JP3709352B2 - 環境情報シミュレーションシステムと装置及び方法並びに記録媒体 - Google Patents

環境情報シミュレーションシステムと装置及び方法並びに記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製品の環境評価技術に関し、特に、装置製品等を提供する製品サプライヤ(提供者)において、製品中の所定の化学物質の使用量等に関する環境情報を評価して出力するシステム及び方法並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、エコアクションプランにおける製品に関する環境効率の目標設定として、製品提供者(製品サプライヤ)では、例えば下記のような対策を実施することが求められている。なお、各項目の括弧内は、その具体例である。
【0003】
・地球温暖化防止対策(低消費電力化、LCAの実施)、
・資源の循環(リサイクル、再生プラスチック使用率拡大)、
・グリーン化(鉛はんだ、塩化ビニルの削減)。
【0004】
このうち、「LCA」(ライフ・サイクル・アセスメント)とは、製品の製造から処分までのライフサイクルにわたって、地球温暖化の原因となるCO2の発生量を把握管理することをいう。
【0005】
また製品サプライヤから製品の調達を受ける顧客側においても、環境への影響を考慮した製品の調達を推進している顧客も多くなり、製品調達のガイドライン等を制定し、製品納入時に、製品サプライヤに対して、該製品の環境指標に関するデータの提出を求める顧客も現れている。
【0006】
このような、製品調達のガイドラインに対する製品サプライヤの取り組みとして、
・部品材料の統一化と選定、
・有害物の使用の抑制と有害物含有量の管理、
・材料名の表示、
・省エネルギー化、
等、必要な環境対策が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、近時、装置製品のサプライヤにおいても、環境対策の充実を図ることが要請されている。
【0008】
ところで、パーソナルコンピュータ、携帯電話機等の量販産業における環境情報の情報管理は比較的進んでいるのに対して、少量多品種の装置産業においては、環境情報の情報管理の進捗は必ずしも芳しくない、というのが実状である。
【0009】
その理由として、多品種少量生産による膨大な点数の部品を利用しており、全ての部品の環境リスク情報を収集することは莫大な工数が必要とされており、一企業の努力では、実質的に、実現不可能といえる状況にある、ためである。
【0010】
したがって、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、環境情報の収集が不充分な場合であっても、製品の環境情報の精度の高い評価を可能としたシステムと装置及び方法並びに記録媒体を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、製品の試作製造時に事前に製品の環境情報の評価データを取得可能としたシステムと装置及び方法並びに記録媒体を提供することにある。
【0012】
本発明のさらに他の目的は、顧客へ納入製品の環境情報の提供にあたり、顧客の管理方針に対応した環境情報の提供を可能とするシステムと装置及び方法並びに記録媒体を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、製品サプライヤにおいてグリーン設計を支援するシステムと装置及び方法並びに記録媒体を提供することにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、環境情報を格納するデータベースの構築を容易化するとともに、システム導入を容易化し、TOCを削減するシステムと装置及び方法並びに記録媒体を提供することにある。これ以外の本発明の目的、特徴、利点等は以下の実施の形態の説明等からも、当業者には、直ちに明らかとされるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明は、部品の環境情報を予め登録しておくデータベースと、製品を構成する部品について前記データベースを検索する手段と、前記検索の結果、前記部品の環境情報が前記データベースに登録されている場合には前記環境情報を用い、一方、前記部品の環境情報が前記データベースに登録されていない場合には、前記データベースに登録されている前記部品と同一品種又は同一材料の部品の環境情報の平均化処理から、前記部品の環境情報の評価値を算出する手段と、前記製品に対して算出された環境情報の評価値を出力する手段と、を備えている。上記目的は、以下の説明からも明らかとされるように、本願特許請求の範囲の各請求項の本発明によっても同様にして達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明のシステムの一実施の形態の基本構成を示す図である。
【0017】
図1を参照すると、本発明の一実施の形態をなすシステムは、その基本構成として、環境情報評価装置10は、部品の環境情報を予め登録しておくデータベース(「環境データベース」という)20と、製品を構成する部品についてデータベース20を検索する検索手段11と、前記検索の結果、前記部品の環境情報がデータベース20に登録されている場合には前記環境情報を用い、一方、前記部品の環境情報がデータベース20に登録されていない場合には、データベース20に環境情報が登録されている前記部品と同一品種又は同一材料の部品の環境情報に対する平均化処理から、前記装置を構成する部品の環境情報の評価値を算出し、前記部品の環境情報を積算することで製品の環境情報を算出する環境情報評価手段12と、前記製品に対して算出された環境情報の評価結果を出力ファイル15等に出力する環境情報評価結果出力手段13と、を備えている。この環境シミュレーションシステム10は、このましくは、インターネットもしくはイントラネット(LAN)等のネットワーク30に接続されるサーバ上に構築され、ネットワーク30を介してクライアント端末16から、環境情報評価装置10の所望の機能がアクセスされる。
【0018】
また本発明は、装置製品について、階層構造の装置構成データを最下位レベルまで展開する構成データ展開手段14を備えている。例えば、装置製品が、複数の基板を備え、各基板が複数の回路ブロックを備え、各回路ブロックがIC、ディスクリート素子等の部品を備えている場合、その構成データに基づき、装置構成データ展開手段14は、装置構成データとして最下位レベルの部品まで展開する。なお、データーベース20へのデータの登録自体は、公知のデータベース管理システム(不図示)が用いられる。
【0019】
構成データ展開手段14で展開された部品について、検索手段11によりデータベース20の検索が行われ、環境情報の評価が行われる。
【0020】
本発明の実施の形態においては、製品の開発設計部門は、部品情報システム(CIS:Component Information System)を利用(検索)して、部品を選定する際に、環境を配慮した部品の選定が実施される。このような設計を「グリーン(green)設計」ともいう。
【0021】
本発明の実施の形態において、検索手段11、環境情報評価手段12、環境情報評価結果出力手段13、構成データ展開手段14は、環境情報評価装置10を構成するコンピュータ上で実行されるプログラムによりその処理・機能が実現される。この場合、該プログラムを記録した記録媒体(FD(フロッピー(登録商標)ディスク)、CD−ROM、DVD(digital versatile disk)、MT(磁気テープ)、半導体メモリ等)から、該プログラムをコンピュータに機械的に読み出し実行することで、あるいは、サーバ等から通信媒体を介してコンピュータにプログラムをダウンロードすることで、本発明を実施することができる。
【0022】
本発明のシステムの概要の理解を容易とするため、製品の開発・設計、納品を行う製品サプライヤにおいて、製品の環境評価に適用した実施の形態について、説明する。以下の説明により、本発明に係るシステムが適用される形態、本発明に係るシステムの機能、特徴等が直ちに明らかにされよう。
【0023】
製品サプライヤは、部品メーカーから部品を購入し、顧客に製品を納入する。製品サプライヤは、装置を構成する部品リストについて、部品の品目コード、名称等の情報を、データベース(技術情報データベース)に備えるとともに、すでに取得された部品の環境情報(CO2発生量、有害物質含有量)を、データベースで登録管理する。なお、以下では、製品サプライヤは、品質保証部、開発設計部、生産技術部、営業部よりなる組織構成をとるものとして説明しているが、本発明に係るシステムの適用対象がかかる組織構成にのみ限定されるものでないことは勿論である。
【0024】
はじめに、図2(a)を参照して、製品サプライヤにおいて、装置を新たに設計する場合について説明する。
【0025】
品質保証部では、新規設計の機器に対して、前述したような、所定の製品アセスメント200を行い、開発設計部に対して、計画段階の製品スペックを提示するように指示する。
【0026】
製品アセスメントの指標としては、例えば、
・製品の減量化、
・再資源化、
・分解・分離処理の容易化、
・安全と環境保全性、
・回収運搬の容易性、
・製品の長期使用化、
・低消費電力化、
・情報の提供/取扱説明書記載、
等が、製品設計等の指針として、適宜設定される。
【0027】
また品質保証部では、生産技術部に対して、製品アセスメントの一貫としての環境アセスメント、すなわち本発明のシステム(図1の10)による環境シミュレーションの準備を行うように指示する。
【0028】
開発設計部では、CADシステム201から、開発製品装置を構成する部品リスト(「構成データ」という)202を取得する。なお、開発設計部では、通常、構成データの部品について、部品の特性データと価格情報を格納した部品情報を格納した部品情報データベースシステムから、部品を選択して、製品に組み込む。開発設計部は、品質保証部に対して、設計初期時には、計画段階の製品スペックを回答する。設計後期には、最終的な製品スペックを回答する。
【0029】
開発設計部は、生産技術部に対して、製品の構成データを提供する。
【0030】
生産技術部は、開発設計部より提供された構成データ202により、環境情報のシミュレーション203を実行する。なお、本発明に係る環境情報シミュレーション・システムは、本願出願人において、「VF−ECO」(Virtual Factory ECO sysyem)とも称呼される。
【0031】
環境シミュレーション実行結果に基づき、環境に重大な影響を与えるという判断がされた場合には、開発設計部に対して、採用部品の見直し等の設計改善を求めることになる。また、開発設計部においては、算出された環境情報(有害物質情報、CO2発生量等)を利用して、グリーン設計を推進することができる。
【0032】
生産技術部は、品質保証部に対して、シミュレーションの結果を環境アセスメント結果のレポートとして提出する。シミュレーションの結果としては、有害物質集計リスト、品名コード集計リスト等が出力される。
【0033】
本発明に係るシステムは、開発設計部等において、製品の新規設計時に、製品を構成する部品の環境情報を提供することで、製品を構成する部品の選定にあたり、地球環境を汚さない環境を配慮した部品を選定することができ、これにより、グリーン設計を支援可能としている。
【0034】
次に図2(b)を参照して、既設計の機器の環境情報を求められた場合について説明する。
【0035】
営業部は、顧客から環境情報の提出依頼を受ける。この提出依頼を受けた営業部は、生産技術部に対して対象装置を明らかにし、環境情報のシミュレーションを依頼する。
【0036】
生産技術部では、営業部より依頼された装置について、技術情報データベース205に基づき、図1の構成データ展開手段14により、装置の構成データ206を展開して生成する。この構成データに基づき環境リスクシミュレーション207を実施し、営業部に対してシミュレーションの結果をレポートとして提出する。
【0037】
レポート出力機能としては、LCAレポート、有害物資含有レポート、消費電力比較レポート、再生プラスチック利用率レポート、リサイクル率レポート等が出力される。
【0038】
生産技術部からの環境リスクシミュレーション結果を受け取った営業部は、これを顧客に報告する。
【0039】
ユーザは、クライアント端末上のWEBブラウザにより、本発明に係るシステムの全ての機能を利用することができ、グラフを含むレポート出力もブラウザのみで対応可能とされ、クライアント端末にソフトのインストール等は不要とされている。
【0040】
次に、本発明の実施の形態におけるデータベース20の構成について説明する。製品サプライヤが製造する電気・電子装置等の装置製品は、一般に電気部品(抵抗、コンデンサの個別部品、リレースイッチ、コネクタ、半導体装置)と、機構部品(シャーシ、基板)からなる。
【0041】
これらの部品の環境情報を記憶管理する本発明に係るシステムのデータベース20は、以下のような特徴を具備している。
【0042】
[データベースの特徴]:
(1)電気部品の情報は、品種毎に分類して管理されている。
【0043】
(2)機構部品については、その材料の情報を、材質、メッキ、塗装等のパラメータで管理している。
【0044】
(3)部品メーカーから製品サプライヤに提供される環境情報を、製品サプライヤ内部の品目情報とは切り離して、個別に管理している。
【0045】
(4)環境に与える有害物質の一覧を3段階(禁止、回避、管理)にランク分けして管理しており、さらに、製品サプライヤ、製品を納入する顧客毎に有害物質の管理方針が相違している場合、各管理方針に対応して、管理対象の有害物質の種類と、そのランク分けに応じた評価、レポート出力を行うことを可能としており、複数の管理方針に対応可能としている。
【0046】
(5)製品サプライヤが部品メーカーから購買した部品、材料の情報を、製品サプライヤ独自の品名コード(製品サプライヤ内部で付与される品名コード)で管理せずに、部品メーカーのメーカー品目で、管理している。
【0047】
(6)製品サプライヤ独自の品目が、どのメーカー品目(部品メーカーのメーカー品目)で構成されているかという関連情報(品目関連)を管理保持している。また一つの品目を、複数の部品メーカーから購入する(「マルチベンダー購買」ともいう)場合に対応して、この品目関連は、製品サプライヤの品名コードが1に対して、メーカー品目が多という形式で管理保持している。なお、マルチベンダー購買時の有害物質含有量の算出は、例えば有害物質ごとに最大の含有量の部品が選定されたものとして積算される。
【0048】
(7)一般的に、1つの部品には、複数種の有害物質が含まれるため、部品メーカーが納品する部品(メーカー品目)に含まれている有害物質とその含有量の情報(有害品目)を、メーカー品目が1に対して、有害品目が多(1対nの親子関係)というデータモデルで管理保持している。
【0049】
(8)電気部品の有害物質の含有量は、同一品種、同一特性の部品であっても、1点一様に異なる。すなわち、たとえばコンデンサ、抵抗について特性(同一の容量値、同一の抵抗値)が同じであっても、これを提供する部品メーカーが相違すると、その有害物質の含有量は異なっている。そこで、本発明においては、電気部品は、品種毎に、その環境情報がデータベースに登録管理される。一方、機構部品(筐体等)の有害物質の含有量は、機構部品の重量と表面積によって決定され、さらに、材料、メッキ、塗装が決まれば、算出される。そこで、本発明においては、機構部品については、材料の単位重量当りの有害物質含有量、および、メッキ、塗装の単位面積当りの有害物質の含有量を、有害材料情報として、管理保持している。
【0050】
このように、本発明に係るシステムにおいて、データベース20には、部品メーカーのメーカー品目ごとに、有害品目情報を備えており、製品サプライヤ独自の品名コードとメーカー品目と関連付けを行う品目関連情報を介して、製品サプライヤ独自の品名コードから、その品目の環境情報を検索することができる。
【0051】
ところで、環境情報シミュレーション・システムを実現するにあたり、最も時間を要するのは部品メーカーからのコンテンツ収集である。本発明によれば、部品の環境情報が完全に揃っていない状態でも、精度のよい環境シミュレーションの実行を可能としている。そして、部品の環境情報の収集量が増えるに従い、シミュレーション精度は向上する。
【0052】
本発明に係るシステムにおいては、部品を製品サプライヤに提供する部品メーカーのメーカー品目によって、部品の環境情報が、管理されている。このため、データベース構築のために、製品サプライヤの品名コードに対応させて再入力等する必要がなく(データの二重入力を回避)、作業効率を向上している。
【0053】
さらに、例えば他の製品サプライヤ(他事業部)で、本発明に係るシステムを実施するにあたり、部品の環境情報(コンテンツ)を再利用することが可能とされ、システム導入の短縮化、TCO(Total Cost of Ownership)の削減を図ることができる。
【0054】
また、機構部品の環境情報についても、部品メーカーのメーカー品目毎に、機構部品の材料、重量、表面積等を関連させてデータベース20に登録しておく。
【0055】
次に、本発明の一実施の形態における環境シミュレーション実行部について説明する。装置製品の環境情報のシミュレーションは、通常、大量な部品点数からなる装置構成データ(装置を構成する部品リスト)を、何度も変更して、実行される。このため、シミュレーションの演算処理量が増大し、ターンアラウンドタイム(TAT)が長くなる。
【0056】
また、レポート出力のたびに再度、装置構成を指定して、シミュレーションを実行することは、効率が悪い。
【0057】
そこで、本発明の実施の形態においては、シミュレーション作業と、レポート出力作業を切り離し、シミュレーションの確定結果を、レポート出力用の情報として登録可能としている。
【0058】
本発明のシステムにおいて、環境情報のシミュレーションの実行にあたり、検索手段11によるデータベース20の検索の結果、装置を構成する電気部品の環境情報が未収集であり、データベース20に未登録の場合には、データベース20上に既に登録済みとされている、該電気部品と同一品種の部品の環境情報を抽出し、部品単位の環境情報の加重平均をリアルタイムで算出した上で、積算していく。算出された電気部品の環境情報はデータベース20に登録されて、次回以降その値が利用される。勿論、当該部品について部品メーカーから環境情報が提供された場合、取得した環境情報がデータベースに登録される。
【0059】
また機構部品の環境情報については、機構部品の材料と、重量、表面積、メッキ、塗装の情報から、環境情報を積算する。
【0060】
これにより、環境情報の収集が不充分な場合でも、正確なシミュレーションが可能である。
【0061】
本発明に係るシステムにおいて、データベース20の検索手段11として、シミュレーションデータの件数に応じたマルチユーザーインターフェイスを提供していることも特徴の一つである。すなわち、新規設計の機器の場合の構成データの指定について、件数に応じて3種類備える。
【0062】
(1)少量のデータを即時検索する場合には、端末のブラウザから、システムにアクセスして品名コードを入力する。
【0063】
(2)通常の検索時には、端末ブラウザから、数件乃至数百件程度の検索品目コード情報を含むファイルを検索サーバに転送して検索を実行し、検索結果が端末に表示される。
【0064】
(3)千件のオーダを越える大量データのバッチ検索の場合、検索要求をファイルサーバにコピーし、検索サーバは、検索結果をファイルサーバに格納される。
【0065】
また本発明に係るシステムは、装置に対応した構成データの自動展開手段(図1の14)を具備している。すなわち、装置の構成データ(装置を構成する部品リスト)を、例えば複数(マルチ)階層にわたり展開し、再下位レベルの部品にまで展開する構成データ展開手段14を備え、環境情報評価手段12では、各部品の環境情報を積算する。ユーザは、例えば親の品名コードを指示するだけで、該品名コードを構成する子の品目の構成データを自動展開し、さらに、該子の品目を構成する孫品目がある場合、該孫品目に関する構成データが自動展開される。このため、開発設計者等は、品名コードを入力することで、該品名コードの子、孫、さらにはひ孫部品の環境情報を積算してなる環境情報を入手することができる。
【0066】
上記のように構成されてなる本発明に係るシステムの導入により、装置産業における環境対策の充実が期待される。
【0067】
本発明に係るシステムの導入により、有害物質含有量、CO2発生量などの環境情報を定量的に把握することができる。
【0068】
製造業者は、顧客企業等から製品の環境対策が強く求められており、今後は、顧客企業の調達ガイドラインに対応した環境対策が必要とされることは必至であり、かかる趨勢に鑑みて、本発明に係るシステムを導入して実施することで、環境対策への重点的取り組みにより、受注拡大などの業績向上が期待できる。さらに、環境問題への関心が社会的に高まりつつあり、環境への取り組みを重視している企業は世間から好感を持たれる。環境対策は企業のイメージアップ、優秀な人材の確保などの非価格競争力の強化にもつながる。
【0069】
本発明によれば、レポート機能まで含むすべてのシステムを、インターネット、イントラネットに接続するネットワーク型システム構成としたことで、端末に専用ソフトウェアのインストールすることや、特定のコンフィギュレーション設定(環境設定)は不要とされており、TCOを削減する。
【0070】
また本発明によれば、部品メーカー情報を独立管理しているため、部品メーカー単位で、有害物質利用量を比較することが可能とされ、製品サプライヤは、分析結果に基づき、例えば、環境対策の進んだ部品メーカーから優先的に部品購入することができる。また環境対策の進んでいない部品メーカーへは環境対策の強化を指導啓蒙することができる。
【0071】
本発明のシステムにおいて、環境情報を、品目単位に集約して、部品情報システムとリンクされる。これにより、例えば図2(a)の製品開発段階で、開発設計者は、有害物質を含有していない、あるいは含有量が少ない「環境にやさしい」部品を選択することが可能になり、グリーン設計を可能としている。
【0072】
ところで、現在、機器における有害物質含有規制の公的な基準はないといってよい。このため、機器製造メーカーや機器を購入する企業が独自に社内基準を作っている状況にある。このような状況で、事業をグローバルに展開するメーカーは、顧客ごと、納入する国、自治体ごとの環境対策、及びレポート出力等を行わざる得ない。本発明のシステムによれば、このような状況に対応して、有害物質の管理方針を、複数保持することが可能であり、レポート提示先の管理方針に、その管理方式を変更して、シミュレーションを実行することができる。
【0073】
さらに、本発明によれば、製品サプライヤが、部品メーカーから購買した部品、材料の情報を、製品サプライヤ独自の品名コード(製品サプライヤ内部で付与される品名コード)で管理せずに、部品メーカーのメーカー品目で、管理しているため、マルチベンダー購買へ対応を可能としている。
【0074】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
【0075】
図3は、本発明の一実施例のシステム構成を示す図である。図3に示したシステム構成は、図1を参照して説明した前記実施の形態の具体的構成の例を示す図である。図3において、技術情報メインフレーム31は、部品情報のマスタファイルを備え、データを技術情報サーバ32にダウンロードする。
【0076】
技術情報サーバ32において品目データを登録管理する技術情報データベース32Aは、図2(b)の技術情報データベース205に対応している。技術情報データベース32Aに格納された装置情報から、既設計の装置構成の展開を可能としている。
【0077】
本発明の一実施例の環境シミュレーションシステムは、サーバ群よりなる。環境データベース20(図1のデータベース20に対応する)を備えたデータベースサーバ34、データべースサーバ34と連携してシミュレーションを実行するアプリケーションサーバ35、シミュレーション結果のレポート出力を生成するレポートサーバ36、クライアント端末38等に対する、ユーザインタフェースを提供するWEBサーバ37よりなる。
【0078】
クライアント端末38のWEBブラウザは、WEBサーバ37より例えばHTML(ハイパーテキストマークアップ文)文を入力し、端末38の画面上で環境シミュレーションシステムの各種機能が選択実行される。すなわち、環境シミュレーションシステムの機能は、クライアント端末38のブラウザから、インターネット30を介してアクセス可能とされ、専用のソフトウエアのインストール等は不要とされている。クライアント端末38のブラウザの画面から印刷をクリックするだけで、レポートサーバ36からの出力データ(イメージデータを含む)がクライアント端末38のプリンタに印字出力される。
【0079】
また環境データベース20のメーカー品目と製品サプライヤの品目の関連を規定する品目関連情報を他の製品サプライヤ向けに設定することで、他の製品サプライヤ(事業部)39からも利用可能としている。
【0080】
図4は、本発明の一実施例における環境データベース20に格納されるデータの関連をデータモデルで示したものである。
【0081】
環境データベース20において、電気部品の情報を品種毎に分類管理している。電気部品の品種101は、品種を、プライマリキー(PK)とし、CO2発生量を情報として含むテーブルである。
【0082】
機構部品については、機構材料の情報を、例えば、材質、メッキ、塗装の3種類のパラメーターごとに分類管理している。材料102は、材料の記号(プライマリキー)、材料、分類(プライマリキー)、CO2発生量を情報として含む。
【0083】
メーカー103はメーカー名を有し、メーカー103は、データモデルの親子関係(1対n)として、メーカー品目105を子に有し、メーカー品目105は、メーカー品名、メーカー名、重量、消費電力、面積、品種、材料、メッキ、塗装、CO2発生量等を有する。
【0084】
メーカー品目105は、データモデルの親子関係として、品目関連106を子に有し、品目関連106は、メーカー品名と品名コードをキーとして有する。
【0085】
品目関連106は、製品サプライヤ(事業所)内での部品品目の品名コードと、該部品を供給する部品メーカーにおける当該部品のメーカー品名との関連付けを行うものであり、品名コードからメーカー品名(メーカー品目)を検索可能としており、製品サプライヤ(事業所)の部品品目(製品サプライヤの品名コードで参照される)が、どの部品メーカーの品目で構成されているかの一覧を検索出力可能としている。
【0086】
品目関連106は、製品サプライヤの品名を子として有し、品目116は、品名コード、型名、標準マーク、名称コードを備えている。
【0087】
品種101は、データモデルの親子関係の子として、品種判定108を有し、品種をプライマリキー、フォリンキー(FK)、名称コードをプライマリキー、ユニークキー(UK)として有する。なお、プライマリキーは検索キー、フォリンキーは、親子関係のデータモデルにおける親の存在の検証等に使用され、ユニークキーは一義的な値をとる。またCKはチェックキーであるが、本発明の主題に直接関係しないため、これらキーの詳細な説明は省略する。
【0088】
名称コード117は、和文名称、英文名称、データベース登録日を備えている。品目116は、名称コード117は、技術情報サーバで管理される部品情報データベースに格納される情報でもある。
【0089】
材料102は、有害材料109を子(データモデルの親子関係)として複数有し(1対n)、有害材料109は、記号、有害物質名、含有有無、含有量を備えている。例えば、製品の機構部材であるシャーシ等について、鉄、プラスチック樹脂等の材料毎に、鉛、カドミウム等の有害材料の物質がリンクする。
【0090】
また有害物質104は、有害物質名、有害ランク、有害レベル(数量化データ)を備え、有害材料109を子に持ち、有害品目107を子に持つ。
【0091】
有害品目107は、メーカー品目名、有害物質名、有害物質含有の有無、含有量を含む。
【0092】
装置品目111は、品名コード、装置名、消費電力、重量、再生プラスチック重量、積算重量、積算重量電気、積算重量機構(機械)、積算重量金属、積算重量プラスチックを含む。
【0093】
装置品目111は、品名コードで検索されるLCA110を子に持ち、LCA110は、品名コード、ライフステージ、CO2発生量の情報を有する。
【0094】
装置品目111は、装置有害112を子に持ち、装置有害は、品名コード、有害物質名、含有量を含む。
【0095】
有害フォーマット113は、フォーマット、基準有害物質名、変更有害物質名、有害レベルを有し、有害物質104、フォーマット114を子に持つ。
【0096】
装置品目111、フォーマット114は装置有害レポート115を子に持ち、装置有害レポート115は、フォーマット、品名(商品)コード、有害物質名、有害ランク、有害レベル、含有量を有する。
【0097】
本発明の一実施例において、電気部品の情報を品種毎に分類管理する機能を実現する、データベース20の構成について説明する。
【0098】
図5は、前記実施の形態において、データベースの特徴として説明した特徴(1)を実現するための具体的構成を説明する図である。電気部品の情報は、品種毎に分類して管理されている。
【0099】
品種101は、電気部品の品種一覧と品種ごとのCO2発生量を格納したテーブルよりなり、品種101は、メーカー品目の情報を格納したメーカー品目105、品種判定108をリンクする。品種判定108は、名称コードから品種を判定するためのテーブルである。品目情報から名称コードを取得し、名称コードは、英文和文の名称を対応付けるためのテーブルである。
【0100】
図6は、前述したデータベースの特徴(2)を実現するための具体的構成を説明する図である。機構部品については、その材料の情報を、材質、メッキ、塗装等のパラメータで管理している。
【0101】
機構材料の情報を、例えば、材質、メッキ、塗装の3種類のパラメーターごとに分類管理している。機構部品の材料、メッキ、塗装の一覧とCO2発生量を格納したテーブルである材料情報102は、メーカー品目情報105をポイントしている。
【0102】
図7は、前述したデータベースの特徴(3)を実現するための具体的構成を説明する図である。取引部品メーカーの情報であるメーカー103を、メーカー品目の情報を含むテーブルであるメーカー品目105と切り離して管理している。メーカー103とメーカー品目105は1対nの親子関係のデータモデルとなる。メーカー名をキーとして、メーカー毎に、有害物質含有情報を比較することができる。
【0103】
図8は、前述したデータベースの特徴(4)を実現するための具体的構成を説明する図である。
【0104】
環境に与える有害物質の一覧を3段階(禁止、回避、管理)にランク分けして管理しており、製品サプライヤ、製品を納入する顧客毎に有害物質の管理方針に対応して管理対象の有害物質の種類とそのランク分けを複数の管理方針に対応可能としている。部品メーカーのメーカー情報を備えたメーカー品目105は、メーカー品目ごとに、複数の有害品目107をデータモデルの子として持ち、有害物質104も有害品目107をデータモデルの子として持つ。有害物質104には、通外ランクとして、有害物質の危険度に応じて禁止、回避、管理の3段階で区分している。有害レベルは有害ランクを数値化したものであり、製品サプライヤ標準のデータが設定される。有害レベルとして、禁止=1、回避=2、管理=3とされる。
【0105】
このうち、禁止は有害物質を禁止するものであり、該有害物質を含む部品は使用できない。回避は有害物質がなるべく少なくなるようにするものであり、管理は、有害物質について、含有量の報告等、所定の管理を行うものである。ランクは、禁止、回避、管理等の順で低くなる。
【0106】
有害物質104は、有害フォーマット113をデータモデルの子として持つ。有害フォーマット113は、顧客ごとに異なる有害物資の管理方式に対応するための有害物質名の表記と、有害ランクの変換(製品サプライヤから顧客専用のランクへの変換)を行うテーブルである。
【0107】
有害フォーマット113は、フォーマット114をデータモデルの子として持つ。フォーマット114は、顧客企業の有害物質管理方針一覧情報よりなる。
【0108】
フォーマット114は、装置有害レポート112をデータモデルの子として持つ。装置有害レポート112は顧客に提出する有害物質管理レポートデータのテーブルであり、同一装置でも、提出先の顧客企業毎の管理方式に準拠した形式で出力することを可能としている。
【0109】
メーカー品目105から有害品目107を割り出し、個々の有害品目について、有害フォーマット113の情報に基づき、顧客向きの有害物質の表記、ランク等に必要な変換を行い、顧客毎の装置有害レポート112の情報を作成する。
【0110】
図9は、データベースの特徴(5)、(6)を実現するための具体的構成を説明する図である。製品サプライヤの部品、材料の情報を製品サプライヤ独自の品名コードで管理せずに、部品メーカーのメーカー品目105で管理している。製品サプライヤ独自の品目がどのメーカー品目で構成されているかという品目関連106を管理保持している。
【0111】
部品メーカーのメーカー品目情報のテーブルであるメーカー品目105は、品目関連106を複数子として持ち、製品サプライヤの一つ品目が、複数の部品メーカー品目に対応可能としている。すなわち一つの品目を、複数の部品メーカーから購入する(マルチベンダー購買)場合に対応して、この品目関連106は、製品サプライヤ品目が一に対してメーカー品目105が多という形式で管理保持している。
【0112】
該当する装置の生産時、そのベンダ(部品メーカー)の部品が製品に使われるかは、特定できないため、マルチベンダー購買時の有害物質含有量の算出は、有害物質ごとに、最大の含有量の部品が選定されたものとして積算する。
【0113】
部品情報をメーカー品目105で管理しており、製品サプライヤの品目情報に依存していないため、複数の製品サプライヤでコンテンツの利用が可能である。
【0114】
図10は、前述したデータベースの特徴(7)を実現するための具体的構成を説明する図である。1つの部品に、複数種の有害物質が含まれる状況に対応するため、部品メーカーが納品する部品のメーカー品目105一つに対して複数の有害品目の品目関連106(1対nの親子関係)というデータモデルで管理保持している。
【0115】
図11は、前述したデータベースの特徴(8)を実現するための具体的構成を説明する図である。
【0116】
材料102は、メーカー品目105と、有害材料109をデータモデルの子として持つ。材料102は、材料、塗装、メッキの情報を保持している。
【0117】
メーカー品目105は、機構部品の重量と面積情報を保持し、機構部品の利用される材料、メッキ、塗装の種類の情報を保持している。
【0118】
有害材料109は、材料単位重量あたりの有害物質含有量、
メッキの単位面積当たりの有害物質含有量、
塗装の単位面積当たりの有害物質含有量の情報をそれぞれ保持している。
【0119】
機構部品の材料と、その重量及び表面積、メッキ、塗装に種類によって、機構部品(筐体等)の有害物質の含有量の総量が算出される。
【0120】
図12は、本発明の一実施例のシミュレーション結果の登録処理を説明するための図である。装置製品の環境情報のシミュレーションは、大量な部品点数からなる装置構成データ(装置を構成する部品リスト)を、何度も変更して、実行され、またレポート出力のたびに装置構成データを指定して、シミュレーションを実行することは、効率が悪い。そこで、本発明の一実施例においては、シミュレーション作業と、レポート出力作業を切り離し、シミュレーションの確定結果を、レポート出力用の情報として登録可能としている。
【0121】
装置品目111は、装置の基本情報が登録され、製品(装置)の品名コード、装置名、消費電力、重量、再生プラスチップ重量以外の積算情報は自動設定される。
【0122】
装置品目111は、LCA110をデータモデルの子として持つ。LCAのライフステージについて説明する。LCAでは、装置名(品名コード)に対して、6つのライフステージ、すなわち原材料製造、部品製造、製品組立、流通、使用、処分の各ライフステージにおける、CO2発生量を算出する。
【0123】
LCA110には、LCAのシミュレーションの結果求められた原材料製造、部品製造、製品組立、流通、使用、処分の各ライフステージにおける、CO2発生量が登録される。通常複数回のシミュレーションの結果、確定した値が登録される。
【0124】
装置品目111は、装置有害112をデータモデルの子として持つ。装置有害112には、有害物質のシミュレーション結果が登録される。通常複数回のシミュレーションの結果、確定した値が登録される。装置有害112が更新されると装置有害レポート115も自動更新される。装置有害レポート115は顧客へ提出されるレポートデータとして使用される。
【0125】
また本発明に係るシステムを利用する、サプライヤ(事業体)、または、顧客企業ごとに、有害物質の管理方針(どの物質を有害とするか、その有害のランクはどのように定めるか)の相違に対応して、管理対象の有害物質の種類、及びそのランク付けを、複数の管理方針に、対応可能としている。すなわち、有害物質104は、有害フォーマット113を子(1対nの親子関係)に持ち、一つの有害物質に対して、異なる有害ランク、有害レベル情報を設けることができるとともに、有害物質の称呼を変更調整することができ(例えば「水銀」を、「水銀化合物」とその称呼を変える)、フォーマット114、装置有害フォーマット115から、顧客に供給する装置ごとに、管理対象の有害物質の種類、及びそのランク付けを行うことができる。
【0126】
電気部品の有害物質の含有量は、同一品種の同一特性の部品であっても、1点一様に異なる。すなわち、たとえばコンデンサ、抵抗について特性(同一の容量値、同一の抵抗値)が同じであっても、これを提供する部品メーカーが相違すると、その有害物質の含有量は異なっている。機構部品(筐体等)の有害物質の含有量は、機構部品の重量と表面積によって決定され、さらに、材料、メッキ、塗装が決まれば、算出される。
【0127】
本発明においては、機構部品について、メーカー品目105として、材料の単位重量当りの有害物質含有量、および、メッキ、塗装の単位面積当りの有害物質の含有量を、管理保持している。
【0128】
本発明においては、電気部品の該当品目の環境情報(有害物質含有量、CO2発生量等)の情報が環境データベース20に登録されていない場合、電気部品の有害物質含有量を、環境データベース20に登録されている、同一品種の部品(メーカー品目)の有害物質含有量と部品重量とを加重平均して算出する。
【0129】
すなわち、機器に含まれる電気部品の環境データは、部品メーカーから1点1点情報収集する必要がある。しかしながら、これらの情報は、
1.対象部品の点数が多いこと、
2.製品サプライヤあるいは部品メーカーで含有物質を分析する場合にも時間と費用がかかること、
3.部品メーカーの企業秘密に触れる可能性がある、
等の理由により、完全な情報収集が難しい。
【0130】
すなわち、メーカー品目の有害物質含有量の正確な情報を、すべての電気部品についてデータベースに登録することは現実的に不可能ともいえる。
【0131】
そこで、本発明の一実施例においては、部品メーカーから環境データが収集されていない場合には、品種単位に、加重平均を、装置製品の環境シミュレーション実行時、リアルタイムに取得し、シミュレーションでの計算に利用する。
【0132】
環境データベース20に登録されている同一品種の部品がn個あり、i番目の部品について、重さがwi、有害物質含有量がziである場合、重さデータがWの電気部品の有害物質含有量Zは、平均処理加重平均)により、
Z=W・{(Σn i=1i/wi)/n}で与えられる。同様にして、i番目の部品重さがwi、有害物質含有率がxiである場合、重さデータがWの電気部品の有害物質含有量Zは、平均処理(加重平均)により、
Z=W{(Σn i=1i・wi)/(Σn i=1wi)}で与えられる。
【0133】
このようにして、部品の環境情報に欠けがあっても、精度の高いシミュレーションを実現することができる。
【0134】
すなわち、本発明の一実施例においては、電気部品の環境データがデータベース20に登録されていない場合にも、代表的な部品の環境データから算出しており、このため、部品メーカー等から部品全ての環境データを収集してデータベース20に登録した状態でなくとも、システムを稼働させることができ、システム導入が容易化している。
【0135】
図3に示したように、本発明の一実施例においては、クライアント端末38上のWEBブラウザのみで、システム機能の全てを利用することができる。
【0136】
さらに、グラフ入りの環境レポート出力も、インターネット用WEBブラウザの印刷機能に頼ることなく、画面に表示されたイメージどおりの印刷出力を可能としている。
【0137】
また、本発明に係るシステムを他の事業所等に導入する際に、有害物質含有情報を部品メーカーからあらたに収集しなくても済む場合もある。製品サプライヤ(事業体)独自の品目が、どの部品メーカーの品目で構成されているかという関連情報(品目関連106)を整備するだけで、任意の製品サプライヤに対しても、容易且つ短期にシステムの導入することができる。
【0138】
本発明の一実施例のシステムは、シミュレーションデータの件数に応じたマルチユーザーインターフェイスとして、新規設計の機器の場合の構成データの指定方法を件数に応じて3種類備える。
【0139】
(1)少量のデータを即時検索する場合には、クライアント端末のWEBブラウザから品名コードを入力する。
【0140】
(2)通常の検索時には、端末ブラウザから検索品目コード情報を含むファイルを検索サーバに転送して検索を実行し、検索結果が端末に表示される。
【0141】
(3)大量データのバッチ検索の場合、検索要求をファイルサーバにコピーし、検索サーバは検索結果をファイルサーバに格納する。
【0142】
このように複数のユーザインタフェースを用意しておくことで、多量のデータ処理(バッチ処理)から個々の検索にまで柔軟な検索処理を可能としている。
【0143】
本発明の一実施例においては、装置の部品について品目と名称情報を記憶管理する基幹システムの技術情報データベース32Aとのリンクにより、装置の構成データを自動展開する機能を提供する。
【0144】
既設計の機器の場合、構成データを作成することを不要とし、基幹システムの技術情報データベース(部品情報データベース)32Aとリンクし、親の品目情報の指定のみで、子品目から孫品目等、全ての階層の品目情報を自動収集する。
【0145】
環境情報のシミュレーション出力は、有害物質集計リスト(グラフ情報を含む)、品名コード集計リスト、LCAレポート等からなる。
【0146】
図13は、本発明の一実施例の環境シミュレーション・システムのレポート出力結果を示す図であり、品名コード集計リストの一例を示す図である。図13に示す例では、6件の部品(コンデンサ、コネクタ、コイル、IC、ケーブル、シールドケース)について、品名コード欄、型名欄、標準欄、品種欄、材料欄、メッキ欄、塗装欄、数量欄、重量欄、消費電力欄、面積欄、CO2発生量欄、有害物質含有量(mg)欄、有害物質含有率(%)欄を含む。標準は、環境指針情報を与えるもので、推奨度合いに応じて数値1、2、3等の値をとる。
【0147】
ヒット率のうち、登録は2件でヒット率(データベースに部品の環境情報が登録されている)は33.30%、平均(荷重平均処理で求めたもの)は4件で66.7%、ミスは0%である。
【0148】
図14は、本発明の一実施例の環境シミュレーション・システムのレポート出力結果を示す図であり、有害物質単位集計リストの一例を示す図である。有害ランクは、有害物質名毎に、禁止、回避、管理のランクが付加される。この有害ランクは顧客の管理方式に応じて可変される。各有害ランク毎に、有害物質含有量を集計することもできる。
【0149】
図15は、本発明の一実施例の環境シミュレーション・システムのレポート出力結果を示す図であり、LCAレポートの一例を示す図である。装置名、品名コードについて、原材料製造、部品製造、製品組立、流通、使用、処分の各ステージのCO2発生量及びその総計が出される。
【0150】
本発明の一実施例における、原材料製造、部品製造、製品組立、流通、使用、処分の各ステージのCO2発生量の算出方法(LCA評価方法)について以下に概説しておく。
【0151】
1.原材料製造:
機構部品のCO2発生量=(材料の単位重量あたりのCO2発生量)×(部品重量)
機構部品のCO2発生量を装置単位に積算したものを、原材料製造のCO2発生量とする。
【0152】
2.部品製造:
電気部品のCO2発生量=(電気部品の品種1個あたりのCO2発生量)
電気部品のCO2発生量を装置単位に積算したものを部品製造のCO2発生量とする。
【0153】
3.装置組立:
装置組立のCO2発生量=(装置一台あたりの生産に必要な消費電力)×(エネルギー利用量あたりのCO2発生量)
装置一台あたりの生産に必要な消費電力=(工場の消費電力)/(平均装置生産能力)
4.流通:
流通のCO2発生量=(装置重量)×(重量あたりの輸送によるCO2発生量)
重量あたりの輸送によるCO2発生量は、
重量あたりの輸送によるCO2発生量=(輸送距離)/(4tトラックの燃費)×(軽油1リットルあたりのCO2発生量)/4000
5.使用時:
使用時のCO2発生量=(装置使用時の消費電力)×(エネルギー利用量あたりのCO2発生量)×(耐用年数)
したがって、耐用期間が長い製品の場合、使用段階でのCO2が大部分をしめることになる。
【0154】
なお、装置使用時の消費電力は、製品アセスメント完了時点等で、開発設計部等で測定される。
【0155】
6.処分:
処分時のCO2発生量=(重量あたりの処分場までの輸送によるCO2発生量)+(重量あたりの処分によるCO2発生量)
重量あたりの処分によるCO2発生量=(シュレッダー装置の消費電力)×(エネルギー利用量あたりのCO2発生量)×(破砕時間)
【0156】
図16は、本発明の一実施例の環境シミュレーション・システムのレポート出力結果を示す図であり、有害物質レポートサンプルを示す図である。レポート出力は、図3のレポートサーバ36のJAVA(登録商標)レポート機能で生成出力される。図16に示す例では、装置名、品名コードについて、有害ランク率、有害物質含有率が円グラフで表示され、有害ランクに各ランクについて有害物質名とその含有量、有害ランク合計、装置合計が出力される。前述したように、本発明の一実施例においては、グラフ(イメージ)情報を含むレポート出力は、端末38(図3)のブラウザで印刷出力を選択することで、画面表示イメージのままレポートが印刷出力される。
【0157】
図17乃至図24の流れ図を参照して、本発明に係るシステムを、通信機器装置の環境評価に適用した例の詳細について以下に説明する。図17及び図18は、図2に示した処理手順の詳細を示す図である。
【0158】
図17は、製品の新規設計の場合の処理(業務)フローを説明するための図である。
【0159】
品質保証部では、新規設計の製品に対して、前述したような製品アセスメントを行う(ステップS11)。
【0160】
開発設計部に対して、製品アセスメントの作成を依頼し、開発設計部では製品アセスメントを作成する(ステップS12)。
【0161】
生産技術部は、製品アセスメントの一貫としての環境アセスメント、すなわち本発明のシステムによるシミュレーションの準備を行う(ステップS13)。
【0162】
開発設計部では、CADシステムから製品構成データを作成する(ステップS14)。
【0163】
生産技術部は、開発設計部からの製品構成データ、及び環境データベースを参照して、環境シミュレーションを実行する(ステップS15)。
【0164】
生産技術部は、環境レポートを作成する(ステップS16)。顧客提出用レポートとしては、有害物質含有の有無、消費電力比較、再生プラスチック利用率、ライフサイクルアセスメント、リサイクル率等の情報からなる。
【0165】
開発設計部は、製品アセスメント結果報告を品質保証部に提出する(ステップS17)。
【0166】
品質保証部は製品アセスメントを受領する(ステップS18)。
【0167】
図18は、既設計製品について顧客に環境情報を提示する場合の処理フローを説明するための図である。
【0168】
営業部は、顧客から環境情報の提出依頼を受ける(ステップS21)。
【0169】
営業部は、生産技術部に対して対象装置を明らかにし、環境リスクシミュレーションを依頼する(ステップS22)。これは納入済み装置における環境リスクを把握するために行われる。
【0170】
生産技術部では、営業部より依頼された装置の構成情報を展開生成し、環境データベースを参照して環境リスクシミュレーションを実施し(ステップS23)、シミュレーションの結果をレポートが出力される(ステップS24)。生産技術部はレポートを営業部に提出し、営業部は環境レポートを受領し(ステップS25)、顧客に提出する(ステップS26)。
【0171】
図19は、図17における新規設計製品に構成データ出力の処理(ステップS14))を示す図である。現在設計中の製品についてCADシステム201から、装置を構成する部品リスト(構成データ)202を出力する。
【0172】
構成データ202は、装置は複数のユニット(例えば基板)から構成され、各ユニット(基板)は、複数の回路ブロックから構成され、各回路ブロックは、半導体装置と個別部品等から構成される、という具合に、階層化された部品ツリー情報として表わされる。
【0173】
図20は、図17における、環境シミュレーションの実行(ステップS15)の処理手順を示す図であり、シミュレーション実行前の構成データの転送制御を示す図である。以下の処理ステップは、コンピュータ上で実行されるコンピュータによりその処理及び制御が行われる。WEBブラウザからのファイルを指定することで、開発設計部のクライアント端末上のファイル(製品構成データファイル)202が指定され(ステップS31)、WEBブラウザからのファイル送信指示により、開発設計部のデータは送信され(ステップS32)、生産技術部の環境シミュレーションシステムが、製品構成データを受信し、サーバ上の製品構成データファイル122に格納する(ステップS33)。
【0174】
図21は、環境シミュレーション実行時(図17のステップS15、図18のステップS23)の処理手順を示す流れ図である。以下の処理ステップは、サーバコンピュータ上で実行されるコンピュータによりその処理及び制御が行われる。
【0175】
製品構成データファイル122を読み込み、製品構成データ122Aをメモリに格納する(ステップS41)。
【0176】
メモリから製品構成データ122Aを読み込み、典型し、展開済み製品構成データ120を格納する。装置の階層構造をとる部品ツリーは、ツリー構造の末端のリーフまで展開される(ステップS42)。
【0177】
シミュレーションは、品目、名称を格納した技術情報データベース、展開済み製品構成データの部品、環境データベース20を参照して、実行される(ステップS43)。
【0178】
シミュレーション結果データ121に対して、有害物質合計結果出力の場合、有害物質合計結果121Aを出する(ステップS44)。
【0179】
品目コード合計出力の場合、品目コード合計結果121Bを出力する(ステップS45)。
【0180】
明細結果出の場合、明細結果121Cを出力する(ステップS46)。
【0181】
図22は、本発明の一実施例におけるシミュレーションの処理手順を示す流れ図である。以下の処理ステップは、サーバコンピュータ上で実行されるコンピュータによりその処理及び制御が行われる。
【0182】
技術情報データベース(図3の技術情報サーバ32上のデータベース)の品目116(図4参照)から、製品サプライヤの品目情報(型名、区分)を取得する(ステップS51)。
【0183】
環境データベース20を検索し、メーカー品目105、品目関連106を参照することで、製品サプライヤの品目をメーカー品目に変換し、メーカー品目情報を取得する(ステップS52)。
【0184】
メーカー品目情報には、重量、面積、品種、材料、メッキ、塗装、CO2発生量が格納されている。
【0185】
有害品目情報の有無をチェックする(ステップS53)。
【0186】
有害品目情報がある場合、有害物質104、有害品目107を参照して、有害物質含有量を取得し(ステップS54)、シミュレーション結果データ121(品名コード、有害物質名、含有量、含有率、有害ランク、有害レベル、型名、標準マーク、品種、材料、メッキ、塗装、数量、重量、消費電力、面積、CO2発生量)をメモリに格納する。
【0187】
有害品目情報がない場合、有害物質104、展開済み製品構成データ120を読み込み、平均有害物質含有量を算出し(ステップS55)、シミュレーション結果データ121をメモリに格納する。
【0188】
図23は、図22のステップ55の平均有害物質含有量の算出処理の処理手順を示す流れ図である。以下の処理ステップは、サーバコンピュータ上で実行されるコンピュータによりその処理及び制御が行われる。
【0189】
電気部品か機構部品か判定する(ステップS61)。この判定は、メーカー品目105(図4参照)の情報において、品種が設定されていれば、電気部品、材料が設定されていれば、機構部品と判定される。
【0190】
ステップS61の判定の結果、電気部品の場合、部品の共通情報を格納したメーカー品目105、品種、電気部品の有害物質含有量を格納した有害品目107、有害物質の基礎情報を格納した有害物質104、展開ずみ製品構成データ120を参照して、品種平均の有害物質含有量を取得し(ステップS62)、シミュレーション結果データ121をメモリに格納する。
【0191】
機構部品の場合、機構部品の重量から機構部品の材料に含まれる有害物質含有量を算出する(ステップS63)。
【0192】
機構部品の面積から、メッキに含まれる有害物質含有量を算出する(ステップS64)。
【0193】
機構部品の面積から、塗料に含まれる有害物質含有量を算出する(ステップS65)。これらの結果を加算した値をシミュレーション結果データ121としてメモリに格納する。
【0194】
図24は、本発明の一実施例におけるレポートデータ出力の手順を示す流れ図である。以下の処理ステップは、サーバコンピュータ上で実行されるコンピュータによりその処理及び制御が行われる。
【0195】
シミュレーション結果データ121をメモリから読み込み、環境データベース20の装置品目111の情報(重量積算結果)を更新する(ステップS71)。
【0196】
有害物質積算結果を、環境データベース20の装置有害112に登録する(ステップS72)。
【0197】
LCAの積算結果を環境データベース20のLCA110に登録する(ステップS73)。
【0198】
顧客毎に異なる有害物質管理方式に対応させたレポートを出力するための変換用データを格納した有害フォーマット113を参照して、装置有害112の情報を読み込み、有害物質積算結果を顧客提出用のレポートデータに変換し(ステップS74)、顧客提出用の有害物質含有レポートデータを、環境データベース20の装置有害レポート115に登録する。
【0199】
本発明の一実施例において、構成データの電気部品と同一品種の部品が環境情報が未収集の場合には、データベースに登録されている同一品種について、品種単位の加重平均をリアルタイムに算出した上で、積算する。機構部品の環境情報が未収集の場合、材料、メッキ、塗装の情報から積算する。この結果、環境情報の収集が不充分な場合でも、精度の高いシミュレーションを実行することができる。すなわち、本発明のシステムの導入により装置産業における環境対策の充実が期待される。
【0200】
次に、本発明のさらに別の実施例について説明する。環境に配慮した部品は、一般的に、新技術の適用が必要になり、コストアップにつながる。環境に配慮することは当然であるが、一方で、製品としてコスト競争力も持たなければならない。
【0201】
これらを両立させるためには、部品選定の段階で、環境とコストの比較検討を実施し、設計の早い段階から、環境とコストとのバランス設計を行うことが必要である。この場合、上述したVF−ECOと、部品情報システムとのデータリンクが有効である。
【0202】
また2001年4月よりグリーン購入法が施行されたが、企業等においても、環境に積極的に取り組んでいる会社から優先的に物品を購入(グリーン購入)することが要請される(グリーン購入の促進)。このためには、各企業の環境への取り組み状況を把握する必要があるため、各社への環境アンケート調査結果をデータベースに管理し、部品選定の段階で、その情報をリアルタイムで検索できるしくみが必要であった。
【0203】
図25は、この実施例の機能、構成を説明するための図である。図25を参照すると、前記実施例で説明した各種環境レポートを出力するVF−ECOシステム300と、部品情報システム320とのデータリンク機能が追加されている。かかる構成により、部品情報(品質、コスト情報等)と、環境情報の同時検索を可能としており、
・環境とコストのバランス設計、
・グリーン購入の促進
を実現する。
【0204】
この実施例において、部品情報システム320のコンピュータ(サーバ装置)と、VF−ECOシステム300とは、インターネット/イントラネットあるいはその他のネットワークで通信接続されており、部品情報システム320がデータベースに保持する部品情報を、VF−ECOシステム300で保持する部品の環境情報、あるいは、部品メーカーの環境への取り組み情報にリンクさせている。PDM(Productive Database Management;製造管理DB)310から部品構成データ311、CADシステム314から機構図面情報が、VF−ECOシステム300に提供されることは、前述した実施例と同様である。この実施例では、部品メーカーからのアンケート313の情報が、VF−ECOシステム300に格納される。部品メーカーからのアンケート313には、メーカーの環境への取り組みに関するアンケートの回答よりなる。VF−ECOシステム300は、前記実施例で説明したように、環境シミュレーションに基づき、各種環境レポートを出力する。
【0205】
<1.環境とコストのバランス設計>
この実施例においては、VF−ECOの環境データベース20(図1参照)のうち電気部品・機構部品の環境情報(含有有害物質の有害ランク、有害物質の種類、質量、用途等)が、部品情報システム320とデータリンクされている。
【0206】
このため、例えば開発設計部において開発設計者321は、部品情報システム320にアクセスする端末から、使用する部品の情報(品質、コスト等)を検索する際に、部品の情報にデータリンクする環境情報を参照して、最適な部品を選択し、ユニット、製品レベルでの環境シミュレーションを実施することができる。
【0207】
このシミュレーションを繰り返し実施することで、環境配慮と、コスト低減を考慮した製品設計を実現可能としている。
【0208】
また、この実施例によれば、部品選定の段階で、環境とコストの比較検討が実施できるため、設計の早い段階から、環境とコストのバランス設計が可能となる。
【0209】
<2.グリーン購入の促進>
この実施例では、部品情報に、部品メーカーの環境への取り組み情報がデータリンクされている。すなわち、部品メーカーの環境への取り組みに関するアンケート情報313に基づき、部品メーカーの環境への取り組み情報(環境マネジメントシステムの国際標準規格であるISO14001の取得状況、製造時に有害物質使用有無等、その他配慮事項等)が、VF−ECOシステムのデータベースで記憶管理されている。このVF−ECOシステムのデータベース(メーカーの取組み情報)は、部品情報システム320とリンクされているため、開発設計部において、開発・設計者321が、部品情報システム320にアクセスして、端末から、部品選定を行う際等に、部品メーカーの環境への取り組み情報を検索し、より環境へ配慮しているメーカーの部品を選定することで、グリーン購入が促進される。部品メーカーの環境への取り組み情報は、VF−ECOシステム300に、ファイルとして格納するようにしてもよい。
【0210】
図26は、部品メーカーの環境への取り組み状況の検索画面の一例を示す図である。この検索画面は、VF−ECOシステム300のデータベースに格納されている情報(部品メーカーの環境への取り組み情報)に基づき、画面表示されたものであり、製造企業の情報(代理店、回答日、責任者、連絡先、URL)、ISO取得の情報、有害物質の使用禁止及び使用回避の有無(YES/NO)の情報、有害物質名とその用途及びその全廃計画、製品アセスメントの有無(YES/NO)、再使用と再生材料の使用の有無(YES/NO)と使用場所、梱包低減の有無(YES/NO)とその具体例、梱包回収とシステム概要、地球温暖化対策(一例として電力使用量の低減、代替フロンの使用量削減等)、改善提案、その他(一例としてゼロエミッションを目指した廃棄物削減活動、製品アセスメントの実質率向上、製法アセスメントの導入、環境経営の推進等)等の情報が表示される。この検索画面に示されるように、部品メーカーの環境への取り組み状況を把握できる。部品情報システム320とVF−ECOシステム300間の上記したデータリンク機能は、部品情報システム320とVF−ECOシステム300をそれぞれ構成するコンピュータで実行されるプログラムによってその処理・機能が実現される。
【0211】
この実施例によれば、部品メーカーの環境への取り組み状況を把握でき、より環境へ配慮しているメーカーの部品を選定(グリーン購入)することができる。
【0212】
以上本発明を上記実施例に即して説明したが、例示した図面の内容は、本発明を限定するためのものではなく、単に、本発明を例示及び説明するための示したものであり、本発明は、特許請求の範囲の各請求項の発明の範囲内で、当業者がなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0213】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば下記記載の効果を奏する。
【0214】
本発明の第1の効果は、環境情報の収集が不充分な場合でも、精度の高いシミュレーションを実行することができる、ということである。
【0215】
その理由は、未収集の部品の環境情報については、部品の既知の環境情報から平均化処理により算出する、構成としたことによる。本発明においては、環境情報を格納するデータベースの内容が、公開情報、部品メーカーから提供される情報によって増加するともに、その評価結果の精度はさらに向上する。
【0216】
本発明の第2の効果は、顧客へ納入製品の環境情報の提供にあたり、顧客毎の管理方針に対応した環境情報の提供することができる、ということである。
【0217】
その理由は、顧客の管理方式に対応したランク情報に基づき、環境情報の評価結果をレポート出力する構成としたためである。
【0218】
本発明の第3の効果は、システム導入の短期化を可能としている、ということである。
【0219】
その理由は、本発明においては、データベースにおいて部品情報としては、部品メーカーの情報(コンテンツ)をそのまま利用しており、製品サプライヤの品名コードとは品目関連情報により紐付けがなされており、他の事業所等へのシステムの導入にあたり、品目関連情報を整備するだけで済むためである。
【0220】
本発明の第4の効果は、システム利用のTOCを削減する、ということである。
【0221】
その理由は、本発明においては、システムがインターネットもしくはイントラネット等ネットワーク接続されて構成され、端末に搭載される既存のブラウザからシステムの任意の機能がアクセス可能とされ、専用のソフトウエアのインストール手間、環境設定等が不要とされている、ためである。また、本発明においては、環境情報を格納するデータベースを構築するにあたり、部品メーカーの環境情報をそのまま利用しており、製品サプライヤ向けにデータ入力を行うことが不要とされ、作業コストの低減を図ることができる。本発明によれば、クライアント端末のブラウザ上から画面表示されたイメージのままのグラフ等のレポート出力を得ることができる。
【0222】
本発明の第5の効果は、製品の試作製造時に事前に製品の環境情報の評価データを取得でき、製品アセスメント、グリーン設計に対応できる、ということである。
【0223】
その理由は、本発明においては、新規設計製品に対して、製品の構成データから環境情報を算出する構成としたためである。
【0224】
本発明の第6の効果は、部品の環境情報はメーカー品名で管理されているため、マルチベンダー購買へ対応を容易化している、ということである。
【0225】
本発明の第7の効果は、シミュレーションの作業効率を向上する、ということである。
【0226】
その理由は、シミュレーション作業とシミュレーション結果出力を切り離し、シミュレーション確定結果をレポート出力用情報として登録する構成としたことによる。
【0227】
本発明の第8の効果は、検索のデータ量に応じて適切な処理形態が選択される、ということである。
【0228】
その理由は、検索データのデータ量に応じてインタフェースが選択自在とされるマルチユーザインタフェース構成としたためである。
【0229】
さらに本発明によれば、部品選定の段階で、環境とコストの比較検討が実施できるため、設計の早い段階から環境とコストとのバランス設計を可能とする、という効果を奏する。
【0230】
さらに本発明によれば、製品開発部等では、部品メーカーの環境への取り組み状況を把握でき、より環境へ配慮している部品メーカーの部品を選定(グリーン購入)することを可能とし、グリーン購入を促進する、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のシステムの基本構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施の形態のシステムの実際の適用例を説明するための図である。
【図3】本発明の一実施例のシステム構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施例におけるデータベースの関連を示す図である。
【図5】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(1)を説明するための図である。
【図6】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(2)を説明するための図である。
【図7】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(3)を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(4)を説明するための図である。
【図9】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(5)、(6)を説明するための図である。
【図10】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(7)を説明するための図である。
【図11】本発明の一実施例におけるデータベースの特徴(8)を説明するための図である。
【図12】本発明の一実施例におけるシミュレーションの特徴を説明するための図である。
【図13】本発明の一実施例のシミュレーション結果である品名コード集計リストの一例を示す図である。
【図14】本発明の一実施例のシミュレーション結果である有害物質集計リストの一例を示す図である。
【図15】本発明の一実施例のレポート出力の一つをなすLCAレポートの一例を示す図である。
【図16】本発明の一実施例のレポート出力の一つをなす有害物質含有レポートの一例を示す図である。
【図17】本発明の一実施例における新規設計業務の処理手順を示す流れ図である。
【図18】本発明の一実施例における既設計業務の処理手順を示す流れ図である。
【図19】本発明の一実施例における新規設計構成データ作成の処理手順を示す流れ図である。
【図20】本発明の一実施例における新規設計構成データの転送手順を示す流れ図である。
【図21】本発明の一実施例におけるシミュレーション実行の処理手順を示す流れ図である。
【図22】本発明の一実施例におけるシミュレーション実行の処理手順を示す流れ図である。
【図23】本発明の一実施例におけるシミュレーション実行(平均有害物質含有量算出)の処理手順を示す流れ図である。
【図24】本発明の一実施例におけるレポートデータ生成の処理手順を示す流れ図である。
【図25】本発明の他の実施例を説明するための図である。
【図26】本発明の他の実施例における検索画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 環境情報シミュレーション装置
11 検索部
12 環境情報評価部
13 環境情報出力部
14 構成データ展開部
15 出力ファイル
16 端末
17 ネットワーク
20 環境データベース
30 ネットワーク(インターネット又はイントラネット)
31 技術情報メインフレーム
32 技術情報サーバ
32A 技術情報データベース(品目データ)
33 サーバ群
34 データベースサーバ
35 アプリケーションサーバ
36 レポートサーバ
37 WEBサーバ
38 クライアント端末
39 他部門
101 品種
102 材料
103 メーカー
104 有害物質
105 メーカー品目
106 品目関連
107 有害品目
108 品種判定
109 有害材料
110 LCA
111 装置品目
112 装置有害
113 有害フォーマット
114 フォーマット
115 装置有害レポート
116 品目
117 名称コード
120 展開済み製品構成データ
121 シミュレーション結果データ
121A 有害物質合計結果
121B 品名コード合計結果
121C 明細結果
122 製品構成データ(ファイル)
122A 製品構成データ(メモリ)
200 製品アセスメント
201 CADシステム
202 構成データ
203 環境情報(環境リスク)シミュレーション
204 環境データ要求
205 基幹システム技術情報データベース
206 構成データ
207 環境情報(環境リスク)シミュレーション
300 VF−ECOシステム
310 PDM
311 部品構成データ
312 機構図面情報
313 部品メーカーアンケート
314 CADシステム
320 部品情報システム
321 開発・設計者

Claims (1)

  1. 部品の環境情報と機構部品の材料、及び、表面処理に関する単位あたりの環境情報とを記憶管理する記憶手段と、
    所定の製品を構成する部品の各々の環境情報を前記記憶手段から抽出する検索手段と、
    前記部品の環境情報を積算し、前記製品の環境情報の評価値を導出する環境情報評価手段と、
    前記製品の環境情報を出力装置に出力する環境情報評価結果出力手段と、
    を備え、
    前記環境情報評価手段は、製品を構成する部品の環境情報前記記憶手段における登録の有無を判別し、未登録の場合には、前記部品が電気もしくは機構のいずれであるかを判別し、未登録電気部品については、該電気部品と同一品種の部品であって、前記記憶手段に環境情報が既に登録されている、複数の電気部品の環境情報を前記記憶手段を検索して抽出し、前記抽出した環境情報に対して平均化処理することで、前記未登録電気部品の環境情報の評価値を算出し、未登録機構部品については、該機構部品の材料の重量と、面積及び表面処理の情報から、前記記憶手段に登録されている材料の単位あたりの環境情報に基づき、前記未登録機構部品の環境情報の評価値を算出し、
    前記記憶手段は、さらに、前記未登録の部品の環境情報の評価値を、当該部品の環境情報として記憶する
    ことを特徴とする環境情報評価装置。
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