JP3709351B2 - 自走式改良土製品生産機の管理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原料を受け入れて固化材等の添加材を添加混合し改良土製品を生産する自走式改良土製品生産機に関し、さらに詳しくは、改良土製品生産を伴う建設工事を効率よく最適に管理できる自走式改良土製品生産機及びその管理装置並びに改良土製品の生産管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ガス管等の埋設工事、上下水道工事、及びその他の道路工事・基礎工事等においては、掘削による建設発生土をそのまま埋め戻すのが望ましい。しかし、建設発生土が埋め戻しに適さない場合(例えば、岩石・煉瓦片・コンクリート片・金属その他の異物が多量に含まれている場合や、粘性の高い粘土質の土や風化が進行し過ぎた土など、土質そのものが軟弱でそのまま埋め戻すと地盤沈下等が発生するおそれのある場合)には、原料としての建設発生土に例えば石灰やセメント等を主成分とする添加材としての固化材(=土質改良材)を混合して固化させ、再利用可能な改良土製品に改良した後に掘削箇所を埋めることが行われている。
【0003】
このような改良土製品生産(土質改良)を行う機械において、生産プラントの用地確保の困難化あるいは用地の分散化等の背景に基づき、例えば特開2000−45263号公報に記載のように、自力走行可能として機動性を持たせた自走式改良土製品生産機が既に提唱されている。この自走式改良土製品生産機では、例えば、所定の建設工事現場から予め運び込まれた土砂原料としての建設発生土が油圧ショベル等で土砂ホッパに投入され、ホッパで受け入れた土砂は搬送手段(搬入コンベア)で搬送されつつ固化材が添加され、さらにそれらが混合手段において混合・攪拌されて生成した改良土製品が排出手段(搬出コンベア)で排出される。そして、排出された改良土製品は、トラック(ダンプカー)等によって再利用先の建設工事現場等へ運搬され、埋め戻し材として再利用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、再生資源促進法(いわゆるリサイクル法)の施行(平成3年10月)といった廃棄物再利用促進の背景の下、建設発生土の改質のニーズが高まる中、上記自走式改良土製品生産機の有用性が認められ、上記のように、建設発生土をその掘削箇所に埋め戻す埋め戻し材として改質する他にも種々の用途が広がりつつある。例えば、建設発生土だけでなく比較的高い含水比の粘土、泥土、畑の土等も処理対象とするようになったり、さらに処理後の用途についても埋め戻し材だけでなくグランド・公園等の地盤材や道路の路盤材等にも用いられるようになってきている。
【0005】
そして、近年特に目立ってきたのが、高速道路や有料道路の路盤材製造への用途である。これには、以下のような背景がある。
【0006】
一般に、高速道路や有料道路等は、用地買収や最短ルート選定等の関係から、通常車の通行しないような場所に建設されることが多い。このとき、平野部の道路建設であれば、道路部分より横にはみ出して(あるいはサービスエリアやパーキングエリア用地を利用して)、定置式の改良土製品生産プラントを設置するためのスペースを容易に確保することができる。
【0007】
しかし、例えば高速道路では、都市部又は比較的人口の多い地域を通過又は連結する幹線ルートの建設が一段落した現在、今後建設されるものは主として人口の少ない農村部、山間部、沿岸部等を通過する亜幹線あるいは支線ルートとなる。この場合、施工量が今までの建設工事に比較して少なくなり、施工工期単位も短くなるため、設置・撤収とも大がかりな作業となる定置式の改良土製品生産プラントを使用することは、工期や経済性の点で得策ではない。また、山間部の工事では、例えば谷に橋をかけあるいは山の斜面を削って道路を開設するような場合が多い。このような高速道路建設工事では、改良土製品(=路盤材)生産プラントを設置するためのスペースを確保するのが困難となる。したがって、今後の高速道路建設工事現場では、上記自走式改良土製品生産機を用いた小規模な生産プラントが有効になる。
例えば、高速道路の路盤材製造及びその敷き均し工事に用いる場合、路盤材の原料となる砕石及び充填材としての山砂・セメント等を、路盤材敷き均し現場とは別に設けた路盤材生産現場に一旦ストックし、これらをその路盤材生産現場に据え付けた自走式改良土製品生産機で混合して路盤材を生産する。生産した路盤材は、敷き均し現場までトラック(ダンプカー)で運び、現場においてモータグレーダ、ホイルローダ、ロードローラ、および人力等を使って敷き均す。
【0008】
なお、以上は農村部等における高速道路建設工事を例にとって説明したが、同様に自走式改良土製品生産機を用いた改良土製品生産が、山間の谷間を利用して土木構築物(例えば廃棄物処分場など)を作る場合にも行われる。すなわちこの場合も、建設現場自体が狭くまた傾斜が厳しいのが普通であるため、少し離れた足場の良いところに自走式改良土製品生産機を設置し、ここに原料となる残土、特殊土、固化材、その他添加材などを運び込み、所望の改良土製品(土またはレキ混じり土砂など)を製造した後、実際に使う場所にトラック(ダンプカー)などで輸送する。
【0009】
ところが、このような都市部から離れた農村部等において改良土製品を用いた建設工事を行う場合、以下のような別の課題が存在する。
【0010】
すなわち、一般に、改良土製品生産現場では、各種機械・機器、資材(=原料や添加材、例えば所定の品質を有する砂・砕石・粘土・固化材等)、その他材料等は、当該現場から比較的離れた機械メーカ、資材メーカ、材料供給メーカ等から納入される場合が多い。
【0011】
ここで、上記のように農村部等にて建設工事を行う場合には、通常都市部に存在する施工管理会社の本社、支社等から比較的離れた地となる。このため、従来は、施工全体の中で最も重要である改良土製品生産に係わる資材の調達状況や自走式改良土製品生産機の稼動状況(異常事態の発生状況など)・生産状況等の管理を、主として当該建設工事側で行っていた。すなわち、現場監督員やそれに準じる作業員が、例えば改良土製品生産機の各機器・部品の稼動データ、改良土製品生産データ、土砂原料や添加材の消費データといった作業データを例えば手作業等により個別に収集した後、この収集したデータを当該現場において関係部署に連絡するのに適した形態(各機器・部品の補修・メンテナンス情報、トラック配車情報、資材の補給調達情報等)に加工し、それを当該建設工事の管理情報として電話・FAXなどで施工管理会社の本社または支社に報告し、これを受けて本社又は支社から機械メーカ、資材メーカ、材料メーカ、運送業者などに納入・メンテナンス、運送等の依頼情報を流していた。
【0012】
しかしながら、上記のように建設工事側で改良土製品生産状況を管理するシステムでは、現場監督員による作業データの収集及びその後のデータ加工に多大な時間がかかるため、施工管理会社側にて管理情報を入手したときには、その即時性(リアルタイム性)が低下している。このため、施工管理会社側が送られてきた情報に基づき納入・メンテナンス、運送等の依頼をしても、自走式改良土製品生産機の調子、突発事故、材料不良などの変動に即座に対応した最適な手配を効率よく行うことが困難な場合がある。さらに、現場監督員によるデータ収集の漏れや情報伝達の遅延等を原因とする、資材不足による作業停止、機械メンテナンス不備による作業停滞、不要な材料の運搬等が生じて、予定通りに円滑に工事が進捗しない可能性もある。
【0013】
本発明は、上記の事柄に基づきなされたものであり、その目的は、改良土製品生産を伴う各種施工を効率よく最適に管理できる自走式改良土製品生産機及びその管理装置並びに改良土製品の生産管理システムを提供することにある。
【0034】
【問題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、操作者が入力可能な操作端末と、この操作端末における入力に応じて、改良土製品の生産予定を作成可能なサーバとを備え、このサーバは、前記自走式改良土製品生産機に設けた生産データ収集手段で収集した改良土製品生産に係わる状態量データを取得し、その取得した状態量データに基づき自走式改良土製品生産機による前記改良土製品の生産量を算出するとともに、この算出した改良土製品生産量を前記生産予定と対比させて表示する信号を出力する。
【0035】
(2)上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、操作者が入力可能な操作端末と、この操作端末における入力に応じて、改良土製品生産に使用する資材の消費予定を作成可能なサーバとを備え、このサーバは、前記自走式改良土製品生産機に設けた資材消費データ収集手段で収集した前記資材の消費に係わる状態量データを取得し、その取得した状態量データに基づき自走式改良土製品生産機による前記資材の消費量を算出するとともに、この算出した資材消費量を前記資材消費予定と対比させて表示する信号を出力する。
【0036】
(3)上記(2)において、前記サーバは、前記算出した資材消費量に基づき、自走式改良土製品生産機側に供給する前に前記自走式改良土製品生産機の稼動現場以外の場所において一時的に在庫させるべき前記資材の量を決定する。
【0037】
(4)上記(2)において、前記サーバは、前記決定した在庫させるべき資材の量に応じて、対応する資材搬入要求信号を資材業者側へ出力する。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。本実施の形態は、一例として、都市部(例えば県庁所在地あるいは首都圏等)から比較的離れた農村部、山間部、沿岸部等での道路建設工事における路盤材生産及び敷き均し工事に本発明を適用した場合の実施の形態である。
【0044】
図1は、本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の生産管理システムの全体概要図である。図1において、1は路盤材敷き均し現場2に配置されたロードローラ、3はその敷き均し現場2とは別の路盤材生産現場4に配置され機体側コントローラ5を搭載した少なくとも1台の自走式改良土製品生産機、6は前記路盤材敷き均し現場2及び前記路盤材生産現場4から例えば電波の届く範囲に設置された中継局、7は前記路盤材敷き均し現場2及び前記路盤材生産現場4から比較的離れた前記の都市部に位置するこの工事の施工管理会社の管理事務所あるいは管理センター(例えば施工管理会社の本社又は支社等)8に設置され、情報処理機能及び双方向通信機能を備えた自走式改良土製品生産機3の管理装置としてのサーバ、9,10,11,はそれぞれこの工事施工に関連する(詳細は後述)機械メーカ側コンピュータ、原料メーカ側コンピュータ、及び添加材(例えば固化材)メーカ側コンピュータである。
【0045】
自走式改良土製品生産機3は、市場で稼動している多数の自走式改良土製品生産機のうちの1台であり、図示しない他の多数の自走式改良土製品生産機のうち少なくとも一部にもコントローラ5が搭載されている。
【0046】
前記の中継局6、前記サーバ7、前記機械メーカ側コンピュータ9、原料メーカ側コンピュータ10、及び固化材メーカ側コンピュータ11はそれぞれインターネットを介し接続されている。なお、これ以外でも、工事施工に関連する他の資材、機器、機材、材料等のメーカあるいは納入業者等のコンピュータが接続されていても良い。
【0047】
図2は、前記路盤材生産現場4における路盤材生産状況の一例を示した図である。この図2に示す前記の自走式改良土製品生産機3において、12は改良対象となる土砂原料が投入され、その土砂を所定の粒度に選別する篩、13はこの篩12で選別された土砂を受け入れる土砂ホッパ、14はこの土砂ホヅパ13から導入された土砂を所定の添加材(例えば固化材、詳細は後述)と混合して下方へ排出する混合装置(混合機)、15は土砂ホッパ13に受け入れた土砂を前記混合装置14へと搬送して導入する搬入コンベア(土砂フィーダ)、16は前記添加材を貯留する添加材ホッパ(添加材タンク)16a及びこの添加材ホッパ16a内の添加材を回転数(回転速度)に応じて定量供給するロータ16b(後述の図10参照)を備えた土質改良材供給装置、17は上記土砂ホッパ13、混合装置14、搬入コンベア15等を搭載するフレーム、18はこのフレーム17の下方に設けられた走行装置、19は前記混合装置14で混合され下方へ排出された混合物を受け入れて後方側(図2中右側)に運搬し搬出する搬出コンベアである。
【0048】
また、図2において、20は、路盤材生産のための資材(路盤材の原料及び添加材、具体的には例えば路床形成の過程で発生する掘削土、C−40、山砂、砕石、ベントナイト、セメントなどの固化材等)21を資材メーカ(原料メーカ、固化材メーカ、その他材料メーカ等)から運搬するトラックであり、22は、ブーム23、アーム24、バケット25、運転室26、走行装置27を備え、運搬されてきた資材21のうち前記の土砂原料を自走式改良土製品生産機3に投入する自走式投入機械(この例では油圧ショベル)であり、積み込み容易性確保のため自走式改良土製品生産機3より高所に配置されている。なお、この例では、投入側の油圧ショベル22は、前記の自走式改良土製品生産機3の機体側コントローラ5(図1参照)と情報通信を介し(直接電波授受あるいは適宜通信衛星等を介しても良い)データ送受信可能となっており、後述するように、自走式改良土製品生産機3側の各種状態量データの少なくとも一部が油圧ショベル22の運転室26内の表示手段に表示されるようになっている。また、油圧ショベル22に代えて、ホイルローダやベルトコンベアを使って積み込みを行っても良いことは言うまでもない。
【0049】
また、28は、自走式改良土製品生産機3によって製造された改良土製品としての路盤材であり、作業の連続性確保のために例えば自走式改良土製品生産機3より低所に排出堆積(山積み)される。29は、その低所に配置された前記排出された路盤材28を前記敷き均し現場2へ運搬する運搬用トラック(ダンプカー)であり、30は、ブーム31、アーム32、バケット33、運転室34、走行装置35を備え、堆積された路盤材28をトラック29に積み込む自走式積み込み(積み出し)機械(この例では油圧ショベル)である。
【0050】
なお、上記のような路盤材生産現場4を、図3に示すように当該建設する道路36内に設けても良い。この例では、道路36の片側車線36L内に原料のストックヤード37、前記の投入用の油圧ショベル22、前記の自走式改良土製品生産機3、生産された路盤材28の山、及び前記の積み出し用の油圧ショベル30を直線的に並べている。そして、生産した路盤材28を、反対側の車線36Rに順次やってくるトラック(この図では図示省略、図2参照)29に投入しこの車線36Rを使って前記敷き均し現場2に運ぶようになっている。
【0051】
また、設置スペースに比較的余裕がある場合等においては、上記のような直線的配置でなく、図4に示すように、前記の原料ストックヤード37、投入用油圧ショベル22、自走式改良土製品生産機3、路盤材の山28を例えば略L字状に配列しても良い。
【0052】
図5は、前記路盤材敷き均し現場2における敷き均し状況の一例を示した図である。この敷き均し現場2では、前記トラック29で運ばれてきた路盤材28を降ろし、この路盤材28の山28Aをモータグレーダ(図示せず)やホイルローダ(図示せず)を使って広げた後、前記ロードローラ1や人力等を使って締め固める。
【0053】
図6は、前記の資材(土砂原料及び添加材等、この図では路盤材生産に使用する固化材の例。その他、砕石、砂等も考えられる)21の前記路盤材生産現場(及び適宜路盤材敷き均し現場2も含んでよい)への供給状況の一例を示した図である。
【0054】
この図6において、38は、前記サーバ7を備えた管理事務所8に併設(あるいはその近傍に設置)された資材置場であり、所定分(例えば自走式改良土製品生産機3の消費する7日分だけ)の資材21が常時保管されている。
【0055】
前述したように、例えば山間部の道路建設工事現場等では路盤材生産現場4自体が狭くまた傾斜(周囲)もきびしいため、資材21を路盤材生産現場4に大量に置くことができない。そこで、路盤材生産現場4には比較的少量(上記の例では例えば自走式改良土製品生産機3の消費する2日分)の資材21のみをストックして置くにとどめ、その消費状況に応じて、トラック20により適宜資材置場38から路盤材生産現場4に資材21を補充するようになっている。
【0056】
図1に戻り、39は、例えば路盤材生産現場4の比較的近くに配置されたメンテナンスカーであり、内部に、前記中継局6を介し前記サーバ7と双方向通信可能な通信手段、例えば携帯電話40と、この携帯電話40に接続されたパソコン41とを備えている。
また、42は、前記ロードローラ1の操作者が携帯する通信手段、例えば携帯電話であり、上記携帯電話40と同様、前記中継局6を介し前記サーバ7と双方向通信可能となっている。また適宜、携帯したあるいはロードローラ1の適宜の箇所に装備したパソコン43と接続されていてもよい。
【0057】
なお、以上は、自走式改良土製品生産機3の機体側コントローラ5、メンテナンスカー39内の携帯電話40、ロードローラ1の操作者の携帯電話42からの通信電波を、直接前記中継局6にて受信(あるいは送信)するように構成したが、これに限られず、図7に示すように、例えば通信衛星44による衛星通信を介して送受信してもよい。また、図8に示すように、中継局6から中継用の管理事務所45を介してインターネットに接続するようにしてもよい。この態様は、例えば、中継用管理事務所45が路盤材生産現場4や路盤材敷き均し現場2からそれほど遠くない場所に位置し、この中継用管理事務所45から本社等の離れた管理事務所8へデータ伝送を行う場合等が考えられる。また、中継用管理事務所45から、管理事務所8とほぼ同時に機械メーカ側コンピュータ9、原料メーカ側コンピュータ10、及び固化材メーカ側コンピュータ11へデータ伝送・配信を行うこともできる。この場合、中継用管理事務所45と管理事務所8との間は専用の通信回線等でもよい。以降は、図1のシステム構成のみならず、図7、及び図8のシステム構成の場合も適宜含めて説明する。
【0058】
以上説明したシステム構成において、 例えば自走式改良土製品生産機3に故障・動作不良等何らかのトラブルが有ると、輸送用ダンプトラックによる土砂原料の搬入をストップさせる必要があり、また路盤材敷き均し現場2への路盤材28の搬入がストップするため敷き均し現場2における施工手順等も変更する必要がある。このように自走式改良土製品生産機3の路盤材の生産状況に前工程及び後工程が影響されるため、その生産状況の情報が施工全体をスムースに進める上で重要になる。
【0059】
上記の事柄に基づき、本発明の最も大きな特徴は、上記システム構成において路盤材生産現場4及び路盤材敷き均し現場2からの各種状態量データを直接施工管理会社側(具体的には管理事務所8のサーバ7)で入手し、そのデータを基にサーバ7にて上記道路建設工事の管理を行うことにある。以下、その内容を順を追って詳細に説明する。
【0060】
図1において、各自走式改良土製品生産機3の前記機体側コントローラ5はそれぞれの自走式改良土製品生産機3の稼動状態、生産状態、資材消費状態に係わる状態量データ(詳細は後述)を収集するためのものであり、その収集した状態量データは機体データ(機種、号機番号等)と共に中継局6に送られ、中継局6からサーバ7へと送信される。なお、状態量データの少なくとも一部(例えば稼動状態に係わる状態量データ等)のサーバ7への取り込みは、前記メンテナンスカー39に備えたパソコン41を用いてもよい。この場合、サービスマンが、機体側コントローラ5に収集した状態量データを機体側コントローラ5に設けた出力手段を介して前記機体データ(機種、号機番号)と共にパソコン41にダウンロードし、パソコン41から記録媒体(FD、CD等)或いは通信回線、例えば公衆電話回線、インターネット等を介してサーバ7に取り込まれる。またこの場合は、自走式改良土製品生産機3の各種状態量データに加え、定期点検時の点検データ(修理データ)を適宜サービスマンが手入力にて収集し、そのデータをサーバ7に取り込む。
【0061】
図9は、機体側コントローラ5の詳細構成を表す機能ブロック図である。この図9において、5aは入出力インターフェース(I/O)、5bはCPU(中央処理演算部)、5cはタイマ、5dは制御プログラム等を格納したROM、5eは随時書き換え可能なRAM、5fは通信制御部である。
【0062】
前記入出力インターフェース5aは、自走式改良土製品生産機3に備えたセンサ群(後述)で検出された、種々の状態量データの検出信号を入力する。具体的には、前記搬出コンベア19の改良土製品の搬送量(搬送重量)、前記添加材供給装置16の添加材(固化材)供給ロータ16b(図10参照)の回転数、前記混合装置(混合機)14及び前記走行装置18に係わる混合装置用コントロールバルブ及び左・右走行用コントロールバルブのパイロット圧、前記混合装置14の回転数及び負荷圧力、前記搬入コンベア(土砂フィーダ)15の回転数、前記土砂ホッパ13及び添加材(例えば固化材)ホッパ16a内の土砂高さ(土砂レベル)及び添加材高さ(添加材レベル)、自走式改良土製品生産機3の油圧駆動装置(後述の図10参照)に備えられた原動機としてのエンジン59の稼動時間、前記エンジン59で駆動される油圧ポンプ46,47のポンプ圧、作動油の油温、エンジン59の回転数等を入力する。
【0063】
前記CPU5bは、前記タイマ5cを用いてそれら入力した状態量データを適宜所定の態様(例えば通信に適した態様)に加工してRAM5eに格納する。通信制御部5fはそのデータを適宜(例えば後述の図25に示すように定期的に)中継局6あるいは通信衛星44を介しサーバ7に送信するとともに、油圧ショベル22に設けた機体側コントローラ52aにも一部のデータを送信する。また、前述のように適宜設けた出力手段(あるいは入出力インターフェース5aでもよい)を介し前記パソコン41に状態量データの少なくとも一部をダウンロードする。
【0064】
図10は、前記自走式改良土製品生産機3の油圧駆動装置を表す油圧回路図であり、この油圧駆動装置に設けた前記各種状態量データを検出収集するための各センサ及び前記自走式改良土製品生産機3各部に設けた各センサを併せて示した図である。
【0065】
この図10において、46,47,48はそれぞれ第1油圧ポンプ、第2油圧ポンプ、第3油圧ポンプ、49は第1混合装置用コントロールバルブ、50は左走行用コントロールバルブ,51は右走行用コントロールバルブ、52は第2混合装置用コントロールバルブ、53は搬入コンベア(土砂フィーダ)用コントロールバルブ、54は搬出コンベア用コントロールバルブ、55は搬入コンベア(土砂フィーダ)用油圧モータ、56は左走行用油圧モータ、57は混合装置用油圧モータ、58は搬出コンベア用油圧モータである。なお、図示を省略するが、右走行用油圧モータ59も併せて設けられている。
【0066】
油圧ポンプ46〜48はエンジン59により回転駆動されて圧油を吐出し、コントロールバルブ49〜54は油圧ポンプ46〜48から油圧モータ55〜59に供給される圧油(作動油)の流れ(流量及び流れ方向)を制御し、油圧モータ55〜59は搬入コンベア15、走行装置18、混合装置14、搬出コンベア19の駆動を行う。なお、これら油圧ポンプ46〜48、コントロールバルブ49〜54、及びエンジン59はフレーム17の後端部上方に配設したパワーユニット60に設置されている。
【0067】
左・右走行用コントロールバルブ50,51に対しては操作レバー装置61,62が設けられている。これら操作レバー装置61,62の操作レバーを操作することにより左走行及び右走行のパイロット圧が生成されて左・右走行用コントロールバルブ50,51に印加され、左・右走行用コントロールバルブ50,51が操作に応じた方向に切り換えられて走行装置18が前進又は後退する。
【0068】
第1及び第2混合装置用コントロールバルブ49,52、搬入コンベア用コントロールバルブ53、及び搬出コンベア用コントロールバルブ54に対しては、操作盤63が設けられている。この操作盤63の混合装置用操作ボタンを操作することによりその電気信号が電気−油圧変換手段64でパイロット圧に変換されて第1及び第2混合装置用コントロールバルブ49,52に印加され、第1及び第2混合装置用コントロールバルブ49,52が切り換えられて混合装置14の図示しないパドルミキサが回転駆動し、導入土砂等の解砕攪拌を行う。また操作盤63の搬入コンベア用操作ボタン及び搬出コンベア用操作ボタンを操作することによりその電気信号が搬入コンベア用コントロールバルブ53及び搬出コンベア用コントロールバルブ54に印加され、搬入コンベア用コントロールバルブ53及び搬出コンベア用コントロールバルブ54が切り換えられて搬入コンベア15及び搬出コンベア19のコンベアベルトが循環駆動し、導入土砂等の搬送を行う。
【0069】
なお、上記操作レバー装置61,62及び操作盤63は前述の機体側コントローラ5とともに、例えば前記パワーユニット60の前方側に設けた運転席65(図2参照)内に配置されている。
【0070】
以上のような自走式改良土製品生産機3の油圧駆動装置に各種センサが設けられている。すなわち、図10において、66は、シャトル弁68,69,70を介し取り出された走行装置18の操作信号としての走行のパイロット圧を検出する圧力センサであり、センサ71はシャトル弁72を介して取り出された前記電気−油圧変換手段64から混合装置用コントロールバルブ49,52への混合のパイロット圧を検出する圧力センサであり、73は混合装置用油圧モータ57の負荷圧力を検出する圧力センサであり、74,75はそれぞれ搬入コンベア用油圧モータ55及び混合装置用油圧モータ57の回転数を検出する回転数センサであり、76はエンジン59のキースイッチのON・OFFを検出するセンサであり、77はシャトル弁78を介して取り出された第1及び第2油圧ポンプ46,47の吐出圧力、即ちポンプ圧を検出する圧力センサであり、79は油圧駆動装置の作動油の温度(油温)を検出する油温センサであり、80はエンジン59の回転数を検出する回転数センサである。
【0071】
また、81,82は土砂ホッパ13及び添加材(固化材)ホッパ16a内の土砂量及び添加材(固化材)量を公知の方法(例えば光学式、超音波式等)でそれぞれ検出するレベルセンサである。
【0072】
さらに、83は添加材ホッパ16aからの添加材を供給するロータ16bを回転させるモータ16cの回転数を検出する回転数センサであり、84は、搬出コンベア19に設けたコンベアスケール85に設けられた変位センサである。すなわち、コンベアスケール85において改良土製品が搬送されると搬出コンベア19のベルト19aが下方に撓み、この撓みでシーソー状の作動部材86が変位しその変位量が変位センサ84により測定される。また、87は搬出コンベア用油圧モータ58の回転数を検出する回転数センサである。
【0073】
以上説明した各センサ67,71,73〜77,79〜84からの検出信号は、機体側コントローラ5に送られる。
【0074】
図1に戻り、サーバ7は、CPU7a(後述の図11参照)と、入出力インターフェース(I/O、図示せず)と、データベース7b(後述の図11参照)を形成する記憶装置とを備えている(なおデータベースはサーバ7とは別の外部記憶装置内に設けてもよい)。このとき管理事務所8内には、上記サーバ7に接続されて表示手段88及び入力用の操作端末89が併設されている。
【0075】
前記サーバ7の入出力インターフェースは、自走式改良土製品生産機3の機体側コントローラ5、メンテナンスカー39の携帯電話40、及びロードローラ1操作者の携帯電話42からの各状態量データ及び点検データ、さらに機械メーカ(支店・サービス工場・生産工場等)のコンピュータ9からの部品交換データ、資材メーカのコンピュータ10,11からのデータ(メンテナンス計画等)を入力する。CPU7aはそれらの入力データを記憶装置のデータベース7bに格納、蓄積すると共に、データベース7bに格納した情報データを所望の態様に加工して処理計画、処理予定表、処理実績表、日報、月報、メンテナンス報告書、警告報告書、診断書等を作成し、これらを入出力インターフェースを介して上記表示手段88、機械メーカ(支店・サービス工場・生産工場等)のコンピュータ9、及び資材メーカのコンピュータ10,11に送信する。
【0076】
図11はサーバ7のCPU7aの処理機能の概要を表す機能ブロック図である。この図11において、90はメンテナンス用稼動情報処理部、91は部品交換情報処理部、92は生産管理用各種情報処理部、93は施工現場情報処理部、94は点検情報処理部、95は社外向け比較判定処理部、96は社内向け比較判定処理部である。
【0077】
メンテナンス用稼動情報処理部90は、機体側コントローラ5及び携帯電話40,42から入力したデータを用いて所定の処理を行い、部品交換情報処理部91は機械メーカ側コンピュータ9から入力した部品交換データを用いて所定の処理を行う(後述)。
【0078】
生産管理用各種情報処理部92は、機体側コントローラ5及び携帯電話40,42、及び資材メーカ側コンピュータ10,11から入力したデータを用いて所定の処理(状態量データ表示処理機能、実績データ処理機能、在庫管理機能、供給量管理機能等、後述)を行い、施工現場情報処理部93は、機体側コントローラ5及び携帯電話40,42から入力したデータを用いて所定の処理(天候情報管理機能、施工情報管理機能、作業人員管理機能等、後述)を行う。
【0079】
点検情報処理部94はパソコン41から携帯電話40を介し入力した点検データをデータベース7bに格納、蓄積すると共に、そのデータを加工した得た情報を基に診断書を作成する。
【0080】
社外向け比較判定処理部95及び社内向け比較判定処理部96は、それぞれ、メンテナンス用稼動情報処理部90、部品交換情報処理部91、生産管理用各種情報処理部92、施工現場情報処理部93、及び点検情報処理部94で作成された情報及びデータベース7bに格納、蓄積された情報データのうち必要なものを選別し、表示手段88、機械メーカ(支店・サービス工場・生産工場等)のコンピュータ9、及び資材メーカのコンピュータ10,11に送信する。
【0081】
図12は、管理事務所8内において管理担当者がサーバ7を用いて行う管理の手順を表すフローチャートである。
【0082】
図12において、改良土製品生産を伴う建設工事の新規受注があると、このフローを開始し、ステップ1にて、管理担当者が、表示手段88を見ながら操作端末89を介してサーバ7にこの受注に関する詳細条件等を入力する。
【0083】
図13は、このときにサーバ7の前記生産管理用各種情報処理部92の受注入力画面表示機能によって表示手段88に表示される受注入力画面101を示す図である。この図13において、101Aは受注番号入力領域であり、101Bは当該工事の施工場所入力領域であり、例えば、都道府県・市町村等に区分して設定入力あるいは選択入力する。
【0084】
101Cは原料となる土砂の量すなわち処理予定土量入力領域であり、土質別に例えば5つまで設定入力できる。この例では、砕石、山砂、ベントナイトの3つを土砂原料として選定し、それぞれに対し全工事を通して何t処理するのかを一応の目安として概算値で入力する。なお、このように土砂原料が複数種類ある場合には、投入用のホッパを複数備えた1台の自走式改良土製品生産機3を用いても良いし、複数台の自走式改良土製品生産機3を用いても良いし、別途可搬式あるいは定置式の小型混合機等を用いて予め混合しておいた後に1台の自走式改良土製品生産機3によって最終的な混合を行っても良い。
【0085】
101Dは添加材(この例では固化材)入力領域であり、101Eは添加材と土砂原料との混合比入力領域である。混合比は、個々の現場で処理すべき土砂原料の性質や状態(特に含水率等)と使用目的や用途等に基づいて個別的に設定されるものである。これら処理予定土量と混合比との入力により、当該工事現場における添加材としての各種材料の需要量つまり添加材推定消費量が演算される(前記生産管理用各種情報処理部92はこの演算機能を備えている。また演算結果の表示領域を別途設けても良い。また、101Fは施工予定期間入力領域であり、施工開始予定日と施工終了予定日(言い換えれば工期)とを入力する。
【0086】
そして、101Gは「完了」ボタンであり、上記各領域101A〜101Fの入力を終えてこのボタン101Gをクリックすると、図13に示すようにウィンドウ101Hが割り込み表示され、「はい」ボタン101Haをクリックすると、図12におけるステップ1が終了して、ステップ2の処理計画の入力手順に移り、表示手段88には前記生産管理用各種情報処理部92の処理計画入力画面表示機能によって図14に示す処理計画入力画面102が表示される。
【0087】
図14において、102Aは機体選択領域である。予めデータベース7bに入力記憶されていた機種別データに基づき、選択可能な機体ごとに、メーカ、型式(型番)、定常処理能力等が表示され、各機体について「使う」ボタン又は「使わない」ボタンをクリックすることにより、当該工事現場の位置や状態、工期等を勘案して、複数ある自走式改良土製品生産機のうち、どの機体を用いるかを決定する。このとき、定常処理能力については、各自走式改良土製品生産機について予め定常状態での処理能力を測定し、その処理能力値を予めデータベース7bに入力記憶させておき、これにより、工事スケジュールの設定等への便宜を図る。
【0088】
102B,102C,102Dは工事スケジュールに関する事項を設定する領域であり、102Bは1日あたりの概ねの稼動時間を入力する稼動時間入力領域、102Cはそのときの始業時間の設定を入力する始業時間入力領域、102Dは工事施工期間中に予備日を設定するかどうかを選択する予備日入力領域である。いずれも、上記機体選択領域102Aにて選択した自走式改良土製品生産機3の処理能力や、先の受注入力画面101で領域101Fに入力した施工期間等に基づいて適宜決定すればよい。
【0089】
そして、102Eは「完了」ボタンであり、上記各領域102A〜102Dの入力を終えてこのボタン102Eをクリックすると、図14に示すようにウィンドウ102Fが割り込み表示され、「はい」ボタン102Faをクリックすると、図12におけるステップ2が終了して、ステップ3の処理計画の予定表作成手順に移る。
【0090】
図15は、前記サーバ7の生産管理用各種情報処理部92によるその処理計画予定表作成機能を表すフローチャートである。ステップ101で上記受注入力画面101や処理計画入力画面102での各種設定入力があったことを確認すると、ステップ102でそれら設定データを読み込み、データベース7bに格納する。その後、ステップ103に移り、その読み込んだ設定データに基づき、適宜所定の演算を行って処理予定表案を作成し、ステップ104にてその作成した処理予定表案を表示手段88に表示する。
【0091】
図16、図17、図18、及び図19は、このときに作成し表示される処理予定表案の一例を示す図である。
【0092】
図16は、施工全期間にわたって全機体合計で見た場合の全期間全機処理予定表画面103を表す図である。
この画面103において、103Aは期日表示領域であり、先の受注入力画面101の領域101Fでの設定入力に対応して、施工全期間のすべての月・日・曜日が一覧表示される。
【0093】
103Bは、稼動時間表示領域であり、先の処理計画入力画面102の領域101F及び処理計画入力画面102の領域102B,102Cでの設定入力に対応して、各日の施工時間の案が表示される。
【0094】
103Cは、処理予定量表示領域であり、先の受注入力画面101の領域101Cでの設定入力に対応して、少なくとも1つの欄が設けられ、原料土砂の種類別に処理予定土量の案が一覧表示される。
【0095】
103D、103E、及び103Fはそれぞれ、添加材(この例では固化材)消費予定量表示領域、改良土製品(この例では路盤材)生産予定量表示領域、及び残土量表示領域であり、先の受注入力画面101の領域101C,101D,101Eでの設定入力に対応して、各日ごとの1日当たり固化材の消費予定量案、1日当たり路盤材生産予定量案、1日当たり原料残量案が一覧表示される。すなわち、領域103Cにおける処理予定土量と先の領域101Eで入力した混合比によって固化材の消費予定量が決まり、処理予定土量と固化材消費予定量とによって路盤材の生産予定量が定まり、先の領域101Cでの処理土量から領域103Cの処理予定土量を差し引くことで原料残量が決まる。
【0096】
このとき、図16に示すように、先の処理計画入力画面102の領域102Dでの入力に応じて、上記領域103B,103C,103D,103E,103Fには予備日の設定案が表示される。
【0097】
なお、103Gは、全機合計・機体別表示選択領域であり、「1号機」ボタン、「2号機」ボタン、「3号機」ボタンをクリックすることにより、該当する機体の全期間機体別処理予定表画面105へ移行する。また103H,103I,103Jはそれぞれ在庫表示移行ボタン、モニター画面移行ボタン、「完了」ボタンである(詳細は後述)。
【0098】
期日表示領域103Aにおいて、例えば特定の施工日にカーソルを合わせダブルクリックすると、その期日における処理予定を表示させることができる。
【0099】
図17は、その特定の施工日における施工日全機処理予定表画面104を表す図である。この画面104において、104Aは時間帯表示領域であり、例えば稼動開始時刻から稼動終了時刻までを1時間刻みで表示する。
【0100】
また、104B,104C,104D,104E,104Fは処理予定量表示領域、固化材消費予定量表示領域、路盤材生産予定量表示領域、残土量表示領域全機合計・機体別表示選択領域であり、それぞれ先の図16に示した領域103C,103D,103E,103F,103Gに対応する内容を、時間帯別の数値で表示するものである。
【0101】
なお、104Gは全工期表示移行ボタンであり、これをクリックすることにより、先の全期間全機処理予定表画面103へ戻ることができる。
【0102】
一方、先の全期間全機処理予定表画面103の全機合計・機体別表示選択領域103Gで特定の機体、例えば「1号機」をクリックすると、その機体における処理予定を表示させることができる。
【0103】
図18は、その1号機における全期間全機処理予定表画面105を表す図である。この画面105において、105A,105B,105C,105D,105E,105F,105Gはそれぞれ、期日表示領域、稼動時間表示領域、処理予定量表示領域、固化材消費予定量表示領域、路盤材生産予定量表示領域、残土量表示領域、全機合計・機体別表示選択領域であり、それぞれ図16に示した領域103A,103B,103C,103D,103E,103F,103Gに対応する内容を、機体別の数値で表示するものである。なお105Hは供給量表示移行ボタンである(詳細は後述)。
【0104】
また、上記同様、図18の期日表示領域105Aにおいて特定の施工日をダブルクリックすると、図19に示す施工日機体別処理予定表画面106を表示でき、上記画面104と同様、106A,106B,106C,106D,106E,106F,106Gはそれぞれ時間帯表示領域、処理予定量表示領域、固化材消費予定量表示領域、路盤材生産予定量表示領域、残土量表示領域全機合計・機体別表示選択領域、全工期表示移行ボタンである。
【0105】
管理担当者は、以上各画面103〜106に示された案に基づき必要に応じて修正・変更を行い、最終的な処理予定表を完成させる。
【0106】
以上のようにして処理予定表が完成したら、管理担当者が図16に示す全期間全機処理予定表画面103に戻って「完了」ボタン103Jを押す。これにより、図15におけるステップ105の判定が満たされ、ステップ106にてこれらすべての処理予定表データがデータベース107bに格納され、さらにステップ107にてその確定した処理予定表がその旨と共に表示手段88に出力される。このとき、例えばメーカ側コンピュータ9等にも同時に出力してもよい。
【0107】
ここで、前述のように、土砂原料(この例では砕石、山砂、ベントナイト)に添加材(この例では固化材)を添加して改良土製品(この例では路盤材)を生産するわけであるが、その土砂原料・添加材等の資材は、先に図6を用いて説明したように、例えば資材メーカから一旦資材置場38に納入されて保管された後、路盤材生産現場4の消費状況に応じて適宜供給される。したがって、施工開始時あるいは施工途中において適宜、その資材の資材置場38における在庫状況(例えば7日分が適正在庫)あるいは資材の資材置場38から路盤材生産現場4への供給状況(例えば2日分が適正供給量)を管理する必要がある場合には、前述の全期間全機処理予定表画面103に戻って在庫表示移行ボタン103Hをクリックして在庫表示を行う画面へ移行する(図12におけるステップ4からステップ5)か、あるいは全期間機体別処理予定表画面105の供給量表示移行ボタン105Hをクリックして供給量表示を行う画面へ移行する(図12におけるステップ6からステップ7)。
【0108】
図20は、前記サーバ7の生産管理用各種情報処理部92による在庫管理機能を表すフローチャートである。ステップ110で資材置場38におけるこの時点での資材在庫量(初期値はゼロ)をデータベース7bより読み出すとともに、ステップ111でこの時点での前述の予定表データをデータベース7bより読み出す。そして、ステップ112にて、それら読み出したデータに基づき、今後所定日数分(例えば適正在庫量に相当する7日分)に予定される処理予定量とその合計、及び現在の在庫量を併せた対比一覧表を作成し、ステップ113にて表示手段88に出力表示する。
【0109】
図21は、前述の在庫表示移行ボタン103Hをクリックしたときに表示手段88に表示される在庫状況表示画面107である。この例では7日分を適正在庫量とした場合を示している。この画面107において、107A,107B,107C,107Dはそれぞれ期日表示領域、稼動時間表示領域、処理予定量表示領域、固化材消費予定量表示領域であり前記の領域103A〜Dと同等のものが7日分だけ表示される。
【0110】
107Eは、上記処理予定量表示領域107C及び固化材消費予定量表示領域107Dの7日分の合計を表示する合計予定量表示領域であり、107Fは、この時点における各土砂原料及び固化材の資材置場38における在庫量を示す在庫量表示領域である。
【0111】
そして107Gは、各資材ごと、この例では、土砂原料である砕石、山砂、ベントナイト、及び添加材である固化材のそれぞれについて、在庫管理を行うかどうかを選択可能な在庫管理選択領域である。これら資材ごとの「しない」ボタン「する」ボタンのうち、1つでも「する」ボタンを押すと、当該資材に関して図20のステップ114の判定が満たされて、在庫管理が実行される。
【0112】
すなわち、図20のステップ115において、当該資材に関する不足量(例えば(現在在庫量)-(7日分処理・消費予定量))が算出される。これから施工開始する場合には現在在庫量はゼロであるから、正味7日分の不足量が計上されることとなる。
【0113】
その後、ステップ116にて当該資材のメーカ(原料メーカ・添加材メーカ等)へのその不足量分の発注伝票が作成され、例えば表示手段88上に表示される。その後管理担当者が確認後所定の操作を行うことによりその発注伝票が例えば電子メール(あるいはLANを用いても良い)によって資材メーカ側のコンピュータ9〜11へと送信される。
【0114】
上記発注に応じて資材メーカから当該資材が資材置場38に納入されると、管理担当者がその旨を操作端末89から入力し、これによって図20のステップ118の判定が満たされて、ステップ119において資材在庫総量の更新(すなわち発注量分の加算)が行われ、このフローを終了する。
【0115】
一方、図22は、前記サーバ7の生産管理用各種情報処理部92による供給量管理機能を表すフローチャートである。まずステップ120で路盤材生産現場4側でのこの時点での資材保有量(初期値はゼロ)をデータベース7bより読み出すとともに、ステップ121でこの時点での前述の予定表データをデータベース7bより読み出す。そして、ステップ122にて、それら読み出したデータに基づき、今後所定日数分(例えば適正供給量に相当する2日分)に予定される処理予定量とその合計、及び現在の資材供給量(保有量)を併せた対比一覧表を作成し、ステップ123にて表示手段88に出力表示する。
【0116】
図23は、前述の供給量表示移行ボタン105Hをクリックしたときに表示手段88に表示される機体別(この例では1号機の)供給状況表示画面108である。この例では2日分を適正供給量とした場合を示している。この画面108において、108A,108B,108C,108Dはそれぞれ期日表示領域、稼動時間表示領域、処理予定量表示領域、固化材消費予定量表示領域であり前記の領域105A〜Dと同等のものが2日分だけ表示される。
【0117】
108Eは、上記処理予定量表示領域108C及び固化材消費予定量表示領域108Dの2日分の合計を表示する合計予定量表示領域であり、108Fは、この時点における各土砂原料及び固化材の路盤材生産現場4への供給量(路盤材生産現場4における保有量)を示す供給量表示領域である。
【0118】
そして108Gは、各資材ごと、この例では、土砂原料である砕石、山砂、ベントナイト、及び添加材である固化材のそれぞれについて、供給管理を行うかどうかを選択可能な在庫管理選択領域である。これら資材ごとの「しない」ボタン「する」ボタンのうち、1つでも「する」ボタンを押すと、当該資材に関して図22のステップ124の判定が満たされて、供給管理が実行される。
【0119】
すなわち、図20のステップ125において、その機体の当該資材に関する不足量(例えば(現在保有量)-(2日分処理・消費予定量))が算出される。これから施工開始する場合には現在保有量はゼロであるから、正味2日分の不足量が計上されることとなる。
【0120】
その後、ステップ126にて当該資材の資材置場38から路盤材生産現場4へのその不足量分の供給手順表が作成され、例えば表示手段88上に表示され、必要に応じてプリントアウトされる(さらに例えば電子メールによって資材供給輸送を依託している輸送業者等へ送信してもよい、あるいはLANを用いても良い)。
【0121】
上記資材供給手順表に応じて資材置場38から路盤材生産現場4に搬入されたことが確認されたら(実際には資材置場38から搬送トラックが出発したことが確認されたらでもよい)、管理担当者がその旨を操作端末89から入力し、これによって図22のステップ127の判定が満たされて、ステップ128において資材保有量の更新(すなわち供給量分の加算)が行われ、このフローを終了する。
【0122】
さて、図12に戻り、以上のようにして、処理予定表の作成が(及び適宜併せて資材在庫管理や資材供給管理も)終了したら、その処理予定表に沿って、路盤生産現場4における自走式改良土製品生産機3を稼動開始させ、路盤材生産を開始する。そしてこれに伴い、ステップ8において、先に図1等を用いて説明したデータ伝送経路を介した自走式改良土製品生産機3からの各種状態量データの取り込み及び表示を行わせる。具体的には、管理担当者は例えばブラウザの戻るボタン等を利用して図16に示す全期間全機処理予定表画面103に戻り、モニター画面移行ボタン103Iをクリックし、自走式改良土製品生産機3の動作状況を示す画面を表示手段88に表示させる(後述の図29の動作状況表示画面109参照)。
【0123】
このときの自走式改良土製品生産機3の状態量データの収集及び伝送に係わる詳細手順を、次に説明する。この状態量データの収集及び伝送並びに表示には、主として自走式改良土製品生産機3の前記機体側コントローラ5とサーバ7の前記生産管理用各種情報処理部92が係わっている。これらの機能を以下フローチャートにより説明する。
【0124】
機体側コントローラ5には、その処理機能のうちの1つとして、まず、自走式改良土製品生産機3の機械稼動に係わる状態量データのうち動作状況を表す状態量データ、改良土製品(=路盤材)生産に係わる状態量データ、及び資材(=土砂原料・添加材等)消費に係わる状態量データ)等の各種状態量データの収集機能が備えられている。そしてこれに対応する形で、サーバ7の前記生産管理用各種情報処理部92に状態量データ表示処理機能、実績データ処理機能が備えられている。また既に述べた生産管理用各種情報処理部92の在庫管理機能及び供給量管理機能も上記機体側コントローラ5の機能に対応しているものである。
【0125】
まず、機体側コントローラ5の上記状態量データの収集機能について説明する。図24はコントローラ5のCPU5bにおける自走式改良土製品生産機3の上記各種状態量データの収集機能を示すフローチャートであり、図25は収集した状態量データを送信するときのコントローラ5の前記通信制御部5fの処理機能を示すフローチャートである。
【0126】
図24において、CPU5bは、まずセンサ80(図10参照)のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジン59が稼動中であるかどうかを判断する(ステップ130)。エンジン59が稼動中でないと判断した場合はステップ130を繰り返す。エンジン59が稼動中であると判断すると、次のステップ131へ進み、センサ73(混合装置負荷圧力),74(搬入コンベア回転数),75(混合装置回転数),79(油温),81(土砂ホッパレベル),82(固化材ホッパレベル),83(固化材供給ロータ回転数),84(コンベアスケールの変位)からの各検出信号データを読み込む(ステップ131)。次いで、読み込んだ状態量データを日付及び時間と関連付けてRAM5eに格納、蓄積する(ステップ132)。CPU5はこのような処理を機体側コントローラ5の電源がONの間、所定サイクル毎に行う。
【0127】
図25において、通信制御部5fは、タイマ5cがONになったかどうかを監視し(ステップ140)、タイマ5cがONになると、RAM5eに格納、蓄積した各種状態量データ(日付及び時間付き)とどの機体かを示す機体データとを読み出し(ステップ141)、これらデータを中継局6(及び通信衛星44)を介しサーバ7に送信するとともに、それらデータの少なくとも一部を投入用油圧ショベル22にも送信する(ステップ142)。ここで、タイマ5cは所定の時間間隔、例えば3分ごとにONするように設定しておく。これにより、稼動時間内において3分間隔で最新の各種状態量データがサーバ7に送られる。
【0128】
なお、通信制御部5fによる通信態様は上記に限られるものではなく、例えば図26に示すようにステップ140に代わるステップ140Aにおいてサーバ7側(あるいは投入用油圧ショベル22側)からのデータ送信要求(コマンド)を受信したかどうかを判定しこれに応じてデータ送信を行っても良い。さらに、日々刻々のデータの細かい変動を必ずしも必要とせず後述の実績データ等のみがあれば足りる場合(この場合後述の図29の動作状況表示画面109は所定期間の平均値を表示するか表示自体を省略してもよい)は、図27に示すように、ステップ140Bにおいてセンサ76(図10参照)での検出信号に基づきエンジン起動又は停止時を判定してデータ送信を行うようにしても良い。
【0129】
CPU5b及び通信制御部5fは以上の処理を日々繰り返して行う。なおCPU5bに格納されたデータはサーバ7に送信後、所定日数、例えば365日(1年)を経過すると消去される。
【0130】
図28は機体側コントローラ5から上記各種状態量データが送られてきたときのサーバ7の生産管理用各種情報処理部92の前記状態量データ表示処理機能を示すフローチャートである。
【0131】
この図28において、生産管理用各種情報処理部92は機体側コントローラ5から各種状態量データが入力されたかどうかを監視し(ステップ150)、状態量データが入力されると、それらのデータを読み込み、データベース7bに格納、蓄積する(ステップ151)。このときのデータには、前述したように機種、号機番号が含まれる。なお、格納時から所定期間が経過したら自動的に消去するようにしても良いし、新しいデータ格納時に前のデータを消去(すなわち更新)するようにしてもよい。次いで、ステップ152でその読み込んだデータに所定の演算処理を施し、あるいは所定の表示態様に加工した後、ステップ153で表示手段88へ出力しそれら状態量そのままあるいは状態量情報として表示させる。
【0132】
図29は、このようにして表示される自走式改良土製品生産機3の動作状況表示画面109を示す図である。なお前述したように、この画面109は、例えば図16に示す全期間全機処理予定表画面103にてモニター画面移行ボタン103Iをクリックすることによって表示される。
【0133】
図29に示すように、この画面109においては、自走式改良土製品生産機3の全体側面図のイメージ表示とともに、その周囲に各種状態量及び状態量情報を一覧表示する。
【0134】
すなわち、109Aは、土砂ホッパ内レベル表示領域であり、前記レベルセンサ81からの検出信号に基づき、土砂ホッパ13内の土砂レベル(投入された土砂原料の山の最上部高さ)が、H(高位)、M(中位)、L(低位)のうちいずれにまで達しているかどうかを棒グラフ状に表示する。
【0135】
また109Bは、搬入コンベア(土砂フィーダ)搬送量表示領域であり、前記回転数センサで検出した回転数により搬入コンベア15のベルトによる搬送速度を算出し、この速度と土砂ホッパ13下部側壁に設けた土砂切り出し用ゲートの開口部面積とから、土砂ホッパ13から切り出され搬入コンベア上を搬送される土砂原料の搬送速度(単位時間当たり搬入量)を算出し、数値で表示する。
【0136】
なおこのとき、上記の方法ではなく、後述の領域109Gに表示される改良土製品(路盤材)生産量と領域109Dに表示される添加材(固化材)供給量とから逆算して、土砂原料の搬送速度(単位時間当たり搬入量)を算出し表示してもよい。あるいはそれら2つの算出値を併せて表示しても良い。
【0137】
109Cは、添加材(固化材)ホッパ内レベル表示領域であり、前記レベルセンサ82からの検出信号に基づき、固化材ホッパ16a内の固化材レベル(固化材ホッパ上部より予め投入貯留されている固化材の山の最上部高さ)が、H(高位)、M(中位)、L(低位)のうちいずれにまで達しているかどうかを棒グラフ状に表示する。
【0138】
109Dは、添加材(固化材)供給量表示領域であり、前記回転数センサ83で検出した回転数と、予め構造的に一意的に定まっている固化材供給用のロータ16bの1回転当たり固化材供給から、固化材ホッパ16aからロータ16bを介し土砂原料に添加される固化材供給速度(単位時間当たり固化材供給量)を算出し、数値で表示する。なおこのとき併せて固化材供給量(累積値、重量表示)も数値で表示する。
【0139】
109E及び109Fはそれぞれ、混合装置回転数表示領域及び混合装置負荷圧力表示領域であり、前述の回転数センサ75及び圧力センサ73で検出した値をそのまま数値で表示する。
【0140】
109Gは改良土製品(路盤材)生産量表示領域であり、前記回転数センサ87で検出した回転数により搬出コンベア19のベルトによる搬送速度(送り速度)を算出し、この速度と変位センサ84で検出した改良土製品(路盤材)の重量とから、混合装置14から排出され搬出コンベア19上を搬送される改良土製品(路盤材)の搬出速度(単位時間当たり生産量)を算出し、数値で表示する。なおこのとき併せて路盤材生産量(累積値、重量表示)も数値で表示する。
【0141】
109Hは、添加材(固化材)添加率表示領域であり、前記領域109Gに表示される改良土製品(路盤材)生産量と前記領域109Dに表示される添加材(固化材)供給量とを用いて算出し、数値で表示する。
【0142】
109Iは、油温表示領域であり、温度センサ79で検出した値をそのまま数値で表示する。
【0143】
109Jは、警報表示ウィンドウであり、これについては後述する。
109K,109Lはそれぞれ在庫表示移行ボタン及び供給量表示移行ボタンであり、これらをクリックすることにより図21及び図23を用いて前述した在庫状況表示画面107及び機体別供給状況表示画面108へ移行することができるものである。
109Mは、実績データ表示画面移行ボタンである(詳細は後述)。
【0144】
なおこのとき、前述したように、上記同様の各種状態量データの少なくとも一部が投入用油圧ショベル22にも送られており、これに基づき油圧ショベル22内に設けた適宜のデータ処理手段によって上記サーバ7の生産管理用各種情報処理部92の状態量データ表示処理機能と同等の処理を行い、上記画面109と同等あるいは同様の画面が油圧ショベル22の運転室26内に表示される。
【0145】
図12に戻り、以上のようにして稼動している自走式改良土製品生産機3の動作状況を管理事務所8側の表示手段88の動作状況表示画面109で常時モニターするが、適宜のタイミング(例えば各稼動日中決まった時間に1日数回、あるいは各稼動日の稼動時間終了後等)にて、それまでの作業実績(処理実績)を検証するために実績データを作成する(ステップ9)。具体的には、管理担当者が画面109の前記実績データ表示画面移行ボタン109Mをクリックすることにより、それまでの自走式改良土製品生産機3による作業実績を示す画面を表示手段88に表示させる。
【0146】
このときの上記表示操作に対応して、サーバ7の前記生産管理用各種情報処理部92には、各種実績データ処理機能が備えられている。図30は、その実績データ処理機能を表すフローチャートである。まずステップ160で、データベース7bよりここまでに既に格納され蓄積されている各種状態量データを読み出し、ステップ161でその読み出したデータに基づき処理実績表を作成し、ステップ162で表示手段88にその処理実績表を出力し表示させる。
【0147】
このときの処理実績表は、例えば図16、図17、図18、及び図19にそれぞれ示した全期間全機処理予定表画面103、施工日全機処理予定表画面104、全期間全機処理予定表画面105、及び施工日機体別処理予定表画面106と全く同様の態様で単に過去の実績データに置き換えて表示したもので足りる。図31は、図16に示した全期間全機処理予定表画面103に対応する全期間全機処理実績表画面110の一例であり、図32は、図17に示した施工日全機処理予定表画面104に対応する施工日全機処理実績表画面111の一例である。これら画面110及び111では、いつの時点までの実績であるかを示す期日時分表示110A,111Aが新たに追加表示される。これ以外は、対応する全期間全機処理予定表画面103及び前記施工日全機処理予定表画面104と表示態様自体はほぼ同様である。なお、画面110において特定の施工日にカーソルを合わせダブルクリックすることにより当該施工日の施工日全機処理実績表画面111が表示でき、画面111においてボタン111Aをクリックすることにより全期間全機処理実績表画面110に戻ることができる。画面110の比較表示移行ボタン110B及び稼動データ表示移行ボタン110Cについては、後述する。なお、各種実績表画面には、先に述べた処理計画入力画面101における混合比入力領域101Eと対比可能なように、各施工日ごと、あるいは各時間帯ごとの添加材の添加率(あるいは混合比)を併せて表示しても良い。
【0148】
以上のようにして、自走式改良土製品生産機3のそれまでの処理実績を表示させることができるが、管理担当者は、その表示内容を見て、当初の予定通り実績が上がっているかどうかを検討するために、さらにその処理実績と当初の処理予定と比較表示させることができる。この比較表示を行わせる場合には、管理担当者は例えば前述の全期間全機処理実績表画面110に戻って前記比較表示移行ボタン110Bをクリックして比較表示を行う画面へ移行する(図12におけるステップ10からステップ11に相当)。
【0149】
図33及び図34は、サーバ7の生産管理用各種情報処理部92の前記各種実績データ処理機能によって表示手段88に表示される比較表示画面の一例を示す図である。
【0150】
図33は、施工全期間にわたって全機体合計で見た原料土砂処理に関する全機予定・実績比較表示画面112であり、例えば前記ボタン110Bをクリックしたらまずこの画面112が表示される。
【0151】
この画面112では、使用する土砂原料ごとに分けて、この例では砕石表示領域112A、山砂表示領域112B、ベントナイト表示領域112Cが表示される。各領域112A,112B,112Cでは、横軸に施工全期間の各期日縦軸に処理量をとって、各施工日毎に処理予定が破線の棒グラフ状、処理実績が実線の棒グラフ状に並べて一覧表示されている。また施工開始からの累計処理量についても、処理予定が破線の折れ線グラフ、処理実績が実線の折れ線グラフで表示され、いずれも一目で予定と実績とを対比できるようになっている。
【0152】
なお、112Dは、比較対象表示選択領域であり、「固化材消費」ボタン、「改良土生産」ボタンをクリックすることにより、該当する内容についての処理予定と処理実績との比較画面に移行可能である(図示省略)。
【0153】
また112Eは、全機合計・機体別表示選択領域であり、「1号機」ボタン、「2号機」ボタン、「3号機」ボタンをクリックすることにより、該当する機体の全期間機体別処理予定表画面113へ移行可能である。図34は、1号機に関する画面113の一例を示したものであり、表示内容自体は図33の画面112と同様であるので説明を省略する。
【0154】
ここで、上記のようにして路盤材生産現場4にて製造された路盤材は、既に述べたようにトラック29に積み込まれて路盤材敷き均し現場2に運ばれ敷き均される。したがって、この建設工事全体の円滑な施工のためには、路盤材生産現場4の自走式改良土製品生産機3と路盤材敷き均し現場2側との密接な連携が重要である。すなわち、例えば山間部での道路建設工事では、路盤材生産現場4と路盤材の敷き均し現場2とが大きく離れている場合が多いが、通常路盤材28に混ぜる固化材(セメント)は、混合後数時聞以内に敷き均し転圧しないと所望の強度・性能が発揮できないため、路盤材敷き均し現場2側の人員の過不足その他の事情により施工進捗状況が変動した場合、その施工進捗状況に応じて路盤材生産現場4での路盤材生産量を調整していないと、生産した路盤材が無駄になる可能性がある。また固化材は湿度の影響も受けやすいが、山間部では少し離れると天候が異なる場合もあるため、路盤材生産現場4側で晴れていても路盤材敷き均し現場2側が雨の可能性もあり、敷き均し現場2の天候状況に応じて路盤材生産現場4での路盤材生産量を迅速に調整することがより好ましい。
【0155】
以上に基づき、管理事務所8の管理担当者側ではさらに、路盤材敷き均し現場2側における各種データ(施工データ、人員データ、天候データ等)を取り込んで表示させることができる(図12のステップ12)。
【0156】
このときの上記表示操作に対応して、サーバ7の前記施工現場情報処理部93には、天候情報処理機能、施工情報処理機能、作業人員情報処理機能が備えられている。図35は、それら天候情報処理機能、施工情報処理機能、作業人員情報処理機能を表すフローチャートである。
【0157】
まずステップ170で、路盤材敷き均し現場2側の前記携帯電話等の通信手段42(パソコン41から入力したものでもよい)から電子メール等によって送信された天候データ・施工進捗データ・人員データ(データ詳細内容は後述)の入力があったかどうかを判定する。入力があったことを確認すると、ステップ171でそれらデータを読み込み、データベース7bに格納する。その後、ステップ172に移り、その読み込んだデータを所定の表示態様に加工した後、ステップ173で表示手段88へ出力し天候情報、施工進捗情報、人員情報として表示させる。
【0158】
図36、図37、及び図38は、このようにして表示される各情報表示画面114,115,116を示す図である。なおこれらの画面114,115,116への移行は、特に図示しないが、例えば既に説明した画面110〜113に適宜設けた移行ボタンをクリックすることにより行うようにすれば足りる。
【0159】
図36は、天候情報を表示する天候情報表示画面114の一例を示す図であり、114A〜114Fの各表示領域を備えている。114Aは、現在の天気状態表示領域であり、例えば「晴」「くもり」「雨」「雪」等が表示される。
【0160】
114Bは気温表示領域であり、現在の気温と、その日におけるそれまでの最高気温及び最低気温とが併せて数値表示される。114Cは降水量表示領域であり、現在の降水量と、その日におけるそれまでの累積降水量とが併せて数値表示される。
【0161】
114Dは風向表示領域であって例えば「北北西」「南東」のように風向きが表示され、114Eは風速表示領域でありその風速が数値表示される。
【0162】
114Fは湿度表示領域であり、現在の湿度が数値表示される。
【0163】
なお、以上の天候情報は、路盤材敷き均し現場2に可搬式の簡易な気象情報測定手段を設けてそれより手動操作又は自動的にサーバ7側へ送信するようにしてもよい。
【0164】
なお、114G,114Hはそれぞれ施工進捗情報表示移行ボタン、人員情報表示移行ボタンであり、クリックすることにより後述の施工進捗情報表示画面115及び人員情報表示画面116に移行することができる。
【0165】
図37は、施工進捗情報を表示する施工進捗情報表示画面115の一例を示す図であり、115A〜115Dの各表示領域を備えている。
【0166】
115Aは作業内容表示領域であり、路盤材敷き均し現場2で行う具体的な細かい作業内容・工程ごとに分けて表示する。この例では「路盤材敷き均し」、環境保全のための「遮水シート敷設」、側溝用の「U字ブロック配設」、「不織布敷設」、「接着剤」等が表示される。
【0167】
115Bは着手・完了表示領域であり、上記領域115Aで掲げた作業内容・工程毎に、着手したもの、さらに完了したものについては、レ印が表示される。
【0168】
115Cは進捗率表示領域であり、路盤材敷き均し現場2側の各担当者(あるいは筆頭責任者等)が判断し算定した進捗率が数値で表示される。
【0169】
115Dはコメント表示領域であり、上記各領域115A〜115Cに示す情報内容以外に、路盤材敷き均し現場2側の各担当者(あるいは筆頭責任者等)にて特に入力されたコメント、報告、要請等が文章で表示される。
【0170】
なお、115E,115Fはそれぞれ天候情報表示画面114及び人員情報表示画面116(後述)に移行するための天候情報表示移行ボタン及び人員情報表示移行ボタンである。
【0171】
図38は、人員情報を表示する人員情報表示画面116の一例を示す図であり、116A〜116Dの各表示領域を備えている。
【0172】
116Aは作業内容表示領域であり、路盤材敷き均し現場2で行う具体的な細かい作業内容・工程ごとに分けて表示する。この例では前記モータグレーダに係わる「グレーダ操作」、前記ロードローラ1に係わる「ローラ操作」、手作業による路盤材の「敷き均し」及び「固め」、運送用ダンプトラック入出場時の「ダンプ誘導」、遮水シートの「シートはり」等が表示される。
【0173】
116Bは現在従事者数表示領域であり、上記領域116Aで掲げた作業内容・工程毎に、現在従事している作業者の数が表示される。
【0174】
116Cは過不足数表示領域であり、上記領域116Aで掲げた作業内容・工程毎に、その内容・工程に適当な人員数(これは前述したように路盤材生産現場4側の生産量や天候、進捗状況等によって変動しうるものであり、路盤材敷き均し現場2側の責任者やあるいは管理事務所8側で適宜判断設定すればよい)と上記現在従事者数表示領域116Bで表示した現在従事者数とを比較して、多いか少ないかが数値で表示される。
【0175】
116Dは増員要求表示領域であり、上記領域116Cで人数不足が表示される場合で、かつ円滑な施工確保上、増員が適当であると路盤材敷き均し現場2側の各担当者(あるいは筆頭責任者等)が判断し増員要求が入力されている場合に「あり」、そうでない場合は「なし」が表示される。
【0176】
なお、116E,116Fはそれぞれ天候情報表示画面114及び施工進捗情報表示画面115に移行するための天候情報表示移行ボタン及び施工進捗情報表示移行ボタンである。
【0177】
さて、図12に戻り、以上のようにして、管理事務所8の管理担当者側では、自走式改良土製品生産機3の動作状況のモニタリング(ステップ8)、実績データの作成(ステップ9)、実績と予定との比較(ステップ11)を行い、さらに施工・人員・天候データ(ステップ12)をも加味して、路盤材生産現場4の生産管理を行っていくが、特に自走式改良土製品生産機3は屋外かつ過酷な環境で動作するものであるため、定期的あるいは適宜のタイミングで各部部品・機器等(=各部位)のメンテナンスが必要となる。
【0178】
その判断は、これまでに説明したすべての表示手段88に表示した情報から管理担当者が総合的に行う(あるいは各現場4,2側からメンテナンス要求を送信させて参酌してもよい)こともできるが、各部位のメンテナンス時期は、その部位の材質、使用態様等に応じて、概ね部位毎の稼動時間によって決まることから、本発明においては、メンテナンスのためのデータ収集・情報表示を行う機能を、自走式改良土製品生産機3及びサーバ7にさらに設けている。以下、その内容について図39〜図58を用いて説明する。
【0179】
自走式改良土製品生産機3側には、前記機体側コントローラ5の処理機能のもう1つとして、自走式改良土製品生産機3の機械稼動に係わる状態量データのうち前述の動作状況を表す状態量データ以外の、メンテナンス用状態量データ(稼動時間データ、頻度分布データ、警報データ)を収集する機能が備えられており、またサーバ7側には、これに対応して、前記メンテナンス用稼動情報処理部90及び前記部品交換情報処理部91が設けられている。
【0180】
機体側コントローラ5の上記メンテナンス用状態量データ収集機能は、さらに詳細には、自走式改良土製品生産機3の部位毎の稼動時間の収集機能と、部位毎の負荷頻度分布等の頻度分布データの収集機能と、警報データの収集機能とに大別される。そして、それに対応して、サーバ7のメンテナンス用稼動情報処理部90には稼動時間情報処理機能、頻度分布情報処理機能、警報情報処理機能が備えられ、部品交換情報処理部91には部品交換情報処理機能が備えられる。
【0181】
まず、機体側コントローラ5の自走式改良土製品生産機3の部位毎の稼動時間の収集機能について説明する。
【0182】
図39はコントローラ5のCPU5bにおける自走式改良土製品生産機3の部位毎の稼動時間の収集機能を示すフローチャートであり、図40は収集した部位毎の稼動時間データを送信するときのコントローラ5の通信制御部5fの処理機能を示すフローチャートである。
【0183】
図39において、CPU5bは、まずセンサ80(図10参照)のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジン59が稼動中であるかどうかを判断する(ステップ180)。エンジン59が稼動中でないと判断した場合はステップ180を繰り返す。エンジン59が稼動中であると判断すると、次のステップ181へ進み、センサ67,71の混合、走行のパイロット圧の検出信号に関するデータを読み込む。次いで、読み込んだ混合、走行のパイロット圧のそれぞれについて、タイマ5cの時間情報データを用い、パイロット圧が所定圧を超えた時間を計算し、日付及び時間と関連付けてRAM5eに格納、蓄積する(ステップ182)。ここで、所定圧とは混合装置14、走行装置18を操作したとみなし得るパイロット圧である。また、ステップ180でエンジン59が稼動中であると判断されている間、タイマ5cの時間情報データを利用しエンジン稼動時間を計算し、日付及び時間と関連付けてRAM5eに格納、蓄積する(ステップ183)。CPU5はこのような処理をコントローラ5の電源がONの間、所定サイクル毎に行う。なお、ステップ182,183において、計算した各々の時間をRAM5eに記憶している過去に計算した時間に加算し、累積稼動時間として記憶するようにしてもよい。
【0184】
図40において、通信制御部5fは、タイマ5cがONになったかどうかを監視し(ステップ190)、タイマ5cがONになると、RAM5eに格納、蓄積した混合、走行の部位毎の稼動時間及びエンジン稼動時間(日付及び時間付き)と機体データを読み出し(ステップ191)、これらデータを中継局6(及び通信衛星44)を介しサーバ7に送信する(ステップ192)。ここで、タイマ5cは1日の決まった時刻、例えば午前0時になるとONするように設定しておく。これにより、午前0時になると、前日の1日分の稼動時間データがサーバ7に送られる。
【0185】
CPU5c及び通信制御部5fは以上の処理を日々繰り返して行う。CPU5cに格納されたデータはサーバ7に送信後、所定日数、例えば365日(1年)を経過すると消去される。
【0186】
図41は機体側コントローラ5からメンテナンス用状態量データが送られてきたときのサーバ7のメンテナンス用稼動情報処理部90の稼動時間情報処理機能を示すフローチャートである。
【0187】
図41において、メンテナンス用稼動情報処理部90は機体側コントローラ5からメンテナンス用状態量データが入力されたかどうかを監視し(ステップ199)、メンテナンス用状態量データが入力されると、それらのデータを読み込み、メンテナンス用稼動データ(後述)としてデータベース7bに格納、蓄積する(ステップ200)。このときの機体データには、前述したように機種、号機番号が含まれる。
【0188】
次いで、データベース7bから所定日数分、例えば1ヶ月分の前記メンテナンス用稼動データを読み出し、稼動時間に関する日報を作成する(ステップ201、詳細は後述)。また、データベース7bからメンテナンス用稼動データと実績メンテナンスデータ(後述)と目標メンテナンスデータ(後述)を読み出し、部品毎にその部品が係わる部位毎の稼動時間ベースで次のメンテナンスまでの残存時間(以下、メンテナンス残存時間という)を算出し(ステップ202)、これをメンテナンス報告書としてまとめる(ステップ203)。
【0189】
そして、このように作成した日報及びメンテナンス報告書を表示手段88に送信し表示させる(ステップ204)。
【0190】
このとき、ステップ202におけるメンテナンス残存時間の算出には、サーバ7の部品交換情報処理部91における部品交換情報処理機能が密接に関連している。図42はその部品交換情報処理部91における部品交換データ処理機能を示すフローチャートである。
【0191】
図42において、部品交換情報処理部91は機械メーカ側コンピュータ9から例えばサービスマンにより部品交換データが入力されたかどうかを監視し(ステップ211)、部品交換データが入力されると、それらのデータを読み込む(ステップ212)。ここで、部品交換データとは、部品を交換した自走式改良土製品生産機3の号機番号と部品を交換した日付けと交換した部品名である。
【0192】
次いで、データベース7bにアクセスし、同じ号機番号のメンテナンス用稼動データを読み出し、交換した部品が係わる部位の稼動時間ベースでその部品の交換時間間隔を計算し、データベース7bに実績メンテナンスデータとして格納、蓄積する(ステップ213)。ここで、部品の交換時間間隔とは、1つの部品が機体に組み込まれてから故障或いは寿命がきて新しい部品に交換されるまでの時間間隔であり、上記のようにその時間はその部品が係わる部位の稼動時間ベースで計算される。例えば、混合装置14に攪拌手段として備えられたパドルミキサのパドルの場合、それが係わる部位は混合装置14であり、1つのパドルが機体に付けられてから破損して交換するまでの間の混合装置操作時間(混合作業時間)が1500時間であれば、そのパドルの交換時間間隔は1500時間であると計算する。
【0193】
ここで、上記データベース7bにおける上記メンテナンス用稼動データ、上記実績メンテナンスデータ、上記目標メンテナンスデータの格納状況を図43に示す。
【0194】
図43において、データベース7bには、機種別、号機毎のメンテナンス用稼動データを格納、蓄積したデータベース(以下、メンテナンス用稼動データベースという)、機種別、号機毎の実績メンテナンスデータを格納、蓄積したデータベース(以下、実績メンテナンスデータベースという)、機種別の目標メンテナンスデータを格納したデータベース(以下、目標メンテナンスデータベースという)の各セクションがあり、これら各データベースには次のようにデータが格納されている。
【0195】
機種別、号機毎のメンテナンス用稼動データベースには、機種別、号機毎にエンジン稼動時間、混合装置操作時間(以下、適宜、混合作業時間という)、走行時間が日付と対応して積算値で格納されている。図示の例では、TNE(1)及びTX(1)はそれぞれ機種AのN号機の2000年1月1日におけるエンジン稼動時間の積算値及び混合装置操作時間の積算値であり、TNE(K)及びTX(K)はそれぞれ機種AのN号機の2000年3月16日におけるエンジン稼動時間の積算値及び混合装置操作時間の積算値である。機種AのN+1号機、N+2号機、…についても同様である。
【0196】
なお、図43に示したメンテナンス用稼動データベースはメンテナンス用稼動データの一部のみ(日報データ分)を示すものであり、メンテナンス用稼動データベースにはこれ以外に頻度分布データが格納されている(図56;後述)。
機種別、号機毎の実績メンテナンスデータベースには、機種別、号機毎に過去に交換した部品の交換時間間隔がその部品が係わる部位の稼動時間ベースの積算値で格納されている。図示の例では、TEF(1)及びTEF(L)はそれぞれ機種AのN号機の1回目及びL回目のエンジンオイルフィルタの交換時間間隔の積算値(例えば、エンジン稼動時間ベースで3400hr,12500hr)であり、TXP(1)及びTXP(M)はそれぞれN号機の1回目及びM回目の混合装置14のパドルの交換時間間隔の積算値(例えば混合装置操作時間ベースで5100hr,14900hr)である。機種AのN+1号機、N+2号機、…についても同様である。
【0197】
機種別の目標メンテナンスデータベースには、機種毎に、その機種に用いられる部品の目標メンテナンス時間(目標交換時間間隔)がその部品が係わる部位の稼動時間ベースの値で格納されている。図示の例では、TM-EFは機種Aのエンジンオイルフィルタの目標メンテナンス時間(例えばエンジン稼動時間ベースで4000hr)であり、TM-XPは機種Aの混合装置パドルの目標メンテナンス時間(例えば混合装置操作時間ベースで5000hr)である。他の機種B,C,…についても同様である。
【0198】
そして、メンテナンス用稼動情報処理部90は、図41に示したステップ202において、上記メンテナンス用稼動データベース、実績メンテナンスデータベース、目標メンテナンスデータベースに格納したデータを用い、以下の図44及び図45のフローチャートで示すような手順により、部品毎にその部品が係わる部位毎の稼動時間ベースでメンテナンス残存時間を算出する。
【0199】
ここで、本実施の形態において「部品が係わる部位毎の稼動時間」とは、混合装置14のパドルやケーシング、搬入コンベア15・搬出コンベア19のベルト、固化材供給用のロータ16b等、その部品が係わる部位が改良土製品生産作業に係わる機器・装置である場合は、混合装置14の操作時間(混合作業時間)であり、走行ミッションオイル、走行ミッションシール、走行シュー等、部品が係わる部位が走行装置18である場合は、走行時間である。また、エンジンオイルやエンジンオイルフィルタ等、部品が係わる部位がエンジン59である場合は、エンジン稼動時間である。更に、作動油、作動油フィルタ、ポンプ軸受等、部品が係わる部位が油圧システムである場合は、エンジン稼動時間をそれら部品が係わる部位の稼動時間とみなす。なお、エンジン稼動時間から無負荷時間を差し引いてその時間を油圧システムの稼動時間(作動油、作動油フィルタ、ポンプ軸受等の部品の稼動時間)としてもよい。
【0200】
図44及び図45において、まず、検証する自走式改良土製品生産機3の機種、号機番号(例えばN)を設定する(ステップ214)。次に、メンテナンス用稼動データベースから設定機種のN号機の最新のエンジン稼動時間の積算値TNE(K)を読み込む(ステップ215)。また、実績メンテナンスデータベースから設定機種のN号機の最新のエンジンオイルフィルタ交換時間間隔の積算値TEF(L)を読み込む(ステップ216)。次に、最後に行ったエンジンオイルフィルタ交換後の経過時間ΔTLEFを次の式により演算する(ステップ217)。
ΔTLEF=TNE(K)−TEF(L)
この経過時間ΔTLEFが現在使用中のエンジンオイルフィルタの今までの稼動時間に相当する。
【0201】
また、機種別の目標メンテナンスデータベースよりエンジンオイルフィルタの目標メンテナンス時間(目標交換時間間隔)TM-EFを読み込む(ステップ218)。そして、次のエンジンオイルフィルタ交換までの残存時間ΔTM-EFを下記の式により演算する(ステップ219)。
ΔTM-EF=TM-EF−ΔTLEF
これにより設定機種のN号機のエンジンオイルフィルタの次のメンテナンスまでの残存時間がΔTM-EFとして算出される。
【0202】
次に、メンテナンス用稼動データベースから設定機種のN号機の最新の混合装置操作時間(混合作業時間)の積算値TX(K)を読み込む(図45:ステップ220)。また、実績メンテナンスデータベースから設定機種のN号機の最新のパドル交換時間間隔の積算値TXP(M)を読み込む(ステップ221)。次に、最後に行ったパドル交換後の経過時間ΔTLXPを次の式により演算する(ステップ222)。
ΔTLXP=TX(K)−TXP(M)
この経過時間ΔTLXPが現在使用中のパドルの今までの稼動時間に相当する。
【0203】
また、機種別の目標メンテナンスデータベースよりパドルの目標メンテナンス時間(目標交換時間間隔)TM-XPを読み込む(ステップ223)。そして、次のパドル交換までの残存時間ΔTM-XPを下記の式により演算する(ステップ224)。
ΔTM-XP=TM-XP−ΔTLXP
これにより設定機種のN号機のパドルの次のメンテナンスまでの残存時間がΔTM-XPとして算出される。
【0204】
他の部品、例えば混合装置14のケーシングについても同様にメンテナンス残存時間を算出する(ステップ225)。
【0205】
図46及び図47に、先の図41で示したステップ205において表示手段88に表示される日報の一例を示す。図46は1ヶ月分の各稼動時間データを日付と対応してグラフ及び数値で示したものである。これによりユーザは過去1ヶ月間の自分の自走式改良土製品生産機3の使用状況の変化を把握することができる。図47の左側は過去半年間の部位毎の稼動時間と無負荷エンジン稼動時間をグラフ化して示したものであり、図47の右側は過去半年間の有負荷エンジン稼動時間と無負荷エンジン稼動時間の割合の推移をグラフ化して示したものである。これによりユーザは過去半年間の自分の自走式改良土製品生産機3の使用状況及び使用効率の変化を把握することができる。なお、これら図46及び図47に示す日報の表示は、具体的には、管理担当者が、例えば先に図31に示した全期間全機処理実績表画面110の稼動データ表示移行ボタン110Cをクリックすることにより表示させることができ、先の図12におけるステップ13からステップ14のメンテナンス管理実行の開始に相当している。
【0206】
図48は、先の図41で示したステップ204において表示手段88に表示されるメンテナンス報告書の一例を示すものである。上から1段目の表が混合装置操作時間(混合作業時間)に係わる部品のメンテナンス情報、2段目の表が走行時間に係わる部品のメンテナンス情報、3段目がエンジン稼動時間に係わる部品のメンテナンス情報であり、それぞれ、過去の交換時期を●印で次の交換予定時期を○印で示している。また、各表中の●印と○印の間に引かれた縦方向の直線が現時点を示し、その直線と○印との差がメンテナンス残存時間である。この残存時間を数値で示しても良いことは勿論である。また、この残存時間は部位毎の稼動時間ベースの値であるので、各稼動時間の1日の平均的な値を求め、その残存時間が消化される日数を計算し、日付で残存時間を示すこともできる。あるいは計算された日数を現在の日付に加算し、交換日を予測して表示してもよい。
【0207】
なお、以上においては、各部品・機器のメンテナンスの前提として各部位の稼動時間を用いたが、必ずしもこれに限られない。すなわち、例えば混合装置14のパドル(攪拌羽根)の摩耗量は、混合する材料(土砂原料及び添加材)の種類及び量(言い換えれば改良土製品生産量)で摩耗量を予め推定でき、また固化材供給用のロータ16bについても、固化材の使用量(供給量)で摩耗量を予め推定できるので、これらによってもメンテナンス時期を予想・設定することができる。
【0208】
さて、図41に戻り、以上のようにして日報及びメンテナンス報告書を表示手段88に表示させるステップ204が終了すると、ステップ205に移る。表示された日報及びメンテナンス報告書を見て管理担当者が機械メーカ側にメンテナンス要望を行うことを決定すると、操作端末89よりその旨が入力されてステップ205の判定が満たされ、ステップ206に移る。メンテナンス要望を行わない場合はこのフローを終了する。
【0209】
ステップ206では、先に表示手段88に表示した日報及びメンテナンス報告書をそのまま(あるいは適宜編集・要約等の加工を施したものでもよい)機械メーカ側コンピュータ9に送信出力する。
【0210】
メーカ側では、受信した日報及びメンテナンス報告書の内容を検討した後、折り返し当該要望部分についてのメンテナンス計画を管理事務所8側に連絡してくる。連絡があった旨の入力がなされると、ステップ207が終了する。
【0211】
管理事務所8側では、連絡されたメンテナンス計画を検討する。すなわち、もともとの当該自走式改良土製品生産機3の処理予定等に照らしてそのメンテナンス計画が実施可能であるかどうか、実施する場合に処理予定や処理計画の変更が必要であるかどうかを検討する。そして、そのメンテナンス計画に沿って(あるいは多少修正してメンテナンス期間等を管理事務所8側で決定しても良い)実際にメンテナンスを実行するかどうかを決定する。実行しない場合はこのフローを終了する。メンテナンスを実行する場合には、その旨の入力がなされてステップ208の判定が満たされ、ステップ209に移って正式なメンテナンス依頼を再度メーカ側コンピュータ9に出力するとともに、ステップ210で連絡があったメンテナンス計画についてのデータをデータベース7bに格納して、このフローを終了する。
【0212】
次に、機体側コントローラ5の頻度分布データの収集機能を図49を用いて説明する。図49はコントローラ5のCPU5cの処理機能を示すフローチャートである。
【0213】
図49において、CPU5cは、まずセンサ80のエンジン回転数信号が所定の回転数以上になっているかどうかでエンジンが稼動中であるかどうかを判断する(ステップ226)。エンジンが稼動中でないと判断した場合はステップ226を繰り返す。エンジンが稼動中であると判断すると、次のステップ227へ進み、センサ67,71の混合、走行のパイロット圧の検出信号、センサ77のポンプ圧の検出信号、センサ479の油温の検出信号、センサ80のエンジン回転数の検出信号に関するデータを読み込む。次いで、読み込んだデータのうち、混合、走行の各パイロット圧及びポンプ圧を混合負荷、走行負荷、ポンプ負荷の頻度分布データとしてRAM5eに格納する(ステップ228)。また、読み込んだ油温、エンジン回転数を頻度分布データとしてRAM5eに格納する(ステップ229)。なお、エンジン稼動中の間、ステップ226〜229を繰り返す。
【0214】
ここで、頻度分布データとは所定時間毎、例えば100時間毎の各検出値をポンプ圧又はエンジン回転数をパラメータとして分布化したデータであり、所定時間(100時間)とはエンジン稼動時間ベースの値である。なお、それぞれの部位毎の稼動時間ベースでの値としてもよい。
【0215】
図50に混合作業負荷(混合負荷)の頻度分布データを作成する処理手順の詳細をフローチャートで示す。
【0216】
まず、本処理に入ってからのエンジン稼動時間が100時間を超えたかどうかを判断し(ステップ230)、100時間を超えていなければ、センサ71の信号を用い混合操作中(混合作業中)であるかどうかを判断し(ステップ233)、混合操作中(混合作業中)であれば、センサ77の信号を用いポンプ圧が例えば30MPa以上であるかどうかを判断し(ステップ234)、ポンプ圧が30MPa以上であれば、30MPa以上の圧力帯域の積算時間TX1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TX1と置く(ステップ235)。ポンプ圧が30MPa以上でなければ、今度はポンプ圧が25MPa以上であるかどうかを判断し(ステップ236)、ポンプ圧が25MPa以上であれば、25〜30MPaの圧力帯域の積算時間TX2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TX2と置く(ステップ237)。同様に、ポンプ圧が20〜25MPa,…,5〜10MPa,0〜5MPaの各圧力帯域についても、ポンプ圧がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TX3,…,TXn-1,TXnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TX3,…,TXn-1,TXnと置く(ステップ238〜242)。
【0217】
走行負荷の頻度分布データを作成する処理手順も、図50のステップ233の処理手順でセンサ71の信号を用い混合作業中であるかどうかを判断することに代え、センサ67を用い走行操作中であるかどうかを判断する点を除いて、図50の処理手順と同じである。
【0218】
次に、図51に示す油圧ポンプ46,47のポンプ負荷の頻度分布データを作成する処理に進む。
【0219】
まず、センサ77の信号を用いポンプ圧が例えば30MPa以上であるかどうかを判断し(ステップ250)、ポンプ圧が30MPa以上であれば、30MPa以上の圧力帯域の積算時間TP1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TP1と置く(ステップ251)。ポンプ圧が30MPa以上でなければ、今度はポンプ圧が25MPa以上であるかどうかを判断し(ステップ252)、ポンプ圧が25MPa以上であれば、25〜30MPaの圧力帯域の積算時間TP2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TP2と置く(ステップ253)。同様に、ポンプ圧が20〜25MPa,…,5〜10MPa,0〜5MPaの各圧力帯域についても、ポンプ圧がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TP3,…,TPn-1,TPnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TP3,…,TPn-1,TPnと置く(ステップ254〜258)。
【0220】
次に、図52に示す油温の頻度分布データを作成する処理に進む。
まず、センサ79の信号を用い油温が例えば120℃以上であるかどうかを判断し(ステップ260)、油温が120℃以上であれば、120℃以上の温度帯域の積算時間TO1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TO1と置く(ステップ261)。油温が120℃以上でなければ、今度は油温が110℃以上であるかどうかを判断し(ステップ262)、油温が110℃以上であれば、110〜120℃の温度帯域の積算時間TO2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TO2と置く(ステップ263)。同様に、油温が100〜110℃,…,−30〜−20℃,−30℃未満の各温度帯域についても、油温がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TO3,…,TOn-1,TOnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TO3,…,TOn-1,TOnと置く(ステップ264〜268)。
【0221】
次に、図53に示すエンジン回転数の頻度分布データを作成する処理に進む。
まず、センサ80の信号を用いエンジン回転数が例えば2200rpm以上であるかどうかを判断し(ステップ270)、エンジン回転数が2200rpm以上であれば、2200rpm以上のエンジン回転数の積算時間TN1に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TN1と置く(ステップ271)。エンジン回転数が2200rpm以上でなければ、今度はエンジン回転数が2100rpm以上であるかどうかを判断し(ステップ272)、エンジン回転数が2100rpm以上であれば、2100〜2200rpmのエンジン回転数帯域の積算時間TN2に単位時間(演算のサイクル時間)ΔTを加算し、新たな積算時間TN2と置く(ステップ273)。同様に、エンジン回転数が2000〜2100rpm,…,600〜700rpm,600rpm未満のエンジン回転数帯域についても、エンジン回転数がその帯域にある場合はそれぞれの積算時間TN3,…,TNn-1,TNnに単位時間ΔTを加算し、新たな積算時間TN3,…,TNn-1,TNnと置く(ステップ274〜278)。
【0222】
図53に示す処理が終わると、図50のステップ230に戻り、エンジン稼動時間で100時間以上になるまで、上記の図50〜図53に示す処理を繰り返えして行う。
【0223】
図50〜図53に示す処理に入ってからエンジン稼動時間が100時間以上経過すると、積算時間TX1〜TXn,TT1〜TTn(走行負荷),TP1〜TPn,TO1〜TOn,TN1〜TNnをRAM5eに格納し(図50のステップ231)、積算時間をTX1〜TXn=0、TT1〜TTn=0、TP1〜TPn=0、TO1〜TOn=0、TN1〜TNn=0と初期化し(ステップ232)、上記と同様の手順を繰り返す。
【0224】
以上のように収集した頻度分布データはコントローラ5の通信制御部5fによりサーバ7に送信される。このときの通信制御部5fの処理機能を図54にフローチャートで示す。
【0225】
まず、図50に示したステップ230の処理と同期して、エンジン稼動時間が100時間を超えたかどうかを監視し(ステップ280)、100時間を超えると、RAM5eに格納、蓄積した頻度分布データと機体データを読み出し(ステップ281)、これらデータを中継局6(及び通信衛星44)を介しサーバ7に送信する(ステップ282)。これにより、頻度分布データはエンジン稼動時間100時間分が蓄積される度にサーバ7に送られることになる。
【0226】
CPU5c及び通信制御部5fは以上の処理をエンジン稼動時間ベースで100時間毎に繰り返して行う。CPU5cに格納されたデータはサーバ7に送信後、所定日数、例えば365日(1年)を経過すると消去される。
【0227】
図55は機体側コントローラ5から頻度分布データが送られてきたときのサーバ7のメンテナンス用稼動情報処理部90の頻度分布情報処理機能を示すフローチャートである。
【0228】
図55において、メンテナンス用稼動情報処理部90は機体側コントローラ5から混合負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データが入力されたかどうかを監視し(ステップ290)、データが入力されると、それらのデータを読み込み、メンテナンス用頻度分布データ(後述)としてデータベース7bに格納する(ステップ291)。次いで、混合負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データをグラフ化して報告書としてまとめ(ステップ292)、その報告書を表示手段88に出力して表示させる(ステップ293)。
【0229】
ここで、上記データベース7bにおける頻度分布データの格納状況を示す。
図56において、データベース7bには前述したように機種別、号機毎のメンテナンス用稼動データベースのセクションがあり、ここには機種別、号機毎の日々の稼動時間データが日報データとして格納、蓄積されている。このときさらにメンテナンス用稼動データベースには、機種別、号機毎に混合負荷、走行負荷、ポンプ負荷、油温、エンジン回転数の各頻度分布データの値がエンジン稼動時間ベースで100時間毎に格納、蓄積されている。図56には機種AのN号機のポンプ負荷と油温の頻度分布の例が示されている。
【0230】
例えば、ポンプ負荷の頻度分布では、最初の100時間について、0hr以上〜100hr未満の領域に、0MPa以上〜5MPa未満:6hr、5MPa以上〜10MPa未満:8hr、…、25MPa以上〜30MPa未満:10hr、30MPa以上:2hrというように、5MPa毎のポンプ圧力帯域での稼動時間で格納されている。また、その後の100時間毎についても、100hr以上〜200hr未満、200hr以上〜300hr未満、…、1500hr以上〜1600hr未満の領域に、それぞれ同様に格納されている。
【0231】
混合負荷、走行負荷の頻度分布、油温頻度分布、エンジン回転数頻度分布についても同様である。ただし、混合負荷、走行負荷の頻度分布は、負荷をポンプ負荷で代表する。つまり、ポンプ圧で0MPa以上〜5MPa未満、5MPa以上〜10MPa未満、…、25MPa以上〜30MPa未満、30MPa以上の各圧力帯域での混合、走行のそれぞれの稼動時間を収集し、混合負荷、走行負荷の頻度分布とする。
【0232】
図57に先の図55で示したステップ293において表示手段88に表示される頻度分布情報の報告書の一例を示す。この例は、それぞれの負荷頻度分布をエンジン稼動時間100時間の中でそれぞれの稼動時間ベースに対する割合で示したものである。つまり、例えば、混合負荷頻度分布は、エンジン稼動時間100時間のうちの混合作業時間(例えば60時間)を100%とし、この60時間に対するポンプ圧の各圧力帯域毎の積算時間の比率(%)で示したものである。、走行負荷頻度分布、ポンプ負荷頻度分布も同様である。油温頻度分布、エンジン回転数頻度分布はエンジン稼動時間100時間を100%とし、これに対する比率で示したものである。これによりユーザは、自走式改良土製品生産機3の部位毎の使用状況を負荷がらみで把握することができる。なお、この図57に示す報告書の表示も、前述の図46又は図47に示した日報と同様、管理担当者が例えば先に図31に示した全期間全機処理実績表画面110に適宜設けたボタン(図示省略)をクリックすることにより表示させれば足り、先の図12におけるステップ13からステップ14のメンテナンス管理実行の開始に相当している。
【0233】
さて、図55に戻り、以上のようにして頻度分布情報報告書を表示手段88に表示させるステップ293が終了すると、ステップ294に移る。
【0234】
このステップ294以降は、先に図41にて説明したステップ206〜ステップ211とほぼ同様である。すなわち、表示された頻度分布情報報告書を見て管理担当者が機械メーカ側にメンテナンス要望を行うことを決定するとステップ294の判定が満たされ、ステップ295で頻度分布情報報告書を機械メーカ側コンピュータ9に送信出力し、メーカ側からメンテナンス計画の連絡があると、ステップ296からステップ297に移る。連絡されたメンテナンス計画に沿ってメンテナンスを実行する場合には、ステップ298にて正式なメンテナンス依頼を再度メーカ側コンピュータ9に出力し、ステップ299でメンテナンス計画データをデータベース7bに格納して、このフローを終了する。
【0235】
機体側コントローラ5の警報情報収集機能について説明する。コントローラ5には故障診断機能があり、この診断機能に基づき所定の警報が発せられる度に、コントローラ5はその警報を通信制御部5fによりサーバ7に送信する。サーバ7はその警報情報をデータベース7bに格納すると共に、警報報告書を作成し、表示手段88に送信して表示させる。
【0236】
図58はその警報報告書の一例である。この例では、警報の内容が日付と対応づけた表で示されている。なお、この報告書を図58のような独立した報告書の形で表示手段88に表示するのではなく、先に図29に示したように、動作状況表示画面109等の適宜の画面に割り込んだ警報表示ウィンドウ109Jとして表示させても良い。この場合、図12のステップ14のメンテナンス管理実行をしているかどうかに関係なく、警報が表示されることとなる。
【0237】
図12に戻り、以上のような日報、メンテナンス報告書、及び頻度分布報告書の表示出力及びその後のメンテナンス依頼、あるいは警報報告書の表示等によってステップ14のメンテナンス管理実行手順が完了したことになる。
【0238】
次に、管理担当者は、ステップ15において、当初作成した処理予定表を変更する必要があるかどうかを判断する。すなわち、ステップ9で作成した処理実績が、ステップ3で作成した処理予定表どおりほぼ達成できていればよいが、処理予定を下回る場合もある。その原因としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0239】
まず例えば、例えぱ雨天時が多く予備日を活用しても作業時間の確保ができなかった場合等で、自走式改良土製品生産機3がスケジュール通り作動できなかった場合がある。
また、自走式改良土製品生産機3はほぼスケジュール通り作動できたが、性能上、予定量と異なる結果となった場合もありうる。例えば、土砂の含水率が高い場合には、予定されていた混合比より固化材の量を多くし水分を固化材に吸収させなければならないため、固化材の消費実績が予定消費量とは異なってくる。また、例えば土砂原料の粘性が大きかった場合、特に、攪拌手段としてパドルミキサを備えた自走式改良土製品生産機3においては、粘性によりパドルミキサの回転負荷が大きくなるため、処理能力が低下する。
【0240】
以上のような場合で処理予定表の変更の必要がある場合には、ステップ15からステップ3に戻り、管理担当者は処理予定表を再び作成する。
【0241】
このとき、既にステップ9にて表示させた実績データ等に基づき、管理担当者が手入力でもとの処理予定表を任意に修正しても良いが、上記の処理予定と実績との違いを自動的にサーバ7側(例えば生産管理用各種情報処理部92)で認識して、自動的に処理予定表の変更を行うようにしても良い。
【0242】
すなわち、上記実績データを表示させたとき、その取り込み表示させた実績データを処理予定に対する変動要因として設定し、この実績値により各予定量を自動的に補正し、ステップ3に戻って再び図16〜図19の画面103〜画面106のように処理予定表案として再提示する(表示させるかどうかに係わらず自動的に補正しても良い)。管理担当者はその処理予定表案に必要に応じ微修正を加える。なおこのとき、ステップ12で表示させた施工データ、人員データ、天候データ等を併せて用いて補正するようにしても良い。
【0243】
また、例えば、実際に処理すべき土量が当初予定の概算見積もりよりも大幅に増減した場合、災害発生により工事の進捗に大きな影響が出た場合、工事従事者の大幅な変動が生じた場合等、予定表の修正では収まらず根本的な計画変更が必要な場合は、ステップ16からステップ2に戻り、管理担当者の手入力操作で再び処理計画の再入力を行う。
【0244】
予定表の変更も計画の変更もない場合には、ステップ16からステップ4に戻り、ステップ4〜ステップ13を繰り返し、適宜必要に応じてステップ5及びステップ6の在庫管理及び供給量管理、ステップ14のメンテナンス管理を実行しつつ、施工を継続し工事を進捗させていく。
【0245】
なお、以上において、回転数センサ80の検出信号に基づくエンジン稼動時間データ、圧力センサ71で検出する混合装置パイロット圧データ、圧力センサ67で検出する走行装置パイロット圧データ、圧力センサ77で検出するポンプ圧データ、回転数センサ80で検出するエンジン回転数データ、温度センサ79で検出する油温データ、変位センサ84で検出する搬出コンベア搬送重量データ、回転数センサ87で検出する搬出コンベア回転数データ、及び回転数センサ83で検出する固化材供給ロータ回転数データが、図39〜図58を用いて説明したように、メンテナンスを行うかどうかの目安とする前記メンテナンス用状態量データに相当する。
また、回転数センサ74で検出する搬入コンベア回転数データ、圧力センサ73で検出する混合装置負荷圧データ、回転数センサ75で検出する混合装置回転数データ、レベルセンサ81で検出する土砂ホッパ内土砂原料レベルデータ、及びレベルセンサ82で検出する固化材ホッパ内固化材レベルデータは、図29の動作状況表示画面109での表示のために用いられ、前記自走式改良土製品生産機3の動作状況を表す状態量データに相当する。なお、上記油温データ、搬出コンベア搬送重量データ、搬出コンベア回転数データ、及び固化材供給ロータ回転数データはこの動作状況を表す状態量データにも相当している。
そして、以上述べた全データは、広く自走式改良土製品生産機3の稼動状態を示していることから、請求項1等に記載の機械稼動に係わる状態量データに相当し、それらのデータを最終的に集約する機体側コントローラ5の状態量データ収集機能が稼動データ収集手段を構成し、サーバ7へ向かって出力する通信制御部5f及び入出力インターフェイス5aが出力手段を構成する。
【0246】
また、図29の生産量表示領域109Gに関する説明にて述べたように、搬出コンベア搬送重量データ及び搬出コンベア回転数データによって改良土製品(路盤材)の生産量を算出できることから、これら2つのデータは、請求項3等に記載の改良土製品生産に係わる状態量データにも相当し、上記同様に機体側コントローラ5の状態量データ収集機能が生産データ収集手段を構成する。
【0247】
さらに、図29の添加材供給量表示領域109Dに関する説明にて述べたように、固化材供給ロータ回転数データによって添加材(固化材)供給量(言い換えれば固化材消費量)を算出でき、さらに搬入コンベア搬送量表示領域109Bに関する説明にて述べたようにこのデータと搬出コンベア搬送重量データ及び搬出コンベア回転数データとを用いた逆算によって土砂原料搬送量(言い換えれば原料消費量)を算出できることから、これら3つのデータは、請求項5等に記載の改良土製品生産に使用する資材(=原料・添加材等)の消費に係わる状態量データにも相当し、上記同様に機体側コントローラ5の状態量データ収集機能が資材消費データ収集手段を構成する。
【0248】
以上のように構成した上記本発明の一実施の形態においては、以下のような効果を得ることができる。
【0249】
(1)効率的かつ最適な施工管理
すなわち、機体側コントローラ5の各種状態量データ収集機能で、例えば稼動時間データ及び油温データ等の機械稼動に係わる状態量データ、搬出コンベアの搬送重量データ等の路盤材生産に係わる状態量データ、固化材供給ロータ回転数データ等の路盤材生産に使用する資材の消費に係わる状態量データを収集し、これを通信制御部5f及び入出力インターフェイス5aから情報通信により出力する。そして、これに応じて、管理事務所8内のサーバ7にて、その状態量データに基づき自走式改良土製品生産機3の所定部位稼動情報、生産情報、及び資材消費情報を一元的に管理する。このように、自走式改良土製品生産機3側のデータを施工管理会社側にて直接入手して管理することにより、建設工事側にて管理し施工管理会社側に報告する従来の場合のように情報の即時性が低下するのを防止できる。したがって、自走式改良土製品生産機3側の稼動状況に即座に対応した最適な対応(補修・メンテナンス依頼等、トラック運送の配車依頼等、資材納入依頼等)を効率よく行うことができ、またデータ収集漏れ・情報伝達遅延等による作業停止・停滞等も回避でき円滑な施工進捗を確保できる。具体的には、例えば以下のような効果が挙げられる。
【0250】
▲1▼:改良土製品(路盤材)の生産状況(例えば単位時間当たり生産量)をリアルタイムで把握できるので、生産量が予定より少なくなりつつあるときや多くなりつつあるときにそのことを素早く検知でき、改良土生産の後工程である路盤材敷き均し現場2における敷き均しおよび締め固め作業従事者の人員、輸送用ダンプトラックの台数の調整等を迅速に最適化できる。
【0251】
▲2▼;路盤材生産現場4はスペース的に余裕が無く資材(土砂原料・添加材等)を保有するスペースを十分にとれない場合が多いが、本実施の形態では現状の添加材(固化材)の消費量(言い換えれば固化材ホッパ内の残量)や自走式改良土製品生産機3側への土砂原料供給量をリアルタイムで把握できるので、資材を路盤材生産現場4側へ搬送するタイミング(供給量管理)及び資材をメーカ側に手配するタイミング(在庫管理)を間違い無くつかむことができる。したがって、路盤材生産現場4に運び込むべき資材(固化材、その他の材料)の量を随時最適な保有量に調整し、狭いスペース(土砂原料の場合はストックヤード)を有効に活用できる。
【0252】
特に、固化材は一般的に水分に弱く、資材置場38や路盤材生産現場4に長期置いておくと品質が低下する可能性があるが、上記のようにして固化材納入・搬入のタイミングを最適化できるので、資材置場38・路盤材生産現場4に保有すべき量を最小化できる。これにより、固化材の品質低下を防止し資源の無駄を防止できると共に、路盤材生産時の生産性を向上できる。このとき、さらに例えば固化材使用量は直接固化材メーカに自動的にデータ転送されるようにし、メーカ側もこれに合わせて生産体制を構築するようにすれば、さらに効果的である。
【0253】
▲3▼:各センサ群及びコントローラ5により自走式改良土製品生産機3毎に稼動時間の異なる複数の部位(エンジン59、混合装置14、走行装置18等)について部位毎の稼動時間を計測し、部品毎にその部品が係わる部位の稼動時間ベースでその部品の今までの稼動時間を計算し、この稼動時間と部品の目標メンテナンス時間とを比較してその部品のメンテナンス残存時間を計算するようにしたので、稼動時間の異なる自走式改良土製品生産機3の部品ごとに、適切なメンテナンス時期(交換予定時期)を決めることができる。このため、部品がまだ使用できるのに交換してしまうことがなくなり、無駄を極力少なくすることができると共に、故障前に確実に部品を交換することができる。更に、適切なメンテナンス時期(交換予定時期)が分かるので、部品の調達時期やサービスマンの手配時期を的確に予測でき、メーカ側でのメンテナンス管理が容易となる。
▲4▼:当該施工管理会社による建設工事が複数箇所に点在する場合(あるいは一箇所で複数台の自走式改良土製品生産機3を使用する場合も含む)でも、複数の自走式改良土製品生産機3からの稼動情報をすべて一元的に管理し対応することができるので、建設工事単位で管理する従来の場合よりもさらに効率のよい管理が可能となる(全国の自走式改良土製品生産機3の稼動状態を管理することも可能)。このとき、各自走式改良土製品生産機3に公知のGPS機能を付けることにより、位置も知らせることができる。
【0254】
特に、それら複数の作業所において土砂原料や添加材(固化材)の少なくとも一部を共通化できる場合には、各自走式改良土製品生産機3の作業の進行状況を見ながら、持ち込む土砂原料量を調整したり、場所を変えたりすることにより効率良く作業を進められる。また、複数の自走式改良土製品生産機3全体で添加材の必要な時期および量をリアルタイムに調整して納入業者側に提示できることにより、添加材をまとめて購入することができ、購買力の増加によるコストダウンを図れる。
【0255】
また、複数台の自走式改良土製品生産機3の部品のメンテナンス時期を施工管理会社側で一括して管理できるので、機械メーカ側でも部品の管理を総合的に行うことができる。
【0256】
(2)その他
本実施の形態では、自走式投入機械(油圧ショベル)22側においても、自走式改良土製品生産機3側の動作状況や作業進行状況を把握できる。これにより、油圧ショベル22の操作者は、例えば、路盤材生産作業がスムーズに進むように投入土砂の性状を適宜調整(安定化)することが可能となる。
【0257】
なお、上記本発明の一実施の形態では、機械稼動に係わる状態量データ、路盤材生産に係わる状態量データ、及び路盤材生産に使用する資材の消費に係わる状態量データの3つすべてを収集し管理するために、例えば図1、図7、図8等に示すシステム構成としたが、これに限られるものではない。例えば、上記3つのうち機械稼動に係わる状態量データを収集し自走式改良土製品生産機3の動作状況やメンテナンス用の便宜等のみを図ればよい場合には、もっと簡易なシステム構成とすることができる。
【0258】
図59及び図60は、そのようなシステム構成例を示す図である。上記本発明の一実施の形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0259】
図59及び図60のシステムにおいては、情報を一元管理するサーバとしての機能を、メンテナンスカー39に持たせている。図59のシステムでは、機体側コントローラ5で収集した各種状態量データを通信衛星44を介してメンテナンスカー39の通信手段(例えば携帯電話、モバイル機器等)40へ送信し、パソコン41にて分析、管理を行う。図60では通信衛星44から中継局6にて受信し、インターネットを介して別の中継局6′から前記通信手段40へさらに送信するものである。
【0260】
図61は、この場合、メンテナンスカー39において管理担当者が行う管理手順の一例を表すフローチャートである。上記本発明の一実施の形態の図12のフロート同等の手順には同一の番号を付している。
【0261】
ステップ8にて、上記データ伝送経路を介した自走式改良土製品生産機3からの各種状態量データの取り込み及び表示を行わせた後、必要に応じて(ステップ9′にて判断)ステップ9においてそれまでの自走式改良土製品生産機3の作業実績(処理実績)を検証するために実績データを作成する。そしてステップ8のモニタリング結果(及びステップ9の実績データ)に基づきステップ13にてメンテナンス管理が必要かどうかを判断し、必要である場合にはステップ14に移ってメンテナンス管理を実行する。
【0262】
この例では、メンテナンスカー39にてメンテナンスのために路盤材生産現場4に向かいながら(向かいつつ)リアルタイムで自走式改良土製品生産機3の動作状況を把握でき、点検または確認ポイントを絞り込むこともできる。
【0263】
また、上記本発明の一実施の形態では、メンテナンス残存時間の計算及びメンテナンス報告書の作成・送信は、サーバ7で日報の作成・送信と共に毎日行ったが、毎日でなくてもよいし、メンテナンス残存時間の計算のみ毎日行い、メンテナンス報告書の作成・送信は1週間毎に行う等、頻度を異ならせてもよい。また、メンテナンス残存時間の計算はサーバ7で自動で行い、メンテナンス報告書の作成・送信は、社内コンピュータを用いサービスマンの指示によって行ってもよい。また、両方共サービスマンの指示によって行ってもよい。更に、エンジン稼動時間の計測は、エンジン回転数センサ80を用いたが、センサ76によりエンジンキースイッチのON・OFFを検出し、この信号とタイマを用いて計測してもよいし、エンジンに付属するオルターネータの発電信号のON・OFFとタイマで計測したり、そのオルタネータの発電でアワーメータを回転させ、エンジン稼動時間を計測してもよい。
【0264】
さらに、上記本発明の一実施の形態において、中継局6や通信衛星44を介した通信の少なくとも一部を、lCカード等の記録媒体による伝達としてもよい。この場合、例えば機体側コントローラ5にデータ入力手段が接続されており収集したデータをICカードにダウンロードして蓄積可能であり、自走式改良土製品生産機3の情報管理担当者(操作者が兼ねても良い)が適宜のタイミングでICカードを持ち帰り(メンテナンスカー39、中継用管理事務所45等へ)、このlCカード内の蓄積データをICカードリーダで読み取って管理事務所8側へ送信すればよい。また、サーバ7で作成した各情報の少なくとも一部を、更に路盤材生産現場4側(自走式改良土製品生産機3)、メンテナンスカー39、路盤材敷き均し現場2側(ロードローラ1)に戻すようにしてもよい。
【0265】
また、以上は、例えば特開2000−45263号等に開示の攪拌手段としてパドルミキサを備えた混合装置14を有する自走式改良土製品生産機3を例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限られるものではなく、例えば特開平9−195265号公報等に示されている解砕方式の混合装置を備えた自走式改良土製品生産機にも適用できる。この場合も同様の効果を得ることは言うまでもない。
【0266】
さらに、以上は、本発明を、都市部から比較的離れた農村部、山間部、沿岸部等での道路建設工事における路盤材生産及び敷き均し工事に本発明を適用した場合を例にとって説明したが、これには限られず、他の建設工事にも適用可能である。以下、そのような例をいくつか説明する。
【0267】
a)一般の道路建設工事
近年、一般道路(都市部、遠隔地に係わらず)の建設では、発注区間が短い区間が多くなっており、道路内に現場事務所、作業員の駐車場、施工機械の置場、各種資材置場等の面積を多くとる必要があることから、路盤材生産プラントを設置するためのスペースを確保するのが困難となる場合が多い。したがって、自走式改良土製品生産機を用いるのが有効となるが、その場合でも、土砂原料(掘削残土等)の置場(ストックヤード)の面積は限られる。
【0268】
一方、道路建設工事において、例えば路体を盛土で作る場合には、切り土部分で余った土砂を山にしておき、この土砂に石灰系又はセメント系固化材を添加して改良土を生産し、この改良土を油圧ショベルでダンプトラックに積み込み盛土する場所に運び、ブルドーザで敷き均し、油圧ショベルで法面等の整形を行う。続いて、路床工事を行い(手順は上記路体とほぼ同様)、その後路盤工事を行う(手順は上記本発明の一実施形態参照)。このように、一般に道路建設は、路体、路床、下層路盤、上層路盤、アスファルト敷き均し等の各段階を経て施工されていき、それぞれの段階において、例えば掘削作業、残土搬出、均し作業、測量、敷き均し、締め固め等の細かい工程が発生する。このため、それら各種工程を期限通りに行うために綿密な施工計画の立案及びそれの遵守が要求され、またそれぞれの段階で必要な資材(原料・添加材等)の種類及び量が異なり、さらに上記のように限られたスペース(各種原材料置場)を効率よく使うことが必須となる。したがって、路床工事、路盤工事等で自走式改良土製品生産機を使用する場合において、上記本発明の自走式改良土製品生産機3を含むシステムを用いて生産管理を行うことにより、その動作状況及び生産量等を管理者側で逐次一元的に管理でき、また資材やダンプトラックの手配を効率よく最適に行って限られたスペースを有効に活用することができる。
【0269】
b)地盤改良現場
地盤を掘削しその掘削土砂を当該現場付近で改質してもとの場所に埋め戻す地盤改良においては、例えば、地盤改良現場で掘削され改良土生産現場に運び込まれた掘削土は、油圧ショベルで自走式改良土製品生産機(=自走式土質改良機)に投入され、改質された土砂はホイルローダ又は油圧ショベルでダンプトラックに積み込まれ、比較的近い元の現場に運んで埋め戻し、油圧ショベル又はブルドーザで敷き均す。
【0270】
このとき、地盤改良現場の地盤は軟弱であることから周囲に大きな資材置場等が確保できず、自走式改良土製品生産機(=自走式土質改良機)もできるだけ現場に近いところにおかれるため鉄板を敷きその上にて改良土生産を行っていることが多く、スペースの余裕がない。また、付近は含水の高い土砂が多くなることから固化材の劣化の懸念もあり、地盤改良現場にも改良土生産現場にもあまり多くの固化材をおくことができない。このため、必要な時に必要な量の固化材を迅速かつ効率よく搬入する必要がある。
【0271】
さらに改良土を埋め戻し先である地盤改良現場に運送するダンプトラックについても、改良土生産量と必要なトラック台数が密接に関連する。大容量の固化材タンクを別置きで用意し自走式改良土製品生産機の固化材ホッパに輸送する場合も、同様に固化材タンクへ固化材を搬入するタンクローリの手配時期と固化材消費量とが密接に関連する。
【0272】
したがって、地盤改良工事で自走式改良土製品生産機を使用する場合においても、上記本発明の自走式改良土製品生産機3を含むシステムを用いて生産管理を行うことにより、その動作状況及び生産量等を管理者側で逐次一元的に管理でき、資材(固化材)やダンプトラックの手配を効率よく最適に行うことができる。
【0273】
c)小規模ヤードにおける通常の土質改良現場
前述したように、近年、大規模ヤードに設置する定置式の大型土質改良プラントに代えて、小規模ヤードに自走式改良土製品生産機(=自走式土質改良機)を設置し土質改良を行う場合が多くなっている。この場合、この土質改良現場から所定範囲内の各種工事現場から残土(建設発生土)が運び込まれる。
【0274】
運び込まれる残土には種々雑多なものがあるが、仮に処理しにくい土砂のみが集中して投入されると改良作業効率が低下するため、これを防止するために通常は種々雑多な残土を適宜組み合わせながら例えば油圧ショベル又はホイルローダで自走式改良土製品生産機に投入し改良土を生産する。
【0275】
改良土は山を作って一旦現場内に保管した後、販売先が決まったら例えばホイルローダにてダンプトラックに積み込んで搬出するため、例えば上記本発明の自走式改良土製品生産機3を含むシステムを用いて生産管理を行うことにより、改良土生産作業中にその生産量を管理者側で逐次一元的に管理でき、販売戦略に役立てたりダンプトラックの手配を効率よく最適に行うことができる。特に、複数の土質改良現場にて土質改良を行っている場合には、それらを一括して販売計画を立てることができ効果的である。
【0276】
なお、上記生産管理システムは、主として、状態量データ収集機能をもつ機体側コントローラ5を備えた自走式改良土製品生産機3と、管理事務所8内のサーバ7(あるいはこれと同等の役割を果たすメンテナンスカー39)とにより構成されている。したがって、本発明の技術思想を、機械稼動に係わる状態量データを収集する稼動データ収集手段を有する少なくとも1台の自走式改良土製品生産機と、前記稼動データ収集手段で収集した状態量データを取得し、一元的に管理するサーバとを備えたことを特徴とする改良土製品の生産管理システム;あるいは改良土製品生産に係わる状態量データを収集する生産データ収集手段を有する少なくとも1台の自走式改良土製品生産機と、前記生産データ収集手段で収集した状態量データを取得し、一元的に管理するサーバとを備えたことを特徴とする改良土製品の生産管理システム;あるいは改良土製品生産に用いる資材の消費に係わる状態量データを収集する資材消費データ収集手段を有する少なくとも1台の自走式改良土製品生産機と、前記資材消費データ収集手段で収集した状態量データを取得し、一元的に管理するサーバとを備えたことを特徴とする改良土製品の生産管理システムとして具現化してとらえることができる。
【0277】
しかしながら、本発明を、自走式改良土製品生産機3の管理装置として機能する管理事務所8内のサーバ7、表示手段88、操作端末88に着目してとらえた場合には、その技術思想を、少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、前記自走式改良土製品生産機に設けた生産データ収集手段で収集した改良土製品生産に係わる状態量データを取得し、一元的に管理するサーバを備えたことを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置;あるいは少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、前記自走式改良土製品生産機に設けた生産データ収集手段で収集した改良土製品生産に係わる状態量データを取得し、一元的に管理するサーバを備えたことを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置;あるいは少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、前記自走式改良土製品生産機に設けた資材消費データ収集手段で収集した改良土製品生産に使用する資材の消費に係わる状態量データを取得し、一元的に管理するサーバを備えたことを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置として具現化してとらえることができる。なお、前述の図59及び図60の例ではメンテナンスカーが管理装置に相当することは言うまでもない。
【0279】
【発明の効果】
本発明によれば、生産データ収集手段で改良土製品生産に係わる状態量データを収集し、これを出力手段から情報通信により出力する。これに応じて、例えば施工管理会社側のサーバにて、その状態量データに基づき自走式改良土製品生産機の生産情報を一元管理する。このように、自走式改良土製品生産機側のデータを施工管理会社側にて直接入手して管理することにより、自走式改良土製品生産機側の生産状況に即座に対応した最適な対応(トラック運送の配車依頼等)を効率よく行うことができる。
【0280】
本発明によれば、資材消費データ収集手段で改良土製品生産に使用する資材の消費に係わる状態量データを収集し、これを出力手段から情報通信により出力する。これに応じて、例えば施工管理会社側のサーバにて、その状態量データに基づき自走式改良土製品生産機の資材消費情報を一元管理する。このように、自走式改良土製品生産機側のデータを施工管理会社側にて直接入手して管理することにより、自走式改良土製品生産機側の資材消費状況に即座に対応した最適な対応(資材納入依頼等)を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の生産管理システムの一例を表す全体概要図である。
【図2】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態による路盤材生産現場における路盤材生産状況の一例を示した図である。
【図3】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態による路盤材生産現場における路盤材生産状況の他の例を示した図である。
【図4】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態による路盤材生産現場における路盤材生産状況のさらに他の例を示した図である。
【図5】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態で製造した路盤材の敷き均し現場における敷き均し状況の一例を示した図である。
【図6】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態で使用する資材の路盤材生産現場への供給状況の一例を示した図である。
【図7】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の生産管理システムの他の例を表す全体概要図である。
【図8】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の生産管理システムのさらに他の例を表す全体概要図である。
【図9】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの構成の詳細を示す図である。
【図10】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する油圧駆動装置を表す油圧回路図である。
【図11】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのCPUの処理機能の概要を示す機能ブロック図である。
【図12】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバを用いて、管理担当者が行う管理の手順を表すフローチャートである。
【図13】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部の受注入力画面表示機能によって表示手段に表示される受注入力画面を示す図である。
【図14】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部の処理計画入力画面表示機能によって表示手段に表示される処理計画入力画面を示す図である。
【図15】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部による処理計画予定表作成機能を表すフローチャートである。
【図16】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理計画予定表案の一例を示す図である。
【図17】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理計画予定表案の一例を示す図である。
【図18】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理計画予定表案の一例を示す図である。
【図19】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理計画予定表案の一例を示す図である。
【図20】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部による在庫管理機能を表すフローチャートである。
【図21】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により表示される在庫状況表示画面を表す図である。
【図22】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部による供給量管理機能を表すフローチャートである。
【図23】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により表示される供給状況表示画面を表す図である。
【図24】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラのCPUにおける自走式改良土製品生産機の各種状態量データの収集機能を示すフローチャートである。
【図25】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの通信制御部が、収集した各種状態量データを送信するときの処理機能の一例を示すフローチャートである。
【図26】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの通信制御部が、収集した各種状態量データを送信するときの処理機能の他の例を示すフローチャートである。
【図27】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの通信制御部が、収集した各種状態量データを送信するときの処理機能のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図28】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部における、機体側コントローラから稼動時間データが送られてきたときの処理機能を示すフローチャートである。
【図29】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により表示手段に表示される動作状況表示画面を表す図である。
【図30】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部における、各種実績データ処理機能を示すフローチャートである。
【図31】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理実績表画面を示す図である。
【図32】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により作成される処理実績表画面を示す図である。
【図33】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により表示手段に表示される比較表示画面の一例を示す図である。
【図34】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの生産管理用各種情報処理部により表示手段に表示される比較表示画面の一例を示す図である。
【図35】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの施工現場情報処理部における、天候情報処理機能、施工情報処理機能、作業人員情報処理機能を示すフローチャートである。
【図36】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの施工現場情報処理部の天候情報処理機能により表示手段に表示される天候情報表示画面を表す図である。
【図37】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの施工現場情報処理部の施工情報処理機能により表示手段に表示される施工進捗情報表示画面を表す図である。
【図38】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの施工現場情報処理部の作業人員情報処理機能により表示手段に表示される人員情報表示画面を表す図である。
【図39】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラのCPUにおける自走式改良土製品生産機の部位毎の稼動時間の収集機能を示すフローチャートである。
【図40】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの通信制御部が、収集した稼動時間データを送信するときの処理機能を示すフローチャートである。
【図41】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部における、機体側コントローラから稼動時間データが送られてきたときの処理機能を示すフローチャートである。
【図42】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバの部品交換情報処理部における部品交換情報の処理機能を示すフローチャートである。
【図43】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのデータベースにおける稼動データ、実績メンテナンスデータ、目標メンテナンスデータの格納状況を示す図である。
【図44】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部における、メンテナンス残存時間を算出する方法を示すフローチャートである。
【図45】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部における、メンテナンス残存時間を算出する方法を示すフローチャートである。
【図46】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部が表示手段に出力する日報の一例を示す図である。
【図47】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部が表示手段に出力する日報の一例を示す図である。
【図48】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部が表示手段に出力するメンテナンス報告書の一例を示す図である。
【図49】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの頻度分布データの収集機能を示すフローチャートである。
【図50】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの混合負荷の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図51】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの油圧ポンプのポンプ負荷の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図52】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの油温の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図53】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラのエンジン回転数の頻度分布データを作成する処理手順の詳細を示すフローチャートである。
【図54】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を構成する機体側コントローラの通信制御部の、収集した頻度分布データを送信するときの処理機能を示すフローチャートである。
【図55】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部における、機体側コントローラから頻度分布データが送られてきたときの頻度分布情報処理機能を示すフローチャートである。
【図56】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのデータベースにおける頻度分布データの格納状況を示す図である。
【図57】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部が表示手段に出力する頻度分布データ報告書の一例を示す図である。
【図58】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態から送信された状態量データを処理するサーバのメンテナンス用稼動情報処理部が表示手段に出力する診断書の一例を示す図である。
【図59】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の簡易型生産管理システムの一例を表す全体概要図である。
【図60】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の簡易型生産管理システムの他の例を表す全体概要図である。
【図61】本発明の自走式改良土製品生産機の一実施の形態を用いた改良土製品の簡易型生産管理システムにおいて、管理担当者が行う管理の手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2 路盤材敷き均し現場(改良土製品を用いた工事施工現場)
3 自走式改良土製品生産機
4 路盤材生産現場
5 機体側コントローラ(稼動データ収集手段、生産データ収集手段、資材消費データ収集手段)
5a 入出力インターフェイス(出力手段)
5f 通信制御部(出力手段)
7 サーバ
16 固化材供給装置(添加材供給装置)
19 搬出コンベア
39 メンテナンスカー
88 表示手段
89 操作端末
Claims (4)
- 少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、操作者が入力可能な操作端末と、この操作端末における入力に応じて、改良土製品の生産予定を作成可能なサーバとを備え、このサーバは、前記自走式改良土製品生産機に設けた生産データ収集手段で収集した改良土製品生産に係わる状態量データを取得し、その取得した状態量データに基づき自走式改良土製品生産機による前記改良土製品の生産量を算出するとともに、この算出した改良土製品生産量を前記生産予定と対比させて表示する信号を出力することを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置。
- 少なくとも1台の自走式改良土製品生産機を管理する自走式改良土製品生産機の管理装置において、操作者が入力可能な操作端末と、この操作端末における入力に応じて、改良土製品生産に使用する資材の消費予定を作成可能なサーバとを備え、このサーバは、前記自走式改良土製品生産機に設けた資材消費データ収集手段で収集した前記資材の消費に係わる状態量データを取得し、その取得した状態量データに基づき自走式改良土製品生産機による前記資材の消費量を算出するとともに、この算出した資材消費量を前記資材消費予定と対比させて表示する信号を出力することを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置。
- 請求項2記載の自走式改良土製品生産機の管理装置において、前記サーバは、前記算出した資材消費量に基づき、自走式改良土製品生産機側に供給する前に前記自走式改良土製品生産機の稼動現場以外の場所において一時的に在庫させるべき前記資材の量を決定することを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置。
- 請求項3記載の自走式改良土製品生産機の管理装置において、前記サーバは、前記決定した在庫させるべき資材の量に応じて、対応する資材搬入要求信号を資材業者側へ出力することを特徴とする自走式改良土製品生産機の管理装置。
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