場合には、余剰冷媒がありかつ容量制御を行う必要があると判断してステップS6に移行する。
【0048】
ステップS6では、吐出−吸入バイパス電動弁142を全閉状態のままで、ピークカット制御における無変化域で安定するようにガス管電動弁129の開度制御を行う。また、液管電動弁128の開度を目標吐出管温度に対応して制御する。
たとえば、図11に示すように、分岐ユニット300A,300Bに接続されている室内機200のうち、室内機200Cのみ運転されており、かつこの室内機200Cが大容量の室内機であるような場合に、このような運転状態となる可能性がある。
【0049】
この場合に、ガス管電動弁129を開くことによって補助熱交換器133の凝縮能力を高め、ピークカット制御の無変化域で安定するようにガス管電動弁129の開度制御を行う。このことにより、補助熱交換器133を介して凝縮された冷媒をレシーバ121に導入し、余剰冷媒をレシーバ121内に溜めるとともに、高圧側の冷媒容量を安定させて、圧縮機101の周波数制御をピークカット制御の無変化域で安定させる。また、ガス管電動弁129が開いているため、システム全体の制御(吸入過熱度制御)は、液管電動弁128の開度を目標吐出管温度に対応した制御とすることによりレシーバ121内の余剰冷媒を調整することで行われる。
【0050】
ステップS7では、ガス管電動弁129が全開であってもなおピークカット制御の垂下ゾーンであるか否かを判別する。圧縮機101の運転周波数が下限周波数になってもピークカット制御が垂下ゾーンである場合であって、ガス管電動弁129が全開であってもなおピークカット制御の垂下ゾーンである場合にはステップS8に移行する。
【0051】
ステップS8では、圧縮機101の周波数制御がピークカット制御の無変化域で安定するように、吐出−吸入バイパス電動弁142の開度を制御する。このとき、ガス管電動弁129は全開状態であり、液管電動弁128は目標吐出管温度に対応して開度制御を行う。
たとえば、図12に示すように、分岐ユニット300A,300Bに接続されている室内機200のうち、室内機200Cのみ運転されており、かつこの室内機200Cの容量が小さい場合に、ガス管電動弁129を全開にしているにもかかわらず、ピークカット制御の垂下ゾーンであるような運転状況となる可能性がでてくる。この場合に、吐出−吸入バイパス電動弁142を制御することにより容量制御を行い、圧縮機101の周波数制御をピークカット制御の無変化域で安定させる。また、ガス管電動弁129が開いているため、システム全体の制御(吸入過熱度制御)は、液管電動弁128の開度を目標吐出管温度に対応した制御とすることによりレシーバ121内の余剰冷媒を調整することで行われる。
【0052】
〈冷房運転時の制御〉
冷房運転時における動作例を図13に示す。
図13において、ステップS11では冷媒回路上に余剰冷媒があり、かつ容量制御が不要の状態であるか否かを判別する。冷媒回路上に余剰冷媒がなく、容量制御を行う必要がないと判断した場合にはステップS12に移行する。ステップS12では、吐出−吸入バイパス電動弁142を全閉状態、ガス管電動弁129を全開状態とし、サブクール熱交換器134によるSC制御を行うために液管電動弁128を全閉状態とする。
【0053】
このような冷媒回路上に余剰冷媒がなく、容量制御の必要もない状態は、図14に示すように、接続された室内機200A〜200Fが全て運転中である場合が考えられる。
この場合、室外熱交換器103は凝縮器として機能しており、各室内機の室内熱交換器201が蒸発器として機能している。分岐ユニット300A,300B内にある電動弁305A〜305C,305D〜305Fは、それぞれ各室内機の設定に応じた開度で制御され、各室内熱交換器201への冷媒分配を行うように構成されている。圧力調整用の電動弁305はここでは全閉状態となっている。
【0054】
したがって、分岐ユニット300A,300B内に配置されている電動弁305A〜305C,305D〜305Fにより、各室内熱交換器201への冷媒分配を適切に行うことができる。また、回路上に余剰冷媒が発生しないため、レシーバ121は機能していない状態となっており、吐出−吸入バイパス電動弁142、液管電動弁128、ガス管電動弁129は、いずれも制御に用いられない。
【0055】
ステップS13では、冷媒回路上に余剰冷媒があり、かつ容量制御を行う必要がない状態であるか否かを判別する。余剰冷媒がありかつ容量制御を行う必要がないと判断した場合には、ステップS14に移行する。ステップS14では、吐出−吸入バイパス電動弁142を全閉状態とした上で、サブクール熱交換器134によるSC制御が可能な程度に液管電動弁128を開く(全開とはしない)。また、圧縮機101の吐出管温度が目標温度となるように、ガス管電動弁129の開度を制御して、システム全体の制御(吸入過熱度制御)を行う。
【0056】
たとえば、図15に示すように、分岐ユニット300Aに接続されている室内機200A〜200Cのみ運転を行っているような場合、室外機100の能力による余剰冷媒が発生することが考えられる。この場合、液管電動弁128を開くことによって液冷媒をレシーバ121に導入して溜めることができる。また、ガス管電動弁129の開度を目標吐出管温度に対応して制御することにより、レシーバ121内の余剰冷媒を調整して吸入過熱度制御することでシステム全体の制御とすることができる。
【0057】
図16に示すように、接続されている室内機200のうち分岐ユニット300Aに接続される室内機200Cのみが運転状態であり、かつこの室内機200Cが大容量である場合に同様の運転状態となることが考えられる。この場合にも、図15の場合と同様の制御を行うことで、適切な余剰冷媒処理およびシステム制御を行うことが可能となる。
【0058】
ステップS15では、冷媒回路上に余剰冷媒があり、かつ容量制御を行う必要がある状態か否かを判別する。余剰冷媒がありかつ容量制御を行う必要があると判断した場合にはステップS16に移行する。たとえば、室内機の運転台数が少なく余剰冷媒がある状態で、圧縮機101の運転周波数が下限周波数になっても凍結防止制御が垂下ゾーンであるような場合には、容量制御を行う必要があると判断してステップS16に移行する。
【0059】
ステップS16では、圧縮機101の周波数制御において凍結防止制御の無変化域で安定するように、吐出−吸入バイパス電動弁142の開度制御を行う。このとき、液管配管部131からの余剰冷媒処理を行うために液管電動弁128の開度制御を行い(全開ではない)、液冷媒をレシーバ121に溜める。また、液管電動弁128が開いているため、ガス管電動弁129の開度を目標吐出管温度に対応して制御することでレシーバ121内の冷媒量を調整し、システム全体の制御を行う。
【0060】
このような運転状態は、たとえば、図17に示すように、接続されている室内機200のうち室内機200Cだけが運転状態であり、かつこの室内機200Cが小容量であるような場合に起こり得る。運転中の室内機の室内熱交換器201に対応する電動弁305Cは、室内温度設定などに応じた開度制御が行われ、他の電動弁305A,305Bおよび分岐ユニット300B内の電動弁305D〜305Fについては閉止状態となっている。この状態で、吐出−吸入バイパス電動弁142の開度制御を行って圧縮機101の周波数制御を安定させ、液管電動弁128の開度調整を行うことで余剰冷媒処理を行い、さらにガス管電動弁129の開度調整を行うことでシステム全体の制御を行うことができる。
【0061】
ステップS17では、外気温度が所定温度よりも低いか否かを判別する。外気温度が所定温度以下である場合に、液管電動弁128を全閉状態にしていると、圧縮機101の吸入側圧力よりレシーバ121内の圧力が低くなり、レシーバ121内に溜まり込んだ液冷媒が抜けないおそれがある。この場合には、冷媒回路内の冷媒不足を生じるおそれがある。したがって、このような状態になると想定される所定温度よりも外気温度が低いと判断した場合には、ステップS18に移行する。
【0062】
ステップS18では、液管電動弁128を所定開度開くことによってレシーバ121内の圧力をガス管配管部132内の圧力よりも高くし、レシーバ121内の液冷媒を補助熱交換器133側に排出する。また、液管電動弁128が開いているため、ガス管電動弁129の開度を制御することによって、目標吐出管温度制御を行い、システム全体の制御を行うことが可能となる。さらに、吐出−吸入バイパス電動弁142に開度を凍結防止のための制御とすることにより、アキュムレータ105内の液冷媒を蒸発させて圧縮機101の吸入温度を高めることができる。
【0063】
図18に示すように、接続された室内機200のうち小容量の室内機200Cのみが運転されているようなときであっても、外気温度が低い場合には、余剰冷媒が発生しないことがある。このような場合には、液管電動弁128を全閉状態としてレシーバ121に液冷媒が導入されないような構成とすることが考えられるが、液管電動弁128を全閉状態としてしまうと、一旦溜まった液冷媒を抜くことができなくなる。したがって、液管電動弁128を所定開度で開き、ガス管電動弁129の開度を制御することによって、補助熱交換器133側に液冷媒を排出するとともに、システム全体の制御を行うように構成できる。
【0064】
凍結防止制御については、吐出−吸入バイパス電動弁142の開度を制御することによって、アキュムレータ105内の液冷媒を蒸発させて、圧縮機101の周波数制御の無変化域での安定的な制御を行うように構成する。
〔他の実施形態〕
(A)ペア機用室外機とペア機用室内機とを接続する場合には、分岐ユニット300を省略することができる。この場合には、図19に示すように、室外機100内の液管配管部131とバイパス回路151との合流部と、液管閉鎖弁116との間に減圧用の電動弁181を設けるように構成できる。
【0065】
この場合にも、前述したような第1実施形態〜第5実施形態のバイパス回路151の構成を適用することが可能である。
(B)複数の室内機を接続することが可能に構成されたマルチ機用室外機では、図20に示すように、接続される室内機に対応して液管接続ポート114A〜114Cおよびガス管接続ポート115A〜115Cが設けられている。液管接続ポート114A〜114Cの室内機100内部側には、それぞれ液管閉鎖弁116A〜116Cおよび冷媒分配用および減圧用の電動弁181A〜181Cが設けられている。ガス管接続用ポート115A〜115Cの室外機100内部側には、それぞれガス管閉鎖弁117A〜117Cが設けられている。
【0066】
このような各接続ポートにそれぞれ室内機を接続する場合にも上述したような第1実施形態〜第5実施形態のバイパス回路151の構成を適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明に係る空気調和機の冷媒回路では、圧縮機温度を低減するためのインジェクション回路を設けることなく、容量制御を行うことを可能とし、暖房時における高圧部の圧力上昇および吐出管温度の上昇を防止し、冷房時における低圧部における温度低下を防止して室内熱交換器の凍結を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の概要構成図。
【図2】本発明の第2実施形態の概要構成図。
【図3】本発明の第3実施形態の概要構成図。
【図4】本発明の第4実施形態の概要構成図。
【図5】冷却管配置の説明図。
【図6】室外熱交換器の簡略説明図。
【図7】実施例の構成図。
【図8】暖房運転時の制御フローチャート。
【図9】暖房運転時の動作例を示す説明図。
【図10】暖房運転時の動作例を示す説明図。
【図11】暖房運転時の動作例を示す説明図。
【図12】暖房運転時の動作例を示す説明図。
【図13】冷房運転時の制御フローチャート。
【図14】冷房運転時の動作例を示す説明図。
【図15】冷房運転時の動作例を示す説明図。
【図16】冷房運転時の動作例を示す説明図。
【図17】冷房運転時の動作例を示す説明図。
【図18】冷房運転時の動作例を示す説明図。
【図19】他の実施形態の冷媒回路を示す説明図。
【図20】他の実施形態の冷媒回路を示す説明図。
【符号の説明】
100 室外機
101 圧縮機
102 四路切換弁
103 室外熱交換器
105 アキュムレータ
121 レシーバ
128 液管電動弁
129 ガス管電動弁
130 ガス抜きキャピラリ
131 液管配管部
132 ガス管配管部
133 補助熱交換器
134 サブクール熱交換器
Claims (14)
- 室外機(100)内に配置されるアキュムレータ(105)、圧縮機(101)、四路切換弁(102)、室外熱交換器(103)とを含む室外機側冷媒回路と、室内機(200)内に配置される室内熱交換器(201)とを液管側配管とガス管側配管とによって接続する空気調和機の冷媒回路であって、
前記四路切換弁と前記室内熱交換器との間のガス管側配管(132)と、前記室外熱交換器と前記室内熱交換器との間の液管側配管(131)との間に設けられ、前記液管側配管とガス管側配管とをバイパスするバイパス回路(151)と、
前記バイパス回路の液管側合流部と前記室内熱交換器との間の液管側配管に設けられ、冷房運転時及び暖房運転時に冷媒を減圧する減圧回路とを備え、
前記バイパス回路は、補助熱交換器(133)と、前記補助熱交換器を前記液管側配管に接続する液管側接続管(122)に設けられ冷媒を減圧すること及び冷媒流れを遮断することが可能な機能部品からなる冷媒開閉手段とを有し、前記補助熱交換器を冷房運転時には冷媒の蒸発器として、暖房運転時には冷媒の凝縮器として機能させることを特徴とする空気調和機の冷媒回路。 - 前記冷媒開閉手段は、電磁弁(152)とキャピラリ(153)と逆止弁(154)とを組み合わせた構成である、請求項1に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記冷媒開閉手段は、電動弁(128)で構成される、請求項1に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記圧縮機(101)は、周波数制御により容量制御が可能であり、
前記冷媒開閉手段は、前記圧縮機の運転周波数が下限周波数になっている際に開度制御がなされる、
請求項3に記載の空気調和機の冷媒回路。 - 前記補助熱交換器(133)は前記室外熱交換器(103)の下部に設けられる、請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記室外熱交換器(103)は液管側に位置してサブクール熱交換器(134)を備え、前記補助熱交換器(133)と前記サブクール熱交換器(134)とが隣接して配置される、請求項5に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記補助熱交換器(133)は前記サブクール熱交換器(134)の風上側に配置される、請求項6に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記減圧回路は、前記室外機側冷媒回路と前記室内熱交換器(201)との間の液管側配管に設けられている、請求項1〜7のいずれかに記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記減圧回路(305)は、接続される複数の室内機(200)に対応して設けられる冷媒分配用電動弁である、請求項8に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記減圧回路(305)は、前記室外機側冷媒回路と前記室内熱交換器(201)との間に配置される冷媒分岐ユニット(300)内に設けられている、請求項9に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記室外機(100)内に配置され、前記室外機側冷媒回路と前記室内熱交換器(201)との間に設けられる液管閉鎖弁(116)およびガス管閉鎖弁(117)とをさらに 備え、
前記バイパス回路(151)は、前記四路切換弁(102)と前記ガス管閉鎖弁(117)との間のガス管側配管と、前記室外熱交換器(103)と前記液管閉鎖弁(116)との間の液管側配管との間に設けられており、
前記減圧回路は、前記室外機側冷媒回路内のバイパス回路(151)の液管側合流部と前記液管閉鎖弁(116)との間に設けられている、請求項1〜7のいずれかに記載の空気調和機の冷媒回路。 - 前記減圧回路は、接続される複数の室内機に対応して設けられる冷媒分配用電動弁である、請求項11に記載の空気調和機の冷媒回路。
- 前記バイパス回路(151)は、前記液管側接続管(122)に設けられ液冷媒を溜めるためのレシーバ(121)をさらに備えており、
前記冷媒開閉手段は、前記レシーバと前記バイパス回路の液管側合流部との間に設けられた液管側冷媒開閉手段(128)と、前記レシーバと前記補助熱交換器との間に設けられたガス管側冷媒開閉手段(129)とから構成されている、
請求項1〜12のいずれかに記載の空気調和機の冷媒回路。 - 請求項1〜13のいずれかに記載の冷媒回路を備えた空気調和機。
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